電子書籍(eBooks): 2012年4月 アーカイブ

 アップルの "iBooks Author" は、電子書籍制作にとって実に魅力的なツールである。自分も、電子書籍/電子教材(教科書)などの制作に当たってジワジワと活用し始めている。

  ◆参照 "iBooks Author"では、"iBooks"fileと並行して"PDF"fileも出力できるのだが!?( 当誌 2011.04.08 )
  ◆参照 "iBooks Author"のTips!①iPadでの"表示向き(横・縦)"問題 ②"ヘルプ"で学べ!( 当誌 2011.03.27 )
  ◆参照 "Apple/iBooks Author"(for電子教科書)の実践的活用法!先ずは"自作小説"素材で( 当誌 2012.03.19 )

 但し、この間に吟味した限りでは、ひとつの "不満" に直面している。それは、"PDF file" の埋め込み(組み込み)が不可能だという点なのである。( "単一の画像ページ" としては取り込めるが......)
 そして、この点は、決して "些細なことではない" と思えた。
 と言うのも、より効率的でスピーディな制作が益々重要課題となっている電子書籍制作ツールにおいては、"既存の電子文書・素材" が縦横に活用でき、また新たな書籍にそれらの "埋め込み(組み込み)" ができて当然ではないかと思うからなのである。
 電子書籍制作ツールが、その素材を "新規に作成しなければならない" のだとしたら、その分 "手間ひま" がかかる。"既存の電子文書・素材" が "流用" できれば、それだけ効率的でスピーディな制作が促されるからだ。

 そして、"既存の電子文書・素材" に目を向けるなら、何と言っても "PDF file" ほどに "普遍的" な電子文書 file は他にないはずである。
 したがって、"PDF file" の埋め込み(組み込み)が不可能だという点は、"膨大な資産" の再利用の道が閉ざされているかのようで残念だと思うわけなのだ。

 この点を痛感させられたのは、過去に "PDF file" をふんだんに活用して制作した "とある教材" を、"リメイク" しようとして、いざ "iBooks Author" を駆使しようとしたら、何と、"ePub" フォーマットのように "PDF file" をサブシステムとして組み込むことはできないことが分かったのである......。

 あれこれと思案したが仕方なく、結局は、"ePub" フォーマットによる電子書籍制作方式に目を向け直したのである。まあ、"ツール" というものは、使用目的に応じて適時選択すべきものだと改めて知らされたというわけなのだ。
 そんな経緯で、"ePub" フォーマットによって "リメイク" したのが下記掲載の画像が示すとおりの "教材" なのである。もちろん、"PDF file" をサブシステムとして組み込むこと が叶い、複数ページ間の移動も可能である( ◆参照 下記掲載画像(7)、(8) PDF のPDF のページ表示 )。
 また、"ePub" フォーマットでは "Audio/Video" の "埋め込み(組み込み)" も可能である( ◆参照 下記掲載画像(6)Audio 再生/PDF Open の各ページ )。さらに、"ePub" フォーマットであれば、iPad で調整されたページ・レイアウトは、iPhone,iPod touch でもほぼまともに表示可能である。

 ところで、なぜ今この "教材" の "リメイク" なのかの講釈(?)については、後日機会を改めて述べる予定。今回は、"ePub 電子書籍" の編集作業面にだけ目を向け、先ずは "ePub" フォーマットは "不滅" です! とだけ言っておきたいと思う。
 誰もが過去に頻繁に利用して来たはずの "PDF file" を、サブシステムとして組み込み、使い勝手も良いかたちで閲覧してもらえる "ePub" フォーマットは、電子書籍制作方式としては相変わらず頼りになると再認識させられたわけだ。
 もちろん、"ePub" フォーマットでは "Audio/Video" などの "埋め込み(組み込み)" も何ら問題なく遂行できるため、電子書籍・電子教科書の制作に当たってはほぼ万能だと思われる。
 但し、iPad(iPhone,iPod touch)向けのレイアウト調整(とりわけ "縦置き←→横置き" 表示の共通化! など)では相変わらず苦労させられることになるのではあるが......。




















 "電子書籍" はどう読まれていくのか、という関心事に対する "一つの典型" が提示されたような感触である。
 "重厚感" ある "紙書籍" に対して、"電子書籍" が秘めた "機能性・即応性" を存分に発揮したスタイル、ポップな "Web コンテンツ" に限りなく接近したようなスタイルだと言えそうか......。

 これを報じているのは、「米電子書籍に「廉価版」 1冊1ドル、数時間で読破」/日本経済新聞/2012.04.15だ。


電子書籍の普及が進む米国で、数時間で読めるオリジナル電子書籍「イーシングル」が台頭している。価格は1冊=1ドル弱からで、通常の電子書籍(10ドル前後)より格段に安い。手軽で安い新書の登場がハードカバーの単行本を脅かした出版業界の歴史が、デジタル出版革命の進行とともに電子書籍の世界で繰り返されようとしている。

 Amazon の Android タブレット「Kindle Fire」がリリースされ半年が経過する。

  ◆参考 Amazon Kindle Fireの実機レビュー (1/2)/電子書籍情報が満載 eBook USER/2011.11.29

 この "Kindle Fire" に魅力を感じつつも、今一つ、実感が伴いにくかったのは、このタブレットがいつ日本国内で購入可能となり、また国内の書籍コンテンツがいつ読めるようになるかが不明だったからだろう。

 下記引用サイト記事:Amazon、「Kindle」年内にも日本参入へ/ネットベンチャーニュース/2012.04.15 によれば、<同社のタブレット端末「Kindle」をもちいた電子書籍事業全般を、日本国内でも今年中には開始する>とのことだ。
 同記事では<タブレット端末「Kindle」>とあって、"Kindle Fire" も含まれるのかどうかが定かではないが、ついでに日本国内での "タブレット販売" についても展開されることを期待したいものだ。( "新・Kindle Fire" の発表情報もある?!)

  ◆参考 新しいKindle Fire製造中!来月の日本上陸と同時発表も?/ガジェット速報/2012.03.26

 "電子教科書" 制作ツールとの触れ込みの、米Apple 提供の "iBooks Author" の使い勝手は上々である。
 何も、"iBooks Author" は、"電子教科書" 制作に限ったツールではない。むしろ、読者への少なからぬ支援を必要とする "教科書" でさえ作れるのだという意味で受けとめている。
 そして、自分はと言えば、使い勝手の感触がスマートで気に入っているため、自分本位に活用用途を広げようとしている。自作小説の二点目(『かもめたちの行方』)をも、"iBooks Author" で編集してみたり......。
 とにかく、"WYSIWYG"( "What You See Is What You Get"、「見たものが、手に入るもの」)方式が徹底されているので、制作プロセスでストレスを感じることが少ない。
 確かに、制作者の詳細な意向を叶えるため、細々としたルールがあるにはある。だが、それらも "ナルホド" と呑み込むならば、却って、気が効いているという感触さえ生まれる。

 さて、"iBooks Author" は、"出力=書き出し" ファイルとしては、"ePub" とは幾分異なる独特なフォーマットである "~.iBooks"(拡張子が .iBooks )がもちろんメインとなる。
 ただ、これ以外にも "~.pdf" ファイルを書き出すところが面白い。(加えて、"~.txt" ファイルもあるがこれは余り意味が見いだせない。)ちなみに、"iBooks Author" では、"~.pdf" ファイルを "読み込み" ファイルとして扱うことも可能。
 そこで、この「"~.pdf" ファイル書き出し」の "意味" に関心を向けてみた。

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