"新生児の大脳皮質"における"神経回路の成長"を"直接"観察することに成功!(遺伝研)

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 "赤ちゃん" に秘められた能力! という事実にかつて驚かされたことがあった。

 < 思い起こすのは、いつぞや観てなるほどと頷いたことがある、"赤ちゃん" に秘められた能力に関するTV番組 ( 注 ) である。
 生まれて間もない "赤ちゃん" は、これから遭遇するであろうあらゆる現実環境のために、大人以上の幅広い "潜在力" を秘めているらしい。たとえば、確か、"音声" を聞き分ける能力にしても、まさに万国の言語 "音声" に対して反応できる "潜在力" を持っているという。......> ( "記憶" や "忘却" と "今を生きる" という "生き方" の在り様の検証/当誌 2010.03.21

 ( 注 )
  <「私たちの一生で、もっとも脳の潜在能力が高いのは、いつの頃か?」―――この問いに最新科学が明らかにした答えは驚くべきものだ。じつは生後8か月頃から1歳前後だというのだ。脳のなかで神経細胞同士の情報伝達を担うシナプスはその時期ピークに達したのち、早くも減少に転じてしまうのである。生まれた直後の赤ちゃんの知覚能力がきわめて高いこともはっきりしてきた。たとえば、赤ちゃんは世界中の言語の微妙な発音の違いも区別できる。つまり私たちは、いったんできたことが成長とともにできなくなるという不思議な道のりをたどっているのである。いったい、なぜそんな遠回りと思える道のりがあるのか?> ( NHKスペシャル『赤ちゃん 成長の不思議な道のり』/2008.01.21 ※ このドキュメンタリー番組は、実に秀逸だと思えた! )

 さて、今回注目する記事は、こうした "赤ちゃん" に秘められた能力!を、今後さらにつぶさに解明することにつながっていくであろうと期待させる記事なのである。

 下記引用サイト記事遺伝研、新生児の大脳皮質における神経回路の成長を観察することに成功/マイナビニュース/2014.03.28 がそれであり、<新生児大脳皮質の神経回路が成長する様子を直接観察することに成功> という画期的な研究成果について報じている。

 <国立遺伝学研究所(遺伝研)は3月27日、生まれて間もないマウスの大脳皮質の神経回路を可視化する方法を開発し、生きたまま脳の深部までとらえることの可能な改良型の二光子顕微鏡の観察技術と組み合わせることで、新生児大脳皮質の神経回路が成長する様子を直接観察することに成功したと発表/ この回路は生まれた時は未熟でおおまかにしかできておらず、さまざまな刺激により、成長することが分かっていたものの、そのプロセスやメカニズムについては、良く分かっていなかった/ 今回開発した技術を用いて新生児マウスの大脳皮質を調べたところ、神経細胞は突起を激しく伸び縮みさせながら、結合すべき正しい相手に向かって突起を広げていくことを突き止めた/ 今回開発した技術を活用していくことで、ヒトをはじめとする哺乳類の赤ん坊の脳の発達メカニズムの理解が進むことが期待できる> とある。
 末尾で併せて紹介されている<大脳皮質神経細胞が正常に成熟する様子> という画像なぞは、この技術が今後もたらすに違いない興味深い研究成果を、彷彿とさせて余りある......。

 遺伝研、新生児の大脳皮質における神経回路の成長を観察することに成功/マイナビニュース/2014.03.28

 国立遺伝学研究所(遺伝研)は3月27日、生まれて間もないマウスの大脳皮質の神経回路を可視化する方法を開発し、生きたまま脳の深部までとらえることの可能な改良型の二光子顕微鏡の観察技術と組み合わせることで、新生児大脳皮質の神経回路が成長する様子を直接観察することに成功したと発表した。

 同成果は、同研究所の水野秀信氏、羅ブンジュウ氏、佐藤拓也氏、岩里琢治氏、理化学研究所脳科学総合研究センターの斎藤芳和氏、糸原重美氏、生理学研究所の足澤悦子氏、吉村由美子氏らによるもの。詳細は3月27日付(米国時間)で米国科学誌「Neuron」オンライン版に先行掲載された。

 ヒトの脳表面の大部分を占める大脳皮質は、哺乳類に特有の脳構造であり、そこにある神経回路により、知覚や運動、思考、記憶などの高度な情報処理が行われていることが知られている。しかし、この回路は生まれた時は未熟でおおまかにしかできておらず、さまざまな刺激により、成長することが分かっていたものの、そのプロセスやメカニズムについては、良く分かっていなかった

 研究グループでは、今回開発した技術を用いて新生児マウスの大脳皮質を調べたところ、神経細胞は突起を激しく伸び縮みさせながら、結合すべき正しい相手に向かって突起を広げていくことを突き止めたという。また、遺伝子操作によって情報をうまく受け取れなくした神経細胞では、突起の伸び縮みの程度が異常に大きくなり、正しい相手の有無と関係なくランダムに突起が広がることも確認したという。

 なお、研究グループでは、今回開発した技術を活用していくことで、ヒトをはじめとする哺乳類の赤ん坊の脳の発達メカニズムの理解が進むことが期待できるとコメントしている。



 ◆ 参照 その他関連記事
  赤ちゃんの脳:"出生が引き金"で神経回路が形成!出生と脳発達の仕組みがじわり解明!/当誌 2013.10.16

 もともと、動物における "個体史での発達過程" は、ある意味では "進化の過程" をなぞるとも言われたりするが、その意味でも、<新生児大脳皮質の神経回路が成長する様子を直接観察する>という上記研究の今後については興味津々となる...... (2014.03.30)













【 SE Assessment 】 【 プロジェクトα 再挑戦者たち 】








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このページは、yasuo hiroseが2014年3月30日 00:01に書いたブログ記事です。

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