"がんの発症" に、"遺伝子異常(変異)" が深く関わっていることはよく知られている。
◆ 参照 当誌過去の "がん 遺伝子" 関連記事
(1) 肺がんや胃がんなど21種類約2000症例のがん細胞の"ゲノム(全遺伝情報)"を解読/DB化!/当誌 2015.07.02
(2) 患者から採取したがん細胞の"遺伝情報"で各々の患者に合った"個別化医療"!(がん研セ)/当誌 2015.03.12
(3) がん転移促す遺伝子発見!転移を抑える薬剤や術後経過の診断法開発への期待!(京大)/当誌 2015.01.25
(4) 遺伝子異常が原因にならないがんがあること!京都大iPS細胞を使った研究で明らかに!/当誌 2014.02.16
(5) 病気などの"原因遺伝子"が次々明らかに! "遺伝子操作"が治療の決め手となる趨勢か?!/当誌 2013.09.12
(6) "がん"になる可能性がある"遺伝子配列のわずかな違い(SNP)"!国際共同で新たに特定!/当誌 2013.03.29
今回注目する下記引用サイト記事 : 遺伝子異常調べ、抗がん剤選択 米で試験へ 別の臓器向けでも効く可能性/big>/朝日新聞/2015.08.02 は、 <米国立保健研究所(NIH)は、がん細胞の遺伝子を解析して、効き目の高い抗がん剤を選ぶ新しい治療法の開発に乗り出す。胃や肺など臓器ごとに開発された抗がん剤を、がんの原因となる遺伝子異常の組み合わせに応じて処方する。患者に最適な抗がん剤を処方できるようになるとともに、現在、臓器別に行われている治療を根本的に変える可能性がある> と報じている。
<米国立保健研究所(NIH)は、がん細胞の遺伝子を解析して、効き目の高い抗がん剤を選ぶ新しい治療法の開発に乗り出す。胃や肺など臓器ごとに開発された抗がん剤を、がんの原因となる遺伝子異常の組み合わせに応じて処方する。患者に最適な抗がん剤を処方できるようになるとともに、現在、臓器別に行われている治療を根本的に変える可能性がある。 NIH傘下の米国立がん研究所(NCI)を拠点に、標準的な治療で使われる抗がん剤が効かなかったがん患者約3千人からがん細胞を採取、がんに関係する143個の遺伝子の4千カ所以上の部分を網羅的に解析する。見つかった遺伝子異常の組み合わせに対応して別の抗がん剤を投与する臨床試験を行う。患者の募集を近く始める。 抗がん剤では現在、たんぱく質の異常な働きを阻害する「分子標的薬」が次々登場している。通常、がんのできる臓器ごとに開発・承認されるが、原因となる遺伝子異常が同じなら、異なる臓器のがんでも効く可能性がある。例えば乳がん用に開発された分子標的薬トラスツズマブはHER2遺伝子の異常を標的にしているが、胃がんや肺がんでも同じ遺伝子の異常が原因になっているケースがあることがわかっている。 ......> とある。
遺伝子異常調べ、抗がん剤選択 米で試験へ 別の臓器向けでも効く可能性/朝日新聞/2015.08.02
米国立保健研究所(NIH)は、がん細胞の遺伝子を解析して、効き目の高い抗がん剤を選ぶ新しい治療法の開発に乗り出す。胃や肺など臓器ごとに開発された抗がん剤を、がんの原因となる遺伝子異常の組み合わせに応じて処方する。患者に最適な抗がん剤を処方できるようになるとともに、現在、臓器別に行われている治療を根本的に変える可能性がある。
NIH傘下の米国立がん研究所(NCI)を拠点に、標準的な治療で使われる抗がん剤が効かなかったがん患者約3千人からがん細胞を採取、がんに関係する143個の遺伝子の4千カ所以上の部分を網羅的に解析する。見つかった遺伝子異常の組み合わせに対応して別の抗がん剤を投与する臨床試験を行う。患者の募集を近く始める。
抗がん剤では現在、たんぱく質の異常な働きを阻害する「分子標的薬」が次々登場している。通常、がんのできる臓器ごとに開発・承認されるが、原因となる遺伝子異常が同じなら、異なる臓器のがんでも効く可能性がある。例えば乳がん用に開発された分子標的薬トラスツズマブはHER2遺伝子の異常を標的にしているが、胃がんや肺がんでも同じ遺伝子の異常が原因になっているケースがあることがわかっている。
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( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
いよいよ "がん治療" が、"がんの部位(臓器別)" を超えて、"遺伝子異常" の視点から括り直される時代が到来するのであろうか。 そして、それは何を意味することになるのであろうか...... (2015.08.03)
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