"医療従事者の抗がん剤曝露" という問題については、かねてより懸念されて来た。 "がん治療" での "効き目" とは別に、"抗がん剤の強い毒性" が、それらを扱う医療従事者に思わぬ被害をもたらす、という皮肉な問題点なのである。
◆ 参照 当誌過去の "抗がん剤曝露" 関連記事
(1) <多くの抗がん剤は、がん細胞に対しては殺細胞作用がある一方、分裂している正常細胞に作用し、変異原性、催奇形性、発がん性がある。......近年、医療従事者の抗がん剤曝露について啓発・予防が行われており、......> ( "抗癌剤職業曝露"の実態調査進む!やはり気になる!ここまで有害とされる抗癌剤の使用!?/当誌 2014.07.29 )
(2) <コベルコ科研は、医療分野向けの評価・解析サービスを強化する/ 医療分野向けの評価・解析サービスとして、近頃引き合いが増えている事例の一つとして紹介したのが、医療従事者の抗がん剤曝露量の分析。医療現場に残留している抗がん剤を専用キットでふき取り、その箇所の残留抗がん剤量を分析するもの。近年、医療従事者の抗がん剤曝露が問題になっていることに応えるサービスである> ( 医療従事者の"抗がん剤曝露量"とは何?"抗がん剤"は"正常細胞"にも作用するため警戒?!/当誌 2014.06.27 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 抗がん剤を無人で自動調合 九州大、健康被害防止に/47_NEWS/2015.10.15 - 21:05 は、その "医療従事者の抗がん剤曝露" という問題との関連で、<九州大は15日、毒性の強い抗がん剤を扱う医療従事者の健康被害を防ぐため、抗がん剤を無人で自動調合できるロボットアーム型の装置を開発> と報じている。
< 九州大は15日、毒性の強い抗がん剤を扱う医療従事者の健康被害を防ぐため、抗がん剤を無人で自動調合できるロボットアーム型の装置を開発し、報道陣に公開した。九大によると、薬に接触せずに連続で自動調合できる装置は世界初。 装置は、密閉空間の中に設置した円筒形の本体から、両腕のように2本のアームが伸びる形状。動作の正確性を高めるため、1本のアームに7カ所の「関節」を設け、滑らかに複雑な動きをこなせるようにした。密閉空間に用意した薬剤の種類や分量を読み取り、瓶入りの薬剤を容器に詰め替えて密封する作業までこなすことができる。> とある。
抗がん剤を無人で自動調合 九州大、健康被害防止に/47_NEWS/2015.10.15 - 21:05
九州大は15日、毒性の強い抗がん剤を扱う医療従事者の健康被害を防ぐため、抗がん剤を無人で自動調合できるロボットアーム型の装置を開発し、報道陣に公開した。九大によると、薬に接触せずに連続で自動調合できる装置は世界初。
装置は、密閉空間の中に設置した円筒形の本体から、両腕のように2本のアームが伸びる形状。動作の正確性を高めるため、1本のアームに7カ所の「関節」を設け、滑らかに複雑な動きをこなせるようにした。密閉空間に用意した薬剤の種類や分量を読み取り、瓶入りの薬剤を容器に詰め替えて密封する作業までこなすことができる。
もちろん、"医療従事者の抗がん剤曝露" が回避されるための、上記記事にある "抗がん剤自動調合用ロボットアーム型装置" の登場は歓迎されるべきであろう。
しかし、こうした推移の中で、壮絶に残り続ける "抗がん剤の副作用" の問題<が脇に置かれてしまうことだけは避けて欲しいものだ...... (2015.10.17)
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