文化一般: 2012年3月 アーカイブ

 下の写真は、"物干竿" の長刀を背負ったと言われる "佐々木小次郎" にゆかりのワンちゃんではない。また、"大リーグボール養成ギプス" を装着した "星飛雄馬" とも無関係だ......。

 庭に放し飼いにされたワンちゃんが、フェンスの隙間から "脱出" して "家出" してしまうことを防ぐ "アイディア・グッズ" なのだそうだ。
 昔、近所の飼い犬が、"雷鳴" があるとそれに怯えてか、必ずと言っていいほど "家出" をして秘密の隠れ家に身を潜めるということがあった。その犬の場合、フェンスの隙間から滑り出るのではなく、ブロック塀を乗り越えるという荒技をこなしたようではあったが......。

 下の写真が妙に気になったのは、どうしてであろうか?
 どうも、"囚われ人" が "脱出" 不可のままでいることの、その原因について、妙に "暗示的!" だと思えたからかもしれない。
 人は、さまざまなシチュエーションで "囚われ人" の境遇に陥る。別に受刑者とは限らず、自由が制限されたり拘束される状態のことだ。そして、そこからの "脱出" の試みに悪戦苦闘し、もがく......。
 やがて、自身を "囚われの身" とあらしめている環境側への恨みを募らせても行く。自分を "閉じ込める" この "囲い塀" や "閉塞環境" さえなければ......、と。

 だが、時として、ふと気づくことがあったりする。"囚われの身" からの "脱出" がままならないのは、果たして拘束的な外的環境のせいだけなのだろうか、と。自分が知らず知らず自分に "装着" してきた(?)諸々の "装置"( 習慣、既成観念、価値観、信条、自主規制、諦め...... )自体が、もっとも手強い "脱出不可" の原因を構成してはいないか......、と。

 現状の "問題山積!" の社会環境は、たとえば "ビンボー" という "囚われ人" を日毎排出して止まない客観的事実を、疑問の余地なく内在させている。

  ◆参照 あなたの隣にもいる「貧困女子のビンボー生活」/現代ビジネス - 経済の死角/2012.03.18

 ただ、かと言って、"囚われの身" を強いる環境からの "脱出" が絶対に不可能だと決めつけるのもどうであろうか......。たとえば、"諦め" という "自己装着装置" は、ただただ環境側の目論みに加担するだけでしかないことにも気づいておきたい......。

 犬の家出を防ぐ竿


 犬の背中に取り付けて使うグッズ。超軽量なので犬に影響を与えないが、フェンスの外に出てしまい、家出や行方不明になることを防ぐことが出来る。値段が高いと思うなら、DIYすることも可能。

価格:29.95ドル【ここから購入 ( 犬の家出を防ぐ竿/J-tokkyo/2012.03.17


 "問題山積!" の社会環境が張り巡らす "フェンス、壁" という環境側障壁は、実は、われわれ側の "諦め" などの "自己装着装置" と相まって、その威力(?)を発揮しているに違いない...... (2012.03.20)




















 "3.11" がこの国の人々の "生活意識" に大きな変容を迫ったとする見解は、広く散見できるそんな昨今かと思われる。"一理" あるどころか "百理" もあると言えようか。
 "安全神話" で染め上げられてきた "日常" が一瞬の出来事で瓦解し、その "日常" によって育まれていた無数の "人生" が無残にも呑み込まれてしまったのだ。挙句に、"安全神話" の象徴でもあったはずの "原発" が "メルトダウン" という大破局に至り、"放射能汚染" が人々を恐怖に慄かせ続けている......。
 子供っぽいどなたかの発言ではないが、「夢であって欲しい......」と言わせるほどの戦慄の出来事であったわけで、これが "生活者" たちの意識、価値観を根底から揺さぶらなかったとはとても考えにくい。

 こんな状況下で、とある調査が<20代のオピニオンリーダー層>の "価値観" について調査結果をまとめた。( 下記引用サイト記事:20代オピニオンリーダーに社会が追いついた?--3.11を教訓に/cnet/2012.03.13

これまでの調査で、震災の発生以前から積極的に社会貢献活動を行っている20代や、収入や会社のブランドよりも仕事のやりがいを重視する20代の存在が明らかになったが、今回の調査でも、社会貢献志向や脱大企業志向が20代の普遍的な価値観となっている様子

が認められる、というものだ。そして、調査側は下記のように結んでいるという。

<「モノやお金といった既成概念にとらわれることなく、同じ価値観を共有できる仲間と刺激を与えあいながら、社会性の高い自己実現に向けてモチベーションを高めている20代の姿は非常に頼もしい。ポスト3.11は、20代が既に気付いていたことに社会全体がようやく気付いたと言えるかもしれない」>

 まあ、"社会全体" に関する意識調査はなかったようなので、"ようやく気付いた" かどうかは別問題となろうが、十分に説得力のある推定ではないかと思われる。
 課題としては、彼ら以外のわれわれ皆がこうした "20代の姿の頼もしさ" を称賛するだけではなく、彼らの "モチベーション" を "反面教師" 的に高めているに違いない "旧態依然とした社会矛盾" に、容赦なく目を向けて行くこと、それが不可欠なのではなかろうか......。

 感覚的、経験的には "周知の事実" ながら、今一つ "公言" するのが憚(はばか)られた事実! その事実とは、<「金持ちになるほど、ズルくなる」>人は多くの富を手に入れるほど、そして社会的地位が高くなるほど、倫理に反する行いをする傾向が強まる<「社会で恵まれた立ち場にいる人物には、無意識に他人を無礼に扱う心理的傾向が見られる」>( 下記引用サイト記事:「金持ちになるほど、ズルくなる」:実験結果/WIRED JAPANESE EDITON - SCIENCE/2012.03.01 )などであったに違いない。

 どうしても、こうした事実を声高に表明すると、"負け犬の遠吠え" や "ごまめの歯軋り" と聞こえてしまうからだ。まして、"自由競争" と "自己責任" とが過剰に強調されるご時世にあってはなおさらのことであろう。
 そして、悶々とした気分が募り、悔しい独白 『ズルや非道でもしなきゃ、儲かりっこない世の中じゃないの......』 の響きが胸の内で共鳴する......。

 超格差社会を糾弾する "ウォール街占拠" 運動が巻き起こったからだろうか、米国でも富や階級をめぐる緊張感はかつてなかったほど高まっており、「貪欲であることはいいことで、誰よりも裕福なことは美徳か?」などの論争が巻き起こっているらしい。
 そして、そんな状況だからなのであろう、そうした答えることが難しいこうした社会的疑問に対し、Piff氏や同僚らは科学的方法を使って答えを見つけ出そうとしたのがこのレポートのようである。

 ひとつ気になったのは、"因果関係" についてだ。
 「金持ちになるほど、ズルくなる」と表現すれば、"ズルくなる" のは、"金持ちになった" その結果であるようにも受けとめられる。
 しかし、実情は "ズルくなる" ことで "金持ちになった" というのが妥当だという気がしないでもない......。
 競争心、自分の利害、自分の安寧を優先する意識など>によって "富や地位" を手に入れた、と見る方が自然ではないかと......。やっぱり、"負け犬の遠吠え" の響きがまとわりついてしまうか......

 東日本大震災という未曾有の "国民的な悲劇" は、このような記録と記憶を共有する映画として制作されることこそがふさわしい! そんなふうに素直に共感できた。( 下記引用サイト記事:"3.11の日常"を紡いで映画に、「Japan in a Day」プロジェクト発足。/Narinari.com/2012/02/28
 どのような "哀しみ" や "人の強さ" を秘めた貴重な動画が寄せられるのか。楽しみだと言うのはやや心引けるところがあるが、本当の苦悩に囚われた人たちだけが伝えることのできる "人の心" のあり様を "共有" させて頂ければと......。

 "大震災" の壮絶な悲惨さに比べれば "まだまし" だとは言え、この社会、この世界には苦痛や苦悩で喘ぐ人々が限りなくいるはず。そうした人々に、毅然とした姿勢となれる勇気を与えてくれる、そんな仕上がりとなることを切に望みたい。
 リドリー・スコット監督の映画では「グラディエータ―」が記憶に残っている。単なるスペクタクル映画ではなく、ラッセル・クロウ演じる剣闘士に "死別"(殺された妻子)の苦悩というサブトーンを見事に与えていたのが妙に印象的であった......。

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