文化一般: 2012年2月 アーカイブ

 
中川 こうじ
STREET CATS
-のらねこ。写真集
 フクシマで見捨てられた "のら猫" たち(Street Cats)は、今さぞかし "凍える" 苦痛の中で耐えているのだろうと想像させられる。まさに、"人の勝手で追いやられ......" た "のら猫" としての哀しさの極致を背負わされて......。

 もちろん、震災・津波・原発事故を被災した人々の苦痛・苦悩への共感、思い入れが先立つのは言うまでもない。むしろ、そうした感情が "ゆれるちいさな命たち" の健気な姿によってより鮮烈に湧き上がってくる、ということなのだと思う。
 TV報道で、"のら" となってしまった犬たち、牛たちの姿が伝えられ、そのたとえようもない "所在なき彷徨" が映し出された時にも、絶句させられてしまったものだ。誰かれを恨むわけでもなくただ "漂う命たち" の、その姿が、逆に "人間たちの責任" を寡黙ながら糾弾しているように感じられたからだ。

 今回、下記に引用したサイト記事:「フクシマ残された猫たち 戦場カメラマンが写真展/大阪日日新聞/2012.02.15」 は、"のら猫大好き" 人間としては、目に留まらないわけがなかった。
 自分は、猫とは相性が良く、自宅では今4匹と共生している。
 ◆参照 奇跡の"クロネコヤマトなでしこ"(外猫)/行方知れずの十日後に疲労困憊で生還!( 当誌 2011.09.06 )

 そんな "猫大好き" 人間なのだが、強いて言うならば "のら猫大好き" 派なのだ。
 いや、それはともかくとして、危な気ながらも横暴な人の世で "インディ" に生きる "Street Cats" が、素直に好ましく思えてならないわけだ......。

 しかし、"フクシマに残された猫たち" となると事情はまったく違う。人が住まない見放された地平は、たとえ "インディ" を誇る "Street Cats" であっても "地獄" 以外ではなかろう。しかも、彼らの大半が直前までは "Home Cats" であっただろうことを思えば......。

 戦場カメラマンがファインダーから見つめた "フクシマに残された猫たち" の姿とその表情は、見たいと言うよりも見て何かを感じ取らなくてはならないと思えた......。




















 "ソーシャルメディア" はいろいろなことを考えさせるものだ。利用者の立場でもいろいろと考えさせられることに事欠かないが、きっと、コンテンツ制作提供側にとっても、果たしてこんな仕組みでペイできるのか? と悩んだりする向きもあるに違いない。
 たぶん、"コンテンツ(著作)のあり方" 自体が "問われ直している" という "大変な過渡期" に遭遇しているのではあろうが、この辺の問題に関しては "奥行きが深い!" ため、腰を据えて考えてみなければならないような気がしている。

 そんな観点に立ってサイト記事を振り返ってみた時、下記引用サイト記事:忍び寄る新たなネットバブルの正体 ソーシャルの名のもとにあなたが消費される デジタル植民地時代がやってきた/岸博幸のクリエイティブ国富論|ダイヤモンド・オンライン/2011.02.12 に出会った。
 ちょうど "一年前" に書かれた記事ではあるが、"その主旨" は何ら風化していないかに思えた。"その主旨" とは、"コンテンツ制作提供側の立場を憂えるもの" だとして、取りあえず了解しておく。

 現在、一世を風靡している "ソーシャルメディア" に対し、当筆者は歯に衣を着せない表現をしている。

<今回のネットバブルのキーワードは"ソーシャル" ...... ソーシャルメディアの企業や、ソーシャルな機能も駆使したハフィントン・ポストのようなサイトがその主役 ...... 今回のネットバブルの本質は、ユーザーなどローコストなコンテンツを作る者から搾取して、そのコンテンツをユーザーに過剰に共有させるという点にある ...... フェイスブックなどのソーシャルメディアやハフィントン・ポストなどのサイトは、プラットフォームを提供するだけで、そこを利用する者が作るローコストなコンテンツを使い倒すというかたちで"地代"を徴収している ...... 今回のネットバブルの主役たちは凄まじいまでに錬金術に長けている

 当筆者が "牙をむいている(?)" のが、凄まじいまでに錬金術に長けている とされる ソーシャルメディアの企業や、ソーシャルな機能も駆使したハフィントン・ポストのようなサイト であることは、搾取、使い倒す、"地代"を徴収という表現からもすぐに分かる。
 要は、"他人の褌で相撲をとる" ことで膨大な収益を上げていることへの "憤り" と言っていいのかもしれない。この辺は受けとめ方が分かれるところだろうが、共感を覚える向きも少なくなさそうだ。
 ただ、それだけではなさそうである。"こんな仕組み" の中では、"コンテンツの劣化傾向" に歯止めが掛からなくなる! と憂慮しているスタンスが透えて見えるからだ。
 冒頭の "果たしてこんな仕組みでペイできるのか?" と懸念する "コンテンツ制作提供側" から、"クリエイト意欲" を殺ぐことになれば "良質なコンテンツ" がスポイルされ、駆逐される......、そんな可能性が容易に想像できるからである......。

 様々な悪条件によって日本経済が概してヘコむ中で、ソーシャルメディアの "ソーシャルゲーム" は "元気な柱(?)" の様相を見せていた。
 だが、下記引用サイト記事:「国内ソーシャル3社に変調の兆し、事業モデルに弱点 編集委員 小柳建彦/日本経済新聞/2012.02.09」 によれば、グリー、ディー・エヌ・エー(DeNA)、ミクシィの国内ソーシャル3社に "変調の兆し" が出ている、とのことだ。

 "日本のソーシャルゲーム業界" に関しては、別な記事で以下のような懸念が語られていたため、やや注意を向けていたところでの "アラーム" である。

<ソーシャルゲーム業界はアイテム課金収入が収益のメインであるため、ヘビーユーザーを増やす必要があります。そのためにテレビCMで芸能人を起用するなど、とてもコストがかかっており、収入が急増して好調のように見えても、同時に支出も増えていますから、決してビジネスとしておいしい状態ではないと思います。そうは言っても、SNSやソーシャルゲームは、日本で頑張っている数少ないプラットフォームプレイヤーなのは間違いありません。ですから、正しい形で永続的に"日本型ビジネス"をする方向に進化をしてほしいですね。> ( 「【テーマ13】 日本の文化やジャーナリズムはこのまま衰退するか ネット、スマホに搾取されるテレビ・音楽業界の行く末 ――岸 博幸 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授/ダイヤモンド・オンライン - 2012年の論点を読む/2012.01.30」

 そこでは、<ネット世界では、コンテンツ業界が垂直統合型で担っていた流通網は崩壊し、流通は他人まかせ、つまりプラットフォームサービスを提供するグーグルなどの米国ネット企業が事実上、情報の流通を担うようになって>しまい米国ネット企業の一人勝ちとそれによる日本の国益搾取の現状が危惧されていたのである。
 そうであるだけに、その "日本のソーシャルゲーム業界" が "変調の兆し" を見せているという観測からは、やや考えさせられてしまった......。

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