東日本大震災: 2013年9月 アーカイブ

 国際舞台( 国際オリンピック委員会[IOC]総会 )で、安倍首相が "切った大見得" ! どうせ、こんなことではないかと思っていたが、やはり "官僚作文" の "読み上げ" 以外ではなかったようだ。

 下記引用サイト記事:安倍首相「0・3平方キロはどこ?」/現地視察の際、東電幹部に/範囲知らず発言か/共同通信/2013.09.21 - 12:14 は、そうした事実を "淡々と報じて" いる。

 <東京電力福島第1原発の汚染水問題をめぐり、安倍晋三首相が19日に現地を視察した際、放射性物質による海洋への影響が抑えられていると説明する東電幹部に、「0・3(平方キロ)は(どこか)」と尋ねていたことが20日、分かった
 首相は東京五輪招致を決めた国際オリンピック委員会(IOC)総会で「汚染水の影響は港湾内0・3平方キロの範囲内で完全にブロックされている」と説明していたが、実際の範囲がどの程度か理解しないまま発言していた可能性がある


 東電の<小野所長は港湾出口に灯台があることを示しながら広さを説明> とあるが、ふと、「灯台下(もと)暗し」ということわざを思い起こすのは私ばかりではなかろう......。




















 どうして、このような "税金のムダ遣い!" × "弱者作業員いじめ!" × "復旧作業遅延!" に対して、国は "ビシッとした有効な対策" を講じることができないのか?! いわゆる "ブラック企業" そのものではないか!

 "汚染水処理" 問題での "ダラダラぶり" を嫌と言うほどに見せつけられている国民にとっては、皮肉なことに、特別の違和感も催さず、ただただ「ここでも、またか......」という思いとさせられるだけかもしれない。

 しかし、そう突き放したことを言っていられないのが、"原発事故汚染除染作業" であろう。と言うのも、多分、"この作業" は今後、"廃炉" 作業をも見渡すならば、これから何十年も継続することになりそうだからである。

 ややもすれば、この "ダーティな現象" は、"民間の悪徳業者による仕業" だとして片付けられかねない。しかし、果たしてそれで済むことであろうか?
 むしろ、原発事故の復旧/復興に責任を持つ国、政府が、より効果的な "除染作業" を追及する方針から、これを妨げて余りある "ダーティな現象" を排除するのがスジではなかろうか。

 下記引用サイト記事 【 引用記事 1 】:除染賃金「中抜き」横行 国の手当は形骸化/河北新報社/2013.09.22 - 日曜日 は、"「中抜き」横行" の実態を報じている。

 <東京電力福島第1原発周辺の国直轄除染地域は放射線量が高いため、通常の賃金に加えて国から1日1万円の特殊勤務手当(除染手当)が支給されるにもかかわらず、それ以外の市町村担当地域と比べると、作業員の平均日給の差額が4500円しかないことが21日、福島労働局への取材で分かった。/ 業者側は手当を支払う一方で賃金を引き下げて事実上の「中抜き」を続けているとみられ、除染手当が形骸化している実態> だという。

 また、下記引用サイト記事 【 引用記事 2 】:福島の作業員 線量知らずに除染 被ばく量も通知なし/東京新聞/2013.01.18 は、幾分古い記事ではあるが、"「中抜き」" に加えて、"安全管理規則に違反" という事実も潜伏している実態を報じている。

 <国直轄の除染事業で、受注した業者の一部が、作業員らに現場の放射線量や被ばく線量をきちんと伝えていない実態が、本紙の作業員らへの取材で分かった。除染作業は被ばくの危険を伴うため、適切な安全管理が不可欠だが、現場の実情は、国の規則に違反しているだけでなく、作業員の健康への影響が懸念される> と。

 こうした "実態" が、きちんと国民に伝わっていたならば、聡明な国民は、この "杜撰さ!" を厳しく批判するに至ったことかとも思われる。如何せん、"政府広報誌!" となり果てしまった主要メディアは、"アベノミクス万歳" ばかりを垂れ流してきたのが実情だった......。

 最初に、下記引用サイト記事 【 引用記事 2 】:東電 海のセシウム濃度を2年近く低く公表/NHK NEWS WEB/2013.09.14 - 04:10 に注目しておいた方がよさそうだ。

 <東京電力は、福島第一原子力発電所の近くの海で、2年近くにわたって放射性セシウムの濃度を誤った方法で測定し、実際より低く公表していたことが分かりました/ 原子力規制庁の職員に指摘され正しく測り直した結果、公表していた値は、1リットル当たり実際より数ベクレル程度低かったことが分かりました

という信じ難い事実である。

 その事情を、<東京電力は「測定時に周辺の放射線の影響を誤って見積もったために正しく測れていなかった」と説明> しているとのことだ。
 ここは、<「初歩的なミスだ」> とする "会合に参加した専門家" の言葉を了解しておくが、"情報コントロール" ではなかったのか? という疑義の念が打ち消し難く残るのも事実だ......。

 ことほど左様に、"東京電力福島原発の "汚染水" 処理問題" は、今や "不信と疑惑の坩堝" と化している......。

 そして、こうした "不信と疑惑" の思いが、あたかも "逆撫でされる" かに響いたのが、安倍晋三首相のあの公式発言、「状況はコントロールされている」だったわけだ。
 というのも、"東京電力福島原発の "汚染水" 処理問題" のリアルな現状からすれば、この発言こそは、"情報コントロール" 以外の何ものでもなかったからだ。
 下記引用サイト記事 【 引用記事 1 】:安倍首相と東電幹部、汚染水制御の認識でズレ 衆院は閉会中審査へ/日本経済新聞/2013.09.14 - 00:16 は、公式的な "東京電力による現状認識" を報じることによって、根拠希薄であった "安倍首相発言" 内容との "ズレ!" を浮かび上がらせている。

 <東京電力の山下和彦フェローは13日、福島県郡山市で開いた民主党の会合で、福島第1原子力発電所の汚染水漏れについて「コントロールできていない」と説明した。「状況はコントロールされている」と明言していた安倍晋三首相とは異なる現状認識ともいえ、菅義偉官房長官が記者会見で釈明に追われた......

 "安倍首相発言" は、"五輪の東京招致実現" に向けたパフォーマンスだったのだから......、という「嘘も方便!」的な寛容な解釈を採る人が少なくないことも想像できる。
 しかし、要するに、"ファウルボール" ではなかったかという疑念が打ち消せない......。そして、その向こうに見え隠れしている政権運営に絡む "情報コントロール" の動きが気にならざるを得ない......。

 東京電力福島第一原発での、いわゆる "汚染水問題" は、"心配/懸念材料" ばかりが未だに報じ続けられている。
 先の、2020年五輪東京招致に向けた安倍晋三首相による海外向けのメッセージでは、"心配ご無用!" という内容の大見得が切られたわけだが、どうも実情はと言えば、甚だ芳しくないようである。

 下記引用サイト記事 【 引用記事 1 】:福島第一 外洋近く 溝に汚染水/東京新聞/2013.09.13 - 朝刊 によれば、事態はただただ深刻さを深めているかのようだ。

 <地上タンクから原子炉を冷やした後の処理水が漏れた問題で、東電は十二日、外洋に近い排水溝で採取した水から、高い濃度の放射性ストロンチウムなどを検出/ ストロンチウムなどを検出したのは、外洋から約百五十メートルの位置にある排水溝内。その先は急坂で、外洋にまっすぐ延びている> とあり、再び、"高濃度放射性物質の外洋への流出" が問題視されている。さらに、

 <安倍晋三首相は国際オリンピック委員会(IOC)総会で「汚染水の影響は、港湾内で完全にブロックされている」と強調。すでに外洋への流出が確実視されていた中、発言は事実でないと批判された。今回の検出で国際社会への信用がさらに揺らぐ可能性がある> という "国際的信用問題" に発展することさえも懸念されている。

 こうした事態の深刻さについては、日本国内の "甘い認識" とは別の、"海外からのリアルな視点での批判!" が参考となりそうだ。
 それを報じているのが、下記引用サイト記事 【 引用記事 2 】:米専門家「スリーマイルより状況複雑」/NHK NEWS WEB/2013.09.12 - 19:57 である。

 <東京電力福島第一原子力発電所で汚染水の問題が深刻化していることを受けて、アメリカスリーマイル島原発の廃炉作業を指揮した専門家(レイク・バレット氏)が現場を視察し、「福島第一原発の場合、地下水が関係しているためスリーマイルよりも状況は複雑で難しい」と述べました/ バレット氏は、すべてのタンクから汚染水が漏れたとしても周辺に流出しないよう周りのせきの高さを設定するなどの設計思想が必要だったとして、東京電力のリスク管理の甘さを指摘/ 「スリーマイルでは汚染水が原子炉建屋の中にとどまっていたが、福島では地下水が関係しているので状況はより複雑で難しい」/ 「汚染水を完全に管理するためには複雑なプロセスが必要だ。特に地下水など低レベルの汚染水は動きが複雑になるのでその管理は大きな課題だ」/ 「まずは国内外の基準以下になるまで放射性物質を取り除いていかなければならないが、次の段階はどう処分するかが課題となる。非常に膨大な量なのでため続けることはできず、おそらく海に流すことになると思うがその際は、技術的な課題よりも社会の合意を得るためのコミュニケーションが重要な課題になる」と述べました

  "安倍晋三首相のメッセージ" の内容もどうかと思えるが、むしろ危惧すべきは、もし首相が、"メッセージ" どおりの現状認識でいるとするならば、国際的な注目度も高まっている東京電力福島第一原発 "汚染水問題" の、その解決への道は、予断を許さないと思われる......。

 もはや "NEWS" ではなくて、"危機的現場" の "定点観測結果" となり果てている、"福島第一原子力発電所タンクからの汚染水漏れ" 状況である。
 ただ、今回は、"高い危険度!" に至っている点が気掛かりとなる。

 その"高い危険度!" とは、下記引用サイト記事:汚染水 別タンクで新たな漏えいか/NHK NEWS WEB/2013.09.01 - 05:52 によれば次の通りである。

 <福島第一原子力発電所でタンクから汚染水が漏れ海に流れ出たおそれがある問題で、31日、別のタンクで1時間当たり1800ミリシーベルトという極めて高い放射線量が確認/ 前回に比べ18倍に上昇/ 1800ミリシーベルトは、タンク周辺で観測された中で最も高い値で、浴びるとすべての人が死亡するとされる被ばく量におよそ4時間で達します

 これに加えて、複数個所の "新たな漏洩" も発見されており、東電によれば、これまでの "タンクの監視" は "目視" であったのを<先月末から放射線の測定器を携帯した結果、高い放射線量が観測された> のだというから、<監視のずさんさが改めて明らか> とされる指摘は否定しようがない......。

 "東電のガバナンス能力" に加えて、"政府自体のガバメント能力" の、その双方が "目も当てられない状況!" となっていると思えるのだが......。

2020年11月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          














関連サイトへのリンク


  • 電子書籍(eBooks)制作にフォーカスしたサイト
  • 明けない夜はないことを確信するサイト
  • Green(地球環境改善)にフォーカスしたサイト
  • ソフトウェア技術者やSEのための評価と育成、人事考課制度を考えるサイト
  • さまざまな業種・業態でご利用可能なモバイル活用の予約システム!
  • 創作小説『海念と保兵衛』のサイト
  • 創作小説『かもめたちの行方』のサイト
  • 当ブログ推奨の商品を展示したAmazon ストアー!
  • 当AdhocBlogブログの過去のエントリー
  • 株式会社アドホクラット当時のサイト

★売れ筋! No.1!
家庭用"放射線測定器"

日本通信 bモバイルWiFi ルータ+1 ヶ月定額SIM BM-U300W-1M
価格:¥ 20,208
国内配送料無料 Amazon





このアーカイブについて

このページには、2013年9月以降に書かれたブログ記事のうち東日本大震災カテゴリに属しているものが含まれています。

前のアーカイブは、
 東日本大震災: 2013年8月
です。

次のアーカイブは、
 東日本大震災: 2013年10月
です。

最近のコンテンツは、
 インデックスページ
で見られます。

過去に書かれたものは、
 アーカイブのページ
で見られます。

年月別アーカイブ

最近のトラックバック