東日本大震災: 2013年10月 アーカイブ

 日本政府や東京電力の "原発対応姿勢" が、国際的機関から "?(疑問符)" を突き付けられた格好で、いささか "恥ずべき" 事態かと思われる。
 "汚染水漏れ" 問題は、とかく困難な "技術的課題" のトラブルだとされても、"作業員の被ばく" 状況をめぐる問題は、"人道的課題" に類するものと受けとめられかねないからだ。

 下記引用サイト記事作業員の被ばく過小評価か 国連委指摘/NHK NEWS WEB/2013.10.13 - 04:43 は、次のように報じている。

 <放射線が人体に与える影響を分析する国連の機関――国連の原子放射線影響科学委員会――は東京電力福島第一原子力発電所の作業員の内部被ばく量について、日本政府や東京電力が実際より20%ほど少なく評価している可能性があるとして、今後、影響の全体像を把握するためにも継続して調べる必要があると指摘/ 被ばく量が多かった12人の状況を詳しく分析したところ、半減期が短く体内から比較的早く排出されるヨウ素133などの放射性物質について影響評価が行われていなかった

 こうした事実は、"被ばく量" による実害の影響もさることながら、作業員たちからの "信頼感" を損ないかねず、今後益々逼迫することが懸念される "作業員確保の課題" にも影を落とすことになりはしないか......。




















 相変わらず、東電福島第1原発の "汚染水漏れ" 問題が続き、ほとんど "モグラ叩き" の状態となっている。

 その一つが、下記引用サイト記事 【 引用記事 1 】福島第1原発、作業員6人が汚染水浴びる=東電/REUTERS/2013.10.09 - 14:38 である。

 <現場にいた作業員6人が汚染水を浴びた/ ストロンチウム90などベータ線を含む放射性物質が1リットル当たり3700万ベクレル含まれていた。今回漏れた水も、同レベルの放射性物質が含まれるとみられる

 "人為的なミス" と見なされているものの、複数作業員が高濃度の放射性物質による "被ばく" の可能性が懸念されている見過ごせない状況だ。

 二番目の問題は、下記引用サイト記事 【 引用記事 2 】汚染水漏れ 腐食の隙間からか/NHK NEWS WEB/2013.10.09 - 04:51 が伝えるものであり、"汚染水タンク" に関する "杜撰な設計(?!)" へと注意を向けさせるものだと言わざるを得ないようだ。( ◆ 参照 汚染水漏れ「タンク、金かけず作った」協力会社会長証言!漏れは"関係者の口"からも!?( 当誌 2013.08.26 )

 <東京電力福島第一原子力発電所でタンクから300トン余りの汚染水が漏れた問題で、タンクの底のボルトを通す穴の2か所で、幅3ミリ程度の隙間ができていたことが分かりました。
 東京電力は、腐食が進んで隙間ができ、汚染水が漏れたとみてボルトでつなぐタイプのタンクをできるだけ早く別のタイプに替えたいとしています

 <福島第一原発には鋼鉄製の板どうしをボルトでつなぐタイプのタンクが300基余りあり、これらのタンクでは、同じようなトラブルが起きるおそれがあるとして、東京電力はボルトを使用せず、溶接するタイプのタンクにできるだけ早く替えたいとしています

 そして、三番目の問題は、下記引用サイト記事 【 引用記事 3 】福島汚染水:井戸から23万ベクレルの放射性物質を検出/毎日新聞/2013.10.08 - 12:47 が報じるもので、"地下水(=井戸)" はそのコントロールが難しいと考えられるだけに、かなり厄介な問題かと思われる。

 <東京電力は8日、タンクの北約20メートルの観測用井戸で、6日に採取した地下水1リットル当たり23万ベクレルの放射性物質トリチウムを検出したと発表した。300トンが漏れたのが8月19日に発覚し、調査を始めた9月8日以降で最高値

 問題視されるこうした現象がいまだにぞろぞろと発覚する事態を目の当たりにしてみると、想定されなければならなかった "万が一の原発事故" がまともには想定されていなかった実態、その点があぶり出されているかのようである......。

 "東日本大震災" や、不気味に想定されている "南海トラフ" などの "巨大地震" が、地下深くの "プレート境界" での "岩盤の動き" に深く関係していることは、次第に明らかになりつつある。
 つい先日も、これに関連して最近注目されはじめている "スロー・クエイク" についてのTV番組があった。

 <M9の巨大地震が発生、日本に甚大な被害をもたらすと恐れられている、南海トラフ。ひずみをためながら沈黙を続ける南海トラフが、実は、不気味な"予兆"を発していることが、最新の観測技術で明らかになってきた。地下深くのプレート境界で、岩盤が非常にゆっくりと動く、「スロー・クエイク」と呼ばれる現象だ。......>( MEGAQUAKEⅢ 巨大地震 南海トラフ 見え始めた"予兆"/NHKスペシャル/2013.09.01 放送

  "プレート境界" での "岩盤の動き" とは、じわじわと移動している "プレート" と "プレート" との間に生じる、いわゆる "ひずみ"(エネルギーのひずみ)によって引き起こされるものと考えられている。

 こうした "巨大地震" には、関東で想定されている "直下型地震" も、同じメカニズムのものと推定されているようだ。

 ◆ 参照 房総半島沖でマグニチュード8クラスの大地震の可能性! 300年間"ひずみ"が蓄積!( 当誌 2012.06.01 )

 ところで、このような "プレート境界" での "岩盤の動き" に関する "新たな調査分析結果" が公表された。

 下記引用サイト記事:巨大地震「隙間の水で岩盤滑りやすく」/NHK NEWS WEB/2013.10.08 - 04:21 によると次のとおりである。

 <おととしの巨大地震で地震を引き起こした東北沖を掘削調査した結果、プレート境界の岩盤が水を通しにくい性質だったことが分かりました/ 研究チームは、岩盤の隙間にある水が地震でずれ動いて発生した摩擦熱で膨張して滑りやすくなり、津波が大きくなったと分析しています

 つまり、"東日本大震災" の場合、<プレート境界の海底に近い比較的浅い部分では、摩擦熱で岩盤の隙間にある水が膨張して滑りやすくなり、大きくずれ動いて津波が大きくなった> というのである。

 この "メカニズム" における要点は、<プレート境界の岩盤が水を通しにくい性質> という点だと理解されそうだが、そうだとすれば、ほかに想定されている "巨大地震" の "岩盤" はどうなのか、それが気になるところとなろう......。

 "小学生用算数の教科書の図" のような解説図 ( 下記引用サイト記事:汚染水流出:傾斜知りつつ設置 東電の貯蔵タンク/毎日新聞/2013.10.04 - 02:12 )を目の当たりにしていると、実に "情けない気分" に襲われる......。
 「どこがヘンだったか分かる人は手を挙げて」 と質問する教師の声までが聞こえてきそうだからやり切れない......。
 それほどに、"分かり切った道理!" ではないかと思えるのである。

 <東京電力福島第1原発の貯蔵タンク......から汚染水が漏れた問題で、東電は3日、タンクの設置場所に傾斜があることを把握しながら設置していたことを明らかにした/ 「計画に甘さがあったと言わざるを得ない」と陳謝/ タンクは、事故直後の2011年4月に設置/ 地盤は、海のある東側に向かって傾いている/ 少なくとも13センチ傾いていた。水位計は5基のうち、一番地盤の高い西側のタンクしかついていなかった

 ここまで来ると、以下のような発言に共感せざるを得なくなる。

 <場当たり的な対応ばかりで、本当に真剣になって汚染水問題を考えているのか/ 『またか』という感じでコメントする元気もなくなる。再三、落胆させられることで、帰還の意欲がそがれてしまう。段々前に進んでいるというより、むしろ後退している印象だ

 かと言って、"汚染水流出問題=原発問題" に解決策が無いというのではなく、この "不信感の雪だるま化!" 状態に対する "小奇麗な落とし所" なんぞは無かろう、ということなのである。もはや、<場当たり的な対応> なんぞが出る幕ではなくなっているということなのではなかろうか。
 すでに、汚染水問題に頭を悩ませる政府や東電にとっての「切り札」対策と位置付けられた装置( 汚染水から放射性物質を減らす「多核種除去装置」/アルプス )でも "不具合停止" 現象が続発しているとも言われている......。

2020年11月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          














関連サイトへのリンク


  • 電子書籍(eBooks)制作にフォーカスしたサイト
  • 明けない夜はないことを確信するサイト
  • Green(地球環境改善)にフォーカスしたサイト
  • ソフトウェア技術者やSEのための評価と育成、人事考課制度を考えるサイト
  • さまざまな業種・業態でご利用可能なモバイル活用の予約システム!
  • 創作小説『海念と保兵衛』のサイト
  • 創作小説『かもめたちの行方』のサイト
  • 当ブログ推奨の商品を展示したAmazon ストアー!
  • 当AdhocBlogブログの過去のエントリー
  • 株式会社アドホクラット当時のサイト

★売れ筋! No.1!
家庭用"放射線測定器"

日本通信 bモバイルWiFi ルータ+1 ヶ月定額SIM BM-U300W-1M
価格:¥ 20,208
国内配送料無料 Amazon





このアーカイブについて

このページには、2013年10月以降に書かれたブログ記事のうち東日本大震災カテゴリに属しているものが含まれています。

前のアーカイブは、
 東日本大震災: 2013年9月
です。

次のアーカイブは、
 東日本大震災: 2013年11月
です。

最近のコンテンツは、
 インデックスページ
で見られます。

過去に書かれたものは、
 アーカイブのページ
で見られます。

年月別アーカイブ

最近のトラックバック