ヒトの "iPS細胞" から "神経細胞" を作り出し、治療や研究に応用する多くのアプローチが実施されている。
◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞 神経細胞" 関連記事
(1) 脳に"iPS神経細胞"移植へ!"パーキンソン病"治療めざす臨床研究!(京大iPS細胞研究所)/当誌 2015.05.20
(2) 人の皮膚細胞から神経細胞作製!化合物加え!拒絶反応が起こりにくい!(京都府立医大)/当誌 2015.05.04
(3) iPS細胞を培養し"軸索"(視覚情報を脳へ伝える)を持った視神経細胞作製!(国立成医研)/当誌 2015.02.12
(4) "iPS細胞"経由の"神経細胞"移植でパーキンソン病を治療! 4年後に治験の計画(京大)!/当誌 2014.08.23
(5) "iPS細胞"の応用で、神経の難病:"筋萎縮性側索硬化症(ALS)"の進行を遅らせる(京大)!/当誌 2014.06.28
今回注目する下記引用サイト記事 : iPS 大脳皮質や脊髄を簡単に作り分ける/NHK NEWS WEB/2015.11.14 - 06:58 は、上記のような動向に弾みをつけるであろう、<ヒトのiPS細胞から脳の大脳皮質や脊髄など体のさまざまな部位の神経細胞を簡単に作り分ける方法> が開発された、と報じている。
<ヒトのiPS細胞から脳の大脳皮質や脊髄など体のさまざまな部位の神経細胞を簡単に作り分ける方法を慶応大学などのグループが開発しました。 この研究を行ったのは、慶応大学医学部の岡野栄之教授らのグループです。グループでは、iPS細胞を神経細胞に変化させる際、4種類の薬剤を使って特定のたんぱく質の働きをコントロールすると、作りだされる神経細胞の種類を変えることができることを発見しました。そして、薬剤の濃度を変える事で大脳皮質や中脳、脊髄など6種類の神経細胞を作り出すことができたということです。 アルツハイマー病の患者では、脳の大脳皮質の細胞に異常が起きて死ぬ一方、脊髄などの神経細胞には異常が起きないことが分かっていて、研究グループでは、特定の患者のiPS細胞から大脳皮質や脊髄などを作りだし、遺伝子の働きを比較すれば、より詳しい病気のメカニズムの解明につながるとしています。 岡野教授は「アルツハイマー病で大脳皮質の神経細胞だけがなぜ死にやすいのか、研究が進められれば、病気の進行を抑える薬の開発につながるのではないか。また統合失調症など、どの細胞に異常が出るのかよく分かっていない病気の治療法の開発にもつながる」と話しています。> とある。
iPS 大脳皮質や脊髄を簡単に作り分ける/NHK NEWS WEB/2015.11.14 - 06:58
ヒトのiPS細胞から脳の大脳皮質や脊髄など体のさまざまな部位の神経細胞を簡単に作り分ける方法を慶応大学などのグループが開発しました。
この研究を行ったのは、慶応大学医学部の岡野栄之教授らのグループです。グループでは、iPS細胞を神経細胞に変化させる際、4種類の薬剤を使って特定のたんぱく質の働きをコントロールすると、作りだされる神経細胞の種類を変えることができることを発見しました。そして、薬剤の濃度を変える事で大脳皮質や中脳、脊髄など6種類の神経細胞を作り出すことができたということです。
アルツハイマー病の患者では、脳の大脳皮質の細胞に異常が起きて死ぬ一方、脊髄などの神経細胞には異常が起きないことが分かっていて、研究グループでは、特定の患者のiPS細胞から大脳皮質や脊髄などを作りだし、遺伝子の働きを比較すれば、より詳しい病気のメカニズムの解明につながるとしています。
岡野教授は「アルツハイマー病で大脳皮質の神経細胞だけがなぜ死にやすいのか、研究が進められれば、病気の進行を抑える薬の開発につながるのではないか。また統合失調症など、どの細胞に異常が出るのかよく分かっていない病気の治療法の開発にもつながる」と話しています。
こうした "脳の神経細胞作製の制御" は、先ずは "脳の病気のメカニズム解明" に役立つと考えられている。
<特定の患者のiPS細胞から大脳皮質や脊髄などを作りだし、遺伝子の働きを比較すれば、より詳しい病気のメカニズムの解明につながる> と...... (2015.11.15)
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