"ePub 電子書籍" の一角に "ナレーション" を埋め込んでみたいとは、常々考えていたところだ。ただ、その "ナレーション" の "音声合成" 音質が、ありありとした "機械音" であるならば、逆に興醒めになるだろうと思案していた。
だが、昨日紹介したような自然な "音声合成" 音質であるならば、読み手もあながち拒絶しないかもしれない......、と思えた。
人が本などを読み始める時、ほかの人がどうかは分からないが、自分の場合、何がしかの "スプリング・ボード" のような弾みがつくきっかけがあると読み始め易いのではないかと思って来た。音楽の "イントロ" のような意味合いだとでも言おうか......。
HTML5: 2011年6月 アーカイブ
"ePub 3.0" 仕様のリリースが目前となっているが、その中で、日本語表示の "縦書き" や "ルビふり" が一つの興味ある点であろう。
ところで、オープンソースの "ePub 変換・エディター Sigil" は、つい先ごろ長い "沈黙(?)" を破り、"Version 0.4.0" へとアップデートされたことは既に書いた。
◆ 参照 <ePub変換 Editorの定番の"Sigil"が、"experts"向けに"Version 0.4.0"へアップ!(当誌 2011.06.04)>
◆ 参照 <"Sigil"最新版"Version 0.4.0"は、"experts"向け、現場からの要望に応えるもの? ( 2011.06.03)>
その際、さまざまな追加機能があったとは言うものの、"ePub 3.0" や "HTML5( & CSS3)" などの新しい動きに対しては、これと言った特別な対応がなかったかの印象を持ち、幾分か失望したりもしたものであった。
が、必ずしもそうではなかったのである。
その発見・認識を促してくれたのは、以下のサイトであった。
◆ 参照 <「sigil 0.4 で ruby タグを含む epub ファイルをつくる」/KRAKENBEAL RECORDS/2011/04/24 >)
"WebM" 動画フォーマットやそれへの変換というテーマについては、もはや実践的なレベルでの確認が必要な時期に来ているような気がしている。
そこで、やや手探りをしながらも、気になる一連の関連事項について、体験的に確認してみることにした。
ところで、ウェブ上表示の "video" と言えば、かつて "audio" ( "ナレーション" )付きの "video" を力づくで作成したことがあった。
◆参照 <"ナレーション"付きの"アプリケーション向け動画操作マニュアル"の試作サンプル(当誌 2011.02.18)>)
参照していただければお分かりのとおり、"容量" の関係から小さくて見にくい上に、これは "QuickTime Player" という固有のアプリソフトを前提にしたものであった。
Googleが言うところの「誰もが利用できる無料で高品質なWeb向けビデオフォーマット」ではないわけだ。
目指すところは、"オープンソース" 系の "video" である。それだからこそ、"WebM" 動画フォーマットが気になるわけなのだ。
とりあえず、"WebM" 動画フォーマットで作成した "自作サンプル" を吟味していただきたい。(※ ただし、現状で表示可能なブラウザは、"Firefox"、"Google Chrome" などに限られる......)
ちなみに、"容量" の点では、前述の ".mp4" のそれ未満に圧縮されている。
かねてより、ウェブページ/電子書籍に "audio/video" を組み込むことへの関心が途切れなかった。しかも、専用の "audio/video" アプリソフトを介してではなく、いわば "オープンソース仕様" でそれを実現したい......、と。
そんな視点から、当然のごとく "HTML5" における "audio/video" 仕様に関心が向いたものだった。
したがって、"HTML5" の "audio/video" 仕様を "先取り(?)" したかのような、"iPad/iPhone/iPod touch" での "HTML5" ライクな "audio/video" タグの実動は、非常に興味深く思えた。(ただし、決して "iPad/iPhone/iPod touch" が、全面的な "HTML5" を取り入れていたわけでないことはよく知られている。)
こうした事情から、"iPad/iPhone/iPod touch" については、"自ら試す" しかないとばかりに、下記のようなたどたどしい試行錯誤も行ってきた。
◆<"オーディオ埋め込みEPUB電子書籍"制作のコア部分をクリア!/"eCub"が役立った! (当誌 2011.01.17)>
◆<"eCub"アプローチを使って、既に自作した"ePub 電子書籍"に"audio"を埋め込む!(当誌 2011.01.21)>
◆<"Sigil"で作ったePub電子書籍を元に、"eCub"を利用して"audio/video"を埋め込む(当誌 2011.01.22)>
◆<"HTML5"の<audio>タグの使い方/"HTML5"の仕様の詳細には目を通した方が良さそう(当誌 2011.01.23)>
いよいよ "HTML5" (と "CSS 3" )の時代到来かとの意を強めさせるものがあった。
グーグルが制作・提供する "HTML5" で作成されデジタルWeb絵本<「ブラウザやウェブについて知っておきたい20のこと」>のことである。HTML5で作成されてので、Google Chrome ほか Firefox などのHTML5に対応したWebブラウザーで閲覧できる。
先ずは、その報道記事を見ておく。
<グーグルがHTML5で作ったWeb絵本を公開
グーグルは2011年6月3日、WebブラウザーやHTML5、JavaScriptなどのWeb関連技術について解説したデジタルWeb絵本「ブラウザやウェブについて知っておきたい20のこと」(写真)の提供を開始した。HTML5で作成されており、Google ChromeなどのHTML5に対応したWebブラウザーで閲覧できる。
同Web絵本では、HTMLやJavaScript、CSS(Cascading Style Sheets)といったWebページを構成する基本要素/技術や、IPアドレスとDNS(Domain Name System)などインターネットの基盤技術、クラウドコンピューティングやWebブラウザーのセキュリティ対策などWeb関連の技術について初心者向けに幅広く解説している。HTML5の機能を活用し、実際にページをめくって本を読む感覚や絵本のカバーの質感などを体感できる。
グーグルによれば、同Web絵本はChromeチームが作成したといい、作成に使った技術については米グーグルの開発者向けWebサイト「Google code」にてオープンソースとして公開しているという。 >(<グーグルがHTML5で作ったWeb絵本を公開 /ITpro/2011/06/03>)
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