政治経済一般: 2012年3月 アーカイブ

 "心配事" がまたまた増えた。"地震、景気に放射能" だけで勘弁願いたいところだが、ここに来て、生活と産業の両面に直結する "ガソリン高騰" の追い打ちの掛かりそうな気配が濃厚になっている。
 もちろん原因は、"需給逼迫" なんぞというわけではなく、"投機" がベースとなり、"(イラン)軍事情勢" であり、"オバマ政局"、そして "円安" というすべてが "人為的現象" のようだから募る不快感も一入(ひとしお)だ。
 どうも "短期決着" が着きそうにもない雲行きだから、先ずは庶民生活への打撃、そして景気への重っ苦しい悪影響が心配される。

 <レギュラーガソリン1リットル当たり、先週より3.4円値上がり/灯油の店頭での小売価格、18リットル当たり先週より25円上昇>( 下記【 引用記事 1 】 )で、今後もジリジリ上がるとするならば......。今、思わず石油ストーブを消したりした......。

 <すでに、景気への悪影響は出始めた。/1月の実質個人消費支出は前月比横ばいとなった。/米国の景気回復が腰折れすれば、世界に波及しかねない。/日本の場合、LNG(液化天然ガス)価格は基本的に原油価格に連動する。円安も、この面ではマイナスに働く。...... 高騰が続けば国内経済の足を引っ張ることになる。特に復興需要が一巡する年後半に影響が露呈する>( 下記【 引用記事 2 】 )となると、種々の展望が悲観色で染まりかねない......。

 こうした "ガソリン高騰" の行方を左右している "イランの核兵器開発疑惑" 問題それ自体の推移についても "こじれ切っている" かに見える。
 イランと、イスラエルや米国との関係は "一触即発" 状態と観測されているが、そうした時に、<イランの核兵器製造を示す証拠が見つかれば、対イラン攻撃を支持するとの回答が全体の56%を占めた。/同様の状況でイスラエルによる対イラン軍事攻撃を支持するとの回答が62%>( 下記【 引用記事 3 】 )という "米国世論調査" の結果が報じられている。

 そこで注目すべきは、大統領オバマ氏の冷静な判断ということになろう。ところが、オバマ氏には、今年11月のの大統領選に向けて "支持率" にナーバスとならざるを得ない事情がある。
 ところが、現在<ガソリン価格が急騰して市民の財布を直撃したことから、オバマ大統領の支持率が急落している。/世論調査では、オバマ氏の支持率は41%で、先月の50%から急落。>( 下記【 引用記事 4 】 )という事態を招いているという。
 "イランの核兵器開発疑惑" と "ガソリン高騰" という本来、表裏一体である問題で "二つに割れたかのような世論(?)" が生まれ、それらにオバマ大統領は "挟撃(?)" されてでもいるかのような状況に見える......。

 とにかく、"ガソリン高騰" 問題は、三つ巴、雁字搦め状態の中で停滞し続ける予感がしてならない......。




















 "お金" というのは、目先の "帳尻合わせ" なんぞではなくて、まさに "使い方" 以外の何ものでもない! と痛感させられている。
 一昨日にも書いた "休眠預金" とこの国の "閉塞経済状況" との関係に関する率直な心境のことである。

 ◆参照 "雇用創出"にも繋がる"起業"機運を支えるためのアイディア!"休眠預金"の活用!( 当誌 2012.03.08 )

 あたかも "ダークホース" 的存在の "休眠預金" についてなのであるが、下記引用サイト記事:「休眠預金」は起業家支援に使い、日本を活性化せよ/nikkei BP net | 大前研一の「産業突然死」時代の人生論/2012.03.05 によって "再考" を迫られた思いがする。
 "休眠預金" を "起業家支援活用" にという点は、ますます意が強まるばかりであるが、"休眠預金" の "処理推進主体" に関する点で、 "民間銀行" なのか、"政府" なのかという点なのである
 前回は、不用意にも休眠預金は、銀行自身が有効活用するのが本筋(上記サイト)という発想を是認するかのニュアンスで書いた。

 だが、より大きな "本筋" 論からするならば、「起業家支援に使う」とはっきり言えば銀行は黙らざるを得ない。なんなら金利もろくに払っていない銀行に起業家支援の寄付金を毎年800億円出させてもいい。産業の発展のために銀行も一肌脱げばいいのだ。と喝破する大前研一氏の提言に分があると思われるのだ。
 諸外国の例をも踏まえて、起業家支援は政府のリーダーシップでやってもらいたいとする発想が自然であろう。
 考えてみれば、"休眠預金" を "銀行のもの" と見なすことにはムリがあろう。であれば、"政府" が "イニシアチブ" を発揮して管理すればいい......。

 で、問題はどこにあったかと言えば、政府は休眠預金の使い道を「東日本大震災で被災した企業の支援」としている点だと思われる。政府としての "大局的観点" に立ち切れていない点が問題なのであろう。さらに言えば、"中途半端さ!" が逆に混乱を招くことになっているということかもしれない。
 確かに、この "お金の使い方" であれば、"情が先立つ" 国民からの "一般受け" はしそうである。
 しかし、同時に "玄人筋(?)" である銀行などからすれば、"悪くはないにしても、それでは、現在必須の効果的な景気刺激にはならないじゃないの!" という "ツッコミ" を誘うことは必定だったわけだ。今最大限に配慮すべきは、被災地の復旧復興をも含めてのこの国の経済の立て直しをどう仕掛けるのかにおける "効果的なお金の使い方" だからである。
 そうであるから大前氏は、政府がこういうことを国民にきちんと説明すれば理解も得られやすいだろう。...... 「起業家支援に使う」とはっきり言えば銀行は黙らざるを得ない。と述べているわけなのだと思う。

  "起業家支援" という社会的支援が全体経済にとっても喫緊の重要課題であることは "政府を除いて(?)" は概ね了解されているようだ。また、その資金として "休眠預金" が相当することも同様である。
 そこで、残る問題は、"休眠預金" の "処理推進主体" を誰にするか......、となっていそうである。政府こそが、経済の現状と今後に対して踏み込んだ知恵を発揮する文脈、局面にあると思えるのだが......。

 確かに "起業" とは簡単なことではないし、また設立後に会社を持続・成長させることも容易ではなかろう。また、よく指摘されて来たように、この国の場合、"過度の個人責任主義" に任せて、失敗からの再挑戦を助ける "セーフティ・ネット" が無い点も災いしているようだ。
 しかし、昨日も書いたように通勤や社員化/準社員化を前提とする従来的な雇用モデルが、不況前の高水準に戻ることはないだろう。というシビァな推定や、<個人、ないし、少人数の企業がニッチな市場を開拓して生きのびるチャンスはむしろ増えて来ている>( "ソーシャル"時代の"個と仕事"に決定的影響!"プラットフォーマー"主導型市場!( 当誌 2012.03.07 ) )といったエネルギッシュな読みをも踏まえるならば、"起業" という挑戦的課題は "再注目されて良い課題" だと言わざるを得ない。
 しかも、"起業" は "個" の立場から魅惑的であるだけではなく、低迷する "社会" 全体にとっても "新たな雇用(雇用創出)" という "喉から手が出る" ほどに有難い課題ではなかろうか。

 ただ、"起業家" にとってのボトルネックは、"起業" の "ネタ(テーマ)設定" が一苦労であること、まあそれは織り込み済みだとはしても、"開業資金" の捻出は実に頭の痛い点であろう......。
 だが、この時代、"起業" が "社会" 全体にとっても重要課題だという認識に立つならば、"社会" を挙げての積極的支援体制があって然るべきかとも思われる。

 こんな文脈で "一考に値する" と思われたのが、下記引用サイト記事:「100万人の起業のチャンスを拓け!35歳未満が35%、若者ほど起業に熱心」――熊野英生・第一生命経済研究所 経済調査部 首席エコノミスト/ダイヤモンド・オンライン|経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層/2012.03.07 である。
 今、政府が休眠預金を活用しようという構想を打ち出していることにタイムリーに着眼した提言であり、民間銀行は、休眠預金をそのままにはせず、それを見合いにベンチャー投資を行なった方が好ましいというものだ。
 まあ、"石橋を叩いて、それでも渡らない!" と揶揄されて来た銀行は、今こそ、"運命共同体" 的視点に立って "斬新な一歩" を踏み出すべき時ではないかと思われた......

 "仕事" とは、まさに "個" と "社会(組織)" との重要な "結節(点、面)" である。そして、"個" にとっての "仕事"(「働く」)は "物的・内面的" な両面での死活問題でもある。いや、"社会(組織)" にとっても時間差こそはあれ同じことだと言うべきか。
 ところが今、この国に限らず、その "仕事" が "神隠し" にでもあったかのようにシュリンクして、"高い失業率の慢性化" に見舞われている。その原因は、種々想定されはしても特定するには時間がかかるほどに複合的だと思われる。

 また、この現状の "高い失業率の慢性化" という社会問題現象には、従来のそれとは異なった社会的特徴もいろいろと付け加わり、"仕事" へのナイーブな理解を困難にさせている。少なくとも、従来からの "仕事"="就職(就社)" という牧歌的ニュアンスは消し飛んでいる......。

 ◆参照 通勤や社員化/準社員化を前提とする従来的な雇用モデルが、不況前の高水準に戻ることはないだろう。しかし次の数年では、"正規モデル"で失われた仕事を埋め合わせてあまりあるほどの大量の仕事が、インターネット上に氾濫するだろう。>「雇用はますます"非勤務非社員"化する-経済指標はオンライン労働の実態を正しく拾っていない」/Tech Crunch/2012.03.06

 たぶん、"個"/"社会(組織)" と "仕事" との関係に "斬新な視点" を投じているものは "ソーシャル(メディア)" なのであろう。もちろん、"ソーシャル(メディア)" は幅広い社会現象と "共鳴したうねり" だと了解されることが妥当であり、単なる一つのメディア傾向と限定しない方が良さそうだ。
 こんなふうに考える時に、表題もズバリそれであり、俄然着目したくなったサイト記事があった。下記引用サイト記事: 2012-03-04 『個』と『仕事』と『ソーシャル』を考えるにあたって」/風観羽 情報空間を羽のように舞い本質を観る/2012.03.04 がそれである。

 "フォーラム" への参加をレポートした記事であり、"見事なまとめ方" だと感心させられもした。
 "見事さ" の一つは、この種のテーマへの迫り方だ。
 <仕事のことを語るには、日本の市場で今何が起きているのか、ある程度共通認識を持っておくことが不可欠>とし、<IT/電気分野の企業群およびその市場について>という "土俵(?)" を設えて叙述を始めている点である。今後、他の市場にも波及するであろう読みのもとに "典型的市場" の共通認識から着手している点に好感が持てた。
 ひょっとすれば、"ソーシャル" を内在する対象を、こうした "見事なまとめ方" をするアプローチに対しては、若干違和感を持つ人がいるかもしれない。しかし、"ソーシャル" アプローチにありがちな、"事例集" 的(?)叙述だけでは見えてこないものもあることを留意すべきかと思われる。

 こうして、"個"/"社会(組織)" と "仕事" との関係を大きく方向づけているに違いない<IT/電気分野の企業群およびその市場>の "概念図" をもとに、プラットフォーマーが既存起業を駆逐したという "根底的事実" が指摘される。
 そして、<今後の日本のIT電気関連のビジネスは、少なくとも当面は3つに別れていくであろうとして、"3方向" が展望されることになる。

  1.■苦境にある日本企業 ( 優秀な部品サプライヤーとして生き延びて行く...... )

  2.■新しい可能性 ( 個人、ないし、少人数の企業がニッチな市場を開拓して生きのびるチャンス、従来の大企業vs起業という二軸とは別の、『個』の働きかたの可能性...... )

  3.■カテゴリー・プラットフォーマー ( 個々のカテゴリーでの『場』を支配するプラットフォーマー ex. アットコスメ、DeNA、グリー、ニコニコ動画等...... )

 こうした "構造的可能性" の提示は、とかく "悶々としがち" なわれわれの一つの "コンパス(羅針盤)" となり得る......。

 以下に、"割愛箇所" を施した記事を引用させていただくことにする。

 感覚的、経験的には "周知の事実" ながら、今一つ "公言" するのが憚(はばか)られた事実! その事実とは、<「金持ちになるほど、ズルくなる」>人は多くの富を手に入れるほど、そして社会的地位が高くなるほど、倫理に反する行いをする傾向が強まる<「社会で恵まれた立ち場にいる人物には、無意識に他人を無礼に扱う心理的傾向が見られる」>( 下記引用サイト記事:「金持ちになるほど、ズルくなる」:実験結果/WIRED JAPANESE EDITON - SCIENCE/2012.03.01 )などであったに違いない。

 どうしても、こうした事実を声高に表明すると、"負け犬の遠吠え" や "ごまめの歯軋り" と聞こえてしまうからだ。まして、"自由競争" と "自己責任" とが過剰に強調されるご時世にあってはなおさらのことであろう。
 そして、悶々とした気分が募り、悔しい独白 『ズルや非道でもしなきゃ、儲かりっこない世の中じゃないの......』 の響きが胸の内で共鳴する......。

 超格差社会を糾弾する "ウォール街占拠" 運動が巻き起こったからだろうか、米国でも富や階級をめぐる緊張感はかつてなかったほど高まっており、「貪欲であることはいいことで、誰よりも裕福なことは美徳か?」などの論争が巻き起こっているらしい。
 そして、そんな状況だからなのであろう、そうした答えることが難しいこうした社会的疑問に対し、Piff氏や同僚らは科学的方法を使って答えを見つけ出そうとしたのがこのレポートのようである。

 ひとつ気になったのは、"因果関係" についてだ。
 「金持ちになるほど、ズルくなる」と表現すれば、"ズルくなる" のは、"金持ちになった" その結果であるようにも受けとめられる。
 しかし、実情は "ズルくなる" ことで "金持ちになった" というのが妥当だという気がしないでもない......。
 競争心、自分の利害、自分の安寧を優先する意識など>によって "富や地位" を手に入れた、と見る方が自然ではないかと......。やっぱり、"負け犬の遠吠え" の響きがまとわりついてしまうか......

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