社会一般: 2013年7月 アーカイブ

 他人事ではないなぁ......、と思わずうな垂れて(?)しまう。

 "男は消耗品"とは、作家・村上龍の名言であるが、しかも "老いたる男" ともなると、言い表わす言葉すら見つからないほどに哀れか
 歳老いても、ご婦人方は "しゃべくり" でその存在感を発揮しておられるようだが、"老いたる男" たちは、"しゃべくり" も、またそのお相手にも縁がないときている。実に "無声映画" そのものであり、さながら、早 "生き仏" へと踏み込む観さえある......。

 中にはそうではなく "老害" を地で行って憚らない御仁もいるにはいるが、あらぬ事を口走ったり、もがけばもがくほどに、ご当人の抵抗とは裏腹に世間との距離は広がって行くばかり......。

 それはさておき、やはり、高齢単身者、独居老人の日々は、残酷なほどに "孤独" に浸されていそうだ。いや、十分に共感可能である。
 たとえTV、ラジオなどのメディアがあろうとも、その内容には気が許せないだろうし、また歩けばコンビニがあろうとも、かつての馴染みのお店で店主と交わしたような会話があるわけでもなかろう。要するに、"無人島" で命長らえるさまとさほど変わらないと言うべきか......。

 "便利さ、快適さ(アメニティ)" との引き換えに、"地域コミュニティ" を悪魔に手渡してしまったツケのひとつが、こうした "独居老人の日々を浸す孤独地獄" なのであろうか......。

 下記引用サイト記事:2週で会話1回以下、16% 高齢単身男性の孤立が深刻化/【共同通信】/2013.07.24 - 17:24 は、"淡々とした数値" を報じているが、この内実は、しっかりと噛みしめて追体験しなければならない。

 <65歳以上の一人暮らしの人に普段の会話の頻度を聞いたところ、最も少ない「2週間に1回以下」は男性16・7%、女性3・9%だった/ 高齢単身世帯では男性の方が社会的な孤立が深刻化している現状が浮き彫りになった

 現代という時代環境は、何の疑いもなく "効率化とアメニティ" を至極当然の価値として信奉し、その基準から漏れたもろもろを追放してしまった、今もなお。そして、その結果として、"耐えなければならない痛み!" が累々と積もっている......。




















 「溺れる者は藁にもすがる」ということわざがある。
 絶望的とさえ感じられる "危機状況" にあっては、人は、信頼性に乏しくマヤカシめいたものでも掴んでしまう、という道理か......。

 別に "正攻法" を丹念に彫琢するわけでもなく、専らリスクの高い "超次元" の金融政策で "賭け" に及んでいるのが "アベノミクス" であろうが、参院選向け "限定" パフォーマンスとしてはどうにか逃げ切るような気配なのかもしれない。

 しかし、金融/経済の "大向う" から、庶民にいたるまで、この "アベノミクス" が、ホントに "成長経済" をもたらす戦略だなんぞと信じているものは誰もいない、と見える。

 たまたま、"円安好機" の風( c.f."赤壁の戦い" での風向き? )がもっともらしさを醸し出したことなどから、「溺れる者は藁にもすがる」空気を都合よく刺激した......、というのが真相ではないかと解釈できる。

 そもそも、日本経済長期低迷の原因は、もっと深層の地殻に探るべきなのではないかと推測される。簡単に言えば、国際的にも破格だと見なされている "少子高齢化" 現象なのである。( これに尽きはしないのだが、概してこの "うねり" に集約されると思われる )

 この辺の "根源的問題" を示唆しているのが、<人口のゾンビ化> というセンセーショナルなキーワードでまとめ上げている 下記引用サイト記事:コラム:日本は「経済のゾンビ化」に備えよ/Reuters/2013.07.13 - 09:13 である。

 とかく "経済学の論文" は、あーだこーだと風呂敷を広げまくり重箱の隅を突き、その挙句、主張したい論点が頓挫してしまいがちなのに対して、この "コラム" は、妙に説得力を持っている

 <ゾンビとは、生きてはいないが、死んでもいない存在だ。映画ファンにはおなじみだが、この「生ける屍」という考えは、人口統計学や経済学でも有用だ。「経済のゾンビ化」はあまり人目を引かないが、その影響は、金融政策や財政赤字、構造改革に匹敵するほど重要/ 多くの先進国では過去30─40年間、人口を維持できないほどの水準にまで少子化が進んだ。この傾向が最も顕著なのは日本 ...... 日本の人口面でのゾンビ化は人類史上、...... 最も劇的な変化になる可能性/ 経済のゾンビ化は、...... 最も顕著なのは、国内総生産(GDP)の伸びの大幅な減速だ。総人口や労働力から推測される数値よりも実際の落ち込み幅は大きい。/ ゾンビ化は始まったばかりだ。日本の40代の人口は20代より17%多い。この数字は10年以内に約40%に拡大する。険しい道を覚悟しておくべきだろう

 この記事に沿って言わしてもらうならば、ホントに "日本経済の再生" の戦略を深慮遠望する場合には、目先の次元での "金融政策の小細工(大細工?)" に奔走するのではなく、<人口のゾンビ化/国のゾンビ化/経済のゾンビ化/インフラのゾンビ化......> という、いわば "日本のゾンビ化パッケージ(?)" を漸次塗り替えていくための長期ビジョンが不可欠ではないのか! と。

 <改正臓器移植法が施行され、子どもからの臓器提供が可能になった> とはいうものの、愛しいわが子の死という悲しみを乗り越えることさえ大き過ぎる試練である上に、その子を "臓器提供" の "ドナー" とする決断まですることは想像を絶するほどの苦悩であるに違いない。

 と言っても、"改正臓器移植法" の主旨や、"臓器提供" を "切実に待つ子どもたち" の存在から視線を逸らそうとするつもりではない。
 つい先日も、"子どもからの臓器提供" が難しい現実を逆照射するかのような下記ケースに目を向けた。

 <重い肺の病気の3歳の男の子に母親の肺の一部を移植する生体肺移植の手術が、岡山市の岡山大学病院で始まりました。3歳児に対する肺移植は国内では最年少のケース/ 生体肺移植では、通常、肺の「下葉」と呼ばれる部分が使われますが、男の子にはサイズが大きすぎて手術ができないため、病院では、肺の中で最も小さな「中葉」と呼ばれる部分を移植する新たな方法で手術を行い/ これまでの肺移植で使われてきた「下葉」とは血管の位置などが異なり、技術的に難しい手術になるということ>( 3歳の男の子に母親の肺の一部を移植する生体肺移植手術開始!皆が成功を祈り見守る!( 当誌 2013.07.02 )

 しかしそれにしても、親御さんが、わが子を "臓器提供" の "ドナー" とすべく、苦渋に満ちた決断に至る過程というのは、何と痛ましいことであろうか。

 下記引用サイト記事:「娘の臓器受けた子、抱きしめたい」 1歳半で脳死移植/朝日新聞/2013.07.12 - 08:20 は、そうした親御さんの悲しみと苦悩とを余すところなく伝える秀逸な記事だと思えた。

 "脳死状態" とは、<心臓が動き ...... 華乃ちゃんは顔色もよく、おしっこも出ている> という状態であるだけに、親御さんにとっては辛い! <頭では、娘の脳機能が戻ることはないと理解できた。でも「もしかしたら」という希望は捨てられず、脳死判定まで3日間、待ってもらった。夫婦で祈りを重ね、判定の現場にも立ち会い、少しずつ死を受け入れていった> と、そのあまりにも辛く切ない状況が述べられている。
 そして、親御さんの心のうちを嵐のように吹き荒れた諸々の感情は、慎ましやかながら感極まる一つの想いへと結晶化していく......。

<「もし可能なら、その子に会いたい。そしてぎゅっと抱きしめて、『頑張って』と伝えたい」>

 "子どもからの臓器提供" という "社会的事象" のその足元には、人の親としてのこうした切々とした想いが託されているわけである。こうした厳粛な事実に、改めて、気づかされた思いがした......。

 昨今では、"原発事故" 関連ニュースは、その重要性にもかかわらず、ややもすれば "埋没(?)" しがちな雰囲気もありそうだ。しかも、性懲りもなく何度も事故が繰り返されるうちに、知らされる市民側が妙に "慣れっこ" となってしまうのも怖い
 だからこそ、その危険な推移から目が離せないわけでもある。

 ◆ 参照 もはや日常茶飯か?! 高濃度放射性物質! 東京電力福島第一原発付近井戸の地下水汚染!( 当誌 2013.07.10 )

 今回もやはり、懸念されていた "最悪のケース(汚染水の海洋への拡散!)" が展開しつつある......、といった気配が濃厚であるようだ。

 下記引用サイト記事 【 引用記事 1 】:規制委「汚染水、海洋拡散疑い」 第1原発の放射性物質/【共同通信/2013.07.10 - 12:14 /【 引用記事 2 】:セシウム濃度上昇 対策強化の必要指摘/NHK NEWS WEB/2013.07.10 - 04:17 によれば、

 <原子力規制委員会は10日の定例会合で、「高濃度の汚染水が地中に漏れ、海洋への拡散が起こっていることが強く疑われる」との認識を示す/ 汚染源を早急に特定する必要があるとの見解で一致

とある。また、このリスクとの関連で、

海への流出を防ぐ徹底した対策が必要/ 「護岸を固めるだけでなく、原子炉を囲むように鋼鉄製の仕切り板を打ち込み、さらにその隙間に水を通しにくい粘土を入れるなどして、何重にも対策をとるべきだ」/ 抜本的な対策を立てるべきだ

といった指摘が専門家によってなされているという。

 "もっとも!" だと思うと同時に、二年以上の歳月を経てもなお、こうした、事故被害拡大防止の "基本的な対策" が "もっともらしく" 叫ばれていることに、ゾッとする怖さを感ぜずにはいられない......。

 非常に良くない事態だと痛感せざるを得ない。

 もはや "日常茶飯" のごとく、"高濃度放射性物質による地下水汚染" が発覚し、あたかも "マンネリ気味" となりつつあるこの "異常事態!" のことだ。

 こうした "事故アフター" のあり様からは、"放射能汚染" をコントロールできない東電の技術力水準への強い不信感が刺激されるとともに、これで原発各社は、よくも次々と "原発再稼働" を推進しようとするものだと大きな違和感を禁じえない。ここから、原発推進勢力の "無責任! 無神経さ!" も、併せて "異常事態!" だと思えてくる。

 この実情からは、万が一とは言え、ひとたび "原発事故" に見舞われたならば、"高濃度放射能汚染" が "コントロール不能! のかたち" で蔓延して、"放射能汚染地獄!" が日本列島を次々襲う事態が強く危惧される。

 また、そんな "蓋然性が高くなった将来" を、少しも想像できないという "鈍感さ!" は、目先の経済的都合に拘束されてしまった "病的異常!" としか言いようがなさそうに思われる。
 そして、こうした状況を "日常茶飯" のごとく淡々と受け容れよと言わぬばかりの "無頓着でアパシーとなった世相の空気" もまた決してまともではないに違いない......。

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