電子書籍(eBooks): 2012年6月 アーカイブ

 実際に推し進めてみると分かることだが、電子書籍の "セルフパブリッシング" というものは "気が長い話" である。
 自分が "思い入れ" をした分、どうしても贔屓目な結果を期待しがちなものだが、どっこい、人さまは無名の他人が書いたものなんぞに目もくれないものだ。まして、わずかな金額であっても "有償" となれば素っ気ない。

  ◆参照 電子書籍:3割近くが「無料なら買う」--読みたいのは小説/CNET Japan/2012.06.26

 そこで、"セルフパブリッシャー" にとって "必須科目" となるのが、"プロモーション"(一種のコミュニケーションであり、製品、サービスに対する意識や関心を高め、購買を促進するメッセージのこと)だということになる。

  ◆参照 "ePub 電子書籍"/セルフ・パブリッシング・ノベル 二作品!ダウンロード販売開始! [ Narration 付き ]/2012.06.26

 "セルフパブリッシャー" は、電子書籍の制作(技術)だけに奔走しているわけにはゆかない。成果物が読者の元に渡り、それによって自身の "再生産" 活動の糧に変わるまでのフル・プロセスを視野にいれなければならないわけだ。

 下記引用サイト記事:米国の個人作家「電子書籍のプロモーションは、出版社やAmazonにまかせず、ClickBankを使ったほうがマシ」/hon.jp DayWatch/2012.06.27 は、短い記事ではあるが、"セルフパブリッシング" を志す者にとっては切実に響くのではなかろうか。




















 "電子書籍"(ePub,PDF etc.)を "フリーランス(freelance)" スタイルで制作している人は少なくない。制作プロセスにも種々伏兵が潜んでいるが、最終的な課題は何と言っても "販売方法" だろう。
 もちろんいろいろな方法がある。言うまでもなく最も一般的な方法は、"iBooksstore" や "Kindle Store" での販売であろう。また、いわゆる "デジタルコンテンツ・マーケット" のサイトを利用するという手もある。
 "こうした場" を利用することは一方でメリットはあるが、何と言っても "2~30%以上の手数料" が重荷となるはずだ。

 そこで辿り着くのが、"自分のWebページ" での販売ということになりそうだ。が、ここでも問題・課題はいろいろとある。
 問題・課題を主要なものに絞り込むと、

  (1)「支払い決済」(「クレジットカード決済」)の対処法!
  (2) 顧客側 "ダウンロード" 操作方法の最適化!

ではないかと考えられる。

 もちろん、"ダウンロード" という方法ではなく、"メディア( CD,DVD )" に書き込む形を採り、それを送付するという方法もあろうし、そうであれば「クレジットカード決済」ではなく "銀行振り込み" や "代引き" という選択肢もあるにはある。
 しかし、現状にあっては、これらは到底選べる方法ではなさそうだ。

 (1)「支払い決済」(「クレジットカード決済」)の対処法!については、いわゆる「クレジットカードの決済代行」業者がいろいろとあり、"決済手数料" さえ惜しまなければクリア可能だ。
 しかし、そうした業者との "期間契約" もまた、不透明な "売上" との関係で言えば、リスクなしというわけには行かないだろう。
 しかも、"ショッピングカート" や "ダウンロード操作方法" などの問題とシームレスでなければならないから苦労することになる。

 (2) 顧客側 "ダウンロード" 操作方法の最適化!については、とにかく可能な限り "イージー" であることを目指さなければならないはずだ。
 ユーザー側は、"iBookstore" や "Kindle Store" での "イージー" 操作を "当然視" しているわけだから、そこからかけ離れた "難しさ" では敬遠されてしまうからだ。
 また、この "顧客側 "ダウンロード" 操作方法" が、前記 (1)「支払い決済」の方法と上手く連動しなければならない点も重要な要素となる。

 こうした一連の課題に対して、相応の検討を加えて辿り着いた一つの方法について以下概説してみる。

 最近は、"iPad/iPhone" をPC代わりに使って済ます人が増えてきた。
 そんな場合に、不便なことがいくつかあったが、その一つとして、"Zip" などの "圧縮ファイル" への対処という問題があった。
 たとえば、"iPad/iPhone" でのメール・チェック時に、メールの "添付ファイル" に "Zip 圧縮ファイル" が見つかった場合である。
 PCであれば、クリックしさえすれば、何がしかの "ファイル圧縮解凍" ソフト(あるいは、OS にバインドされたソフト)が、それらを解凍してくれるが、"iPad/iPhone" では "これは開けないファイルです" とかの表示とともに黙殺されていた。
 ところが、PCでの "Zip" ファイルの "圧縮解凍" で定番的位置を占めてきた "WinZip" が、"iPad/iPhone" 向け "無料 App" を今年の2月にリリースしている。(何を今頃になってと言われそう......)


 
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偶然にも "Sigil" が Version Up !
 やはり、"ePubエディタ Sigil" とは "縁がある" ようだ。

 と言うのも、 "Sigil" は、"Version Up" を期せずしてこの6月7日に実施していたのだ。


 



 "右上のご案内" をしようとする時に、丁度 "Sigil" が"最新Version (0.5.901)" への"Version Up" によって、より一層 "WYSIWYG"方式へと改善され進化していた、というわけなのである。
 こうした推移に接してみると、"ePubエディタ" としての "Sigil" は、ますますその "定番" としての信頼度を深めて行くに違いないと思えた。
 そこで、今回は、"最新Version (0.5.901)" で気付いた主な "改善点" を簡単にレビューしておくことにした。

 昨今、IT ソフト開発会社の経営者層から、"愚痴" を聞かされることが少なくない。中でも多いのが、"受託案件(プロジェクト)" の "採算の悪さ" だ。
 "受託案件" の受注件数自体が落ち込んでいるのに加えて、手掛けてみると採算が見合うものは少なく、大半が "赤" だという。さらに情けないのは、"不具合解消" がままならず、"クロージング" に至らないものもあるとのこと。最悪は、延々と "持ち出し工数" が嵩み続けて目も当てられない "不採算案件" となる可能性がある......と。

 いつの時代も変わらないと再認識させられたが、現在のような "経済低迷時" にあってはなおのこと厳しくなっていそうだ。

 ◆ 参照 「受託ソフト開発会社は、もう終わり!? 国内中心に事業展開する各社の業績は超低迷!」(当誌 2011.06.02

 "受託案件(プロジェクト)" の "採算の悪さ" の原因は様々ではあろうが、口を揃えて指摘される点は "Project管理" の "拙さ" であり、その役割が託される "Project マネージャー(リーダー)" の "力不足" である。
 そう図式的に非難されてしまう "Project マネージャー(リーダー)" 側はたまったものではないが、多くのIT ソフト開発会社が、"この辺の問題" を抱え続けている点は否めない。

 当ブログサイトでは、"電子書籍" 制作やその主要規格である "ePub" に関心を向けて、中でもフリーソフトの ePub エディタ "Sigil" の徹底活用に意を傾けてきました。
 一昨年の夏ごろから手掛けて、振り返ると "iPad,iPhone,iPod touch 向け" の "電子書籍" 制作に関して "Sigil" や "ePub" との格闘(?)について書いたエントリーが "100 件" を超えはじめていることに気づきました。

 そこでこの際、これらのブログ・エントリーをその ePub エディタ "Sigil" を駆使して一冊の "電子書籍" として編集してみようという気になったのです。"電子書籍" 制作や "ePub" に関心をお持ちの方には、こうした拙い体験ではあってもきっとお役に立てていただけるのではないかと考えたからです。

 何かをマスターしようとする場合、知識としての原理原則を知ることはもちろん重要ですが、それだけでは済まないのが現実です。まして、発展途上のプロセスである "ePub" 規格の領域でのテクニックや、フリーソフトであるがゆえに詳細な解説書が入手し難い "Sigil" などの活用方法については、"体験談" こそが貴重なアドバイスとして必要となるはずです。自身も、幾度となく誰か "経験者" はいないものかと切望したものでした......。

 タイトルは「ePub Tips 100」と、いささか大仰なものとなっています。概要は、下記記事の左側に掲載している "目次"( iPad ではスクロール表示される ) の "100(106) セクション" の表題にて推察していただけるかと思います。( なお、セクションの順番は、記載年月が新しい順としてあります。 )
 その大半が "ePub"/"Sigil"/"iPad,iPhone,iPod touch"との格闘(?)なのですが、"電子書籍" 関連領域全般にこだわったトライ&エラー経験の軌跡となっています。
 なおそこには、 "Calibre"/"iBooks Auther"/"eCub"/"ChainLP" 等といった "Sigil" と同様のこのジャンルのフリーソフトなどに関する実体験談も含まれています。また、"PDF 電子文書技術"の裏技や、"自炊" 作業の実際についての体験談も載せられています。

 この "iPad 用 電子書籍" 「ePub Tips 100」は、自分と同様、"インディ" として "電子書籍" 制作を志している方たちに役立てていただきたいと願って制作されました。フリーソフトを中心に据えているのもその関係からだと言えます。

 ナナメ読みするだけでも "1~2年" の "ePub" 体験に似たもの(?)を蓄積させるはずです。また、"タブレット版電子書籍" は、PC作業の傍らに置いて作業と並行して参照できるのが便利な点でしょう。隣に "同僚" が座っている感触(?)でご活用いただければ幸いです。
 さらに、"解凍すれば中身は丸見え!" というのが "ePub" の "電子書籍" の基本的性格ですから、読むだけではなく、ファイル自体を解凍の上 "腑分け" をしてみて "素材データ" をいじり回す学習も "あり" かと思われます。



 先日、いささか "衝撃的な内容" のサイト記事があったことは紹介しました。
受託ソフト開発会社は、もう終わり! 受託ソフト開発会社は生き残れないといった爆弾発言が "業界トップ" 層から表明されたというものです。

 ◆ 参照 「受託ソフト開発会社は、もう終わり!? 国内中心に事業展開する各社の業績は超低迷!」( AdhocBlog 2011.06.02

 この "受託ソフト開発会社" に長く携わってきた自分としては、やはり他人事とは思えないわけです。しかも、かねてよりこだわっても来た "IT ソフトウェア技術者" の育成という課題に深く関係しているかに思われると、なおのこと関心が向かうことになります。
 そこで、次のような一文を書いたりもしました。

<......"受託ソフト開発会社は、もう終わり!" と発言することはある意味では当を得ているのかもしれません。
 しかし、結論を急ぐ前に、山積する問題群の中で、一貫しておざなりにされて来た問題に再度目を向けてみる必要がありそうです。

 われわれは、スティーブ・ジョブズ氏を見上げる前に、社内の "IT ソフトウェア技術者" たちが、"技術力" を "ビジネスとして" 培っているのかどうか、その一点をこそ吟味すべきかと思います。

 何も、"IT ソフトウェア技術者" が "手揉み" する営業マンであれと言っているのではなく、徹頭徹尾 "ユーザーニーズ" に "鋭敏" でなければならないということなのです。

 端的に言って、(派遣・受託)ソフト開発会社は、"ユーザーニーズ" の問題は "ユーザーサイド" の問題だ! と "仕分け" して来たはずです。
 こうしたスタンスのソフト開発会社と、その "IT ソフトウェア技術者" たちに見合った "ビジネスチャンス" を見つけることの方が、この時代環境では難しいと言えるのではないでしょうか。
 ここに、"受託ソフト開発会社は、もう終わり!" という発言の真意がありそうです。......>
"受託ソフト開発会社は、もう終わり!"を覆すためには"自前の技術者評価育成"体制の"再"構築以外はない!( Search 2012.06.05 )


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