アベノミクスの"成長戦略"に失望!ヘッジファンド売り急ぐ!"金融相場"の末期症状か!?

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 こうなると、やはり "期待先行型" 金融経済政策自体がやりにくくなって来る。辛辣な言い方をするならば、アベノミクスの "終りの始まり" だとも言えそうか......。

 アベノミクスのいわば "アキレス腱" が、その "第3の矢" とされた "成長戦略" の中身であることは、これまでにも何度も注意を向けて来た。

 ◆ 参照 現在の株式市況は、"金融緩和策"の動向によって振り回され過ぎている「金融相場」!( 当誌 2013.06.04 )
 ◆ 参照 "波浪注意報"点灯中のアベノミクス相場の行方?! 期待先行型の市場が睨む"成長戦略"!( 当誌 2013.06.03 )
 ◆ 参照 "5.23 株暴落"で"期待と実体との乖離"を露呈したアベノミクス!株価、その後の行方?!( 当誌 2013.05.26 )
 ◆ 参照 アベノミクス→"黒田のみクス"だと"売り浴びせ易い"?! "成長戦略"で唸らせなければ!( 当誌 2013.05.25 )
 ◆ 参照 "成長戦略(第3の矢)"構想の詰めの甘さが、"円安/株高=国内外の期待"の反落を招く!( 当誌 2013.05.17 )
 ◆ 参照 アベノミクスが"アベノマジック"で終わらないために!"中身の濃い成長戦略"が不可欠!( 当誌 2013.02.22 )

 その "成長戦略第3弾" が、今日の午後、安倍晋三首相の講演によって表明されたわけだが、その直後から、日経平均株価の急下降ぶりが著しいものとなった。それまでは、小幅高であったチャートが、まるで急こう配の斜面を駆け下るがごとく急下降し、前日比518円89銭安へと沈んだ。
 終盤で、戻しの気配がないわけでもなかったが、"いや、それはありません!" とばかりに再び沈められる状態......。

 そんな状態であっただけに、下記引用サイト記事【 引用記事 1 】東京株が大幅反落、成長戦略失望 終値1万3014円/【共同通信】/2013.06.05-16:43【 引用記事 2 】日経平均、下げ幅500円超える 先物に売り 成長戦略に「目新しさなく」/日本経済新聞/2013.06.05-14:54 が口を揃えたように、

 <午後に発表された安倍政権の成長戦略第3弾の内容に失望した売りが膨らみ、......

 <安倍晋三首相が講演で述べた成長戦略第3弾の内容が「事前報道の範囲内にとどまり、目新しさはない」との見方から、日経平均先物に売りが膨らんだ......

と報じるのも無理からぬ表現であろう。
 内容の詳細は措くとして、<「民間の活力こそが(安倍政権の経済政策)アベノミクスのエンジンだ」>(首相「民間活力こそエンジン」 成長戦略第3弾発表 /日本経済新聞/2013.06.05-12:00)という "平凡な(?)呼び掛け" 自体が、"いや、それでは買えません!" となりそうな気がしたものであった。

 ならば "サイド・ブレーキ"( "規制" ) が掛かった状態のままであることを思い出すべきだ......、というのが、この "株高・金融相場" の "主役" を演じてきた "ヘッジファンドなど海外投資家" の言い分であったのではなかろうか
 ところで、下記引用サイト記事【 引用記事 3 】業績相場は甘くない 日米株に緩和バブルのツケ 経済ジャーナリスト・西野武彦/日本経済新聞/2013.06.05-07:00 は、"成長戦略" 云々以前に、"金融相場" そのものである現状の日米株式市場が、"終盤戦"( FRBによる量的緩和策出口模索! )に突入しているとの認識から、"日本株の下落" 推移をかなりシビァに見つめている

 <2012年秋から今年5月までに8割も急上昇した日本株も、もちろん金融相場です。それも外国人投資家だけが大幅に買い越し続ける一方で、日本の機関投資家は大幅に売り越し続けているという非常にいびつな金融相場です。主役はあくまでも欧米を中心とする外国人なので、欧米(特に米国)の金融緩和に終止符が打たれれば日本の金融相場も終わるはずです。5月23日から6月に入った今週にかけて日本株急落が続いているのは、その前兆

とみることができる、と。
 今回の "金融相場""終りの始まり" プロセスでは、 "来た道" をまるで戻るかのごとく "株の下落" と "円高" とが手を携えて推移して行くのかもしれない。"どこまで?" という点は未知数としても......。

【 引用記事 1 】

 東京株が大幅反落、成長戦略失望 終値1万3014円/【共同通信】/2013.06.05-16:43

 5日の東京株式市場は、午後に発表された安倍政権の成長戦略第3弾の内容に失望した売りが膨らみ、日経平均株価(225種)は大幅反落した。終値は前日比518円89銭安の1万3014円87銭だった。日銀の「異次元緩和」が発表された翌日の4月5日以来、2カ月ぶりの安値水準で、今年3番目に大きい下げ幅となった

 全銘柄の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)は35・44ポイント安の1090・03。出来高は約43億6800万株だった。

 市場関係者は成長戦略について「大胆な内容が盛り込まれず、メッセージ性に乏しかった」と話した


【 引用記事 2 】
 日経平均、下げ幅500円超える 先物に売り 成長戦略に「目新しさなく」/日本経済新聞/2013.06.05-14:54

 5日午後の株式市場で日経平均は一段安となっている。前日比の下げ幅は500円を上回り、一時1万3000円台前半を付けた。取引時間中としては4月16日の安値となる。安倍晋三首相が講演で述べた成長戦略第3弾の内容が「事前報道の範囲内にとどまり、目新しさはない」との見方から、日経平均先物に売りが膨らんだ。景気回復期待がやや後退したとして、「債券先物買い、株式先物売り」の持ち高を膨らませる動きも売りを誘った

 指数先物への売りを受け、現物株にも裁定解消目的の売りが膨らんだ。ファストリが10%近く下げ、ファナックや京セラも下げ幅を拡大した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕


【 引用記事 3 】
 業績相場は甘くない 日米株に緩和バブルのツケ 経済ジャーナリスト・西野武彦/日本経済新聞/2013.06.05-07:00

 良い景気指標が出れば「景気回復が期待できる」と好感され、悪い指標が出ても「米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和の出口戦略が先送りされる」と買われる――。米ダウ工業株30種平均株価はこうした市場の反応を追い風に過去最高値を更新し続けてきました。......

 特に金融緩和政策を背景にした株高金融相場)では、こうした傾向が顕著に表れがちです。金融相場では「石が浮かび、木の葉が沈む」と表現されるほど常識外れのことが起こることもしばしばです。......

 しかし米国株の値動きが重くなるにつれ、「FRBが量的緩和を縮小・解除することが最大の悪材料」とみる市場関係者が次第に増えています。緩和の縮小・解除は景気回復の兆しが鮮明になっていることを意味しています。

 いまの米株高を支えているのはFRBによる量的緩和第3弾(QE3)がもたらした過剰流動性(カネ余り現象)です。それがヘッジファンドなどの投機資金を大きく膨らませて株式市場に大量に流入しているという構図になっています。

 投機資金はこれまで原油や金、穀物などの先物市場に大量に流入し、価格を高騰させてきました。しかし米国でシェール革命が進めば安いシェールオイルやシェールガスの大量生産が可能になり、原油や液化天然ガスなどの需給バランスが崩れて価格が下落すると予想されるため、投機の対象になりにくくなっています。原油価格に連動する傾向のある金価格が下落しているのもそのためです。そこでヘッジファンドなど投機資金の多くが、投機の対象を商品先物から日米欧の株式にシフトしているのです

 しかし株式も短期間のうちに高騰。過去最高値を更新し続ける米国株はバブル、5年5カ月ぶりの高値をつけた日本株はミニバブルの様相をそれぞれ強めてきました。

 FRBは、雇用が改善されるまでは量的緩和を続ける(雇用が改善されれば緩和を縮小・解除する)と明言しています。このため、米国株にとって量的緩和に終止符を打つことになる景気回復は、むしろ悪材料となっているのです。一時は「米国株は景気回復に伴って金融相場から、(企業業績を支えにした)業績相場に移行する」という声も出ていましたが、いまではあまり聞かれなくなっているようです。

 金融相場は景気や企業業績が低迷しているからこそ起きる相場です。景気や企業業績が回復したら量的緩和は役目を終え金利は上昇。企業の設備投資も活発になるため、カネ余り現象は消えてなくなり、金融相場は終わります。そこから業績相場に移行したとしても、金融相場でかなり上昇し終えた後だけに、株価が一段と高値を追う余地はほとんどありません。

 日本でもかつて金融相場から業績相場に移行したことがありましたが、金融相場が長ければ長いほど、また株価の上昇幅が大きければ大きいほど業績相場は短命で、小さな相場で終わったと記憶しています。米国株が仮に量的緩和の縮小・解除で金融相場を終え、景気回復期待を背景にした業績相場に移行したとしても、上昇相場は長続きせず短命で終わることでしょう。

 2012年秋から今年5月までに8割も急上昇した日本株も、もちろん金融相場です。それも外国人投資家だけが大幅に買い越し続ける一方で、日本の機関投資家は大幅に売り越し続けているという非常にいびつな金融相場です。主役はあくまでも欧米を中心とする外国人なので、欧米(特に米国)の金融緩和に終止符が打たれれば日本の金融相場も終わるはずです。5月23日から6月に入った今週にかけて日本株急落が続いているのは、その前兆とみることができます。

( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)

 言うまでもなく、まだ、アベノミクスが審判を下される時期ではなかろう。だが、

 <日本の実験はやはり日本と世界各国に悪影響をもたらす可能性が高い。もし日銀がこれほど高いコストをかけて日本株式会社のために稼いでいる時間が無駄になったとしたら、実に残念なことだ>( [FT]アベノミクスの本当のリスクは「行き過ぎ」/The Financial Times - 日本経済新聞/2013.06.03-07:00

といった厳しい視線のあることにも意を傾けておきたい...... (2013.06.06)













【 SE Assessment 】 【 プロジェクトα 再挑戦者たち 】








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このページは、yasuo hiroseが2013年6月 6日 00:01に書いたブログ記事です。

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