文化一般: 2012年9月 アーカイブ

 もはや "デジカメ" はあっちこっちに転がっていて、珍しくも何ともなくなったツールだ。もちろん、スマートフォンにも搭載されているので、新たに "デジカメ" 単体に関心を示す人も少ない。
 ただ、"このカメラ" にはちょいと興味を感じてしまう。
 <利用者がシャッターを切らなくても、シャッターチャンスをカメラが判断して自動的に写真撮影するのが特徴>の<「ウェアラブルカメラ(Wearable Camera)」>なのである。( 下記引用サイト記事:あなたの1日を自動的に記録してくれるウェアラブルカメラ「Autographer」/japan.internet.com 編集部/2012.09.25

 写真撮影は、シャッターチャンスを窺ったり、好みのアングルを決めたりと実に楽しいアクションではある。"味のある写真" は、そんな思い入れから生まれるはずだ。
 ただ、考えようによっては面倒でもあり、またカメラを構えること自体に抵抗感を感じることがないではない。
 別に "味のある写真" が欲しいわけでもなく、記憶を支える "記録" に重きを置きたい場合には、ハンズフリーの "自動撮影" は意外と重宝しそうな気がする。

 ただし、どんなシャッターチャンスを自動的に選択するのかが、やはり気になりはする。

Autographer は GPS、加速度センサー、温度計、光度センサーなどの各種センサーを内蔵。これらセンサーにより、利用者の環境に変化があったと判断されたときに撮影が行われる。例えば、温度が急に下がった場合、Autographer は利用者が室内から屋外へと移動したと見なし、シャッターを切る

 この辺りは、恐らく何らかのオプション設定ができたりするのであろうが、いずれにしても、"味よりも記録性" に主眼を置くならば、"ライフログ(Lifelog)" の蓄積にはかなり効果的かと思える。
 "意図的な写真撮影" から、"福袋的な意外性を秘めた写真撮影" へと視点をシフトさせてくれる「ウェアラブルカメラ」だということか。
 これを首からぶら下げて、あちこち歩き回って帰宅すると、思いもかけぬ "福" を見つけることになったりするのかも......。




















 おぉ、いるいる、元気で泳いでる......。安堵感と満足感で満たされた瞬間だった。
 橋の欄干から強い陽射しを照り返す川面を覗き込むと、川幅中央あたりの川面に小さな波紋を作り、首をもたげ、四足でゆらゆらと泳ぐ "その亀" の姿が見えた。
 そのあたりは、最も深みのある川の中央付近だ。
 ちょうど三日前、自分はその付近に "その亀" を "リリース" していた。やや乱暴かとは思ったが、川の両側は強い傾斜の護岸施工となっているために川辺には降りられなかったからだ。橋の欄干から手を伸ばし、川のその深みにドボンと落としてやったのだ。

 今日あたりは漸く収まってはきたものの、今年の猛暑は尋常ではなかった。しかし、ただ暑がっていても始まらないと思い、逆に汗を流すべしと連日のウォーキングを欠かさないできた。
 そんなある日、いつものウォーキングコースの途中で、実に奇妙な光景に遭遇した。
 そこそこ交通量のある道路を横切り終わる寸前、足元を見て驚いた。車道に沿った側溝の連なる蓋の上を黙々と一匹の "亀" が歩いていたのだ。そいつは、彷徨うというよりも、歩道と車道の段差に沿いつつ、まるでどこか目的地に向かって急ぐかのように一途に歩いていた。
 一瞬、自分の眼を疑ったが、途方に暮れる暇もなく、これは "保護" しなければクルマに轢かれるなり、熱射にやられるなり......、と憂慮した。そこで甲羅を掴み上げた。

 この猛暑が続く中でも、猫たちは少しでも冷たい床に身を張り付けて、黙々と眠り込んでいる。まあ、彼らは暑かろうが寒かろうが、季節に関係なく日がな一日眠り込む。
 人生(いや猫生)を "ムダ遣い" をしていると余計な老婆心を抱いたり、さてさてどんな夢を見ているのかと余計なことを考えさせられたりもする......。

 そして、ふと思うことは、"眠り" というのは、意外と "無為"(無意味)ではなくて、目覚めている時に働く "意識" への、その作用力やメッセージを、脳活動の "無意識" の層で形成する活動ではないか......、ということ。単なる "疲労回復" 以上の意味がありそうではないか、と。
 別に確証があってのことではなく、それこそ "勘"、つまり "無意識" の層からの作用でしかないが。

 下記引用サイト記事:「睡眠学習」は可能だ/WIRED JAPANESE EDITON - SCIENCE/2012.09.10 は、"睡眠" というものへの関心と興味を駆り立てて止まない。
  "寝ている間に勉強を済ませてしまいたい"(?) というような虫がいい話はともかくとしても、夢も見ないほどの深い眠り(脳の眠り)と言われる "ノンレム睡眠" 時にも、"認知能力" が働くこと ―― 下記記事では、臭覚や聴覚の働き ―― や、また "学習と記憶" がなされること ―― 下記記事では、臭覚と聴覚の新しい組み合わせを学び、それが "無意識" の層で保持されていること ―― などが確認されたのは興味深い。

 確かに、"無意識" の層で展開される神経現象であるために、"意識" の層のアプローチ手段である言語には翻訳不能ではあるが、やはり "学習と記憶" と呼ばれて良いのであろう。
 <睡眠中に学習を行う能力に関係している神経網が、日中にわたしたちが用いている神経網と同種かどうか>や、"それら両種の関係" が解明されるならば、"睡眠" というものが、 "覚醒時の思考活動" と同等に、重要な脳活動の役割として見直されることになろう......。

 "リア充" というスラングがある。ちなみにその対義語は "非リア" と表現されるそうだ。
 "現実の生活(=リアル)" の充実を、"ネット行動" を重視する(浸る)者からの視点で眺めたナーバスな表現のようだ。

 ところで、このところ "無縁社員" という現象が注目されている。( ◆参照 濁流に押し流されているかの状態!"無縁社会/無縁社員"!"誰とも話さず一日終わる"!( 当誌 2012.09.06 )

 こうした "誰とも話さず一日終わる無縁社員" の現象を、"リア充/非リア" という視点で考えてみるとどうなるのであろうか......。
 "非リア" と見ざるを得ない "無縁社員" たちと "ネット行動" との関係はどうなのだろうか、という視点となる。

 日毎ウォーキングをしていて、最近、気づかざるを得ない光景がある。
 5、6キロのコースであるのに、その道すがら10箇所ほどの住宅建設中光景に遭遇するのだ。そして、それらのいずれもがほんのちょっと前までは畑地であったり、放置されて草ぼうぼうとなった元畑といった箇所なのである。
 この夏は猛暑日が続いたので、そうした建築中の光景を見るたびに、大工さんなどの作業員はさぞかし大変なことだと思ったりしていた。

 建築中の建物は、その多くが一戸建て住宅であり、建売り風である。さほど広くはない敷地なのに複数軒の住宅を設え、とても "落ち着いた風情" を備えた注文住宅とは言い難い......。
 短期間でとにかくカタチを仕上げる(?)といった雰囲気が濃厚だ。
 ちなみに、新聞の折り込み広告の点検に余念がない家内の話だと、そうした新築物件の多くが "建売り" ではなく "家賃12万円" とかの "貸家" なのだそうである。

 "無縁社会" というセンセーショナルな言葉が生まれて久しい。そして、この言葉と表裏一体となっているのが "無縁死" であることに気づく者も少なくない。
 両者は、原因と結果の関係と見なすこともできようが、むしろ "表裏一体"/"相即不離" の関係だと見えてならない。
 つまり、"無縁社会" に住む人々は、文字通りの "無縁死" に至ると言われるのであるが、実は、そのずっと前に、"孤独地獄" という "精神的な死" に見舞われているように思えるからである。

 たぶん、すべての "孤独" が "精神的な死" であるわけではなかろう。"孤独" を愛する者にとって、"孤独" は "精神的な跳躍台" でもあり得る。
 しかし、大半の "孤独" は、"濁流に押し流されているかの状態!"、つまり "繋がる" ことへのアクションの多くが封じられ、"随意性" が損なわれた状態での "孤立!" なのではないかと感じている。

 この "濁流" こそが見据えられるべきなのであろう。同じ地を踏みしめて歩く者同士であれば、たとえ距離があっても方向が同じであれば近づき、会話が飛び出し、そして "繋がり" が始まるものを......。
 "濁流" にのみ込まれた者たちは、ただただ自身が "水没" しないことだけで精一杯であり、他者との連携は不能、流れの行方も知り得ない......。

 "無縁社会" が、地域社会のみならず、"職場社会" にも確実に浸透していることを伝える、下記引用サイト記事:誰とも話さず一日終わる...職場に広がる「無縁社員」/日本経済新聞/2012.09.03 は、やはり固唾(かたず)をのまざるを得なかった......。

 世の中には、一方で、"カタチから入れ!" という処世訓があるかと思えば、他方で、"カタチだけじゃダメ!" という揶揄もある。
 確かに、"カタチだけじゃダメ!" なことは分かり切っているが、"最もダメ" なケースは、"茫漠とした妄想" で "無為" に過ごしてしまうことかもしれない......。
 "カタチから入る" ならば、とにかく具体的なアクションが立ち上がり、そこから何らかの手掛かり、足掛かりが見出せたりもする......。

 "カタチ" とは、"鋳型、雛型、定型" のことを言っているつもりだが、今は "テンプレート(template)" という言葉が気になっている。
 それにしても現代という時代環境では、"定型" 破りの "創造性" が叫ばれながらも、その実、"定型" 依存、"テンプレート" 流用的な行動様式が一般的となっている。
 時間的余裕の剥奪(?)と社会的文脈からのプレッシャー(?)などが、手っ取り早い "テンプレート" 流用的行動を選択させるのであろうか......。
 今、"テンプレート" という言葉に関心を寄せる動機は二点ある。

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