yasuo hirose: 2019年2月 アーカイブ

 がんの免疫療法は大きく二つ一つがん細胞への攻撃力を強めるもので、免疫を活性化すると考えられる物質を体内に入れたり、体外で活性化させた免疫細胞を体内へ戻すなどの方法(「免疫活性化法」)。
 もう一つがん細胞が免疫にかけているブレーキを解除して攻撃力を取り戻すもので、オプジーボなどの「免疫チェックポイント阻害薬」がこのタイプ。


 ◆ 参照 当誌過去の "CAR―T細胞" 関連記事

 (1) CAR―T細胞」・人工遺伝子利用の新型細胞製剤「キムリア!」製造販売が了承さる!/当誌 2019.02.23

 (2) <骨髄腫細胞の表面で異常に増加しているタンパク質を標的に攻撃する免疫細胞を、遺伝子操作を利用して体外で作製し、増やしてから体内に戻す免疫療法CAR―T細胞療法として実用化する計画......> ( 血液がん(多発性骨髄腫)の細胞狙い撃ち死滅!免疫療法「CAR-T細胞療法」開発へ (阪大)/当誌 2017.11.09

 今回注目する下記引用サイト記事池江璃花子が患う白血病の画期的治療「CAR-T細胞療法」とは?/niftyニュース/2019.02.25 - 16:00 は、  <競泳女子・池江璃花子選手の白血病の公表は、日本中に大きな衝撃を与えた。"血液のがん"ともいわれる白血病だが、今ではさまざまな治療法が確立中でも期待されている白血病の治療法の1つ、CAR-T(カーティー)細胞療法が2月20日、厚生労働省の専門部会が製造販売を了承。年度内にも承認される見通しだ> と報じている。

 <......ヒトの体内でがん細胞は日々発生しているが、その都度、免疫細胞が退治し、がんの発症を阻止している。しかし、免疫細胞がん細胞を駆除できなくなってくると、形勢は逆転。がん細胞は分裂を繰り返し、増殖していく。  「CAR-T細胞療法は、患者自身の免疫細胞を活用してがん細胞への攻撃を効率化するものです。まず、がん患者から免疫細胞を取り出し、遺伝子操作によって、がん細胞を認識する能力を高めて培養します。それを体内に戻します。体内に戻った免疫細胞は、がん細胞の目印を巧みに探し当てて、攻撃を開始。結果的に、がん細胞を死滅に追い込みます」(医療ジャーナリスト)  気になるのは治療成績だ。2018年10月1日の「日本経済新聞」は、スイス製薬大手・ノバルティスの臨床試験において、抗がん剤が効かなくなり、骨髄移植もできない難治性の白血病患者の8割以上に治療効果があったと報道。欧米では実用化されており、日本でもノバルティスが開発したCAR-T細胞療法の「キムリア」が、ついに承認の運びとなった。  薬価は、米国では1回あたり、日本円にして5000万円以上と高額日本では公的医療保険が適用される見通しだが、ある程度の費用は覚悟しなければいけない。投与対象は再発などで治療が困難となった一部の白血病やリンパ腫で、年250人ほどと見られている。治療が難しい白血病患者には朗報だが、気になる点もある。  「実は、CAR-T細胞療法によって、がん細胞が消失しても再発するケースも出ています。詳しい原因はわかっていませんが、CAR-T細胞療法でがんが消えたとしても、決して安心できません」(前出・医学ジャーナリスト)  課題は残されているが、医学は一歩ずつ、白血病を追い詰めているに違いない。  (石田英明)> とある。




















 今回注目する下記引用サイト記事がん免疫治療薬、筋肉量が多いと効果長続き...阪大チーム研究/yomiDr.ヨミドクター/2019.02.25 は、  <「オプジーボ」などの新しいがん免疫治療薬の効果は、筋肉量が多い患者ほど長続きするという研究結果を、大阪大のチームがまとめた。「筋肉量が、薬の効果を予測する指標の一つになる可能性がある」としている。論文が英科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された> と報じている。

 <......体内の免疫を活性化させてがんを攻撃するオプジーボや「キイトルーダ」は、一部の患者には劇的な効果があるがどの患者に効くかを事前に予測することは難しかった。  チームは、オプジーボやキイトルーダの投与を受けた肺がん患者42人を対象にアジア人の平均的な筋肉量と比較し、筋肉量が多いグループと少ないグループに分け、薬の効果を調べた。  その結果、筋肉量が多いグループ(20人)では、薬の効果が7か月ほど続いたのに対し、筋肉量が少ないグループ(22人)は2か月ほどしか続かなかった効果が1年以上続いた人の割合も、筋肉量が多いグループの方が多かった。  チームの白山敬之特任助教(呼吸器内科)は「筋肉からは、がんの増殖を抑える物質が分泌されているとの報告もある。治療効果を上げるため、運動などで筋肉量を維持する取り組みが大切になるかもしれない」と話す> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がん薬物療法の手引き 県立静岡がんセンターが作成 毎日新聞/YAHOO!JAPANニュース/2019.02.23 - 10:45 は、  <抗がん剤などがんの薬物療法に伴う副作用と対処法を患者や家族が学べる説明書を、静岡県立静岡がんセンターが作成した。がん治療の中心が入院から通院に変わりつつある中、自宅でも適切な判断や対応ができるよう手引きするのが目的で、同センターで実施する約300種の薬物療法のうち70種をカバーした。25日から同センターのウェブサイトhttps://www.scchr.jp/information-prescription.html )で公開する> と報じている。

 <......説明書は消化器、呼吸器、皮膚科の3分野で、一つの療法ごとに冊子にしてある。個々の薬について製薬会社などが作成した説明資料はあるが、実際の薬物療法の大半は複数の薬を併用する。療法別にまとめることで、患者の理解を助け、医師や看護師、薬剤師らの情報共有を進めやすくしたのが特長だ。  薬物療法吐き気、下痢、脱毛など、一つの療法で多いと20種ほどの副作用を伴う。説明書は症状の表れ方に応じて「自宅で様子を見て構わない」「すぐに病院に連絡」といった判断の目安を提示副作用が出やすい時期を一覧表にするなど、治療過程が分かる工夫もした。  同センターは約2年前から説明書を導入し、徐々に種類を増やしてきた。山口建総長は「患者は読み返しながらセルフケアができる。医療者にとっては説明の標準化ができる。副作用のレベルに応じて対処できるので、医療安全にも役立つ」と話す。 【五味香織】> とある。

 iPS細胞から心臓の筋肉(心筋)の細胞を作製し、これらを移植して心臓病を治療する研究は、これまでにも進められてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "心筋細胞" 関連記事

  <京都大が備蓄すiPS細胞を提供してもらい、心筋細胞に変化させる。これを培養して約1000個ずつ球状の塊(直径約0・2ミリ)にし、患者の心臓の壁に注入する。弱った心臓の筋肉を再生させ、機能の改善を図るという> ( iPS細胞から作った心臓の筋肉(心筋)を注入、重い心臓病治療! 慶大チームが臨床計画/当誌 2018.04.24


 今回注目する下記引用サイト記事慶大、iPS心筋移植を春に申請 重い心臓病患者に/KYODO/2019.02.23 - 17:49 は、  <慶応大の福田恵一教授は23日、人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から心筋細胞を作製し、重い心臓病の患者に移植する臨床研究計画を4月にも同大の審査委員会に申請する方針を明らかにした。大学と厚生労働省の2段階審査を経て実施が認められれば、秋以降に拡張型心筋症の患者3人に移植する> と報じている。

 <......計画では、京都大が備蓄しているiPS細胞のストックから心筋細胞を作製。特殊な注射で心臓の表面15カ所に計5千万個を注入する。他人の細胞由来のiPS細胞を使うため、当初は免疫抑制剤を使い、拒絶反応を抑える> とある。

 "がん腫瘍" は、みずからが生存する栄養を得るために "新しく血管を形成" し、これは "血管新生" と呼ばれている。 また、これを阻止して "兵糧攻め" とも言うべき攻撃を行う抗がん剤が、「血管新生阻害剤」として開発されてもいる。

 ◆ 参照 当誌過去の "兵糧攻め" 関連記事

 (1) < "がん腫瘍" は、みずからが生存する栄養を得るために "新しく血管を形成" する。そして、これは "血管新生" と呼ばれている。 また、これを阻止して "兵糧攻め" とも言うべき攻撃を行う抗がん剤が、「血管新生阻害剤」として開発されてもいる......> ( "がん腫瘍"が減退するその仕組みを発見!新抗がん剤開発に期待!(福島医大グループ)/当誌 2018.05.12

 (2) < "血管新生" の阻止とは、"がん腫瘍" に栄養を供給するために新しく血管が形成されてしまうことを阻止するというものであり、いわば "がん腫瘍" に対する "兵糧攻め" とも言える治療なのである> ( がんに栄養送らせず、兵糧攻めをねらう "血管新生阻害薬"! 肺がん治療最前線!/当誌 2017.08.16


 今回注目する下記引用サイト記事血管形成タンパク質を特定 兵糧攻めでがん縮小/KYODO/2019.02.22 - 17:31 は、  <血管の管状構造を形成するタンパク質を特定したと、鳥取大の尾崎充彦准教授(腫瘍病理学)らのチームが22日、発表した。このタンパク質は「MTA1」で、がんを移植したマウスに、MTA1を作れなくする物質を投与すると、がんに栄養を供給する血管の形成が抑えられ、がんが小さくなったという> と報じている。

 <......尾崎准教授は「兵糧攻めでがん細胞を死滅させる手法血管は多くの種類のがんに必要で、より幅広いがんの治療に応用できる可能性がある」と期待する。  チームによると、がんでは新たな血管が多数作られ、栄養や酸素を得て、がんが大きくなる> とある。

 がんの免疫療法は大きく二つに分かれます。一つがん細胞への攻撃力を強めるもので、免疫を活性化すると考えられる物質を体内に入れたり、体外で活性化させた免疫細胞を体内へ戻すなどの方法です(「免疫活性化法」)。
 もう一つがん細胞が免疫にかけているブレーキを解除して攻撃力を取り戻すもので、オプジーボなどの「免疫チェックポイント阻害薬」がこのタイプです。


 ◆ 参照 当誌過去の "CAR―T細胞" 関連記事

  <骨髄腫細胞の表面で異常に増加しているタンパク質を標的に攻撃する免疫細胞を、遺伝子操作を利用して体外で作製し、増やしてから体内に戻す免疫療法「CAR―T細胞療法」として実用化する計画......> ( 血液がん(多発性骨髄腫)の細胞狙い撃ち死滅!免疫療法「CAR-T細胞療法」開発へ (阪大)/当誌 2017.11.09


 今回注目する下記引用サイト記事新型がん免疫製剤を了承 人工遺伝子で白血病治療/47 NEWS/2019.02.20 - 22:09 は、  <厚生労働省の専門部会は20日、一部の白血病を治療する新型の細胞製剤「キムリア」の製造販売を了承した。人工遺伝子で患者の免疫細胞の攻撃力を高める「CAR―T細胞」を利用した国内初の治療法で、3月にも正式承認され、5月にも公的医療保険が適用される見通し臨床試験(治験)で既存の治療法が効かない患者にも効果が得られたことから注目を集めている> と報じている。

 <...... 欧米では既に承認されているが、米国では1回の治療が5千万円以上に設定され、高額な費用が問題となっている。日本でも今後、価格が決定されるが、高額薬として知られるがん治療薬「オプジーボ」よりも高くなる可能性がある> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事心筋作製、鎮痛薬で効率3倍に 筑波大の梗塞治療研究/KYODO/2019.02.20 - 21:26 は、  <心筋梗塞になった心臓で増えてしまう線維芽細胞に遺伝子を注入し、拍動する心筋細胞を再生する治療法の研究を進める家田真樹筑波大教授らは20日、遺伝子に加え、鎮痛薬として知られるボルタレンを与えると、作製効率が3倍に向上することが分かったと、科学誌ネイチャーコミュニケーションズに発表した> と報じている。

 <......今回はマウスの細胞による実験。家田さんは「次は生きたマウスで研究を進め、安全性を検証したい」と話した。  実験では大人のマウスの線維芽細胞に、心筋細胞で特に働いている4種類の遺伝子を注入。この際にボルタレンを加えることで心筋に変化する細胞の割合が0.7%から2~3%になった> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事>増加は「老化のサイン」かも たんぱく質のはたらき解明 田中誠士/朝日新聞 - apital/2019.02.20 - 09:00 は、  <老化にともなう体の機能低下につながるたんぱく質のひとつと、そのはたらきの一端がわかった――。そんな研究成果を大阪大などのチームがまとめた。このたんぱく質の増加は、「老化のサイン」ととらえられるという。英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに19日、発表した> と報じている。

 <......たんぱく質は「ルビコン」。チームの吉森保・阪大教授(細胞生物学)らが2009年に発見した。ルビコン「オートファジー(自食作用)」という細胞内の新陳代謝のはたらきを抑えるオートファジー加齢とともに低下する。一方、その関連性や詳しい仕組みは不明だった。  チームは今回、線虫、ショウジョウバエ、マウスを使って研究。細胞内でルビコンが加齢とともに増えていることを確認した。逆に、ルビコンできないようにしたところ、オートファジーのはたらきは活性化。線虫などの寿命が延びたり、マウスの腎臓の機能が低下しにくくなったりすることがわかった。  加齢によるルビコンの増加が、オートファジーのはたらきを低下させ、老化の要因の一つとなっている可能性があるという。吉森さんは「ルビコンを測定したり、阻害したりする方法ができれば、老化現象を抑えられ、健康寿命が延びることが期待される」と話す。  オートファジーは、大隅良典・東京工業大栄誉教授が仕組みを明らかにし、16年にノーベル医学生理学賞を受賞した。(田中誠士)> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事増えるロコモのがん患者...骨に転移 痛み・まひ/yomiDr.ヨミドクター/2019.02.19 は、  <足腰の筋肉や骨が衰え、歩行などの日常動作が難しくなる「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」がん患者は、手術や抗がん剤治療の影響、がんの骨への転移により、ロコモになりやすい体力や生活の質の向上に、整形外科医の果たす役割は大きい> と報じている。

 <...... 治療の副作用   がんの治療は入院を伴うことが多い。手術はもちろん、抗がん剤や放射線による治療の後、副作用で体調がすぐれず、疲れやだるさが出やすくなる。  だが、その治療は足腰を弱らせる原因にもなる。ベッドで1日寝ているだけで全身の筋肉が2%減る抗がん剤治療を2週間受けると筋力が30%低下する、といったデータがある。  抗がん剤の副作用である吐き気を抑えるステロイドや、前立腺がん、乳がんで行うホルモン療法が、骨粗しょう症を悪化させる。  がんが発生した臓器にとどまらず、骨に転移すると骨の性質が変化し、骨折しやすくなる。神経に近いため、強い痛みやまひ、しびれなどが出る。骨が溶け、血中のカルシウム濃度が高くなると、腎障害や意識障害なども表れる。  進行がんで骨転移が多いのは、乳がん、前立腺がんの65~75%、甲状腺がんの40~60%など。毎年約100万人が新たにがん患者となり、このうち推計10万~25万人が骨転移で治療が必要な患者とされる。  転移する骨の部位は、脊椎が全体の60~70%を占める。このほか、肩関節周辺の上腕骨、 肋 骨、骨盤といった体幹骨、股関節周辺の 大腿 骨など、日常的によく使う場所が多い。   整形外科医の参加   ―― 中略 ――  がんの5年生存率が延びる中、リハビリなどのロコモ対策の重要性は増している。専門医の指導の下、栄養バランスの良い食事と、筋肉に適度な負荷をかける運動を組み合わせ、体力を落とさないようにすることが大切だ。  体が動けば、生活の質が上がり、精神的な苦痛も和らいで、治療効果が上がることも期待できる。  一方、課題もある。骨粗しょう症や変形性関節症などの運動器障害は、加齢が主な原因だ。中高年に多いがん患者の場合、痛みの原因をがんだと決めつけてしまうと、誤った治療が行われる恐れもある。  土屋さんは「ロコモのがん患者は増えておりがん治療に整形外科医の参加が望まれる」と話している。  (山田聡)> とある。

 現状、"ドナー不足" は深刻であり、"臓器移植" の課題は、"動物の体内での臓器作製" への挑戦! へと踏み込む推移に。

 ◆ 参照 当誌過去の "臓器作製" 関連記事

 (1) <マウスの受精卵から、様々な細胞に変化できるES細胞(胚性幹細胞)を作製。このES細胞を、遺伝子を操作して腎臓を作れないようにしたラットの受精卵に注入し、別のラットの子宮に戻した。その結果、生まれたラットの腎臓が、マウス由来の細胞でできていることを確認......> ( マウスの"腎臓"、ES細胞介し、異種のラット体内で作製!人の移植用腎臓への応用期待!/当誌 2019.02.10
 (2) "動物の体内で人の臓器を作る研究"、文科省「基礎研究に限り容認し得る」とする見解/当誌 2017.10.26
 (3) <いろいろな "臓器" が、"iPS細胞" などから作製されてもいる近年である。現状における "ドナー不足" 状況にあって、"臓器移植" が迎える次の課題は "臓器作製" への挑戦となる......> ( "動物内"でヒト臓器作製!文科省専門委が容認方針、「禁止」の現行指針を改正へ!/当誌 2017.08.24


 今回注目する下記引用サイト記事東大など ブタ体内で人間の膵臓作製 糖尿病治療に道/日本経済新聞/2019.02.17 - 17:45 は、  <東京大学の中内啓光特任教授や明治大学の長嶋比呂志教授らの研究チームは、人間の膵臓(すいぞう)をブタの体内で育てる研究を2019年度にも始める。4月にも国が動物の体内で人間の臓器を育てる研究を解禁するのを受け、研究計画を東大の倫理委員会に申請する。将来は膵臓の病気で発症する糖尿病患者に移植して治療につなげるのが狙い> と報じている。

 <......動物の体内で作製した人間の臓器を移植して病気を克服する治療は、脳死からの臓器提供が不足するなか、新たな治療法として研究が進む。東大や国の審査を経て研究を実施すれば、国内では初めてとなる。  日本ではこれまで研究を規制していたが、海外では研究が進んでいた。このため厚生労働省などは4月にも解禁する方針を決め、動物と人間の細胞が混ざった「動物性集合胚」とよばれる受精卵を、動物の子宮に戻して出産できるようになった。  研究は人間のiPS細胞を活用する。膵臓を作る能力が失われたブタの受精卵に注入して人間と動物の細胞が混じった受精卵を作り、ブタの子宮に入れる。胎児まで育てば人間の膵臓を持つブタができる。  中内特任教授は米スタンフォード大教授を兼任し、研究が解禁している米国で人間の膵臓を持つ羊を作製する研究を進めてきた。またラットの体内でマウスの膵臓を作り、糖尿病になったマウスに移植し治療にも成功している。  今回の手法は心臓や肝臓など様々な人間の臓器にも応用できる。中内特任教授は「(臓器移植を必要としている)患者本人の細胞で臓器が作れるiPS細胞には利点も多い」とみる。他人の臓器を使う脳死移植のような拒絶反応が起こりにくく治療が可能になるという。  ただ動物による感染症のリスクや倫理問題などがあり、東大や国などの審査ではこれらの問題を慎重に検討することになる> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事治る認知症見逃しの恐れ  甲状腺検査、33%のみ/47news/2018.09.18 - 00:00 は、  <医師が認知症を診断する際、実施が推奨されている検査が十分に行われておらず治療可能なタイプの認知症見逃されている恐れがあるとする研究結果を、医療経済研究機構の佐方信夫主任研究員らが保険診療データを基にまとめた。  認知症の多くは治すことができないが、全体の1割は適切な時期に治療すれば回復が可能とされる。このため、治るタイプかどうかを診断時に見分けることが重要だ> と報じている。

 <......佐方さんらは、2015年度に認知症の診断を受け、主にアルツハイマー型の症状の進行を遅らせる目的で使う認知症を処方された約26万人について、治療可能な認知症の一つ「甲状腺機能低下症」の検査が行われたかどうかを調べた。  その結果、実施率は全体で33%にとどまった。施設別に見ると、都道府県が指定する認知症の中心的な医療機関では57%。病院は38%、診療所は26%と最も低かった。  佐方さんによると、甲状腺機能低下症認知症数%程度と少なく、症状だけでは診断がつきにくい。一般的な血液検査で調べられる上、甲状腺ホルモンを補充すれば回復も望める検査は内外の認知症の診療指針で推奨されている。  東京都医学総合研究所の奥村泰之(おくむら・やすゆき)主席研究員の分析によると、国内で認知症を処方されているのは85歳以上で人口の17%に上り、海外に比べて非常に多いという。  佐方さんは「認知症の増加により、専門でない医師が診る機会が増え、すぐに薬を処方する傾向があるのではないかその前に検査をしっかり行い、治療可能な認知症を見逃さないよう、医師らに改めて周知すべきだ」と話している> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がんも糖尿病も「慢性炎症」から 予防に5つの習慣『免疫と「病」の科学』/NIKKEI STYLE/2019.02.14 は、  <転んで膝をすりむいたり、皮膚にできものができると、その部分が赤くなったり、熱をもったりする。これが「炎症」という現象である。炎症自体は異物から身体を守る免疫機能の一部であり、正常な反応だ。そして一過性であるのが普通である。ところが、これが慢性化して「慢性炎症」になると、非常にやっかいなことになるという。  本書『免疫と「病」の科学』は、炎症と病気の意外な関係を、最新の免疫学の知見をもとに解き明かす一冊だ> と解説している。

 <......■ 動脈硬化、アトピー性皮膚炎、ぜんそくなどに関与  すぐに治まるはずの炎症が、治まらないという"例外的な"炎症が慢性炎症だ。例えば動脈硬化、アトピー性皮膚炎、ぜんそくなどは、それぞれ動脈の壁、皮膚、気道の壁で、慢性炎症が続いている状態だ。そして、慢性炎症は全身に広がり、炎症が起きた組織の機能を低下させる。しかも、赤くならない、あるいは熱を持たない場合もあり、気づかぬうちに症状が進むことも多い。そのため「サイレント・キラー」などと呼ばれている。  慢性炎症の正体はいまだによくわかっておらず、あいまいで捉えづらい。慢性化の要因としては、炎症を促進させる体内物質の異変等で「炎症のアクセルが踏みっぱなしになっている」こと、あるいは制御性T細胞など、炎症を抑える「ブレーキ役」が効きにくくなっていることが考えられる。  慢性炎症様々な病気の発症に関与している。その範囲は、がん、肥満、糖尿病、脂質異常症、心筋梗塞、肝炎・肝硬変、関節リウマチ、認知症、うつ病にまで及ぶ老化が進行し、寿命が縮まるという研究結果もあるという。まさに慢性炎症は「万病のもと」なのである。  ストレスがかかると免疫機能が抑制される  現代の医学では、慢性炎症そのものを治癒する特効薬は存在しない。そのため、しっかりと予防をすることが大事になってくる。  炎症の慢性化を防ぐために必要なのは、日々の健康習慣の改善である。具体的に本書が提案するのは、「避けられるストレスを避ける」こと。ストレスがかかったときに分泌される副腎皮質ホルモンは、免疫機能を抑制し、炎症の慢性化に結びつきやすいからだ。  次に「禁煙する」「節酒する」「食生活を見直す」「身体を動かす」「適正体重を維持する」という、5つの健康習慣を実践することが挙げられる。具体的には、節酒なら毎日飲む人でビール大瓶1本程度、運動なら年齢にもよるが「歩行と同じくらいの身体活動を毎日60分」プラス「息がはずみ汗をかく程度の運動を毎週60分」程度が適当とされている。  いずれにせよ大事なのは、何事も「ほどほど」であること。「過ぎたるは猶(なお)及ばざるが如(ごと)し」。それこそが慢性炎症の予防法であり、すなわち万病に効く究極の健康法なのだ。  今回の評者=江藤八郎  情報工場エディター。障害者福祉の仕事の傍ら、8万人超のビジネスパーソンをユーザーに持つ書籍ダイジェストサービス「SERENDIP」エディティング・チームも兼ねる。ブログ「福祉読書365」管理人。東京都出身。> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事白血病治療「分子標的薬」に注目 がん細胞内特定の物質や分子だけを狙い撃ち/YAHOO!JAPAN ニュース/2019.02.15 - 06:00 は、  <白血病を公表した競泳の池江璃花子(18)は現在、精密検査を受けている。2週間ほどで大きく分けて急性骨髄性、急性リンパ性、慢性骨髄性、慢性リンパ性と4種類ある白血病のどの型かが判明する。  白血病はかつて"不治の病"とも称されたが、治療は飛躍的に進歩。中でも「分子標的薬」という最先端治療薬が続々と臨床試験に入るなど、がん治療の"新時代"を迎えている> と報じている。

 <......白血病は「血液のがん」と呼ばれ、一般的には抗がん剤が治療の主役白血病細胞が一定数以下になる「寛解」を目指し、その後は寛解状態を維持し、再発を防ぐ治療が続く。  抗がん剤は、がん細胞だけでなく正常な細胞も攻撃するため、強い副作用が起きる場合もある。患者の体力を過度に奪う恐れもあることが大きなネックとなっていた。  分子標的薬はがん細胞内の特定の物質や分子だけを狙い撃ちし、異常な分裂や増殖を抑えることができる。標的となる物質がない正常な細胞は攻撃しない。副作用はゼロではないが、患者の体への負担は少ない。  急性リンパ性白血病向けの分子標的薬では「イノツズマブ オゾガマイシン」という薬が昨年1月に国内で販売認証を得ている。同薬は米食品医薬品局(FDA)が「画期的新薬」に指定している。  各タイプに効果が期待される分子標的薬も開発されており、海外では抗がん剤に代わって治療の主流になりつつある。従来型の治療で40~70%だった5年生存率を、9割まで向上させた薬もある。  白血病治療に詳しいナビタスクリニック新宿の久住英二医師によると「例えば急性リンパ性白血病の、あるタイプに効くグリベックという薬は、1日4錠飲むだけで、ほとんど治るようになった。治療が劇的に変わった」という。  一方、急性リンパ性の最新治療法として注目されているのが「CAR―T(カー・ティー)細胞治療」だ。患者自身の免疫細胞を体外に取り出し、無害化したウイルスを用いるなど遺伝子操作を施した上で、再び体内に戻すという治療法加工細胞がん細胞を素早く発見し死滅させるなどのめざましい効果がある一方、臨床実験では強い副作用例の報告も。そのため、現在は副作用をいかに抑えるかという研究が国内外で進められている。  池江の告白で注目を集める白血病今後、最新の治療薬、治療法の進歩も話題に上りそう> とある。

 "腸内細菌" と "免疫反応" との密接な関係は、かねてより注目されてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "腸内細菌 免疫" 関連記事

 (1) 腸内細菌でがん免疫療法(免疫細胞のブレーキ解除効果)が向上!慶応大、11種類を特定!/当誌 2019.01.26

 (2) <大阪大学は腸内細菌が小腸にある免疫細胞「マクロファージ」を活性化し、病原体を排除する仕組みを突き止めた。乳酸菌などがつくる乳酸とピルビン酸がマクロファージの表面にある受容体に結合すると、マクロファージが樹状突起を伸ばして病原性細菌を効率よく取り込み、免疫反応が起きた。体によいといわれる乳酸菌のメカニズムの一つが新たに判明した。......> ( 腸内細菌がつくる乳酸などが、免疫細胞「マクロファージ」の免疫活性化! 大阪大学/当誌 2019.01.25

 今回注目する下記引用サイト記事インフルエンザの免疫、腸内細菌が作る...東大・医科研チームが発表/yomiDr.ヨミドクター/2019.02.13 は、  <腸内細菌が体内で作る物質がインフルエンザウイルスに対する免疫反応を向上させる可能性があると、東京大医科学研究所の一戸猛志准教授らのチームが発表した。論文が米科学アカデミー紀要に掲載された> と報じている。

 <......腸内細菌は食物繊維を消化して人間などの重要な栄養源「 短鎖 脂肪酸」を作っている。チームは、インフルエンザウイルスへの免疫反応が低下したマウスに、酢酸と酪酸、プロピオン酸の3種類の短鎖脂肪酸を投与した。その結果、インフルエンザウイルスを排除する免疫反応が回復したという。  国立感染症研究所の長谷川秀樹・感染病理部長の話「腸内細菌が感染症の予防に重要な働きを担っている可能性を示す成果だ。人間の体内でも同じことが起こるかどうか、確認する必要がある> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事大腸がん検診、高齢だと利益小さい? 内視鏡で腸に傷/朝日新聞/2019.02.12 - 21:31 は、  <大腸がん検診について、80歳を超えると検診を受けて生存期間の延びる利益に比べ、検診に伴う予期しない有害事象(偶発症)による不利益が大きくなるという推計結果を厚生労働省研究班(代表者=中山富雄・国立がん研究センター検診研究部長)がまとめた> と報じている。

 <......がん検診は、早期発見・早期治療により死亡率を下げる利益がある。一方で、一定の割合で偶発症が起きる。大腸がん検診だと精密検査の内視鏡検査によって腸に傷ができたり、穴があいたりすることがあり、年齢が上がると件数は多くなるとされる。  研究班は年齢、年代別の大腸がんの罹患(りかん)率や死亡率、偶発症の発生率、検診受診率などのデータを元に、生存年数の延びと偶発症の発生件数を推計した。  年齢上限を70歳とした場合は65歳とした場合に比べ、偶発症の件数は31・7%増え、生存期間の延びも33・1%増えた。一方、上限85歳と80歳とで比べると、偶発症は35・8%増えるが生存期間の延びは4%増にとどまった。  市区町村が実施するがん検診の対象は、国の指針で示されている。大腸は40歳以上を対象とし、上限の年齢は決まっていない。米国は75歳を上限にするなど、利益と不利益についての推計などを参考にがん検診を推奨する上限を決める国もある。  研究班の福井敬祐・大阪医科大助教は「今回の結果だけで検診の推奨年齢が決められるわけではないが、80歳を超えると不利益が利益を上回る可能性がある今後、検診の受診間隔や費用対効果についても推計していきたい」と話す。(土肥修一)> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がん免疫療法で新手法 京都大などのグループ開発/京都新聞/2019.02.12 - 06:00 は、  <がんに対してうまく働かない免疫細胞を活性化させる手法を開発したと、京都大などのグループが発表した。ワクチンの考え方を応用し、がんに特徴的に存在するタンパク質を投与して、免疫を強化した。がん免疫療法の新たな戦略となるという。米科学誌に12日、掲載される> と報じている。

 <......2018年のノーベル医学生理学賞は、免疫チェックポイント阻害薬PD1抗体の開発に関わった京都大の本庶佑(ほんじょたすく)特別教授が受賞するなど、がん免疫療法への注目が高まっている。一方で、免疫療法の効かない患者の多さも課題となっている。  京大工学研究科の秋吉一成教授や長崎大の村岡大輔准教授らは、PD1抗体などを投与してもがんを治療できない種類のマウスを見つけた。このマウスを調べると、マクロファージという免疫細胞の一種の、がん細胞への反応が低下していた。  そこで、がんに特徴的なタンパク質を直径約40ナノメートル(ナノは10億分の1)の無数の粒子に包んで血中に投与すると、マクロファージの反応性が高まった。さらにがんだけを攻撃するキラーT細胞を投与したところ、マウスのがんの増殖を抑えられた。  村岡准教授は「新たながん免疫療法のアプローチとなり得る。免疫チェックポイント阻害薬などほかの治療法と組み合わせることもできるかもしれない」と話す> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がん免疫薬の効果増幅 効かない患者に光 併用物質で邪魔されず届く 北大など開発/日本経済新聞/2019.02.11 は、  <「オプジーボ」などのがん免疫薬でも効果がないがん患者に使える治療法の研究が進んでいる。がん免疫薬は治療が難しかったがんに劇的に効く半面、投与した患者の2~3割にしか効かない北海道大学など3つのチームがん細胞が免疫から逃れられないようにして、治療効果を高める技術を開発した。マウスの実験ではがんが小さくなった。製薬会社などと組んで臨床応用を進める。  がん細胞は健康な人でも1日数千個生まれる。がんを発症しないのは、病原体を取り除く免疫ががん細胞を排除するからだ。しかし、がん細胞は目印を隠して免疫細胞をかく乱したり、攻撃モードに入らないようにしたりする。様々な方法で免疫の監視や攻撃をすり抜けて増殖する。   京都大学の本庶佑特別教授らは、がん細胞が免疫の攻撃を逃れるカギとなるたんぱく質を見つけた。その働きを抑えることで、がん細胞への攻撃モードをオンにするのがオプジーボだ。この成果で、本庶氏は2018年のノーベル生理学・医学賞を受賞した。  がん免疫薬は新薬が登場したが、いずれも効く患者の数は限られるがん細胞を見つけて攻撃命令を出す「ヘルパーT細胞」や命令を受けて出動する「キラーT細胞」などの機能に個人差があるからだ。こうした免疫細胞の能力を高めたり、働きを邪魔する物質を取り除いたりすれば、多くのがん患者で高い治療効果を期待できる。がん免疫薬と組み合わると、相乗効果で効き目が強まる> と報じている。

 <......北海道大学の瀬谷司客員教授と松本美佐子客員教授は、ヘルパーT細胞に働きかけて、がんへの攻撃力を高める物質を合成した。ヘルパーT細胞がキラーT細胞に命令を盛んに送り、がん細胞めがけて集中攻撃する。  がん免疫薬を組み合わせ、人のがんを移植したマウスに投与した。皮膚がんや白血病、悪性リンパ腫で試すと、15日たったときのがんの大きさは、がん免疫薬だけ使った場合の半分になった。製薬企業に協力を打診しており、数年後の臨床試験(治験)を目指す。  熊本大学の押海裕之教授と塚本博丈講師らの技術は、がん細胞への攻撃を邪魔する「インターロイキン6」を消す。この物質はヘルパーT細胞に標的をウイルスなど他の病原体に仕向けさせる。その働きをつぶしてがんに攻撃を集める。がん免疫薬と併用するとマウスの皮膚がんは26日後に半分に縮小した。数年後の治験を目指す。  熊大の諸石寿朗准教授らは、がん細胞が免疫の監視を逃れるのを防ぐ技術を開発した。攻撃の目印を隠す働きをする「LATS1」と「LATS2」の2つの遺伝子を見つけた。これらを働かないようにしたがんをマウスに移植したところ、2カ月後も生き残った。  従来のがんの治療は手術、抗がん剤、放射線だった。手術では見えない病巣は除ききれず、がんと戦うリンパ節まで取るため免疫力が落ちる。抗がん剤や放射線でもがん細胞をすべて殺すことは難しかった。がん免疫薬なら効く患者ではがん細胞をすべて取り除くことができる可能性がある。  がん免疫薬は「第4の治療法」と呼ばれるまでになったが、がん治療に使えそうな未知の免疫の働きはまだ残っている。こうした働きを突き止めて制御できるようになれば、がん治療を変える潜在力を秘める> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事体傷つけず前立腺がん検出 住友重機などが装置/日本経済新聞/2019.02.10 - 01:55 は、  <住友重機械工業などは画像診断装置を使い、体を傷つけることなく前立腺がんを見つける診断技術を開発する前立腺がん特有のたんぱく質に結合する診断薬を投与して撮影すると、がんの位置や大きさが分かる従来は血液検査で発症が疑われた人に針を刺して組織を採取、確認しており、負担が大きかった。2023年ごろの薬事申請を目指す> と報じている。

 <......北海道大学や原子力施設メンテナンスのアトックス(東京・港)などと共同で開発する。住重とアトックスが診断薬の製造装置を開発し、北大主導で20年度にも臨床試験(治験)を始める放射性物質を組み込んだ診断薬が患者体内で発生する電子を検出する、陽電子放射断層撮影装置(PET)を使う前立腺がんは他のがんに比べてPETに写りにくかった。  今後高齢者の増加に伴い前立腺がん患者数は増える見通しだ。国立がん研究センターの推計によると、患者数は2035~39年には現在より7割超多い約18万人になるという。  前立腺がん男性器の一部である前立腺にできるがんで、高齢になってから診断される患者が多い。がん研究振興財団の調べによると、がん患者のうち前立腺がん患者の割合は40代後半では0.6%にとどまるが、60代から急速に増え、70代後半には19.6%まで高まる> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事マウスの腎臓、異種のラット体内で作製...人の移植用腎臓への応用期待/yomiDr.ヨミドクター/2019.02.06 は、  <ラットの体内で異種のマウスの腎臓を作ることに成功したと、自然科学研究機構生理学研究所の平林真澄准教授や東京大の中内啓光特任教授らのチームが発表した。ブタなどの体内で人の移植用腎臓を作る研究につながる可能性のある成果で、6日、論文が英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載される> と報じている。

 <......生理研など 研究チームは、マウスの受精卵から、様々な細胞に変化できるES細胞(胚性幹細胞)を作製このES細胞を、遺伝子を操作して腎臓を作れないようにしたラットの受精卵に注入し、別のラットの子宮に戻したその結果、生まれたラットの腎臓が、マウス由来の細胞でできていることを確認したという。  慢性腎不全などで腎臓移植を待つ患者は国内で1万2000人を超えており、ドナー不足が深刻だ。研究チームは「ブタなどでの移植用臓器作製の実現につなげたい」と話している。  中内特任教授らは既に、ラットの体内でマウスの 膵臓 を作ることに成功している。日本ではこれまで、動物の体内で人の臓器を作る研究はできなかったが、近く指針が改正され、こうした研究が解禁される。  自治医科大の花園豊教授(再生医学)の話「基礎研究として重要な成果だが、比較的近縁のマウスとラットでできたことが、(より違いの大きい)人とブタで応用できるかどうかは検証が必要だ」> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事内視鏡手術にAI活用 大分大など検証実験成功 摘出臓器判別、医師を補助 20年度、臨床実用化を目指す [大分県]/西日本新聞/2019.01.24 - 06:00 は、  <大分大医学部を中心とする研究グループは、内視鏡を使った胆のうの摘出手術で、人工知能(AI)が執刀医を補助するシステムを使った検証実験に成功した。AIによって切除する部位を判別、視覚化するシステムで、2020年度中に臨床現場での実用化を目指している> と報じている。

 <......研究グループは同大のほか、福岡工業大情報工学部(福岡市)、医療用光学機器大手・オリンパスで構成。グループはシステムの特許を出願している。大分大によると、手術の際のAI活用事例は、これまでに把握していないという。  システムは、内視鏡を通じて体内の臓器の位置をモニターに映し出し、切除する対象の臓器とそれ以外の臓器を、それぞれ四角形の枠で色分けして示す。執刀医が切除する臓器を正確に判断できるようになる。  今回は、大分大や日本内視鏡外科学会が実施した胆のう摘出手術の約100症例から得た数万枚の手術画像データをAIに学習させて、臓器を判別する精度を高めた。システムを使い昨年12月、同大で50代男性の胆のう手術を実施したところ、切除対象の胆のう管とそれ以外の臓器を正確に示すことができたという。  同大によると、国内で年間12万件実施されている胆のう摘出手術は、その約90%が内視鏡手術で、切除する箇所を間違えて別の臓器を損傷させる事例が約600件発生している。このうち、約6割が執刀医が切除対象の胆のう管を、隣接する総胆管や総肝管と誤認したミスが原因という。システムが実用化されれば、こうしたミスが減り、安全性の向上が期待される。  同様のシステムは世界各地で開発が進んでいる。グループは判別率を95%以上に高め、商品化を目指している。今後、臨床現場での検証実験を重ねるとともに、胃や大腸の手術への応用も検討している。大分大医学部猪股雅史教授(消化器・小児外科)は「正確性を高めて、手術の安全性につなげたい」としている。  =2019/01/24付 西日本新聞朝刊=> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事睡眠薬 リスクも理解して 強い依存性 転倒や頭痛も 生活習慣見直しで、不眠症改善も/西日本新聞/2019.02.04 - 11:00 は、  <日本人の「国民病」と呼ばれる不眠症。成人の5人に1人が不眠の症状を抱えているという調査もあり、医療機関はさまざまな睡眠薬を処方している。ところが、睡眠薬によっては依存性が強く、高齢者の転倒や意識がぼんやりするなどの症状を引き起こすリスクをはらんでいる。近年では、薬に頼らない不眠症治療が注目されている。> と報じている。

 <......●高齢者に多く  睡眠障害に詳しいくわみず病院(熊本市)の池上あずさ院長によると、不眠症の症状は主に、布団に入って眠るまで30分以上かかる「入眠障害」▽睡眠中によく目が覚める「中途覚醒」▽夜明け前に目が覚める「早朝覚醒」-がある。  症状が3カ月以上続き、日中も集中力を欠いたり、疲れやすくなったりした場合、慢性的な不眠症と診断される。良質な睡眠が取れなければ、体内のホルモンバランスが崩れて血圧が上がったり、認知症のリスクが高まったりするという。  特に患者が多いのが高齢者だ。背景の一つには、実際の睡眠時間と寝床にいる「床上時間」とのギャップがあるという。  池上院長が集計したデータによると、1日に必要な睡眠時間の平均は20~50代で7~8時間、60代以上は6時間程度と短くなる。一方、床上時間は20~50代の7時間前後と比べ、60代で7時間半前後、70代で8時間半前後と高齢になるほど長くなり、寝床にいても眠れない状態が生じていた。  池上院長は「加齢に伴って眠れる時間は短くなるのに、早めに布団に入るから眠れず、寝付きが悪くなってしまい、本来なら不要な睡眠薬を飲むようになる」と問題視する。  ●多様な仕組み  医療機関が処方する睡眠薬には、さまざまな睡眠導入の仕組みがある。広く処方されるのは、(1)脳の興奮を抑える神経伝達物質「GABA」の働きを促し、脳全体を鎮静させるタイプ(2)体内時計の調節に関係するホルモン「メラトニン」の作用を促すタイプ(3)覚醒を維持する脳内物質「オレキシン」の作用を抑えるタイプ-の3種類だ。  このうち、(1)に分類されるベンゾジアゼピン系睡眠薬は最も多く処方されるが、近年、依存の危険が指摘されている。医薬品を承認審査する医薬品医療機器総合機構(PMDA)によると、ベンゾ系の睡眠薬は定められた用法用量の範囲内であっても、長期間服用するうちに意識障害やふらつきなどが起こる恐れがある。強い依存性も生じるため、飲まないと不安や焦燥感が募り、頭痛や嘔吐(おうと)などが起こることもある。  不眠に悩み、ベンゾ系の睡眠薬を4カ月以上服用していた40代女性は「薬に頼りたくない」と服用量を自己判断で減らした。すると1週間後に頭痛や不快感、強い光を受けると目が痛む「羞明(しゅうめい)」の症状が出たという。  英国では1980年代からベンゾ系の長期使用による依存性が懸念され、欧米では処方期間を「最長4週間」と制限する国もある。日本では「一定量の常用なら安全」と考える医師もおり、ベンゾ系の消費量は他国に比べて高い。  こうした状況を踏まえ、PMDAは2017年3月、ベンゾ系の漫然とした継続投与を避けるように医療機関に呼び掛けた。担当者は「ベンゾ系は急に服用をやめると、重い離脱症状(禁断症状)が出る。患者の自己判断でなく、必ず医師に相談し、慎重に減薬してほしい」と強調する。  ●薬に頼らない  睡眠薬に代わる有効な不眠症治療はあるのか。  池上院長によると、睡眠の量と質は、昼間の活動による脳の疲れと、体の中に生まれつき備わる「体内時計」によって決まるまずは、昼間の活動や就寝時間などの生活習慣を見直すことが改善につながるという。  くわみず病院の睡眠センターでは、患者への睡眠衛生指導に取り組む。タブレット端末を用い、患者の睡眠時間の傾向や昼に活動しやすい時間帯、寝付きや寝起きが良好かなどの項目をチェック。過去2週間分の不眠状態を調べ、適切な睡眠の取り方をアドバイスする。患者には「すいみんノート」を渡し、寝床に入った時間や夜に目の覚めた回数などを記録してもらっている。  池上院長は「眠れないまま横になると、疲れの物質がたまりにくく、ますます眠れなくなる寝付けない時はいったん起きて疲れをため、再び眠くなってからベッドに入ってほしい。睡眠薬に頼らなくても、生活習慣や眠り方を見直せば不眠症が治るケースもある」と話している。   ×      ×   ■薬服用 半数が5年以上 製薬会社調査 長期化する悩み  不眠症治療で睡眠薬を服用している55歳以上の患者の半数以上で、服用期間が5年を超えていることが、製薬大手MSD(東京)の調査で分かった。継続投与によるリスクが懸念されている睡眠薬の服用が、多くの患者で長期化している実態が浮き彫りになった。  調査は昨年9月、シニア世代の不眠症治療や多剤併用に関する意識調査の一環で実施。睡眠薬を服用している全国の患者412人にインターネットを通じ、服用状況や不眠の悩みを尋ねた。  服用期間で最も多かったのは「5年以上」で233人(56・6%)。次いで「3年以上~5年未満」と、「1年以上~3年未満」がそれぞれ66人(16%)だった。  服用が「1年未満」だったのは47人(11・4%)にとどまった。  睡眠薬のイメージについては「薬に頼らず眠りたい」という人が372人(90・3%)を占めた。ただ、実際には「きちんと眠るため服用は仕方ない」という人が389人(94・4%)に上った> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事【がん電話相談から】前立腺がん治療、放射線か全摘手術か/産経新聞/2019.02.05 - 13:13 は、  < 70歳の夫は、頻尿のため10年前から泌尿器科を受診しています。4カ月前、PSA値2・5で磁気共鳴画像装置(MRI)検査したところ、影があり、針生検で16本中2本に前立腺がんが認められました。グリーソンスコアは3+3=6と3+4=7です。放射線治療だと再発した場合、救済手術が困難なので、主治医から全摘手術を勧められています。治療の負担を考えると手術は避けたいです。父、祖父などが前立腺がんの家系で、主人は緑内障がありますが、元気に過ごしています。   MRIで異常のあるグリーソンスコア3+4=7で転移のない前立腺がんの治療についてですが、70歳でお元気な方でしたら、無治療経過観察よりも根治的治療をした方がいいと思います。標準的な根治的治療の選択肢としては、前立腺全摘手術放射線治療があります。放射線治療には、体の外から放射線を当てる外照射法放射性物質を体の中に埋め込む小線源治療があります。放射線治療の場合は半年程度のホルモン治療を併用することが一般的です> と報じている。

 <......再発後の治療の選択肢として救済放射線治療が行えるのは全摘手術の利点ですが、ご主人の場合どちらの治療を受けても前立腺がんが直接の原因で亡くなる可能性は同じように低いと考えられます。尿漏れ(手術)、直腸出血(放射線治療)、頻尿(小線源治療)などの副作用や入院通院期間を比較しご自分にとって負担の少ない受け入れやすい方法を選べばよいでしょう。  前立腺がんが多い家系では、早期発見のため40代から前立腺検診を受けた方がよいといわれていますが、治療選択には影響ありません。   手術はロボット支援腹腔(ふくくう)鏡手術(ダビンチ)でできますか。   ダビンチでは、頭を下げた姿勢で手術を行うため、緑内障の方は眼圧が上がる可能性があり、できない場合があります> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事遺伝子治療で歩けるように 難病の6人、運動機能を改善/KYODO/2019.01.23 - 18:20 は、  <自治医大(栃木県)は23日、難病「芳香族Lアミノ酸脱炭酸酵素(AADC)欠損症」の6人に遺伝子治療を行い、寝たきりの状態から歩行器で歩けるようになるなど、全員の運動機能を改善させることに成功したと発表した> と報じている。

 <......病気の原因は遺伝子の異常で、神経伝達物質ドーパミンを作るのに必要な酵素が生まれつき体内に十分存在しない多くの患者は生後間もなく発症し、首が据わらないまま寝たきりに患者は世界で約140人、国内では少なくとも8人とされ、有効な治療法はない。  臨床研究として2015年以降、4~19歳の患者の脳に酵素を作る遺伝子を無害なウイルスに組み込んで注入した> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事《認知症》服薬による"神経再生"で脳波が正常に! 老化研究の権威もすすめる最新治療とは/ニコニコニュース/2019.02.03 - 16:00 週刊女性PRIME は、  <高齢化の道をひた走る日本社会。認知症の患者数も増え続け、'14年には65歳以上の7人に1人の割合に。'25年には700万人に達すると予測されるほどだ。  アルツハイマー病は治せる  長寿と認知症研究の専門家である白澤卓二先生が解説する。  「認知症で最も多いのがアルツハイマー型で、全体の6~7割を占めています。それから脳の血管障害で起きる脳血管性認知症が2割ほど。ほかにも幻視が特徴のレビー小体型など、さまざまな種類があります」  これまで認知症は、はっきりとした原因がわからず、効果的な治療法も確立していないと言われてきた。現に、もの忘れ外来などで出されているアルツハイマー病の処方薬には、《認知症の進行を抑制するという成績は得られていない》《本剤の有効性は確認されていない》といった趣旨の注意書きが記されている。  ところが、白澤先生は、「アルツハイマー病は、いまでは治せる病気になりました」と断言する> と報じている。

 <......「画期的な治療法が登場したことが大きい。アルツハイマー治療の世界的権威であるアメリカのデール・ブレデセン博士が開発した『リコード法』です」  その特徴はアルツハイマー病が起こる背景に着目し、原因を突き止めた点にある。  「従来、アミロイドβというタンパク質が脳内に蓄積してダメージを負った神経細胞が次々と死滅し、アルツハイマー病を引き起こすという説が有力視されてきました。予防も治療も、アミロイドβをいかに取り除くかということにばかり主眼が置かれてきたのです」  しかしリコード法では、アミロイドβは脳を守ってくれているものだと考える。  「アミロイドβは、言うなれば消防士。火が燃え盛るほど、鎮火のために集まる消防士の数は多くなりますが、消防士を排除したところで肝心の火は消えません。アミロイドβはアルツハイマーを引き起こすいろいろな要因に対し、防御反応として脳に蓄積され増えていくのであって、原因物質ではなかったのです」  では、何がアルツハイマー病を引き起こすのか? リコード法では「(食事などによる)炎症」「(認知機能にとって重要な)栄養素の不足」「重金属やカビといった毒素」など、36個の原因をあげている。  「ブレデセン博士はアルツハイマー病患者の脳を"36個の穴のあいた屋根"にたとえています。それぞれの穴は認知症を起こす原因ですが、どこにどのような穴があいているかは個人によって相当違う。そのため穴を個別に、大きなものからふさいで治療します」  『お茶の水健康長寿クリニック』では、リコード法をもとに、解毒と神経細胞の再生治療を行っている。  投薬治療で認知機能が改善  「どの神経細胞がダメージを受けているかを検査したうえで、それに合った飲み薬を服用してもらいます。アルツハイマー病の場合、多くはギャバという神経細胞が傷害を受けており、ギャバトロフというサプリメントを使って治療します。初診のときには乱れた脳波だった人も、服薬を続けて半年もたてば正常になり、神経細胞が再生されます」  全国から来院した約100人の患者に半年間、投薬治療を続けた結果、ほぼ全員に神経細胞の再生が確認でき、認知機能の改善も多くみられたという。  通院が難しい読者にもできることは?と尋ねると、白澤先生は「本当は検査をして、ピンポイントで原因を取り除くことが重要ですが......」としながらも、こんな提案をしてくれた。  「もし歯の治療をされていて、アマルガム(銀歯)があったらはずしたほうがいい。あれは水銀ですから毒素がアルツハイマー病につながります。それから日光に当たること。紫外線によって体内でビタミンDが生成され、認知機能を上げる効果がある。日焼けサロンに行くのもいいでしょう> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事脳波データ集め脳変性疾患解明へ 福井総合病院、リハビリに応用/福井新聞/2019.01.29 - 17:00 は、  <脳の一部に異常が生じるパーキンソン病や認知症の一種である前頭側頭葉変性症患者らの脳波データを集め、脳変性疾患のメカニズム解明や効果的なリハビリにつなげる先駆的な研究に、福井総合病院(福井県福井市)が乗り出している。  同病院は併設の福井医療大学リハビリテーション学科言語聴覚学専攻の研究室と共同で、言語や抽象的思考、計画立案などをつかさどる高次脳機能の解明に力を入れている。研究をより進めるために公益財団法人JKA(競輪)の補助を受け、頭皮の52カ所から脳波を計測できる「DCデジタル脳波計」を昨年9月に導入した> と報じている。

 <......脳波は脳の神経細胞の活動によって生じ、頭皮上に複数の電極を付けることで計測できる今回導入したDCデジタル脳波計は従来のものよりもコンパクトでチャンネル数が多く、幅広い周波数帯域に対応している。これにより脳の反応部位の特定が容易になり、分析能力が高まった。  研究ではパーキンソン病と前頭側頭葉変性症の患者10人、健常者10人の計20人のデータを集める。計測時間は20~30分。頭に電極キャップを装着した協力者が、パソコン画面に映される課題に取り組む際の脳波を調べる。  脳波をキャッチして人間の気持ちや意思を反映、認識するシステム「ブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI)」への活用も視野に入れる。同病院リハビリテーション科の小林康孝部長は「特徴的な波形を見つけて分析することで、認知機能の向上や適切なリハビリプログラムの設定に貢献できるように努めたい」と話す。  パーキンソン病と前頭側頭葉変性症を2年間研究した後、脳卒中による失語症などの言語障害や運動障害、外傷性脳損傷による高次脳機能障害、発達障害者の脳波研究を進めていく> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事特定の腸内細菌で認知症リスク減 食事通じた予防法開発の糸口に/KYODO/2019.01.30 - 20:31 は、  <腸内に特定の細菌が多い高齢者は、そうでない人と比べて認知症の発症リスクが10分の1と大幅に低い可能性があるとの研究結果を国立長寿医療研究センター(愛知県)や東北大、久留米大(福岡県)などのチームが30日、英科学誌電子版に発表した> と報じている。

 <......長寿研の佐治直樹もの忘れセンター副センター長は、細菌の作る物質が脳に影響している可能性があるとみて「食事などを通じた認知症の予防法の開発につながるかもしれない」と話している。  チームは、もの忘れ外来を受診した高齢者128人について、認知機能の検査と検便を実施。便から腸内細菌のDNAを取り出して分析し、認知症との関連を調べた> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事治療妨害禁止求め、がん患者ら仮処分申請 滋賀医大巡り 出河雅彦/朝日新聞/2019.02.01 - 04:00 は、<滋賀医大病院(大津市)で前立腺がんの放射線治療を希望する患者らが病院の決定で治療を受けられなくなったため、治療を受けられるよう病院による妨害を禁止する仮処分を7日、大津地裁に申し立てる患者が「治療を受ける権利」を主張して裁判所に申し立てるのは異例。  申し立てるのは北海道、東京、愛知、兵庫、岡山、広島の50~70代の前立腺がんの男性7人と同病院の岡本圭生医師(58)。患者はいずれも、体内に放射線源を埋め込んでがん細胞を死滅させる岡本医師の小線源治療を希望している> と報じている。

 <......岡本医師が特任教授を務める寄付講座は今年12月末の閉鎖が決まっている。同病院は岡本医師の手術は6月末までとし、その後は経過観察期間とすると決定。すでに6月末までの手術の枠は埋まっており、予約ができなくなっている。  患者らは、① 術後の経過観察は6カ月も必要なく、岡本医師は7月以降も手術できる ② 7人は高リスク患者で高リスクでも良好な治療成績をあげている岡本医師の治療を望んでいるとし、病院が7月以降も岡本医師がする治療を妨害しないよう求める。  患者の一人は「私にとっては自分の命にかかわる問題患者の権利を無視する病院の方針を撤回させたい」としている。滋賀医大は朝日新聞の取材に対し、「回答は差し控える」としている。 (出河雅彦)> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事心臓見て「心房細動」治療 信大病院 内視鏡と一体のカテーテルで手術/信毎web/2019.01.30 は、  <信州大病院(松本市)は不整脈の一種「心房細動のカテーテルを使った治療で、新たな手法「内視鏡レーザーバルーンアブレーション」を導入し、29日、患者2人の手術をした。新たな手は、内視鏡と一体のカテーテルで心臓内部を目視しながら治療することで、従来と比べて安全性の向上や再発の抑制などが期待できるという。甲信越地方の医療機関でこの手法を用いた手術は初めて> と報じている。

 <......心房細動は、心臓上部の左心房と肺静脈の接続部分付近から本来必要のない電気刺激が心臓に送られていることが主要な原因で、脳梗塞や心不全などの原因にもなる。  カテーテルを使った治療法は、脚の付け根などの血管から入れたカテーテルの先端で、接続部分の心筋を高周波などを用いてやけどや凍傷の状態にする。これにより電気刺激を遮り、正常な脈に戻す。  従来の手法は、エックス線やコンピューター断層撮影(CT)を使った映像を頼りにカテーテルを操作していた。新手法では、内視鏡で心房を目視しながら、照射範囲が縦7ミリ、横5ミリほどのレーザーを当てて心筋を円状にやけどした状態にする。  新手法は、信大病院循環器内科の岡田綾子准教授が中心になって担う。岡田准教授らによると、新手法では心臓を余計に傷つけて合併症を引き起こしたり、処置が不十分で再発につながったりするリスクを低減できる可能性がある。医師側の熟練が必要な場合がある従来の手法よりも習熟しやすいメリットもある。  岡田准教授は「ある意味では手探りでやっていた(カテーテルでの)治療が直視下で可能になるのは画期的。1回で治る確率も高くなる」と強調。この日は、心房細動を患う松本市の60代と塩尻市の40代の男性2人に岡田准教授が執刀。無事終わり、順調であれば今週中に退院できる見込みという。  新手法が開発されたのは米国。国内では昨年7月に保険適用を受けてこれまでに400例以上が実施された。信大病院での治療にはかかりつけ医の紹介状が必要となる。  (1月30日)> とある。

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