"認知症" の患者を抱えるご家族にとっては、やはり、その "治療薬" の新しい動向が気になってしょうがないはずだ。
◆ 参照 当誌過去の "認知症,治療薬" 関連記事
(1) "不整脈の治療薬"が、"アルツハイマー病"で起こる脳の神経細胞の減少を防ぐ効果が!?/当誌 2015.12.18
(2) 抗認知症薬、処方の審査に地域差!9県で少量投与認めず!少量投与の医師側が不利益!/当誌 2015.11.24
(3) "軽度認知障害"を脳梗塞再発予防薬"シロスタゾール"で食い止める臨床試験!(国循研セ)/当誌 2015.08.15
(4) 認知症予防の治験開始!軽度認知障害(MCI)に抗血小板薬"シロスタゾール"!(国循研セ)/当誌 2015.05.28
(5) 脳卒中後遺症で意識障害長引く高齢患者に認知症治療用貼り薬(リバスチグミン)が効果!/当誌 2015.05.14
(6) アルツハイマー病 「原因減らす抗体開発」!原因物質"タウ"たんぱく質を減らす効果!/当誌 2015.01.11
(7) "認知症"が、"既存薬(シロスタゾール/インスリン)"でくい止められた!(NHKスペシャル)/当誌 2014.00.00
(8) 増えてきた"アルツハイマー病の治療薬"!気をつけておくべき"要注意事項"がありそう!/当誌 2014.05.01
今回注目する下記引用サイト記事 : 治療や予防 新薬いつ登場? 開発難しく早くて20年ごろ/どうしん ウェブ/2016.01.29 は、認知症治療薬について、 <開発が進む認知症の薬 ○認知症を引き起こす神経細胞の死滅を防ぐ薬 ○脳内にたまるタンパク質「アミロイドβ(ベータ)」を排除する薬 ○認知症の人の神経細胞にできる「タウ」というタンパク質を抑える薬> として簡単に解説している。
<......臨床試験で話題になっているものがいくつかありますので紹介します。 まずは神経細胞が傷つき、無くなってしまうのを防ぐ薬です。 この薬は、アルツハイマー型認知症になった状態のマウスを使った実験で、認知症の原因となる神経細胞の死滅を抑えられる効果が確認されています。また、脳の働きを回復する可能性も指摘されています。日本で開発された薬で、日本と米国で臨床試験が進んでいます。 続いて、脳内で異常にたまり、認知症を引き起こすとされるタンパク質の「アミロイドβ(ベータ)」ができるのを阻んだり、取り除いたりする薬があります。 アルツハイマー型認知症は、細胞膜内のタンパク質からアミロイドβができて集まり、発病します。このアミロイドβの発生を防いだり、アミロイドβを脳の中から排除する薬が研究されています。症状のごく軽い人向けや予防薬として研究され、開発に期待していますが、予断を許しません。 そして、「タウ」というタンパク質を抑える薬もあります。 アルツハイマー型認知症の人の神経細胞の中で、「タウ」と呼ばれる異常なタンパク質ができるのを抑える薬です。英国で臨床試験が行われています。日本のテレビ番組で紹介されて話題になりましたが、最終的な有効性は確認されていません。 また、すでに別の目的で使用されている二つの薬が認知症予防にも有効ではないかと指摘されています。抗てんかん薬、血栓予防薬として認可、使用されている薬です。抗てんかん薬は「レべチタセラム」、血栓予防薬は抗血小板剤(血液がサラサラになる薬)の「シロスタゾール」で、研究結果を待っているところです。 新薬が登場するのは、早くて2020年ごろと想定されていますが、簡単ではありません。生活習慣病対策や運動療法、減塩食事療法など、今やれることにしっかりと取り組みながら、新薬の開発、発売を待ちましょう。 (勤医協中央病院名誉院長 伊古田俊夫)> とある。
治療や予防 新薬いつ登場? 開発難しく早くて20年ごろ/どうしん ウェブ/2016.01.29
<質問> 認知症を治す新しい薬の登場に期待しています。新薬の発売時期など予定が決まっているならば、知りたいです。また、開発中の薬の種類なども教えてください。
<回答> 認知症を治す新薬は、多くの研究が進んでいますが、「治す薬」「なるのを防ぐ薬」のいずれについても、「○年○月に発売」などの予定はありません。ただ、薬を人に飲んでもらう臨床試験で話題になっているものがいくつかありますので紹介します。
まずは神経細胞が傷つき、無くなってしまうのを防ぐ薬です。
この薬は、アルツハイマー型認知症になった状態のマウスを使った実験で、認知症の原因となる神経細胞の死滅を抑えられる効果が確認されています。また、脳の働きを回復する可能性も指摘されています。日本で開発された薬で、日本と米国で臨床試験が進んでいます。
続いて、脳内で異常にたまり、認知症を引き起こすとされるタンパク質の「アミロイドβ(ベータ)」ができるのを阻んだり、取り除いたりする薬があります。
アルツハイマー型認知症は、細胞膜内のタンパク質からアミロイドβができて集まり、発病します。このアミロイドβの発生を防いだり、アミロイドβを脳の中から排除する薬が研究されています。症状のごく軽い人向けや予防薬として研究され、開発に期待していますが、予断を許しません。
そして、「タウ」というタンパク質を抑える薬もあります。
アルツハイマー型認知症の人の神経細胞の中で、「タウ」と呼ばれる異常なタンパク質ができるのを抑える薬です。英国で臨床試験が行われています。日本のテレビ番組で紹介されて話題になりましたが、最終的な有効性は確認されていません。
また、すでに別の目的で使用されている二つの薬が認知症予防にも有効ではないかと指摘されています。抗てんかん薬、血栓予防薬として認可、使用されている薬です。抗てんかん薬は「レべチタセラム」、血栓予防薬は抗血小板剤(血液がサラサラになる薬)の「シロスタゾール」で、研究結果を待っているところです。
新薬が登場するのは、早くて2020年ごろと想定されていますが、簡単ではありません。生活習慣病対策や運動療法、減塩食事療法など、今やれることにしっかりと取り組みながら、新薬の開発、発売を待ちましょう。
(勤医協中央病院名誉院長 伊古田俊夫)
<"認知症"治療・予防薬> の新たな登場に関しては、残念ながら概して、<......予断を許しません。/......最終的な有効性は確認されていません。/......研究結果を待っているところです。/......簡単ではありません。> という懸念が払しょくできないのが現状のようである...... (2016.02.03)
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