時事問題: 2012年12月 アーカイブ

 あいにく、今日の雨は止みそうにない。このところ毎朝、"10km 以上の自転車走行" を継続させていることからすれば、残念というよりも悔しい感触。
 "サイクルコンピューター" での走行距離カウンターでは、累計 524 km となっている。当初、500 km 程度を走り込めば "自転車慣れ体質" に変わりはじめるだろうと見込んでいたが、確かに "その実感" が生まれている。
 従来、"キツイ!" と痛感せざるを得なかった街中の坂を、昨今では "同じギア" で比較的ラクにやり過ごすことができる。また、相応の距離をぺダリングを止めることなく漕ぎ続けることも......。そして、所定のコースを走り終わった後の疲れや痛みも格段にラクになった。

 なぜ、今、"自転車トレーニング" ―― 自分では、トレーニングだと位置づけている、サイクリングではなく ―― なのかの動機については以下のように書いた。

脳活動を含めた人の身体は、まさに「止まれば、終わる......」宿命にあるようだ。筋肉は、使わなければメキメキと衰えるものだし、頭脳も心も負荷を与え続けなければ "フラット" という虚無に滑り込んで行く。つまり、人という有機体は、止まれば、終わる存在以外ではない>( チャリンコ健康増進法!一ヶ月300km体験で実感!"自転車操業人生(?)"に見合っている!?」( 当誌 2012.12.09 )

 で、今日は、はじめての "トレーニング中止日" でもあるため、"500 km 走破" を "祝して" この間に実感させられたことをメモしておくことにした。




















 "詐欺" 被害者が後を絶たない。不思議に思うのは、これだけ情報が流通し、相応の注意力が喚起されているにもかかわらず、被害がなくならないことだ。

 いろいろと理由は考えられそうだが、やはり最大の理由は、"孤立(stand-alone)" 生活の広がりであろうというような気がしている。
 下記の【 引用記事 2 】:振り込め詐欺の被害額 過去最悪に/NHK NEWS WEB/2012.12.25 の大半の被害者が、"独居老人" だと言われていることからしても、"孤立(stand-alone)" であることが、判断や行動にとって如何に "リスキー" であるか、ということ。

 恐らく、この点は "高齢者" には限らない "リスキー" さではなかろうか。
 現に、下記の【 引用記事 1 】:実在のSNS装う迷惑メールに注意/NHK NEWS WEB/2012.12.29 という記事での被害者は、決して "高齢者" ではないものと推察される。

 もともと、人間は "孤立(stand-alone)" したシチュエーションでは、主観的でしかあり得ず、感じ方や考え方は "ループ(堂々巡り)" しやすく、その結果 "思い込み!" 路線へと嵌り込む ものだと言われる。
 多分、どんなに "理性的、自律的" 姿勢を自負している人であっても、"紛らわしい" 状況設定プラスα に突然遭遇したならば、"思い込み!" 路線へと嵌り込む 確率は高いのではなかろうか......。

 そして、"仕掛け人(加害者)" が、"専門職(?)" とあれば、当然のことながら "手練手管" を弄して成功確率を高める "努力(?)" をしているわけだ。"もっともらしい状況設定" なぞは当たり前の仕掛けとしているはずだ。

 ◆ 参照 "この金額"!騙されてしまうと"諦め切れない"!? "SIMフリー"スマホの海外通販要注意!( 当誌 2012.12.27 )

 したがって、効果的な "防御策" は、とにかく、何としても "思い込み!" 路線へと嵌り込む リスクを回避することしかない! 「これって、どう思う?」と他者に尋ね、他者からの反応が得られる環境 を常備しておく以外にないのではなかろうか......。

 去る12月14日、米東部コネティカット州ニュータウンのサンディフック小学校で、<きっと、もうすぐ訪れるクリスマスを待ち焦がれていたはずの "小学生の子どもたち20人" もが、"何の理由もなく!"、惨過ぎるかたちで "銃殺" >という事件が発生した。

 ◆ 参照 とにかく惨過ぎる"米小学校銃乱射(26人死亡)"!オバマ大統領 涙を浮かべ犯行を非難!( 当誌 2012.12.16)

 事件再発防止に向けて、時代環境を総合的に分析する必要性はあるとしても、( ◆ 参照 "米小学校乱射事件"から窺い知れる現代社会の危うい一面!ex.秋葉原無差別殺傷事件!( 当誌 2012.12.17 ) )"銃社会 NO !" へと向かいつつある最新の米国世論の動向は、大いに注目されるべきだ。

 ◆ 参照 ホワイトハウスの公式陳情サイトに迅速な銃規制を求める署名が殺到/TechCrunch2012.12.15

 下記引用サイト記事:ホワイトハウスに寄せられた銃規制の陳情にオバマ大統領がYouTubeで応える/TechCrunch/2012.12.22 によれば、こうした<銃規制を求める署名が殺到>に即応するかたちで<ホワイトハウスの歴史上、過去最多の署名を集めた電子陳情に応えて、オバマ大統領が銃規制に関する彼の今後の施策方針を語るビデオを、YouTubeにポストした>という。

 確かに、米国社会にとってはこれまでも "難問" であり続けてきた "銃規制" がどこまで推進されるかは定かではない......。
 現に、"銃社会米国" の象徴とも見える "全米ライフル協会" は、以下のようなリアクションに奔走している......。

 ◆ 参照 全米ライフル協会が会見、学校に武装警官の配備訴え/REUTERS/2012.12.23
 ◆ 参照 全米ライフル協会記者会見:銃犯罪増加の原因は、犯罪衝動に訴える不道徳なゲームにあり/TechCrunch/2012.12.23
 ◆ 参照 全米ライフル協会、炎上でSNSを停止/WIRED/2012.12.19

 <もうすぐ訪れるクリスマスを待ち焦がれていたはずの "小学生の子どもたち20人">たちのことを想うと、ここでわずかでも "銃規制" への進捗が図られることを切に望みたい......。

 "国内景気" が回復路線に向かい、日本経済が立て直されて行くことを望まない者はいないはずだ。しかし、事実認識をさておいて、"思い込み" だけにのめり込もうとしているような "妙な気配" が気になってしょうがない......。

 このところ継続(?) している "円安/株高" をもって "景気回復" が始まったとでもいうような "気配" のことだ。
 ちなみに、最新の "国内景気" 動向に関しては次のような報道がある。

< 日銀の白川方明総裁は20日の金融政策決定会合後の記者会見で、国内景気について「一段と弱含んでいる」と述べた。従来の「弱含み」から判断を引き下げた。長引く海外経済の減速で輸出や生産が減少していることなどが背景にある。
 先行きについては「海外経済減速の影響が設備投資などの内需にも及んでいるなかで、当面弱めに推移する」と語った。......>( 日銀総裁、景気「一段と弱含んでいる」「当面弱含みが続く」/日本経済新聞/2012.12.20

 要するに、"国内景気" 動向評価とこのところの "株高" とは相関しておらず、"株高" 現象は "円相場" の下降変動だけで現象化しているに過ぎないわけだ。要するに、"構造改革" などによる "経済成長" を反映したとでもいう"株高" なんぞではないのだ。
 株式相場は、いわゆる "期待感" だけでも上昇するメカニズムを持つ、言ってみれば "影" のごときもの! さらに "円相場" なぞは、国際経済事象などの "組み合わせ" で流動化する "影" のまた "影" のような事象とは言えないか......。

 どうも、先の総選挙での安倍自民党総裁の "金融緩和" 構想("アベノミクス")のアドバルーンと、"円高" 是正現象が重なったことによって、景気実態よりも "影" への関心が独り歩きしているそんな風潮が気になってしかたがない。
 いや、もし "影" の独り歩きでも、ホントに景気実態を上向かせるのであればそれは結構なことかもしれない。しかし、そんなことは起こらない確率が高いと推察されるので、"思い込み" でしかないと見える。

 "アベノミクス" には、"金融緩和" 策に "物価目標 2%"(いわゆる "インフレターゲット" )という指標を設定で "デフレ脱却" を目指す案が盛り込まれている。
 もとより、専門家たちは、"経済成長" という実態を後回しにしつつ、"金融政策" だけで "デフレ脱却" を図ろうとする構想に大きな疑問を投げかけてきた。この点は、別に専門家はでなくとも分かることだ。長きにわたって "湯水" のごとく財政支出と金融緩和を進めてみても成果が上がらなかった過去を思い起こせば!

 だが、専門家たちは、今改めて "物価目標 2%" という策への "疑問符" を投げかけている。それが、下記引用サイト記事:焦点:2%物価目標だけでは空手形、賃金上昇の青写真提示が必要/REUTERS/2012.12.20 である。

安倍晋三・自民党総裁が2%のインフレターゲットと政府との政策協定の検討を日銀に要請したが、経済専門家は、政府と日銀がその手段をセットで明示しなければ空手形に終わると指摘/ 最大の難関は消費者のデフレマインド解消とみられ、その決定打となる(のが)賃金上昇/ 消費者物価の上昇は、最終的には人々のデフレマインドを払しょくすることで実現するというのが、専門家の間で一致した見方/ 物価目標達成について「決定打となるのは賃金上昇しかない。それがなければ、持続的に物価が1%を上回るという状態は起こらない」/ しかし現在の日本では賃金上昇は極めて起こりにくくなっている/ 企業が賃上げを実施する最大のモチベーションとなるのは業績拡大だが、雇用や賃金上昇に波及するには3─4年の期間が必要となり、持続的な成長が不可欠/ 必要となるのは、「企業の生産性向上に向けた構造改革」

 自分の "姿" が風采が上がらないからといって、いくら "影" をいじり回したところで、己が "姿" が変わるわけではないのだ......。

 自民党の地滑り的圧勝(自民:294/民主:57/維新:54/公明:31/......)に終わった "衆院選1012" で、そぼ降る雨の月曜日は、寒さ冷たさをひとしお感じさせることとなった。

 子どもの頃に、"平行四辺形の合力" という "物理原理" を学んだ際には、その不思議さに見入ったものだったが、今再び "幻滅感" とともにその "原理" に遭遇するとは思いも寄らなかった。
 もっとも、その "一辺" であった民主党の信じられないほどの体たらく、自滅的所作を踏まえれば、こうした結果となったことも頷けないわけではない。
 何度も変わる機会、立て直す機会があったにもかかわらず、"惰性/慣性" というこれまた "物理原理" に身を任せてなるようになってしまったわけだ。
 これが、モノ以上にモノの性質を具現する "政治屋" 集団の度し難い宿命と言うべきか......

 とするならば、年末番組じゃあるまいに "見たくもない昔の顔" を縷々並べた "自民新政権" もまた、"惰性/慣性" という最も強力な "物理原理" に支配されて行くであろうことは目に見えている。
 下記引用サイト記事では、その点を次のように危惧している。

今回の大勝により、前回2009年の衆院選で落選した元職らが大量に復帰。弱体化した派閥が再び息を吹き返す可能性もある。安倍氏は脱派閥を目指し、党や政府の役職を党本部ですべて調整することを柱とする党改革案をまとめた。しかし、実効性は不透明。安倍氏周辺は「党を掌握するための側近が足りない」とこぼしており、派閥の影響力が強まってきそうだ

 "物理原理" には、今一つ頻発する現象がある。言うまでもなく "反動" であり、今回の選挙でも少なからず発揮されたわけだ。
 そして、"安部新政権" が今、最も警戒しているのが、半年後に控えた "参院選" での世論の "反動" だと言われている。

<「安倍政権が調子に乗って政権運営を誤れば、参院選で大きな反動が起きる」>

 現在の "政治" に、高尚で格調高い "分析概念" なんぞは不必要かと思われる。モノを淡々と支配し、モノに貫徹されている "物理原理" さえ睨んでいれば結果は見えてくる(?)......。

 "米小学校乱射事件"からは、米国社会が抱え込んだ "難問と戸惑い" とが覗えて余りある。下記引用サイト記事:コラム:米小学校乱射事件が問う「国家の根幹」/REUTERS/2012.12.16 からでさえ、シャープな論調と言うよりも "苦渋と戸惑い" とが見え隠れしている。

 確かに、長く続いてきた "銃社会米国" に固有の問題は大きい。
 しかし、下記記事でも指摘されているように、事件の背景にあるのはそればかりではない。"個人と社会" との関係を、"メディアが奇妙に塗り替えている(?)" という実情! そして、それと対応するかのように、そうした "メディアに取りつかれた" 個人側の異様な日常世界が横たわっているようだ。

現代社会は、ランザ容疑者に個人的な苦悩を世間に知らしめることを許した。この若者はこうした事件でも起こさない限り、世界に自分の足跡を残すことはほとんどなかっただろう。恐らくは不満を抱え、怒りに満ちていたランザ容疑者は、メディアの注目を集める方法で母親と自分の命を終わらせるという考えに取りつかれていたのではないか

メディアに取りつかれた世界では、真の目標を実現させたり、本当の幸せを見つけたりするよりも、有名になることの方がはるかに重要であるかのように見える。有名になるためには、乱射事件を起こすことさえ次善の策となってしまったのかもしれない

インターネットやモバイル端末の普及により、ある家族の問題は瞬く間に国家的悲劇となり、心理的動揺の拡大は次の惨劇の引き金にもなりかねない

 こうした "指摘" を目にする時、日本でも<「秋葉原無差別殺傷事件」(2008年)>というような一脈通じるような経緯があった事実を想起せざるを得ない。決して米国だけの問題ではなさそうだと考えざるを得ない。

 こう考えると、"銃規制" 強化という方向は探られるべきだとはしても、問題の土壌はほかにも広く蔓延していることに注意を向けなければならない。
 極度に問題含みの現代社会を前にして、このコラムに込められた "苦渋と戸惑い" は共有せざるを得ないもののようだ......。

 きっと、もうすぐ訪れるクリスマスを待ち焦がれていたはずの "小学生の子どもたち20人" もが、"何の理由もなく!"、惨過ぎるかたちで "銃殺" された。

 "銃社会の米国" では、こうした事件が頻発しているが、今回の悲惨な事件は、人々を "銃社会 NO !" へと立ち上がらせるのであろうか?
 "自ら防衛するため" という言い訳の下に是認されている"銃社会" は、余りにも多大な犠牲を払い過ぎてはいないか!
 こうした 銃社会" を続けようとする "古色蒼然とした保守的価値観"( 共和党 ?! )は、良い悪いの判断を超えて "犠牲が大き過ぎる!" という点において再考されるべきであろう。

 考えてみると、"古色蒼然とした保守的価値観"( 共和党 ?! )は、激変している時代環境の諸々を、過去からの "狭隘な信念(?)" に押し込めてしまおう、瞬間冷凍させてしまおうとするその "硬直性" に最大の "ムリ" があると思われる。
 しかも、"未来の象徴" である子どもたちが、その過去からの "狭隘な信念(?)" によって "犠牲!" とされるのであれば、決してヒューマンな価値観だとは言えない......。

 総選挙の影となったかたちで、"都知事選" がやや霞んでいるかのような気配。
 しかし、首都東京の住民としては、"首都直下型地震" の不安をはじめとして、"住環境の安全問題" などが心配でならないはずだ。
 まして、前石原都知事なんぞは、やれ "五輪招致" だ、"尖閣諸島" だと "目くらまし(?)" 戦術に奔走して、都民の真の悩み/不安には目を向けてこなかったという印象が色濃い。
 その一つが、"老朽化" の極みでもある "首都高速道路" の安全性対策問題であろう。

 ◆ 参照 "トンネル崩落事故"が警告する"インフラ大老朽化時代"!首都高速は"築40年以上"も多!( 当誌 2012.12.05 )

 そして、今回の都知事選には、<道路公団民営化推進委員会の委員だった猪瀬氏>が立候補してもいるわけである。
 しかも、同氏は、<公団が関連会社に発注している維持管理費などの3割縮減を02年に提言/「安全への配慮が欠けていた」>と問題視されてもいるようなのである。
 ますますもって、都民の不安が昂じている "老朽化首都高" をどうするのか?! をめぐる問題が、今回の都知事選の一大争点とされて当然だと思われる......。

 北朝鮮ミサイル発射の顛末で、"何でもあり!" の時代となってしまっていることをつくづく感じさせられた。
 "発射延期" だの "ミサイルを発射台から撤去" だのという "フェイント" もさることながら、そうした "カモフラージュ" が通用してしまった根底には、"北朝鮮の技術水準" への "侮り" が潜んでいたことが否定できないのかもしれない。
 "所詮、北朝鮮のミサイル技術は......" といった "思い込み" である。

 何も、"北朝鮮のミサイル技術" を称賛するつもりはさらさらない。そうではなくて、"北朝鮮の技術水準" を想定する際に、事によったら "国産技術" という点に視野が狭隘化してはいなかったか、という観点なのだ。
 要するに、北朝鮮にとってみれば、"国産技術" でなければならない理由はどこにもないはずだからである。自国に好意的な国々( 【 引用記事 3 】の "エジプト、ソ連/ロシア" etc. )からの "技術輸入" なぞは十分に可能であろう。
 現時点のような、産業スパイが横行するほどの "アナーキーな国際情勢" であれば、そんなことは "当然視!" されて然るべきではなかろうか。

 そして、その結果かどうかは別としても、<物体が軌道に到達 米が声明発表>(【 引用記事 1 】)に至ったわけであり、<北朝鮮の技術、急速に進歩した可能性も 専門家指摘>(【 引用記事 2 】)となったわけである。

 日本の "危機管理体制" を云々する際には、"何でもあり!" の時代が見渡せる "柔軟な想像力" が何よりも欠かせないのだと痛感させられた......。

 まさに、<驚きを持って受け止められている>世論調査の結果だと言うほかない。
 まだ<有権者の約30~50%はまだ投票先の政党を決めていない状態で、今後情勢が変わる可能性がある>とはいうものの、<ここ数年、選挙は一過性のイベントになり、無党派層は流れに乗る傾向がある/ 結果、(世論調査の示すように)自民党が大勝する可能性は高いだろう>という観測が妙に説得力を持ったりする。

 ただし、こういう風潮では、"残り一週間の間に想定外イベント" でもあれば、またまたコロリと変わる可能性もあるということになる......。

 "歴史意識/感覚" が根付かず、刹那的なフィーリングだけが支配する空間ともなれば、起こって不思議ではない風潮であろう。

 何がどうだと言って、<原発賛成の自民党に対する支持はまた、昨年の福島第1原発事故を受けた脱原発をめぐる協議以上に、数十年間デフレに見舞われた日本経済のテコ入れがいかに有権者の最優先事項となっているかを示している>ということなのであろうか......。

 今さらのように、"エコノミック・アニマル" ジャパンという海外からの寂しい評価を振り返ってしまう。"貧すれば鈍す!" とはこうした事態を言うのかもしれない......。

 つい先日発生した "中央自動車道/笹子トンネル崩落事故" は、痛ましさとともに、この日本に訪れる "社会インフラ大老朽化時代" 突入への警告となっている。

 ◆ 参照 中央自動車道/笹子トンネル(昭和52年完成) 約1トンの天井板数十枚が崩落!死者複数!(当誌 2012.12.03)

 人口 "高齢化" の問題もさることながら、"高度経済成長期以降に一気に進んだ「社会インフラ」整備" の、その必然的な推移として、日本は今、「社会インフラ」の "大老朽化時代" に差し掛かろうとしているというのである。

 先ず、決して他人事ではないことに気づかされるのは、引用サイト記事:【 引用記事 1 】 首都高速の老朽化、より深刻 築40年以上が3割超/日本経済新聞/2012.12.03 という記事である。

 <首都高速道路は、老朽化がより深刻/総延長300キロメートルのうち、築40年以上たった区間が97キロメートル(32%)あり、築30年以上を含めれば145キロメートルとほぼ半分に達する> とある。

 かねてより、"首都直下型地震" の恐れが心配されている状況下で、こうした "老朽化" という事実が上乗せされることは、首都圏在住の者にとっては不安を打ち消しようがなかろう......。

 こうした広範囲にわたる "老朽化" に直面することになったのは、前述のように "高度経済成長期以降に一気に進んだ「社会インフラ」整備" という経緯があったからである。そして、将来を見据えた行政が的確には推進されて来なかったという "不首尾" の結果としか言いようがない。

 【 引用記事 2 】 トンネル崩落事故と大老朽化時代/NHK NEWS WEB/2012.12.04 では、このような "悲劇" を、<「社会インフラ」の "大老朽化時代" >という表現で伝えようとしている。
 そして、<老朽化の恐ろしさは、われわれが今まで経験したことのない損傷や劣化が、今まで経験したことのないスピードで起きることだ> と警鐘を鳴らす。

 では、どうするのか?
 <今回のような大惨事を防ぐためには、新規建設を抑えてでも、維持管理に十分な予算を投じられるよう、社会の仕組みを改めていく必要がある> という提言、<「今まで起きていないから、これからも大丈夫だろう」という姿勢は、もはや通用しない> という判断に素直に共感を覚える。

 時はあたかも、都知事選・衆院選のダブル選挙だ。市民・国民の "生命と安全" に優しい視線を向ける真っ当な政治家たちを選びたい......。

 "痛ましい事故" が発生した。
 詳細は、下記引用サイト記事:【 引用記事 1 】天井板のつり下げ部位に異常か/NHK NEWS WEB/2012.12.02【 引用記事 2 】天井板崩落 トンネルの構造は/NHK NEWS WEB/2012.12.02【 引用記事 3 】 崩落事故 "複数の遺体を発見"/NHK NEWS WEB/2012.12.02 のとおりで、現在もなお "確認作業" が進められている。( <二次災害のおそれがあるため、重機を使った本格的な救助作業ができない状態で、警察と中日本高速道路と共に現場の確認作業>を進めている状態 )

 "事故原因" などはまだ分かっていないが、やはり気になったのはこの "中央自動車道/笹子トンネル" の "古さ" だ。<笹子トンネルが完成した昭和52年ごろ>というから、"経過年数" は "35年" ということになる。
 トンネルの形式としては、今回の形式のものは<現在は一部のトンネルにしか残っていない>とあるから、やはり "古さ" に目を向けることは意味がありそうな気がする。
 <天井板は、1枚当たりの幅が5メートル、奥行きが1.2メートル、厚さ8センチのコンクリート製の板で、1枚当たりの重さは1トン余りある>だそうであり、今回はそれらが<数十枚の単位で落下>したというのだから、こうした可能性もある(あった!) "構造" 自体に対して恐ろしさを禁じえない。
 地震が多発しているだけに、"耐震強度" が気になる。そして、この懸念と併せて、全国各地の "老朽化" した公共施設の危険性! についても俄かに気になりはじめる......。

 "地震" とは "断層活動" のことであり、"活断層" とは、"最近の時代まで活動しており,将来も活動する可能性のある断層" となれば、どう考えたってその真上/近辺にナーバスでしかない "原発" が立地されていたとなると、誰だって不安が昂じる
 また、もしそうだったとしたら、その事実もさることながら、国の指針でも認めていないそうした立地判断を軽々しく下して来た国や電力企業の "原発建設" への無神経さに身も凍る思いとなる。わたしだけではなく、大多数の国民が......。

 "3.11" という未曾有の大悲劇をまざまざと経験してしまった国民が、今、"原発いらない!" と叫び、"脱原発!卒原発!" という意思表示をしようとしているのは、積りに積もったこうした "原発行政" への "不信!" ということではないかと思う。

 すると、すぐに、"パブロフの条件反射" さながらに、あるいは "怠惰丸出し" に、「じゃあ、代替エネルギーはどうするの?」とか「経済活動が委縮するのはかまわないの?」と愚問を発する人がいる。
 そうした人に尋ねたいのは、"代替エネルギー" とか "経済活動" とかを心配できるのは、現状の "取りあえずの疑似安定" があってのことでしょ!? 二番手、あるいはそれ以上の "核汚染"(決して杞憂ではない!)が発生してもなお、同じ愚問を発し続けられますか? と。
 "3.11" が冷徹にに投げかけた事実とは、"可能性が否定できない事態" は "起こり得る! あり得る!" ということではなかったのか、と案じる。

 今、深まっている時代の緊張とは、"そんなことはあり得ない" という根拠無き盲信が、ドミノ倒しのように次々と粉砕されている危機的流れのはず......。
 下記引用サイト記事:【 引用記事 1 】「敦賀原発で規制委が断層調査へ」/NHK NEWS WEB/2012.12.0/ 【 引用記事 2 】「大飯原発の断層調査"途中で結論も"」/NHK NEWS WEB/2012.11.28 は、謙虚な姿勢で近未来を危ぶむ "聡明な報道" だと思う。

 もはや、"責任" に関して "鈍感!" な者たちの "言いっ放し" に引き摺られてはならないと肝に銘じたい......。

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