電子書籍(eBooks): 2011年2月 アーカイブ

 どんな分野にせよ、価値ある新たな創造物を創り出した者、"著作者" を尊重し、その権利を保護しなければ、社会的に起こることはただ一つだ。つまり、新たな価値創造を行う者が "漸減" することとなり、その社会の文化が "停滞" するに至るということだ。
 逆に、 "過剰に長い" 特許権・著作権などがあった場合には、文化的価値がその "排他性" によって阻害されて、その社会の文化の "停滞" を引き起こす、という理屈も成り立つのかもしれないが......。
 しかし、"価値ある新たな創造物" が社会・経済の発展にとって決定的だとも言えるこの現代にあっては、"価値ある新たな創造" のフロンティアを鼓舞するためにも、"著作者" の権利については最大限保護されて然るべきだと思われる。
 まして、飛躍的に発展したIT環境に到達した現代にあっては、新しいコンテンツの "海賊版" という例を出すまでもなく、大規模かつ一気に、"著作権侵害" が引き起こされかねない可能性が横たわっているわけでもある。
 また、"無形の価値" に対する法的整備が、従来からの "物" に関する法に比べて数段立ち遅れている現状にあっては、特に当該関係者は "敏感" に対処をすることが求められていそうだ。




















 具体的な "Webページ" を、"iPad" 向けに "ePub 編集・変換" するという作業をやって気付くことはいろいろとある。昨日もそんなことを書いたが、今日は "PDFファイル" が実にスマートに "ePub 電子書籍" に組み込めることを "再度" 強調したいと思う。
 このテーマについては以下のブログで既にレポートしている。

<"Web ページ" に "PDFファイル" を格納するケースは決してめずらしくはない。それは、"PDFファイル" がいわば "コンポーネント" として重宝だからなのであろう。
 となると、"Web ページ" の "ePub 電子書籍" 化に当たっても、"PDFファイル" がそのまま使えるのが好ましい、ということになる。このニーズに "iPad"、"iBooks" が応えていたのにはナルホドなぁ、と思えた。>(<自作"ePub電子書籍"内に"PDFファイル"を格納!/縦 slide方式で順調に閲覧可能!(当日誌 2011.01.16)>

 具体的な "Webページ" を、"iPad" 向けに "ePub 編集・変換" するという作業をやってみると、いろいろなことが実感的にわかるもだ。
 昨日書いた <「SE Human Assessment ソフトウェア技術者のための評価と人事考課」> というサイトの "ePub 化" では、"章立て" に当たる "複数ページ" の構成と TOC : 目次の整備、"サイト内外のリンク"、"audio 埋め込み"、"PDF 組み込み" etc. と大抵の事は試すこととなった。
 それぞれについて学ぶ点は少なくなかったし、「この機能(仕掛け)はほかにも使えそうだな......」と "電子書籍" 創作上の良い刺激ともなったようである。

 そんな中で、さしてどうという事もないと言えばそうなのだが、ひとつ "気に入っている" 要素がある。
 "PDF 電子書籍" は、言わずと知れたメリットのひとつに、文書のページを "ピンチアウト" 操作をすれば、自在に拡大することができるという点がある。
 ただ、ページ全体の拡大がなされて、文書に "埋め込んだ画像" だけを取り出して拡大するというようなことはできない。
 これに対して、"ePub 編集・変換" した "Webページ" では、Webスクリプトによって "テキスト" と "画像" とが区別れているため、"画像" を "タップ" すると "個別ページ" で表示されることとなり、ここで "ピンチアウト" 操作をすれば、スムーズに画像拡大がなされる。しかも、"オリジナル・ファイルの解像度" (≠スクリプトで設定した暫定サイズ)に沿って解像度が保持されて拡大される。

 この間進めて来た "ePub editor Sigil" を使って "Webページ" を、"iPad" 向けに "ePub 編集・変換" するという作業の件である。ようやく、フィニッシュに近づいた。
 ところで、こんなことをすることに意味があるのだろうか......、という迷いがないわけではなかった。もっとも、"ePub 変換" 技量アップのためのトレーニングとしての意味付けが小さくはなかったのだから、これはこれでよし、と思ったりしているのだが。

 結構な "手間ヒマ" が掛かったことになるので、ふと、迷ったりもしたわけなのだ。
 この "Webページ" というのは、元々が、"ポピュラーなテーマ・サイト" ではない。いわゆる "アクセス件数" を強く意識したサイトではなく、"その筋の専門家" がお困りの際には参考になさってください......、とでもいう類のサイトなのである。( <「SE Human Assessment ソフトウェア技術者のための評価と人事考課」> )
 しかし、極めて "地味" ではあるのだが、訪問者が皆無の日は少なく、日ごとパラパラとした数の閲覧者がいらっしゃる。そして、僅少ではあるが、10年、20年前のコンテンツの、その<復刻版>なるものも購入してくださる企業も継続したりしている。

 今日も昨日に引き続き、"ePub editor Sigil" を使って "iPad" 向けに "Webページ" を "ePub 編集・変換" するという作業をしていた。
 専ら "CSS" の調整という "地味な作業" を進めていると、結局、"ePub 電子書籍" 制作とは "地味な作業" 以外の何ものでもないなぁ、と痛感してしまう。
 別に "地味な作業" が嫌で、"派手な作業(?)" がしたいと望んでいるわけではない。
 ただ、"ePub 電子書籍" の編集作業、とりわけ "CSS" の調整といった作業は、表示形式の細かい部分に着目しながら、重箱の底や隅に生じた微小なズレを是正するというような類の、"地味な作業" が多くを占める。
 コレ位はいいとしよう......というようなアバウトな視点を許すならば、そもそも成り立たない作業だとも言える。
 しかも、仕上がり具合を見て「いい仕事してますねぇ」と讃える人は先ずいないだろう。相応に仕上がっていてそれで "当たり前" なのであり、常識的な感性にちょっとでも引っ掛かるようなしくじりだけがやたらに目立ってしまうのだ。だから、いわゆる "縁の下の力持ち" 的な職人技の作業、つまり "地味な作業" だというわけなのである。

 "ePub editor Sigil" で、"Webページ" を "iPad" 向けに "ePub 編集・変換" する作業をしていると、なぜだか気分が和むようだ。
 多分、さんざん "ギクシャクとした不可解なトラブル" を潜り抜けて来て、今ではトラブルたちの "顔ぶれ(?)" にもすっかり馴染んでしまい、「ほら、お出でなすったネ......」と往なせるようになったからなのかもしれない。
 しかも、着手中の素材である "Webページ" については、既に "問題含み" の箇所についてはあらかじめ手を打つことも済んでいる。
 いつも、"問題含み" だと感じた案件については、"ボトルネック" だと思える、そんな箇所から手掛けて、できるだけそれらを解消するという手順をとるようにしている。
 さもなければ、いろいろと手間を掛けながら、一つ二つの "ボトルネック" が災いしてすべてがふいになりかねないからだ。

 "電子書籍" だ "ePub Book" だというテーマに比べると、実に "地味" な作業ではある。が、どうしてなかなか "貴重な作業" ではないかとの意を強めている。
 何あろう、オートフィーダー付スキャナー "ScanSnap S1500" (<ScanSnap S1500 製品情報 (Windows モデル)>)を活用して、未整理のままに "菓子箱" なんぞで "朽ち果てようとしている写真" を、"PDF/ePub" などの "電子書籍" に変身させてしまおうという案なのである。

 これは以前から暇を見つけたらやっておくべきかと、念頭にはあった。
 と言うのも、 "現像/焼き付けの写真" というものは、結構、"劣化" がバカにならないからである。
 つい先だっても、部屋の片づけをしていて出てきたボール紙の "菓子箱" に放置されて来た昔の写真を何気なく点検してみたのだが、その "色褪せ様" は驚くばかりであった。何十年も経てば当然と言えば当然の成り行きではあろう。
 その "変色" ぶりは、"菓子箱" の中のバラバラのままの写真ばかりか、アルバムに綴じた写真類も同じことであった。年月の経過は、"無情" なものかと......。
 もう大分前から、カメラはデジタルに移行させ、"劣化" の心配がないようにしては来た。しかし、どちらかと言えば、より貴重な写真類というのは、それ以前に撮った "現像/焼き付けの写真" だと言うべきではないかと思っている。

 アップルのスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)は、さすがに "ビジネスの才に長けている" と感心する。
 <米アップルは15日、タブレット型端末「iPad(アイパッド)」や携帯電話「iPhone(アイフォーン)」向けに、新聞や雑誌などを定期購読できるサービスを始めたと発表した。>(<iPadで新聞・雑誌の定期購読 料金の3割アップルに/ asahi.com / 2011年2月16日13時31分>)という。

 これまでは、<1号ごとや、1カ月たつごとにアップストアにアクセスし、その都度決済する必要があった。新サービスでは、利用者が解約するまで購読が継続され、自動決済される。>(同上)という仕組みとなるらしい。

 昨日書いたように、今、"Bandicam" の活用で、"PCアプリ操作" 向けの "動画マニュアル" を "ePub 電子書籍" として仕上げようとしている。
 静止画のフォトは多少の経験や自信もあるものの、"動画" や "video" に関しては学習すべきことを多々残している。
 したがって、"動画マニア" の方々には常識的なことでも、一々、体験的に再確認しているところでもある。

 何にせよ "video" コンテンツをまとめようとすれば、先ず第一に留意しなければならないのは、"video ファイル" の "容量(圧縮容量)" だということになろう。
 Web コンテンツならばもちろんのこと、"iPad/iPod/iPhone" などのモバイル端末を想定した場合にも同じことが言えるはずだ。

 もう10年以上昔の話となるが、"パソコン自作教室" という企画をやっていたことがあった。( Dos/V ショップ を併設していた頃のこと)
 その時、よほど "組み立てプロセス" を解説する "ビデオ教材" を制作しようかと考えたものであった。やや込み入った手順のこうした作業に関しては、もちろん実際に "やって見せる" のが何よりの指導ではある。が、少なくとも、言葉での説明よりも "図解" 、"図解" よりも "動画" を見せるというのが効果的だと思えたからだ。

 そんな思いが残っているためか、先日も、<"動画用のスクリーン・キャプチャVideo"で"Sigil"の操作手順の解説!(サンプル) (当日誌 2011.02.01)> というような体験レポートをした。
 さらにまた、<"動画マニュアル(Desktop上での操作方法を解説!)"作成を支援するバンディカム!(当日誌 2010.02.07)> という、いわば"関心の焦点" についても付け加えて述べてみた。
 新製品(やタレント?)の紹介向けで "ビデオクリップ(プロモーション・ビデオ)" が活用されることは一般的に良く知られているところだ。まあ、効果的だからであろう。
 新しいモノなどの "使い勝手" を "納得" してもらうのに、"シーンの流れ" を見てもらうことは、まさに「百聞は一見に如かず」と言われる以上に、何よりも説得力があるわけだ。しかも、"シーンの流れ" という "動画" ともなれば効果は倍加さえする。
 だから、何事によらず "教材" というジャンルにおいては、もっと "Video" というメディアが駆使されていいと思っている。"永久保存" ではないが、記念保存としてばかり利用されがちな "Video" というメディアであるが、"教材" のように、学習用の "道具的意味合い" でもっと旺盛に活用し尽くされていいのではなかろうか......。

 振り返ってみると、"オーディオ埋め込みEPUB電子書籍" (参照 <"オーディオ埋め込みEPUB電子書籍"制作のコア部分をクリア!/"eCub"が役立った! (当日誌 2011.01.17)>)というテーマに目を向けてからというもの、落ち着いた "ePub 電子書籍" 作りの作業スタイルが崩れているような気がしている。
 "audio 埋め込み" だ、"video 埋め込み" だとその実現方法に奔走し、風呂敷を広げて、何か落ち着きのないスタンスに終始してきたかのようだ。
 確かに、気になる "技術要素" を "ハンティング(?)" することは不可欠だし、楽しいことでもある。
 しかし、肝心なことは、入手した "技術要素" のノウハウを駆使して、"まとまったコンテンツ" をしっかりと仕上げることのはずだと思っている。
 元々、"ePub 電子書籍" に "audio/video 埋め込み" を行いたいという関心も、これらを活かしたコンテンツを制作したいというターゲットがあったからのはずであり、単に "マニアック" に目新しい "技術要素" を追っかけるためではなかったかと思う。

 "iPad" 向けに "ePub 組み込み Video" 制作にトライしたことは、この間、縷々レポートしてきたところである。
 これらの検証結果を踏まえて、今回は、"iPad" から "外部ディスプレイ" に出力してみるとどんなものか......、と思い立った。
 かつてレポートしたあの<Apple Store iPad Dock Connector-VGAアダプタ>を使っての仕業なのである。

◆参照 <Apple Store iPad Dock Connector-VGAアダプタ>

 なお、以前にここでレポートしたものは以下のとおり。

<iPad Dock Connector-VGAアダプタ接続でGoodReaderのPDFがVGAディスプレイで可! (当日誌 2010.11.30)>
<iPadでの"プレゼン"では、アプリの"Keynote"を通せば"MS PowerPoint"ファイルも!(当日誌 2010.11.22)>
<iPadを"プレゼン"で活用するユーザは多い!?/iPad Dock Connector-VGAアダプタ!(当日誌 2010.11.21)>

 昨日レポートした "ビデオ・ファイル" を、ちなみに、"iPad" 向けの "ePub 電子書籍" として "ePub 変換" してみた。
 画像サイズが "VGA(640×480)" で、フォーマットが "MOV 形式" という手頃な仕様の "ビデオレコーダ(カメラ)" で撮影したものなので、"iPad" のフル画面で見るに耐えられるものかどうかが気になっていた。
 だが、十分にイケそうだと判断した。もっとも、"iPad" の表示可能画面サイズは "590×750" なのでサイズ的に言ってもほぼ妥当なのかもしれない。
 となると、ムダに容量を拡大してしまわずに、とりあえずオリジナルのビデオデータも "VGA(640×480)" をデフォルトとしておいてよさそうである。
 一応、"iPad" でどんな風に画面に収まるのかをスチール写真で示しておく。

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