科学一般: 2013年11月 アーカイブ

 人間の創造的営為は、想像すること以上のことは不可能なはずであるから、想像力は大いに羽ばたかせるに越したことはない
 まして、"エネルギー課題" に関しては、"原発" にしがみ付くだけの "想像力貧困!" の殻を是非とも打ち破る必要があろう

 今、あちこちで "クリーン・エネルギー" に向けた創造的構想が展開されているようだが、下記の構想こそは、"断トツ" のアィディア/構想! ではなかろうか。

 下記引用サイト記事清水建設の「月太陽発電」構想/WIRED/2013.11.29 FRI は、<当面は仮説の域を出ないもの> と思われる、と断りながらも嬉々として報じている。

 <清水建設では、月に太陽光発電所を建設して地球に送電するという「月太陽発電」システムの構想を掲げている。/ 月太陽光発電のコンセプト「Lunar Ring」がある。同社の主張によれば、13,000TWの電力を常に地球に送れるもので、クリーン・エネルギーを無限に使用できるようになると期待されるもの/ この施設には、直径20kmのマイクロ波送電アンテナが設置されており、生成された高密度のレーザー光で、地球上の受電レクテナに電力が送られる。正確に送電するためには、地球からのガイド・ビーコンを使う仕組み/ 可能な限り多くの月資源を利用/ 月面での作業は、地球から遠隔操作するロボットによって行う予定> とある。

 ここで利用される種々の "技術的資源"どこまで "実用化" されているのか、されるのかなどが気になる点であるが、とりあえずこの "壮大なコンセプト!" に対して、寛大に拍手を送りたい......。




















 このニュースは、"糖尿病" を患っている人にとってはひとつの有難い環境到来を告げるもの! かと思われる。

 もとより "糖尿病" はさまざまな成人病の "火種/火薬庫(?)" だと目されているわけだが、中でも、"人工透析" 治療を必要とする "腎臓病(腎機能低下!)" を誘発するリスクには要注意だと言われている。

 ところが、糖尿病患者における "腎機能低下度" の測定というものは "結構、煩雑 !?" なのが実情なのだそうだ。
 そこに、この現状を画期的に改善する方法が開発されたというのだから注目に値する。

 下記引用サイト記事糖尿病患者の腎機能、採血1回で正確チェック 大阪市大/朝日新聞/2013.11.27 - 20:35 が、その "朗報!" を報じている。

 <糖尿病患者について、血液をきれいにする腎臓の能力がどれだけあるか、正確かつ簡単に調べる方法を開発したと、大阪市立大のチームが25日、発表した。腎臓病を早期に見つけ、適切な時期に透析を始められるようにするのに役立つ成果> だという。従来の "チェック方法" では、

 <(腎臓)機能を調べるには、絶食した上で2回の採血と1回の採尿を繰り返す方法があるが、入院の必要があり手間もかかる。1回の採血で血中に含まれるたんぱく質の濃度を測り、腎機能を推計する方法があるものの、糖尿病患者だと推計値が実際より高めになり、正確に測れなかった> ところを、独自な "調査結果" に基づいて、
 <糖分がくっついた特定のたんぱく質が血中に多い人(糖尿病患者)ほど、腎機能の推計値が実際より高めに出ることがわかった。このたんぱく質の量を考慮すれば、実際の腎機能を従来より正確に見積もれた> とされる<新しい推計法> を開発して、<1回の採血だけで済む> という "患者負担の少ないシンプルな検査方法" に至ったのだという......。

 "心臓病" に関して、"一見、逆説的 ?!" だとも思える "調査結果" が出ている

 "あまりカッカすると心臓に悪い!" というのが世間相場の見解のはずではなかったかと思う。"カッカとなって興奮する" と血圧が上がり、それが "心臓への悪影響" につながるという分かりやすい理屈だ。

 ところが、事実は小説より奇なり(?) と言うべきか、実情は、直ぐにカッカとなるような "怒りっぽい人" の方が "心臓病" リスクが小さい、というのだ。
 常に、ニュース "タネ" になる事柄は、逆説的で奇異なこと以外ではないわけだが、このニュースもまた、まさに "一見、逆説的 ?!" だと言うほかない......。

 下記引用サイト記事 1怒りっぽい人は心臓病再発少ない 日本医科大/NHK NEWS WEB/2013.11.27 - 14:04 は、この辺の "逆説的事実 ?!" を次のように報じている。

 <気が短かったり、怒りっぽかったりする人は、心筋梗塞など重い心臓病になっても再発しにくいとする研究報告を日本医科大学の研究グループがまとめました。
 怒りを素直に表現できる人は、心臓への負担が軽くなっているのではないかということです
> とある。また、

 <「うつ状態」かどうかを判定する別の検査も行ったところ、「うつ状態」の患者は、そうでない患者に比べ、再発などによる入院や死亡の割合が2倍だったことも分かりました> と。要するに、

 <「怒り」の感情は、一般に心臓への負担を増やすと考えられている> が <怒りの感情を素直に表現できる人はストレスが減り、リスクも低くなるのではないか> ということのようである。

 ちなみに、"ストレスと心臓病" との "根深い関係" をおさらいしてみると、下記引用サイト記事 2精神的ストレスと心臓病/循環器病情報サービス(財団法人循環器病研究振興財団) というオーソドックスな見解を見出すことになったので、付け加えておきたい。

 <Aさんの場合、奥さんの死が精神的ストレスになって、それが心不全の引き金になったのでしょう。こうした精神的ストレスが心臓病の悪化の要因になることは、よく経験することです/ 同じストレスでも、反応は人によって違います。ストレスに弱い人、強い人、さまざまです。何か精神的に辛いことが起こった場合、ストレスへの反応は、ストレスの大きさ、それぞれの人の持つストレスへの耐性、さらにストレスにさらされている人を援助し、ストレスを緩和する要因(家族、友人などのサポート)などによって決まります> と......。

 <それぞれの人の持つストレスへの耐性> については、にわかに向上させることは難しいと思われる。
 となると、<ストレスにさらされている人を援助し、ストレスを緩和する要因(家族、友人などのサポート)> が重要な要素として浮かび上がってきそうだ......。

 "地滑り" の恐さは、先日の台風26号による伊豆大島の "土石流被害" を思い起こしても明らかだ。
 そして、日本列島の各地には、集中豪雨に見舞われると"地滑り" が引き起こされる可能性の高い箇所が少なくないと指摘されてもいる。

 ところが、恐いのは "陸上の地滑り" のみならず、あまり知られていない "海底地滑り" もまた "大きな脅威" なのだそうだ。

 と言うのも、"津波の巨大化!" が、"海底地滑り" と呼ばれる現象によって引き起こされるからだ、という。
 しかも、現状では、"気象庁の津波警報" にせよ、公式的な "津波想定被害規模" にせよ、この "海底地滑り" による影響は未だ考慮されていないという実情なのでなおさらのことである。

 下記引用サイト記事東日本大震災、海底地滑りで津波が巨大化 岩手県沖に未知の発生源か/msn 産経ニュース/2013.11.25-09:00 は、こうした実情の危険を照らし出しているかのようである。

 <東日本大震災の津波が巨大化したのは、海底地滑りが一因だった可能性が浮上している。地震の揺れなどで海底の斜面が崩落する現象だ。日本を含む世界各地で過去の爪痕が見つかっているが、発生メカニズムや津波との関係は不明な点が多く、専門家は調査の必要性を訴えている

 <地滑りは地盤が馬蹄(ばてい)形に崩れることが多い。発生場所では海底が陥没し、崩れた泥が積もった場所は逆に盛り上がるので、海水が上下に動いて津波が起きる。津波はプレート境界地震だけでも発生するが、急激で大規模な地滑りが同時に起きると、地震の規模の割に大きな津波が押し寄せることになる

 <東日本大震災でも、海底地滑りが津波を巨大化させた可能性がある/ 大震災と明治三陸沖の津波発生メカニズムは関係があるのかもしれない。どちらも海底地滑りが津波を巨大化させた可能性がある

 <海底地滑りは大津波を招く危険性があるにもかかわらず、国の南海トラフ巨大地震の想定などには反映されていない/ 気象庁の津波警報は、地震波から津波の高さを計算して第1報を出している。海底地滑りによる津波増幅は初報段階では考慮できないため、予想津波高が過小評価される恐れがある

 いずれにせよ、<地質調査を進めて過去の地震や津波と関係する証拠をつかみ、津波の正確なシミュレーションや被害想定に生かしていくべきだ。想定外にすべきではない> ということであり、"海底地滑り" の影響を "被害想定に生かせ" ということになりそうだ......。

 表題の事実、これと言って新事実だと驚けないほどに、常識的・直観的には「そりゃ、そうだろう」と受け止めてきたかに思う

 別に "チンパンジー" に対する "ヒト" 様の優位性を誇るわけではなく、"ヒト" が進化の過程で培って来た "抽象化の能力"(言葉を操る能力もそのひとつ!)の根底には、そうした "断片的画像情報から全体像を認識する能力" があって当然だと思うからだ。

 が、しかし、それは単なる "常識的判断" でしかなく、"実証された科学的事実" ではなかった

 こうした "常識的判断" に、まさに "実証性" を与えたというのが、下記引用サイト記事チンパンジー:全体像つかむ能力、人に負ける 京大/毎日新聞/2013.11.19 - 13:13 が報じる研究成果なのだと考えられる。
 こうした "実証的事実" が伴うことによってこそ、"人間の能力の特殊性" の解明が着実に進むことになるはずだ。

 <京都大霊長類研究所の研究グループは、断片的な映像を頭の中でつなぎ合わせて全体像をつかむ能力ヒトが特に優れていることをチンパンジーとの比較で実証/ ヒトとチンパンジーで類似点が多いとされる視覚分野でも、ヒトは優れた能力を備えている/ チンパンジーは断片的画像情報を頭の中でまとめ、全体像を認識する能力がヒトのようには発達していない/ コミュニケーションや文章などで、断片的な音や文字をつなぎ合わせて全体を読み取るヒトの能力とも関係している可能性がある> という。

 <断片的な映像を頭の中でつなぎ合わせて全体像をつかむ能力> が、<コミュニケーションや文章などで、断片的な音や文字をつなぎ合わせて全体を読み取るヒトの能力> と関係しているのではないかとの指摘は極めて妥当だと思われる。
 後者の能力は、冒頭で述べた "言葉を操る能力" として一括できるものと考えられ、人間の "抽象化の能力" は、むしろこの側面に深く関わっているような気がする......。

 現在、大きく注目され、一段と研究が進む "iPS細胞" のアプローチであるが、研究課題は残されているとも言われる
 たとえば、"iPS細胞" の "がん化可能性" という問題。あるいは "拒絶反応" を巡る問題など......。

 ◆ 参照1iPS細胞 Q&A iPS細胞の課題 ......

Q4.iPS細胞はなぜがん化する可能性があるのでしょうか?またどの程度の確率でがん化するのでしょうか?
A4.iPS細胞そのものは体に入ると腫瘍を作る可能性があります。がんとは少し違い良性のものです。iPS細胞を用いた医療では、iPS細胞そのものを移植することはありません。iPS細胞から神経や網膜を作る際に元のiPS細胞が混ざっていないことをきちっと確認すれば、腫瘍ができる可能性はとても低くなります。一方で、iPS細胞に限らず細胞は確率的にがん化する可能性を持っています。iPS細胞だけが特に危険ということは無く、現在安全なiPS細胞を作るための厳しい検査も行っています。
......
>(iPS Trend/文部科学省iPS細胞等研究ネットワーク

 ◆ 参照2  "iPS細胞の移植"と"拒絶反応"を巡るやや錯綜した認識状況を、日本の研究報告が正す!( 当誌 2013.01.11 )

 こうした状況であるだけに、下記引用サイト記事iPS細胞 悪い特徴を見分ける方法開発/NHK NEWS WEB/2013.11.19 - 05:13 が報じる "研究成果" は、強い関心を集めるものと思われる。

 <iPS細胞の中で、体のさまざまな組織へと変化しやすい細胞と、あまり変化せず、後にがん細胞などになるおそれがある細胞を見分ける方法を、京都大学などの研究グループが開発しました。医療に応用する際、安全性を高める技術として期待されています

 <iPS細胞の中には体のさまざまな組織へと変化しやすい細胞変化しにくい細胞があり、このうち変化しにくいものは、後にがん細胞などに変わるおそれがあると指摘されている/ そこで研究グループが神経細胞に変化しやすい細胞そうでない細胞を分析したところ、あまり変化しない細胞では特定の3つの遺伝子が活発に働いていることを突き止めた> とある。

 <どのiPS細胞を使えばいいかを早く正確に見極められる可能性があり、安全性の向上につながる>(神戸大学大学院医学研究科・青井三千代助教)とのことであり、"医療" 場面への "iPS細胞" の "応用における安全性" がより高められるとして期待されている......。

 "花粉症" をはじめとして、いわゆる "アレルギー症状" に悩まされている人は少なくない。また、発症原因が人によって違うことなどから、"理解されにくい" 点もつらいところであろう。
 いろいろと "対症療法" 的な治療薬はあっても、"根本的治療" に迫るものはなさそうである。

 そんな中で、下記引用サイト記事アレルギー抑えるタンパク質を特定/NHK NEWS WEB/2013.11.18 - 06:58 は、<アレルギー症状を根本的に治療できる可能性がある> と期待される研究成果が紹介されている。

 <千葉大学などの研究グループが花粉症やぜんそく、それにアトピー性皮膚炎など、アレルギー症状を引き起こすもとになる細胞を抑制する働きを持つタンパク質の特定に成功し、治療薬の開発につながると期待されています> とある。

 <遺伝子の働きを抑える「EZH2」と呼ばれるタンパク質に注目/ タンパク質の「EZH2」には、アレルギーのもととなる「Th2」細胞が体内にできるのを抑制したり、アレルギーを引き起こす物質を分泌させるのを抑えたりする働きがあることが確認できた> ことにより、<今回見つけたタンパク質の機能を強める薬を開発すれば、アレルギー症状を根本的に治療できる可能性がある> と考えられているようだ......。

 どういうものか最近は、"難しい病気" に見舞われる方が、自分の近辺にもおられることを知る。自身が相応の歳になったからなのかもしれない。その "難しい病気" の一つが、"脳腫瘍(のうしゅよう)" だ。
 たとえば、以前にも "脳下垂体" という脳の深部にできた "腫瘍" の摘出手術をされた方を知っていたが、最近では、内臓がんを発症した方が、その治療中にがんが "脳に転移" し、放射線治療では収まらずに "外科手術" が必要となったというケースがある。

 こうした脳の深部にできた "腫瘍" の摘出手術はどのように進められるのか、縁のない人には想像もできないはずだ。
 ちなみに、サイトをサーチしてみると以下のようなサイトに出合った。

 <東京大学医学部附属病院にて行われている下垂体腺腫の治療
 ●経鼻的内視鏡手術
 ●ガンマナイフ(定位放射線治療)
 ●高度イメージガイド下放射線治療装置での放射線治療
 ●内服薬や注射による薬物治療
>( 脳下垂体腫瘍 神経内視鏡とガンマナイフ手術による低侵襲治療/脳プロブレム!.jp

 今日では、"外科手術" といえば "内視鏡" と言われるほどに、"内視鏡" を使った手術が一般化しているようだ。
 上記の "経鼻的内視鏡手術" もその例であり、<従来、口腔内の粘膜を切開し、鼻腔に入る口唇下到達法(sublabial approach)が主流> であったのに対して、<(患者の)負担を軽減するために開発されたのが、この経鼻的内視鏡手術> だという。<神経内視鏡による鼻腔からの手術> だと説明されている。

 と、こうした前提情報を踏まえた上で、下記引用サイト記事脳の奥から腫瘍摘出、大阪市大 手術法確立/【共同通信】/2013.11.16 - 00:00 が報じる "新しい手術方法" に注目してみたい。

 <脳の奥深くから腫瘍を摘出するため、耳の後ろの部分を切開する手術方法を大阪市立大の大畑建治教授(脳神経外科)らのチームが確立し、10年後の再発率を15%以下に抑えたとの研究成果/ 市立大と米ハーバード大以外ではほとんど使われていない手法で、大畑教授は「普及すればより多くの患者を助けられる」と話している> という。

 "(患者の)負担を軽減" とあわせて、種々の "医療機器による制御" 可能性が、"執刀医たちの高度な技" をアシストするものと思われる......。

 
 「だから何なのか?」という思いに駆られないわけでもないが、"犬" の起源は "欧州" であり、その "時期" は "農耕社会成立以前" の "狩猟採集生活" 時代に遡るのだという。

 言うまでもなく、人間と最も親しい動物は "犬" であろう。昨今では "猫" の人気がうなぎのぼりのようでもあるが、散歩中の小型犬たちと飼い主との睦まじさを見かけるたびに、人間と犬たちとのフレンドリーな関係の深さを痛感させられる。
 リードで繋いで二三匹を同時に散歩させているというケースも決して珍しくなくなり、いよいよ "犬" たちからの "癒し" に比重を高めている現代人の心の有り様なんぞが垣間見えたりする......。

 ところで、そんな "犬" の "起源" が "オオカミ" であることは広く知られている。ただ、"いつ頃にどこで?" という点については意外と不問に付されている......。
 まあ、わざわざそんな疑問を抱く必要性がないからなのかもしれないが、考えてみれば、姿かたちこそは似てはいても、"犬" と "オオカミ" とは、行動様式やその他の点でその差異は決して小さくはなさそうだ
 ちなみに、"オオカミ" に関しては、最近、良い書籍に出合った ( マーク ローランズ (著) 『哲学者とオオカミ ― 愛・死・幸福についてのレッスン』 白水社、2010/04 ) のだが、やはりそこでも "犬" たちとのだいぶ異なる印象が禁じえなかった。

 さて、下記引用サイト記事世界の雑記帳:犬の起源は欧州、狩猟時代にオオカミが家畜化=研究/毎日新聞/2013.11.15 - 12:45 では、"オオカミ" を "起源" とする"犬" について、それが "いつ頃にどこで?" 登場することになったのかに関する研究結果を伝えている。

 <犬と人間が親しい関係になったのは、3万2000─1万9000年前の欧州でオオカミが狩猟採集生活をしていた人になついたのが始まり/ 見つかったオオカミや犬の化石のDNAを研究者らが分析したところ、犬の起源が中東や東アジアだとする従来の説を覆す結果が出た/ 欧州がオオカミの家畜化に大きな役割を果たしたのはほぼ確実/ 農耕社会以前に家畜化されていた可能性> と。

 これで、「だから何なのか?」という思いが打ち消されたわけでもないのだが、<農耕社会以前に> という箇所が妙に気になっている......。

 どんな場面でも "割を食う!" のが "弱者" であることは変わらない......。

 一向に改善の兆しを見せない "地球温暖化" 現象に伴う被害についても、結局は、"先進国が温暖化をもたらし、途上国がその被害を受ける構図"! 以外ではないのだという。

 下記引用サイト記事COP19:温暖化被害は途上国に集中 過去20年間/毎日新聞/2013.11.14 - 11:14 は、今さらのようにそうした現実を照らし出している。

 <環境NGO「ジャーマンウオッチ」(本部・ドイツ)は、地球温暖化で増加が見込まれる洪水や熱波などの直接的な被害を過去20年間に受けた国のランキングを公表した。影響が大きかった11カ国中9カ国を世界銀行が定義する低所得国・中低所得国が占める。記者会見で担当者は「先進国が温暖化をもたらし、途上国がその被害を受ける構図が明白だ」と話した> とある。

 いわゆる "公害" における "加害者と被害者" との関係が、"強者と弱者" との関係そのものによって引き起こされるものであることは良く知られている。

 要するに、人々によって共有されてきた "自然資源" を "略奪!" さながらに占有したり、"公共的資源" を破格の対価で掠(かす)め取るといった手口が横行しているわけだ。

 そして、言ってみれば、"地球温暖化" 現象に伴う被害 とは、それら結果がグローバル水準で集積されたものなのだと言うほかない......。

 "弱者" へのしわ寄せと切り捨て! のその先には、"強者" たち自体の足元も崩れて行くことしかないわけであり、「後は野となれ山となれ」という想像力の無い風潮自体が出口無しを迎えつつある......。

 TVゲーム/デジタル・ゲーム/ビデオ[ヴィデオ]ゲーム)―― 取りあえずは "一括り" にして扱うことにする ―― は、楽しいのはもちろんとして、"身体 (脳) に良い影響を及ぼすのかどうか?" 、特に "子供たち" にとってはどうなのか? が、これまでにもいろいろと議論されてきたかに思う。

 どのような視点から考察するのかで、議論の内容はかなり異なるのではないかと思われる。しかも、コンテンツの中身にもよるはずだから、一概に議論するのはなかなか難しいのかもしれない......。

 それはそれとして、下記引用サイト記事「マリオ」ゲームで脳の特定の部位が発達:研究結果/WIRED/2013.11.07 では、 "成人(高齢者?)" を "被験者" とした興味深い実験結果を報じている。

 <脳に対するゲームの影響に関する研究/ ヴィデオゲームをすると、記憶形成、空間的定位、戦略的計画、微細運動技能に関連する脳の領域が増大する/ この研究が意味することは、ヴィデオゲームには、統合失調症やアルツハイマーなど、脳の特定の領域が萎縮する精神疾患の治療に役立つという意味での治癒的価値がありうるということ/ ゲームをした被験者は、右海馬、右前頭前皮質、および小脳の灰白質が増大......さらに、これらの変化は、被験者がゲームをもっとやりたいと報告したときに特に大きかった/ 今回の研究で、ヴィデオゲームと脳の容積増加の直接的な因果関係を示すことができた。これで、脳の特定の領域がヴィデオゲームによって訓練できることが証明された> とある。

 <ヴィデオゲームをすると、記憶形成、空間的定位、戦略的計画、微細運動技能に関連する脳の領域が増大する> とあるわけだが、憶測でしかないが、<ヴィデオゲームをすると> というのは、ひょっとして<「スーパーマリオ64」ヴィデオゲームをすると> というのが妥当なのではないかと思ったりもする......。

 別に、「スーパーマリオ64」 を持ち上げるつもりがあるわけではないが、同コンテンツの "内容特性" が貢献している点が大きいのではないかと推測したりするのだ......。

 "地球温暖化" 現象については、とかく "大気中の二酸化炭素(CO2)" に目が向く。確かに、この事実によって "気温上昇など" が引き起こされると見なされている。

 ただし、<その二酸化炭素は、大気中だけでなく、炭素の種々の形態で海洋、陸上生物圏にも分布し、また形態を変えながらそれぞれの間を移動>( ※ 参照 )しているという事実も見逃せないようだ。

 ※ 参照
 < 海洋の炭素循環
 二酸化炭素は、温室効果ガスの中でも大気中に最も多く存在し、地球温暖化への影響が最も大きいとされています。その二酸化炭素は、大気中だけでなく、炭素の種々の形態で海洋、陸上生物圏にも分布し、また形態を変えながらそれぞれの間を移動します。大気、海洋、陸上生物圏は炭素の貯蔵庫となっており、炭素がこれらの貯蔵庫間を交換・移動することにより形成される循環を「炭素循環」と呼んでいます。
 海洋は、大気中に存在する量の約50倍もの炭素を蓄えており、巨大な炭素の貯蔵庫です。......
>( 海洋の炭素循環/気象庁

 こうした事実を踏まえて、下記引用サイト記事CO2吸収量を全海域で解析 気象庁/NHK NEWS WEB/2013.11.06 - 17:15 を受けとめてみたい。

 <二酸化炭素は海に溶け込むことで大気中の濃度上昇が抑えられることが知られている/ 大西洋や太平洋の北部、南極周辺など二酸化炭素が吸収される濃い青色で示した海域が多い一方、赤道付近は逆に二酸化炭素が放出される赤色になっている/ 放出される量よりも吸収される量が多く、最新の解析結果のおととしは全域で吸収した量が年間およそ20億トン> に上るのだという。

 もし、こうした "二酸化炭素を吸収する海洋の働き" が無かったならば、現状どころではない超過剰な "地球温暖化" 現象が訪れていると想定されよう。

 その意味では、気象庁が気象観測船で海水を採取するなどして、全海洋の二酸化炭素の吸収量などを解析することは重要であるに違いない。
 ただ、"二酸化炭素を吸収する海洋の働き" を "地球温暖化" 現象の "安全弁(?)" だと見なすのは、やはり "早とちり" 以外ではなかろう。
 冒頭で注目したように、<海洋 = 巨大な炭素の貯蔵庫> ではあるが、<形態を変えながらそれぞれの間を移動> するのであり、現に、"吸収する" と同時に "放出してもいる" のである......。

 外見に比べてどこか "危うさ" が拭い切れないのが、"男" という存在の本質、あるいは相場なのかもしれない......。

 作家村上龍も、『すべての男は消耗品である』というエッセイで、"言い得て妙" な、そんな本質的な印象を表現していたかに思う。

 "人類学(形質人類学/文化人類学)" では、人類の "生物学的/文化的特性" を解き明かすために、最も人類に近い生物である "チンパンジー" の生態を観察、研究しているという。
 確かに、"チンパンジー" の現在の生態は、人類史初期の人類の生活ぶりを十分に類推させるものと思える。特に、家族関係を核とした群れの生態は、ヒトの社会生活の原点の姿を彷彿とさせるようだ。

 激動する現代にあっては、"民法改正" ではないが、親と子の関係/家族という関係が大きく揺さぶられながら、何を縁(よすが)とすべきなのかを模索するかのように新たな焦点にもなっているかに見える。
 そんな状況だからということもあってか、"チンパンジー" の生態が示す事実がことのほか意味ありげである......。

 下記引用サイト記事チンパンジー:母のいない雄は早死に 京都大調査/毎日新聞/2013.11.05 - 21:09 は、"母親と子供"、その中でも "母親と男の子" との関係を興味深く照らし出している。

 <チンパンジーの雄は離乳後、自分で餌を採取できる年齢になっても母親がいないと早くに死ぬ傾向がある/ 人間は離乳後も長く母親に依存するが、チンパンジーにも似たような関係が確認された/ 少・青年期になると、チンパンジーの雄は大人の雄と行動を共にすることが多く、見かけ上は母親と疎遠になる/ 母親は息子のけんかに加担したり、餌を横取りされたりしないような心配りをしている/ 雄の方が雌より母親への依存度が高い印象を受ける/ 親子関係の進化を明らかにする上で重要な発見> である、と。

 100人に1人弱がかかる頻度の高い "精神疾患" であるにもかかわらず、<根本的治療法はなく、主に抗精神病薬などで症状の改善が図られている> という状況にある "統合失調症"。

 だが、下記引用サイト記事統合失調症:発症の鍵握る物質か 研究グループが確認/毎日新聞/2013.11.03 - 13:33 によれば、漸く "研究発展の兆し" が訪れたようである。

 <幻覚や妄想などの症状が表れる精神疾患・統合失調症の発症の鍵を握るとみられる体内物質を、滋賀県立成人病センターの谷垣健二専門研究員(分子学)や米国ジョンズ・ホプキンズ大の澤明教授らの研究グループが発見/ 原因が完全に(は)解明されていない統合失調症の治療法開発につながると期待される/ 染色体異常「22q11.2欠失症候群」に着目......脳の海馬や大脳皮質の細胞分布に異常があることを発見/ 異常の原因が、神経細胞の移動を促すたんぱく質「ケモカイン」の一種と受容体の働きの低下にあることを突きとめた。この結果、幻覚や妄想などの症状が生じる可能性があるという。澤教授が統合失調症患者18人の鼻粘膜から採取した細胞を調べると、一般の人と比べて、このケモカインが減少していることも分かった

 今回の研究成果は、<統合失調症の発症の鍵を握る物質とメカニズム両方を確認した点で、今後の研究発展に大きな意味がある> とのことである......。

 食生活の変化(動物性脂肪の摂取量の増加)で、年々増加する傾向があるとされている "大腸がん"。その半数弱の比率でみられるのが "直腸がん" だそうだ。
 そして、"直腸がん" の場合、肛門機能としての肛門括約筋の温存の有無の問題が伴うこととなり、"人工肛門" を付けるという選択も生じることになる。

 先日、自分が別件で入院することになった際、同室の患者さんの中にこの "直腸がん" の手術で入院されていた方がおられた。
 その方は、当初、"がん" の患部のみを摘出して肛門機能 は温存できたと安堵されていた。
 "人工肛門" を付けることをひどく嫌がっていたのだった。
 が、術後の容態が芳しくなく、術後検査の結果、結局は、"人工肛門" を付けるべく "再手術" を迫られることになった。
 医師からそう告げられて、その方は、大層落ち込んでおられたのが気の毒でならなかった......。

 そんな経緯もあってか、下記引用サイト記事直腸がん 人工肛門避け、手術しても残す新手法登場 高くない再発率/日本経済新聞/2013.11.01付 には、少なからず関心を寄せることになった。

 <直腸がんと診断された患者Aさん......。がんは肛門に近い場所にできており、肛門まで切除して人工肛門をつけるのが標準的な治療/ 肛門の一部を残すISRという新しい手術法を採用/ 患者は人工肛門をつけずに日常生活を送れるまでに回復/ ISRでこれまで難しかった患者でも肛門を残せるようになった/ 早期の直腸がんだけでなく、ある程度進行して筋肉にまで入った段階でも直腸のすぐ近くなら適用できる/ 肛門の保存を希望する患者にはISRを施す病院も増えつつある/ 他の治療に比べて再発率が高くないこともわかってきた/ 排便機能の維持も実績があがっている

 ただし、留意すべき点もあるようだ。

 <以前の(肛門)機能を完全に残せるわけではない/ これまでの実績から、外肛門括約筋だけで特に意識しなくても肛門がしまっているが、下痢など便がゆるくなると十分な機能は果たせない場合もある/ ISRは......、医師の手作業に頼るしかない/ 手術には適切で精密な技術が必要/ 執刀する医師の技量に左右される部分がまだ大きい> とされる......。

 身体が不自由な人がパソコン操作をするための入力補助装置は、いろいろと考案されている。目の不自由な人向けの "音声入力装置" などは良く知られているが、その他、手の不自由な人向けの "入力操作補助装置" については、身体の症状に応じた "個別対応の特注" に近くなることもあるのか、かなり高額な費用となるようだ。

 その点、下記引用サイト記事息でパソコン操作 近畿大が装置開発/NHK NEWS WEB/2013.11.01 - 05:17  が伝える "ストローによる息を使った装置" は、<パソコン画面のカーソルを動かす> 方式を採用しているためか、<費用が安く抑えられる> とのことである。

 <備え付けられたストローをくわえ息を調節すると、パソコン画面のカーソルを動かすことができます。
 強く吹き込むと上、弱く吹くと下、強く吸うと右、弱く吸うと左へと動き、大学生などが体験したところ、1週間もすればうまく操作できるようになったということです
> とある。

 パソコンユーザーにとって比較的 "負荷がかかりにくい" アクションではないかと思われる "呼気/吸気" の強弱に着眼した点は好感が持てると思う。
 ちなみに、いわゆる "クリック(Click)" の操作はどのように処理されるのであろうか......。

 脳の "神経細胞" は "神経幹細胞" から生成されていて、"例外的なダメージ" を受けないかぎり、脳内の "神経細胞" は自然に生成され続けると言われている。

 ◆ 参照 脳は決して老化しない可能性がある!但し神経細胞を損傷する可能性のある諸要因は別!( 当誌 2013.10.11 )

 ただし、何らかの原因による "神経細胞の損傷" や、"アルツハイマー病をはじめとする老年期の神経変性疾患" など、脳内の "神経細胞" が "例外的なダメージ" に見舞われた場合には、"神経幹細胞" から "神経細胞" を生成させる "再生医療" の出番となる。

 下記引用サイト記事光当てて神経細胞作る技術開発 治療、再生医療へ可能性/山陽新聞 岡山医療ガイド/2013.11.01 - 03:00 は、そうした "再生医療" での "新技術" を伝えるものである。

 <神経のもととなる神経幹細胞に青い光を当てることで増殖を促し、神経細胞になるよう誘導もできる技術> というのだが、<青い光を当てる> という箇所には注意が必要であり、そこがこの技術のコアとなっているかと思われる。

 元々の "神経幹細胞" の増殖活動過程と<青い光> とは無関係だったのであるが、増殖活動を "促進するタンパク質" の働きと<青い光> 照射とを、 "操作上" の便宜から関係付けたのだと理解される。

 その仕組みは、以下のくだりから了解される。

 <神経幹細胞から神経細胞に分化する過程を見ると、3種類のタンパク質の一つ「Ascl1(エーエスシーエルワン)」が作られ続け蓄積している

 <胎児マウスの神経幹細胞にウイルスで特殊な遺伝子を導入し、青色光が当たるとAscl1が働くようにした。光をAscl1の周期に合わせて3時間に1回照射するのを繰り返すと、神経幹細胞が増殖。30分に1回の短い周期で当て続けると多くの神経幹細胞神経細胞になった

 こうした "神経幹細胞" の増殖活動過程 の推移は、まるで "植物の発芽状況" のような印象さえある......。

 "飲んで効く肥満予防薬(!?)" は、現代人の少なからぬ夢なのかもしれない......。

 ダイエットの努力もせずに "肥満予防" とは虫の良い願望かとも思われるが、運動が必要とされながらもそれが病状から叶わないという病気の人もいることだろう。そう考えると、"運動療法の代わり" になるという観点から、"飲んで効く肥満予防薬(!?)" は、れっきとした治療薬と見なされる......。

 実は、そうした飲み薬の "候補物質" が発見されたようなのである。

 下記引用サイト記事糖尿病やメタボの新治療薬になるか/NHK NEWS WEB/2013.10.31 - 04:16 によると、

 <体内で血糖値を下げたり脂肪を燃やしたりする物質を東京大学の研究チームが発見し、糖尿病やメタボリックシンドロームの新たな治療法の開発につながると期待されています> とある。

 ところで、もともと人の身体には<血糖値を下げたり脂肪を燃やしたりする「アディポネクチン」というホルモンの分泌>(いわゆる "善玉ホルモン" ) があるという。
 東京大学大学院の門脇孝教授らの研究グループは、この「アディポネクチン」と<同じ働きをする物質を探し出し「アディポロン」と名付け> この物質を治療薬の材料候補とした、というわけなのである。

 マウス実験(経口投与する実験)でも、<「アディポロン」を糖尿病のマウスに投与したところ30%だった生存率が70%にまで高まったほか、脂肪肝のマウスでも症状の改善が見られた> との成果が挙がったという。<数年以内の実用化> が目指されているらしいが、待ち望む向きも少なくないのかもしれない......。

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