2018年9月 アーカイブ

 今回注目する下記引用サイト記事約1万6千人が認知症で行方不明 家族だけで探すのが危険なワケ/AERA dot./2018.09.28 - 07:00 は、  <認知症による行方不明者が増え続けている。早期発見や行方不明の予防のため、本人や家族だけでなく、地域の住民や事業者も取り組めることがある。医療ジャーナリストの福原麻希氏が、全国調査で明らかになった実態などをもとに報告する。 ―― 中略 ―― 警察庁によると、2017年の行方不明者は約8万5千人。うち認知症(またはその疑い)の人は約2割の約1万6千人。9割は70歳以上だった。470人の死亡が確認され、200人余りは生死不明。「どこかで生きていて」。そう願い続ける家族が各地にいる> と解説している。

 <......行方不明者は「名前も住所も言えないほどの認知症」と思うかもしれない。しかし、東京都健康長寿医療センター研究所の「認知症の徘徊による行方不明者の実態調査」をみると、そうとは限らないとわかる。  認知症の進み具合の評価法「FAST」でみると、論文で分析対象となった行方不明者の4分の1は、7段階の3以下(正常と認知症の境界状態以下)だった。  つまり、認知症と診断される前の段階から行方不明になる可能性が明らかになった。  論文では、生存者と死亡者に分けて分析しており、以下の三つの実態が明らかになった。  (1)生存者は普段の移動範囲より遠く(含む他県)で見つかることが多い。2日目までに約9割が見つかった。 死亡者は生活圏内で見つかる事例が半数ほど。推定死亡時期は当日約4割、4日目までで7割に達した。  (2)死因溺死約4割、低体温症約3割、事故約1割、病気約1割だった。  (3)見つけた人は捜索関係者が半数、それ以外の偶然見つけた人が半数だった。   認知症やその疑いのある人が行方不明になったとき、家族だけで捜そう、翌日まで待ってから警察に届けを出そうとする人がいる。だが、調査結果の「死亡者の約4割が当日亡くなる」「生存者は2日目までに他県を含めて約9割見つかる」可能性は、当日の警察と地域を巻き込んだ捜索が、いかに重要かわかる。  調査論文の著者で、研究所の福祉と生活ケア研究チームの菊地和則さん(社会福祉士)はこう話す。  「普段移動する範囲より遠方で見つかる人は、公共交通機関やタクシーに乗った可能性がある。その場合は周囲の目に触れ、保護されやすくなると考えます。また、認知症が軽度な場合は身の危険を回避しながら歩き続けますが、重症だと行方不明後すぐに事件や事故に巻き込まれる可能性があるのでしょう」  溺死は、生活圏内の池・川・用水路などでの事故が考えられる。低体温症寒い地方だけでなく、歩き回って身体が疲弊して体温が奪われることでも起こる。  社会福祉法人浴風会認知症介護研究・研修東京センター研究部の永田久美子部長はこう指摘する。  「雨風をしのぐため、店舗の裏側や資材置き場、神社の境内で見つかった人もいます。歩き疲れてひと休みするとき、人目につかないところに入るからでしょう」  人気のない藪の中や、自宅敷地の裏側で遺体が見つかった事例も。認知症の人は捜索者が思いも寄らぬ場所へと入り込み、出られなくなっていることもある。  身元不明者が病気や外傷で病院に運ばれた場合病院が役所に生活保護を申請することが多い。この際、生活保護課の身元不明者リストに名前が載ることもある高齢者施設が地域の一時救護施設に指定され、保護されることもある。警視庁は毎年9月、身元不明・行方不明者相談所を設置している。  認知症の人が外を歩くことはこれまで「徘徊」と呼ばれ、あてもなくウロウロ歩き回ると思われていたしかし、実際は違うと考えられている。  何かを思い出して目的地に向かう途中、何をしようとしていたかを忘れたり、風景が記憶と異なって混乱したりする。それで道に迷う徘徊とは呼ばず、「ひとり歩き」と表現を変える動きもある。  ―― 以下略 ―― > とある。




















 遺伝子治療、ゲノム編集の分野では、海外に比べ、国内の動向の遅れが指摘されるとともに、"副作用" の可能性なども危惧されているのが現状だ。

 ◆ 参照 当誌過去の "ゲノム編集" 関連記事
  <一方、日本には明確な指針が無く、先例も出ていないため、研究者は二の足を踏む。関連する遺伝子治療の指針を見直すことを厚生労働省の専門委員会で議論しているが、具体的な新指針の話は進んでいない。  ゲノム編集による治療は他にも課題がある。今年に入り、遺伝子の切断による副作用を指摘する論文が相次ぎ発表された。がん化リスクが上がるという実験例や、遺伝子の誤った部分の切断による副作用が起こる可能性があるという。大規模な遺伝子の欠失が起こるという論文もある。  そうした副作用を減らす新たなゲノム編集の手法の研究も進む。> ( ゲノム編集、遺伝性難病の治療に道!海外先行も、国内制度遅れ、研究者二の足を踏む!/当誌 2018.09.27


 今回注目する下記引用サイト記事政府、遺伝子治療の実用化推進 研究支援や規制緩和で/KYODO/2018.09.22 - 18:51 は、  <政府は22日までに、欧米でがん難病の新しい治療薬として承認される例が相次いでいる遺伝子治療の開発を強化することを決めた実用化が有望な研究や、次世代の技術と期待される「ゲノム編集」を使った薬の開発を優先的に支援。文部科学省が19年度予算の概算要求に24億円を計上したほか、厚生労働省が研究をしやすくするための規制緩和も進めて、出遅れが指摘される日本の医療産業の巻き返しを図る> と報じている。

 <......遺伝子治療は、遺伝子の異常が原因で病気になった患者に対し、外部から遺伝子を導入する治療法安全性の問題は克服され、12年以降、欧米でがん難病の治療薬が少なくとも7種類承認された> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事【高見国生の認知症だより(41)】 死んだ人を生きていると思い込む...「その時の気持ち」を大事に/産経WEST/2018.09.26 - 14:00 は、  <夫は5年前に亡くなっているのに、「お父さん(夫)がいない」と娘さんに電話してくる79歳の女性がいます。それだけでなく、たびたび警察にも電話して「お父さんがいなくなったから探してほしい」と訴えるものですから、警察から娘さんに問い合わせがあったほどでした。さすがに今では警察も事情が分かり、うまく対応してもらっているそうです。  すでに亡くなっている人を、生きていると思い込むことは認知症の人にはよくあることです。私の養母も、養父が亡くなった数週間後、玄関にたたずんでいたときに通りがかりの人が「おじいちゃん亡くなって寂しいでしょうね」と声をかけてくれました。養母は即座に「おじん(夫)、死んでませんよ。いますよ」と答えたものですから、その人は自分の勘違いだと思ったのか、バツの悪そうな顔をして立ち去りました。私は慌てて、「先日亡くなりました」と声をかけました> と伝えている。

 <......亡くなった人のことを生きていると言い出したとき、家族はびっくりします。そして慌てて、位牌(いはい)を見せたり、葬儀のときの写真を見せたりして、何とか分からせようとしますが、効果はありません。どうしてこんなことが起こるのでしょうか。それは、本人の記憶は夫の亡くなる前まで戻ってしまっていて、本人の中では夫は生きているからなのです。  こういうときは、今はいないこと、今夜は帰ってこないことを説明する方が、認知症の人も混乱せず、家族も疲れないのです例えば、今日は仕事に出ているとか親類に泊まりに行っているとかでいいのです。「嘘をつくのは良心が許さない」と言う人がいますが、これは「嘘をつく」のではなく、その時の認知症の人の気持ちを大事にすることで、認知症介護の基本ともいえる方法です。  ◇  10月から「認知症と歩む」として装いを新たに掲載します。 ◇   ◇  高見国生(たかみ・くにお) 昭和18年生まれ。京都府職員だった28歳のころ養母の認知症が始まり、昭和55年に京都市で「呆け老人をかかえる家族の会」(現・認知症の人と家族の会)を設立。昨年6月に代表理事を退任、現在は顧問。同会は47都道府県に支部があり、1万1千人の会員がいる> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事ゲノム編集、遺伝性難病の治療に道 国内制度に遅れ/日本経済新聞/2018.09.23 - 06:30 は、  <自治医科大学(栃木県下野市)の研究室にある飼育ケースの中を動き回るマウス。遺伝子の一部の変化によって起こる難病「X連鎖重症複合免疫不全症」を、画期的な遺伝子改変技術「ゲノム編集」を使って治したものだ。感染症になりやすい体質を変えることに成功した。この病気は骨髄移植しか治療法がないが「ゲノム編集ならば、副作用を抑えた治療を実現できるかもしれない」と花園豊教授は期待する。  狙った遺伝子を正確に改変するゲノム編集を使い、遺伝子の一部の変化から起こる様々な遺伝病を治療する研究が進むゲノム編集で問題の遺伝子を取ったり、正しいものに入れ替えたりする。全ての細胞でゲノム編集が起きなくても、一部の細胞で正しいたんぱく質ができるようになれば症状は改善する。特定の遺伝性の難病の福音になる可能性があるわけだ> と報じている。

 <......花園教授の手法まず注射器で骨髄から病気の細胞を約1万個取り出す。これを培養液に入れてゲノム編集に必要なたんぱく質などを加えると、一部が正しい遺伝子に戻る。これを患者に投与する計画だ。2018年からブタでの試験も始め、19年秋までに人への応用の可能性を確かめる。  同じ自治医科大学の大森司教授は血友病の治療ゲノム編集を使う。肝臓の細胞が血液を固める物質を作るようにする狙いだ。3年以内にサルやブタで有効性や安全性を調べる。大森教授は「政府も遺伝子治療のプロジェクトに力を入れ始めた。日本でもやろうという流れを感じる」と話す。  国内の大学での研究は活発になったが、実用化を見据えると話は別だ  ―― 中略 ――  海外は先行しており、中国では16年から、子宮けいがんの原因ウイルスの遺伝子をつぶすのにゲノム編集を使う臨床試験が始まった。欧州では血液難病の臨床試験の計画がある。  一方、日本には明確な指針が無く、先例も出ていないため、研究者は二の足を踏む。関連する遺伝子治療の指針を見直すことを厚生労働省の専門委員会で議論しているが、具体的な新指針の話は進んでいない。  ゲノム編集による治療は他にも課題がある。今年に入り、遺伝子の切断による副作用を指摘する論文が相次ぎ発表された。がん化リスクが上がるという実験例や、遺伝子の誤った部分の切断による副作用が起こる可能性があるという。大規模な遺伝子の欠失が起こるという論文もある。  そうした副作用を減らす新たなゲノム編集の手法の研究も進む。ただせっかく開発しても、日本では実際に使用するまでにまだ時間がかかる。生命倫理に詳しい北海道大学の石井哲也教授は「安全性を担保するためにリスクを評価する基準作りが必要だ」と指摘する> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事【がん電話相談から】 HER2陽性乳がん、術後補助化学療法は必要?/産経ニュース/2018.09.25 - 07:10 は、  < 71歳の女性です。5年前に手術した直腸がんの定期検診で造影コンピューター断層撮影(CT)を受け、乳がんが見つかりました。1カ月前、右乳房全摘術を受け、病理診断の結果、大きさ6・5ミリ、リンパ節転移なし、ホルモン受容体陰性、HER2陽性、Ki67値20%で、浸潤性乳管がんの診断でした。主治医から、再発予防の術後補助化学療法「パクリタキセル(抗がん剤)+ハーセプチン(分子標的薬)」を提案されていますB型肝炎ウイルス検査で抗原が陽性で、高齢でもあり治療に耐えられるか不安です。受けた方がいいでしょうか。   大きさが6・5ミリで、リンパ節転移なしなら、がんとして早期であり、一般に再発リスクは高くありませんが、HER2陽性ということは、乳がんの性質として再発リスクが上がりますそのため1センチ未満でも、術後化学療法が推奨されています> と報じている。

 <......「パクリタキセル+ハーセプチン」の試験には、70代以上の患者さんも10%以上入っており、71歳でも治療は可能です。年齢よりは心臓、肝臓、腎臓、運動機能を含めた全身状態が重要です。B型肝炎で抗原が陽性の場合は、抗がん剤を使った治療を行う際に血液検査をしながら抗ウイルス薬が必要になります。ハーセプチンは効果が高い薬で、使用のメリットはありますが、病状からは、治療なしでも8割以上は再発しないと考えられます。病気や全身状態などを総合的に考え、主治医とよく相談して決めてください。   ハーセプチン単剤では?   最近、高齢者のHER2陽性乳がんに対する術後補助療法として、ハーセプチン単剤と抗がん剤併用とを比較した日本人の臨床試験データが発表されました。今後、ハーセプチン単剤も検討されていくと思いますが、現時点ではまだ評価が不十分です。    回答には、がん研有明病院の上野貴之乳腺外科部長が当たりました。カウンセラーによる「がん電話相談」(協力:がん研究会、アフラック、産経新聞社)は、(電)03・5531・0110。月~木曜日(祝日は除く)午前11時~午後3時。相談が本欄に掲載されることがあります> とある。

 がん治療での "免疫療法" は、オプジーボで知られた"「免疫チェックポイント療法」" に限らず、最近では、"免疫(細胞)活性化法" としての"「CAR―T(カーティー)細胞療法」" も注目を浴びている。

 ◆ 参照 当誌過去の "CAR―T細胞療法" 関連記事

  <がん治療での "免疫療法" は、オプジーボで知られた"「免疫チェックポイント療法」" に限らず、最近では、"免疫(細胞)活性化法" としての"「CAR―T(カーティー)細胞療法」" も注目を浴びている。> ( がん治療に新手法! 免疫療法(CAR-T細胞療法)と特殊ウイルスを組み合わせで効果Up!/当誌 2018.04.10


 今回注目する下記引用サイト記事新たながん治療「CAR−T細胞療法」 信大、実用化へ伊那に国内拠点/信毎web/2018.09.21 は、  <信州大(本部・松本市)が、新たながん免疫細胞療法「CAR(カー)―T細胞療法」の安全性試験を担う「遺伝子・細胞治療研究開発センター」(仮称)を、医薬品の安全性試験などを手掛ける「イナリサーチ」(伊那市)に設けることが20日、分かった。2019年度から本格試験を実施する計画。世界的に開発競争が進む遺伝子・細胞治療分野の基盤整備に向けた国の委託事業に採択された同療法の実用化を目指す国内拠点施設として期待される> と報じている。

 <......CAR―T細胞療法は、がん患者の体内から免疫細胞の一種「T細胞」を取り出し、がん細胞のみを攻撃するよう遺伝子を改変した上で体内に戻して治療する。米国では一部の白血病患者に対して既に実用化。国内でも信大をはじめ各地の大学や製薬会社が開発に乗り出している。  ただ、同療法は重い副作用の報告もあり、実用化にはヒトに近い大型動物で安全性を確認する重要性が高まっている今回の事業の委託元である国立研究開発法人「日本医療研究開発機構」(AMED)は「安全性を評価するプラットフォーム(基盤)」としての役割を期待する。  センターはイナリサーチの試験棟に設け、猿にCAR―T細胞を投与して安全性を確かめる仕組みの確立を目指す。センター設置を中心になって進める信大医学部の中沢洋三教授(47)は、既に猿の細胞でCAR―T細胞の作成に成功。技術をセンターに移転し、23年度から他大学や製薬会社からも同療法の安全性試験を受け入れる方針だ。  センターの設置や研究開発に伴う費用は、最長6年間で5億円規模が見込まれる。  中沢教授は急性リンパ性白血病などの血液がんのほか、京都府立医科大の柳生茂希助教と共同で複数の固形がんを対象にしたCAR―T細胞の開発も進めている。同センターでは当面は固形がんに関する試験を優先的に行うといい、中沢教授は「CAR―Tを研究段階で終わらせないための重要なステップ。多くの患者さんに治療を行き届かせたい」と話している> とある。

 京大の臨床研究計画、<iPS細胞から"血小板"、難病「再生不良性貧血」の患者1人に輸血> については、すでに報道されていた。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞 血小板" 関連記事
  iPS細胞から"血小板"、難病「再生不良性貧血」の患者1人に輸血 京大が計画発表!/当誌 2018.08.22


 今回注目する下記引用サイト記事iPS血小板の輸血、京大の計画了承 1年以内に開始へ 野中良祐/朝日新聞/2018.09.22 - 06:00 は、  <出血を止める働きをする血小板をiPS細胞からつくり、血液の難病「再生不良性貧血」の患者に輸血する京都大の臨床研究について、厚生労働省の部会は21日、計画を了承した。血液の病気ではiPS細胞からつくった細胞を実際の患者に使うのは、世界で初めて1年以内には輸血を始めたいという。  血小板製剤を含む血液製剤は献血によってつくられているが、少子高齢化などの影響で献血する人が減っているiPS細胞から血液製剤ができるようになれば、将来の血液製剤の供給にも役立ち、献血に依存している医療現場に与える影響は大きい> と報じている。

 <......再生不良性貧血は、免疫の異常などで、体内で白血球や血小板などの血液成分が十分につくれなくなる難病。国内の患者数は約1万人とされる。京大の江藤浩之教授らのチームが進める計画では、献血による血小板製剤では拒絶反応が起きて効果が出ない、特殊なタイプの患者1人に実施する。すでに患者は決まっており、募集はしない。  患者自身の血液をもとにしたiPS細胞から血小板を作製。半年ほどの間に3回輸血し、1年かけて安全性や有効性を確かめる。  血液の病気に詳しい金沢大の中尾真二教授(血液内科)は「血小板がつくれない病気はほかにもあり、応用範囲は広い。現状は、(拒絶反応が起きないように)免疫の型が合う献血者に個別に依頼し、血小板を採るケースもある。献血者の負担軽減の面でも、意義は大きい」と話す。  iPS細胞を使った再生医療は、2014年に目の難病患者に対する網膜組織の移植から始まった。今年に入り、心不全パーキンソン病でも計画が進展。ほかに、角膜の病気脊髄(せきずい)損傷などでも計画が進み、臨床応用への動きが加速している。  http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/ (野中良祐)> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事移植された臓器からがん発症、患者4人中3人が死亡 欧州/CNN/2018.09.19 - 13:16 は、  <(CNN) 同じ人物から臓器提供を受けた欧州の患者4人がその後相次いで乳がんを発症し、うち3人が死亡したとの報告が、このほど米国の移植医療の専門誌に掲載された。研究者からは「極めて異例のケース」だと強調する声が上がっている> と報じている。

 <......報告の著者であり、オランダのアムステルダム大学で腎臓病について研究するフレデリーケ・ベメルマン博士は今回の事例について、移植免疫の分野に20年携わってきた中で初めて起きた「極めて異例」のケースだと指摘一方で、移植医療の過程で何らかの問題が生じる「小さなリスクは常にある」とも述べた。  当該の臓器提供者は2007年に脳卒中で死亡した53歳の女性。医学的な症状は確認されておらず、提供された腎臓、肺、肝臓、心臓にも悪性腫瘍(しゅよう)は見られなかった。  提供を受けた患者3人のうち、肺の提供を受けた42歳の女性は移植手術の16カ月後に臓器の機能不全のため入院した。その後リンパ節にがん細胞が見つかり、DNAを分析した結果、肺を提供した女性のものと一致することが分かったという。  左の腎臓の提供を受けた62歳の女性と、肝臓の提供を受けた59歳の女性同様のがん細胞の転移によってそれぞれ13年と14年に死亡した。4人目の患者は、提供された右の腎臓の摘出や免疫抑制療法の停止、化学療法の実施により一命をとりとめた。  研究の結果提供者の臓器には検査で検出できないほど微小ながん細胞の組織がすでに転移していたとみられている臓器移植を通じてがん細胞が別の患者に伝達される事例は過去にも報告されているが、乳がんで確認されたのは初めてだという。  臓器移植は皮膚がんの大部分などの例外を除き、悪性腫瘍を持つ患者からの提供が認められていない。臓器提供者から腫瘍が伝達されるリスクは1度の移植につき0.01~0.05%とされる。  英キングス・カレッジ・ロンドンのグレアム・ロード教授は、がんの早期発見の取り組みにおける実験的なプログラムに言及し、今回のような「極めて異例の微小転移の発生」を将来回避できる可能性があるとの見解を示した> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がん闘病に必要な「動く力」 治療の適用可否に影響/日本経済新聞/2018.09.19 は、  <国民の2人に1人は生涯で一度はがんと診断される時代。がんと闘いながら仕事を続けたり日常生活を送る上で、「立つ」「歩く」といった運動機能を維持することが重要だ。がんの治療によって筋力低下を招くこともある。日本整形外科学会ががんによる移動機能の低下を防ぐプロジェクトに乗り出すなど、がんと運動器の関係に関心が高まっている> と報じている。

 <...... 約5年前に肺がんの治療を受けたAさん。現在がんの症状はなくなったが、治療を始めた59歳当時は、がんが進行して脊椎の3カ所に転移。医師から「余命半年」と告げられていた。  がんの骨転移が原因で脚がマヒして動かせない状態だった。金沢大学付属病院では骨の病巣を取り除くとともにマヒの解消を計画脊椎を摘出して人工椎体で置き換えた。これで運動機能がある程度回復、後続の本格的な治療が可能になった。  Aさんのように、肺がん前立腺がん乳がんなどの患者は、がんが進行すると骨転移を起こすことがある転移する部位は、脊椎や大腿骨など股関節周辺、上腕骨など肩関節の周囲が多いそれが原因で下肢がマヒするなど運動機能が損なわれることがある。  がん患者に手術や放射線治療、がんなどの治療をどこまで受けさせるかは、患者の身体の状態に応じて判断される。歩行ができなかったり、寝たきりの状態では、本来の治療が見送られることも多い。  金沢大学整形外科教授の土屋弘行さんによるとがんの治療をどこまで適用できるかは、患者が"動ける"レベルで決まってくる。運動器の機能を維持することが重要だ」と強調する。  がんの骨転移とは別に、がん治療を行ったことが原因で患者の運動機能が低下する。1日ベッドで寝ると筋肉が約2%失われ、がん治療を2週間続けると筋力が約30%低下するという研究結果もある。  また、前立腺がん乳がんホルモン治療や、化学療法と併用されるステロイド投与によって、骨がもろくなる骨粗しょう症が進行することがある。  土屋さんはがん治療と併せて早期にリハビリテーションを始めるのが有効だ」という。  見逃せないのは、中高齢のがん患者は変形性関節症や頸椎(けいつい)症、骨粗しょう症といった運動器の疾患がもともと多いことこれとがんの症状を見分ける必要がある。  金沢大病院を受診した82歳の男性肺がん患者の場合、頸椎への転移が疑われてステージ4の進行がんといったん診断された。だが整形外科で再度検査したところ、骨転移ではなく変形性頸椎症であるとわかったこのためいったん見送っていた肺がんへの本格的な治療を行うことにした。  がんやがん治療に伴う痛みやマヒの状態を改善することが、患者の生活の質向上に役立つがん本来の治療と併せて運動器ケアに留意する意味は大きい  (編集委員 吉川和輝)> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がん患者最多86万7千人 大腸が胃抜き1位に、14年集計/KYODO/2018.09.15 - 00:03 は、  <国立がん研究センターは14日、2014年に新たにがんと診断された人は86万7千人で、過去最多を更新したと発表した。高齢化に伴って増加は続くとみており、18年は101万4千人になると予測する。部位別で最も多かったのは大腸がんの13万4千人で、13年に1位だった胃がんを抜いた戦後の衛生状態の改善によって胃がんの原因となるピロリ菌の感染者が減ったためとみられる> と報じている。

 <......がん患者の内訳は男性が約50万2千人、女性は約36万6千人だった。部位別では、男性は胃が最も多く8万7千人、次いで肺、大腸、前立腺、肝臓。女性は乳房が最多で7万6千人、大腸、胃、肺、子宮が続いた> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事【がん電話相談から】 前立腺がんの放射線治療/産経ニュース/2018.09.18 - 08:16 は、  < 69歳の夫は、前立腺肥大があると言われ、検査したところ、PSA値5・35、グリソンスコア4+3=7、生検で17本中1本にがんが見つかりました。コンピューター断層撮影(CT)、骨シンチグラフィー検査で転移はありません。夫は生検でがんが1本だけなので手術よりも放射線治療がいいと希望し、陽子線治療を行うことにしました。この選択でよかったでしょうか> と報じている。

 <...... 前立腺にとどまった早期がんですが、グリソンスコアが7ですので、69歳でほかに大きな病気がなければ、手術や放射線などの根治的治療が推奨されます。ご主人の場合、どちらの治療を選んでも前立腺がん直接の死因になる可能性はかなり低いと考えられます。放射線治療の場合は、半年間のホルモン治療の併用が推奨されます。代表的な副作用として手術では尿漏れ、放射線では放射線性の直腸炎やぼうこう炎があり、血尿や血便がでることがあります。また両者で性機能障害の可能性があります。  放射線治療であれば、陽子線も重粒子も強度変調放射線治療(IMRT)も小線源治療も決定的な差はありません。前立腺以外の場所を避け、病巣のみに最大限照射する方法を研究し、改善されてきたものです。照射の回数はそれぞれの方法で異なります。   放射線治療をして再発した場合、手術できますか。また、再度放射線を当てることは?   手術も放射線も術後の経過観察はPSAで行いますが、放射線治療後の再発の目安となる数値は、PSAが下がりきった最低値+2と定義されています。  放射線治療後の手術は癒着のため困難です。追加の放射線も、初回治療で正常組織が耐えられる限界近くまで照射しているため、重度の副作用の危険があり困難です。再発したら通常ホルモン治療を行います。    回答には、がん研有明病院の米瀬淳二泌尿器科部長が当たりました。カウンセラーによる「がん電話相談」(協力:がん研究会、アフラック、産経新聞社)は、(電)03・5531・0110。月~木曜日(祝日は除く)午前11時~午後3時。相談が本欄に掲載されることがあります> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事アルツハイマー、治療より予防 進む創薬研究、効果を確認 原因たんぱく質の蓄積防ぐ/日本経済新聞/2018.09.09 は、  <認知症の主な原因であるアルツハイマー病の発症を予防する薬の研究開発が進んでいる大阪市立大学は薬を鼻から入れて予防効果と安全性を両立する方法を開発。8月に創薬のスタートアップ企業を立ち上げた。理化学研究所は予防につながる標的のたんぱく質を発見した。いずれも動物実験で効果を確認した。世界的な高齢化で認知症の患者は増えるとみられ、早期の実用化を目指す> と報じている。

 <......アルツハイマー病認知症全体の6割を占め、脳に異常なたんぱく質がたまって神経細胞が死ぬ病気。異常なたんぱく質蓄積は発症の20年以上前から始まり、ある程度の神経細胞が死ぬと物忘れなど認知障害の症状が現れ始める軽度認知障害(MCI)になる。さらに進行すると認知症を発症し、時間や場所、人の関係などがわからなくなる。死んだ神経細胞は元に戻らず治療が難しくなるため、予防が重要とされる。  大阪市立大学の富山貴美研究教授らは発症前の予防に着目結核の飲み薬である「リファンピシン」を認知症に似た症状になるマウスに鼻から投与し、症状が起きないなどの効果を得た。1カ月間の投与後に脳を詳しく調べると、認知症の原因物質とされるアミロイドベータやタウなどのたんぱく質が固まるのを防いでいた。認知機能の低下も防ぎ、正常なマウスとかわらなかった。  富山教授によると、マウスで効果が確認されたため、認知症でも同じような効果が期待されるという。「発症してしまった人の認知機能を回復するのは難しいが、発症を予防できる可能性がある」と強調する。  リファンピシンは特許切れで後発薬が出ているため、安価で患者に提供できる。これまでに結核薬として広く使われているため、安全性もほぼ確認されている。8月に立ち上げたスタートアップ企業のメディラボRFP(東京・中央)が資金を集め、安全性などを詳細に確認する動物実験を進める。鼻に投与する医療機器を開発し、2年後の臨床試験(治験)開始を目指す。  理化学研究所の西道隆臣チームリーダーらはアミロイドベータの分解を促すたんぱく質の働きを高め、認知症の予防効果を確かめた。今後、製薬企業と協力して経口薬の開発を進める。  脳内にはアミロイドベータを分解する酵素があるが、高齢者や認知症患者では働きが悪くなる。研究チームは特殊な神経伝達物質が作用する受容体たんぱく質の一つが、酵素の働きを高めることを突き止めた。受容体を活性化するたんぱく質断片を合成して早期認知症のモデルマウスの脳に投与すると、アミロイドベータの凝集が減った。認知機能も回復した。  今後は製薬企業と協力して薬剤の開発を進める。西道チームリーダーは「たんぱく質を標的とする創薬に取り組む企業は多く、知見の蓄積がある。5年程度で実用化を目指す」と話す。  アミロイドベータを分解するたんぱく質製剤の開発に取り組むエーザイは7月、米企業と共同で安全性を確かめる第2相試験の結果を発表。早期アルツハイマー病患者で病気の進行抑制などの効果があった。ただ定期的な注射が必要で費用が高く、副作用とみられる脳の浮腫や出血なども発生した。今後、患者に投与する第3相試験を進めるが、予防に使うには副作用が問題になる可能性もある。  従来もアルツハイマー病治療薬の開発を目指してアミロイドベータやタウを標的とした製剤の臨床試験が実施された。ただ効果が認められて製造販売に至った例はない。  厚生労働省によると高齢者の約4人に1人が認知症やその予備軍の軽度認知障害とされる。認知症患者は2012年で推計462万人で、高齢化が進む25年には700万人前後となる見通し家族の介護負担や交通事故の増加、老々介護の破綻による無理心中、金融資産の凍結などが社会問題となっている。  アルツハイマー病治療薬の創薬は臨床試験で失敗が相次いでおり、製薬企業が撤退する動きもある予防薬で患者数が減れば波及する経済効果は大きい。ただ健康な人が長期にわたって服用し続けることが前提で、安価で副作用が少ないなどの条件を満たすことが必要だ。  (岩井淳哉)> とある。

 がんなどで摘出した腎臓の病変部を除去し、別の患者に移植する「病気腎移植」> については、以前より注目されてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "病気腎移植" 関連記事
 (1) <がん患者から摘出した腎臓を別の患者に移植する病気腎移植について、厚生労働省の先進医療会議は5日、保険外の治療だが、入院費など一部で保険が使える「先進医療」に条件付きで承認した。倫理的な課題が解消されたと判断した。> ( "病気腎移植"、「先進医療」に条件付きで承認!重症腎不全患者が対象 厚労省/当誌 2018.07.08
 (2) 腎臓の丸ごと摘出="病気腎移植"!「腎臓全体を摘出するよう患者を誘導しかねない」!/当誌 2016.08.27


 今回注目する下記引用サイト記事病気腎移植「情報公開徹底を」...関連5学会が見解表明/yomiDr.ヨミドクター/2018.09.14 は、  <がん患者から摘出した腎臓を別の患者に移植する病気腎移植が、7月に国の先進医療として認められたことを受け、日本移植学会など関連5学会は、移植を実施する際に適切な記録を残し、情報公開を徹底する重要性を指摘する見解を表明した。宇和島徳洲会病院の万波誠副院長や患者、国会議員らが集まる報告会が13日、東京都内で開かれ、同学会の江川裕人理事長が見解を伝えた> と報じている。

 <......江川理事長は、移植を受ける患者や提供者を決める過程の透明性を保つため、手術を実施する病院の委員会に参加する専門家4人を5学会から推薦したことを明らかにした> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事胃がん死者数5年連続で減少 注目される「ピロリ菌除菌治療」 バリウムは廃止の動き/livedoor NEWS/2018.09.13 - 09:06 は、  <日本人の胃がんによる死者数が減っている。  肺、大腸と並ぶ3大がんだが、死者数の減少傾向が5年続き、医療関係者からは「画期的だ」という声もあがっている。胃がんの原因となる菌の除菌治療が、保険適用で普及したことが一因とみられる。胃がんのリスクを見極める検査を導入する自治体も増えており、減少傾向がさらに続くことが期待されている> と報じている。

 <......5年で死者数1割減  胃がんは、日本人最多のがんだ。年間に新たに胃がんと診断された患者数は、13万1893人。大腸がんの13万1389人、肺がんの11万1837人を上回る(いずれも国立がん研究センターの平成25年の統計)。  しかし、胃がんによる年間の死者数は4万5531人。これは、大腸がんの5万99人、肺がんの7万3838人より少ないのだ(いずれも同センターの28年の統計)。  一貫して増加傾向が続く大腸がんや28年に初めて減少に転じた肺がんに対し、胃がんは23年以降減り続け、28年までの5年でおよそ1割減となった。  この胃がんの死者数の減少傾向について「画期的です。保険適用の拡大で、ピロリ菌除菌治療を受ける人が増えた成果と思われる」と話すのは、ピロリ菌研究の第一人者でもある北海道医療大の浅香正博(あさか・まさひろ)学長だ。  胃がんについては、世界保健機関(WHO)の専門組織「国際がん研究機関(IARC)」が2014年、「胃がん対策はピロリ菌除菌治療を中心とすべき」とする報告書をまとめている。IARCによると、胃がんの8割はピロリ菌感染が原因で、除菌によって発症は3~4割減る。  日本は平成25(2013)年、それまでの胃・十二指腸潰瘍に加え、慢性胃炎にもピロリ菌除菌治療の保険適用を拡大。その結果、除菌治療を受ける人が増えた。除菌が必要か調べる際の内視鏡検査で早期胃がんが発見される頻度が増す効果もあり、相乗効果的に死者数の減少につながったというのが、浅香学長の見立てだ。  導入進む「リスク検診」  もっとも、厚生労働省がん疾病対策課は、死者数ではなく「年齢構成を補正した年齢調整死亡率」を基準としたうえで、「胃がんの死亡率は50年前から減少している。検診の普及や治療技術の進歩、ピロリ菌感染者の減少...などさまざまな理由が考えられる」とし、除菌治療の成果とする考えには否定的だ。  同省のがん検診の指針では、胃がん対策として50歳以上に2年に1回のバリウムか内視鏡の検査を推奨するが、ピロリ菌検査は推奨していない。  それでも、ピロリ菌検査の導入は、自治体や企業で独自に進んでいる。中でも、血液検査でピロリ菌感染と胃粘膜萎縮の有無を調べ、胃がん発症の危険度合いを調べる「胃がんリスク層別化検査(胃がんリスク検診)」を導入する自治体は29年度で277を数えた。これは、全自治体の16%にのぼる。  NPO法人「日本胃がん予知・診断・治療研究機構」事務局長の笹島雅彦医師は「リスク検診で高リスクに分類された人が確実に内視鏡による検診を受ける。これが、胃がんの早期発見・治療につながり、さらなる胃がんの死者減が期待できる」と話す。―― 中略 ――  ピロリ菌 1982年に発見された胃の粘膜に生息するらせん形をした細菌。乳幼児期に水や食物を介して感染するとみられ、慢性的に胃の炎症を起こし、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃がんなど胃の病気の原因となる。発見者の2人のオーストラリア人研究者は2005年にノーベル生理学・医学賞を共同受賞> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がん3年生存率71%、初集計 膵臓15%、前立腺99%/産経ニュース/2018.09.12 - 06:57 は、  <国立がん研究センターは11日、平成23年に全国のがん診療連携拠点病院でがんと診断された患者の3年後の生存率は、がん全体で71・3%だったと発表した。3年生存率をまとめるのは初めて。継続的に分析することで、新しい薬や治療の効果を早く把握できるようになり、がん対策に活用できるとしている> と報じている。

 <......膵臓(すいぞう)がんの3年生存率が15・1%にとどまるなど、5年生存率が低いがんは3年でも低い傾向がみられ、治療法開発が課題として改めて浮かび上がった高齢がん患者では、持病などがん以外の病気で死亡する例が多いと考えられることも判明した。  拠点病院のうち268施設の患者約30万6千人を分析。主要な11種類のがんについて、がん以外の死亡の影響を取り除いた「相対生存率」を算出した。治療成績を評価する指標として同センターはこれまでに5年や10年生存率を発表しているが、3年生存率は短期間で集計できる利点がある。  種類別は肺がんが49・4%、食道がんが52・0%、肝臓がんが53・6%と比較的低い結果に。一方、前立腺がんは99・0%、乳がんは95・2%、子宮体がんは85・5%と比較的高かった。  20~21年に診断された患者の5年生存率も公表。全体の生存率は65・8%で20年単独集計の65・2%と比べるとほぼ横ばいだった> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がんで死亡、世界で960万人 WHO、高齢化伴い急増/KYODO/2018.09.12 - 23:02 は、  <【ジュネーブ共同】 世界保健機関(WHO)は12日、2018年に世界で推計1810万人が新たにがんと診断され、死亡者も960万人に上るとの報告書を発表した。高齢化進展や途上国の人口増に伴い急増し「平均寿命が伸びる上で最大の障害になっている」と分析、予防と早期診断の普及が重要だとした> と報じている。

 <......12年は新規患者1410万人、死亡820万人だった。地域別ではアジアが最も多く、新たながん患者の48.4%、死者の57.3%を占めた。がんは日本でも最多の死因となっている。  報告書は、WHOの外部機関「国際がん研究機関」が185カ国のデータを基にまとめた> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事長寿の作法 (88) 神戸大大学院医学研究科主任教授 児玉裕三さん/神戸新聞NEXT/2018.09.10 - 13:42 は、  <見つけることが難しく、発症すれば長く生きられる可能性が極めて低い-。膵(すい)がんは健康長寿にとって脅威です。がんの部位別で見ても、死亡数は増加傾向にあります。  膵臓は胃の後ろ、体の奥深くにあるため、がんを確かめるのが難しく、手遅れになることも少なくないからです。  大相撲元横綱千代の富士の先代・九重貢親方や、プロ野球元投手で、監督として阪神タイガースなどを指揮した星野仙一さんら、スポーツ界の第一線で実績を残した著名人も命を落としました。膵臓にがんができたての頃は自覚症状がなく、それがかえって発見されて以降の予後を悪くしているのです。  「初期の多くは無症状」。この前提を頭に入れ、決して油断をしてはいけません。兆候としては、おなかや背中の鈍痛、食欲不振、黄疸(おうだん)などが挙げられます。もちろん、これらの状態になったからといって、必ず膵がんにつながるわけではありませんが、注意が必要でしょう> と報じている。

 <......膵がんになりやすい人の特徴は今のところ、はっきりとは分かっていません。ただ、遺伝、糖尿病などの生活習慣病、膵炎をはじめとする膵臓の基礎疾患が影響している、とされています。  遺伝に関して言うと、親子や兄弟に2人以上の患者がいれば、発症リスクは上がります。こうした家族性の罹患(りかん)者を対象にした登録制度があり、登録者には、ニュースレターで治療法などについての情報が提供されます。  糖尿病になると、膵臓がんの確率が倍増するという報告があります。また、膵臓が炎症を起こす膵炎や、膵臓に液体や粘液の入った袋が現れる膵嚢胞(のうほう)にも、がんの要因が隠れているのです。  特に糖尿病や膵炎は生活習慣が関わっており、高カロリーの食事やアルコールを控え、適度に運動して肥満を防ぐこともポイントです。  ここまでお話しした「危険因子」に当てはまる人はもちろん、何の兆候もない人も、検診や人間ドック、かかりつけの医療機関などで定期的に膵臓の状態をチェックしてください。  膵臓から十二指腸に分泌される消化酵素の経路が腫瘍でふさがれ、エコーなどの画像診断で膵管が膨張していたり、血液検査で膵酵素の数値が上昇していたりすれば疑いありです。早めに精査できれば、生存率向上が期待できます。(聞き手・佐藤健介、協力・兵庫県予防医学協会)  【こだま・ゆうぞう】1969年、西宮市生まれ。神戸大医学部卒、京都大大学院医学研究科修了。専攻は内科。膵臓・肝臓病の研究で実績を残す。米コロンビア大研究員や京大病院内視鏡部副部長などを歴任し、4月から神戸大大学院医学研究科内科学講座消化器内科学分野主任教授。  児玉さんが勧める三つの作法  一、「早期は症状がないことが多い」との前提を知る  一、遺伝、糖尿病、膵炎、膵嚢胞などの因子あれば受診  一、節酒や禁煙、適度な運動などで生活習慣を改善する  ―― * ―― * ――   [ 膵がん ]  膵臓は胃の後ろに位置するため早期発見が困難で、5年生存率は数%とされる。一般的には、タンパク質や脂肪を消化する膵液の通り道「膵管」にできるがんを指し、標準治療として切除、抗がん剤投与、放射線治療が行われる> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事心身の力が弱る「フレイル」要介護の予備軍、早期発見を新潟大学大学院医歯学総合研究科 遠藤直人教授(整形外科学)/朝日新聞/2018.09.10 - 06:00 は、  <医の手帳・フレイル(1)  高齢者社会のいま、要介護や寝たきりでなく、他からの手助けを受けない自立した生活を送る「健康寿命」の延伸が望まれています。最近、「フレイル」が要介護や寝たきりの予備軍として注目されています> と報じている。

 <......フレイルとは「加齢によって予備能力が低下し、ストレスに対する回復力が低下した状態」です。つまり、身の回りのことを行う上で自立はしているものの、感染や骨折、手術などをきっかけに生活上の機能回復が十分にできない状態のことです。フレイルの方は場合によって、要介護や寝たきりになってしまいます。また、認知症や手術後の合併症をおこすリスクが高いことが知られています。  フレイルは健康な状態と要介護状態との間の中間的な段階で、いくつかの虚弱からなりたっています。主なものとして、身体的な虚弱(身体的フレイル)があり、加えて不眠やうつなどの精神・心理的な虚弱(精神・心理的フレイル)、社会福祉や支援不足などの社会的な虚弱(社会的フレイル)があります。また精神・心理的フレイルの中で認知機能の低下がある状態を認知的フレイル身体的フレイルの中で摂食嚥下(えんげ)機能低下をオーラルフレイルと言います。  身体的フレイルの診断としては ①体重減少(6カ月で2~3キロ以上の減少) ②疲労感(訳もなく疲れた感じ) ③生活活動量の低下(軽い運動や体操をしていない、週1回以上の定期的な運動はしていない) ④歩行速度の低下(1・0メートル/秒未満) ⑤筋力低下(握力、男性では26キロ、女性では18キロ未満)のうち、3項目以上当てはまる場合は「フレイル」1~2項目該当は「プレフレイル」と診断します。  フレイル高齢者は、地域在住高齢者の10%以上とも推測されています。フレイルは適切な介入により、健康な生活に回復することが見込まれるので、早く見つけることが大切です。  http://www.asahi.com/apital/healthguide/techou/ (新潟大学大学院医歯学総合研究科 遠藤直人教授(整形外科学))> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事すぐに息切れ 何かの病気?/yomiDr.ヨミドクター/2018.09.10 は、  <■ 喫煙原因「COPD」かも    7月に亡くなった落語家の桂歌丸さん、晩年は息をするのも苦しそうだったね。  ヨミドック  慢性 閉塞 性肺疾患の症状ですね。    難しい病名だね。珍しい病気なの?    高齢者を中心に国内に500万人以上の患者がいる主要な病気の一つで、COPDとも呼ばれます。ただ、一般にはなじみが薄いので、健康増進を進める国の計画「健康日本21(第2次)」でも、2011年に25%しかなかった認知度を、10年間で80%に上げることを目標に掲げています> と解説している。

 <......  原因は?    最大の原因は、たばこの煙です。COPD患者の約90%には喫煙歴があります。喫煙者のCOPDによる死亡率は、非喫煙者の約10倍という報告もあります。たばこの本数が多いほど、そして喫煙歴が長いほど発症する危険性は高まります。ほかに大気汚染物質や化学物質で引き起こされることもあります。    どんな症状が出るの?    息切れや呼吸困難、慢性的なせきやたんが主な症状です。肺や気道に炎症などが起きて、空気を吐き出しにくくなって起こります。走ったり重い荷物を運んだりしたときに、同世代の人より息切れしやすいようなら要注意。「年のせい」と思って放置せず、受診してください。    治るの?    壊れた肺の構造は元に戻りませんが、薬で気道を広げると症状は和らぎます悪化を防ぐために、禁煙は必須です。この病気にかかっても、活動的な人ほど長生きすることもわかっています。栄養のある食事を取り、適度な運動やリハビリを続けることが大切です。    日々の生活で注意することは?    怖いのは、風邪やインフルエンザなどをきっかけに急激に状態が悪くなる「 増悪 」です。命にも関わるので、予防するためインフルエンザや肺炎球菌のワクチン接種が勧められています。増悪のきっかけは様々で、塩分の取り過ぎや便秘、低気圧の接近で起こることもあります。体の異変に気付いたら、早めに医師に相談してください。  (森井雄一/取材協力=小松茂・神奈川県立循環器呼吸器病センター呼吸器内科部長、武知由佳子・いきいきクリニック院長)> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事悪性脳腫瘍 開頭手術中に脳内に抗がん剤を直接置く「ウエハー」治療/産経WEST/2018.09.07 - 07:00 は、  <私たちの脳は人体で最も重要な臓器の一つです。脳は、有害な物質が脳に侵入しないようにするための防護的な構造として「血液脳関門」という特殊なバリアを備えています。  私たちの身体の毛細血管は、主に内皮細胞で構成されています。ほとんどの臓器の血管の内皮細胞は、あまり密着せず、細胞と細胞の間に隙間が空いており、多くの物質が血管の内と外を自由に出入りできます。それに対し、脳の血管は内皮細胞同士が強く密着し、血管と脳との間の物質の出入りは厳密に制御されています。これが血液脳関門です。  血液脳関門は、ウイルスや細菌など脳にとっての有害物質だけでなく、薬剤やホルモンなどの物質の出入りも調節しています。このように血液中の物質は、血液脳関門により他の臓器に比べて脳に到達しにくくなっています。  悪性脳腫瘍は脳の中をしみ込むように発育するため、正常の脳と腫瘍の境界が不鮮明で、開頭手術による全摘出、すなわち手術のみの完治は困難です。そのため悪性脳腫瘍の治療は手術後に放射線治療や抗がん剤を用いた化学療法が必ず行われます。しかし、抗がん剤を注射したり、内服したりしても、血液脳関門により有効成分が脳に到達できません。これが、悪性脳腫瘍の治療成績が他臓器のがんに比べて劣る主な原因の一つです。このため、他の臓器に使う抗がん剤とは異なる、脳に到達しやすい特別な投与法を考える必要が出てきました。  そこで開頭手術で脳腫瘍を摘出後、摘出した所に固形の抗がん剤を直接置くという方法が考案されました。置いた抗がん剤血液脳関門を通らずに、ゆっくり溶けて脳腫瘍細胞を攻撃します。注射薬に比べて副作用が少なく、高い濃度で脳腫瘍細胞に作用することなどが特徴です> と報じている。

 <......放射線療法や化学療法などは手術後しばらくして十分体力が回復してから開始しないといけませんが、手術中に脳内に抗がん剤を置くことで、この治療空白期間にすでに抗がん剤治療が始まっていることも長所です。直径14ミリ、厚さ1・3ミリ(1円硬貨より少し小さい)の円盤状の抗がん剤(ウエハーといいます)が開発され、通常は脳腫瘍を摘出した所に、このウエハーを8枚置きます。  しかしながら、このウエハーのみで悪性脳腫瘍が治ることはなく、あくまでも補助的な治療であり、放射線治療や化学療法は必要です。また、全ての悪性脳腫瘍に使用できるわけではなく、病理学的に悪性神経膠腫(こうしゅ)と診断された脳腫瘍にのみ使用可能です。課題があるものの、非常に魅力的なこの治療、和歌山県立医大でもウエハーを多くの悪性神経膠腫の患者に使用しています。  (和歌山県立医科大学 脳神経外科 准教授 藤田浩二)> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事「がん×心臓病」新学会、11月に集会...抗がん剤の副作用対策へ連携 は、  <がん心臓病併せ持つ患者が増えていることを受け、両分野の専門家が連携して「日本腫瘍循環器学会」を設立した。抗がん剤治療による心臓への副作用軽減などに取り組むことが狙いで、11月に東京で初の学術集会を開く> と報じている。

 <......同学会によると、治療の進歩などによって高齢のがん患者が増え、心臓病を持つ人も多くなっている。  抗がん剤の中には心臓や血管を傷つける副作用があるものも多く、最近の抗がん剤では、血栓(血の塊)ができて血管が詰まる血栓 塞栓 症を引き起こしやすいことが指摘されている。  このため、がん患者の治療に循環器の専門医が関わることで、心臓への負担を考えながら抗がん剤の投与を一時的に停止したり別の薬に替えたりするなどし、最善の治療を行えるという。  がん心臓病はともに死因の上位で、この二つで死因の約4割を占める。だが、がん患者が長生きできなかった時代には心臓病を併発するケースが少なかったことから、がん患者に対し、循環器の病気の治療を一緒に行うことはあまりなかったそこで、両分野の協力関係を構築しようと昨年10月、学会の設立に至った。  同学会理事の向井幹夫・大阪国際がんセンター主任部長は「循環器の病気を抱えるがん患者がいることはあまり知られておらず、病気が見逃されてきた可能性がある。互いに協力することで、より多くの患者を救えるようになる」と話している> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事消防機関の8割、「蘇生拒否」を経験...高齢者らの救急搬送時に/yomiDr.ヨミドクター/2018.09.06 は、  <心肺停止の高齢者らを救急搬送する際、蘇生拒否の意思を家族らから伝えられたことのある消防機関が、全国728機関の8割に上ることが、総務省消防庁の実態調査で明らかになった。こうした場合の対応は各地で分かれており、同庁は年度内に統一的な対応方針を策定するかどうか判断する> と報じている。

 <......調査結果によると、過去に心肺蘇生の拒否事例があったとしたのは616機関。このうち、昨年は403機関で少なくとも2015件あった。書面で本人の意思を確認できたのは3割に満たず、多くは家族や施設職員から蘇生は望まない」と伝えられていた。  現場で医師と連絡がつき、医師が蘇生中止を指示したケースは、少なくとも185件あった。  患者や家族らから蘇生拒否の意思を示された場合の対応方針を定めていたのは332機関。医師の指示に基づいて心肺蘇生をしなかったり、中止したりできるとしていたのは、このうちの3割。多くは心肺蘇生をしながら搬送するとの内容だった。対応方針を定めていない396機関のうち、7割が「国が統一的な方針を定めるべきだ」と主張した。  救急搬送者に占める高齢者の割合は増えており、同庁は外部の専門家でつくる「救急業務のあり方に関する検討会」に部会を設け、実態調査を進めていた> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事70歳以上「現役並み」高額療養費上げ/yomiDr.ヨミドクター/2018.09.06 は、  <■年収多い人 負担引き上げ  70歳以上の人の高額療養費8月から変わりました現役並みの収入がある3割負担の人のうち、特に収入が多い人の上限額が大幅に引き上げられました。  高額療養費制度は、保険診療で高額な医療費がかかった場合に、患者負担を軽減するため、月当たりの上限額を定めたものです> と報じている。

 <......現役並みの人の上限額は従来、1種類でした。今回、3区分になりました。年収が多い人の上限が引き上げられ、最も高い区分では上限が3倍ほどに高くなりました。  注意が必要なのは、現役並みで年収が「約370万~約770万円」「約770万~約1160万円」の2区分に該当する人です。医療費が高額になりそうな時には、加入先の健康保険へ「限度額適用認定証」を申請して交付してもらい、医療機関で提示することが必要です。認定証がないと、最も高い区分として扱われてしまいます。  もし支払い時に認定証がなかった場合、申請することで後から払い戻しを受けることができます。  1年以内に3回以上、上限額に達した場合、4回目からは上限が下がります。8月からは「年収約770万~約1160万円」区分が月9万3000円、「約1160万円~」区分は月14万100円になりました。  また、70歳以上では外来のみの上限額がありましたが、「現役並み」の人は今回廃止されました。「一般」区分の外来上限額は月1万8000円にアップ。ただし年間上限額は14万4000円で変わりません> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事風疹感染、さらに拡大...関東で全患者の7割以上/yomiDr.ヨミドクター/2018.09.04 は、  <関東地方を中心に風疹の感染がさらに拡大している。国立感染症研究所(感染研)は4日、8月26日までの1週間で新たに報告された患者が84人増え今年に入り全国で273人になったと発表した> と報じている。

 <......都道府県別にみると、千葉84人(前週比23人増)が最も多く、東京72人(同19人増)、神奈川24人(同15人増)、埼玉18人(同7人増)が続いた。関東地方で全患者の7割以上を占めている。  風疹は、せきやくしゃみなどで感染し、潜伏期間は2~3週間。主な症状は発熱や全身への発疹だが、症状が出ない人も3割程度いる。治療薬はなく、予防には2回のワクチン接種が有効だ。  感染研によると、全患者のうち男性(215人)が女性(58人)の4倍近くに上る。特に30~40歳代の男性に多く、ワクチンの接種歴がない人や不明の人が大半> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事高齢患者、広がる選択肢 僧帽弁閉鎖不全症のカテーテル治療/中日新聞/2018.08.21 は、  <心臓の僧帽弁がうまく閉まらなくなり血液が逆流したりする僧帽弁閉鎖不全症(MR)を、外科手術をせずカテーテルを使って治療する「マイトラクリップ」が4月から保険適用された。体の負担が少なく、これまで高齢などの理由で外科手術を断念していた患者にとっては、大きな朗報だ。 (編集委員・安藤明夫)> と報じている。

 <......七月上旬、名古屋市東区の心臓血管専門病院「名古屋ハートセンター」で、マイトラクリップの三例目の治療が行われた。  全身麻酔が施された七十代の男性患者の脚の静脈から、カテーテルが心臓へ伸びていく。心臓の裏側から当てる超音波のモニター映像を見ながらの手技だ。  心臓内にある四つの弁のうち、左心房と左心室の間にあるのが僧帽弁この動きが悪くなって、うまく閉じなくなると血液が漏れたり、逆流したりするのがMRだ。息切れ、呼吸困難、むくみなどの症状が起きてくる。推定患者二百万人といわれる心臓弁膜症の中でも、大動脈弁狭窄(きょうさく)症と並んで多いのがMRで、高齢化とともに患者は増えている。  超音波で二枚の弁の動きを観察し、問題のある場所を特定。マイトラクリップの機器にカテーテルを接続し、先端へクリップを送り込む。機器を操作してクリップで二枚の弁を同時に挟み込んだ後、カテーテルを抜く。クリップで二つの弁をつなぐことで、弁の開閉が改善するという仕組みだ。治療時間は、麻酔を含め平均三~四時間。入院は数日で済む。  同治療のリーダーの循環器内科医・山本真功(まさのり)医師(40)は、心臓外科医とコンビを組み、弁の動きなどについて意見を聞きながら治療を進めていく。「これまでのカテーテル治療はエックス線の透視画像を見ながら進めていたが、超音波は未経験。この習熟が大変で、シミュレーターを使ったり、海外の治療施設を見学したりしました」と話す。クリップで弁を二枚同時に挟めなかった場合は、クリップを置き直すか、手術に切り替えることになるが、世界各国の治療例でもそうしたトラブルは数%程度で、安全度は高いという。  日本循環器学会が治療施設を認定しているが、東京、大阪方面に多く、中部地方では同センターと、系列の豊橋ハートセンター(愛知県豊橋市)の二カ所だけだ。  カテーテル治療の対象となるのは、MRと診断された患者の中で「外科治療はリスクが高く困難」と言われたり、薬で治療中だが息切れなどの症状が残っていたりする患者。山本医師は「MRは心臓の形状を含め治療しなければならないケースもあり、あくまで第一選択は外科手術。だが、高齢などの理由で手術ができない人はかなり多く、選択肢として考えてほしい」と話す> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事長寿の作法(87) 慢性腎臓病(CKD)原泌尿器科病院透析室長 吉矢邦彦さん/神戸新聞/2018.08.27 - 16:00 は、  <近年、メディアでも取り上げられる機会が増えた病気に慢性腎臓病(CKD)があります。これは、血液中のタンパク質が尿に溶け出す「タンパク尿」など腎疾患の症状や、血液中の老廃物をろ過する腎機能の低下が3カ月以上続いている状態を指します> と解説している。

 <......腎機能の指標には、老廃物である血清クレアチニンと年齢から算出する「推定糸球体(しきゅうたい)ろ過量」があり、健康な人を100点とすると、要注意は60点以下です。CKDの症状としては食欲不振や吐き気、便秘や下痢、全身の倦怠(けんたい)感などが挙げられますが、徐々に悪化するため気付きにくく、健康診断による早期発見が極めて重要と言えます。  CKDが進むと最終的には末期腎不全となり、透析や腎臓移植が必要になりますが、食事療法と薬物治療をうまく組み合わせれば、そうした段階に至るのを遅らせることは可能です。中には高血圧を伴わなかったり、タンパク尿がごく軽度だったりと進行しないCKDもあるので、専門医による見極めも大事です。  食事で特にポイントとなるのがタンパク質と塩分です。炭水化物、脂質と並ぶ三大栄養素の中で、タンパク質は唯一窒素を含み、その出口となるのが腎臓です。このため、摂取しすぎると過度に負担がかかってしまいます。  タンパク質は肉や魚、卵などのほか、米にも含まれるので、主食も主菜も変えていく必要があります。ただし、ダイエットとは違います。エネルギーはしっかり取りつつ、タンパク質を制限する。最近は低タンパクの米やパン、麺類など専用の特殊食品もあるので、管理栄養士らの指導を受けながら偏りのない食事を心掛けてください。  塩分は1日5~6グラム程度に抑えるのが理想です。みそ汁や漬物は避け、醤油(しょうゆ)はべったりつけない。食品の栄養成分表示を見る習慣も大切です。例えばドレッシングや出汁(だし)でも、種類によって食塩量は大きく異なります。表示を確認し、塩分やナトリウムが少ないものを選びましょう。  一方、夏場は熱中症対策として塩分補給も必要とされます。汗をかいたら、お茶に塩をひとつまみ入れて飲むのも有効です。  進行するCKDは、残念ながら治せません。しかし、積極的な治療と日常生活のコントロールを根気強く行えば、透析後の暮らしにも効果があります。諦めず、できることから始めましょう。(聞き手・田中陽一、協力・兵庫県予防医学協会)  【よしや・くにひこ】1953年、大阪市福島区出身。東京慈恵医大を卒業し、神戸大付属病院などを経て96年から原泌尿器科病院腎臓内科に勤務。日本腎臓学会指導医評議員と日本透析医学会指導医も務める。  吉矢さんが勧める三つの作法  一、健康診断はきちんと受ける  一、腎疾患が見つかれば気軽に専門医に相談を  一、食生活に気をつけ、適度な運動を  腎臓の役割  老廃物や余分な水分を排出するために血液をろ過し、尿として排出する。また、ナトリウムやカリウムなどのミネラルバランスの調節のほか、赤血球を作るのに必要なホルモンの分泌や、骨の発育に重要なビタミンDの活性化にも関わる> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事ニホンザルのiPS細胞、作製に成功 京大の研究チーム 野中良祐/朝日新聞/2018.08.30 - 20:49 は、  <ニホンザルの細胞から、体のあらゆる組織になれるiPS細胞をつくることに成功したと、京都大のチームが30日、発表した。iPS細胞から脳神経などに変化させてヒトと比べることで、霊長類の進化の解明に役立てられるという> と報じている。

 <......京大霊長類研究所の今村公紀助教らは、自然に死んだニホンザルの皮膚から細胞を採取。複数の遺伝子を組み込んで、iPS細胞を作製した。体のさまざまな組織のもとになる細胞や神経に変化できることを確認した

 ヒトに近い霊長類は、進化などの研究に有用な半面、傷や苦痛を与える実験をするには倫理的なハードルが高いiPS細胞をつくることで、発生のしくみなどを容易に調べることができるようになるという。

 iPS細胞は京大の山中伸弥教授が2006年にマウスで、07年にヒトで作製に成功。それ以降、医学研究に使われることの多いチンパンジーやカニクイザルでも作製できたが、ニホンザルではまだ作られていなかった。研究結果は英科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。 (野中良祐)> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事CT検査がん報告、主治医が確認せず...患者死亡/読売新聞/2018.08.30 - 11:50 は、  <北九州市は30日、市立医療センターが行ったコンピューター断層撮影法(CT)検査で、がんの疑いを指摘した報告書を主治医が確認し忘れ、適切な治療が行われずに同市小倉北区の60歳代の男性患者が2年前に死亡していたことを明らかにした> と報じている。

 <......市によると、男性は2015年4月、糖尿病の治療のためセンターを受診レントゲン撮影で肺部分に腫瘤影らしきものが確認されたため、主治医の糖尿病内科の男性医師(50歳代)が放射線科にCT検査を依頼した。放射線科の医師は「肺がんの疑いがある」とする画像診断報告書を作成したが、主治医は報告書を見ていなかったという。  その後、男性は食事が取れなくなったり、足が上がらなくなったりし、16年3月に再びCT検査を受け、肺がんであることが判明。脳にも転移していたという。  主治医はセンターの事故調査委員会に対し、15年の報告書について「確認するのを失念していた」と説明。センターは16年3月、男性と男性の家族に謝罪し、主治医は同月末で依願退職した。男性は化学療法などの治療を受けたが、同年10月に肺がんで死亡した。   ―― 以下略 ――> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事iPS細胞で腎臓病の初期状態を再現 治療法開発に期待 田中久稔/朝日新聞 - apital/2018.08.31 - 06:00 は、  <ヒトのiPS細胞を使って、血液中のたんぱく質が尿に大量に漏れる腎臓の難病「先天性ネフローゼ症候群」の初期状態を再現することに、熊本大発生医学研究所などの研究グループが成功した。腎臓の機能をつかさどる細胞の異常が、遺伝子操作で正常化することも確かめた発病の仕組みの解明と治療法開発につながる可能性があるという。  米科学誌ステム・セル・リポーツ(電子版)に31日掲載される> と報じている。

 <......先天性ネフローゼ症候群は、腎臓の中で血液から尿をこし取る細胞の濾過(ろか)膜が十分形成されていないために起こる。熊大の西中村隆一教授らのグループは、患者の皮膚からつくったiPS細胞で腎臓の組織を作製し、濾過膜の形成が進まない状態を初めて再現した。  この患者は、濾過膜を構成する主要なたんぱく質「ネフリン」の一部に異常があるが、細胞の遺伝子操作で修復したところ、濾過膜の形成が進んだ。このため、ネフリンの異常が病気の原因であると特定できた。  先天性ネフローゼ症候群根治が難しく、2~3年で腎不全になることが多い濾過膜の人工的な再現方法がないことが研究の課題だった。熊大によると、小児のネフローゼ症候群患者のうち2%程度は先天性とみられ、全国で100人弱の患者がいると推定される。濾過膜の障害は、成人の腎臓病との関連も指摘されており、研究グループは、治療法の開発や創薬につながる可能性があるとしている。  <アピタル:ニュース・フォーカス・その他>  http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/ (田中久稔)> とある。

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