yasuo hirose: 2018年10月 アーカイブ

 今回注目する下記引用サイト記事ミトコンドリア病抑制にタウリン 大量投与で確認 川崎医科大教授ら/山陽新聞さんデジ/2018.10.29 - 09:10 は、  <国指定難病「ミトコンドリア病」の患者アミノ酸の一種・タウリンを大量投与すれば、体のまひや視覚異常といった脳卒中に似た発作を抑えられることが、川崎医科大の砂田芳秀教授(神経内科学)らによる臨床試験(治験)で分かった。ミトコンドリア病で最も発症頻度が高い「MELAS(メラス)」という病気のタイプで、患者10人のうち6人で発作が起きなくなるなどの効果を確認したという> と報じている。

 <......タウリンは体内でさまざまな働きをし、健康維持に欠かせない物質。国内の先行研究では、体内の遺伝子変異によって細胞内にアミノ酸を運ぶRNA(運搬RNA)にタウリンがくっつきにくくなることで、ミトコンドリアによるタンパク質の合成が阻害され、メラスの症状が起きることが分かっている。  このことから砂田教授らはタウリンを大量に投与すれば症状が改善すると仮定し、2013、14年度に全国10の病院で10~40代の患者男女10人に1年間、1日9~12グラムを毎日服用してもらった。心不全や肝機能が低下した患者に処方するタウリンは1日3グラム程度で、3~4倍に当たるという。  服用の結果タウリン投与前の1年半の間に6~2回の発作が起きていた患者6人は臨床試験中、全く再発しなかった。そのほかの発作頻度では、4回から1回に減った患者が2人、残る2人は2回から1回になった。副作用も下痢などが一部の患者で見られた程度だった。  今回の結果を受け、タウリンを提供した国内の製薬会社は、国の開発要請を踏まえ、発作を抑える医薬品としての承認を得る手続きを行った。  ミトコンドリア病は脳だけでなく、心臓や筋肉などさまざまな器官で症状を引き起こすとされる。砂田教授は「脳卒中に似た発作以外にも、ミトコンドリア病患者に対して、タウリンがどんな効果を持つのか調べていきたい」としている。  ミトコンドリア病 エネルギーをつくる細胞内の小器官・ミトコンドリア遺伝子に変異があると発症し、脳疾患や不整脈、筋力低下などを引き起こす母親から遺伝することで知られ、根本的な治療法は見つかっていない。患者は5千~7500人に1人と推定されている。  画期的な効果実証  ミトコンドリア病に詳しい自治医科大の小坂仁教授(小児神経学)の話 メラスの患者は多いが、有効な治療薬はないタウリンと病態との関連を解明した日本発の基礎研究を踏まえ砂田教授らは治験で画期的な効果を実証した。医薬品として早期に承認されることを期待したい> とある。




















 今回注目する下記引用サイト記事群馬大の重粒子線治療、利用患者が増加 保険適用拡大で/日本経済新聞/2018.10.26 - 22:00 は、  <群馬大学重粒子線医学センター(前橋市)でがんの治療を受ける患者が急増している。重粒子線を使った治療はこれまで骨肉腫だけが健康保険の対象だったが、4月から前立腺がん頭けい部がんが新たに対象になったことが影響している> と報じている。

 <......2018年の治療人数は8月末までで378人と、すでに昨年1年間の366人を超えた。通年では10年に治療を開始して以来、最高だった501人を超え、560人程度に上る見通しだ。このほど開いた施設見学会には前年の約800人を上回る約1100人が群馬県内外から訪れた。  群馬大で重粒子線治療を受ける患者のうち、約6割を前立腺がんが占めるが、保険適用外の先進医療の扱いのため、自己負担額は総額300万円以上に上っていた。保険適用となったことで、自己負担額は収入や年代によるが月1万5000円~25万円程度になった。  重粒子線がん治療が行われている施設は日本に5カ所しかない炭素イオンをシンクロトロンと呼ぶ大型の装置で光速の70%にまで加速。加速されたイオンを病巣に精密に照射し、がん細胞を死滅させる。  一般的な放射線治療であるエックス線と比べ、照射のコントロールがより正確にできるため正常な臓器へのダメージが少ないという。このほか骨肉腫などエックス線が効きにくいがんにも有効だったり、外科手術に比べ、人体への負担が少なかったりする利点もある。  群馬大重粒子線医学センターの久保亘輝医師は「確立してから20年ほどの新しい治療法で、まだ進化の途中。今後は肺がん肝がんなども健康保険の対象として認められるよう、実績を重ねていきたい」と話す。  群馬大医学部付属病院では腹腔(ふくくう)鏡手術を受けた患者が相次ぎ死亡する事故が発生。重粒子線関連は事故とは無関係だったが、群馬大自体のイメージダウンにつながった。再発防止策を策定したことや、大学と遺族との和解が進んだことなどで、群馬大病院のイメージが改善してきたことも患者数の増加に影響していそうだ> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事食道がん手術後の「食道狭窄」再発防ぐ 細胞シート移植治療、沖縄の病院で世界初成功/沖縄タイムス/2018.10.28 - 05:00 は、  <早期食道がんの内視鏡手術後に発症する食道狭窄(きょうさく)の再発を防ぐ細胞シート移植治療を世界で初めて実施したとして、豊見城中央病院の新崎修院長と加藤功大副院長兼先端医療研究センター長、中頭病院消化器内科・ちばなクリニック副院長の石原淳氏が24日、沖縄県庁で会見を開き、成果を発表した。年度内に計6症例の実施を予定しており、評価や治験を経て、将来的に広く県民に医療提供することを目指す> と報じている。

 <......豊見城中央病院には国家戦略特区制度を活用した再生医療の専用病床が整備されており、今回が初の取り組み。会見で、新崎院長は「世界初の事例で、国家戦略特区制度に基づく再生医療研究の実施は沖縄における再生医療産業の大きな転機となる事例だ」とアピールした。  連携協定を結ぶ東京女子医科大学が開発した「細胞シート工学」技術を応用し、7月に中頭病院で70代男性に、10月には豊見城中央病院で別の70代男性に、それぞれ患者の口腔(こうくう)粘膜細胞を培養して作製した細胞シートの移植を実施した。経過は良好という。また、細胞シートの輸送手法の確立のため、豊見城中央病院で培養した細胞シートを中頭病院まで輸送する実験も実施した。  食道がんを内視鏡手術で切除すると、患部が収縮し食道が狭くなる後遺症が起こりやすいバルーンと呼ばれる拡張術を施すと、食道に裂傷が生じ、傷が原因で狭窄が再発するケースもあり、拡張術を何度も繰り返す患者も多いという。拡張術後にできた裂け目に細胞シートを貼り付けて食道を再生し、狭窄の再発を予防することで患者の負担軽減につなげる。  同研究は県の先端医療実用化推進事業の支援を受けている> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事「がん5年生存率」の読み解き方 患者数・年齢に注意/NIKKEI STYLE/2018.10.22 は、  <がんと診断された患者が5年後にどれぐらい生存しているのか。国立がん研究センター(東京・中央)は9月、がんの治癒の目安となる「5年生存率」について、全国230病院について進行度別のデータを初めて公表した。病院間で治療成績に差があるものの、単純な優劣の比較はできない。患者数による誤差や平均年齢、現在の治療法との違いなど読み解く際の注意点をまとめた。......> と報じている。

 <............■個別の事情影響  国立がん研究センターの東尚弘がん登録センター長は「同じ部位でも病院間で生存率に差はあるが、受け入れ時の患者の状態など個別の事情が大きく影響する」と説明。「生存率に関する各病院のコメントは必ず見てほしい」と患者や家族らに強く求める。  実際にそれぞれの病院の5年生存率を見る際に注意すべき点は患者数(対象数)。患者数が少ないと、統計上の誤差が大きくなる。 ...... 病期ごとの「平均年齢」も注目したい。  年齢が高ければ、他の病気を抱え、手術ができない場合もあるほか、がん以外の理由で5年以内に亡くなることもある。平均年齢が高い病院では、がんの進行度が同じでも生存率が低くなる傾向にある ...... ■「最新」反映できず  一方、宮城県のある病院では胃がんの生存率が全国平均を約10ポイント下回ったこの病院では70代、80代の患者の割合が多いうえ、進行度をみても早期の「I期」の患者の割合が全国平均より約15ポイント低く「こうした点が生存率に影響を与えている」と説明する。  がんの治癒の目安となる5年生存率だが、今回のデータは10年前に診断されたがん患者のデータだ。がん治療は新しい抗がん剤が登場するなど進歩が早いが、最新の治療実態を反映できないジレンマもある。  そもそも5年生存率は、大勢の患者の情報を集計した平均の数値で、自分自身が5年後に生きるか死亡するかを個別に予測するものではない。  全国がん患者団体連合会の天野慎介理事長は「生存率はがん患者にとって関心が高く、詳細な情報公開が進んでいる点は歓迎すべきこと」とする。ただ「がん治療は部位ごとに治療難度や進行の早さ、判明時の年齢によって取るべき行動が変わってくる」と指摘。「公表されたデータを参考に、自身のがんの状態などを主治医と話し合う材料としてほしい」とアドバイスしている。   ―― 以下略 ――> とある。

 "発がん性物質「MOCA(モカ)」" については、二年前に問題視されていた。

 ◆ 参照 当誌過去の "MOCA(モカ)" 関連記事
  <......厚生労働省は21日、国内にある同一の化学工場で、従業員と退職者計7人がぼうこうがんを発症していたと発表した。うち5人は、発がん性があるとされる物質「MOCA(モカ)」を取り扱っていたことがあり、原因となった可能性がある。工場の名称や所在地は明らかにしていない......> ( 化学工場の7人が "ぼうこうがん"! 取り扱いの化学物質( MOCA [モカ] )が原因か?!/当誌 2016.09.23


 今回注目する下記引用サイト記事膀胱がん、17人発症...発がん性物質「モカ」扱う7工場で/yomiDr.ヨミドクター/2018.10.25 は、  <発がん性物質「MOCA(モカ)」を取り扱っていた全国の化学工場7か所で、計17人が 膀胱 がんを発症していたことが厚生労働省の調査でわかった。  2016年に静岡県で5人の発症が発覚したことなどを受け、同省が調査していた。同省は業界団体を通じ、全国の工場に従業員のがん検査の実施などを求めた> と報じている。

 <......モカは、マンションの防水材などに使うウレタン樹脂の硬化剤として使用され、世界保健機関(WHO)の下部組織にあたる「国際がん研究機関」が2010年、発がん性物質と認定した。同省によると、昨年時点で全国の333工場の3747人に取り扱い歴がある> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事大腸がん・人工肛門・抗がん剤をへて...二つを「卒業」 伊藤隆太郎/朝日新聞 - apital -/2018.10.25 - 06:00 は、  <大腸がんを切除して人工肛門(こうもん)(ストーマ)になった漫画家の内田春菊さん(59)は、手術後の2016年6月から2週間おきに計6回、「ダメ押し」の抗がん剤治療を受けた。  何度かおなかをこわし、排泄(はいせつ)物が水っぽくなった。皮膚に貼っているストーマの面板(プレート)と皮膚の隙間に排泄(はいせつ)物が入り込むと装具がはがれだす。あわてて風呂場でシャワーをあびた。下痢は抗がん剤の副作用で、腸の運動を制御する神経が不調になるためだ。だが、当初は副作用だと知らず食事のせいかと疑った> と報じている。

 <......元からある肛門と違い、人工肛門は「出す、閉じる」を自分の意思で制御できない。いつ出るのか分からず戸惑ったが、次第に規則性をつかんだ。食後すぐに出ることが多いので、それまで入浴は待つなど、工夫するようにした。  だが年末年始はお酒を飲む機会が増え、腸が弱ってまたおなかをこわした。外出先でストーマ装具が足りなくなり、慌てて探し回ったのをきっかけに内田さんは、17年春に断酒を決意する。酒好きで知られるだけに、周囲から「あの内田さんが?」といぶかしがられたが、断酒を続けている。  「それともう一つ、やめたことがある」と内田さん。恋愛だ。3回の結婚と離婚を繰り返し、付きあった男たちは「ヒモ体質」だったり暴力をふるったりしたという。たまたま今回、闘病直前に恋人と別れた。おかげで気持ちが楽だったという内田さん。「付き合う相手はもういらない」と話す。  抗がん剤での治療中は、精神的に追い詰められる時もあった。学校に行かずに寝ていた次女(18)にいら立ち、「またがんになったら、あんたのせいだから」と髪をつかんだこともある。  こうした経緯を内田さんは赤裸々に漫画に描いた。大腸がんが見つかって手術を受けるまでは今年1月刊の「がんまんが」に、その後のストーマ生活は、10月10日に出版されたばかりの「すとまんが」(いずれもぶんか社コミックス)に、掲載されている。  11月には書き下ろしの小説も出る。この夏はこれらの作品の仕上げに追われた。がんという大病も、今は「おいしいネタ」と受け止めている (伊藤隆太郎)> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事免疫使ってがん攻撃、新たな分子 徳島大が解明/日本経済新聞/2018.10.23 - 0:00 は、  <徳島大学の岡崎拓教授らは、体に備わった免疫の仕組みを使ってがんを治療する際のカギとなる分子「LAG―3」の働きを突き止めた。2018年のノーベル生理学・医学賞を受賞する京都大学の本庶佑特別教授らが見つけたPD―1と似た働きがあり、がん治療などへの応用が期待される。英科学誌ネイチャー・イムノロジーに23日発表する> と報じている。

 <......がん細胞の多くは免疫細胞による攻撃力を弱める働きがあるこれを邪魔すれば、免疫細胞の攻撃力が復活してがん細胞を殺す。PD―1の発見からがん治療薬「オプジーボ」が生まれた。LAG―3は免疫細胞の表面にあり、PD―1と似た働きがあるとみられているが、詳しい機能はわかっていなかった。  研究グループはウイルスやがんの情報を伝える役目の細胞とLAG―3が結合すると、免疫の働きが弱くなることを突き止めた。LAG―3の働きを抑えると、免疫による攻撃が活発になった。がん治療に応用できる可能性がある。  岡崎教授らは、LAG―3は感染症のかかりやすさやワクチンの効果にも関係しているとみている> とある。

 患者・非介護者が、原則禁止とされている "身体拘束" を受けている事実は、かねてより指摘されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "身体拘束" 関連記事
  <......回答があった約680の病院や介護施設の6割超が、「体や手足をひもで縛る」など原則禁止として例示された11行為のいずれかを行うことがあるとしたことが28日、分かった。このうち「一般病棟」は9割超が「ある」と回答、「介護施設」は3~4割だった。......> ( 高齢者の"身体拘束"は、病院や介護施設の"6割超"が! 気力奪い、症状悪化も!/当誌 2016.06.30


 今回注目する下記引用サイト記事認知症、3割が身体拘束...病気・けがで入院時に/gooニュース/2018.10.21 - 07:47 は、  <認知症の人が様々な病気やけがの治療で病院に入院した際、ほぼ3割が身体を縛られるなどの拘束を受けていたとする全国調査結果を、東京都医学総合研究所と国立がん研究センターの研究チームがまとめた。拘束の主な理由は入院中の事故防止だった。研究チームは「認知症の高齢者は、身体拘束を受けると、症状が進んだり筋力が低下したりしやすい不必要な拘束を減らす取り組みが求められる」と指摘している> と報じている。

 <......中西三春・同研究所主席研究員らは昨年、全国の一般病院(100床以上)3466施設に調査書を送り、937施設から有効回答を得た。主に病気やけがの初期治療を行う急性期とリハビリなどを行う回復期の病院を対象とした。集中治療室(ICU)や、精神科病院は除外した> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がん細胞、死んだ細胞取り込み腫瘍に...撮影成功/YOMIURI ONLINE/2018.10.17 - 16:04 は、  <がん細胞がプレート上で動き回って増殖し、腫瘍になっていく映像の撮影に、北海道大医学部の宮武由甲子助教(45)(実験病理学)らの研究グループが成功した> と報じている。

 <......半導体基板の技術を応用し、約50ナノ(1ナノは1ミリの100万分の1)の凹凸がある培養プレートを制作。この凹部分をがん細胞が腫瘍に成長する足場とした。映像では、膵がん細胞が触手を伸ばして周囲の死んだ細胞を取り込み、近くの別の腫瘍と合体して大きくなる様子などが確認された。論文は英電子版科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。映像はユーチューブで閲覧できる。宮武助教は「がん細胞が周辺の死んだ細胞の分子をまとうのは、人体の免疫システムの攻撃を免れるためではないか」と話す。  西原広史・慶応大医学部腫瘍センター特任教授の話「患者一人一人のがん細胞に抗がん剤が効くかどうかをプレート上で簡単に判断できる可能性があり、画期的な研究と思う」> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がんの免疫治療薬は副作用で重症の可能性も 6種類の実力とリスク/BLOGOS - 女性自身/2018.10.18 - 16:00 は、  <「免疫チェックポイント阻害剤の誕生は、世界のがん医療に大きなインパクトを与えました。さらに開発の基礎となる研究をされた本庶佑先生が、ノーベル賞を受賞したことで、その効果が報じられています。しかし"万人に効く""夢の新薬"ととらえるのは、時期尚早です」  新薬への過大な期待に警鐘を鳴らすのは、医療ガバナンス研究所理事長で、内科医の上昌広さんだ。免疫チェックポイント阻害剤のメカニズムについて、上さんが解説してくれた> と報じている。

 <......がん細胞など、体内の異物キラーT細胞というリンパ球が攻撃します。しかしがん細胞は賢く、T細胞とくっつくことで、攻撃する信号を止めてしまうのです。新薬は、この結合を阻害し、キラーT細胞が、がん細胞を追跡、攻撃するよう働きかけるのです。がんを直接攻撃するという、これまでの手術・放射線・抗がん剤とは一線を画す、まったく新しい概念で、第4のがん治療といわれています」(上さん)  こうした構造を利用して脚光を浴びたのが、'14年に発売されたオプジーボだ。  「当初は皮膚がんの一種、悪性黒色腫に対して承認されましたが、間もなく、肺がんの中でも8~9割を占める非小細胞肺がんに保険適用が広がりました」(上さん)  慶應義塾大学医学部先端医科学研究所所長の河上裕さんが、効果を表すデータについてこう語る。  「肺がんにおいて既存の治療では予後が悪い場合も多かったのですが、免疫チェックポイント阻害剤によって、その16%の患者さんが、5年間生存しています」(河上さん)  発売当初は1年で3,500万円もした薬代も、対象者が増えたために、1,000万円まで値下げされている。  現在は、効果が確認された6種類の阻害剤が承認を受け、対象となるがんや、患者の状態により、公的保険が利用可能。支払う費用の上限を設定している高額療養費制度もあるので、患者の自己負担額を抑えられる。  承認を受けているのは肺がんや腎臓がん、悪性黒色腫など約10種類。しかし、広い部位で治療が進められており、大腸が、乳がん治験も最終段階だ。  国内で承認されている免疫チェックポイント阻害剤の「実力とリスク」は次のとおり(薬名はすべて販売時のもの)   ―― 以下略 下記参照――> とある。


 今回注目する下記引用サイト記事パーキンソン病 治療に既存薬が可能性 iPS細胞で確認/毎日新聞/2018.10.19 - 01:23 は、  <神経細胞の異常で手足が震える難病「パーキンソン病」の治療に、高血圧に対する既存薬の成分が使える可能性が高いことを、慶応大の岡野栄之(ひでゆき)教授(生理学)らのチームが発見した。患者由来のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使い、効果を確認したという。18日付の米科学誌「ステム・セル・リポーツ」電子版に掲載された。  パーキンソン病は、脳内で指令を伝える物質であるドーパミンを作る神経細胞に異常なたんぱく質がたまり、細胞が徐々に死ぬことで発症する。手足の震えや筋肉のこわばりが起こる進行性の難病で、国内の患者数は約16万人とされるが、根本的な治療法はない> と報じている。

 <......パーキンソン病患者の9割は血縁者に患者がおらず突然発症するため、メカニズムの解明が困難だった。残る1割は血縁者に患者がいる「家族性」で原因とされる遺伝子も見つかっているものの、マウスを使って病気の状態を再現することが難しかった。  岡野教授らは、家族性のパーキンソン病患者の細胞からiPS細胞を作製し、ドーパミンを作る神経細胞に変化させて、パーキンソン病の病気の状態を再現既存の薬に使われている1165種の化合物を加えたところ、ベニジピンという高血圧に対する治療薬の成分に細胞死を抑える効果が認められた。チームを主導した神山淳准教授は「今後は血縁者に患者がいない患者から作った神経細胞でも効果を試し、治療薬の開発につなげたい」と話している。 【荒木涼子】> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事膵臓がん 早期発見のために リスクあったらエコー検査 病診連携の「尾道方式」 生存率改善も/西日本新聞/2018.10.15 - 17:14 は、  <沖縄県知事だった翁長雄志(おながたけし)さん、元プロ野球選手・監督の星野仙一さんらの死因となった膵臓(すいぞう)がんは、がんの中で最も5年生存率が低い。見つかりにくく、発見された時には病状が進行し、切除できないケースが多いためだ膵がんを早期に発見する取り組みが、広島県尾道市を起点に全国に広がりつつあるという。九州で「尾道方式」に取り組む鹿児島市の南風病院(338床)を取材した> と報じている。

 <......―― 中略 ――  国立がん研究センターの統計によると、14年に新たに膵がんと診断された人は男性約1万9千人、女性約1万7千人。男女とも42人に1人が生涯に経験する割合となっている。5年生存率は7~8%と、胃がん(65%前後)、大腸がん(70%前後)などと比べ、極めて低い。  一方、日本膵臓学会のデータによると、ステージ1で見つかれば5年生存率は52・5%。大きさが1センチ以下だと約80%という報告もあるなど、早く見つかるほど生存率は上がる。  このため、南風病院は14年、広島県尾道市をモデルにプロジェクトをスタート膵がんの家族がいる ▽ 糖尿病の発症から3年以内 ▽ 喫煙▽黄疸(おうだん)-などの危険因子が二つ以上当てはまる人に対し、積極的に腹部エコー(超音波)検査を行うよう、周辺の医療機関や健診施設などに呼び掛けた。  エコー検査2・5ミリ以上の膵管拡張5ミリ以上の膵のう胞などがあれば、南風病院を受診してもらう。膵臓や胆道を磁気共鳴画像装置(MRI)で撮影する検査で精査。膵管の中断、膵のう胞などがんを強く疑う所見があれば、さらに超音波内視鏡検査で腫瘍を確認し、組織検査などで診断を確定する。  膵がんと診断されれば治療を開始がんではなかった場合も、高リスクの患者として病診連携でしっかりフォローしていく。9月現在、登録患者は913人、連携施設は55施設に上る。  この結果、手術可能な症例はプロジェクト開始前の4年間(10~13年)は9例だったが、開始後(14~17年)は35例と4倍。ステージ1は1例が6例に、うち大きさ12ミリ以下の症例は0から5例に増えた。  南風病院ではエコー検査は1590円、MRI検査は7370円(いずれも3割負担、検査費用のみ)。新原副院長は「膵がんを克服して元気に過ごしている人が少しずつ増えている。エコーは体の負担も少なく、簡単にできるので、受けたことがない人や危険因子が二つ以上当てはまる人は年に1回、受けてほしい」と呼び掛ける。  モデルとなった尾道市ではJA尾道総合病院と市民病院を中核施設として07年から、市医師会と連携して取り組みを始めた。  中心となっているJA尾道総合病院消化器内科の花田敬士診療部長によると、昨年6月末現在、かかりつけ医などによるエコー検査で延べ1万2307例の膵がん疑いを発見し、延べ555例が膵がんと診断された。このうち、ステージ0が24例、ステージ1は40例。3年生存率は06年の7・4%から10年は20・5%に向上した。  同様の取り組みは、南風病院以外にも大阪、山梨、神奈川などに広がり、一定の成果が上がっているという。尾道市では健康診断で腹部エコー検査を実施するようになった。  花田部長は「市民やかかりつけ医に膵がんのリスク因子が浸透し、定期的なエコー検査が広がれば、膵がんで命を落とす人を減らせる」としている> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事年を取ると「中途覚醒」が増える? クイズで学ぶ「加齢と睡眠」/日経Gooday/2018.10.15 は、  <中高年の中途覚醒で多い原因は「頻尿」   ※ 「中途覚醒」:睡眠の途中で目が覚めてしまうこと。  日本大学医学部精神医学系教授の内山真さんは「中途覚醒は年を取るほど増えることが分かっています」と指摘します。  成人2559名を対象にした内山さんらの調査によると、週に3回以上中途覚醒がある人は、男性は40~50代が10.5%に対して60歳以上は23.1%、同じく女性は40~50代が14.5%に対して60歳以上は19.9%でした。全体では40~50代が12.7%だったのに対して60歳以上になると21.2%に増えています> と報じている。

 <......では、どうして年を取ると中途覚醒が増えるのでしょうか?  中でも多いのは尿意で目が覚めること。若い頃はいったん眠ってしまえば朝まで目が覚めなかったのに、中高年は夜中にトイレに起きることが珍しくなくなります。  「腎臓や膀胱など、泌尿器の機能が低下して排尿回数が増えることもあるでしょう」と内山さん。男性の場合、膀胱の下についている前立腺が肥大してトイレが近くなることもあります。  「中途覚醒が多いのに昼間は眠くて仕方がない場合、睡眠時無呼吸症候群(SAS)周期性四肢運動障害(睡眠中に手足が動くことで目が覚めやすくなる)といった病気が潜んでいるかもしれません」(内山さん)  また、年を取ると基礎代謝が落ちるため、必要とする睡眠時間が短くなります。一般に10年で10分ほど短くなり、平均睡眠時間は25歳で7時間、45歳で6時間半、65歳で6時間程度になるのです(Sleep. 2004 Nov 1;27(7):1255-73)。  「睡眠は長ければ長いほどいいわけではありません。必要な睡眠時間が短くなっているのに、若い頃と同じ時間眠ろうとすれば、当然睡眠は浅くなります。特に男性は年を取ると朝型になって早く眠るようになる。そのため、睡眠時間が必要以上に長くなりがち実際、ベッドにいる時間を30分短くすると、中途覚醒が治る人は多いですよ」(内山さん)  また、「寝酒」は決して快眠につながらないので注意が必要です。飲酒により寝つきが良くなっても、睡眠が浅くなって中途覚醒を起こしやすくなるからです。「アルコールには利尿作用があるので、尿意も感じやすくなります」と内山さん。寝酒は睡眠全体に悪影響を与えますが、とりわけ中途覚醒を招きやすいことを覚えておきましょう> とある。

 "脳梗塞" の怖さについては誰もが知っている。だが、意外と知られていないのがその原因であろう。その3分の1が、「心房細動」に端を発する症状だとされる。

 ◆ 参照 当誌過去の "心房細動" 関連記事
  <......発作が一定期間持続すると心臓内(左心耳)で血栓を形成します。血栓がはがれて血流に乗り、脳の血管を詰めれば脳梗塞を発症します。これを心原性脳塞栓(そくせん)症といい脳梗塞全体の3分の1を占め、死亡や寝たきりなど重症化しやすい病型です。梗塞発症後6時間以内であれば、血栓溶解療法により梗塞サイズを小さくすることが可能ですが、運よく治療を受けられるのはほんの一部です。従って心房細動を発症したら、リスクに応じて血栓予防をすることが重要になります。......> ( 増加する不整脈=「心房細動」、"血栓"の形成で"脳梗塞"リスク5倍に! 早期発見を!/当誌 2018.06.24


 今回注目する下記引用サイト記事心房細動に注意、脳梗塞など原因 カテーテル治療進歩、早期発見を/福井新聞/2018.10.11 - 05:10 は、  <生活習慣の欧米化や高齢化に伴い、脳梗塞心不全の原因になる不整脈の一種心房細動の患者が増えている放置することによって危険性は高まり早期治療が肝要だ。カテーテル(細い管)を使った治療が進歩しており、福井県内の専門医は「人間ドックで心電図をとるなど、早期に発見できるようにしてほしい」としている。  心房細動は、心臓上部にある心房がけいれんしたように震える病気心房がしっかり収縮しないために心房内に血栓(血の塊)ができやすく、健康な人に比べて脳梗塞は約5倍、心不全は約4倍発症リスクが高まる現在、国内には約170万人の患者がおり、今後さらに増えるとみられている> と報じている。

 <...... 息切れ、動悸、めまい、脱力感といった症状がある。自覚症状がない場合もあるが、福井県立病院(福井市)の山口正人・循環器内科主任医長は「自覚症状があってもなくても、脳梗塞などの発症リスクは変わらない」。「完全に慢性化すると治療は難しくなるので、初期の段階で治療することが肝要」と語る。  病状が進み、血栓症の危険が高いと診断された場合は抗凝固薬の内服が有効だが、初めて病気が見つかった人や自覚症状の強い人はカテーテルアブレーションといわれる手術で治療する。心房細動の原因の約9割は、左心房に流入する肺静脈の血管の筋肉が異常な刺激を出すことカテーテルアブレーションでは、足の付け根と首の血管からカテーテルを挿入し、左心房と肺静脈の間を焼灼し、異常な刺激の影響を抑える。  手術時間は3~4時間で、3泊4日の入院が必要。手術の翌日から歩くことができる。「カテーテルが細くなって傷が小さくてすみ、麻酔技術も高まるなど体への負担は少なく、痛みもほとんどない」と山口主任医長。県内では福井県立病院や福井大医学部附属病院、福井県済生会病院、福井循環器病院などで行われている。福井県立病院では12月、焼灼する代わりに液体窒素を用いて凝固する「冷凍凝固アブレーション」を県内2番目に導入する予定> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事「人工椎間板」で頸椎の病気治療 信大病院、県内初の手術/信毎web/2018.10.11 は、  <信州大病院(松本市)脳神経外科が、頸椎(けいつい)椎間板ヘルニアなど首の脊髄を圧迫する病気の手術治療として、人工の椎間板を植え込む「頸椎人工椎間板置換術」を始めた2017年に国内で薬事承認された新たな治療法で、従来の手術で課題となっていた病気の再発のリスクが抑えられる。8月に県内初の手術を実施し、経過は順調という。現在国内で承認されている人工椎間板は2タイプがあり、信大病院によると、今回使用したタイプの手術は国内3例目> と報じている。

 <......頸椎は脊椎(背骨)のうち首の部分に七つある骨。その間でクッションの役割をしている椎間板が飛び出したり、頸椎の一部が変形してとげ状になったりすると、脊髄や脊髄から出ている神経を圧迫し、手足のしびれや痛み、歩行障害といった症状が出る。年齢が高くなるほど発症しやすいとされる。  厚生労働省の調査によると、胸椎や腰椎なども含めた脊椎障害、椎間板障害は、65歳以上の外来患者だけで、年間10万人に約800人の割合と推計されている。  従来の治療法の一つが、問題がある箇所の椎間板やとげ状になった骨を取り除き、金属製ボルトなどを入れて固定する方法関節の役割を果たせなくなるため、隣接する頸椎間に負担がかかって新たな症状が出る恐れがあった。日本脊髄外科学会指導医で、信大医学部の伊東清志講師(脊椎脊髄病学)によると、術後年間数%の患者が別の頸椎間で似た症状が出るとの報告もある。  信大病院で使用する人工椎間板は、2枚の金属で合成樹脂を挟んだ構造。椎間板があった箇所に植え込むと、椎間板の役割を果たし、他の頸椎間への負担を少なくできるという。欧米では既に一般化しており、日本では関係する学会が指定する病院のみで手術を実施している。  信大病院は8月に30代の男性患者の手術をした。執刀した伊東講師は「優れた治療法が出てきた。新たな選択肢の一つとして多くの人に知ってもらいたい」としている。  信大病院脳神経外科は頸椎人工椎間板置換術に関する相談を受け付けている。相談は同院(電話0263・37・2776)へ> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事中外 抗がん剤パージェタ、効能・効果が「HER2陽性の乳がん」に/ミクス Online/2018.10.11 - 03:50 は、  <中外製薬は10月10日、抗がん剤パージェタ点滴静注(一般名:ペルツズマブ(遺伝子組換え))について、厚労省から「HER2陽性の乳がんにおける術前・術後薬物療法」の効能追加承認を同日付けで取得したと発表した。同剤の効能・効果は、これまで「HER2陽性の手術不能又は再発乳がん」だったが、今回の追加承認により、「HER2陽性の乳がん」となった。HER2陽性の早期乳がんに対する新たな治療選択肢となる> と報じている。

 <......同社の伊東康・上席執行役員プロジェクト・ライフサイクルマネジメント共同ユニット長は、「早期乳がんに対する治療の目標は、治癒を目指すこと。これまでの治療の進歩により改善してきたが、残念ながら再発する患者さんもいる」とし、「この度の承認により、HER2陽性の早期乳がんに対する治療選択肢として提供することで、パージェタが乳がん治療の進歩にさらなる貢献を果たせることを願っている」とコメントした。  今回の承認は国際共同フェーズ3試験のAPHINITY試験などの成績に基づく。APHINITY試験では、根治手術を受けた早期乳がん患者4805人(国内302人含む)を対象に、パージェタ、ハーセプチン、化学療法(アントラサイクリン系薬剤投与後にドセタキセルまたはパクリタキセル、またはドセタキセル+カルボプラチン)併用と、ハーセプチンおよび化学療法併用における術後薬物療法について有効性と安全性を検討した。  同試験の主要評価項目は、術後薬物療法後にいずれかの部位での浸潤性乳がんの再発、または理由の如何を問わず死亡を認めない生存期間(IDFS)としたところ、パージェタ併用群で統計学的有意に改善し、再発または死亡リスクを19%減少させた(ハザード比:0.81、95%信頼区間:0.66-1.00、層別 log-rank検定、p=0.0446)。安全性は、パージェタでこれまでに報告されたものと同様という。  今回のパージェタの追加承認は、8月29日の厚労省薬食審医薬品第二部会に報告されたもので、同部会での審議品目や報告品目のほとんどが9月21日付で承認されている。パージェタの追加承認が他剤から2週間超遅れた理由について、同社は本誌取材に、「情報提供や注意喚起の方法を当局と調整していたため」と説明した> とある。

 脳の血管には、良くも悪くも、「血液脳関門」と呼ばれるバリアーがある、と言われている。 <細菌や有害物質の侵入を防ぐバリアー> としては有難いのだが、一度、脳内に病気が発症した際に、脳の血管を通じて外部から治療薬などを送り込むことができないという不都合が生じるのだ。 ここから、この "関門" を突破する挑戦がスタートすることになる。

 ◆ 参照 当誌過去の "血液脳関門" 関連記事
 (1) <血液中の物質が脳に行かないよう遮る血管の壁を越え、中枢神経に薬剤を届ける技術を、兵庫県芦屋市の医薬品メーカー「JCRファーマ」が開発した。アルツハイマー病などさまざまな脳の神経疾患の治療薬に応用できる可能性があるという> ( 血管の壁越え脳に薬剤!「J―Brain Cargo(Jブレインカーゴ)」!神経疾患に応用期待!/当誌 2016.11.21
 (2) <"脳の血管" には、"脳を守るために不必要な物質を通さない構造"(「血液脳関門」)があると言われる。 にもかかわらず、"がん細胞" がスルーして、"がん転移" が引き起こされてしまう> ( "ナノテクノロジー"を使って"脳へのがん転移"治す!"血液脳関門"を通過してがん治療!/当誌 2015.06.12


 今回注目する下記引用サイト記事バイオ医薬品、脳の「関門」突破し治療 日大など/日本経済新聞/2018.10.14 - 06:30 は、  <病気の原因たんぱく質や遺伝子に働きかける抗体や核酸などの「バイオ医薬品」を脳に運んで治療する研究が加速している。日本大学脳腫瘍に核酸を届ける技術を開発東京大学脳が必要な栄養を取り込む仕組みを利用し薬を届けるいずれも動物実験で効果を確かめた。既存薬は病気の進行を抑える程度だが、新技術は高い治療効果を期待できるという> と報じている。

 <......脳の血管には、細菌や有害物質の侵入を防ぐ「血液脳関門」と呼ぶバリアーがある。血管の内側にある細胞同士がぴったりくっつき、必要な栄養素などを除いて入り込まないように制限している。抗体は病気の原因となるたんぱく質を邪魔し、核酸は遺伝子に働きかけてたんぱく質ができるのを抑えることでバイオ医薬品として治療効果が期待できる。ただ、約0.1%しか血液脳関門を突破できない。  日大の金沢貴憲専任講師らは、鼻の奥の神経を通じて脳に薬を運ぶ技術を開発した。たんぱく質の断片などで、直径80ナノ(ナノは10億分の1)メートルのカプセルを作った。>治療に使う核酸をカプセルにくっつけて運ぶ血管を通らないため、血液脳関門を避けられる。  脳腫瘍のラットで試すと、生存期間が7割ほど延びた。投与したカプセルの2%が脳に届いており、効果を発揮したとみている。全身の筋肉が次第に動かなくなるALS(筋萎縮性側索硬化症)やアルツハイマー病などの難病を対象に、5年後に医師主導の臨床試験(治験)開始を目指す。  東大の片岡一則名誉教授と安楽泰孝特任助教らの技術は、脳が栄養素の糖を取り込む原理を利用し、薬を糖と間違えさせて血液脳関門を突破する。直径30ナノメートルのカプセルに糖をくっつけ、中には認知症の原因物質を捕まえる抗体などを入れる。マウスに投与したところ、6%が脳に届いた。3年以内にアルツハイマー病などで治験を始めたい考えだ。  製薬企業でも同様の研究が進む。中堅製薬のJCRファーマは全身にさまざまな症状が出る難病のハンター症候群について、最終段階の第3相の治験を始めた。血管の内皮細胞の表面にあって物質の移動を制御する受容体に結合する成分を作り、治療に使う酵素を関門の内部へ運ぶ。2019年度に製造販売の承認を国に申請をする。  先進国や東アジアで高齢化が進み、認知症や神経疾患の患者が増える見通しだ。脳に抗体や核酸医薬を運んで認知症などを治療できれば、医療費や介護費の大幅な抑制につながる> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事慢性膵炎、進行を防げるか「早期診断」で回復期待全国で患者追跡調査へ/47 NEWS - 医療新世紀/2016.04.12 - 09:27 は、  <膵臓は消化酵素や糖の代謝に関わるホルモンを分泌する大切な臓器だが、胃の裏側にあって異常が見つけにくく、病気が進んでから診断がつくことも多い。中でも患者の多い膵炎は、いったん進行して慢性化すると治療しても回復が難しい病気だ。早く見つけて治療と生活改善の指導を始めれば、進行を防ぎ、回復を図れるのではないか。そう期待する全国の医師が「早期慢性膵炎」という新しい概念と診断基準を設けて、治療や指導を早めることの有効性を検証しようとしている> と報じている。

 <...... ▽ がんの危険性も  東北大の下瀬川徹教授(消化器内科)によると、慢性膵炎の患者は全国推計で約6万7千人。男性は、8割近くが酒の飲み過ぎによるアルコール性膵炎だが、女性では原因不明の特発性が約半数。遺伝的な素因や遺伝子の異常が関わっている背景も解明されつつある。  典型的な症状は腹部の痛みから始まり、進行すると消化不良や糖尿病が現れる。早い段階で治療を始め、禁酒するのが大切だ。急性膵炎を繰り返すなどして慢性化すると、膵臓の細胞が死んで消化酵素やホルモンの分泌機能が落ち、消化吸収に支障が出る。膵臓が硬くなり、消化液が流れる膵管は拡張し、結石ができる。画像診断や組織診断でも慢性膵炎の特徴がはっきりする。そうなると機能回復は難しい。  疫学調査では難治性の膵臓がんの発生率も4~6倍に高まることが分かっており、糖尿病の合併率も高い慢性膵炎と診断された患者の寿命は、男女とも平均寿命より10歳以上短くなる。  ▽ 200人登録へ  「慢性膵炎がいったん『出来上がって』しまっては厳しい。発想を転換し、早い段階でリスクを診断して進行をブロックできないかと考えた」(下瀬川教授)のが「早期慢性膵炎」という考え方を提唱した理由だという。学会などが、慢性膵炎の診断基準を改訂した2009年、慢性膵炎の基準のうちの幾つかを満たすものを早期慢性膵炎と定義した。  ラットの研究では、早期慢性膵炎に合致する段階で投薬などの治療を始めれば症状が改善することが示された。厚生労働省の難治性膵疾患の調査研究班は、患者の実態を把握するため、10年から全国で113人を調べた。調査に当たった九州大の伊藤鉄英准教授(膵疾患)によると、東日本大震災のため目標の2年間追跡できた患者は52人だったが、早期慢性膵炎と診断された時点で治療と生活指導を開始した結果、約半数は早期慢性膵炎の診断基準から外れるまでに回復した。  断酒は必須  これを受けて13年、同調査研究班と日本膵臓学会 が協力し、さらに長期の全国調査が始まった。取りまとめに当たる東北大の正宗淳准教授(消化器内科)によると、膵臓病を専門とする医師がいる全国30以上の医療機関が加わり、200人の患者を5年間追跡するのが目標。治療を施しても慢性膵炎に進む例、重症化が防げたり回復が見られたりした例を詳しく調べ、その違いを明らかにする。正宗准教授は「早期に治療を始めることの有効性を確かめ、診断精度もさらに向上させたい」としている。  伊藤准教授によると、最初の調査の2年間ではっきりしたのは、飲酒量を減らしても酒を飲み続ける限り、治療の効果が薄いことだ。アルコール性の慢性膵炎の場合、いくら薬を飲んでも、酒をやめなければ慢性化は防げなかった。この病気では「酒を減らすのではなく酒を断つこと」がぜひとも必要だという。  (共同通信 由藤庸二郎)> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がん細胞狙い撃つ粒子線治療 前立腺がんに保険適用拡大 合田禄/朝日新聞 apital/2018.10.10 - 06:00 は、  <重粒子線陽子線と呼ばれる放射線を使い、がんを治療する「粒子線治療」が今年4月、前立腺がん保険適用が広がった。X線を使う従来の放射線治療に比べ、がん細胞をねらいうちできるのが特徴とされる。治療施設はまだ限られるが、保険適用によって、「高額な医療」というイメージは変わりつつある> と報じている。

 <......手術や従来の放射線治療の選択肢もあったが、インターネットで、「重粒子線治療」が今年4月から保険診療で受けられることを知った。主治医に希望を伝え、放射線医学総合研究所(放医研)病院(千葉市)を受診した。  地元の病院で3カ月間、ホルモン療法を受けた後、放医研病院に4月、3週間入院。火曜~金曜日に毎日約10分間、重粒子線治療を受けた。今のところ、再発も副作用もなく、順調だ。  重粒子線治療が専門の鎌田正・放医研病院長は「今の時代、患者本人や家族は治療法を詳しく調べている。知人などから情報を聞くなどして来院する人が大半です」と話す。  重粒子線治療は、専用の施設にある加速器で、炭素イオンのビームを光速の約70%まで加速させ、患部に照射する。放医研で1994年に臨床試験が始まり、2003年、検査費や入院費など一部に保険が使える「先進医療」になった。  最初の保険適用は16年。筋肉や脂肪組織にできる「骨軟部腫瘍(しゅよう)」の一部が対象になった。一方、それ以外のがんでは、「先進医療」のうち、日本放射線腫瘍学会による統一の治療方針で進める「」として、実施してきた。  学会のまとめでは、16年5月~17年6月に先進医療A重粒子線治療を受けた患者数は1861人。このうち6割は前立腺がんの患者だった。  厚労省の今年初めの会議では、前立腺がんへの有効性と安全性が議論された。転移がないなどの患者に対しては、すでに保険適用されているIMRT(多方向から高い精度で放射線を当てる強度変調放射線治療)と比べ、上回ることは示されていないものの、同等性は示されている、と判断され、保険適用が決まった。  重粒子線治療が受けられる施設はほかに、群馬、神奈川、大阪、兵庫、佐賀の計6カ所。施設数は少ないが、従来の放射線治療に比べ、照射する回数は少なくて済む。  鎌田さんは「20年以上やってきて、副作用や治療頻度が少なくて済む『良い治療』だと実感している」と話す。統計的にきちんとした差が出るには、まだ時間がかかり、IMRTと「同等」となっているという。「通院の手間や治療期間などを踏まえ、患者さんが自分の価値観で治療を選ぶ時代になっている」と語る。  従来の自己負担約300万円  前立腺がんと頭頸部(けいぶ)がんは、水素イオンを使う「陽子線治療」も4月から保険適用になった陽子線治療施設は全国に17カ所ある。  昨年開業した大阪陽子線クリニック(大阪市)では現在、陽子線治療は前立腺がんの患者だけに限っている。このクリニックはIMRTの施設もあり、来院した患者にはIMRTと陽子線治療の両方の治療計画を示して詳しく説明する。もとも陽子線治療を希望してくる患者が多いこともあり、大半が陽子線を選ぶという。ほかの多くの施設でも、粒子線治療の主体は前立腺がんだ。  先進医療の場合、陽子線重粒子線ともに、治療にかかる300万円前後は自己負担になる。保険が適用されると、高額療養費制度の対象となり、患者の負担は所得に応じて数万円で収まる場合もある  ―― 以下略 ――  http://www.asahi.com/apital/healthguide/iryou/ (合田禄)> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事ノーベル賞決定で「オプジーボ」の相談殺到、専門家は使用条件や副作用への理解訴え/yomiDr.ヨミドクター/2018.10.11 は、  <今年のノーベル生理学・医学賞に 本庶佑 ・京都大学特別教授が決まった後、受賞理由の成果を活用したがん治療薬「オプジーボ」の使用に関する問い合わせが病院や患者団体に相次いで寄せられている専門家たちは、オプジーボが使えるのは一定の条件を満たす患者に限られ重い副作用が起きる可能性もあることを説いており、過度な期待は禁物だ (米山粛彦)> と報じている。

 <......■ 「手術よりオプジーボのほうが治るのでは?」などと連日問い合わせ  「手術を受けるよりオプジーボを使ったほうが治るのでは?」「自分はなぜ使えないのか」。国立がん研究センター(東京都)の電話相談窓口には、連日約20件の問い合わせがあり、今月1日の受賞決定後、オプジーボに関する内容が増えた。  窓口では看護師や薬剤師ら2~3人が対応する。「手術は、がんを取り除ける、早期のがんに有効な治療法。一方、薬のオプジーボでは、がんを全て除去できるとは限らない」と説明する。  オプジーボは免疫細胞にかけられたブレーキを外し、がんを攻撃できるようにする働きを持つ。米国の研究チームは2017年春、進行した肺がんの患者に使用したところ、5年生存率が16%に上ったと発表した。従来の薬の治療法では5年の生存はほとんど期待できなかっただけに、医療関係者から驚きの声が上がった。  ■ 7種類のがんに保険適用 ただし対象になる患者は限られる  肺がんや胃がんなど7種類のがんオプジーボ保険適用されているが、使用にはほとんどで「手術できない」「再発または転移した」などの条件が付き、一部の患者のみを対象にしている。国立がん研究センターがん対策情報センターの若尾文彦センター長は「どのがんでも、効果が表れるのは患者の2~3割とされる。全員ではない」と指摘する。  筋力が下がり呼吸も難しくなる重症筋無力症に加え、大腸炎、間質性肺炎、1型糖尿病などの副作用を起こすリスクもある。  ■「自由診療で免疫療法を受けたい」との相談も 効果未確認の治療に注意促す  患者団体「卵巣がん体験者の会スマイリー」には、1週間で20件近い問い合わせがあり、「(保険適用外の)自由診療で免疫療法を受けたい」という内容も含まれていた。ある女性からは「再発したくない。免疫療法は効くのだろうか」と相談された。  免疫の働きを活用するがんの治療法には、かけられたブレーキを外し免疫細胞に本来の力を発揮させるオプジーボのような方法のほかに、免疫細胞を増やしたり活発化させたりする方法がある。  自由診療のクリニックでは、免疫細胞の増殖や活発化を目指す方法や、オプジーボを規定より少ない量を使う方法、両方を組み合わせた方法などがとられている。費用はすべて患者の自己負担で、数百万円を請求されるケースもある。スマイリーの片木美穂代表は相談してきた人に、オプジーボはまだ卵巣がんには保険適用外であることを伝えたうえで、「自由診療では、人を対象にした臨床試験で効果が確認されていない手法が多く実施されている。むやみに飛びつけば治療の機会を失う恐れがある」と訴えている。  国立がん研究センターは免疫を使う治療法に関する情報を ウェブサイトに載せている。若尾センター長は「情報を集めたうえで、まずは主治医に相談してほしい。医師の説明に納得がいかない、他の治療法を望むという場合は、がん診療連携拠点病院のがん相談支援センターに相談するといい」と語る。  片木代表は、患者が普段から主治医と信頼関係を築いておく大切さを説いており、「病状や治療法について絞り込んだ質問を投げかけ、対話を重ねていけば、関係を築きやすい」と話している。  オプジーボが保険適用されているがんの種類は以下の通り (2018年10月9日現在)
 ・悪性黒色腫
 ・根治切除不能または転移性の腎細胞がん
 ・切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん
 ・再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫
 ・再発または遠隔転移を有する 頭頸 部がん
 ・がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃がん
 ・がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫
> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事アルツハイマーに遺伝子治療、マウス実験では記憶力回復/yomiDr.ヨミドクター/2018.10.09 は、  <東京医科歯科大の岡沢均教授(神経病理学)らのチームは、3大認知症の一つである「アルツハイマー病」の遺伝子治療法の開発に乗り出す。マウスの実験では低下した記憶力が回復したとし、論文が英科学誌に掲載された。  アルツハイマー病では、異常なたんぱく質「アミロイド β 」が脳内に蓄積し、神経細胞が死滅する。患者は年々増えており、2025年には高齢者の5人に1人がかかるとされるが、根本的な治療法はまだない> と報じている。

 <......研究チームは、マウスの脳などを調べ、アミロイドβがたまり始める前に、神経細胞のつなぎめ(シナプス)を作るのを促すたんぱく質が減ることを突き止めた。このたんぱく質を作る遺伝子アルツハイマー病のマウスに投与したところ、シナプスが正常に作られ、記憶力も回復したという。岡沢教授は「1回の治療で効果が長期間持続することが期待できる」としている。

 アルツハイマー病に詳しい森啓・大阪市立大特任教授の話「マウスの病態が、人でも同じかどうか明らかにする必要があるが、認知症の発症後でも記憶力を回復できる可能性を示した点で注目される> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事オプジーボ「誤解がある」 がんセンター若尾さんに聞く 聞き手 編集委員・田村建二/朝日新聞/2018.10.07 - 11:00 は、  <京都大の本庶佑(たすく)特別教授が今年のノーベル医学生理学賞に決まり、研究成果である「免疫療法」への関心が大きく高まりました。一方、この手法や本庶さんの研究をもとに開発された薬「オプジーボに対しての誤解も少なくありません。免疫療法に関していま知っておきたいことについて、国立がん研究センターがん対策情報センターの若尾文彦センター長に聞きました。  ◇  本庶佑先生のノーベル賞受賞が決まって以来、私たちの施設にも「オプジーボで治療を受けたい」という相談の件数が増えています。なかには、手術を受けるのがベストと判断されたのに「手術でなく、オプジーボでがんを治すことができないか」という内容もありました。  ここには、いくつかの誤解があります> と報じている。

 <......まず、オプジーボは手術が受けられるような状態の方は対象になりません。手術ができればそれによってがんが治る可能性があるためです。すでにがんが別の場所に転移していて手術できない状態だとしても、いま標準的とされている抗がん剤がある場合は、まずはそちらを先に使うことになります。また、オプジーボの対象になったとしても、すべての患者さんに効果があるとは限らず、受けた方の2割ほどとされています。  さらに、「効いた」としても、それが「治る」ことを意味するわけではありません。いま確認されている効果はあくまで生存期間の延長で、がんそのものが治癒したということではありません。効果があるというと「治る」と患者さん側が受けとめがちなのは、マスコミの報道による印象もあるようですが、私たち医療者の情報発信も不十分だったためだと思っています。  オプジーボは副作用が軽いというイメージもあるようです。たしかに従来の抗がん剤によくみられる吐き気や白血球減少といった副作用は多くありませんが、間質性肺炎や重症筋無力症、1型糖尿病といった、このタイプの薬に特有の副作用が起こり得ます。こうしたケースにきちんと対応できる体制の整った医療機関で受けていただくことが大切です。  本庶先生の研究がオプジーボという薬の開発につながったことは大きな意義があり、ノーベル賞の受賞が決まったのはすばらしいことです。ただそのことで注目度が一気に高まり、オプジーボと効果が確認されていない従来の免疫療法といっしょくたにされてしまうなど、免疫療法全般に対する過大な期待につながっているように感じます。  私たちは、国立がん研究センターのがん情報サービスのなかに昨年3月開いたページ  https://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/immunotherapy/immu01.html  で、免疫療法「効果あり」のもの「広義」のものに分けて記載しました。  「効果あり」は、オプジーボなど「免疫チェックポイント阻害剤」と呼ばれる薬による治療が中心で、効果が明らかにされた結果、国が承認して保険が適用されたのに加えて、国内の診療ガイドラインでも推奨されています。  これ以外のほとんどの免疫療法は「広義」に該当し、効果はきちんと確かめられていません。免疫治療をうたう多くの民間クリニックが提供しているのは、自費による広義の免疫療法です。こうした治療を必ずしも否定するものではありませんが、本当に安全で有効であるのか、まずは臨床研究によって厳密に検討することが必要です。それをせずに、患者さんに高額の支払いを求めてこうした治療を提供するのは順序が逆ではないかと思います。また、研究をうたいつつ高額の費用を設定する場合もあるので注意がいります。  効果が確認されていない広義の免疫療法と、オプジーボを組み合わせて自由診療で提供するクリニックも出てきています。特有の副作用を考えれば、やはり日本臨床腫瘍(しゅよう)学会の薬物療法専門医がいるような施設で受けていただくべきだと思います。「患者さんの状態に合わせて薬の量を調整する」といった広告もみられますが、コストを下げるために薬を減らしているところもあるようですし、薬の血中濃度を一定以上保たなければ治療効果も望めません。  科学的根拠にもとづく医療を提供するべき「拠点病院」の側にも問題がありました。一部の「がん診療連携拠点病院」で最近まで、「広義の免疫療法」が臨床研究ではない形で行われていました。今年7月に拠点病院の整備指針が改正され、こうした免疫療法を拠点病院では原則として研究以外では行わないことになりました。  患者さんやご家族には、効果が明らかな免疫療法は限られていること、自由診療で行われている広義の免疫療法には慎重な対応が求められること、効果が認められた免疫療法にもリスクがあることを知っていただきたいと思います。  なぜ患者さんが自由診療の免疫療法を受けてしまうのか。それまでの拠点病院などでの治療がうまくいかなかっただけでなく、医師から十分な説明がなかったり、話をきちんと聞いてもらえなかったりして、それまでの医療者に不信感などがあったからではないかと思います。その背景には、拠点病院で一人ひとりの患者さんとじっくり向き合うゆとりがないといった医療体制の問題もあります。  いま自由診療の免疫療法を受けている方が、十分に納得して満足されているなら、無理にやめていただくことはありません。ただ、かけた金額に見合った効果が本当に得られているのか、ちょっと立ち止まって考えていただいて、もし不安や心配があるようでしたら、主治医や拠点病院のがん相談支援センターにぜひ相談していただけたらと思います。  (がん情報サービス・がん相談支援センターを探す) https://hospdb.ganjoho.jp/kyotendb.nsf/fTopSoudan?OpenForm  医療者の側には、なぜ患者さんが自由診療の免疫療法を受けようと思うことになったのか、そこに至るまでの患者さんの経緯をふまえ、気持ちを受けとめることが必要だと思います。そのうえで、これからどうしていけばいいのか、一緒に考えていくという姿勢が求められます   (聞き手 編集委員・田村建二)> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事レム睡眠行動障害 大きな寝言は認知症の前触れかも/産経WEST/2018.10.07 - 07:00 は、  <「夜に大きな声で寝言を言ったり、夢と現実を混同して歩き回ったりするんです」。70代の女性が夫に連れられて、物忘れ外来を受診されました。このような症状と軽い物忘れがあるため、高齢の夫も夜に十分眠ることができず、負担が多くて困っているとのことでした。  物忘れの検査をすると、まだ認知症のレベルではない程度の軽い物忘れがあるのみでした。脳のMRI(磁気共鳴画像装置)検査でも、ごく軽度の萎縮がみられましたが、ほとんど異常はありません。さらに詳しい検査で「レビー小体型認知症」の非常に早期であることが分かり、薬での治療を開始したところ、女性は夜もよく眠れるようになり、夫の負担も軽減しました> と解説している。

 <......大きな声の寝言があったり、夢と現実を混同して体を激しく動かしたりする症状レム睡眠行動障害といい、レビー小体型認知症やパーキンソン病で多く現れる症状の一つです。睡眠は、その深さや状態から「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」に分けられています。  レム睡眠では脳が活動しているため、まぶたの下で眼球がキョロキョロと動きます。そのため、英語ではラピッド・アイ・ムーブメント・スリープといい、頭文字を取ってレム(REM)睡眠といわれます。夢をみるのは多くの場合、このレム睡眠の状態です。  ―― 中略 ――  レム睡眠行動障害は、レビー小体型認知症や認知症を伴うパーキンソン病で認知症が明らかになる前から現れることが多く、これらの認知症の前触れの可能性があります最近、レビー小体型認知症の診断基準も改定され、このレム睡眠行動障害が中核的特徴の一つに追加されました。疑うような症状がある方は、早めに医療機関で相談してください。  (橋本市民病院 脳神経外科 部長 大饗(おわい)義仁)> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事「がん免疫療法」も審査厳しく 再生医療の監視強化へ/朝日新聞/2018.10.07 - 07:00 は、  <厚生労働省は、再生医療など細胞を用いる治療の監視体制を強める方針を決めた効果がはっきりしない多くの「がん免疫療法」も対象となる医療機関が事前審査の内容と大きく異なる治療をした場合、国が把握できる仕組みにして、審査の議事録などをウェブ上に公開させて透明性を高める> と報じている。

 <......がん免疫療法をめぐっては、ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった、京都大の本庶佑(ほんじょたすく)特別教授の研究をもとに開発された「オプジーボ」などの免疫チェックポイント阻害剤が近年、登場。一部のがんに公的医療保険が適用されている。再生医療安全性確保法が規制する免疫細胞を用いた治療法とは別の手法だが、「免疫療法」と、ひとくくりで混同されることもある。  細胞を用いる治療は、2014年施行の同法で規制された。iPS細胞の登場を契機に、患者の安全を確保しながら再生医療を発展させる目的に加え、患者自身の細胞を使う根拠が不明瞭な免疫療法や美容分野の医療に網をかける狙いもあった。  同法のもと、医療機関は治療の計画をつくり、病院や民間団体が設ける第三者の審査委員会に審査させる。ただ、審査の狙いは安全性の確保で、効果は保証していない。iPS細胞などを用いる「第1種」と比べ、患者の細胞を集めて使うがん免疫療法などの「第3種」は、審査委員会の要件が緩く、国のチェックを受けずに実施できる。  東海大の佐藤正人教授(整形外科)の調査によると、第3種のがん免疫療法の届け出は、今年3月までに民間クリニックなどで1279件に上ることがわかった。高額な治療費を請求する施設もあり、問題視されている。  同法の省令改正案では、計画に反する事態が起きたときの対応手順を新たに設け、治療に携わる医師に、医療機関の管理者への報告を義務づける。重大なケースは速やかに審査委員会の意見を聞き、委員会で出た意見を厚労省に報告させる。これまで努力義務だった苦情を受け付ける窓口の設置は、義務とする。また、審査委員会の要件を厳しくし、第3種では、計画審査を頼んだ医療機関と利害関係のない委員の出席数を現在の2人以上から過半数とする。審査の議事録などはウェブ上に公開させる方針だ。  厚労省は19日に専門家会合を開き、早ければ省令を今月中にも改正、公布する。(阿部彰芳、服部尚)> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事乳がん兆候、AIが診断...マンモ画像を数万人分学習/yomiDr.ヨミドクター/2018.10.04 は、  <米グーグル系列の英ディープマインド社と東京慈恵医大付属病院(東京都)は4日、日本人約3万人分の乳房のエックス線撮影画像から早期に乳がんを見つけ出す人工知能(AI)の開発に乗り出すと発表した。同社は、囲碁の盤面の画像で学習させたAI「アルファ碁」を開発し、2016年に人間のトップ棋士に勝った実績を持つ。この技術を乳がんの早期診断に生かしたい考えだ> と報じている。

 <......乳がんは通常、マンモグラフィー(乳房エックス線撮影)などの画像を医師が見て診断するが、世界全体で毎年数千例以上の見落としがあるといわれている。日本人は特に、体格や乳腺濃度の特徴などから、画像診断が難しいとされる。  同社は現在、英国で約3万人分の画像を基に乳がんの早期診断AIの開発を始めているが、日本人のデータも必要と判断した。東京慈恵医大付属病院で07~18年にマンモグラフィーを受けた約3万人分の匿名の画像を学習させる。  超音波診断の画像約3万人分と、磁気共鳴画像(MRI)約3500枚も合わせて学習し、人間の目が見落としてしまうような兆候も見つけることを目指す。診断精度の検証なども必要なため、実用化の時期はまだ見通せない同社と同病院の共同研究は5年間を予定している。  同病院放射線科医の中田典生准教授は、「日本は世界の中でも放射線科医の数が少ない診断の精度を高めるツールとして利用できれば、医療の質は飛躍的に高まる」と期待している。  日本人の乳がんによる死亡率は年々高まっており、厚生労働省によると16年には年間で約1万4000人が死亡している> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事オプジーボ中止後も影響継続か 大阪大、副作用対処に/KYODO/2018.10.04 - 22:00 は、  <免疫の働きを利用したがん治療薬「ニボルマブ」(商品名オプジーボ)は、投与中止後も4カ月以上、影響が継続する可能性があると、大阪大の小山正平助教(呼吸器内科学)らのチームが4日、海外の科学誌電子版に発表した。投与をやめても副作用が続く恐れがあり、対処法や抗がん剤との併用効果を検討する上で役立つ成果という> と報じている。

 <......オプジーボは、ノーベル医学生理学賞の本庶佑京都大特別教授の研究成果を基に実用化された。  阪大のチームは、効果がなかったり副作用が出るなどしてオプジーボ投与を中止した非小細胞肺がん患者8人の血液を分析装置で調べ、オプジーボとPD1との結合状態を解析した> とある。

 アルツハイマー型認知症治療薬の模索は、決定打を欠く推移の中、"治療薬ではなく、予防薬を!" とい動向が表面化している。

 ◆ 参照 当誌過去の "アルツハイマー 予防薬" 関連記事
 (1) アルツハイマー、治療より予防!進む創薬研究 効果を確認 原因たんぱく質の蓄積防ぐ!/当誌 2014.09.18
 (2) <「タウの方がアミロイド・ベータに比べて標的として望ましいことがはっきりしてきた」......そして予防医薬としては、何と、"既存薬" から有力な候補が複数挙がっている......> ( アルツハイマー病治療薬、安すぎて開発できず!?"国の資金を投じた医師主導の判断は?!/当誌 2018.02.05


 今回注目する下記引用サイト記事【100歳時代プロジェクト 認知症薬に挑む】(中) 正解分からず試行錯誤 予防薬にシフトも/産経ニュース/2018.09.17 - 13:00 は、  <アルツハイマー型認知症の原因は、脳内にアミロイドベータ(Aβ)が蓄積するためか。エーザイとバイオジェンが共同開発中の新薬候補が初めて症状の改善や進行を止める可能性を示したことは、Aβの蓄積が認知症の要因とする「Aβ仮説」が再び"創薬の中心"となる可能性を示した。  気になる研究結果もある。東京大の岩坪威(たけし)教授らのグループが5月に発表した研究結果によると、もの忘れが多くなるといった発症前の段階である「軽度認知障害(MCI)」と判定され、―― 中略 ――患者によって進行速度や症状の出方に差があることも示した。  アルツハイマー型認知症の原因を、「タウ」と呼ばれる別のタンパク質に求める説もある。―― 中略 ――  一方で、Aβをターゲットとする従来の考え方とは異なるアプローチで、成果を出している会社がある。後発ながらフィルムで培った独自技術で新薬開発に挑んでいる富士フイルムだ> と報じている。

 <......同社が開発中の治療薬「T-817MA」は、米国で実施した第2段階の臨床試験(治験)で、発症初期の患者の認知機能低下を抑制する効果が確認された。記憶をつかさどる「海馬」の萎縮を抑える傾向もみられ、最終の第3段階の治験を目指している。  同社医薬品事業部の伴寿一(ばん・としかず)部長は「私たちは、脳内の免疫細胞が異常化した悪玉ミクログリアによって脳内の免疫バランスが崩れ、脳神経の崩壊が進み、認知症が発症するという仮説に立っている。T-817MAは、悪玉ミクログリアを正常化させる作用を持つ可能性がある」と解説する。  他の多くの製薬会社がAβの蓄積を防いだり、蓄積したAβを減らしたりすることを狙っているのに対し、神経細胞の障害を軽減し保護することで認知症を防ごうというものだ。フィルムの酸化を防ぐ化合物の研究などが、新薬開発に生かされているという。  ただ、効果がみられたのは発症から平均2・6年以内の初期の患者で、症状が進行してしまうと効かない可能性がある。試行錯誤を経て、同社の開発コンセプトは、認知症を治す「治療薬」から発症を防ぐ「予防薬」へと移行しつつある―― 中略 ――  治療薬から予防薬へのシフトは世界的な潮流だ。症状が進んでしまうと、治療薬の効果が出にくいことはさまざまな臨床研究で証明されつつあり、軽度の認知症認知症予備軍であるMCIの段階で投与し発症を遅らせる方が有効だという考え方が強まっている。  問題は、もの忘れが多くなるといったMCI段階で該当者が医療機関にかかるケースは少なく、新薬開発に欠かせない治験の対象者を見つけるのが困難なことだ。新薬が世に出たときも、投与による予防を図るにはMCIの早期発見が重要となる。そうした需要に、日本発の技術が応えようとしている。 (道丸摩耶)> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事生きづらさ、皆で解決=国立がん研究センター東病院 がん相談統括専門職 坂本はと恵/毎日新聞/2018.10.03 は、  <最近、製薬会社から研究者の見学を受け入れています。自分たちが開発に携わった薬を実際に利用するがんの患者さんの様子を知り、今後の開発にいかすためだそうです> と報じている。

 <......その際、私から「手足のしびれやむくみ、脱毛などの副作用は、『家事や仕事に強く影響するのに、周囲につらさを理解してもらいにくくて困っている』と、よく相談を受けます」と話すと、ほとんどの研究者が「しびれなどは『軽微な副作用』と理解していて、強く意識していなかった」と驚き、「もっと工夫できないか根気強く研究します」と言って帰って行かれます。  患者さんを対象とした調査(2013年静岡県立がんセンター)で、約半数の患者さんが治療に関連した副作...    ―― 以下略 ――> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事乳がん手術後に発症 リンパ浮腫 初期対応が予後を左右 名大病院 早期治療へ治験開始/中日新聞/2018.09.11 は、  <乳がんの手術を受けた患者の約二割がかかるとされるリンパ浮腫一度発症すると生涯にわたって治療が続き、生活に支障が出ることもある。ただ近年の研究で、早期に発見して治療すれば、進行を防げる可能性があることが分かってきた。名古屋大病院手の外科は、早期の患者を治療する新たな医療機器を開発し、有効性を調べる治験に取り組んでおり、参加する患者を募っている。 (小中寿美)> と報じている。 ―― 詳細、以下の掲載記事参照 ――

 今回注目する下記引用サイト記事発見困難な食道がん、AIで判別するシステム開発...がん研有明病院など/yomiDr.ヨミドクター/2018.10.01 は、  <食道がんを内視鏡の画像から8割近い確率で判別できるAI(人工知能)診断支援システムを開発したと、がん研有明病院(東京都)と医療ベンチャー企業・AIメディカルサービスの研究チームが米医学誌に発表した。  チームは、同病院の内視鏡検査で撮影した食道がん患者の画像8428枚をAIに学習させ、大きさが1センチ未満で、赤みや凹凸がわずかながんを判別できるシステムを開発した判別速度は画像1枚あたり0・02秒と短いのも特徴だ> と報じている。

 <......このシステムを使い、がんの画像162枚を含む別の1118枚について、がんの有無を判別させたところ、がん画像の約77%に当たる125枚をがんと正しく識別したがんの進行度(ステージ)は98%の精度で判定した。  食道がん発見が難しいとされる。AIは学習データが多いほど精度が上がるため、さらにデータを蓄積すれば、識別の精度向上が期待できるという。チームは「いずれは動画でも即時に判別できる精度に高めたい」としている> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事国立がん研究センター 粘膜障害:口内炎/国立がん研究センター がん情報サービス/2006.11.30 は、  <口腔内は、歯以外の部分が粘膜に覆われ、食べ物の咀嚼(そしゃく:食べ物を噛み砕くこと)、消化、嚥下(えんげ:食べ物を飲み込むこと)などの食事にかかわる働き、味覚のように食欲にかかわる働き、会話にかかわる働きを持っています。また、唾液の分泌は口のなかを湿らせ、咀嚼を容易にし、味覚を助け、食べ物を飲み込みやすくし、口のなかを清潔にする働きがあります。口内炎ができると、これらのたくさんの働きが障害されることになります。> と報じている。

 <......1.口内炎とは  口腔内の粘膜(舌、歯ぐき、唇や頬の内側など)に起きた炎症性疾患の総称です。  症状としては、以下のようなものがあります。  痛み  出血  食事がしみる  口のなかの乾燥  口のなかがはれる  口のなかが赤くなる  口が動かしにくい  食べ物が飲み込みにくい  味覚が変わる  会話しにくい  主に、食事にかかわる働きが障害されますが、症状の悪化によって感染症を併発し、発熱や体力低下などの身体的苦痛はもちろんのこと、イライラや不眠など精神的にも大きな苦痛を伴うことがあります。  2.口内炎の原因  化学療法によって口内炎が起こることがあります。化学療法に使われる抗がん剤が、口のなかの粘膜にも作用して障害が起こることが1つの原因です。抗がん剤の投与後、およそ5日目から10日目ころに口内炎が発生しやすくなります。また、同時期に骨髄の機能が低下する副作用が重なると、口内炎によって傷ができたところに細菌などが侵入して感染しやすくなります。  口内炎を起こしやすい抗がん剤には以下のようなものがあります。  メトトレキサート(メソトレキセート(R))・フルオロウラシル(5-FU(R))・エトポシド(ラステット(R)、ベプシド(R))・シタラビン(キロサイド(R))・シスプラチン(ランダ(R)、シスプラチン(R)、ブリプラチン(R))・シクロホスファミド(エンドキサン(R))パクリタキセル(タキソール(R))・ドセタキセル(タキソテール(R))など  口内炎は、以下のような場合にも悪化しやすくなります。  1)機械的損傷  入れ歯が合わない、歯並びが悪く粘膜に当たる、熱いものを食べてやけどした、口のなかの粘膜が乾燥している(ちょっとしたことで傷がつきやすくなります)  2)口腔内衛生不良  水分や食事の摂取が不十分、唾液の分泌が不足している、歯磨きやうがいができない。  3)全身状態不良  病気や疲労で体力が衰えている、食事がとれずビタミン不足、貧血、栄養状態が悪い、ステロイド剤を多く使用している。  4)放射線治療  特に口腔、耳鼻、咽頭、喉頭、食道などの治療のために放射線を照射した場合や、造血幹細胞移植で全身放射線照射を併用した場合。照射に伴い、唾液分泌が抑制されて、口のなかの乾燥や味覚異常などの症状を伴います。  3.口内炎の予防  1)口のなかをよく観察しましょう  鏡を使って口のなかの状態を観察しましょう(乾燥、発赤、腫脹、アフタ、亀裂、潰瘍、出血、唾液の性状、白斑、舌苔、舌の表面の変化)  異常に気付いたときや、不快な症状があるときは医師もしくは看護師に伝えましょう  2)うがいは口のなかを清潔に保ち、口内炎の予防になります  口のなかを清潔に保っておくことは、口内炎の予防や重症化を避けることに役立ちます。 口のなかの細菌状態は、うがい後2〜3時間程度でもとの状態に戻ってしまうので、うがいは頻回に行うことが大切です。継続できる方法を医師や看護師と一緒に考え、変更していきましょう。  口のなかを清潔に保つためのうがいを効果的に行う目安は、約2時間ごとです  食前、食後、寝る前、夜中に目が覚めたときなど、1日に7〜8回を目安に行いましょう  イソジン(R)ガーグルなどの消毒薬を用いてもよいですが、口腔内の細菌状態は、水道水で行ってもイソジン(R)ガーグルを用いても2、3時間ほどたつと同じような状態にもどるので、苦痛が少なく継続できる方法を選択するとよいでしょう  メントールやアルコールが含まれている市販のうがい薬は、避けたほうがよいでしょう(乾燥を防ぐ、粘膜炎後の上皮化を阻害することを防ぐためです)  うがいの後、口唇の保湿をしましょう(リップクリームや白色ワセリンなどを塗布するとよいです)  3)歯磨きも忘れずに  毎食後、寝る前の1日4回行いましょう  食事をしていなくても、最低1日1回はブラッシングをするとよいでしょう  ナイロン製の歯ブラシで軟毛、超軟毛のものを用いるようにしましょう(動物の毛の歯ブラシは使用しないようにしましょう)  歯磨き粉は、メントールやアルコールが含まれていないものを選びましょう  デンタルフロスは歯肉を傷つけ、出血の原因になるので、治療中や血小板が少ないときは中止するようにしましょう  効果的なブラッシング方法:歯間、歯と歯肉の境目を丁寧に行う、強い力は入れず、1本1本丁寧に磨く、舌も軽くみがいて舌の汚れも落とす  鏡を使って、口のなかの状態を観察しながら行いましょう  出血や粘膜炎がひどいときは、歯磨きは中止しましょう  4)禁煙しましょう  たばこのヤニで歯・歯肉・粘膜が汚れ、粘膜の血行も悪くなっていると、口内炎や口腔内感染症が重症化する確率が高くなります  喫煙により、肺炎のリスクも高くなります  4.口内炎が起こった場合  1)痛みがあるとき  (1)医師の処方により、鎮痛剤を使用します  (2)うがいの工夫で痛みを和らげることもできます  生理食塩水:水道水でのうがいがしみたりして苦痛であるとき  キシロカイン(R)ビスカス(局所麻酔薬):生理食塩水や水道水に混ぜてうがいする  (3)食事の工夫で痛みを和らげることができます  食事を刺激の少ないものにするとよいでしょう(薄味、冷ましたもの、香辛料は控える、ミキサー食、軟食、流動食、経腸栄養剤)  食事によって痛みが強くなる場合、食事は控えるほうがよいでしょう  2)口内炎を悪化させず、早くよくするために  (1)うがいや口腔ケアの工夫  生理食塩水:苦痛が少なく実施でき、口の粘膜の回復を促進する  エレース含嗽(がんそう):口内炎によってできた粘膜の不良組織を除去する  ハチアズレ含嗽:炎症を抑え痛みを和らげたり、口のなかの消毒や組織の再生を促す  オキシドール含嗽:舌苔の除去  重曹含嗽、ハッカ水含嗽:口のなかの粘つきを和らげる  口腔内保湿ジェル:乾燥を和らげ保湿する  ※イソジン(R)ガーグル:しみて痛みが強かったり、口のなかを乾燥させ、組織の上皮化(口内炎が回復して新しい組織ができること)を阻害するため、口内炎があるときは用いないほうがよいでしょう  (2)食事の工夫  口のなかの刺激になるものは控える(香辛料、かたいもの、酸味の強い果物など)  3)感染予防や出血予防も大切です  口内炎を悪化させる感染を予防するためには、うがいをこまめに行うことが重要です。医師や看護師と方法を相談して継続可能な方法を選択しましょう  室外から帰ってきたとき、食事や薬の内服の前には必ずうがいをしましょう  血小板が少ないときや出血のあるときは、出血を悪化させないために、口のなかを刺激しないようにしましょう  乾燥によって口のなかを傷つけたり、出血するリスクが高まるので、口のなかや口唇の保湿につとめましょう> とある。

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