yasuo hirose: 2018年2月 アーカイブ

 昨日は、<アルツハイマー病......研究は"治療から発症抑制へ"!> という "アミロイドβ蓄積原因説" からの "研究視点の転換" >について注目した。

 ◆ 参照 当誌過去の "アルツハイマー病 発症抑制" 関連記事
  ルツハイマー病 40年におよぶ原因探索に出口見えず,研究は"治療から発症抑制へ"!/当誌 2018.02.27


 今回注目する下記引用サイト記事認知症予防と教育歴との関連は? 専門家に聞く/朝日新聞/2018.01.04 - 05:04 は、  <認知症になる人の割合が以前より減っている――。これまでの想定と異なる報告が最近、欧米で相次いでいる理由の一つとみられるのが、若いころに受ける「教育」だ。教育の充実で、認知症の約8%を防げるという。ただ、日本では増加傾向が続く> と報じている。

 <......英国の研究チームによると、65歳以上に占める英国の認知症患者の割合は1991年時点で8・3%だったが、2011年には6・5%に。英国内では91年に66万4千人の患者がいたとされ、高齢化のペースを加味すると、11年には88万4千人になると予想されたが、改めて調べると67万人だった。人数自体は増えたが、予想より21万人以上少なかった。  米国でも同様の結果が判明した。1万人規模の調査で、65歳以上に占める患者の割合は00年に11・6%なのが12年には8・6%に。  「減少」の有力な要因の一つが学校教育だ。米国の調査では、対象者が教育を受けた平均期間は00年の「11・8年」から12年の「12・7年」に延びた教育を16年間以上受けた人の認知症リスクは、12年未満の人の4分の1ほどだった   ―― 以下略 ――> とある。




















 今回注目する下記引用サイト記事40年におよぶ原因探索に出口が見えず,研究は治療から発症抑制へ/日経サイエンス/2018年4月号 は、  <社会の高齢化とともに,代表的な認知症であるアルツハイマー病の治療法への期待はますます高まっている。だが40年にわたって続けられてきた原因探索の試みはいまだ出口が見えず一時,根本治療になると期待された試みも失敗に終わった研究のターゲットは発症後の治療から,食事や生活の改善による発症抑制に移りつつある> と報じている。

 <......日本経済新聞社とフィナンシャル・タイムズは3月15日,日英認知症会議を東京で開催しアルツハイマー病など認知症の対策を議論する。理化学研究所や国立長寿医療研究センターで長く研究に取り組んできた学習院大学の高島明彦教授に,これまでのアルツハイマー治療薬開発の試みと最新の状況について聞いた。   治験失敗の衝撃   2008年,臨床医学の学術誌Lancetに,衝撃的な報告が載った。アルツハイマー病の患者にこの病気の原因の最有力候補とされていた脳内の老人斑をなくす抗体医薬を投与したところ,まったく効果が見られなかったのだ。  老人斑というのは,患者の脳に見られるシミのようなものだ。その正体はアミロイドβというタンパク質断片の異常な凝集体で,これが発症の引き金になると考えられていた治験でアミロイドβをなくす抗体薬の長期投与を受けた患者8人中7人は,死亡する直前,認知症の症状が最も深刻なレベルにあった。ところが死後に脳を調べた結果,老人斑はまったく見られなかった。つまり抗体薬は,期待通り老人斑を消したにもかかわらず,症状を改善しなかったこの報告は,当時世界的に盛り上がっていたアミロイドβを減少させる試みに,冷や水を浴びせることになった> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がん組織を移植したマウス使って創薬...国立がん研究センター計画〔読売新聞〕/MedicalTribune/2018.02.23 - 12:15 は、  <国立がん研究センターなどは、がん患者の腫瘍組織を移植したマウスを使い、抗がん剤などの創薬を支援する計画を発表した。  このマウスに新薬を投与して効果を調べることで、がん患者に対する薬の効き方を効率的に予測できるようになるという。計画は来月から開始する予定> と報じている。

 <......計画によると、まず肺がんや乳がん、大腸がんなどの患者から提供を受けた腫瘍組織を、免疫機能をほとんど持たない特殊なマウスに移植マウスの体内で組織を増やして取り出し、凍結保存する。新薬の効果を調べる時、凍結しておいた組織をマウスに移植し、薬によってがんが縮小するかどうかなどを調べる。  この手法によって、がん患者に薬が効くかどうかを50~60%の確率で予測できたとの報告もあるという。  集めた組織は、大学や製薬企業などが研究に活用できるようにする。計画の実施にあたり、同センターなどは患者から提供された腫瘍組織を利用するためのルールづくりを進めることにしている> とある。

 これまでにも、再生医療の分野での "臍帯血" の活用については、種々報じられてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "臍帯血" 関連記事

 (1) iPS細胞を使い脊髄損傷の患者を治療!世界初の臨床研究を2018年前半にも開始!(慶大)/当誌 2017.02.12
 (2) iPS細胞での再生医療推進に向け京大iPS研、"さい帯血"バンクと連携!細胞の備蓄推進!/当誌 2016.09.21
 (3) 再生医療の備蓄向け"iPS細胞"を"新生児臍帯血"で作製!成人からのより高品質!(京大)/当誌 2016.08.21


 今回注目する下記引用サイト記事脳性まひ予防に臍帯血投与 大阪市大などで臨床研究 合田禄/朝日新聞/2018.02.24 - 11:00 は、  <仮死状態で生まれて脳に障害を受けた赤ちゃん6人に、へその緒や胎盤に残る「臍帯血(さいたいけつ)」を点滴する臨床研究を行い、安全性を確認したと、大阪市立大などのチームが23日、発表した。脳性まひを防ぐのが目的。来年度から施設数を増やし、10倍ほどの人数で治療効果を確認する。  お産のとき、赤ちゃんの脳に十分酸素がいかずに脳が障害を受けると、脳性まひの主な原因となる。脳を冷やす治療法があるが、半数は重篤な後遺症が残る> と報じている。

 <......チームは2015~17年、大阪市大と倉敷中央病院(岡山県)、淀川キリスト教病院(大阪市)、埼玉医科大の4施設で、脳に障害を受けた赤ちゃんの臍帯血をとり、一部を生後3日間に3回点滴で赤ちゃん本人に投与。併せて脳を冷やす治療もしたところ、全員が1カ月後に人工呼吸の必要がない状態となり、初期の安全性が確認できた。  発達の程度はまだ確認できていないが、米国で同様の治療をした研究では、発達の障害がなかった割合が、脳を冷やす治療だけだと41%、臍帯血の投与を組み合わせると72%だった。大阪市大の新宅治夫教授(発達小児医学)は「早く効果を確認し、保険適用を目指したい」と話している> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がん増殖の酵素を特定 三重大、新薬開発に期待/伊勢新聞/2018.02.23 は、  <三重大(津市)は22日、がん細胞の増殖に関わる酵素を特定したと発表した。特定した酵素の働きを阻害する薬が開発されれば、新しいがん治療につながるという。同大大学院医学系研究科基礎医学系講座の研究グループが明らかにした> と報じている。

 <......がん治療の一つである抗がん剤のほとんどは、がん細胞以外の正常な細胞も攻撃してしまう。そのため、がん細胞の増殖を促す特定の分子に働く「分子標的薬」が有効とされ、「イレッサ」などが開発されたが、薬剤耐性や副作用などに課題もあった。  研究グループはこれまで分子標的薬の対象とされてきた「がん遺伝子」ではなく、タンパク質の分解を阻害する「脱ユビキチン化酵素」に着目86種類ある脱ユビキチン化酵素のうち、六種類ががん細胞の増殖を促進していると特定した。  研究グループの稲垣昌樹教授は「脱ユビキチン化酵素を阻害する薬が開発されれば、肺腺がんや乳がん、膵臓(すいぞう)がんなどの治療に使えると期待できる」と強調。一方で分子標的薬の課題として指摘される副作用については「程度がまだ不明」とした> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事iPS角膜移植、来年度中に実施...大阪大が申請へ/yomiDr.ヨミドクター/2018.02.22 は、  <大阪大の西田幸二教授(眼科学)は21日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作製した目の角膜の細胞シートを、角膜が傷ついた患者に移植する臨床研究を、今年6~7月に学内の審査委員会に申請する見通しを示した。  同委員会と厚生労働相の承認を得た後、来年度中に1例目の移植を行う方針という。同日、東京都内で行った日本眼科医会の講演会で明らかにした> と報じている。

 <......臨床研究では、京都大が備蓄する、他人に移植しても拒絶反応が起きにくい特殊なiPS細胞を利用。これを黒目を覆う角膜のうち、最も外側の角膜上皮細胞に変え、シート状に加工。角膜が傷つき、視力が低下した患者に移植する> とある。

 昨今の "再生医療技術" の進展にはめざましいものがある。 つい先日、当誌ではその分野の一動向である 外傷性脳損傷患者の機能回復へ 再生医療で治験実施/神戸新聞NEXT/2018.02.12 に注目したばかりだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "再生医療 脳" 関連記事

 (1) < 交通事故やスポーツなどで脳が傷つき、手や足にまひが残る「外傷性脳損傷」の患者の運動機能回復を目指す再生医療の臨床試験(治験)が、全国5カ所の大学病院で行われている。頭部に小さな穴を開け、脳に幹細胞を注入する方法脳梗塞患者を対象に同じ幹細胞を脳に注入した米国での治験では、動かなかった腕が上がるようになるなどの報告もある近畿では唯一、大阪大学病院(大阪府吹田市)で実施されており、治験参加者の募集が間もなく締め切られる (山路 進) ......> ( "外傷性脳損傷"患者の運動機能回復へ 再生医療の治験実施!脳損傷分に"幹細胞"注入!/当誌 2018.02.13

 (2) < "現場主義" という意味深長な言葉を思い起こすが、生物の体内メカニズムにも、"一大事件" が発生した場合には、その "現場近辺" に "鍵となる要因" が自然発生している( c.f. 免疫機能 )という現象が伴うかのようである......> ( "脳梗塞で死んだ細胞"を再生!事件現場(?)の"iSC細胞"で!兵庫医科大、定説覆す!/当誌 2017.01.07


 今回注目する下記引用サイト記事脳神経学の大発見!「iSC細胞(虚血誘導性多能性幹細胞)」の移植で「死んだ神経細胞」が再生した!/HEALTH PRESS/2017.01.09 は、昨今の当分野の報道の流れからすれば、やや「振り返る」かたちとなるのだが、上記の関連記事 (2) にある「iSC細胞(虚血誘導性多能性幹細胞)」を補足的に解説している。  <死んだ神経細胞は再生しない――。それが脳神経学の常識だった。  しかし、兵庫医科大学 先端医学研究所の松山知弘教授、中込隆之准教授らの研究グループは、2009年に脳梗塞の組織の中に神経細胞をつくる細胞があることを発見し、この度、この細胞を培養・移植すると「死んだ神経細胞が再生した」とする基礎研究の成果を発表した(神戸新聞NEXT2016年1月5日)> と報じている。

 <......この細胞再生の発見は、「死んだ神経細胞は再生しない」という定説を根底から覆した。研究グループによれば、2年後に臨床試験に入る計画だ。細胞再生研究の成果を見てみよう――。   細胞再生の常識を根底から覆した新発見   細胞再生といえば、iPS細胞を思い出す人が多いだろう。人間の皮膚などの体細胞に少数の因子を導入して細胞を培養すると、様々な組織や臓器の細胞に分化する能力(多分化能)と無限に増殖する能力(増殖能)をもつ多能性幹細胞に変化する。この人工多能性幹細胞がiPS細胞(induced pluripotent stem cell)だ。iPS細胞の作製に世界で初めて成功した京都大学の山中伸弥教授が命名し、ノーベル生理学・医学賞を授賞した。  体細胞が多能性幹細胞に変わることをリプログラミングと言う。 山中教授が見出した因子でリプログラミングを起こす技術は、再現性が高く容易なことから、iPS細胞は、病気の原因の解明、新薬の開発、細胞移植治療などの再生医療に新たな活路を拓いた。  つまり、 iPS細胞がもつ多分化能を活用すれば、様々な細胞を作り出せる。たとえば、糖尿病なら血糖値を調整する能力をもつ細胞を作れる、外傷を傷を負って神経が切断されたなら神経細胞を移植できる。さらに、難治性疾患の患者の体細胞からiPS細胞を作り、神経、心筋、肝臓、膵臓などの細胞に分化させ、患部の状態や機能の変化を探求すれば、病気の原因を解明につながる。  このように、iPS細胞が起こしたブレークスルーは、さまざまな多能性幹細胞の基礎研究を加速させている。今回の松山教授らの研究も、その先駆けとなる成果なのだ。   脳梗塞の患者にiSC細胞を移植すると死んだ神経細胞が再生した   松山教授らは、2009年に脳梗塞の組織の中に神経細胞を作る細胞がある事実をマウスの実験でまず確認し、研究を重ねて来た。2015年には、血管の周囲の細胞が神経細胞に変化する多能性を獲得している事実も確認できた。脳梗塞は脳の血管が詰まり、脳の神経細胞が死滅する疾患だ。  発見された多能性幹細胞は、iPS細胞よりも多能性が低いとされるが、体内で自然に生まれる自家細胞だ。松山教授らは、重症の脳梗塞を起こした患者の脳でも多能性幹細胞の存在を確認し、iSC細胞(虚血誘導性多能性幹細胞)と名づけた。  iSC細胞の移植は、脳の再生も期待できるため、松山教授らは、既に培養したマウスのiSC細胞をマウスの脳に移植し、正常に機能している状態を確認した。2016年11月に、日本医療研究開発機構の支援を受けてスタートした基礎研究では、ヒトのiSC細胞をマウスに移植し、成果を確かめている。マウスで効果があれば、ヒトへの応用の道も開ける。  iSC細胞はもともとヒトの体内で作られことから、移植してもがん発症のリスクは低い。しかも、脳梗塞に罹った脳は、機能を再生するメカニズムが強いため、再生治療に新たなエビデンスが構築される可能性が高い。   骨髄細胞やhNT細胞でも、脳梗塞の再生治療が実現か!   このような再生医療のポテンシャリティは限りなく大きいが、脳梗塞の再生医療の画期的なエポックはまだある。  脳梗塞は、脳の血管が閉塞し、血管が栄養を供給している脳細胞が破壊されて起きる。したがって、脳梗塞になった中心部分の脳細胞は保護できない。だが、急性期でも周辺部分に脳細胞の保護・再生が可能な領域(ペナンブラ)がある。この領域の治療を目的とする種々の細胞を用いた再生医療の研究が進んでいる。   1つは骨髄細胞による再生医療だ   ―― 中略 ――   もう1つはhNT細胞による再生医療だ   ―― 中略 ――  このように、種々の細胞を用いた再生療法の研究が進展しているが、多くは基礎研究の段階だ。基礎研究を積み重ね、安全性を確認しながら臨床応用を進めれば、脳梗塞だけでなく、パーキンソン病などの難疾患の再生治療も可能になる。期待しよう。(文=編集部)> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がん基本計画 受動喫煙 数値目標を断念/毎日新聞/2018.02.20 - 07:20 は、  < 健康増進法改正案に合わせ後退   厚生労働省は、国のがん対策の指針となる「第3期がん対策推進基本計画」(2017~22年度)に、2期計画では明記していた受動喫煙被害防止の数値目標を盛り込まない方針を固めた。同省は今通常国会に受動喫煙対策を強化する健康増進法改正案を提出する方針だが、改正案は公共の場の全面禁煙ではなく「望まない受動喫煙をなくす」ことを掲げる。これに合わせた結果、目標は数値が示せない抽象的な内容に後退した。 【下桐実雅子、阿部亮介】> と報じている。

 <......3期計画は昨年10月に閣議決定されたが、受動喫煙対策の目標は、厚労省と自民党との調整が難航したため空白のまま先送りされていた。2期計画(12~16年度)は、飲食店で受動喫煙にさらされる人の割合を22年度までに15%とするなどの目標が示されており、3期計画を議論する有識者の検討会は「受動喫煙ゼロ」を掲げるよう求めていた。  しかし、厚労省が今年1月に新たに示した受動喫煙対策案は、既存の小規模な飲食店では掲示すれば喫煙を認めるなど例外規定が多い。  どの程度の実効性があるかは不透明で、がん対策の計画は「20年東京オリンピック・パラリンピックに向けて受動喫煙対策を徹底し、計画期間中に望まない受動喫煙のない社会をできるだけ早期に実現する」と記載するにとどめる。  政府は近く、この部分も盛り込んだ3期計画を改めて閣議決定するが、がん患者らから批判の声も上がりそうだ> とある。

 "脊髄損傷" は、運動機能に大きな支障を及ぼすし、その治療法/リハビリ法は困難を極めるとされている。 そんな中で注目されるのが、<傷ついた神経の修復を妨げるRGMというたんぱく質> に着目した "RGM抗体" の投与という治療法だ。

 ◆ 参照 当誌過去の "脊髄損傷 抗体" 関連記事

  "脊髄損傷"の新薬(神経の修復を妨げるRGMというたんぱく質に着目)治験! (阪大など)/当誌 2017.12.27


 今回注目する下記引用サイト記事脊髄損傷のサル、抗体投与で機能回復 来年にも治験開始/朝日新聞/2018.01.06 - 19:38 は、  <脊髄(せきずい)損傷したサルに神経細胞の再生を促す抗体を与えることで、手の指の動きを回復することに、京都大と大阪大の研究チームが成功した。5日、英科学誌「セレブラル・コーテックス」に発表した。けがなどで脊髄を損傷した患者の新たな治療法になる可能性があり、来年にも大阪大を中心に、医師主導の臨床試験(治験)を始めるという> と報じている。

 <......京大霊長類研究所の高田昌彦教授(神経科学)らの研究チームは、神経細胞の再生を妨げるたんぱく質「RGMa」に着目脊髄を損傷させて片手の指の動きが悪くなるようにしたアカゲザルの脊髄に、このたんぱく質の働きを抑えるマウスの抗体を、チューブを通じて4週間与えた。  その結果、投与した4匹は運動機能が回復し、投与を終えて10週間後には、くぼみに置いた餌を損傷前とほぼ同じペースでつまめるようになった。投与しなかったサル3匹は半分ほどのペースだった。  損傷の直後に治療を始めると効果が見込める一方、時間が経過した慢性期の患者にも効くかどうかや、どの程度の脊髄損傷を治療できるかは現段階では不明という。治験はヒト用の抗体を用いて行う予定で、高田さんは「脊髄損傷後、早期に抗体で治療すれば相当な効果がある可能性を示せた。今後はどの程度の損傷まで治療の対象になるか検討を進める必要がある」と話す。 (西川迅)> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事大雪でけが人増え主要な病院満床 福井県嶺北、救急患者を最優先/福井新聞/2018.02.15 - 05:00 は、  <除雪や歩行中に転倒したり、屋根雪下ろし中に転落したりして骨折などをする患者が相次ぎ、福井県嶺北地方の主要病院では病床がほぼ埋まっているところが出ている。各病院では救急患者を最優先し、検査入院などそれ以外の患者の予定を遅らせるなどして対応している> と報じている。

 <......福井市の福井県立病院は、7日から約880のベッドがほぼ満床状態が続いている。担当者は「緊急を要しない手術や検査による入院を予定していた患者に対し、延期してもらうようお願いした」と説明する。  14日も病床の稼働率が95%という同市の福井赤十字病院は「例年、冬は入院患者が増える傾向にあるが、特に今季は骨折で運ばれる患者が多い」とし、患者の了解を得た上で入院時期を遅らせたり、他の医療機関へ受け入れを依頼したりして調整している。勝山市の福井勝山総合病院も現在もほぼ満床状態が続いているという。  福井市の福井県済生会病院は、460ある病床が12日までほぼ埋まり、同様に延期を要請するなどして緊急患者に備えていたが、現在は解消している。  福井市消防局救急救助課によると、6~13日に大雪に関連した救急搬送は計101件に上った。7日が23件で最も多く、通院手段のなくなった腎臓病の患者が人工透析を受けるための搬送が集中した。前半は歩行中の転倒事故が多く、10~12日の3連休中は除雪作業時のけがが目立ったという> とある。

 "がん手術を受けた後、間もなく死亡" という悲惨なケースは必ずしも少なくはないようだ。 だが、たとえ "死亡率が高まっているがん" とはいえども、患者の生存が、さらに脅かされて良かろうはずがない。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん手術 死亡" 関連記事

 (1) 術後の管理体制不備で、頸椎の手術を受けた60代男性が死亡! 遺族に4000万円賠償!/当誌 2017.05.27

 (2) がん手術後に女性死亡! 遺族"早期の検査で死亡は回避可!" 愛知県が和解金1300万円/当誌 2016.12.31


 今回注目する下記引用サイト記事がん手術受けた直後に死亡 日本大歯学部付属歯科病院/朝日新聞/2018.02.17 - 10:32 は、  <日本大歯学部付属歯科病院(東京都千代田区)で昨年9月、男性患者ががんの手術を受けた直後に容体が急変し、死亡していたことがわかった。  病院によると、舌がんと診断された東京都内在住の70代男性が昨年9月25日に首のリンパ節に転移したがんを切除する手術を受け、その約3時間後に容体が急変した。都内の別の病院に搬送されたが、死亡した。手術は口腔(こうくう)外科の歯科医師が担当した> と報じている。

 <......患者が医療行為によって予期せず死亡した場合、医療機関は、医療事故調査制度に基づき、第三者機関の日本医療安全調査機構に報告する必要がある。病院は男性患者が死亡した翌日に院内に立ち上げた事故調査委員会で「手術に過誤はなかった」とした。病院は制度の対象にならないと判断し、機構に報告しなかった。  病院は「患者さんが亡くなったことは重く受けとめる必要がある」としている> とある。

 "逼迫している国の財政状況(医療費40兆円オーバー!)" への対応策としての "医療政策" があの手この手で打ち出されている中、今回、初に実施されるのが「セルフメディケーション税制」だ。

 ◆ 参照 当誌過去の "セルフメディケーション" 関連記事

  市販薬購入費1万2千円超で減税 軽い病気では、自ら健康管理をするよう促すのが狙い!/当誌 2014.00.00


 今回注目する下記引用サイト記事確定申告に新税制...市販薬だけで医療費控除、特定品目1万2000円超で/yomiDr.ヨミドクター/2018.02.15 は、  <確定申告が16日から始まる。今回(2017年=平成29年分)からは、特定の市販薬を購入した金額が年1万2000円を超えると、税負担が軽くなる「セルフメディケーション税制」が利用できる。確定申告の開始を前に、制度の概要や手続きをおさらいしたい。(木引美穂)> と解説している。

 <...... どんな制度?   セルフメディケーション税制は、年間の医療費が10万円を超えた場合に所得税や住民税の負担を減らせる「医療費控除」の特例だ。セルフメディケーションとは「自主服薬」という意味。病気が軽度の場合は病院に行かずに市販薬を利用して、自分で対処することを意味する。  対象はドラッグストアなどで売っているスイッチOTC薬だ。17年1月22日時点で1676品目で、詳細は厚生労働省のウェブサイトで確認できる。パッケージの識別マーク=画像=でも分かるようになっている。  従来の制度でも市販薬は医療費控除の対象に含まれるが、年間医療費の自己負担額などが10万円を超えないと申告できない。セルフメディケーション税制は、スイッチOTC薬だけで購入費が1万2000円を超えた部分を、課税される所得から差し引ける。市販薬を定期的に購入する家庭などは対象となりやすい。  例えば、社会保険料などを差し引いた後の課税される所得が400万円の人が、家族の分も含めて2万円の対象商品を購入した場合、確定申告すると8000円を所得から差し引ける。このため、所得税1600円が還付されるほか、翌年は個人住民税が800円減る。合計で2400円の減税となる。   準備   確定申告をするには、まず昨年1年間にスイッチOTC薬を購入した際のレシートを集める。家族の利用分も合算した購入額(消費税込み)が1万2000円を超えていたら申告できる。  ドラッグストアなどのレシートには、品名に「●」や「★」のマークを付けて、対象商品であることを示している場合が多い。  次はレシートを見ながら、国税庁のウェブサイトや税務署にある「セルフメディケーション税制の明細書」に必要事項を記入する。お金の支払先や商品の名称、支払った金額などだ。商品名や金額は支払先ごとにまとめて記入できる。国税庁のウェブサイト「確定申告書等作成コーナー」で申告書を作成すれば、明細の入力も簡単にできる。いずれの場合もレシートの提出は不要だが、申告から5年間の保管が求められる。  また、申告者が職場や自治体の健康診断やがん検診のほか、インフルエンザの予防接種を受けるなど健康に対する「一定の取り組み」をしていることも条件になる。健診結果のコピーや予防接種の領収証を添付するか、確定申告書を提出する際に提示する。健診結果が分からないように塗りつぶしても構わない。   どちらがお得?   セルフメディケーション税制と従来の医療費控除は併用できない。どちらを選ぶと有利かは、「日本一般用医薬品連合会」のウェブサイト( http://www.jfsmi.jp/lp/tax )などで計算できる。  ◇  【 スイッチOTC薬 】 処方箋が必要な医療用医薬品に含まれる成分を転用(スイッチ)した市販薬。OTCは「Over The Counter」の略語で、薬局のカウンター越しに購入できる、との意味。製造・販売には厚生労働省の承認が必要となる> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事遺伝情報活用し最適治療を選ぶ「がんゲノム医療」、中核拠点11病院を選定/yomiDr.ヨミドクター/2018.02.15 は、  <がんの遺伝情報を活用し、一人ひとりに最適な治療を選ぶ「がんゲノム医療」について、厚生労働省の有識者検討会は14日、中心的な役割を担う中核拠点病院として、国立がん研究センター中央病院など計11病院を選定した。厚労省が近く正式に指定し、4月からスタートする。各中核病院がグループを組む連携病院は3月末までに決まる> と報じている。

 <......がんゲノム医療は、がんの原因となる遺伝子変異を調べ、それに合った薬を選ぶ治療法。  中核病院の公募には23病院から申請があった。専門家の配置などの要件を満たした17病院を対象に、遺伝カウンセリングの実績や患者・家族への情報提供体制など13項目を評価した。点数が上位だった9病院に加え、空白地域が生じないよう、地域性も考慮して2病院が選ばれた。  中核病院は、100種類以上の遺伝子を一度に調べて変異を突き止める一括検査を実施するほか、治療や研究開発、人材育成なども手がける一括検査は一部医療機関で自費診療や臨床研究で行われてきたが、多くの中核病院では4月以降に順次、入院費など一部に保険が利く「先進医療」で行えるようになる見通し> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がん細胞増殖「抑制構造」発見! 福島医大・植村講師らチーム/福島民友/2018.02.14 - 08:00 は、  <福島医大解剖・組織学講座の植村武文講師(38)と和栗(わぐり)聡教授(53)らの研究チームが、がんの原因遺伝子として知られるタンパク質「上皮成長因子受容体(EGFR)」がん細胞増殖を抑えるメカニズムを発見し、英国のオンライン科学誌「サイエンティフィックリポーツ」に発表した。このメカニズムを利用した抗がん剤の開発が期待されるという> と報じている。

 <......発表は1月22日付。研究チームによると、EGFRは細胞膜上に存在し、正常な細胞が増殖する際に重要な役割を果たすが、異常が起きるとがんの原因になる。研究では、細胞の中にあるタンパク質「GGA(ギガ)2」の量が少なくなると、EGFRは「リソソーム」と呼ばれる細胞内で分解を専門に行う場所に運ばれて分解されやすくなることを突き止めた。  現在、抗がん剤としてEGFRの機能を阻害する薬が使用されているが、がん細胞は薬への耐性を得て再増殖してしまうため、別のメカニズムを利用した抗がん剤の開発が求められている。今回の発見が新たな抗がん剤の開発につながることが期待されているという。  研究チームは肝細胞がんと大腸がんの細胞約40種類を分析し、約8年かけて福島医大単独で研究成果をまとめた。研究当時同講座講師だった亀高諭名古屋大教授も加わった。  和栗教授は「創薬のターゲットになり得るメカニズムを見つけることができた。さらに詳細を追究していきたい」と話している> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事DNA利用のナノボットがガン細胞攻撃に成功―― 折紙方式で畳まれ、標的で抗がん剤を放出/TechCrunch Japan/2018.02.13 は、  <SFのように聞こえるが現実の話だ。今日(米国時間2/12)、Nature Biotechnologyに発表された論文によると、自律的に作動する微小なロボットによって抗がん剤を標的細胞に有効に送り込む実験がハツカネズミで成功したという。  このDNAナノボットはガン細胞を探し出し、その細胞への血液供給を妨げる薬品を注入する。その結果、ガン細胞はやがて死滅するという仕組みだ。  「腫瘍細胞を持つハツカネズミによる実験で、われわれは 腫瘍細胞に特異的に結合するトロンビンを運搬するDNAナノボットを静脈注射によって投与した結果、腫瘍組織に血管内血栓形成を引き起こし壊死に至らせ、また腫瘍の成長を妨げることを実証できた」と論文は説明している> と報じている。

 <......DNAナノボットというのは薬剤投与における新しいコンセプトで、特別に合成され日本のオリガミのように畳まれるDNAシートを微小ロボットとして用いるものだ。  この研究を行ったチームが人間の乳がんを持つハツカネズミにDNAナノボットを注射したところ、48時間以内にナノボットは乳がん内のガン細胞を発見してに結合し、ガン組織への血液供給を阻害、組織を壊死させることができたという。  論文によれば、この実験で重要な点は、血液凝固因子をもつトロンビンを付着させたナノボットが標的とするガン細胞以外に血栓を引き起こさなかったことだという。  研究チームはまたBamaミニブタにナノボットを投与し、健康な組織に血栓を引き起こさなかったことを実証した。これによりハツカネズミより大型の動物でも安全であることが示された。  この研究チームによれば、最終目標は、この薬剤投与方法を人間に対しても確立すること>だ。もちろん実際の治験に進む前にさらに多数の研究が必要だという。  そうであっても、今回の実験の成功はガンの治療における大きなブレークスルーだ。現在の抗がん剤によるケモセラピーはガンであろうとなからろうとすべての細胞に届いてしまう。DNAナノボットを用いる方法に比べると野蛮だ。ナノボットはガン細胞に特異的に結合し、そこで抗がん剤を放出するのでガン細胞だけを壊死させる近い将来、この手法が人間のガン治療において承認され大きな効果をもたらすことが期待される> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事外傷性脳損傷患者の機能回復へ 再生医療で治験実施/神戸新聞NEXT/2018.02.12 は、  < 交通事故やスポーツなどで脳が傷つき、手や足にまひが残る「外傷性脳損傷」の患者の運動機能回復を目指す再生医療の臨床試験(治験)が、全国5カ所の大学病院で行われている。頭部に小さな穴を開け、脳に幹細胞を注入する方法脳梗塞患者を対象に同じ幹細胞を脳に注入した米国での治験では、動かなかった腕が上がるようになるなどの報告もある近畿では唯一、大阪大学病院(大阪府吹田市)で実施されており、治験参加者の募集が間もなく締め切られる (山路 進)> と報じている。

 <......脳や脊髄などの神経細胞は、一度傷つくと修復できない現在は外傷の治療後、運動機能の回復にはリハビリ以外の治療法はないとされる。  治験では、健康な人の骨髄から採取した間葉系幹細胞にヒトの遺伝子を加えて培養した幹細胞を使う。東京の再生医療ベンチャー企業が開発した。  治験薬の幹細胞は、局所麻酔で頭蓋骨に直径約1センチの穴を開けた後、注射針で脳の損傷部の周辺に注入される。他人に由来する細胞だが、免疫抑制剤は必要なく、手術後約1週間で退院できる。  ▽ 運動機能が改善  幹細胞の投与量を250万個、500万個、1千万個、ゼロ-の4グループに分け、運動機能がどの程度回復するかを1年間追跡調査する。治験の段階で投与量は伝えられないが、投与量がゼロだった人は、医薬品として承認された後、無償で治療を受けられる。脳に直接針を刺すが、これまでに公表されている米国の治験で、まひが悪化するなどの重大な合併症や副作用の報告はないという。  運動機能が改善する詳しいメカニズムは分かっていないという。大阪大病院の治験責任者を務める脳神経外科の中村元(はじめ)助教(43)は「投与した幹細胞はしばらくすると消えるが、注入後に栄養因子を出し、脳内の神経幹細胞を活性化させて神経のネットワークをつくっているのではないか」と話す。  ▽ 費用負担なし  対象となる患者は、脳の損傷から1年以上経過した18~75歳で、手や足に中等度以上のまひがあるなどの条件を満たす人。脳の損傷部が局所的であるなどの条件もあり、磁気共鳴画像装置(MRI)やコンピューター断層撮影(CT)の画像データも確認した上で、治験への参加可否が決まる。患者は原則、治験費用を負担しなくていい。  日米共同の治験で、予定患者数は両国で計52人国内では2016年秋から、同大をはじめ、東京、横浜市立、北海道、岡山の各大学病院で行っている。治験参加患者の募集締め切りが迫っているという。  中村助教は「事故などによる外傷性脳損傷の患者は、働き盛りの30、40代が特に多い。リハビリでも受傷半年後までは効果が期待できるが、その後は難しい。機能の維持のために日々リハビリに励む人の新たな治療法となるよう期待している」と話す。  治験の問い合わせはコールセンターTEL0120・555475> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事阪大グループ:血管を生み出す幹細胞 マウスで発見/毎日新聞/2018.02.09 - 09:00 は、  <血友病や心筋梗塞の治療法につながる可能性  大阪大の高倉伸幸教授(幹細胞医学)の研究グループが、血管の内側を覆う血管内皮細胞を生み出し、血管を新しく作ったり、維持したりする力を持つ幹細胞をマウスで見つけたヒトでも確認できれば、血管が詰まって血流が悪くなる心筋梗塞(こうそく)や、血管内皮細胞からの血液凝固因子の分泌不足で血が止まりにくくなる血友病の新しい治療法につながる可能性がある。研究成果は9日、米科学誌「セル・ステムセル」(電子版)に掲載される。  幹細胞はある細胞を作り出すもととなる細胞。赤血球やリンパ球などのもとになる造血幹細胞などが知られているが、血管内皮細胞の幹細胞は見つかっていなかった> と報じている。

 <......研究グループは、幹細胞が異物を細胞外へ排出する力が高いことに注目し、マウスの血管内皮細胞の中にわずかに存在する薬剤排出能力の高い細胞を詳しく調べた。すると、こうした細胞の一部では、他の血管内皮細胞にない分子が表面に発現していた。細胞分裂の際、自己複製をしながら分化先の細胞も生み出すという幹細胞の特徴も備えていることが分かった。  グループが後ろ脚の血流が悪いマウスに別のマウスから取った血管内皮幹細胞を投与すると、新しい血管ができるなどして血流がよくなった。  また、血友病のマウスに、別のマウスの血管内皮幹細胞を移植したところ、正常マウスと同水準まで症状が改善した。  高倉教授は「ヒトでも存在する可能性は高い。早く臨床応用につなげられるように研究を続けたい」としている。 【大久保昂】> とある。

  "自覚症状も少なく、早期発見が困難!" とされているのが、難治がんと言われる膵臓がんだ。 ようやく、血液検査などの新たな診断手法が模索されはじめてはいるが......。

 ◆ 参照 当誌過去の "膵臓がん" 関連記事
 (1) <"膵臓がん" は、その初期にあってはほとんど症状がない。そのため、「沈黙の臓器」との異名を持つのが膵臓なのであり、"がん" が見つかるのは、もはや治療が難しいとされる「4期」になってからというケースが少なくないという。 だからこそ、診断手法の開発が課題となってくる。......> ( "膵臓がん"を血液検査(特定たんぱく質の濃度)で早期発見、臨床研究開始!(国立がんセ)/当誌 2017.06.28
 (2) 早期発見が難しい"膵臓がんの血液検査法"(特定RNAの含有量測定)を開発!(東大病院)/当誌 2016.06.06


 今回注目する下記引用サイト記事自覚症状なしなので発見困難 "糖尿病からの膵臓がん"の脅威/@niftyニュース/2018.02.10 - 11:00 は、  <プロ野球中日ドラゴンズのエースとして活躍し、楽天ゴールデンイーグルスを念願の日本一へと導いた、星野仙一さん膵臓がんで死去したのは1月4日(享年70)。  膵臓がんの5年生存率は、ステージ1で40%。胃がんや大腸がんの同ステージの生存率はほぼ100%のため、その恐ろしさは見て取れる。  星野さんのがんが判明したのは、2年前の'16年7月と言われているが、急性膵炎を発症して受診した際に発覚したという。その後、闘病を続け、昨年11月28日には自らの殿堂入りを記念するパーティーで元気そうな姿を見せていたが、12月に入ってから病状が悪化、死に至ったという。  「難治がんと言われる膵臓がんですが、見逃せないリスク因子がある。それは、糖尿病です。星野さんも長年糖尿病に苦しんでいたようで、その影響が少なからずあると思われます。日本で国民病とも言える糖尿病を患っている人は、そもそもがんになりやすく、中でも、膵臓がんになりやすいことが分かっているのです」(健康ライター)> と報じている。

 <......5年ほど前、日本糖尿病学会と日本癌学会による「糖尿病と癌に関する合同委員会報告会」が開かれた。その発表の一つに、35歳以上の男女約33万6000人を10年間追跡し、そのうち、がんを発症した約3万3000人を対象に糖尿病の有無と発がん率を分析したものがある。  「その結果によれば糖尿病の人は、そうではない人に比べ、がんのリスクが2割高いことが判明したという。それをがん別の発症リスクで見てみると、膵臓と肝臓が約2倍、大腸が約1.4倍だったのです」(同)  ある放射線医師は、糖尿病膵臓がんの関係について、こう説明する。  「糖尿病で高血糖状態になると、血糖値を下げるためにインスリンの血中濃度が高くなる。このインスリンには、がん細胞の増殖を促す作用もあるのです。そのため糖尿病の人はがんになりやすく、中でも、インスリンを分泌する膵臓やブドウ糖の"倉庫"ともいうべき肝臓にがんができると、糖尿病の人ほどインスリンの悪影響を受けやすいと考えられます。加えて、糖尿病を助長させることから、酒量の多い人や喫煙する人も危ないと言える。膵臓がんは、決して他人事ではないのです」  日本糖尿病学会によれば、糖尿病の患者数は推定1000万人で、予備軍を含めると2000万人にも上る。このうち糖尿病が疑われる人の4割がほとんど治療を受けていないと言われるだけに、対策の点でも大きな問題だ。  また、膵臓がん早期発見が難しく、悪性度も高い。しかも、日本における発症率だけを見れば、胃がんや肺がんの方が上回るが、これらは定期的に検診を受ければ早期発見が比較的容易であり、適切な治療を受ければ生存率も高い。一方で、膵臓がん初期症状が乏しい上に、厚生労働省の定めるがん検診にも含まれていないことが、早期発見をさらに難しくしているのだという。  「膵臓がんの早期発見が難しいと言われるのは、その一つの原因に症状が出にくいことがあります。もう一つは、膵臓が非常に小さい臓器で、腫瘍も2センチ未満であることと、お腹の奥深くにある後腹膜臓器であることが挙げられます」(同)  また、膵臓がんまだ腫瘍が小さいうちから周囲に広がりやすく、最初から肝転移や肺に転移した状態で発見されることが多いのだ。  「そのことは、膵臓が他の内臓組織と複雑につながっていることが一因とされています。腕のいい医師が細心の注意を払って手術をしても、すべてのがん細胞を取り切ることは簡単ではない。術後も再発予防の目的で、抗がん剤治療や放射線療法が用いられるのは、そうした理由もある」(同)  東京労災病院放射線科の担当医は、次のように説明する。  「がんの転移は、血液の流れに乗って移動する血行性転移と、リンパ液に乗って移動するリンパ行性転移の二つがあります。膵臓の場合、臓器自体のサイズが小さいことと、周囲に太い血管が通っていることなどから、遠隔転移することの多いがんと言われます。特に、膵臓から出た血液が最初に向かう肝臓への転移が、最も多いと見られている。もちろん、隣接している胃への転移も少なくありませんが、逆に胃がんの膵臓への転移や、脳、骨などへの転移の危険性も高い。もし転移が見つかった場合は、がん細胞がすでに血液やリンパ液などから全身を巡っていると考えられます。そのため、手術は基本的には行わず、抗がん剤と放射線治療、緩和ケアなどが中心となります」  ―― 中略 ――  昨年7月に亡くなった昭和の大横綱千代の富士も、もともと糖尿病で、元気だった頃は強い洋酒を好む酒豪としても知られていたが、最後は膵臓がんで亡くなっている。  「糖尿病を患う期間が長引くにつれ、膵臓がんのリスクが増加する。60歳以上の死亡者が9割を占め、早期発見が難しい膵臓がんは、とにかく予防が第一になってきます。そのカギを握る糖尿病は、予備軍を含め見て見ぬふりをしてはならない。糖尿病3大合併症は神経障害、網膜症、腎症ですが、専門家の間では膵臓がんを第4の合併症に含めてもいいのでは、という意見もあるのです」(内科医)  がんは、どんなに体が丈夫だと自負する人でも、心をたちまち弱くしてしまう。後悔しないためにも、まずは糖尿病の予防を心掛けよう> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事かぜのひきはじめにとりたい食材とは....../毎日新聞 - 医療プレミア/2018.02.09 は、  <漢方医学では風邪を「ふうじゃ」と呼び、体に邪気が入ることが原因と考えられています。  かぜを長引かせないために、「食養生」と呼ばれる漢方の考えをとり入れ、初期の段階でしっかり治しましょう。  食養生とは、食べ物が持つ力を健康維持に役立てるというもの。かぜをひいたときに効果がある、おすすめの食材を紹介します。  寒気、くしゃみ、鼻水など、かぜのひきはじめの症状がみられたら体を温める食材をとりましょう。代表的な食材は、しょうが。すりおろしたしょうがを、紅茶やホットミルク、みそ汁やスープなどに加えれば、簡単にとり入れることができます> と解説している。

 <......また、長ねぎの白い部分も葱白(そうはく)と呼ばれる漢方薬のひとつで、体を温める効果があります。みじん切りにして味噌汁などの具にしましょう。  白菜、大根、長ねぎを煮込んだスープは、三白湯(さんぱくたん)と呼ばれる、かぜの初期におすすめの薬膳スープです。味付けは、塩や味噌などでシンプルに。体の芯から温まります。食欲があるなら、鶏肉や豚肉を加えてもよいでしょう。  のどに痛みがある場合は、抗菌作用のあるハチミツが役立ちます。レモン汁とお湯でつくるホットレモネードは体も温まります。また、大根おろしのしぼり汁にハチミツを加えたものも、のどを潤すとされています。  せき止めの効果があるのは、しそ(大葉)です。みそ汁に加えるほか、細かくきざんで、お湯をそそいで飲むのもおすすめの方法です。  かぜをひいたときは、食欲は落ちるものです。これは消化器官が休みを求めているサイン。胃腸に負担のかかる脂の多い食事は避け、おかゆ、よく煮た野菜、卵、豆腐、白身魚など、消化のよいものを選ぶようにしましょう。  また、かぜをひいたとき食養生とともに大切なのは、しっかり休養することです。十分な睡眠をとることを心がけて、かぜを長引かせないようにしましょう。  監修:南雲久美子(目黒西口クリニック院長)  「ケータイ家庭の医学」2017年12月掲載より (C)保健同人社> とある。

 "認知症治療薬開発" は、残念ながら現在、"踊り場にある" 、"困難な局面にある" と見られているようだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "認知症治療薬開発" 関連記事

  師走のエーザイの株価急落原因は、難しいアルツハイマー新薬開発での芳しくない成績!/当誌 2018.02.07


 今回注目する下記引用サイト記事 認知症治療薬開発は「2つの壁」を超えられるか 村上 和巳/Forbes JAPAN/2018.02.08 - 08:45 は、  <開発中の認知症治療薬の途中経過成績が不調だったことから昨年12月に株価急落の憂き目を見たエーザイ。その顛末は、「株価を急落させた、エーザイのアルツハイマー薬開発」に書いた。  そもそも日本では2011年7月を最後にアルツハイマー型認知症の新薬は登場していない。そして現在、アルツハイマー型認知症の新薬開発停滞は全世界共通の問題でもある。 ―― 中略 ――  なぜか。実はアルツハイマー型認知症の新薬開発にはいくつかの大きな壁が立ちはだかっている> と報じている。

 <...... いまだ原因不明なアルツハイマー型認知症   まず、第1の壁として、アルツハイマー型認知症の原因が完全には特定されていないことがあげられる。現時点でその原因は、「アミロイドβ」や「タウ」と呼ばれるたんぱく質が脳内に異常蓄積し、神経細胞を死滅させることで起きると考えられている。だがその因果関係は明確なエビデンスが得られていない。  病気の進行とともに患者の脳内にこれらのたんぱく質の蓄積が進むため、「これが原因だろう」と推定されているに過ぎない。しかし、実は根本の原因は別にあり、こうしたたんぱく質の蓄積は、その結果併発的に起こっている可能性も否定できないのだ。 ―― 中略 ―― アルツハイマー型認知症では、高血圧症のような明確な指標がない。そもそも診断自体が、患者の物忘れの状況などの医師の問診に加えて、記憶テストや簡単な計算などで認知機能を測定する「認知症スケール」の合計点数で診断を下す。  治療薬の効果判定の一部も、この認知症スケールで評価している。血中成分濃度や血圧値のように、数値基準で測れない以上、他の病気と比べて診断や薬効評価にあいまいさが含まれることは避けられないつまりアルツハイマー型認知症の新薬開発は、正体のわからない相手に効果のわからない手段で立ち向かう手探りの戦いなのだ。   臨床試験の参加者を見つけにくい   第2の壁は、既存の治療薬で得られたアルツハイマー型認知症の特性が関係している。 ―― 中略 ―― 前駆期の患者は、自分自身はおろか周囲も認知症であると気づかないことが多い認知症を疑って病院へ診察に訪れることはまずないし、職場や自治体が行う健康診断でも見つけることが難しい。しかも、前述した診断手法ゆえにこうした患者でのアルツハイマー型認知症の診断難易度は上昇する。医師の問診でも、認知症スケールでも、もともと記憶や計算が苦手な人と、その力が低下した人の違いを見つけるのは、かなり難しいからだ。  それゆえに、医師も製薬会社も、治療効果が出しやすい臨床試験に適した人を見つけることが難しい。最終的に臨床試験の枠組みが決定しても、それから必要となる参加者が集まるまでに数年を要することもあるのだ。  運良く臨床試験参加者の募集に成功しても、その効果を調べる臨床試験にも、特有の問題がある。  一般に新薬の臨床試験では、参加者を2群に分け、新薬候補物質と、それに似せた薬効のない偽薬(プラセボ)をそれぞれ投与し、その効果の差を、統計学を使って明らかにする。  ところがアルツハイマー型認知症の場合、進行が緩やかなため、一般的に1年半程度で行われる臨床試験の期間中に、偽薬に比べて明確な効果を確認するのは、他の病気と比べてかなり難しいのだ。  しかも、効果の確認手段は、前述した曖昧さを含む認知症スケールを用いるため、偽薬と比べて明確な効果の差を評価しにくい。認知症スケールの結果は、対象者のその日の体調や気分によっても揺れが大きい。  これらをクリアするとしたら、より多くの患者でより長期間の臨床試験を行わねばならない。しかし、そのコストは極めて膨大なものになるし、製品化がいつまでも進まない。現状はそのような状態になっている。  患者を第一に考えれば、立ちはだかる2つの「壁」が、構造として高すぎるのではないかという考えもある。アルツハイマー型認知症の臨床試験のデザインを組み直し、新薬開発に対する公的支援などの枠組みも検討すべき時期に差し掛かっていると言えるかもしれない> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事かかりつけ医 普及促す 診療報酬、初診料800円上乗せ/日本経済新聞/2018.02.07 - 10:13 は、  <厚生労働省は7日、医療サービスの公定価格である診療報酬について、4月からの詳細な改定方針をまとめた。「かかりつけ医」が各地域で普及するよう報酬を厚くするのが柱で、新たに800円の初診料を上乗せする大病院での高度医療との役割分担を明確にしつつ、国として「病院から在宅へ」という方針を加速する。医療と介護の連携も進める> と報じている。

 <......中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)に示した。改定率は2018年度予算の編成過程で0.55%増となることを決めており、4月からの適用に向けて具体的に詰めた。  厚労省は団塊の世代が全員75歳以上になる25年に向け、費用がかかる病院でなく自宅や介護施設など住み慣れた地域で、老後を送れる体制をつくる必要があると考えたかかりつけ医の普及をその柱とし、診療だけでなく日常の健康相談や予防に取り組むよう促す。  報酬の具体策として、かかりつけ医向けに800円の初診料加算措置(自己負担は最大3割)を新設。報酬を手厚くし、夜間や休日も電話対応できるようにすることなどを求める。患者にとって身近になる半面、自己負担もその分増す。  生活習慣病など慢性的な病気について遠隔診療の活用を促す手当てもした。今回は介護サービスの公定価格である介護報酬との同時改定にあたり、介護との連携も重視した。自宅での「みとり」に対して報酬を加算、特別養護老人ホームでの終末期医療の拡充などの措置も盛り込んだ。  地域医療と大病院との役割分担の具体策としては、紹介状を持たず大病院を受診した際の負担を見直す。いまは初診で5千円以上、再診で2500円以上を負担。対象となる病院の要件を500床以上から400床以上に広げる。地方の中核病院なども対象に含める。  入院医療の仕組みも改める。現在は「患者7人に対して看護師1人を配置する」という基準に基づいた病床の報酬が厚く、数が多い。高い報酬に見合った医療を提供できていない病院も指摘されている。今回の改定では重症者の割合などに応じて入院料を細かく分類する方式に改める。「患者10人に対して看護師1人」が配置される病床への緩やかな移行を促す。  医療費は高齢化に伴って大幅な増加が見込まれるため、どう効率化するかが課題になっている。  今回は薬の公定価格である薬価を平均約7%引き下げる。21年度からは制度改革の一環で、現在2年に1度になっている薬価の改定を毎年実施することを決めた。病院前に立ち並ぶチェーン薬局への報酬も減らす。年1兆円規模の医療費がかかる透析治療の報酬も減額する> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事株価を急落させた、エーザイのアルツハイマー薬開発 村上 和巳/Forbes JAPAN/2018.02.01 - 07:30 は、  <2017年の年の瀬が迫った12月22日、東京証券取引所で国内製薬大手のエーザイの株価が急落した。前日の21日には年初来最高値の7148円まで上昇していたが、22日の取引開始とともに値を下げ、一時は8月24日の年初来最安値5496円に近い5970円。終値ベースでは前日比14.8%減で同日の下落率トップという不名誉な結果となった。  原因は21日の取引終了後、同社が米バイオジェンと共同開発中のアルツハイマー型認知症に対する新薬候補の臨床試験中間成績で、有効性目標を達成できなかったと発表したためだ。1999年に世界で初めてアルツハイマー型認知症治療薬「アリセプト(一般名・ドネペジル)」を世に送り出したエーザイの次なる認知症治療薬開発に対して高まっていた期待の大きさが、裏目に出た形だ> と報じている。

 <...... 患者は増加の一途、治療薬は4種類のみ   2016年末時点で、先進国トップの高齢化(65歳以上)率27.3%を記録する日本。厚生労働省では2012年時点で高齢者の認知症患者は462万人、有病率は15%と発表している。認知症発症の最大のリスクファクターは加齢であるため、少子高齢化が進展中の日本では当面、この数は増えることはあっても減ることはない。実際、同省は2025年に認知症患者数は675~730万人、有病率は18.5~20%まで上昇すると推計している。  認知症が他の高齢者疾患よりも深刻なのは、家族などが介護に忙殺され、その生産性低下まで引き起こしてしまう点である。過去には認知症の親の介護のために仕事を辞め、経済的困窮に陥った子供が親を殺害してしまう痛ましい事件まで起きている。  官民あげての認知症対策強化が求められているなかで、最も期待されているのが効果の高い認知症治療薬の登場だ。  認知症は複数の病態に分類されるが、その中で約7割を占めるのがアルツハイマー型認知症だ。そして、現在ある4種類の治療薬のうち、世界初のアルツハイマー型認知症治療薬として1999年に世に送り出されたのが、エーザイが開発したアリセプトであった。この開発は母親がアルツハイマー型認知症を患った同社研究所勤務の杉本八郎氏(現・同志社大学客員教授)の執念の賜物と言われている。  それまではアルツハイマー型認知症と診断されてもほとんど治療手段がなく、患者やその家族にとって確定診断は絶望を意味したアリセプトの登場は医療従事者、患者とその家族いずれにとっても福音だった。  医薬品業界では1剤で年商10億ドル(約1000億円)を超える大型製品を「ブロックバスター」と呼ぶ。アリセプトは瞬く間にブロックバスター入りし、最盛期には全世界売上高3228億円を記録した。  しかし、2010年以降アメリカをはじめとする主要国で特許が失効。これを機に成分が同じながらも安価なアリセプトのジェネリック医薬品に市場を侵食され、全世界売上高は500億円弱にまで落ち込んでしまっていたのだ。  ヒットしたアリセプトだが、残念ながらその効果は限定的である。現在、アリセプトを含めた4種類の治療薬は、いずれも進行を遅らせる効果しかない。その効果も1年程度で尽きてしまうのが一般的だ。  まだ限られた選択肢しかないアルツハイマー型認知症では、次なる新薬登場への期待は患者やその家族を中心に極めて高い。また、今後患者が増加の一途を辿ることが確実なゆえに、新薬の潜在市場は巨大である。  エーザイは、アリセプトの特許失効前後から、次のブロックバスターを創出するべく、複数の後続アルツハイマー型認知症新薬の開発に取り組んでいきた。そのうち期待値が高かったものの一つが、今回米国のバイオテクノロジー企業と共同開発を進めていた新薬候補だったのだ。  エーザイのようにアルツハイマー型認知症新薬を開発する製薬企業に対する期待は否が応にも高くなる反面、開発が不調となれば、失望も極大化してしまう。師走のエーザイの株価急落は、まさにそのことを端的に示している。   世界大手も尻込みする認知症新薬開発   現在、アルツハイマー型認知症の原因は、「アミロイドβ」や「タウ」と呼ばれるたんぱく質が脳内に異常蓄積し、神経細胞を死滅させることで起きると考えられている。その新薬開発の主流は、アミロイドβを取り除くために人工的に精製された抗体を注射薬として投与するタイプだ。今回芳しい成績を得られなかったエーザイが開発中の新薬もこのタイプである。  過去には国際製薬大手の米ファイザーや米イーライリリーなども同タイプの新薬開発に挑んだが、コストが見合わないことなどから製品化を断念している。アルツハイマー型認知症新薬の開発が進まないのには複数の理由がある(詳しくは次回)。  ただ、今回のエーザイの件も含む過去の「失敗」事例は、新薬として規制当局から承認を得られる水準までは至らなかったわけだが、完全に効果が否定されたものではない新薬開発を継続するエーザイや、米国のバイオジェンは、アルツハイマー型認知症治療の希望と言っていい> とある。

 認知症のうちで多くの比率を占めるアルツハイマー病の原因物質としては、<タウの方がアミロイド・ベータに比べて標的として望ましい> という指摘について、昨日、注目した。

 ◆ 参照 当誌過去の "タウ" 関連記事
 (1) <タウの蓄積が可視化されることによりアルツハイマー病の診断や治療において「タウの方がアミロイド・ベータに比べて標的として望ましいことがはっきりしてきた」......> ( アルツハイマー病治療薬、安すぎて開発できず!?"国の資金を投じた医師主導の判断は?!/当誌 2018.02.05
 (2) <国内機関が新たなターゲットと注目したのがタウたんぱく質だ。量研機構や順天堂大、学習院大などは「タウコンソーシアム」を昨年設立した。日本発の治療薬と診断法の開発を目指す......> ( "アルツハイマー病" 日本発技術で創薬に期待!原因物質(タウたんぱく質)抑制で新戦略/当誌 2017.05.03


 今回注目する下記引用サイト記事前頭側頭葉変性症とアルツハイマー病が有する共通の病態を発見 は、  <東京医科歯科大学は1月30日、新規に作成した前頭側頭葉変性症のモデルマウスを用いて、病態早期に生じるタウタンパク質リン酸化が、シナプス障害を通じて認知症状を引き起こしていることを明らかにしたと発表した。この研究成果は、同大難治疾患研究所/脳統合機能研究センター・神経病理学分野の岡澤均教授の研究グループと、東京大学の宮野悟教授、名古屋大学の貝淵弘三教授らと共同研究によるもの。国際科学「Nature Communications」オンライン版に掲載されている> と報じている。

 <......アルツハイマー病、前頭側頭葉変性症、レヴィー小体型認知症の3大認知症は、高齢化社会の日本で大きな社会問題となっている。これらの3大認知症には遺伝の影響が強い家族性認知症遺伝的要素が目立たない孤発性認知症があるが、家族性前頭側頭葉変性症の中では、タウ(tau)とプログラニュリン(PGRN)の遺伝子変異の頻度が比較的高いと言われている。 ―― 中略 ――  これらの3大認知症については、根本的な治療法(病態修飾治療法:DMT)が確立されてない。 ―― 中略 ――  研究グループは、新たに作成した変異プログラニュリン遺伝子を持つノックインマウスより採取した大脳組織を用いて、経時的に網羅的リン酸化プロテオーム解析を実施。その結果、TDP43タンパク質の脳内凝集が見られる以前に、タウタンパク質の203番目アミノ酸(Ser203)のリン酸化の異常増加が脳内で検出されたという。さらに解析を進めたところ、この203番目セリンがリン酸化したタウタンパク質(pSer203タウタンパク質)は、ヒト前頭側頭葉変性症患者脳でも確認され、神経細胞のシナプスに局在していたとしている。このような異常リン酸化タウタンパク質のシナプスへの局在は、アルツハイマー病モデルでも報告されており、シナプスを障害して認知症状につながることが示唆されている。そこで、タウタンパク質のAAVノックダウンベクターを用いて変異プログラニュリンノックインマウスの遺伝子治療を行ったところ、減少していたシナプスの数が正常化し、認知障害の症状も改善したという。 ―― 中略 ――  今回の研究より、アルツハイマー病と同様にタウタンパク質を治療開発の標的分子とする戦略が前頭側頭葉変性症においても適応可能であることが示唆され、具体的な治療手法を複数提示された。研究グループは、「現在の認知症研究の焦点となっている発症前の早期病態解明と早期治療法開発を明確に示した点でも、大きな意義を持つと考えられる」と述べている> とある。

 アルツハイマー病に関する下記記事では、以下のような重要なポイント3点の浮上と、だとしても直面しているのっぴきならない現状が描き出されている。

(1) <タウの蓄積が可視化されることによりアルツハイマー病の診断や治療において「タウの方がアミロイド・ベータに比べて標的として望ましいことがはっきりしてきた」> という点。

(2) リアルなコスト視点の問題から、<アルツハイマー病は発症してからの治療より発症前の予防に研究の焦点が移っている。(開発費などが巨額なため)高価な抗体医薬は多くの人が利用する予防薬としては使えない」からだ> という点。

(3) そして予防医薬としては、何と、"既存薬" から有力な候補が複数挙がっている、という点。

 ところが、<既存薬をこれまでの用途とは異なる病気の治療に転用することを「ドラッグ・リポジショニング(既存薬再開発)」と呼ぶ。リファンピシンをアルツハイマー予防薬にリポジショニングするためにはアルツハイマー病を対象にした効果などをヒトで調べる臨床試験が必要だ> とあり、

 <しかし今のところ試験に乗り出そうという製薬会社はないという。リファンピシンは特許切れでだれでも製造できるため、コストとリスクを払って製薬会社が再開発しても元が取れない恐れがあるためだ> という点。
 なお、理解しがたいのは、次の点なのである。
 <製薬会社による臨床試験が難しいなら、国の資金を投じた医師主導の試験で効果や安全性を確認する手もあるはずだが、どちらの候補物質にも十分な資金が投じられている状況とはいえない>......。


 今回注目する下記引用サイト記事安すぎて開発できず アルツハイマー病治療薬の苦悩 科学記者の目 編集委員 滝順一/日本経済新聞/2018.02.04 - 06:30 は、以下のように、"国民的課題!" が、非常に残念な現状にあることを訴えている。

 インフルエンザの大流行が止まらず、過去最多の前週を上回りまた更新した模様。

 ◆ 参照 過去の "インフル大流行" 関連記事
  <インフルエンザの大流行が止まらない。厚生労働省は2日、最新の1週間(1月22~28日)に全国約5千カ所の定点医療機関から報告された患者数が、1カ所あたり52・35人だったと発表した。過去最多だった前週(51・93人)からさらに増えた......> ( インフル大流行 患者数、過去最多をまた更新/当誌 2014.00.00


 今回注目する下記引用サイト記事1回飲むだけのインフル新薬、5月に発売へ/朝日新聞 - apital/2018.02.02 - 18:18 は、  <1回飲むだけの新たなインフルエンザ治療薬「ゾフルーザ」が5月にも発売される見通しになった。ウイルスの増殖を抑えるこれまでになかったタイプ。塩野義製薬が開発した。従来の薬に耐性を持ち、効きにくくなった人にも効果が期待される。  厚生労働省の部会が2日、製造販売を了承した。順調にいけば3月に承認され、5月にも薬価が決まり発売される> と報じている。

 <......A型、B型のインフルエンザウイルス感染症が対象。年齢や体重によって異なる量の錠剤を1回飲む。成人の場合、1日2回、5日間飲み続けるタミフルなどと比べて使いやすいのが特徴だ。塩野義製薬によると、既存薬よりも他人にウイルスを感染させるリスクを減らせると期待される。  国内でよく使われるタミフルなどの4種のインフル薬は、細胞内で増殖したウイルスが細胞外に広がるのを抑える。このタイプの薬が効かない耐性ウイルスが流行した時にゾフルーザは効果を発揮しそうだ。  10年前には、欧州でタミフルに耐性のあるウイルスが登場し世界中に広まった。4年前には、札幌市内の患者から、タミフルなどが効きにくいウイルスが検出された。国や自治体は、従来薬に耐性をもつウイルスの調査を続けている。  ゾフルーザは、有望な薬を早く実用化するために優先的に審査する、先駆け審査指定制度の対象になっている> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事アルツハイマー血液検査、検診活用には時間...優先すべきは治療薬や予防法/yomiDr.ヨミドクター/2018.02.01 は、  <国の推計では、2025年に700万人を超えると見込まれる認知症。その中心を占めるアルツハイマー病原因物質の蓄積を血液検査で判定する方法を開発した、との研究結果が発表された> と報じている。

 <......近年の新薬研究のターゲットは「発症前だが、原因物質が蓄積している人」だ脳細胞が死滅した後で原因物質を取り除くなどしても効果がないと考えられるからだ。これまでは、研究対象になる発症前の人を素早く的確に集めるのは非常に難しかった。安価で安全で簡便な検査が、世界的に開発研究を加速させることが期待される。  一方、「すぐ検査を受けてみたい」と思う人もいるかもしれないが、研究チームは「高齢者検診などで利用される可能性が出てくるのは将来の話」と考えている。  根本的な治療薬がない現状では、原因物質の蓄積というリスクだけわかっても「早期診断、早期絶望」につながりかねない。遺伝子診断などと同様に、新たな悩みや差別の原因になる恐れもある優先すべきは有効な治療薬や予防法の確立だ。検診での活用は、その先に見えてくる。  (医療部 高橋圭史)  ◇  【 アルツハイマー病 】 認知症全体の6~7割を占めるとされる。神経細胞が傷ついて脳が萎縮(いしゅく)し、記憶が欠落したり、時間や場所がわからなくなったり、身の回りのことが出来なくなったりする進行を抑える目的の薬はあるが、根本的に治す薬は現時点ではない> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事アルツハイマー病、血液でリスク判定 発症前に発見/朝日新聞 - apital/2018.02.01 - 07:00 は、  <血液を使い、アルツハイマー病と関係の深い物質が脳にたまっていることを発症前に見つける手法を確立したと、国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)と島津製作所(京都市)などのチームが1日、英科学誌ネイチャーで報告する。早期診断や治療薬の開発につながると期待される> と報じている。

 <......田中耕一さんの技術、アルツハイマーの早期診断へ道開く  この病気はアミロイドベータと呼ばれる異常たんぱく質が脳にたまるという特徴があり、関連する物質が血中にわずかに流れている。これをノーベル化学賞を受けた同社シニアフェローの田中耕一さんらが開発した質量分析技術を使って検出する。0・5ccの血液があればできるという。  日本とオーストラリアの健康な高齢者やアルツハイマー病患者ら232人に協力してもらい、脳の画像検査(PET)と比べた。健康な人も含めて、このたんぱく質が脳にたまっているかをほぼ90%の確率で正しく見分けられたという。  たんぱく質は病気になる20~30年前から脳にたまり始めるといわれるが、画像検査を受けるには1回10万円以上かかることが多い。今回の手法を使えば、発症前に病気になりやすい人を手軽に見つけられそうだ。診断の補助にも使える。  ただしたんぱく質があっても必ずアルツハイマー病になるとは限らない。また、これを取り除いて病気が進むのをくい止める治療法は確立していない。このため現状だと、健康な人が将来の自分のリスクを知って不安になったり、結果が第三者に伝わって保険などで不利な扱いを受けたりする恐れもある。  チームの柳沢勝彦・同センター研究所長は「当面は治療薬が効いているかの判定に役立てられる。結果を広く活用するには社会的な合意も必要」。田中さんは「今回の研究成果は、根本治療薬の開発を含むさまざまな医療技術を進展させる基礎となると思う。世界の人々の健康長寿に貢献していきたい」と話す> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がん抑制に新効果 リンパ球の一種「NK細胞」で富山大グループが確認/北日本新聞/2018.01.31 は、  <富山大和漢医薬学研究所の早川芳弘教授(44)の研究グループは、リンパ球の一種「ナチュラルキラー細胞(NK細胞)」が、がん細胞を直接攻撃するだけでなく、新たな血管を作るのを抑えることでがんの増殖を抑制する機能も持つことを明らかにした。富山大が29日、発表した> と報じている。

 <......がんは、成長のために新たな血管を作り出す性質がある今回の研究では、白血球の一種「好中球」が悪性化して、新たな血管作りを促すタンパク質を作り出すのを、NK細胞が阻害していることを明らかにした。NK細胞の機能低下や不全によるがん増殖は、悪性化した好中球を抗がん剤で制御することで抑えられることも確認。新しいがん治療につながる可能性があるという。研究成果は、24日に米国科学誌「Cancer Immunology Research」電子版に掲載された> とある。

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