yasuo hirose: 2011年9月 アーカイブ

 アマゾンの "キンドル" は、白黒の電子ペーパー搭載画面で親しまれてきた。その落ち着いた白黒色調の画面が、静かな読書を愛するユーザーに "あくまでも読書端末" として支持されていたはずである。また、消費電力が圧倒的に小さく、バッテリー切れを気にすることがないことも歓迎されていた理由であろう。
 その "キンドル" が、カラー液晶の「キンドル・ファイアKindle Fire)」へと変貌するそうである。
 華やかにアップバージョンを図るアップル/ "iPad" への対抗だと見られている。

―――― アマゾン、初のカラー液晶端末「キンドル・ファイア」発表 アップルに対抗
 インターネット小売り最大手の米アマゾン・ドット・コムは28日、タブレット端末「キンドル・ファイア」を発表した。7インチのカラー液晶画面を搭載、アマゾンが提供するクラウドコンピューティングサービスを利用し、書籍や映像のコンテンツを閲覧できる。

 アマゾンは同日、新型の電子書籍端末「キンドル・タッチ」も発表した。タッチスクリーンを搭載し、価格は99ドルから。第3世代携帯電話(3G)の対応モデルも投入する。

 アマゾンは2007年に白黒の電子ペーパーを搭載した電子書籍端末「キンドル」を発売した。同社は書籍やCDなどの販売が主力だったが、ネット経由のコンテンツ販売が増加するとみてキンドルを投入、電子書籍端末で世界市場で約5割を握る大型商品に育てた。>アマゾン、初のカラー液晶端末「キンドル・ファイア」発表 アップルに対抗 /日本経済新聞/2011.09.28


 <かなり手頃な価格>が設定されているようで、"iPad(2)" との真正面からの対決をかわしている点が注目を引く。




















 "異様なイメージ" を与え、一体何のことかと訝しがらせる表題であろう。
 "奴隷" とは、<暴力的な脅迫によって、対価なしに労働を強制される人たち>=<強制労働者>たちのことを指す。アフリカを始めとする世界中には、われわれが知らない状況でこうした人たちが無数に存在するという。
 そして、こうした<強制労働者>たちは、先進諸国で "消費" される数々の製品の原材料などを生産させられているという。われわれはそうした事実を知らされないままに、スマートなパッケージの製品を淡々と "消費" している。
 製品に対する対価を支払っているのだから、われわれには関係のない事だと決めて掛かることも決して不可能ではないだろう。
 しかし、同じ人間でありながら、"人身売買" を通して<強制労働者>に貶(おとし)められている人たちが現実的に存在し、そうした人たちが、われわれが何気なく消費している製品の大元を生産させられている時、われわれはそうした忌むべき状況に結局は "荷担(かたん)" しているのかもしれない......、と感じたり考えたりすることもありだ。
 いや、もし自分がそうした貶められた立場にあったとしたら、きっとこう考えるのではなかろうか。もし、こうした原材料に市場的価値がなかったならば、自分はこんな苦しい立場から逃れられたものを......、と。
 "荷担" しているのではないかという反芻は、そうしたヒューマンな想像力からのみ生まれる "より高度なセンスと認識" だと言うことができる。もちろん、そうある事を誰も<強制>はしない......。
 ただ、こうした脈絡により "敏感" で、こうした世界の構造を変えたいと切望する人がいて、そのためにこの恥ずべき現実を多くの人々に知ってもらいたいと願う人がいる。
 下記の "アプリ" は、そうした願いの "結晶" だと思う。

 スマホの人気急上昇によって、通信回線の混雑(輻輳[ふくそう]現象)が問題視されている。"回線のパンク" 状態に至らずとも、通信速度が極端に遅くなるという現象に苛立つ利用者もいるようだ。
 と言うような事情から、今やスマホ選びは、端末機種自体の性能のみならず、キャリア(通信事業者)が敷設する高速通信環境にまで眼が向けられる状況となったようだ。
 各キャリア側は、新しい高速通信方式「LTE」を整備したりして対応を急いだり、"公衆無線LANスポットサービス" を広げたりしているが、そうした対応策のひとつとして注目されているのが "WiMAX(ワイマックス)" 方式だ。

―――― <WiMAX  WiMAX(ワイマックス、Worldwide Interoperability for Microwave Access)とは無線通信技術の規格のひとつである。  人口希薄地帯や、高速通信(光・メタル)回線の敷設やDSL等の利用が困難な地域で、いわゆるラストワンマイルの接続手段として期待されている。近年は、高速移動体通信用の規格も策定されている。WiMAXは当初、中長距離エリアをカバーする無線通信を目的としておりWiMAXアクセス網は「Wireless MAN」(MAN: Metropolitan Area Network)と定義される。  WiMAXは異なる機器間での相互接続性確保のため、IEEE 802.16作業部会と業界団体のWiMAX Forumにより規格標準化が進められている......>WiMAX/ウィキペディアより

 ところで、"KDDI(au)" は、今後の "iPhone5" 発売見込みで大きな話題を集めているが、"Android" に関しても上記の "WiMAX(ワイマックス)" にも対応する機種を追加発売し充実させることで利用者の取り込みを図ろうとする構えのようだ。
 利用者にとっては、あたかも "渋滞時" には "裏道(?)" も選べるという選択肢もあれば、安心材料が増えるのかもしれない。

 今や "エネルギー" 問題は現代において喫緊の課題となっている。言うまでもなく主要な課題は、新しい "クリーン・エネルギー" の創造であろうが、もう一つの課題は、より効率的で使い勝手の良く、しかも大容量の "蓄電装置" だとされてきた。
 電気自動車や携帯電話などのバッテリーのことや、あるいは災害時における緊急予備電力を思い浮かべただけで簡単に了解できることであろう。
 そうしたニーズに応えるべく、かねてより、いわゆる "コンデンサー" と同じ原理を応用した "キャパシター" と呼ばれる蓄電装置が注目されてもいた。

 ◆参照 キャパシタ【英】capacitor
 キャパシタとは、1879年にドイツの学者ヘルムホルツ(Helmholtz)によって発見された「電気二重層」現象の原理が応用された蓄電池のことである。
 電気を電気のまま(エネルギーの化学反応なしに)充放電することが可能で、原理的には半永久的に使用することができる、理想的な逐電装置と言われている。ただし、キャパシタの大容量化は現在のところ技術的に困難であるとされており、様々な用途に向けての実用化を目指し研究が進んでいる。>
BINARY IT用語辞典より

 この "蓄電装置" のボトルネックは、その "大容量化" だとされていたようだが、下記の記事のような "新しい動き" が生まれ、ますます注目度が高まりそうな気配である。


 この間、"サイバー(標的型)攻撃" などに関する "情報セキュリティ" について書いてきた。自分自身の "甘さ" を戒める観点がそうさせているのだろう。
 ところで、かねてより「Adobe Reader 及び Acrobat の脆弱性」がそうした攻撃のための "付け入るスキ" を与えるという点については指摘されてきた。
 "PDF" ファイルは、便利であるため、メール添付としてもよく使用されるだけに、その便利さが仇(あだ)ともなりかねない。
 ベンダー側は、その都度 "脆弱性を修正したアップデート版" を提供しているわけだが、問題は、それに気づかなかったり、迂闊にもアップデートを怠ったりして被害に巻き込まれるケースかと思われる。
 もはや、"プログラム" の不備は、できればアップデートした方が良い、という水準ではなく、しなければならない! という危険水域に踏み込んでいるから要注意だ。
 そこで "ものぐさ" な自分も、無意識に行ってきたアップデートに関して、念のためにバージョンを確認してみたりした。幸い、"Adobe Reader X" に関しては "バージョン 10.1.1" に更新されていて一応 "安全圏" が確保されていることがわかり安堵した......。

 昨日は、"情報セキュリティ" に関し、昨今急増している "サイバー(標的型)攻撃" を警戒すべき現状について書いた。だが、この脅威以前に、先ずは当然のごとく警戒すべき事柄を想起すべきかと思われる。いわば "情報セキュリティ" 構築の原点とも言われるものである。
 いわゆる "ソーシャルエンジニアリング攻撃" と呼ばれる "古くて新しい" アプローチに対して、聡明に対処して行くという対策のことなのである。
 直近の実情では、以下のような報道もあるため要注意である。

―――― 企業の半数近くがソーシャルエンジニアリング攻撃を経験

 イスラエルCheck Point Software Technologiesが米国時間2011年9月21日にまとめた調査結果によると、企業の48%は過去2年間で25回以上、ソーシャルエンジニアリング攻撃を受けている。セキュリティ侵害1件あたりの損害額は2万5000ドルから10万ドル以上に上る。

 IT専門職およびセキュリティ専門職の86%は、ソーシャルエンジニアリングの危険性を認識していた。ソーシャルエンジニアリング攻撃の動機として最も考えられるのは「金銭を手に入れるため」(51%)で、続いて「企業秘密を入手するため」(46%)、「競合他社より優位に立つため」(40%)、「報復のため」(14%)が挙げられた。

 ソーシャルエンジニアリングの手口としては「フィッシングメール」(47%)が最もよく使われる。個人情報が公開されている「SNSサイト」(39%)や、セキュリティ保護が不十分な「モバイルデバイス」(12%)も悪用されやすい。

 また、ソーシャルエンジニアリングのワナに陥る危険性が最も高いと懸念されるのは、企業のセキュリティポリシーがあまり身についていない「新規採用された社員」(60%)と「契約社員」(44%)だった。>企業の半数近くがソーシャルエンジニアリング攻撃を経験/ITPro/2011.09.22



 最近のサイバー攻撃は、 標的型攻撃 に収斂しつつあるのではないかと見られている。

<過去10年、情報セキュリティ分野で以前と大きく異なる潮流があるとすれば、それは経済的利益を求める犯罪者が増えているという現実だ。自己表現のための犯罪、人が困っているところを見たいという愉快犯ではなく、誰にも気付かれずに最小のコストで最大のリターンを獲得したいという経済犯が手段としてITを活用する、というわけである。
 そうした犯罪者たちに活用されているのが、標的型攻撃だ。これは、誰にも気付かれずに最小のコストで最大のリターンを獲得したいという、彼らの意図そのものが、その行動パターンに反映されたものとも表現できる。 >
「情報戦最前線「標的型攻撃」から組織と従業員を守る」(前編)より

 直近の事例では、このブログでも先日、下記のように紹介した。

―――― < 米トレンドマイクロは2011年9月19日、日本や米国などの防衛産業企業を狙った 標的型攻撃 が相次いでいることを報告した。攻撃では、Adobe ReaderやFlashの脆弱性を突くウイルスを使用するという。同社では8社が被害に遭ったことを確認。同日にウイルス感染を公表した三菱重工業が含まれている可能性が高い。......>三菱重サイバー攻撃/日本や米国などの防衛産業企業を狙った"標的型攻撃"相次ぐ( 当誌 2011.09.21 )

 米アップルの "iPhone" は、"Android" が追撃しているとはいうものの、各キャリア(通信事業者)によって "争奪戦" が展開されるほどに人気を博し続けているようだ。
 なお、すでにアップルは今年から "マルチキャリア戦略" を進めている。キャリアとの契約を単一に固定してきた従来からの戦略を見直し、"iPhone" を複数のキャリアに売り捌いてもらおうという、いわば方向転換された戦略である。
 そして、"iPhone" の次期バージョンとなる "iPhone5" では、この "マルチキャリア戦略" が本格化するとも言われてきた。

 この "マルチキャリア戦略" の方向については、ジョブズ氏引退を期にして、それが今後の米アップルが採るべき有力な戦略ではないか、と各方面から囁かれていた。大前研一氏も以下のように提言していた。

<トップキャリアに売らせることがいかに大切か ...... 日本ではソフトバンクの独占となっているが、ドコモがアンドロイドで巻き返しを図り、iPhone の勢いは安泰ではなくなってきている。 ...... ハードとソフトをバンドルするだけでなくキャリア(通信業者)まで固定してしまう今のアップルの戦略に意味があるとは思えず、早晩この戦略の見直しが必要になるだろう。>アップルへの"大前"式提言/iOSのオープン化! トップキャリアに売らせる変更!( 当誌 2011.09.13 )

 今回の "台風15号" は、久々に首都圏を直撃した。その結果、メディアに飛び交ったのが "運転見合わせ" というつれない言葉である。首都圏の交通機関のほとんどが、異口同音に "運転見合わせ" アラームを発し、容易には撤回しそうにない。
 路線上に飛来物が落下して妨害していないことなどを確認する必要もありそうだから、この余波は長引くのかもしれない......。
 今、午後7時20分で、台風そのものは埼玉県の北部へと移動してはいるが、TVニュースの画面では、JRの新宿・渋谷・池袋などのターミナルで、大量の "帰宅困難者" の群れが生まれている様子が報じられている。まるで、半年前の "東日本大震災" 当日の光景が再現されたような雰囲気である。
 TVニュースは、併せて、各地の豪雨の信じられないほどの惨憺たる光景も映し出している。今後の "土砂災害" が潜伏していることをも想定するならば、列島はあたかもボロボロにされたという印象が拭えない。
 今の時点で、全国における避難勧告などによって避難した人々の総数が47万人に上るというから、今回の "台風15号" が尋常ではない猛威を振るっていることを了解しないわけには行かない。

 今日は、台風15号という自然からの "猛攻撃" で大変な被害が出ているようだ。まだ本体が上陸してもいないのに近畿東海の各地では "避難勧告" が頻出されている。
 名古屋市の庄内川(守山区・北区)や天白川(昭和区)の周辺でも腰まで水に浸かる洪水が発生しているようで心配だ。かつて、大学院生活をしていた頃に10年以上もこれらの地域で過ごしたことがあったのだが、こんなに酷い災害に見舞われたことは一度もなかった......。
 つい先日の12号台風での豪雨による奈良県・和歌山県の被害が収まり切らないうちの、今回の来襲だけに、この国はダイジョウブかぁ~? という危機意識に襲われる。

 そんなところに持って来て、今、IT分野でも半端ではない "攻撃" に襲われているようである。<防衛産業を狙ったウイルス攻撃が相次ぐ>という不穏な動きである。
 こちらの方は、"防いで防げないことはない!" と考えられる事象だけに、早急に有効な対策が講じられるべきであろう。これ以上、日本のITセキュリティに関する "脇の甘さ" が揶揄されないことを願いたい。
 以下、関連記事の引用であるが、一つの "公式発表" 記事(【 記事 1 】)だけでは掴みどころがないため、"米トレンドマイクロの報告"(【 記事 2 】)も併せて引用しておきたい。

 ネットでの "ビジュアル情報" が大きな訴求力を秘めている事実には関心を向けざるを得ない。そんなこともあって、この間も "ビジュアル情報" 関連に注目し、以下のようなエントリーを書いたりしてきた。

◆参照 <脱原発ポスター、ネットに広がる>「事故が起きても 助けないくせに」共感!( 当誌 2011.09.19 )
◆参照 <「面白い動画」を撮る秘訣10選> "WIRED" のこうした記事も中々 "いいね!"( 当誌 2011.09.15 )
◆参照 <人気動画が拡散する理由>人々は事実の共有より感情を共有(連帯感)したがる?!( 当誌 2011.08.27 )

 ネットでの "ビジュアル情報" となると、何と言っても "YouTube" を外すことはできない。そして、多くの "YouTube" ファンが、いずれは自分も "動画投稿" をしてみたい! と考えているのではなかうか。
 かく言う自分もそうなのだが、ひとつ "気掛かり" な点がある。
 だいたい、どんな "制作" でもそうなのだが、制作時には "これでよし!" と納得していても、後々、不備な点に気づいたり、心変わりなどから "いやー、ここをちょっと再編集してみたい......" と思うものではなかろうか。
 これまでの "YouTube" の仕組みは、そうした "気掛かり" に対しては必ずしも寛容ではなかったかと思う。
 それが、今回、<アップロードした動画をユーザーが簡単に編集できるよう、新しい動画エディタを公開>(下記記事より)となった。こうした配慮によって、"動画投稿" に対して敷居が高かったファンにも、安心材料が増えたのではないかと思われる。
 なお、利用するには、アップロードした動画を表示した画面の上にあるメニューから「動画を編集(Edit video)」をクリックするだけであり、非常に簡単な操作である。

The Official YouTube Blog サイト

 ◆参照  The Official YouTube Blog / Wednesday, September 14, 2011 Edit your videos with YouTube


 これは "新しい movement!" じゃないかと思える。
 下記の記事に誘われて、「脱原発 NO NUKES ポスター展」を閲覧させてもらった。思わず、ナルホドと頷かされた。そして、もう原発依存のためにタラタラと能書きを言うのはやめようじゃないか! という思いが込み上げてきた。
 今回の東日本大震災、もし原発事故を伴わなかったらどんなにか復旧復興とて速やかに行われたかを想定しなければならないはずであろう。加えて、今後の長期にわたる "放射能汚染" が、どれだけの人々を苦しめるかについては先送りの問題となっている。
 唯一の被爆国である日本が、不幸にも原発事故で想像を絶する "放射能汚染" を繰り広げてしまったのだから、四の五の言わずに "脱原発" へと舵を切るのが国内的にも、国際的にも順当である。
 将来不安ばかりが積み重ねられているこの国、一つ位は "巨大な不安" を取り除き、日本人の "聡明さ" を確認し合っても良さそうではないか。既に、ドイツはこの "聡明さ" を実行に移しているわけだし、政治は、今、この決断と実行のために知恵と勇気を出さないとするなら、何時、何をしようというのか......。

 現在、<日本の中小企業の約4分の3に当たる約300万社がウェブサイトを保有しておらず>(下記の 毎日jp 記事より)と推計される実情にはやや驚きである。
 "HPの開設" で "中小企業" の経営がにわかに好転すると考えるのは早とちりではあろうが、"喰わず嫌い" でタッチしないのであれば、是非ともアプローチすべきかと思われる。"手間・費用" の問題がネックだったのならば、その心配がない選択肢もありそうだからだ。

 一昨日、現在の日本の "中小企業" について若干憂えるかたちのエントリーを書いた。

―――― <しかし、大企業の "下請け" に甘んじてきた "中小企業" に事情の変化(余儀なく自立! 自立から挑戦! 挑戦を刺激・支援するIT環境!)が生まれつつあることも見逃せないはずであろう。>米誌フォーブス(アジア版)<中小企業ランク、日本は1社のみ>やはり要注意か!( 当誌 2011.09.16 )

 この挑戦を刺激・支援するIT環境!という絶好のサンプル、お勧めできそうな "無料サービス" が眼に留まったので以下紹介しておきたいと思う。
 "HPの開設" を望んだとしても、これまでにこうした分野に接点を持たず不慣れな人たちにとっては、そのハードルの高さが意識されてしまうのかもしれない。また、アクシデントに対しても不安となる。
 確かに、"要注意な関連業者" も無くはない。先日もそんな事例を紹介したばかりであった。

  ◆参照 <HP制作ソフトリース契約紛争多発>/やっぱり!と業界内部からは眼に映る!

 そうした "過剰な商業主義" のケースがある一方で、ここで紹介しようとしている "1年間無料サービス" は、活用の仕方次第では "中小企業" 経営者に希望をも与えてくれるものではないかと評価したい。

 現代という環境は、"我慢すること" を回避させることで "回っている" かのような観がある。高度な現代資本主義経済は、欲求を "我慢" させるどころか、欲求の刺激と欲求の肥大化、そして新たな欲求の立ち上げをこそテコとして発展しているからである。
 資源の枯渇や地球環境汚染の危機まで持ち出すと白け気味ともなるが、事実としてはそうした脈絡が否定できない......。
 しかし翻って考えると、人間が他の動物と明らかに異なる点は、"欲求充足の遅延(先延ばし)" や "欲求充足の抑制" にあることはしばしば指摘されるところだ。そうした点が備わることによって、農業をはじめとして計画された "生産" が可能となったり、生産のための "秩序"(集団・社会秩序)が生まれた......、というように。

 しかし、まるで "我慢" という言葉が "死語" とさえなったかに見えるこの現代にあって、"我慢" という鬱陶しい判断の周辺にスポットライトを当てることは、あながちムダなこととは思えない。道徳的説教は効き目なしとしても、科学の眼で見つめ直すことは十分にアリだと思えるのだが......。
 そんな興味深い記事が、またまた "WIRED 誌" で見つけた。

 昨今、ウェブサイトのビジネス・ニュースなどで、"中小企業" の活躍ぶりが報じられる機会がめっきり少なくなってきたかに思う。
 日本経済全体が長期にわたり低迷していることを踏まえた上でも、ことさら "中小企業" の景気動向が気掛かりとなる。何しろ国内の "全就業人口" の "7割以上" がこの階層に属しているからである。

◆参照  ■全企業の従業員数に占める中小企業の従業員の割合
※ 中小企業 約2996.3万人/70.2% 大企業 約1269.3万人/29.8%(総務省「事業所・企業統計調査」2001年) 実際上、両者の比率が "1対9" との見方さえある。

 長引く "デフレ傾向" が懸念され続けているわけだが、"全就業人口" に対して大きな比率を占める "中小企業"、ここが振るわずして、消費全体の低迷ぶりが大きく改善されることはないのではないか、と危惧される。
 もちろん大企業の国際的競争力の発揮も望まれる。だが、"景気の波及" が従来からの "大企業 → (外注化) → 中小企業" という図式だけではなさそうな現状を見つめると、"中小企業" 群は "自立路線" で活性化を図らざるを得ないとも言われている。今こそは、"中小企業" 群の独自な活性化が大いに期待されるところなのであろう。

 今や、より豊富な情報をより効果的に発信するメディアとして "YouTube" などの動画という手法があることは、多くの人が知るところだ。できれば、これを自在に活用して思いの丈を飛ばしてみたいものだと、誰もが望んでいるのではなかろうか......。

◆参照 <人気動画が拡散する理由>人々は事実の共有より感情を共有(連帯感)したがる?!( 当誌 2011.08.27 )

 ただし、決してイージーにこなせることではない。が、だからと言って天才だけに許された......、というほどに難易度が高いものでもなさそうだ。そんな勇気(と錯覚)を与えくれるのが "WIRED" の今回の記事だ。"知性とセンスとウイット" をこぼれ散らかす "WIRED" ならではのハウトゥものだと感心させられた。

 <「面白い動画」を撮る秘訣10選>は次のとおりだと教えてくれる。

 1. ストーリーを撮れ
 2. 白目を確認せよ
 3. ズームを使わず自分で近づけ
 4. カットで考えよう
 5. カットは10秒以下
 6. スチルカメラだと思え
 7. 全体も短くしよう
 8. 最も明るい光を背にしよう
 9. 外部マイクを使え
 10. デジタル加工はしない

 これらが瞬時に了解できる者は、既に "動画達人" の域に達しているはずであり、自分のようなモタモタ凡人には、解説が必須となる。そこで、永久保存版的な位置づけで以下のように引用することにした......。

 先日、とあるソフト会社からぶしつけなメールをもらった。「HP制作に関する依頼が多過ぎて困っております。パートナーとしてご協力いただけませんか」という主旨のメールであった。もちろん、お断りさせてもらった。
 確かに、当方では "HP制作" も請け負ってはいる。しかし、エンド・ユーザーからのダイレクトなかたちのものしかタッチしていない。信頼関係に基づいて、リーズナブルな価格で仕事をしようとすれば、"中間業者" が入ることを極力避けるべきだと考えるからだ。"もちろん" と書いた理由の第一はそれであった。

 まだほかにも理由はある。"HP制作" という案件については、需要が多くなっているかどうかは別にして、昨今益々、発注側の期待が大きくなっている実情のことである。ご時世がら、インターネット営業広告に傾くのは十分に了解できるところである。
 ところが、それを了解していない一翼もまたある。何あろう、"ソフト開発業者側" なのだ。それも、ろくに "HP制作" の業務経験があるわけではない業者が、"HP制作" に高を括って片手間で、あるいは "外注化" で凌ごうというとんでもない業者たちのことである。
 全体的に、ソフト開発需要が低迷している現状にあって、ソフト開発会社が "火の車" となりがちなことはよく分かる。しかし、"でもしか" 先生ではあるまいに、"HP制作でも" やるか、はとんでもない了見違いであろう。そんな業者は "要注意" 以外ではない。冒頭のメールを受け取った時も、またか! と思ったわけなのである。

 米アップルのスティーブ・ジョブズ氏が最高経営責任者(CEO)を退任(2011.08.24)したことによる衝撃波は、株式市場のみならず各方面に広く及んでいる。
 そして今後一体、米アップルおよび関連業界がどう変貌していくのか、そこに人々の関心が集まっている。
 そんな中、大前研一氏は『アップルは「ジョブズ的天動説」を崩せるか』 ( 大前研一の「産業突然死」時代の人生論 『アップルは「ジョブズ的天動説」を崩せるか』/nikkei BP net/2011.09.07 ※ 以下引用部分は同記事より。) で、大胆な提言を展開している。
 主要な論点は二点だと覗える。いずれも "iPhone" に追撃する "Android" 陣営に抗した策となるが、そのひとつは、無償ではないかたちを目指すとしても、"iOS" をオープン化! すること
 そして、もうひとつは、現行の、キャリア(通信業者)までが固定されている状況(=「ジョブズ的天動説」)を、<トップキャリアに売らせる>べく戦略変更! を推し進めること。
 新たにCEOに就任したティム・クック氏による新生アップルの動向は、以上の二点が果たして選択されてゆくのかどうかに掛かっている、と大前氏は端的に主張する。
 "Android" の追撃速度が目覚ましいだけに、躊躇することが許されていないようであり、アップルおよび関連業界の動向は眼が離せない事態を迎えつつある。

 あの悲惨さからもう半年も経つ。なのに、<行方不明者も依然、約4千人に上る。> とある。自然災害=巨大津波の猛威に眼を向けることは不可避としても、半年を経過しても "約4千人に上る "行方不明者" という事実には改めて驚かざるを得ないでいる。
 そして、その驚きは、自然の猛威に対するよりも、人為(政治ほか)の無力さと無策ぶりに向かっていることが否めない。復旧復興の現場で命懸けで努めている方々の苦労には重々頭が下がる。そうした方々もいなければ一層悲観的であった......。
 しかし、それとは別に、頼りにすべきはずの "国のパワー発揮"、それが何と頼りないものか! と驚いているのである。
 "想定外" の原発事故のせいにはして欲しくない。原発建設時に巨大地震の可能性は視野に入り、"想定" されていたと聞く。それを想定外にした上で、この期に及んで原発事故が "想定外" だとするロジックにはムリが大き過ぎるからだ。( ◆参照 「東北南部で大津波」02年に予測 政府対策に生かされず 地震調査委・島崎委員長代理が明かす/日本経済新聞/2011.09.11

 さらに、スタートしたばかりの内閣の大臣が、一般の常識人よりも "危機感" のない言動をして国民に絶望を強いたのは、実に象徴的だと受けとめざるを得ない。
 この "危機感" のない言動には、政治家が国難の現実をどこか "他人事" としている、そんな姿勢が滲み出ているかに思えてならなかった。
 人が口にする言葉は、その者の "人格の深層" とどこか一脈通じるものがあるとされるが、今回の "失言" も、どうもそれに類するかに見えた。

 インターネット時代にあっては、地域は、商店街をはじめとしてとかく "頭越し" で素通りされてしまう傾向が強かった。特にモノの販売については際立っていたようだ。
 近くの店舗で買うよりも、ネットを通じて大手通販業者などから、低価格かつ送料無料サービスで入手した方が "得" という事情がそうさせているのだろう。
 ただ、通販には馴染まない "飲食店、サービス業" などの場合は、かろうじて地元密着営業でつないできた。

 そんな地元密着サービス業の店舗とそのローカル広告が、ここに来てスマートフォンの普及などで新たな局面を迎えつつあるという。
 所定のウェブサイトを開くと、"GPS" が活用されて発信者の現在位置が把握され、近所にあるレストランや美容院などの店舗情報が地図とともに表示されるサービスだ。
 特に斬新さのあるウェブサービスだとは言えないが、これまで "頭越し" で素通りされがちな地元地域が、スマホ普及によってインターネット空間へと足を踏み入れている様子が覗えて、注目に値すると思えた。

 "WIRED JAPANESE EDITION" が気に入っているため、このブログでもしばしば引用している。それに対して、こう言っては波風も立ちそうだが、"国内" メディアの記事ははっきり言って「おまえの話は、つまらん!」( 大滝秀治氏のCM )の一言である。
 なぜなのかは、現場の編集スタッフは百も承知していそうな気がする。どこでもそうだが、承知していないのは、スポンサーの御機嫌覗いに汲々としている "患部(幹部)" なのだろうとお察しする......。

 現代という環境にあっては、IT事情が人々の生活のあり方を深く揺さぶっているため、この分野の「変化にまみれる日々を凝視......」し続けている。
 もちろん、個々のIT製品のデビューや消沈に主たる関心があるわけではない。(個人的には楽しんではいるが......。)時代環境を揺さぶるような脈絡の有無、それが興味深い対象なのであり、そんな視点から日々の関連記事をむさぼっている。
 そうしていると、昨今では、国内の主要メディアの記事が、何とも "退屈!" に感じられてならなくなった。こんなものは、関連業界の、関連会社の、関連部署の関係者しか取り沙汰しないのではなかろうか......、という印象が拭い切れない。現場も、"アリバイ" 作りで汲々としているのかなぁ、と......。

 うかつにも、"USBメモリスティック" の所定容量を超えた作業をやってしまった。明らかにオーバーしたものであればアラームが出たのかもしれない。
 どうも微妙なサイズだったようで、アラームを見ることはなかった。その代わり、その後、その "USBメモリスティック" のドライブ内も見ることができなくなった。
 "ドライブ自体は認識" されるのだが、"書き込み禁止......" との表示が出て、内部が完全に見えなくなってしまったのである。
 しかも、この "USBメモリスティック" は、日常的に利用していて、たまたま最新のバックアップを取っていなかった。だから、一瞬うろたえることになった。

 あれやこれやと思いつく限りの対処をしてみた。が、一向に "閉じて" しまった "USBメモリスティック" は内部を開示しない。はたと困ってしまった......。
 よくは分からないが、思うに、"USBメモリスティック" の "ヘッダー" 領域にあたる部分が冒頭の作業によって "上書き" されてしまい、それで "玄関口" が閉じてしまい、内部にアクセスでなくなった気配であった。
 多分、この種のトラブルの場合、相応のソフトツールがあるのだろうは思う。しかし、それらを探す余裕もなかった。
 とその時、何の根拠からか自身でも自覚はしなかったが、"Ubuntu(Linux)" をインストールしたPCに接続してみたらどうなろうか、と思い立ったのだ......。 "ヤマ勘" 以外ではなかった。

 心配になって、先月に書いたばかりである。
 <いよいよ "3G回線が数年内にもパンクする恐れ" が出て来た>スマホで回線パンク寸前 定額制見直しも>/回線が数年内にもパンクする恐れ!( 当誌 2011.08.19 ) )と。
 だが、スマートフォンでの大量通信による、"携帯電話回線のパンク危機" は、かなり "深刻な様相" を呈しているようだ。
 言うまでもなく、<抜本的な対策として、高速・大容量の次世代携帯通信への移行>がとにかく急がれなければならない。なのに、<LTEが本格的に普及する時期は14~15年ごろと見込まれ、それまでをどう乗り切るかが焦点。>なんぞと、当事者意識の希薄なことを言っているから、事は "深刻" だと覗えるのだ。
 多分、ここに来て "Andoroid" が急速な普及を遂げていることを視野に入れると、回線のひっ迫状態は公式発表を遥かに上回るのではなかろうか。

 通信の専門事業者であれば、スマホのような通信機器が "通信量" を貪欲に食い荒らすことは十分に予想されたはずなのである。
 それは、まるで日本の池や湖に無造作に放たれた "ブラックバス" や "ブルーギル" のように、湖沼の生息環境をあっという間に変える "獰猛さ" を秘めた通信ツールであり、その点は、十分にマークされていたのではなかったか......。
 スマホを咎めるつもりはさらさらない。"ブラックバス" や "ブルーギル" 自体を責められないのとまったく同様である。
 それを、この期に及んで、「まさか、これほどまでに......」という方便はない。それではまるで、先ごろの "原発事故" への方便として、「まさか、これほどまでの規模の津波になることは......」と言うのと同じではないかと思えてしまう。
 何とも、"場当たり的" な対応に呆れ返るばかりだ......。


 この "デジカメ"、特別に凄いというのではない。にもかかわらず注目してみたいと思ったのは、思わず「いいね!」と言わせる製品コンセプトが光っていると思えたからだ。とにかく製品コンセプトの "切り口" が 上手い!
 何が "上手い!" と言って、今や、"アーリーアダプター" ユーザーとしては一目置くべきであろう "スマートネイティブ" の、その感性にムリなく浸透するかに思えたからだ。やや強調して表現するならば、"スマートネイティブ御用達デジカメ" だとさえ言えようか......。
 キーコンセプトは、<自己愛をくすぐる>カメラという点に違いなかろう。
 「全アングルから撮影できる」というフレイズで濁されているが、"スマートネイティブ" の感性にスパークするのは、<カメラの正面から撮影画面を見ることができるので、腕を伸ばして、自分や友人(主に自分)を撮影>という、一点に尽きるはずだ。
 ちなみに、下の<広告動画(YouTube)>でも、ファーストシーンは "Self-shot" についての画面となっている。
 そして、"スマートネイティブ" の感性のコアは、"パーソナル×パーソナル" 以外ではなく、その点では<自己愛!>(限りない自己への......)というコンセプトと見事に重なる......。

 
"クロちゃん"(1)

 こんなに "ささやかな事件" でも心揺さぶられるのが人間というもの。震災や巨大台風で身内の方が突然行方不明となったり、不幸な災難に襲われたならば、如何ばかりのご心痛かと察して余りある。
 事の発端は、先月の25日であった。
 朝、玄関のドアを開けると、親子二匹の "外猫" たちが待ち受けているはずであった。ことさら鳴き騒ぐミーコ(子)と、その声が食事合図とばかりに駆けつける親猫クロとの二匹である。
 ところがこの朝は、クロの姿が一向に見えない。いつもの舌打ちでの合図を付け足してみても、戻って来る気配がない。やや "不吉な予感" に襲われた。
 その後、昼過ぎと夕刻に与える餌の際にも、ミーコだけは幾分奇妙な面持ちで戻って来るのだったが、クロの姿はなかった......。


 "不吉な予感" に結びつけたのには、ちょっとしたワケがないではなかった。
 この朝に限って、電話の呼び出し音で起床させられたのである。家内は前日から実家のお母さんのケアに向かっていて留守であり、やむなく電話に出ることとした。が、出てみると、すぐに切れてしまった。着信履歴を確かめると、市内局番が同じだったところから、近所に発信者がいるらしいと思わせた。念のため、コールバックをしたがその後はつながらない......。
 そうしたことがあった後での "クロの行方知れず" だったことが、ワケのわからない "不吉な予感" を醸し出したのだった。
 さすがに "身代金目当ての誘拐" とまでは考えない。しかし、クロが何らかの事故に巻き込まれ、首輪のペンダントに刻んだ電話番号が手掛かりとなり今朝の朝一の電話に繋がったのでは......、といった"不吉な" 思いは打ち消し難かった。


 "スマートフォン" の "スマート" さ(超小型ポータブルPC、Anytime/Anywhere、快適な操作性......)には、必然的に "接触情報量増大" が含意されていると見てよかろう。それが言い過ぎであるなら、"スマートフォン" はそのユーザーに、急激な "接触情報量増大" をもたらしがちだと......。
 もちろん、スマホ登場以前からも、情報化時代の現代が "情報過多" 時代でもあることがしばしば指摘されてきた。要するに、情報の受け手側の "情報そしゃく(処理)能力" を大幅に上回ってしまう過剰な情報環境が、さまざまな問題を引き起こす! と警戒されてきたわけだ。
 過剰な情報群は、最悪は "アパシー(無反応)" の心境をもたらしたり、そうでなくとも "真贋" の見極め判断を難しくさせたり......と。
 そして、環境が持つこうした弊害のために、情報先進国ではその弊害へのプロテクト策として "情報リテラシー" 教育の機運が高まり、初等教育でも実践されるようになった、と。
 今確実に始まっている "スマホ時代" にあって、改めて、この "情報についていくリテラシー= "情報そしゃく(処理)能力" 課題が、注目されなければならないと思われる......。


 パーフェクトに "パーソナル" で、時と所も選ばず便利で操作性が良い、そんな "スマート" さが売りである "スマートフォン" ! そのユーザーたちの実情がどんなふうであるのかについては興味のあるところであろう。
 その辺を実にタイムリーに調査して分析した記事があった。マーケティング関係者にとっては、かなり "貴重な指針" となりそうである。

―――― スマートフォンユーザーの実態と展望
目次
スマートフォンユーザーとは?
"アーリーアダプター層"へ急速に広まるスマートフォン
購買行動にも変化、スマートフォンが消費に与える影響とは
インフルエンサーであり、情報キーマンとなったスマホユーザー
調査で分かったスマートフォンユーザーの特徴
( 江尻 尚平/丸山 夏名美 )>
スマートフォンユーザーの実態と展望/ITpro/2011/08/29~2011/09/02

 "スマートフォン" の "スマート" さに目を向けることをきっかけにして、"スマートフォン/iPhone" が、"キュレーティッド・コンピュータ" としてプロデュースされたことに着目してきた。
 そして、それならば "キュレーション"(← "キュレーティッド" ) が "スマート" さの生みの親なのかと "目星" をつけてもみたわけだ。
 ほぼ "セーフ" である "目星" なのだが、何かしっくりしない。いわば、"キュレーション" は、"スマート" さ誕生の "必要条件" だとはしても、必ずしも "十分条件" ではなさそうではないか......と。
 とかく、問題解決策に飢えて、それらの状況に翻弄されている現代にあっては、"one of them" としてのひとつの方策でしかないのに "only one" のごとく持て囃したり、"付帯条件付き" の方法であるのに、"独り歩き" させてしまうケースが少なくない。
 "キュレーション" は、後者のリスクを孕んだ視点のようだと思えた。

 たとえば、"ブリーフィング【 briefing 】" という言葉がよく使われる。平たく言えば「要約すること」、格好をつけて言えば「簡潔な指令、要旨の説明」となろうか。実に簡単なことのように見えるが、この "ブリーフィング" をしくじって、重責地位からの更迭という憂き目を喰らった人たちをわれわれは幾度となく見てきた。
 "ブリーフィング" も結果の形式だけを考えれば簡単なようにも見える。だが、なかなかどうして......。複雑怪奇でさえある現実の対象や事情を "ブリーフ" するには、眼に見えぬ総力パワーを集中・集結させなければできないことなのではなかろうか。
 "キュレーション" とてまったく同様である。少なくともコンピュータによる機械処理では不可能な "人手処理" だと言明された時点で、"決して半端なことではない!" と気づかなければならないはずなのである。

 "横文字新語" は "通り" が良かったりして使うのに便利だったりする。しかも、何か特別なことを言った気にさせもするし、"検索環境" でも相応のレスポンスを得るのに効果的だったりするものだから、ますます広がりがちとなる......。しかし、気をつけないと、ずるずると "バズワード"(buzzword、一見、専門用語のようにみえるが、明確な合意や定義のない用語)へと墜する可能性も否定できない。

 <情報過多の時代の鍵は「キュレーション」>という視点は、かなり有効だろうとは思っている。ひょっとしたら "グーグル検索万能環境" に風穴を空ける可能性を期待することもできるかもしれない、と。
 ただ、データマイニング( ※ )への期待にも潜む "伏兵" (結局、肝心な知的作業部分は優れた "人為" に依存! することになる......)と同様に、"キュレーション" の根底には "人為" 固有のよりパーソナルで高度な "知的営為" が控えているはずだという点は、決して外してはならないと思っている。

( ※ )データマイニング
 データマイニング(英語: Data mining)とは、統計学、パターン認識、人工知能等のデータ解析の技法を大量のデータに網羅的に適用することで知識を取り出す技術。DMと略して呼ばれる事もある。通常のデータの扱い方からは想像が及びにくい、ヒューリスティク(heuristic、発見的)な知識獲得が可能であるという期待を含意していることが多い。英語ではknowledge-discovery in databases(データベースからの知識発見)の頭文字をとってKDDとも呼ばれる。>
データマイニング/ウィキペディア

 <"キュレーション"概念に注目!>と昨日書いた。(スマホとは"機能をキュレートされたデバイス"!/"キュレーション"概念に注目!( 当誌 2011.08.31 )
 スマホの "スマート" さの内実を追って考える過程で、いわば必然的に "キュレーション" という概念を配慮せざるを得なくなったわけである。
 以下の引用部分がその "交差" 部分であった。

<iPadは「キュレーティッド・コンピューティング」の時代の幕開けを告げるもの / 「キュレーティッド・コンピューティング」 / 「キュレーティッド・コンピューティング」とは、機能が絞られているが、使いやすい機器のことを指す。キュレーションとはもともと、博物館や美術館等で作品や資料を整理・管理・研究し、わかりやすい展示を行なう作業のこと / 機能をキュレートされたデバイス ―― 『Kindle』、携帯電話、デジタル音楽プレーヤー、GPSなど特定用途のデバイスは、機能をシンプルにキュレートすることで、汎用のデスクトップ・コンピューターを上回る体験を提供している。>「情報過多の時代」の鍵は「キュレーション」/WIRED ARCHIVES/

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