2010年7月 アーカイブ

  "iPhone、iPad、および iPod touch" で "自前のPDF文書" を表示させたり、閲覧したりすることに習熟することが、 "自前の電子書籍" エンジョイへの近道だと考えて、いろいろと試行錯誤を体感しているわけである。
 とりあえず、"自前のPDF文書" の、"iPhone、iPad、および iPod touch" での取り扱いについてはおよそ実感できたかと思っているが、"自前のテキスト文書" に関してはどうなのかという興味が頭をもたげてきたのである。
  "情報活用" というテーマにおいては、 "PDF文書" もさることながら、"(自前の)テキスト文書" の自在な活用という比重も決して小さくはなかろう。また "iPhone、iPad、および iPod touch" で、 "持ち運び、活用" ができれば有難いと思う人も少なくないに違いない。
 確かに、人気 App である<Evernote(アップル・サイト)>で対処するというオーソドックスな手もあるにはある。
 この "Evernote" についても後日 "体感レポート" を書くつもりではいるが、その前に、ちょっとした興味が禁じえないとある方法について書いてみようと思う。




















 <ウェブページ情報の "PDF文書" 化保存>に関しては、既に二回にわたって書いてきた。
◆ <PDF電子文書技術活用のすすめ_③/ウェブページ情報を"PDF文書"化保存して管理! (2010.07.26)>
◆ <PDF電子文書技術活用のすすめ_③-2/WebPageのPDF文書化はフリーソフトでもOK!(2010.07.27)>

 この件にこだわる理由は上記を参照していただくとして、今日も、再度この件に "こだわる" ことになった。と言うのも、"ウェブページ" の中には、上記の方法では "首尾よく印刷できない" ケースがままあったりしたからである。若干の調査をしてみたが不明であった。サイト状況やら、タグの構成やら種々の条件が絡んでいるのであろう。
 それで、別な方法を模索したところ、まずまず "首尾よく印刷できた" ので、その方法について記載しておくことにしたのである。

 昨日は、とりあえず "PDF文書" を "iPod touch" に "取り込む・閲覧する" という作業をPDFビュアアプリ "GoodReader" を介して試してみた。これはこれで望ましい結果を得たのだったが、今日は今ひとつ異なった方法を試したくなった。
 狙いは "PDF文書" を "iPod touch" (=iPhone,iPad)に取り込む(アップロード)ことに変わりはない。ただ、PDFビュアアプリ "GoodReader" という "助っ人アプリ" に頼らずに、いわば "iPod touch" (=iPhone,iPad)プロパーなアプリ= "iBooks" を使って達成しようというのである。
 というのも、後日、"自前のPDF書籍" を作成した時に、 "見栄えの良い本棚" を備えた "iBooks" アプリと "同列" に扱えたらおもしろい、と思ったからである。

 ところで、いわゆる "電子書籍" を "iPhone,iPod touch,iPad" で楽しむということは、結構高い人気があるようで、ややもすればこの目的のためにこうした多機能電子端末を使おうというユーザーもいる位である。
 確かにその根拠はありそうだ。 "電子書籍" は、持ち運びに不便な "紙の書籍" に代わってコンパクトな携帯ボディにラクラク収納されてしまう。また、表示文字の大きさも好みに変更できるから、 "老眼" にも対抗できる。そして、 "ページをめくる" 感覚も "アニメーション" 機能で達成されるとなると、使ってみたい衝動を刺激することになる。
 とりあえず、 "電子書籍" 読書の "快感" を試してみたい向きには、 "日本語書籍レパートリー" が豊富な<ポケット文庫 SkyBook>(これも "App Store" に無料アプリと有料アプリ[ \.230.- ]とが登録されている)を味をわってみるのも手だ。
 実は、この<ポケット文庫 SkyBook>の Web 版は "青空文庫" なのであり、自分なぞはかなり以前から馴染んできた。
 そこで、 "電子書籍" 読書自体の体感を得るために、先ずは "App Store" 版のアプリ<ポケット文庫 SkyBook>を、 "iPod touch" にダウンロード&インストールをして使ってみた。
 確かに、 "著作権" 切れとなった往年の作家たちの作品が主体のため、好みで贅沢は言えないのだが、その分、漱石、芥川龍之介、太宰治などなど古典作家たちの作品群がひしめき合っているから壮観である。
 しかも、 "iPod touch" にインストールされた<ポケット文庫 SkyBook>というアプリにも、 "立派な本棚" もあれば、"ページめくり" 感覚ほか、一連の付加機能も備わっていて、たっぷりと "電子書籍" 読書の醍醐味を味わうことが出来るのである。

  "iPad,iPhone,iPod" の登場をきっかけにして、改めて "PDF文書" のあれこれをおさらいしながら、その活用法に関心を寄せている昨今である。
  "PDF文書" のあれこれについては、 "スキャナー" 活用の実習(?)をはじめとしてまだまだ "試したいこと" は多々残っている。
 が、この辺で一度基点に戻って、 "iPad,iPhone,iPod" にとっての "PDF文書" というテーマに返っておこうかと思った。
 つまり、 "iPad,iPhone,iPod" では、どのように "PDF文書" が活用できるのか? また、 "PDF文書" ファイルをどのように "取り込む" のか? などを "実感として体験" しておこう、と思ったわけなのである。

 ところで自分は、 "iPod touch(32GB)" を "教材(?)" として使っている。この端末は、 "Wi-Fi(無線LAN)" 機能が装備されてインターネット接続も可能であるため、 "iPad,iPhone" の使い勝手を知る上では申し分ない製品だからである。いわば、 "iPod touch" は、 "iPad,iPhone" などのミニマム・エッセンス機能を備えた "エコノミー・プロダクツ" だと了解したのである。
 そこで今日は、その "iPod touch" に、 "App Store" から<PDFビュアアプリ "GoodReader" >を "有料ダウンロード購入" (\.115.-という低価格!)の上、インストールしてみようと思った。もちろん、目的は、 "PDF文書" の "取り込み、閲覧" などを "実感的に" 試すことにある。
 どうせ "PDF文書" の "取り込み、閲覧" を "試す" ならば、たとえば <首都圏鉄道路線図. *2006年 3月現在*. (c) 2006 株式会社地理情報開発 CHIRI> (file size : 137KB)などを "テスト材料" とすることで、 "スクロール、拡大、テキスト検索" などの按配を試してみたい......、と目論んだのだ。

 昨日は、<ウェブページ情報の "PDF文書" 化保存>について書いた。
 "ウェブページ情報" の保存についてはいろいろな方法がある。ただ、① データの "再利用" (テキスト・データとして活用)という観点や、② "一括管理" (スキャニングで自前作成した他の "PDF文書" との "一括管理" )という観点を踏まえた時、<"PDF文書" 化保存>という方法が有力視されてよいと思うわけだ。
 ところで、昨日は、自身が有料の " Adobe Acrobat " をインストールして使っているものだから、そのペースで書いてしまったが、 "フリーソフト" があるのだからその点について触れておくべきだったかと思った。というのも、"PDF文書" の "検索・閲覧" 用のソフト " Adobe Reader (最新版 ver.9.3.3177) " が "無料" なのだから、ここは "フリーソフト" が順当ではないか......と。
 ということで、ブラウザ " Firefox " と " IE " に "アドオン" して活用できる "フリーソフト" のそれぞれを記載しておこうかと。
 自分は、ブラウザは " Firefox " を常用しているので、<Firefoxアドオン「PrintPDF」>を試してみたのだが、問題なく実にスムーズに展開できた。

 インターネットのウェブページ情報を、仕事その他の "情報源" とする割合がますます高まっているのが実情であろう。
 ただ、ウェブページを "情報源" として活用する場合、留意しておいた方が良さそうな点がいくつかありそうだ。
 先ず、ウェブページの情報をどのようにして "保存" しておくかという点である。
 ところで、あえて "保存" にこだわる理由は二つほどある。
 一つは、当該サイトのURLを忘れないように記録しておくという点。多くのサイトを移動したり、多くの情報に接していると、その時はわかっているつもりでも後日その情報が気になった際、意外と混乱して手間取ることもないではないからだ。
 昨今のブラウザには、 "閲覧履歴" という記録があるからそれを活用して遡るという手もあるにはあるが、できれば閲覧時に気になったサイト情報はその時に何らかのかたちで "保存" しておきたい。
 二つ目は、言うまでもなく変化の激しい時代環境なので、サイト情報とて、後日アクセスした場合にそのまま残っているという保証があるとは言えないからだ。URLは生きていたとしても、探している当該の情報が見つからない場合も大いにあり得る。
 したがって、ウェブページなどについては、 "気になったその時に" 何らかのかたちで "保存" しておくに越したことはないと思われる。

 通常、スキャナーで読み取った文書は "画像情報" となる。もちろん、写真などをスキャンすれば文字通り "画像情報" として読み取られ、保存の際には、保存ファイルの拡張子を ".bmp" にするか ".jpg" にするか、といった選択が迫られるわけだ。
 そして、こうした方式でスキャンされたデータを後で閲覧する時には、 "ファイル名" による "検索" で探すしかないことになる。
 もっとも、写真などの文字通りの画像データであれば、さほどの苦労ではないかもしれない。だが、もしスキャンした情報が "テキスト" を含む文書だとして、その中のとある文脈などを探していたならば、それらが "画像情報" として扱われているという状態はかなり厄介なことになりそうである。
 何しろ、 "ファイル名" だけでは区別できない文書内テキストに関心がある場合、それらを逐一 "検索" することができないからである。こうした状態下では、こうした貴重な情報も結局、閲覧されたり再利用されたりすることなく "埋没" してしまうことになりそうである。
 どんな情報にせよ、データベース的な仕組みなどによって自在に "検索" され閲覧されてこそ、活用の可能性が広がるはずであろう。
 こうした観点が、十分に考慮されているのが昨今の "PDF文書" なのであり、何あろうその "立役者" が "透明テキスト付きPDF" なのだと思われる。

 これからしばらく、 "PDF電子文書技術" の活用に関するレポートを随時書き足してみようかと考えている。昨日も書いたように、 "iPad"、"iPod" などという極めて使い勝手の良い多機能端末が比較的低価格で実現されたのだから、それらが対応する "PDF文書" を活用しない手はなかろうと思ってのことなのである。

 思えば、現在、ケータイの "デジカメ" はかつて誰も予想できなかったほどに、日常生活のさまざまな場面で活用されている。記念写真なぞという仰々しい用途よりも、ちょっとした "メモ" 代わりとして、たとえばバス停の時刻表を撮っておくというようにである。
 したがって、この実情をちょいと延長してみるならば、仕事関係はもちろんのこと、生活周辺でのありとあらゆる "文書" (書類[私的、公的]、雑誌、手書きメモ、名刺、領収書、年賀状、パンフレット etc.)を、低価格・高性能なスキャナーで手っ取り早く "スキャニング" して "PDF文書" としてHDDに保管してしまい、必要時に "キーワード検索" によって瞬時に探し出して表示・活用する、というまるで "手品" みたいな段取りさえも決して夢なんぞではないと思えるわけだ。これぞまさしく、パーフェクトな "ペーパーレス" 状況の実現ということである。
 こうした段取りが、ビジネス現場での想像を絶する "効率性" 向上をもたらすのは当然だとして、生活の場でも "文書" にまつわる "鬱陶しさ、ストレス" を解消する効果は計り知れないのではなかろうか。
 いよいよ到来している高齢化社会の現状では、 "度忘れ、記憶力低迷" という厄介さが生活にヒタヒタと浸透している状況であろう。だから、こうした "革命的" とも言える生活術(生活の知恵)は実にマッチしていると思わざるを得ない。

  "iPad(アイパッド)"、"iPod(アイポッド)" などの魅力はいろいろある。だが、そんな中で "PDF(Portable Document Format)" 化された文書ファイル(電子文書技術)を "最大限活用できる" という点を今さらながらに着目したいと思う。
 もちろん、 "電子書籍" の閲覧という楽しみの足元にもこの "PDF" という電子文書技術が横たわっていて、その技術が、表示文字・画像の鮮明な拡大表示をはじめとするスマートな閲覧を可能にし、支援してもいるわけだ。
 ユーザーに人気のある操作手法である "ピンチアウト" にしても、拡大された文字の形が拡大程度に応じて崩れていたのではゲンナリするはずではなかろうか。ディスプレーの解像度やソースファイル自体の解像度の問題も当然あるにはあるが、元を糾(ただ)せば、 "PDF" という電子文書技術が秘めた独自な "レンダリング技術" に負うところが大だと言わなければならないはずである。
 しかも、この技術は、あらゆるプラットフォーム(WindowsやMac OS、UNIX、各種のモバイル端末など)をサポートしている( "マルチプラットフォーム" である)ために、コンピュータの環境に依存せず、どんな環境で閲覧しても、意図した通りの配置やフォントで文章などを再現可能にしているのである。
 現在、 "iPad"、"iPod" というアップルの多機能端末に限らず、他のメーカー製品に共通して "電子書籍" が流通しようとしているのも、こうした "マルチプラットフォーム" という特徴が活かされているからこそなのであろう。

 消費者の購買力低迷が懸念されているこんな時期であっても、消費者は "魅力ある製品" ならば見逃さない、という "メッセージ" として了解すべきなのであろうか!?
 世界中を沸かせ続けた「iPad(アイパッド)」、「iPhone(アイフォーン)」の米アップルが、10年4~6月期決算で高い数字を叩き出したそうである。
 そうした数字から何を読み取るかは人さまざまではあろう。だが、何百万人もの消費者・ユーザーの心と財布とをいかんなく揺さ振った事実は否定できないし、そうさせた魅力や吸引力が並外れた水準であったことも動かしがたい。
 PCライフを長く経験してきた自分とて、最近のアップルの新製品筋には久々に "熱く" なったものであった。 "革命的" という過剰な形容さえしてしまったわけだが、あながちそれが場違いでもなさそうな感触さえ感じている。おそらく、多くの現代人たちに、斬新さ、時代環境に鋭くマッチしたそんなものを感じさせたに違いない......。

 人気の新型情報端末 "iPad" を高齢者たちが楽しみながら会得するセミナーのようなものをNHKニュースが紹介していた。指での簡単なタッチ操作を駆使して、スナップ写真のアルバムを"フリック" して画面移動を楽しんだり、老眼にとってはキツイはずの小さな文字表示画面を"ピンチアウト" 操作で拡大してみたり......、と実に指での "アナログ" 的な操作で嬉々として楽しんでおられたのが、観ている側も楽しかった。
 それを観ながら、やはりそうなんだよねぇ、こうした "扱い易いPC" をこそ、高齢者たちは待ち望んでいたんだよねぇ......、と頷かざるを得なかったのである。
 まさに、「灯台下(もと)暮し」とでも言うような "暗闇" を煌々と照らし出したのが、 "iPad" (iPhone、iPod)のこうした "革命性" なのだと改めて感じさせられたものであった。
  "タッチパネル" 方式の "マルチタッチディスプレイ" の操作性の良さをはじめとした "ユーザー・インターフェイス" へのこだわりと工夫が、ムリなく "PC苦手派" たちに胸襟を開かせているのだと思わざるを得なかったのである。

 そして、こういう風に扱い勝手のよい "iPad" などのユーザーが増え、 "デジタル・コンテンツ" の需要の裾野が広がり始めるようになると、やはり、次のステップでの課題は、従来からの「紙」コンテンツの比較的簡便な "電子化" 作業なのだろうと......。
 新作の "電子書籍" のリリースもさることながら、これまで手元にありながらさまざまな事情や支障があって放置されていた「紙」コンテンツとしての書籍、蔵書が、扱い勝手のよい "電子書籍" へと変換され、生まれ変わるならば、どんなにか楽しいことだろうと想像する。
 自分なぞのささやかな経験でも思い当たることがある。かつて、好きな "落語" を、テープやCDでの再生というやや手間のかかる部分を嫌ったことから、 "デジタル化(電子化)" をしたのだった。 "メディア・プレーヤー" での手軽な再生が可能となったことによって、再び、"志ん生"、"円生" の懐かしい声音を存分に親しむことになったのだ。

 体温にも近い "猛暑" の今日、そうなるとも知らずに朝から始めてしまった書斎の蔵書整理! うんざりする程の汗をかきかき考えたことは、やはり「紙」の書籍は "時代遅れ" なのかなぁ......。やたらに嵩張(かさば)るし、量が増えるとその重量は一般家屋の床には堪えるはずだ。「紙」の書籍は "風合い" はあって捨てがたい気がするものの、機能優先主義の昨今の生活からは次第に離れつつあるのかなぁ......。
 で、ふと思い起こすのが、 "電子書籍" 化という新手法である。
 昨日も書いた<出版物をスキャナーで読み込んで電子文書に変換>という技のことであり、人気の新型情報端末 "iPad" などの登場で、にわかに注目を浴びつつある。
 現に、ご自分の蔵書を "電子書籍" 化している人たちが増えているとかである。

 アップルの "iPad" が人気を集めているが、ユーザーの関心は "iPad" で手軽に読める "電子書籍" のコンテンツであろう。次第にこの "電子書籍" 配信のレパートリーも充実し始めているようである。そして、下記のような人気作家の先駆けた参画も目を引き始めた。

<村上龍氏がiPadで長編小説 「紙」に先駆け1500円で 坂本龍一氏、音楽でコラボ 作家の村上龍氏が米アップルの多機能情報端末「iPad(アイパッド)」向けに電子書籍の配信に乗り出す。文芸誌に連載した最新の長編小説「歌うクジラ」を電子化し、紙の本の出版に先駆け、近く1500円で発売する。物語のイメージを膨らませる映像や音楽も盛り込む。楽曲は音楽家の坂本龍一氏が新たに作曲した。
 村上氏は「作家として出版の未来の姿を示したい」として、出版社を介さずに電子書籍ソフトを開発した。電子書籍は市場拡大が見込まれるが、電子化への対応を明確にしていない作家が多い。有力作家が自ら配信に取り組むことで電子化の流れに弾みがつく一方、出版社の事業戦略にも影響を与えそうだ。
 「歌うクジラ」は22世紀を舞台にした冒険小説で、講談社が発行する「群像」に3月号まで連載した。村上氏の長編は2005年の「半島を出よ」以来となる。村上作品の電子化は携帯電話向けを含め、これが初めて。紙の本の「歌うクジラ」は講談社が出版するが、時期は未定という。
 iPad向け配信は、アップルの承認が得られ次第、同社のソフト販売サービスを通じて始める。まずは開発資金を回収できる5千ダウンロードをめざす。収入の3割をアップルに手数料として払い、残りを村上、坂本両氏とソフト開発会社で分け合う。
 アマゾン・ドット・コムの書籍端末「キンドル」や、グーグルの基本ソフト「アンドロイド」に対応した端末向けの配信も検討する。
 村上氏は「書籍ソフトの開発がさらに簡単になれば、作家は即座に作品をネットで販売できる。新作については出版社のコントロールが及びにくくなる」とみている。
 (村上氏の関連インタビューを電子版「ビジネスリーダー」に掲載)>(村上龍氏がiPadで長編小説 「紙」に先駆け1500円で 坂本龍一氏、音楽でコラボ/日本経済新聞/2010/7/14 10:00

 爆発的な人気製品であるだけに、その "不具合" 部分がセンセーショナルに取り上げられた "iPhone4" の電波受信問題であった。どうやら "米アップル" による冷静な経営判断によってひとつの決着が迎えられつつある。

<米アップル、「iPhone4」の電波問題で専用ケースを無償提供
 [クパチーノ(米カリフォルニア州) 16日 ロイター] 米アップル(AAPL.O: 株価, 企業情報, レポート)は16日、報告されている新型多機能携帯電話端末「iPhone4(アイフォーン4)」の電波受信障害への対応として、利用者に専用ケースを無償で提供すると発表した。
 また、必要な場合には払い戻しに応じるとしている。
 ジョブズ最高経営責任者(CEO)は本社で行われた記者会見で、同社および「iPhone4」は「完ぺきではない」と述べる一方、スマートフォン(多機能携帯電話)の電波感度をめぐる問題は、リサーチ・イン・モーション(RIM)(RIM.TO: 株価, 企業情報, レポート)や台湾の宏達国際電子(HTC)(2498.TW: 株価, 企業情報, レポート)など他社製品を含む携帯端末業界全体の問題と主張した。
 ジョブズCEOは、利用者が専用ケースを使用しても満足できなかった場合、1カ月以内に全額を払い戻すとした。>(米アップル、「iPhone4」の電波問題で専用ケースを無償提供/ロイター/2010年 07月 17日 04:13 JST

 株の "乱高下" 状態が日常化している昨今である。
 つい先日大幅高を示した日経平均株価が、今日は大幅に下げた。 "1ドル=86円台" にも駆け上がった "円高" と、それをもたらした "ドル安=米景気不透明感" が原因である。ここは、 "米景気の先行き不透明感" の方に要注意というところであろうか。

<日経平均終値、円高受け277円安 米景気にも警戒感
 16日の日経平均株価は大幅に続落した。大引けは15日に比べ277円17銭(2.86%)安の9408円36銭と、7日以来1週間半ぶりの安値を付けた。外国為替市場で円高の進行に弾みが付き、1日以来となる1ドル=86円台に上昇したため、ソニーなど主力の輸出関連株を中心に売りが広がった。3連休を控え、休み中に海外株式相場が下落する可能性を警戒した売りも出た。
 米国で市場予想を下回る経済指標の発表が相次ぎ、米景気の先行き不透明感が強まった。米インテルなど好決算を発表する企業はあるものの、「マクロ経済の動向が、好調な企業業績というミクロ面の効果を打ち消した」(みずほ証券の瀬川剛エクイティストラテジスト)格好となった。日経平均先物に海外投機筋からとみられる売りが目立ったとの指摘もあり、円高と相まって下値を探る展開になった。日経平均は大引け間際に 9300円台に下げる場面があった。>(日経平均終値、円高受け277円安 米景気にも警戒感/日本経済新聞/2010/7/16 15:21

  "消費増税" にはいろいろと議論があると思われるが、突出した "財政危機" に直面している日本の現状については、もっと "リアルに" 直視され、一刻も早く手が打たれなければならないのは論を待たない。
 正直言って、現状の国内政治状況にはどこか "当事者感覚" に欠ける空気が無いでもないような気がする。
 そんな状況だとすれば、 "外圧" 云々はともかくとしても、 "海外の目" には一体どう映っているのかに注目しておいてもよさそうである。
 そんな中、下記のとおり "国際通貨基金(IMF)" が日本の "財政危機" に対してシビァな指摘を行ったとある。
 決してこれを "外圧" 的に受け止めることもないし、また "緊縮財政" 策の早急な実施という対応策に目を向ける必要もあろう。だが、現状の危機的状態と財政健全化実施とがもはや予断を許さない水域に踏み込んでいる事実だけは、 "リアルに" 認めざるを得ないのではなかろうか。

 昨日は、 "アップル" 包囲網とも言えそうな動向を、"米MS" 、"グーグル「アンドロイド」" を例にして書いたが、いずれにしても "クラウドコンピューティング" に沿った動きだと言える。どうも、この "クラウドコンピューティング" の潮流についてはやはり着目しておく必要がありそうか。
 ところで、今日、日経平均が大幅に反発した。13日の "米株続伸" を受けて輸出製造業を中心に買い戻しが加速、ほぼ全面高となったらしい。そして、その "米株続伸" を促したのが、 "インテル効果" (大手インテルが発表した第2四半期決算が市場予想を上回ったことで、米国の企業決算に対する期待感が上昇)なのだそうで、そのインテルの業績向上の様子は以下のとおりである。

 相変わらず "多機能携帯端末" をめぐる開発競争がヒートアップしている。やはり、このジャンルが将来的なドル箱(?)だと目されているんでしょうかね。
 先ずは、このジャンルでは出遅れ感が否めない "マイクロソフト(米MS)" が最新OS "ウィンドウズ7" を水先案内人に仕立てて「iPad(アイパッド)」を追撃するとのことだ。日本のメーカーが雪崩れ込んで "参戦" するというから仰々しい!

<米MS、iPadを追撃=21社が生産、年内投入へ
 【シリコンバレー時事】米マイクロソフト(MS)は12日、同社の最新基本ソフト(OS)「ウィンドウズ7」を搭載した新携帯端末をパナソニックやソニーなど、21社が生産し、年内に市場投入すると発表した。人気のアップル製「iPad(アイパッド)」を追撃する。
 バルマー最高経営責任者(CEO)が同日、業界関連の会合で表明、「今年の最重要課題の一つはウィンドウズ7をベースにした携帯端末の推進」と強調した。
 新端末は画面サイズが多機能型携帯電話機よりひと回り大きく、「タブレット型パソコン(PC)」と呼ばれる。バルマー氏は「キーボード付きの製品もあるし、(画面に指で触れて操作する)タッチパネル方式もある。画面サイズや価格帯は多様だ」などと、各社が開発中の端末設計の一部を明かした。
 MSによると、日本のパナソニック、ソニー、東芝や富士通のほか、米ヒューレット・パッカード(HP)、韓国サムスン電子、中国の聯想集団(レノボ)、台湾の華碩電脳(アスース)など世界の主要メーカー21社が生産する。年内に売り出される予定だが、価格や販売国は未定。>(米MS、iPadを追撃=21社が生産、年内投入へ/時事ドットコム/2010/07/13-18:44

 今回の参院選、多くの人が "与党過半数割れ" を予想できていたのかもしれない。と言うのも、事前にそうした "空気" が(メディアによって)"見え見えのかたち" で醸成され尽くし、そして人々の "キブン" がそれに沿うようなかたちで形勢され終わっていたかに思えるからだ。
 言うまでもなく、頻繁な(!) "世論調査" を含めてメディアが果たした役割が小さくなかったかと思われる。考えるために必要な情報材料、判断材料となる争点をめぐる情報などが冷静に届けられたというよりも、掴み所のない周辺的な細切れ的事実や野党側の扇動的な言辞が飛び交い、一方的な "(批判的)空気" が醸し出されたかのような印象が拭えない。
 選挙とはそういうものだと高を括ってしまうのは、あまりにも投げやり的なのではないかという気がしてならない。

 かと言って、こんな歪んだメディア環境をたしなめてみたところでさほどの効果があるとは思えない。むしろ、メディア側にいいように "なめられた" 菅首相や民主党陣の "拙さ" および "丸腰さ" が悔やまれるということになろうか。
 政治家としては、どう "誤解、曲解されたとしても" さほどのダメージを受けることにはならないような、そうした "発言内容のリスク・コントロール" が不可欠だということなのである。
 人々の "キブン(キブンの時代?)" に影響を及ぼすことに長けたメディア、そして "キブン" だけで政治選択をすることを決してはばからない少なくない人々(浮動票)......。
 期待される政治家諸氏は、こうした環境が政治空間を覆っている事実を前提視した上で、したたかに行動してもらいたいものだと思う。

  "今夜は眠れそうにない" 気配であろう。なんせ、関心の高い重大イベントの、何の因果か偶然に "かち合って" 明日"12日未明!" にその結果が判明するからだ。
 さらに、それらまでの待ち時間を埋めるかのように、野球賭博問題で揺れに揺れた "大相撲名古屋場所" の初日が開かれる。とは言っても "TV中継中止" ( "ダイジェスト版" の放送で穴埋め)という異例の措置は、大相撲ファンを大いにがっかりさせている。

 別に、こうした一連の "慌しさ" を見越してのことではなかったが、ちなみに自分は参院選については "期日前投票" で対処していたので、今日は何となく気ぜわしさからは逃れられた。
 それにしても、その "期日前投票" を選ぶ有権者数は増加の一途のようだ。この辺りにも現在特有の何がしかの傾向が表れているのかもしれない......。

<期日前投票 1200万人余
 今回の参議院選挙で期日前投票を行った人は、速報値で1200万人余りに上り、有権者の11.56%が10日までに投票を済ませたことになります。
 総務省は、今回の参議院選挙の期日前投票について、全国の都道府県を通じてデータを集計し、速報値を発表しました。それによりますと、期日前投票を行った人は、全国であわせて1208万6491人で、有権者の11.56%が10日までに投票を済ませたことになります。これは前回、3年前の参議院選挙と比べ、率にして11.93%、人数にしておよそ129万人増えています。都道府県別に見ますと、期日前投票は群馬県と沖縄県を除く45の都道府県で前回より増えていて、増加率が最も大きかったのが、▽大分県の26.36%、次いで▽島根県の26.06%、 ▽佐賀県の23.97%などとなっています。>(期日前投票 1200万人余/NHKニュース/7月11日 17時20分

 さて、いよいよ明日が参院選投票日だ。もっぱらの関心事は、 "与党過半数割れ" となるのかどうかであろう。現状ではその公算が高いと目されているようだ......。
 もしそうなった場合、当然、 "混迷の度合い" が多方面に広がりかねない。
 懸念されるのは、国内の混迷であると同時に、それが "海外勢" の目にどう映るのかという点でもある。 "株" にせよ、"国債" にせよ、もし "日本売り"(= "財政危機" のリスク増幅!)を刺激することに繋がってゆくようだと、 "混迷の度合い" は乱反射して想定外に深刻化してしまう懸念もある。果たして、 "とりあえず急場を凌ぎたい" 保身野党や、目先の儲け主義で "了見の狭い" メディアに、すっかり "荒らされ尽くした選挙" で終わるのであろうか......。
 そんな観点から、以下のような報道記事が気になった。

<【参院選】景気どうなる 与党過半数割れなら市場混乱、追加対策で後手も
 11日に投開票される参院選の結果は、欧米経済の先行き不安や政策効果の息切れで「踊り場入り」のリスクが出ている国内景気に大きな影響を及ぼす。事前の世論調査などでは、与党の過半数割れの可能性が高まっているが、衆参のねじれで政局が混迷すれば、株式市場にはマイナスとなるほか、今後の景気対策などで対応が後手に回る懸念もある。有権者は、選挙結果が景気や暮らしにどんな影響を及ぼすのかよく見極める必要がありそうだ。
――与党過半数割れ
 民主党と国民新党の連立与党で56議席が獲得できないと参院で過半数割れとなり、連立の組み替えや他党からの引き抜きによる多数派工作が必要になる。
 「与党劣勢」が強まる中、市場の関心も連立組み替えに集中しているが、「最も可能性の高いみんなの党は消費税増税に真っ向から反対。公明党も接戦の選挙区の事情で民主批判を強めており、ねじれ国会は避けられない」(外資系証券)との見方が大勢だ。
 政局混迷で最も懸念されるのが、景気対策だ。
 これまで国内需要の原動力となってきたエコカー補助は9月末に、家電のエコポイント制度も年末に終了。「需要の先食いが大きかっただけに反動も大きい」(大手家電)。
 海外経済も欧州は財政危機による信用不安で停滞し、米国は雇用の回復の遅れで成長鈍化。中国もバブル崩壊のリスクがくすぶっている。頼みの外需が失速すれば、国内景気は、回復が足踏みする「踊り場」どころか、再び悪化する「二番底」の懸念もある。
 追加経済対策が必要な局面も予想されるが、政権闘争による政局の不安定化やねじれ国会では、機動的な対応がとれない。
 株価にとっても、「政局不安は外国人投資家が最も嫌気する材料の一つで、間違いなくマイナス」(アナリスト)だ。
 菅直人首相が提起した消費税率引き上げなどの税制改革や財政再建論議も停滞。欧州財政危機で、市場がソブリン(公的債務)リスクに神経質になる中、日本売りを招く恐れもある。
 通常国会で廃案となった郵政改革法案をめぐっては、民営化見直しの旗振り役である国民新党の存在感が低下。新たな連立の枠組みによっては、法案見直しの可能性も出てくるだけに、民業圧迫に反発してきた金融界には朗報だ。......
 郵政改革法案も与党合意に従い現状のまま再提出され、成立するのは確実。経済界を改めて失望させ、改革後退が、やはり日本売りにつながる可能性もありそうだ。
 市場では、仮に与党が過半数を維持しても、「財政健全化も含め、首相の強いリーダーシップが発揮されにくい政治情勢が、しばらく続く」(みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミスト)と、政治への期待がしぼんでいるのが実情だ。>(【参院選】景気どうなる 与党過半数割れなら市場混乱、追加対策で後手も/産経ニュース/2010.7.9 21:19

 やはり "国債" の現状については、これまで以上に意を払って関心を寄せておくべきかと思われる。
  "日本の財政赤字" 、"世界でも突出した債務大国日本" は、とにかく巨額の "国債" 発行でどうにか賄われており、一応、その "国債" 保有の "国内" 比率が圧倒的に高いために、 "大丈夫、比較的安全(?!)" と目されているわけだからである。
 だが、先日も書いたように(当日誌「狙われた国債/マネー資本主義、ヘッジファンドはCDSや空売りで国債を標的とする 」 (2010.07.05))、今や、世界の "ハゲタカ・ヘッジファンド" によって "国債" が "CDS" や "空売り" の取引の対象と見据えられる環境になってしまったことを考慮するならば、従来以上に日本の "国債" の実態に注目しておくべきだと思うのだ。

 そんな中で、以下のような記事に目がとまった。
「中国、日本国債の投資急拡大 5月買越7352億円 欧州の財政危機など背景/日本経済新聞/2010/7/8 10:53」というものである。

 参院選投票日がいよいよ迫っている。そして、 "内閣支持率" はいよいよ "急落" しているようだ。何となく "了解できてしまう空気" が "怖いと言えば怖い" 。
 と言うのも、 "客観的政治情勢" にそれほどの大きな変化があったとは思えないからである。 "変化" と言えば、例の "消費増税検討についての菅首相の発言" ということになる。しかし、これについて言うならば、まだ "確証性" のある情報やメッセージが発信されたという段階ではないのではなかろうか。
 まして、以下の報道記事が伝えるように、 "消費増税発言" は "内閣支持率" 低下の "決定打" とまでは行っていないようだからである。<菅直人首相が消費税率引き上げに関し、自民党公約の「当面10%」を参考に超党派で検討する考えを示していることについては、「評価する」45・3%、「評価しない」46・8%と賛否が拮抗。>とあるからだ。

<内閣支持率急落、43%に 消費増税検討は賛否拮抗
 共同通信社は11日投開票の参院選をめぐる有権者の意識動向を探るため7、8両日、全国電話調査を行った。菅内閣支持率は第2回調査(6月19、20両日)から15・4ポイント急落し43・4%となった。不支持率は43・2%(13・2ポイント増)で支持、不支持がほぼ並んだ。菅直人首相が消費税率引き上げに関し、自民党公約の「当面10%」を参考に超党派で検討する考えを示していることについては、「評価する」45・3%、「評価しない」46・8%と賛否が拮抗。
 比例代表の投票先は民主党23・7%(前回26・3%)、自民党17・3%(15・8%)。民主党は自民党より6・4ポイント上回ったが、差は前回より4・1ポイント縮まった。ただ選挙区でどの政党の候補者に投票するかについては、民主党22・6%、自民党20・9%で、両党の差は前回より8・4ポイント縮まり、1・7ポイントとなった。
 ほかの比例投票先は、みんなの党7・7%(前回5・1%)、公明党6・4%(4・4%)、共産党2・9%(2・7%)、社民党2・0%(1・5%)、たちあがれ日本1・0%(0・6%)、新党改革0・8%(0・0%)の順。>(内閣支持率急落、43%に 消費増税検討は賛否拮抗/共同通信/2010/07/08 18:51

 参院選という慌(あわただ)しい空気の中では、客観的な現状認識に欠かせないクールな観察がややもすれば頓挫しがちだ。
 もっとも、比較的目につき易い株価や為替相場といったネガティブな数字の動きが、決して芳(かんば)しくはない "現状の経済状況" を照らし出すことになってはいる。
 気になる "現状の経済状況" に改めて注目してみるならば、以下のような記事が無視できないようだ。

 先ずは国内の景気動向である。景気の現状を示す「一致指数」( ※ 注.1)は、<1年2か月ぶり悪化>だそうで、これは<政府の経済対策の実施から1年がたち、その効果がやや薄れてきている>という解釈とあわせると頷かせるものがある。
 この間の "景気回復" 的雰囲気(?)とは、巨額の財政出動に基づく景気対策によって醸し出されたものだったのか......、という思いが過ぎる。

 多少の事情があって、今日、参院選の "期日前投票" を済ませてきた。
 昨今、このパターンを選ぶ有権者が増えているようだが、確かに、今日出向いた "地域の行政センター" は平日だというのに大賑わいであった。
 皆それぞれに事情があるのだろう。自分の場合、従来、高齢のおふくろを指定された投票所まで送迎してきたのであるが、そこは駐車施設が無いために毎回クルマでごった返す混雑に見舞われる。危険でさえあった。そんなことで、ならば駐車施設が整った "行政センター" での "期日前投票" の方が適切ではないかと考えたのである。
 行政当局も、 "期日前投票" をする人が増加する背景には、意外と "投票所" 環境にまつわるこうしたちょっとした問題点などが潜んでいるのではないかなどと検討してみるのも悪くはなかろう。
 日曜日を投票日とする慣例も含めて、いま少し柔軟な環境設定を模索してみることだ。要は、 "棄権" 率を低減させるということのはずであろうから......。

 さて、いよいよ選挙運動期間も残り一週間を割る後半戦に突入している。
 与党民主党勢はおそらく "釈然としない心境" を引き摺っているに違いない。正直言って有権者各位も同じ "心境" 、あるいは何かすっきりとしない "苛立ち" をさえ抱え込んでいるのではなかろうか。少なくとも自身の心境はまさにそんなふうである。
 まるで、 "二、三流の脚本演出家" による極めて拙(つたな)い映画作品の鑑賞に付き合わざるを得ない、そんなマズイ成り行きに巻き込まれてしまったといった状況か......。

 昨日に引き続き、"消費増税" 論議に注目してみる。いや、いよいよ注目せざるを得ない状況となり始めたと思われる。
 何事もそうであろうが、事、政治に関しては "絶対的選択" というものはあり得ないはずだ。現状の状況認識を踏まえて、何が Better、Best の "選択(判断)" なのかを "相対的に" 嗅ぎ分けるのか以外に賢明な対処法はないものだと思える。

 そんな中で、 "マズイ対処法" だと思われるものは、現実自体が問うている "選択(判断)" に対してまともに立ち向かわず、何やかやと理屈をつけながら "選択(判断)" をはぐらかしたり、 "先送り" にしたりすることではなかろうか。
 事、 "消費増税" 論議にしたところが、こんな今となって持ち出す羽目となる前に、幾分かの余裕があった時期(自公政権期)にまさしく落ち着いて論議されなければならなかったはずである。とっくの昔に、 "国家財政逼迫の傾斜" は確定的だったはずなのであるから。
 が、その時々の政権は、責任政党がどうこうと言い張りつつも "ばば抜き" を避けるかのごとく、それを"忌避" して "先送り" することに終始してきたのは周知の事実だ。

 また、われわれ有権者国民も国家財政逼迫は自分たちの問題ではないかのように受け止め、誰かが何とかするだろうと、距離を置いて構えてきたのも事実だ。
 確かに、税のムダ使いが野放し状態にされたままでの、"消費増税" は "忌避" したいのは実感であるし、 "国家財政逼迫の傾斜" という事実とて分かりやすく知らされてきたとは思えない。メディアにしても、いつもながら何の見識もないがゆえに、あえて "臭いもの" の蓋を開けるという立場上の使命を果たそうとはしてこなかった。
 そんなこんなの "不都合" が重なり合って、かなり "耐え難い" かたちの "選択(判断)" 対象が、ごろりとテーブルの上に載せられることになってしまった、というのが現状なのであろう。

  "消費税10%" 云々という争点が、にわかに浮上し始めている今回の "参院選" 状況である。緊急度を高めつつある "財政再建" 問題を視野に入れるならば、何がしかの "必然性" を感じないわけではない。
 が、もう一方で、 "物事には文脈と順序というものがある" わけで、この "参院選" で "消費税" 問題を短兵急に "争点化" する必要性がどこまであったのか......、という "釈然としない気分" が漂うのも事実だろう。今少し、 "巧みな(?)政権運用" というスタイルがあっても悪くはなかったような気がするのである。こう言っては何だが、菅首相の "脇の甘さ(?)" とでも言う弱点が飛び出したのであろうか......。

 が、 "消費税" 論議、いや正確には "財政再建" 問題なのであるが、もはや一刻の猶予も許されてはいない! と認識した方が良さそうな気配である。逆に言えば、 "借金大国(巨額の国債垂流し国)" がこのままで "ダイジョブだぁ~" と言える根拠は次第に希薄となり、危うくなり始めていそうだからである。
  "ガラパゴス" 的閉塞感覚を払拭して、グローバルな同時代環境を注意深く観察して行かなければ取り返しのつかないことにもなりかねない......。
 そんな警戒心を刺激した番組が、<NHKスペシャル『狙われた国債 ~ギリシャ発・世界への衝撃~』>であった。

  "iPhone 4" のアンテナ問題の続報となるが、Apple は<アンテナに問題があることを認め、利用者に謝罪した>とある。当初は、<Appleはこれを、本体の持ち方を変えるだけで簡単に解決できる問題として片付けている。......この問題はユーザーの責任であり、同社の設計に問題はないという見解を示している。>(「iPhone 4」のアンテナ問題--原因はユーザーの持ち方かアップルの設計か 文:Erica Ogg(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル/CNET Japan/2010年6月29日 11時50分)とあったから、対応に若干の変化があったことになる。

< [ニューヨーク 2日 ロイター] 米アップルは2日、新型多機能携帯電話端末「iPhone(アイフォーン)4」の受信状態に対する苦情が相次いでいることに対し、アンテナに問題があることを認め、利用者に謝罪した。今後ソフトウェアをアップデートし、問題を解決する。
 アップルは、アンテナの信号強度に関する計算式に誤りがあり、2007年に発売した初代アイフォーンからこれが影響していたことを認めた。ただ、アイフォーン4の問題に関して同端末のアンテナデザインに問題があるとの指摘に対しては、直接の言及はなかった。 同社は利用者に宛てた書簡で「調査の結果、受信信号の強さを示すバーの数を算出する計算式が完全に誤ったものであることが判明し、アップル社としても驚いている」とした。
 6月24 日の発売以来、アイフォーン4の利用者からは、同端末の持ち方によっては受信状態が悪くなるとの苦情が出ていた。同じ場所に立っている時でも、受信状態を示すバーの数が持ち方次第で急速に減ることがあるという。
 アイフォーン4のアンテナ問題では、アップルに対しすでに3件の訴訟が起こされている。>(米アップル、iPhone4のアンテナ問題で利用者に謝罪/ロイター/2010年07月03日 08:51

 Apple の新製品 "iPhone 4" について、電話機能に関して電波の受信感度が低下するという不具合が指摘され始めた、という点については先日にも書いた。(「"iPhone 4"の受信感度に苦情多発/"ルーキー"には過剰期待とリバウンドが付き物? 」当日誌 2010.06.27
 その後、訴訟社会米国ならではと言うべきか、下記のとおり、とうとうと言うか予想されたとおりと言うか、 "訴訟" へと突き進んでいるようなのである。

<【ニューヨーク=共同】日本や欧米で人気となっている米電子機器大手アップルの新型携帯電話「iPhone(アイフォーン)4」の受信トラブルをめぐり、アップルと通信会社に対して販売中止などを求める複数の訴訟が米国カリフォルニア州などで起こされたことが1日分かった。米メディアが伝えた。
 原告側は、iPhone4の持ち方によって電波の受信状態が悪化すると指摘。「欠陥を知っていたのに販売前に顧客に明らかにしなかった」などとして詐欺の疑いもあるとし、懲罰的な損害賠償に加え、問題が解決されるまでの販売中止などを求めている。
 アップルは、アンテナが埋め込まれている本体の左下部分を持たないことや別売りカバーの使用を顧客に求めているが、原告側は不自然な持ち方や30ドル(約2600円)近い負担を強いられると反発。無料でケースを提供するよう要求している。
 iPhone本体側面の金属部分はアンテナを兼ねているため、触ると受信状態が不安定になる可能性がある。場合によっては通話が中断することもあり、6月24日の発売以降、日本や米国などで多くの苦情が報告されている。>(「iPhone受信トラブル、米で販売中止求め提訴/本経済新聞 電子版/2010/7/2 10:26」

 このところアップルの "アイフォーン(iPhone)"、"アイパッド(iPad)" などをきっかけにして、スマートフォンや電子書籍対応の多機能端末をめぐる市場の、その熱い動向に関心を寄せてきた。IT界の行方がこの一角に掛かっていそうな気配を感じてのことであった。
 こうした過程でふと気になったりするのは、あの "マイクロソフト" はこうした状況にどう絡んでいるのだろうか、という点である。そんな矢先、今日以下のような報道記事が目に付いた。

<マイクロソフト携帯、iPhoneに完敗 2カ月で撤退
 【ニューヨーク=山川一基】米マイクロソフト(MS)は6月30日、5月初めに発売したばかりの若者向けスマートフォン(多機能携帯電話)「KIN(キン)」の販売を近く取りやめることを明らかにした。米アップルの「iPhone(アイフォーン)」などに押され、販売が低迷していた模様だ。
 朝日新聞の取材に対し、現在米国にあるKINの在庫は販売するが、秋に予定していた欧州販売は中止すると答えた。KINの開発部隊は、今後投入予定の携帯電話「ウィンドウズフォン」のチームに統合する。
 KINはMSが初めて自社ブランドで発売した携帯電話で、日本のシャープが製造を担当。ネット接続機能を充実させて若者への売り込みを図ったが、2カ月足らずでの打ち切りとなった。>(マイクロソフト携帯、iPhoneに完敗 2カ月で撤退/asahi.com/2010年7月1日14時2分

 アップルの "アイフォーン(iPhone)" や "グーグル" の "アンドロイド" というケータイ向け "プラットフォーム" などが、熾烈な "覇権戦争" の様相を呈していることについては先日も書いた。( 当日誌「アップルの"アイフォーン"vs"グーグル"の"アンドロイド"/熾烈な"覇権戦争"開幕?」/当日誌/2010.06.29
 そして、この "プラットフォーム" 間の全面的な "覇権戦争" の、その部分的 "局地戦" とでも言えそうな局面として激しい火花を飛ばしているのが、"電子書籍(配信)市場" をめぐるバトルのようである。
 それぞれの企業は独自の "プラットフォーム" を搭載したケータイ端末や多機能端末の販売に主力を注ぐとともに、それら向けコンテンツとしての "電子書籍" を配信する事業にも戦略的な傾注をし始めているわけだ。
 ところで、この "電子書籍(配信)" という戦線では、かねてよりアマゾンが支配的であったと言えよう。電子書籍専用端末 "キンドル(2007年)" をいち早く投入してきたアマゾンである。
 ということで、"電子書籍(配信)市場" をめぐっては、アマゾン、アップル、グーグルが "三つ巴" のかたちで合従連衡(がっしょうれんこう)をしながら、あたかも "三国志" 的(?)な "覇権戦争" を展開しているかのようにも見える。

 以下は、その最新の関連記事である。

2020年11月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          














関連サイトへのリンク


  • 電子書籍(eBooks)制作にフォーカスしたサイト
  • 明けない夜はないことを確信するサイト
  • Green(地球環境改善)にフォーカスしたサイト
  • ソフトウェア技術者やSEのための評価と育成、人事考課制度を考えるサイト
  • さまざまな業種・業態でご利用可能なモバイル活用の予約システム!
  • 創作小説『海念と保兵衛』のサイト
  • 創作小説『かもめたちの行方』のサイト
  • 当ブログ推奨の商品を展示したAmazon ストアー!
  • 当AdhocBlogブログの過去のエントリー
  • 株式会社アドホクラット当時のサイト

★売れ筋! No.1!
家庭用"放射線測定器"

日本通信 bモバイルWiFi ルータ+1 ヶ月定額SIM BM-U300W-1M
価格:¥ 20,208
国内配送料無料 Amazon





このアーカイブについて

このページには、2010年7月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは、
 2010年6月
です。

次のアーカイブは、
 2010年8月
です。

最近のコンテンツは、
 インデックスページ
で見られます。

過去に書かれたものは、
 アーカイブのページ
で見られます。

年月別アーカイブ