2010年11月 アーカイブ

 "iPad" の画面表示を、外部のテレビ、プロジェクタ、VGAディスプレイにつなぎ、大画面で表示させるためのアダプタ、"iPad Dock Connector - VGAアダプタ" (<Apple Store iPad Dock Connector-VGAアダプタ>)については、先日、当日誌で二回にわたって書いた。

<iPadを"プレゼン"で活用するユーザは多い!?/iPad Dock Connector-VGAアダプタ!(当日誌 2010.11.21)>
<iPadでの"プレゼン"では、アプリの"Keynote"を通せば"MS PowerPoint"ファイルも!(当日誌 2010.11.22)>

 ポータブルな "iPad" を "プレゼンテーション" で活用したいと望む方がやはり多いのであろうか、両日の日誌への関心は比較的高かったようである。
 "iPad" と、この小さなアダプタ、そしてVGAケーブルを含めてもカバンに収まってしまう極めて小規模なツールである。それで、客先や会議などにおいて相応の "プレゼンテーション" が敢行できるとあらば、是非試してみたいと思う関係者が多かったとしても決して不思議ではなさそうである。
 自身もまた、こうしたツールには目が無い方であり、さっそく試しにかかった。




















 "ePub 電子書籍" 制作のアプローチはいろいろとある。そんな中で何がベストなのかの判断は分かれるに違いない。したがって、自分の場合には......、というほかない。
 また、"テキスト文書" を "ePub 変換" するのか、"画像・フォト" などを "ePub 変換" するのかという "素材" の違いによっても異なってくるのかもしれない。
 "ePub 電子書籍" はどちらかと言えば、"テキスト文書" が主体となったフォーマットだと言われるが、"テキスト文書" に焦点を合わせても、それでも制作のアプローチは多岐にわたりそうだ。
 "Web スクリプト" をベースにするに限らず、"テキスト" や "Word 文書" をベースにするアプローチも方法次第では功を奏する場合もあろう。

 とある "電子書籍" 制作に関するハウツー本の以下の記述が目にとまった。ちょうど、今このテーマに自分の作業がさしかかっていたからである。
 昨日書いた、<"iPod touch"向けに制作した"電子書籍"を、"iPad"用にリサイズ・リメイクする作業>というのがまさにそれなのである。

<●電子書籍に必要な機能
   ・フォントの種類とフォントサイズの変更
   ・ブックマーク機能、メモ機能
   ・目次、ナビゲーションの機能
   ・本棚での管理、整理
   ・縦書き等日本語への対応
   ・デバイスにあわせたレイアウト
   ・サクサク快適な動作
   ・インタラクティブなコンテンツの挿入>
(加藤雅士 著『電子書籍の作り方、売り方 iPad/Kindle/PDF対応版』/2010.11.1/エムディエヌコーポレーション)

 そして、筆者は次のように述べている。

 これまで、自作の "ePub/PDF 電子書籍" の制作では、専ら "iPod touch" をターゲットにして作業を進めて来た。実にポータブルな "iPod touch" というポケット・コンピュータに好感を抱いてきたことや、人気のある "iPhone 4" がこれと同仕様、同サイズだという点などが理由であった。
 だが、"iPod touch" を使い慣れ、なおかつ "電子書籍" 制作技法にも一定程度習熟してくると、"iPad" 本体によって自作 "電子書籍" の表示感触を試したくなって来たのである。
 別に、"iPad" での表示が、"iPod touch" での表示と比べて、画面サイズ以外の点での想定外の事態があるとは考えられない。それが、Appleのこの種のタブレットPCの良さでもあるはずだからだ。
 が、それでも念のためと言うか、いや、要するに "iPod touch" の使い勝手の良さに惚れ込んでしまうと、その "兄貴分" というか "親御さん" というか、"iPad" 自体とさらにお付き合いがしたくなったというのがホンネなのかもしれない。

 "懐具合" を考慮して、これまで買い控えして来た "iPad" を漸く入手する運びとなったのである。
 もし、"iPod touch" を受け入れることなく、"iPad" が到来していたならば、さぞかし "大騒ぎ(大喜び)" していたに違いなかろう。だが、既に、この種のタブレットPCが与える感動(?)については、"iPod touch" で洗礼を受けてしまっていたので、さほど特別な感慨もなかった。
 むしろ、自作の "ePub 電子書籍" が、この "iPad" でどんな表示となって映るのかが楽しみだった位である。ちなみに "電子書籍" でも、"PDF 電子書籍" (一連の "自炊 PDF" など)の場合には自動的にサイズが調整されるため、何の心配もあり得なかった。

 フリーウェアの "ePub 変換" ソフトは、いずれも誠実でアグレッシィブだとしか言いようがない。驚くほど頻繁に "Version Up" しているからだ。
 今日は "ePubエディタ Sigil" の話だが、昨日も書いた同様のフリーウェアの "ePub 変換" ソフトのもう一翼である "Calibre" の "Version Up" 頻度も凄まじい。
 一応、 "旧 Version" のアーカイブも保管しているが、4か月足らずの短期間で "Calibre" はもう11個目となっているし、"Sigil" にしても5個目となっている。
 "電子書籍" の世界は、"プラットフォーム戦争" だと評されて来たが、片や "電子書籍" 制作ツールもまた、"ユーザ" 獲得という "静かな戦争" 状態なのかもしれない。もっとも、フリーウェア・ソフトなのでユーザは実にありがたいことだと思う。

 さて、"ePubエディタ Sigil" の最新 Version、"Sigil-0.3.2" の件である。
 今回は何が更新されたかがいつも楽しみというわけであるが、今回は、特筆に値すると言っていいのかもしれない。
 今回は、"HTML Tidy" が標準装備されて、"HTML" スクリプトの編集が可能である点を最大の "売り" とする "Sigil" の、まさに面目躍如たる更新だと思えた。
 なお、"追加ボタン" には以下のようなコメントが付されている。

 何だか "灯台もと暗し" という感が否めない。
 よくよく調べてみると、"Word 文書" の "ePub 変換" については、フリーウェアの "ePub 変換" ソフトの一翼である "Calibre" (< Calibre E-book management >)が、まずまずその "任を果たす" ことがわかったのだ。"ePub" 通の諸先輩方には、何を今さら言ってるんだい! とお叱りを受けそうであり、恐縮の至りである。
 但し、"MS Word" の拡張子が「~.doc 」というファイルを、"OpenOffice"(< OpenOffice.org >)の "Writer" で読み込んだ上で、同ソフト固有の拡張子が「~.odt」というファイルで保存してからの変換作業となる。
 この「~.odt」という "OpenOffice" の "Word 文書" ファイルであるならば、"Calibre" は、メニューの「書籍を追加」で問題なく読み込んでくれる。そして、同メニューの「本の変換」で "ePub 変換" を実行してくれるのだ。

 昨日紹介した "Word 文書" を "ePub 変換" する "epubgen-0.5.0.jar" の使い勝手について補足の報告をしておこう。
 文字通りの使い勝手という点では、"ドラッグ&ドロップ drag and drop" の操作のみで実行できる<GUI tool>というだけあって実に "バカチョン" 的である。
 で、ちなみにその "ドラッグ&ドロップ" 操作などについても、ついでに補足説明をしておくことにする。と言っても、直観の我流で了解したに過ぎず、マニュアルなどがあってのことではないが......。

 "Word" ファイルを "ePub 変換" するというテーマについては、以前に類似した案件で書いたことがあった。
 その際の関心事は、"Word" ファイルを "ePub 変換" するというよりは、"縦書き" 仕様ファイルの "ePub 変換" という点に焦点を置いた。
 その状況報告については、下記のように書き出した日誌を参照していただきたい。

< が、その前に、もう一つ "興味深い" サイト情報に行き当たった点に触れておこう。 それは、《 OpenOffice.org 》と、その "拡張機能" を実行する "アドイン" ソフト(《 OpenOfficeのWriter文書をEPUB文書へ変換する拡張機能「writer2epub」》)とによって、"縦書き" 仕様の "ePub電子書籍" を作ってしまう......、というものである。>(<"縦書き・縦表示"指向の"ePub変換"試行錯誤/"OpenOffice.org"&"writer2epub"も! (当日誌 2010.10.20)>

 ところで、"ePub" ファイルや "電子書籍" を制作するには、"(x)html" スクリプトからスタートするのが正攻法ではあるが、種々のオリジナルのデータ・ファイルに依存することも決して少なくはない。
 中でも、 "テキスト" ファイルとともに、"MS Word" で作成した文書を素材とすることは意外と多いようだ。
 どっちにしたところで、"一発" で "ePub 変換" することにはムリがあろうけれど、"ePub エディタ" である "Sigil" で読み込むことのできる "とりあえずの ePub ファイル" を仕立て上げる段取りができたに越したことはないはずだ。
 そんなことから、"MS Word" ファイルを "ePub 変換" することのメリットは決して小さくはなさそうだと思える。

 PCでの "プレゼンテーション" といえば、経験者ならば大抵の者が "MS PowerPoint" の名を上げるのではなかろうか。
 昨日も若干触れたが、自分も "MS PowerPoint" で幾たびも "プレゼン用コンテンツ" を制作し、そこそこ満足できるかたちで活用して来た経緯がある。テキストや画像を効果的に配し、それらの表示にアニメーション機能やサウンドを付加して、存分に観る者の視聴覚を魅了するこの "ツール" は、"MS Office" グループのレギュラー(?)に相応しい優れものだと評価して来たわけである。
 そんなことから、昨日も、いわば "プレゼン = MS PowerPoint" というような視点で、逸品かと思われた "iPad Dock Connector-VGAアダプタ" に関心を寄せたのであった。
 しかし、まさか、"MS PowerPoint" で制作したコンテンツファイルが、"iPad" でも使えるなぞとは考えてもみなかった。だからこそ、せめて前述の "iPad Dock Connector-VGAアダプタ" なりを使って、"iPad" に転送した "ePub/PDF 電子書籍" ファイルを大スクリーンに投影したりできないかと思ったりもしたのであった。

 ところが、よく吟味してみるならば、① "iPad"、② "iPad Dock Connector-VGAアダプタ"、③ "ApPle iWorks アプリ" の "Keynote" という "三種の神器" の組み合わせによって、"プレゼン" ファイルを大スクリーンに投影するばかりか、念願の "MS PowerPoint" ファイルをも活用できそうなのである。
 まだ "実行前" の自分としては、 "伝聞" 風にしか書けないのが残念である。だが、近々実体験してみて "ナルホド感" を手にするつもりではいる。もしこれが事実誤認でなければ、"プレゼンテーション" 向けの環境は、上記の三点セットで十分に賄えそうな気配でもある。
 ちなみに、"伝聞" 情報によれば以下のようになる。

 "プレゼン" でPCのディスプレイ画面などを使うのはもはや当たり前となっている。
 とにかく、ビジュアルなものが果たす説得力は小さくないからだ。また、こうした画面をスピーディに操作、活用するならば、紙の書類をバサバサと出し入れするよりも貴重な時間を有効に使えるという利点もある。
 自分もかつて、事務所の応接室には、手元にノートPCを置き、それと大画面のディスプレイとを接続して設置するという環境を設えたものだ。顧客には、自分が手元のノートPCで行う操作を、大画面ディスプレイで見てもらおうというものである。
 また、凝り性の自分は、とあるセミナーでの講演を、ノートPCに繋いだ "プロジェクタ" でスクリーンに投影しながら話すという、その当時ではめずらしい部類のスタイルで務めたこともあった。
 そのセミナーのためにわざわざ "MS PowerPoint" を駆使してコンテンツを一から制作したのだったから大袈裟この上なかった。

 ところで、なぜこんなことを思い起こしたのかというと、"iPad" のアクセサリ類を調べていたら、"iPad Dock Connector - VGAアダプタ" という "プレゼン" にお誂え向きのアダプタがあることを知ったからである。

 "自炊" 派たちの、その "動機" を探ると、"紙の書籍" は "嵩張る" 、"持ち運びに不便"、"傷み易い" そして "紛失" までには至らなくとも "どこへ行ったかわからなくなる" というような、リアルな実情が底辺に横たわっていそうだ。
 自分なぞも、突然に読みたくなったり、参照したくなったかつての愛読書籍がどこに紛れ込んでいるかわからないことが何度もある。
 誰にでもあることかと思われるが、現代に生活する者はとかく "転居" が多い。そして、蔵書家は本を大事にするあまりダンボール箱に梱包するのはよいとして、その荷をいつまでも解くヒマがなかったりもする。
 この状態が延々と続くのはいささか異常事態だとしても、かと言って、その本をきちんと整理して収納する棚が確保し切れない場合(そんなことが少なくない)には、ほとんど "紛失" にも似たような "行方不明" 状態となることに遭遇する。
 そして、突然に思い起こした時に利用できなくて、活用の "機会損失" に見舞われたりもする。これはほとんど、"紛失" や "行方不明" 状態と同義であろう。

 学習に励む者たち(学生、受験生......)は、寸暇を惜しみ、どこででも参考書や教材を広げて暗記なりしたいものであろう。今どき、そうでもないかな......。
 昨日、"電子書籍" 制作で企画して良さそうなもののアイディアは、"自炊" 派たちが "バラして、血祭りにあげている(?)" 本にどんなものがあるか、それを辿るのも一法だと書いた。
 そんなことを考えつつ髣髴(ほうふつ)として浮かんでくるもののひとつに、領域は問わないが、"教材" というものがありそうだと密かに(?)考えたのだった。
 現在のビジネス関係者たちは目敏いので、多分、すでに出版関係者の間で "企画案" として煮詰められている気がしないでもないが......。

 もちろん、ビジネス関係者たちの "本命" は、 "小・中・高校" の "教科書" だと思われる。ちなみに、今夏には次のような記事もあった。

< 総務省は早速、10年度に10億円の予算を獲得。今秋メドで東日本5校、西日本5校の公立小学校を対象に、1人1台のタブレットPCの配布や無線LAN環境の構築などの実証を開始する。文部科学省も4月に有識者による「学校教育の情報化に関する懇談会」を立ち上げ、議論を進めている。......
 民間でも、7月に「デジタル教科書教材協議会」が発足する。発起人にはマイクロソフトの樋口泰行社長やソフトバンクの孫正義社長等が名を連ねる。......
 普及は着実に進んでいる。すでにデジタル化されている東京書籍の中学校英語教科書『NEW HORIZON』では「デジタル教科書の利用校がここに来て急増した。紙の教科書採用校の2割が活用している」(ソフトウェア制作部長の市川寛氏)。......>(「2015年には全面導入! 教科書デジタル化で爆発するか電子書籍――急速に議論が進むデジタル教科書の導入。電子化を加速する陰の起爆剤だ。」/週刊東洋経済 2010.7.3 )

 久々に、"自炊型" 電子書籍作成に話題を振り向けてみる。
 今回、語学関係のハウツー(How-to)本の "自炊作業" をしてみた。ちょっと毛色の変わったものを試してみようかと思ったのである。
 実は、書斎の一角には、私の "自炊作業" を首長く待って "待ち行列(?)" を作る本たちが犇(ひしめ)いているのだ。
 そこには大きく分けて二種類、いや三種類の "紙の書籍" たちがいるかと思われる。

 先ず、第一グループは、"読み上げ" が可能となるように、後ほど、いずれは "OCR" → "読んde!!ココ" などでの編集も想定されているような書籍。比較的 "覚えがいい" 書籍たちが対象となっている。

 第二グループは、"読み上げ" やそのための "テキスト起こし" が想定されない、文字画像あるいは画像を主体とした書籍。特に、"透明テキスト付き" という点にはこだわらず、"電子ブックリーダー" で読めればよいというもの。通常、"自炊型" 電子書籍というとこの辺りの作成書籍が指されることが多いようだ。

 そして第三グループは、古い蔵書であり、ページも黄ばんでいれば表紙も心もとなくなってしまい、今、"自炊作業" で救済(?)しておかなければ、結局は "資源ゴミ" として廃棄されかねない、そんな書籍ということになろうか。もちろん、中身は捨て難いものに限られるが。

 "ePub 電子書籍" 制作の素材は、別に何であってもいいはずだ。自分の場合、都合よく、過去に書いた "小説"、"エッセイ"(もどき?)の "Web ページ" が手元にあったため、これ幸いとこれを素材としたまでである。
 この素材があったことで、"ePub" なり、"PDF" なりの "電子書籍" 制作に向けた作業にリアリティが伴ったことは確かであった。
 だが、"電子書籍" 制作テクニックを磨くための素材は、別に "小説" である必要は何もない。言う人に言わせれば、"フィクション" よりも "ノンフィクション" の方が適しているらしい。

<セルフパブリッシングという画期的ビジネスが(従来の自費出版同様)、数ある書籍ジャンルの中でもノンフィクションに最も適している事実に触れておきたい。つまり、ノンフィクションが最も儲かるという意味だ。よって本書では、ノンフィクションを主に説明を進めたい。とはいえ、ここに書かれたことの多くはフィクションのセルフパブリッシングにも有益だし、フィクション向けのヒントも織り交ぜている。>(『私にはもう出版社はいらない キンドル・POD・セルフパブリッシングでベストセラーを作る方法』AIMIHG AT AMAZON BY Aaron Shepard/平林 祥 訳/WAVE 出版/2010.06.24)

 書店に並ぶ昨今の "紙の書籍" は、実に上手い?! 何が上手いかといって、本命の書籍の内容が優れているとかどうかとかではない。顧客が、買ってみようかと思う気分に誘う、その持って行きようが実に上手いと思うのだ。
 キャッチフレーズ、コピーフレーズは、何かと不安感で充満した顧客の、その無防備な心のドアの隙間をスルリと忍び込んでくる。顧客側とて、さほど個性的な視点を持って書棚を覗いているわけでもなかろう。耳や目に馴染んだ、"通りの良い" キーワード群で頭の中が埋まっているため、そんな "受け皿" 状態で書棚を観察する。
 すると、そうした "受け皿" をこそ待ってましたとばかりに、"売れ筋" キーワードを巧みに加工したコピーフレーズ、それらをこれ見よがしに搭載した表紙・帯が、もっともらしく訴えかけてくるということになる。
 そして手に取ろうものなら、もはや "手付け" を打ってしまったかのように "権謀術数" に嵌まり込んでしまう......。
 コピーフレーズやセールスアピールは、その筋の専門家がサバイバルをかけて案出した文章であるだけに、反論どころか抗う気分をさえ萎えさせるパワーに溢れていたりするからだ。
 おまけに、表紙の装丁が巧みである。中でも表紙のデザインは文句なく優れている。内容は "何もないよ~" の書籍であっても、何かすばらしい内容が書籍内のどこかに隠されているに違いないというような、そんな "思い込み" を誘うのだ。

 過去に作成した "Web ベースの小説(もどき?)" があったおかげで、"ePub"・"PDF" の "電子書籍" 制作が、思いのほか段取り良くはかどったのではないかと思っている。もちろん、制作テクニック面で手を加えなければならない点は多々残ってはいる。
 だが、あたかもアプリケーション・ソフト制作での "ウォークスルー" を実行したかのようなこの間の実体験は、「もの作り」で大事な "ヨシ、わかった!" という手応えを与えてくれたのではないかと感じている。
 「もの作り」のプロセスというものは、上を見れば切りがないわけだから、エンドレスであろうと思われる。で、もし "第一関門" のようなものがあるとするならば、多分、この "ヨシ、わかった!" という実感を得ることではないかという気がしている。

"Sigil" を使った "ePub 小説" 目次編集の画面サンプル

① "50章" で構成した小説の目次冒頭部分
50章で構成された小説の目次冒頭部分の画像

② "50章" で構成した小説の目次末尾部分
50章で構成された小説の目次末尾部分の画像

 "電子書籍" が普及する時代環境においては、もちろん "読み手" は、読みたいと思った本を何の苦労や手間もかけずに入手することができるようになるわけだ。
 "紙の書籍" を、足を棒にして書店なり図書館なりを探し回るという苦労や手間から解放され、まるでどこにでもあるコンビニで日用雑貨を購入するほどの "いつでも、どこでも、誰でもが" といった感覚に変わり得る。
 後で補足するつもりであるが、こうした状況を指して<"本は「アンビエント」化する">(佐々木俊尚『電子書籍の衝撃』/ディスカヴァ一携書/2010.04.15)と、いい得て妙な表現がなされる場合がある。

 ところで、昨日、"情報発信者" すなわち "電子書籍" 制作者は "情報作成・加工の自前主義!" を実践すべきだ、実践できるというような内容について書いた。"コンテンツ" 面に加えて、その制作技術面にも精通し、"丸ごと全部" 自分でやっちまえ! というそんな主旨なのであった。
 いささか乱暴なハッタリのようにも聞こえそうだが、必ずしもそうではない。
 今、"読み手" 側に "本のアンビエント化" (="電子書籍" )状況が生まれはじめている時代環境は、同時に "書き手" 側にもやや対象が異なる "アンビエント化" 状況を立ち上げているからである。
 つまり、普及の一途を辿る "DTP(Desktop publishing、デスクトップパブリッシング)" 技術は、さらにデジタル面で進展し、"電子書籍" 制作に関しては、もはや "いつでも、どこでも、誰でもが" アプローチし得る "低いハードル" に仕上がってきている、と想定できるからである。高価な関連アプリでなければというひと頃の制約も、少なくないフリーソフトで置き換えられつつあるのが現状であろう。しかも、関連技術情報はネット環境でかなりの量が流布されている。
 "読み手" 側が、何の苦労や手間もかけずに "電子書籍" を入手する "本のアンビエント化" 状況のすぐ裏手には、"書き手" 側が、"コンテンツ" 面に加えて、その制作技術面においてもさほどの苦労や手間をかけずに "電子書籍" 制作が可能となる、そんな大道具・小道具などの舞台設定が出来上がっている、と言えるのではなかろうか。
 昨日は、どちらかと言えば、そうすることが望ましいという観点で書いたのであったが、再考すれば、そのお膳立ては着実に進行していたということになりそうである。
 したがって、"読み手" 側にとっての現代的な特徴とされる "アンビエント化" 状況の到来は、"書き手" 側にも同等に立ち現れていると見て良さそうである。

 今日も、"ePub editor = Sigil" を活用し、この間、手掛けてきた "ePub 電子書籍" 制作を、習作レベルでほぼ完成させることができた。
 今回は、以前に作成した既存の "Web ページ" をベースにするのではなくて、"ePub" 作成用の "Web ページ" を、"XHTML & CSS" に基づきつつゼロから書き上げて挑んだ点が、自身でも "納得" できる成果だったかとほくそえんでいる。

 "餅屋は餅屋"(物事にはそれぞれの専門があるの意)という言葉がある。その主旨はよくわかっている。
 しかし、時代環境は "大きく" 変わった。何が変わったかというと、"スピード" の程度・尺度が一つであり、今一つは "状況への当事者感覚のあり方" ではないかと......。
 前者は、"環境変化のスピード" が破格に高速となった結果、現場なり専門家なりとのコミュニケーションの所要時間さえ極小化せざるを得ないという変化である。現場サイドへの権限委譲という趨勢もこれに対応しているはずである。
 この変化と密接に関係する、もう一つの "状況への当事者感覚のあり方" というのは、"環境変化のスピード" の速さに追いつくためは、どうしても "判断・決断" を急ぐこととなり、"状況への当事者感覚のあり方" というアバウト(?)なものがウエイトを占めざるを得ないということ。

 "電子書籍(eBook)" の制作への動機は種々とあろうかとは思う。中には、"営利主義" や "金儲け一筋" という率直な動機もあろうか。上手く運べばという条件付きながら、その可能性が決して閉ざされていない点が、人々の興味と関心とを助長しているのは否定できないだろう。
 そう言えば、何十年も前、"Web ページ" ・ホームページが注目を集め始めた頃、広義のコミュニケーションというオーソドックスな動機に加えて、"営利主義" や "金儲け一筋" の動機で群がった人たちも決して少なくなかったことを思い起こす。
 とかく、新しいメディアが登場すると、にわかにはその正体が掴み切れず未知の部分を多々残すだけに、バラ色の期待過剰傾向が生まれたり、またそれを煽る一翼も生じ、そうした空気全体がいつの間にか "儲けられそう......" というまことしやかな "幻想(?)" を醸し出しかねない。そうした経緯が何度となく繰り返されてきたことは、おそらく誰も否定しないであろう。
 まして、昨今のような "出口無し" 的なデフレ不況という環境にあっては、何か "儲け" へのブレイクスルー・チャンスはないものかと鵜の目鷹の目となるのが人情だ。

 何にでも "加熱" し、あっと言う間に "醒める" この国の国民性(?)を、まるで "瞬間湯沸し機" のようだと誰かが言っていたのを思い起こす。まあ、正確に言おうとするならば、国民性というような大層なものだと言うよりも、"ビジネス的な機を見て敏!"(勝ち馬乗り、しり馬乗り?) である関係業界筋が大衆にマスで働き掛けるその結果なのだろうかと思われる......。
 "電子書籍" についても、もしこんな流れと空気の中にあるのだとしたら、現状は "ブーム" 以外の何ものでもなかろうし、尻すぼみで "醒める" こともそんなに遠くはないのかもしれない......。

 これらに関して、二つのネット記事が目にとまった。
 一つは、人々の"電子書籍" への関心と興味とに火を付けたとも言われる "Apple iPad" への人々の関心の変化の兆候(?)についての記事、<「iPad人気に陰り? 中古品が値下がり」/日本経済新聞/2010/11/4 7:00>である。
 そしてもう一つは、書評の<なぜ米国で「電子書籍ブーム」は起きないのか>(<「なぜ米国で「電子書籍ブーム」は起きないのか」[奥野 宣之]/あなどれない新書たち/BP net BizCOLLEGE/2010年10月29日>)という記事である。

 "Web ページ" の制作に当たっては、今でも閲覧者側での "ブラウザ" の種類を意識させられるが、"電子書籍(eBook)" の制作に当たっては、読み手側の "Book Reader" のサイズを当然踏まえなければならない。
 ちなみに、自分は今のところ、"iPhone,iPod touch" サイズを仮の基準にしている。しかし、 "iPad" の画面サイズは、"9.7インチ/1,024 * 768" であり、"iPhone 4、iPod touch" のそれは "3.5インチ/960 * 640/480 * 320" であり、流用できる域を大幅に超えて異なっている。

 柔軟にサイズを変えてくれる "PDF" の場合でさえ、読み易い "文字サイズ" という点を考慮するならば、やはり、ソース・ファイルとなる "Web ページ" などの作成に当たっては、"画面幅" などに神経を遣わざるを得ない。
 まして、画面サイズ自体は事実上固定となる "ePub" の場合には、"画面幅" などのページ・レイアウトについてはソース・ファイル段階において計算済みとしておかなければならない。

 尤も、プロ仕様の高額な専用ソフトである "Adobe InDesign、MORISAWA MCBook Maker、ProField ProBridgeDesigner-i" などを動員するならば、"Book Reader" のサイズの問題なぞは気にすることがなさそうだ。出力サイズの選択が可能であるからだ。
 しかし、そうした "コストが嵩む(!?)" 専用ソフトを動員するのは、どこか "勘違い" のようにも思えてならない。"コスト高" となれば、結局、"セルフパブリッシング" 自体が遠ざけられる結果となりかねないからである。"コスト安" という基点から足が離れるならば、 "電子書籍(eBook)" も結局は "紙の書籍" と同じ轍(わだち)に嵌まり込み、同様の行方を辿ることになりかねない......。
 ここは、しがない個人でも "セルフパブリッシング" が可能であるという "電子書籍(eBook)" パブリッシングの "キーコンセプト" に則り、"低コスト" のツール類で身構えるのが正攻法なのではなかろうか。

 "電子書籍(eBook)" に関心を寄せ、とりあえずその "制作プロセス" に拘泥(こうでい)している昨今である。
 ただ、本が好きで、PC技術も好きだからという、そんな観点だけでアプローチしていたのでは "貧しい" 話かなぁ、と......。これでは、やがて "魂" さえ売り渡した技術屋、 "魂" を失った職人に成り下がるのが落ちではないか、と......。
 やはり、"電子書籍(eBook)" という "ニューメディア" には、"紙の書籍" が乗り上げている暗礁を破砕し、新たな航路を切り拓く、そんな可能性があると信じてみたいわけである。
 "本" というものは、ますます "寂しい孤独感" に苛まれる宿命にある現代人の、その "魂の最後の砦" とならなければならないはずではないか。残念ながら、現行の "紙の書籍" の群れは、 "さまざまな事情" の重なりによって、書籍が本来秘めていたに違いない "ミッション" をかなぐり捨てて、"自己保身と儲け主義" に奔走するバカリアリズムに墜しているとしか言いようがなさそうである。
 楽観論であることは承知しているが、この閉塞状況を突破して行く可能性が残されているとするならば、それは、限りなく "コスト・フリー" に接近しようとしながら、"魂" の震え持つ書き手を模索している "電子書籍(eBook)" という "ニューメディア" ではないか......。

 "ページ単位" の表示が指定できる "PDF 電子書籍" とは異なり、"ePub 電子書籍" は、下手をすれば "Web ページ" のように縦長で連続したページの、その "ぶつ切り" 表示になりかねない。
 "章立て"、"章区切り" の構成までを考慮した書籍の場合、やはり各章の "頭" は、表示ページの最上部の先頭に表示したいに違いなかろう。いわゆる "頭出し" 表示のことである。
 これを、"XHTML" スクリプトの修正という "手作業" の調整で進めると、結構煩わしい作業になってしまう。
 その点、"ePub editor = Sigil" であれば、"頭出し" したい各章 "頭" 部分の直前の "行" にカーソルを置いて、"Chapter Break" を掛けるとスンナリと対処される。
 要するに、"XHTML" ファイルが "分割" されるのである。しかも、分割されたそれぞれの "XHTML" ファイルに、元の "XHTML" ファイルを成り立たせていた冒頭の基本スクリプト部分やその他の部分が、しっかりと "継承" され、独立した "XHTML" ファイルが並列することになる。
 また、これはありがたいと思えたのであるが、ページ内で設定した "リンク" 関係(リンク元、リンク先の設定)が放置されずに、分割され並列ファイル化した新たな構成に従ったものとして "自動修正" されるのである。だからここでも大幅に作業が軽減されることとなる。

 世間では、"ネット環境" にまつわる、きな臭いにおいがする "機密情報流出" 事件の話題で喧(かまびす)しい。
 こんな時に暢気そうなことをしていていいのかなぁ、という思いもある。が、こんな時代だからこそ、のた打ち回るような巨大な "ネット環境" の、その一角にしっかりと喰らい付いて、巨大な "恐竜" の正体とその吐息とを手堅く実感する必要があるのだと考えたい。
 一般論ではなくて、傾注できる好きなことを通じて、この "恐竜" に喰らい付いていることが、この "恐竜" を認識する手がかりになると思うからだ。
 きっと、"恐竜" 自体に "悪意" があるとは考えられまい。"恐竜" をアナーキーな所作へと追いやっているのは、まったく新しい、言うならば "未曾有" の時代環境である "ネット環境" というものを、まるで "勘違い" して憚(はばか)らない為政者たちが大手を振って仕切っているからではないかと推察する。それは、この国も中国も同じことだと思える。また、自身の "悪意" をこの "恐竜" に託して実行しようとする "下衆" もまた "時代の生ゴミ" としか言いようがない。所詮 "生ゴミ" は堆肥となるしかないのを自覚できないのが哀れでさえある。

 今日もまた、自前の "Web ページ" を "ePub 変換" する作業に明け暮れた。
 ところで、使い慣れた流行語(?)、"ePub 変換" という言葉なのであるが、あまり好ましい言葉ではないのかもしれない。
 "変換" と銘打つと、何か右から左へと機械的に実に簡単に対処できるものという先入観が伴うからだ。確かに、昨日も書いたように、簡単な場合も "あることはある"。しかし、"ePub 変換" の必要さえないような、そんな簡単なケースを取り上げてみても始まらないだろう。
 それなりに手応えのあるケースを想定するならば、やはり、"自動変換" でもイメージしてしまいそうな安直な響きがある "変換" という言葉は避けて、"ePub 編集" とでも言うのが正解であるような気がしている。
 外国語の "翻訳" にしてもそうだ。実に安直に考えがちであり、何か思い違いをしているのではないかとしか思えない。身振り手振りでも十分間に合うようなシチュエーションでの会話などを、外国語の "翻訳" だと取り違えていたのでは話にならない......。

 さて、"Sigil" での "ePub 編集" 作業についてである。
 ちなみに、"Sigil" は "WYSIWYG ebook editor" であると謳われている。"ebook editor" なのです、と言っているわけだ。当を得た自己紹介・宣言だと思う。
 だから、"editing/編集" を進める者がそのプロセスで困らないようにと、<WYSIWYG(ウィジウィグ。モニタ上で見たものとアウトプットされるものが一致するという意味)>方式を採用しているということなのであろう。
 仮に、"Sigil" が右から左へというバカチョン変換のツールだったなら、作業プロセスの支援などは眼中にないわけであり、<WYSIWYG>がどうこうと触れることもなかったはずであろう。ここからも、"Sigil" がこれを使うユーザーが、さまざまなニーズをもって独自に "ebook" を "編集" するということ、それを当然視しているのがよくわかる。

 "ePub 変換" ツールの "Sigil" を使って、過去に作った "Web ページ" の "ePub 化" 作業を楽しんでいる。
 過去に作った "Web ページ" なので、それ自体がスクリプトとしてもバグだらけであることは自覚せざるを得ない。いわゆる "XHTML & CSS" というまともな "構成" ではなくて、やたらに "table" という "タグ" を使い捲くって、力任せで作った "Web ページ" なのである。
 今ならばその気になりさえすれば、"XHTML & CSS" の書式で再構築することはできるつもりでいる。が、それだけのために時間を割きたくはないという横着者でもある。

 そんなことで、その "難ありワケあり" とでも言う "Web ページ" を素材にした "ePub 変換" を "Sigil" を使って実行してみることにした。"ePub 変換" の習熟のためだと思えば、多少なりとも素直な姿勢で時間が掛けられると思えたからだ。
 こうした事情もあったためか、"Sigil" を使っての "ePub 変換" とは言うものの、傾注した作業の大半は、誤っていた "Web スクリプト" の修正作業となってしまった。
 もっとも、何度も繰り返すようだが、"ePub" 方式とは、"Web スクリプト" をコアとしたアーキテクチャー以外ではない。その証拠に、拡張子が ".epub" のファイルを "Zip" アイコンにドラッグ&ドロップして解凍すれば、結局、「~.htm」に辿り着いてしまう。
 したがって、"Sigil" のような "ePub 変換" ソフトを使うならば、"ePub" ファイルとしての "外殻パッケージ" は "ePub 変換" ソフト側が "代行(?)" してくれわけだから、ユーザーの仕事はと言うと、いわば "要件提示" というか "仕様書提示" を行うことになる。そして、その "要求・要件提示"や"仕様書提示" に相当するのが、"Web スクリプト" なのだと言えなくもないのである。

 やはり、"ePub 変換"/"PDF 変換" を問わず、"電子書籍(eBook)" の作成を目指すならば、"Web ページ(スクリプト)" に精通し、これを足場とすべきだなぁ、という思いを強めている。
 この何日間か、"自炊 PDF" の "加工・編集" について書いてきた。"自炊 PDF" の "テキスト起こし" = "透明テキスト付き PDF 化" と、その "ePub 変換" に絡むいくつかの問題を中心にしてきた。

 確かに、"自炊 PDF" の "テキスト起こし" というテーマは極めて "実用的なテーマ" であり、興味深い。だが、所詮、"自炊 PDF" は "画像ファイル" ベースなのであり、"テキスト" への変換作業というものは言ってみれば "おまけ" なのであろう。したがって "透明テキスト" が付加できるだけでも "儲けもの" なのである。それが達成された "PDF" すなわち "透明テキスト付き PDF" を貴重な成果だと見なしこそすれ、それを足場にして "ePub 変換" にまで......、と望むのは、欲張り過ぎなのかもしれない。
 自分も欲張りな方ではあるが、"テキスト起こし" については "透明テキスト付き PDF" の段階で踏み止まるつもりでいる。ただ、"画像" 中心の "PDF" ならば、"ePub 変換" の必要性があれば "Calibre" にお任せしても悪くはないと思うが......。

 "Text" 入力の工程から作成した "PDF" ではなくとも、"文字画像" をスキャニングして作成したいわゆる "自炊PDF" は、"PDF 電子書籍(eBook)" として活用するのであるならば、"OCR" 機能に基づいた、いわゆる "透明テキスト" を組込むことで "快適に" 運用することができる。
 が、もしこの "快適に" という必須条件を度外視しても良い(?)というのであれば、"自炊PDF"から "起こした Text" をキープしつつ "ePub 変換" を実行することも、可能かと言えば可能である。今日は、この点を補足しておこうかと思う。
 ただし、自分の場合は、"電子書籍(eBook)" は "PDF" であろうと "ePub" であろうと、"快適に" 運用したいがために "この方法" を採用はしていない。

 "この方法" というのは、二つ。
 その一つは、言わずと知れた方法であり、せっかく "起こした Text" なのであるからという視点に立ち、これだけを "独立の Text" ファイルに仕立て直して "ePub 変換" を図る、という方法だ。もちろん、スキャニングされて出力された "画像データ" のすべてが廃棄されることになる。そこまでして、"ePub 変換" をしなければならない理由があるのならば別だが、どうであろうか......。
 もう一つの方法が、多少なりとも選択の余地があるかもしれない。
 ただ、"この方法" の難点は、外見上 "ひどく見っともない表示画面" となることだ。だから、"快適に" 運用したいという当たり前の感性は踏みにじられる......。

 "電子書籍(eBook)" と言えば何でも "ePub" 方式が良いと見なされがちでもある。
 と言う自分も、"ePub 電子書籍" があらゆる技術要素が盛り込まれたハイエンドの "eBook" 形式かという "思い込み" にとらわれてきた。
 が、従来、"PDF" 形式の良さを堪能していただけに、その "思い込み" からいくらか早く自由となれそうな気がしている。
 要は、"電子書籍(eBook)" に何を期待するのか、あるいはどのように利用するのかという "活用目的" に沿ってどんな "方式、フォーマット" が良いのかを決めるのが良さそうであり、"ePub 変換" 至上主義ではマズイということである。単に良さそうという感触だけで、何でもかんでも "ePub" 方式に傾いて、 "ePub 命" とする盲目さは禁物であるのかもしれない......。

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