yasuo hirose: 2010年5月 アーカイブ

 先日、<「就職氷河期」は半永久的に続く!>(「日本企業の新常識『国内採用抑制、海外採用増』」 大前研一の日本のカラクリ プレジデント 2010年5.31号/実践ビジネススクール 2010年 5月 17日/プレジデントロイター)に寄せて、日本の大学生たちの "実力水準" の "危うさ" について書いた。(「"ひとり"が怖いより"日本の教育水準"が怖い!/"就職氷河期"は半永久的に続く!? 」
 グローバリズム経済が驀進する中で、グローバル企業をはじめとする少なくない企業が「国内採用抑制、海外採用増」に踏み切っているという事実についてである。
 そして、その理由が、<今の日本の大学から出てきた人材を率先して採用していたら、会社は間違いなく滅びるからだ。......要は、玉石混交どころか石しか出てこない日本の大学から誰が採るか、という話なのだ。>(大前前掲箇所)といった、日本の大学生たちの "実力水準" 問題にあることに注意を向けた。

 しかし、日本の大学生たちの "実力水準" 問題云々以前に、 "よりベーシックな問題" が横たわったいる現実に意を払わざるを得ないようである。
 いわば、経済グローバリゼーションの本格化によって、日本の基幹産業が生産拠点を海外に移動させるという事態、即ち "日本(産業)空洞化!" の現象のことである。この傾向が強まっていくならば、新規採用人材の "実力水準" 問題が理由となるよりも前に、ますます「国内採用抑制、海外採用増」という流れが固定化するからだ。いやそうなると、人材採用問題に止まらず、産業構造とその全体状況自体が、スカスカ状態へと "空洞化" および "シュリンク(収縮)" して、国内経済とその周辺は最悪の状態へと下降して行くことになりかねない......。




















 やはり "様変わり" したのかなぁ、と思わされることがあった。地元地域での "小学校の運動会風景" なのである。
 自分がウォーキングで利用している遊歩道は、地元地域のとある小学校のすぐ脇を通っている。だから、時折、校庭で行われている体育の授業の様子を目にすることもある。
 先日来、校庭全体を埋め尽くさんばかりの数の子どもたちが、スピーカーから流れる音楽(民謡を今風にアレンジしたもの?)に合わせて何やら元気良く跳びはねていた。見るからに集団演技(マス・ゲーム)と思しき踊り(ダンス?)の練習のようであり、ハハーン、近々運動会が予定されているのか......、と察知したものだった。
 で、今朝、いつもの道を通ってウォーキングに出掛けると、まさに予想どおり、その小学校は運動会を開催していたのだ。
 途中、いつもは見かけない家族連れを何組か目にした。いずれも、どこか朗らかそうな会話を弾ませ、いそいそとした雰囲気があった。ビニール・シートとか紙袋とかを小脇に抱える様子から、何かの催し物に出向くのだろうと想像させた。が、後になって思えば、どうも彼らはいずれも運動会のある小学校へと向かっていた模様である。

 正直言って "ウンザリ感" ばかりが募る鳩山政権の現状ではないか。つまり、 "何をしようとしているのか" それが端的に伝わってこないのだ。これまでにも首相発言の "ブレ" については幾度も指摘されてきたかと思うが、そのせいなのか、発言のすべてがその場を取り繕うためだけの奇麗事としか受け取れなくなってしまった。もはや "聞くに堪えない" という思いが率直な感想になってしまった。
 もはや民主党は、参院選勝利対策どころではないとさえ思えてくる。責任ある政党として、国民に募る "不信感" を払拭し得る大胆な "体制改革" を速やかに断行することが急務なのではないか。

 今日、鳩山首相は、辺野古移転の反対をめぐって福島消費者相を罷免したとある。

<鳩山由紀夫首相は28日、連立政権を組む社民党党首の福島瑞穂・消費者担当相を罷免した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移転先を同県名護市の辺野古周辺とする政府方針に、福島氏が応じなかったため。
 福島氏が担当していた消費者担当相、少子化担当相、男女共同参画担当相は、平野博文官房長官が兼務する。>(鳩山首相、福島消費者相を罷免 辺野古移転の反対めぐり/asahi.com/2010年5月28日20時38分

 朝鮮半島情勢が緊迫度を強めている。
 これまでにも、北朝鮮は<超強硬策>を打ち出している。北朝鮮の祖国平和統一委員会が25日、発表した<談話>は以下のとおりだった。

< 談話は「全面的な北南関係の断絶、北南不可侵合意の破棄、北南協力事業の撤廃の断固たる行動措置に入ることを正式に宣布する」と表明。
 第1段階の措置として (1) 韓国との全関係を断絶 (2) 李大統領の任期期間、当局間対話と接触を拒否 (3) 南北間のすべての通信を断絶 (4) 韓国の「対北心理戦」に対して全面的な反撃を開始-すると主張した。
 さらに、板門店赤十字連絡代表の活動を完全中止するほか、開城工業地区にある南北経済協力協議事務所を撤廃し、韓国側関係者全員を即時追放すると表明。韓国の船舶、航空機の北朝鮮領海、領空通過を全面禁止し、南北関係で提起される全問題は戦時法に従って処理すると強調した。
 その上で、「戦争の暗雲をもたらしている逆賊一味をわが軍隊と全人民、全民族は絶対に許さない」と李政権を非難>(韓国との全関係断絶=対話拒否、通信も遮断-心理戦に全面反撃・北朝鮮/時事ドットコム/2010/05 /26-01:50

 そして今日、その強硬姿勢はさらにエスカレートした。

 これだけ "うつ病" という精神疾患の問題が衆目を集めている時代である。また、それと直接的・間接的な関係があると目されている夥(おびただ)しい自殺者数も増えることはあっても減ることはなさそうだ。
 さらに、 "うつ病" と診断されるには至らずに苦しい状態で悶々として日常生活を送っているかもしれないの水面下の人々のことをも想定するならば、決して軽々には見過ごせない大問題だと思われる。
 当事者としての個々人はもちろん苦痛であるに違いなかろうが、翻って社会全体へと視点を移しても、そこにはかなり大きな "社会的損失" が発生しているものと推定されざるを得ない。もとより、人の精神疾患の問題というものは、個人の問題として帰着させて済む性格のものではなく、原因分析や治療の点でもどうしても "社会的視点" での対応が不可欠となりそうではないか。
 つまり、 "うつ病" をはじめとする精神疾患の問題をいつまでも "個人的問題" として放置し続けること自体にムリがあり過ぎるのであり、今後も膨らみ続けるに違いないこの "社会的損失" を最小限に食い止めるためにも、早急な社会的(国の政策的)対策が望まれる、と思われるのだ。
 逆に言って、この種の問題をローカルな問題として軽視していると、後日、対処し難い社会問題化してしまい、それからではその修復のためにそれこそ想像を絶する "社会的コスト" が強いられることになるのではなかろうか......。

 日経平均が9500円割れの局面へと続落した。 "海外株安" や "円高" に加えての "緊迫化する朝鮮半島情勢" という、いわば "海外要因" に翻弄され続けているようだ。

<[東京 25日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は大幅続落。3営業日連続で年初来安値を更新し、約6カ月ぶりの9500円割れとなった。海外株安や円高に加え、韓国の哨戒艦沈没をきっかけとする韓国─北朝鮮間情勢の一層の緊迫化に対する警戒感が強まり、ヘッジファンドなどが売りを加速させたとみられている。......
 きょうの東京市場は先物での売り圧力が継続した一方、信用取引の追い証(追加委託保証金)差し入れ義務発生に伴う個人投資家の投げ売りなども出て、下落相場の最終局面の様相を呈したという。ある準大手証券トレーダーは「今晩の欧米株式市場や円高への警戒感が強く、押し目買いが入らない」との見方を示した。
 聯合ニュースは、北朝鮮の金正日総書記は軍に対して戦闘準備をとるよう命じたと伝えた。北朝鮮の動向を追う団体が入手した関係筋情報によると、金正日総書記の命令は軍のトップに伝えられたという。この報道を受けて、ソウル株式市場は3%以上急落。市場では「午後にかけて、日本株は韓国株の下げにつられて下げ幅を拡大した部分も大きい」(国内証券)との声が出ている。......>(日経平均は約6カ月ぶり9500円割れ、3日連続の新安値/ロイター/2010年 05月 25日 15:50 JST

 株価下落もさることながら、大いに懸念されるのは "北朝鮮" 側の危うい動向に違いない。上記の記事を補足する、以下のような報道も気になるところだ。

 先日、大学のキャンパス内での光景を素材とした『 "ひとり" が怖い』というTV報道番組のことを書いた。( "ひとり" が怖い/"空気支配"/"共同幻想"/"精神的自立" 障害症候群 /当日誌 2010.04.27
 <今大学生に「友達がいないと思われる」ことを極端に恐れる傾向が高まっている>という現象のことである。それを知った時、当然のことながら、強い違和感を感じたものであった。そんな現象は、幼稚園ならばいざ知らず、大学という場には馴染まないでしょ、という驚きの印象だったのである。
 こうした "精神的自立" の未成熟な人々が、時代環境の急変過程で増加している趨勢を、それはそれとして着目しなければならないわけではある。しかし、将来のこの国を背負って立つ世代の大学生たちは、そうした趨勢を "解析" し、 "克服" する立場にこそ立たなくてはならない。なのに、自分たちがその "渦中" に巻き込まれて右往左往してしまっているようでは、話にならない......。
 今どき、大学生世代に "時代変革への夢" を託すべくもない時代になっていそうだから無いものねだりはできない。しかし、大学生にせよ高校生にせよ、もう少し自分たちが手にしている "学ぶ、研究する" という "絶好のチャンス" を、額面どおりに受けとめても良さそうな気がする。こうしたことに費やす時間に関する国際比較でも、日本の場合はどんどん情けないことになっていると聞く。
 もちろん、その対象は何であったとしても構わないはずだろう。要するに、頭脳的にも体力的にも、さらに生活環境の面でも、 "学ぶ、研究する" ための最適条件下にあることに気づき、 "没頭" する、できれば "一心不乱" になってみることだ。そうすれば、 "ひとり" が怖いなんぞと感じるヒマさえなくなるのではなかろうか。とかく、ヒマな気分が宿ると、無視できるはずの些細なこともにも気になったりするのが人間の心理なのかもしれない。かなり "甘い" 状態でまどろんでいるようだ。

 昨日は、 "事業仕分け第2弾" 、公益法人での無駄遣い問題について書いた。こうした "小規模な財政削減策" がどこまで現状に即しているかはしばしおいて、むしろ国民側の感覚・意識に焦点を合わせることを目的とした。
 が、 "事業仕分け第1弾" でも明らかであったように、こうした "仕分け作業" によって実質的な "予算削減" が果たされるその金額規模は、客観的に見ても "高が知れている" のかもしれない。累積している "国の借金 過去最大の883兆円!" という "天文学的数字" からすれば、 "焼け石に水" だと譬えることもできなくはないからだ。
 ただ、そのかたちが憤懣であれ怒りであれ、 "断じて税金の無駄遣いは許さない" という国民側の意識が煮詰まらないかぎり、徹底した事態改善への道は端緒も開かれまい。まだまだ、国民意識では、国の財政危機状態を "親方日の丸" 的に楽観視している向きもないとは言えない......。だから "税金無駄遣いの事例学習" のような "仕分け作業" が公開されることには意味があるというものだ。
 その意味で、折から人々の間で強まっているとされる<平等・不平等をめぐる意識の鋭敏化>傾向と兼ね合わせて、 "事業仕分け第2弾" 現場の空気に注目したのであった。

 しかし、ギリシャ財政危機を "対岸の火事" としてもはや傍観していられない "巨額財政赤字" の国日本にとっては、もう少し "有効性" のある大掛かりな "財政再建策" が緊急に講じられなければならないのも、確たる事実であろう。少なくとも、日本の赤字財政への国際評価が急下降する前に、然るべき手を打つ緊急性がありそうか......。

 非常識で理不尽な悪習であり続けた "天下り問題" こそは、 "庶民感覚" から徹底的にバッシングされて然るべきかと思われる。今、 "庶民感覚" は、グローバル化時代のひとつの特徴だとされる<平等・不平等をめぐる意識の鋭敏化>( 宇野重規著『<私>時代のデモクラシー』岩波新書 2010.4.20 )状況において、あたかも "地下マグマ" のように熱く蠢いているような気配である......。
 事業仕分け第2弾後半の作業では、<宝くじの売り上げから公益法人に流れる360億円超の使途をに焦点>(事業仕分け:無駄改善できるまで宝くじ「発売禁止を」 毎日新聞 2010年5月21日 23時52分)に、 "日本宝くじ協会"、"自治総合センター"、"全国市町村振興協会" などの公益法人が、庶民感覚という "まな板" の上に載せられて、わき上がるヤジと拍手で "歓迎(?)" されたようだ。

 傍聴席からは「ふざけるな!」とか、「ばかにするな」などのヤジが飛び交ったそうだが、常日頃 "誰からもクレームをつけられない" ような静かな "舞台裏/安全地帯/聖域" でのうのうとお暮らしの高級官僚の面々にとっては、久々に外の活気ある空気を吸うことになったのではなかろうか。
 こうした "庶民の鬱憤晴らし" とも見える光景に、中には首を傾げる人もいるやもしれない。しかし、それは時代環境に関する "認識不足" と言うものかもしれない。良い悪いという評価とは別に、もはや動かし難い事実として立ち現れているからだ。
 その "副作用" として "無縁社会" 的状況を産み落としているグローバリズムの潮流は、同時に、これまでとかく "蓋(ふた)" がなされて見えない状態に置かれて来た社会環境における "不平等" 現象を、 "可視化・見える化" (広い意味でのディスクロージャー)させてもいる。いやそればかりか、「それっておかしいんじゃないの?!」という庶民ならではの感覚をも惹起(じゃっき)させていそうである。これが、このグローバリズム時代が辿り着いている現実以外ではないのだと思われる。
 そうした感覚・感情の表面化はあなどり難い傾向だと言うべきかもしれない。 "嫉妬心" とも絡んでいる "不公平感" に染まった庶民の社会批判感覚は、従来からの "特権階層" にとってはかなり手強い "伏兵(ふくへい)" になってゆくものと見えるからだ。
  "特権視・聖域視" されてきたさまざまな立場やケースが、「それっておかしいんじゃないの?!」と反駁され始めるのもまたグローバリズム時代ならではの副産物なのであろう。(ちなみに、 "小沢幹事長政治資金問題" にしても、「それっておかしいんじゃないの?!」という庶民ならではの感覚をこそ相手とすべきなのであって、 "検察再不起訴" 云々レベルの捉え方をしていたのでは何の効き目もなさそうだ......)

 もはや "まったり" 【 注.1 】とした気分にはさせてくれないご時世になったようである。
 昨日は、 "日経平均1万円割れ" を懸念していたものだったが、いましばらく先のことかと思いきや、その途端にドル/円も一時、90円を割り込む円高となるし、日経平均は容易く1万円を割り込み年初来安値の9700円台に滑り落ちた。
 市場では、 "円独歩高の動き" 【 注.2 】を懸念する声もあり、 "まったり" とした気分からは隔絶したピリピリとした現状が長期化するのかもしれない。

【 注.1 】
< まったり とは日本語の副詞である。近畿方言で主に味覚を表す擬態語として用いられたが、1990年代からのんびりと落ち着いた様子・気分を表す言葉として全国的に用いられるようになった。「まったり」は元々、柔らかさのなかにコクがある様子、重みがあって奥行きのある様子をいう言葉で、主に味覚に対して用いられた(口当たりまろやかで、とろんと口中に広がっていく様子)。......ネットスラングとしての「まったり」は、炎上や荒らしが起きやすい背景において、そのようなことが起こらないよう各人が条件反射的な書き込みや挑発を行わない穏やかさを心がけることを指す。>(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

【 注.2 】
<市場では、ドイツの株空売り規制や米金融規制改革法案の上院可決など、金融への規制強化の流れを嫌気するムードも広がっており、株安連鎖に歯止めがかかる兆候はみえない。さらにドイツ、フランスの対立という欧州連合(EU)にとって最も避けなければならない構造問題が露呈し、通貨ユーロをめぐる環境は厳しさを増している。日本にとっては、円独歩高の動きが株安につながる危険な展開になってきた。......
 東京市場での株安センチメントに拍車をかけたのは、円の独歩高だった。......
 ユーロ介入観測で、ユーロ/ドルが1.26ドル台で推移しているため、円への買い圧力が目立つ展開になっている。弱いユーロとユーロ介入観測の中で、円独歩高の展開が鮮明になりつつある。ある国内市場関係者は「日銀が21日の決定会合後に、追加緩和するとの観測が一部の市場関係者の中で流れていた。成長基盤支援の方策以外に何も出なかったので、円買いを仕掛けようとする向きには、好都合な展開になった可能性がある」と述べる。先の邦銀関係者は「円高─日本株売りの構図で投機筋が仕掛けてくることも予想される」と話す。......>(世界的な株安連鎖続く、円独歩高から株売りの危険な兆候/ロイター/2010年 05月 21日 14:18 JST

 日経平均が一時1万円割れとなる場面を迎えた。<欧州の財政問題が長引く>との懸念や "円高" によるものと見られている。が、これらに加えて、 "北朝鮮の魚雷" ではないかとの<韓国で発表された哨戒艦沈没の最終調査報告>も材料視された模様である。株価の下落もさることながら、周辺地域での "軍事的緊張の高まり" からは、うかつに目が離せない状況のようである。

< 20日の東京株式市場で、日経平均株価/は続落し、大引けは19日に比べ156円53銭(1.54%)安の1万0030円31銭と2月15日以来、約3カ月ぶりの安値水準となった。政策対応への不信感がくすぶる欧州の財政問題が長引くとの見方から売りが膨らんだ。大引けにかけて円相場が上昇ペースを速めると輸出関連株への売りが拡大。一時187円 25銭安の9999円59銭まで下げ、取引時間中としては2月10日以来、約3カ月半ぶりに1万円の節目を下回る場面があった。
 午前中は1万円の節目が近いことが割安感を誘い、個人投資家などの買いに支えられる場面もあった。ただ、朝方に高かった上海の株式相場が下げに転じるなどアジアの株式相場が軟調に推移したことが徐々に重荷になった。韓国で発表された哨戒艦沈没の最終調査報告を受け、朝鮮半島に近い日本の「地政学リスク」が意識されたことも市場心理を冷やした。......>(日経平均、一時1万円割れ 終値は156円安 欧州問題の長期化を警戒/nikkei.com/2010/5/20 15:30

  "におい" と記憶との関係が深そうな観点から、 "におい" については少なからぬ関心を寄せてきた。この日誌でも何度か書いてきたが、その中に次のような引用をしたこともあった。

<≪これまで世界的にも、苦労多く実り(?)少ないにおいの研究は敬遠され、生理学者の多くが視覚、聴覚研究への道を選ぶ傾向が続いてきた。
 誤解を恐れずにいえば、嗅覚や味覚を研究している人は、出世をあきらめた者か、フロンティアスピリット豊かなよほどの野心家、はたまたかなりの変わり者というレッテルを貼られがちであった。≫(外崎肇一著『「におい」と「香り」の正体』)>(出世をあきらめた者、よほどの野心家、はたまたかなりの変わり者/当日誌/2006/10/05/ (木)

 事ほど左様に、 "におい" の研究は "ビジネスから最も縁遠いもの" と考えられてきたようである。嗅覚のメカニズムが捉えにくかったり、主観的側面があったりして扱いにくい点に原因があったのかもしれない。さらに、 "香り" の要素の特定やその再現・持続など制御しにくい点なども、科学の手法やさらに市場原理に馴染みにくかったからなのかもしれない。
 ところが、 "におい" に関するそうした "難点" をも、現代の "貪欲な市場環境や科学" は克服しようとしているごとくであり、まさに "においビジネス" が展開しつつあるそうなのである。

 薄ら寂しい "無縁社会" という不気味な "染(し)み" が静かに浸透し続けていると言われる。 "無縁社会" とは、歪(ひず)み切った現行社会が滴(したた)り出す "苦汁" の仕業(しわざ)によってはびこっているものだと思えてならない。
  "無縁社会" はさまざまな悲惨な現象を引き起こしている。そして "ホームレス" もまた "無縁社会" の一つの典型的な断面なのであろう。
 したがって、 "無縁社会" として懸念される社会にあっては、 "ホームレス" は決して別な地平での出来事なんかではなく、 "地続き" の地平、 "境目無し" の地平で生まれている "ありふれた出来事!" だと見るのが妥当なのかもしれない。

 自分が "無縁社会" の "当事者" ではないかと苛(さいな)まれている人の中には、うつ症状やその他の "メンタル面" で苦境に立たされている人も少なくないと聞く。
 そして、そんな事態が昂じて "ホームレス" の状態へと滑り込んでしまう人もいるのだろうかと懸念させられていた。それだけに、今回接した報道、<都心ホームレスの3割、知的障害の可能性 医師ら調査 2010年5月17日0時39分>(都心ホームレスの3割、知的障害の可能性 医師ら調査/asahi.com/2010年5月17日0時39分)には意を傾けざるを得ない思いとなった。

<周囲に障害が理解されず、人間関係をうまく結べないことで職を失うなどの「生きづらさ」が、路上生活につながった可能性があるという。知的障害により生活保護の手続きを自発的に取ることができなかったり、精神疾患により気力が下がったりして、なかなか路上生活から抜け出せない現状がある。>(同上)

 相変わらず "ギリシャ財政問題" で引き起こされた為替市場の "ユーロ売りユーロ安" に歯止めがかからない様子だ。

<[東京 17日 ロイター] 週明けの金融市場ではユーロ売りに歯止めがかからず、アジア株式や原油などが軒並み下げる展開。米株先物も100ポイント超下げている。......
 ユーロはキーポイントを次々に抜け下値めどが想定しづらくなっており、投機筋や機関投資家など市場参加者はユーロ悲観論に包まれている。
 ≪ユーロ、下値めどみえず≫
 為替市場では、注目されたユーロが引き続き、売り込まれた。ユーロ/ドルはストップロスを巻き込みリーマン・ショック後の安値(1.2329ドル)を下抜けて1.2234ドルまで下落、4年ぶり安値を更新した。ユーロ/円も112.55円まで売られ、今月6日につけた8年ぶり安値の110.44円に迫ってきた。つれて、米原油先物もアジア時間に1ドル以上下落した。
 市場では、ユーロ悲観一色の様相だ。>(ユーロ安圧力衰えず、悲観一色で株式・原油売り続く/ロイター/2010年 05月 17日 13:53 JST

 今、国内では "米軍普天間基地移設問題" をはじめとして鳩山政権がますます "混迷" を深めている。が、これまた破格に "混迷" を深めていそうな "ギリシャ財政危機" の推移が、同様に注目されるべきなのかもしれない。
 いや、同種の問題(財政危機)を "時限爆弾" 的に抱えた日本は、やはりこの不安定な推移を最大限注視して、言うならば "後日に備える" その必要性もありそうだと思えてならない。特に、この種の "危機" が、 "如何にに急速に波及するのか" に関するメカニズムについては、改めて肝に銘じておいても決してムダにはならないように思える......。(それどころか、当該の危機の深刻化で、多少上向いている現景気状況が "吹っ飛ぶ" 可能性も控えているのだろうか......)

 現時点で、米国政府は<欧州の財政危機の行方に神経をとがらせている>という。

 今月6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は急落し、一時、前日比約1000ドル安の9869ドル62 セントまで下落した現象は記憶に新しい。その際、その "トリガー(引き金)" になったのは<証券会社による誤発注>ではないかとも(囁ささや)かれた。

< NY株終値347ドル安 誤発注も?一時998ドル急落 2010/5/7 5:22
 【ニューヨーク=財満大介】6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は急落。一時、前日比998ドル50セント安となる9869ドル62 セントまで下落した。
 ギリシャなど欧州諸国の信用不安を嫌気した投資家のリスク回避の動きが加速。米東部時間午後2時(日本時間7日午前3時)過ぎに外国為替市場でユーロが急落したのをきっかけに、株などリスク資産の売りが一気に広がった。その後、ダウ平均は急速に値を戻したが、前日比347ドル80セント安の1万0520 ドル32セントで取引を終えた。
 ダウ平均が取引時間中に1万ドルを割り込んだのは今年2月以来。一時998ドル安という下げ幅は過去最大。米メディアによると、ダウ平均の急落については証券会社による誤発注があったとの見方も出ている。......>(NY株終値347ドル安 誤発注も?一時998ドル急落/nikkei.com/2010/5/7 5:22)

 とりあえず、<誤発注>については "誤報" のようであったが、この時の経緯に関する "続報" らしきもの(?)が以下のように報道されている。

 今、ビジネス界では "2010年3月期決算" の発表がたけなわだ。 "黒字決算" の大手企業が増えてきたことはひとまずは喜ばしいことだと言うべきか......。
 しかし、大手企業の経営指標の改善がそのまま一般庶民の景気感覚に直結しなくなったのが、現在の経済環境のひとつの大きな特徴なのである。 "黒字化" のためにはさまざまな経営努力がなされたのは間違いなかろうが、先ず一般的に言えることは、過激な "コスト・カット" 策と金融面での "資金運用" とが背景にあってのことだと推察される。
 どちらにしても中小零細企業など周辺への好ましい波及効果が期待できるものだとは言い難いわけだ。むしろ、 "黒字化" のために追求されたであろう過激な "コスト・カット" 策や、相変わらずの人件費圧縮策に関しては、そのマイナス影響を被って泣く人たちの存在を忘れてはならないのだと思われる。所詮、シビァな経済界では、 "ゼロサム" 原理が貫かれているからだ。 "経済(金融)合理性" の貫徹の陰では、悲惨なことをも含む様々な社会現象が引き起こされているのが現実なのであろう......。

 今日、次のようなTV報道番組を観た。

 警察庁が自殺統計を発表した。"12年連続" で "年間3万人" を超える増加ぶりだと伝えられている。【 注.1 】
 誰が考えても、自殺者数の規模・推移の状況と人間を不幸にしている "社会の歪(ひずみ)" とが深い関係を持っていることは推測できる。しかも、改善される様子がないままに "12年連続で年間3万人超" という事態は、 "異常事態" だと認識せざるを得ないはずだ。
 ちなみに、こんな国はあるのだろうかと自殺率の "国際比較" が気になったものだ。やはり、こんな "異常な先進国" はなさそうであり、<日本は欧米先進国と比較すると確かに世界1の自殺率となっている。>【 注.2 】という。<日本の自殺率はやはり異常な値であるといわざるを得ない。>と見なされている。

  "小沢神話" にすがりつく "参院選に向けた結束" って "正解" なんでしょうかね? 仮に "正解" だとしても、その "正解" のために "息苦し過ぎる!" というのはどんなものなんでしょうか? 長い自民政権の下で "蚊帳の外" にはじき出され続けて来た国民各位は、その理不尽さや息苦しさと決別したいがために、 "未知数だらけ" の民主党に賭けたのだったように思い返すのだが......。
 しかし、配られたカードを仰向けてみると、 "小沢キングの絵札" ばっかり......。これじゃゲームにならない、と不満を漏らしかけると、 "胴元(どうもと)" を囲むお兄さんたちが、ギロッとした目付きで睨みをきかせる......。

 昨日であったか、民主党の一年生議員・横粂(よこくめ)議員が、チラリとニュース番組に登場した。鳩山首相、小沢幹事長という現執行部の退陣を、ほとんど "捨石" 的に "異議申し立て" するものであった。それがどうなって行くのかの薄々推測はできたものの、案の定、続報はパタリと止んだ。
 ちなみに、ネットサイトには以下のような記事が見つかった。 "希少価値" ありと感じたので紹介させてもらう。

 ギリシャの財政危機は、支援措置のお陰で "沈静化" したかに見えるが、"「モルヒネ」に過ぎない" という冷静な判断があるようだ。
<国際通貨基金(IMF)のベルカ欧州局長は10日、1兆ドル規模のユーロ圏緊急支援措置は「モルヒネ」のようなもので、市場の沈静化につながる見込みはあるものの、長期的な解決策と捉えるべきではないとの見方を示した。......ユーロ圏諸国は金融安定化に向けて長期的な解決策を模索しなければならないと強調。「昨夜の出来事は欧州にいくらかの安ど感を与える。市場を沈静化させる見込みがある」とした上で、「長期的な解決策と捉えるべきではない。患者を落ち着かせるモルヒネのようなもので、本当の治療はこれからだ」と述べた。>(ユーロ圏支援措置、市場沈静化への「モルヒネ」=IMF欧州局長/ロイター/2010年 05月 11日 09:50 JST

 だからこそ、この種の問題は "未然" 措置こそが "決め手" だということになるのであろう。それを考えると、日本の現状はまさに緊迫感に満ち満ちているはずである。
 先ず、度外れた "負の現状" が今さらのように警戒されていい。

< 国の借金、最大の883兆円 3月末、国民1人693万円 1年で 36兆円増える 2010/5/10 15:00
 財務省は10日、国債と借入金、政府短期証券を合計した「国の借金」の総額が2010年3月末時点で 882兆9235億円と過去最大になったと発表した。昨年3月末から36兆4265億円増加した。補正予算の財源確保のために国債を増発したことが借金増加の主因。10年4月1日時点の推計人口(概算値)1億2739万人で計算すると1人あたりの借金は約693 万円で、過去最大だった。国の借金残高は財務省が四半期おきに公表している。
 国の借金の内訳をみると国債は前年同期比40兆408億円増の 720兆4890億円。一方、政府短期証券は2兆4545億円減の106兆281億円だった。〔NQN〕>(国の借金、最大の883兆円 3月末、国民1人693万円 1年で 36兆円増える/nikkei.com/2010/5/10 15:00

 この緊迫した "政局" にあって、 "無縁社会" 云々でもないのかもしれない。
 しかし、この "ダッチロール" する "政局" (いや、今、世界全体が "ダッチロール" 局面に滑り込んでいないとは言えない?)だからこそ、 "漂流する現代!" の足元に横たわる問題に目を向ける、そんな緊急性があるとも思える......。
  "無縁社会" という不気味な現象を産み落としている時代潮流の問題が、もう少し引き寄せて考察されてもいいのではないかと感じている。

 <日本社会が紡いできた3つの絆が急速に失われている。故郷との絆=「地縁」、家族との絆=「血縁」、会社との絆=「社縁」を失い社会との接点を失う人が急増している>(NHKスペシャル 無縁社会 ~無縁死 3万2千人の衝撃から(仮) <放送> 1月31日(日))という不気味な特徴を持つ "無縁社会" 。
  "無縁社会" の悲惨さは、 "無縁死" ――<NHKが全国1783の自治体に独自調査をしたところ、一昨年「身元不明の遺体」や「親族の痛い引き取り拒否の遺体」など国の統計上では現れてこない「無縁死」とも呼べる "新たな死" が3万2千人に上っている衝撃的な事実が明らかになった。自治体の担当者によるとここ数年、こういった無縁死は急増しているという。>(同上)――という事態に象徴されてはいるが、むしろそこに至るまでの "いのちある生活のプロセス" そのものに、さまざまな暗い影を投げかけていることが、なお深刻なのだと思われる。
 懸念されるのは、 "独居老人" たちばかりではなさそうだ。今や、孤立する若い世代(30~40代の働き盛りの世代も!)までもが、この "無縁社会" の "アリ地獄" の滑る斜面に足を取られている。そして、近未来には "独居老人" たちが再生産されて行く......。

 現代という時代環境が、"環境(社会環境、自然環境)激変の連続" であることを疑うものは誰もいない。したがって、先ずもって退けられるべきは、 "思考や判断の硬直性" ではないかとの思いが深まるばかりである。
 昨日は、この点を "思考停止" 状態と表現したが、"硬直した思考や判断" と "思考停止" 状態とは、ほぼ同義だと見なしてよいのではないかと思う。ラクであることと、後ろ向きであることとが共通していそうだ。
  "一貫して......" とか "信念を持って......" とかを、このご時世で額面通り真に受けている人も少なかろう。ルーズであることと、柔軟であることとは異質であるが、その境目は観念の世界での仕分けほどには明瞭でないのが現実というものなのであろう。

 米軍普天間基地移設問題に関する "(既存)メディア" のスタンスが、結構、硬直した "思考停止" 傾向を帯びているのではないかと、昨日は書かせてもらった。日頃、もう少し斬新な視点・視角があってもいいじゃないか......、と欲求不満にさせられているものだから率直に書いたわけだ。
 膠着しているこの米軍普天間基地移設問題が、史的文脈から言ってもそう簡単なイシューでないことは "(既存)メディア" 関係者なら百も承知のはずであろう。何なら、この問題解決のためのフローチャートを自らの思考で作ってみるといい。そして、それが容易ではないことを実感すると同時に、そうした問題であるにもかかわらずご自分たちがやっている付和雷同的な "マス「ゴミ」報道" が、事態解決への良い契機になっているどころか、いたずらに国民感情の非合理的な部分に拍車を掛けていることをも併せて認識すべきだと思う。

 誰しもが、自分自身の事であれ社会の問題であれ、 "正解" らしきものが見えてはいるものの、そこへの "具体的な道筋" が描き切れないと言ったもどかしさに苛まれている時代、それが現代という時代なのではなかろうか。
 そんな時に、したり顔をして "正解" を滔々とまくしたてる(ふと、自民党党首の弁舌や、とある人気女性経営評論家の顔を思い起こしたり......)のは、実は、今流行りの言葉、"loopy(愚直)" よりもはるかに罪が深い "狡猾な愚鈍" だと言うべきなのかもしれない。
  "狡猾な愚鈍" は、問題が孕(はら)んでいる "新たな局面" をいとも簡単にそぎ落として、手垢(てあか)のついた従来からの紋切型思考・常套判断などを援用して短絡的処理の末に一件落着に持ち込もうとするのが大きな特徴かと思われる。この間しばしば書いている、< "さぁ、次に行ってみよ~!" という、 "行け行けドンドン" 方式>も、その種のワースト・パターンということになる。

 そして今、この "狡猾な愚鈍" を体現しているのは、誰あろう "(既存)メディア" なのではないかと、そんなふうにしみじみと感じる昨今である。
 もう一度言えば、 "狡猾な愚鈍" の最大の罪は、現代という時代が投げ掛けている問題の "新たな局面" をクリエイティブに解き明かすでもなく、人びとが辟易(へきえき)としている従来からの常識論で "やっつけ仕事" をする点以外ではない。
 本来を言えば、 "(既存)メディア" は、 "新鮮な情報" に日毎接しているのだから、その "食材" を活かして、 "斬新な料理法" (=クリエイティブな視点!)を考案すべきなはずである。にもかかわらず、まるで「紺屋(こうや)の白袴(しろばかま)」よろしく、"立ち枯れ" スタンスで、 "思考停止" 状態にでもなっているかのようである。しかも、それを "感染" させる立場にあるからよくない。料理の下手さ加減を、 "食材" の新鮮さだけで粉飾している怠惰な料理店以上に罪深い。

 最悪の "危険水域" へと雪崩れ込んでいないといいのだが......。
 日経平均株価も<連休明けの2日間で700円近く下げた>。1万円割れは、杞憂ではなくなったか? また、ニューヨーク・ダウは<一時、前日比998ドル50セント安となる9869ドル62 セントまで下落した。>
 それぞれの、気になる速報情報は以下のとおりだ。

<東証終値、331円安 世界的株安の連鎖続く
 7日の東京株式市場は、午後に入ってやや下げ幅を縮小したが、ギリシャの財政悪化問題に端を発した欧州金融不安は一掃できず、日経平均株価(225種)終値が前日比331円10銭安の1万0364円59銭と大幅続落した。3月上旬以来、2カ月ぶりの安値水準。連休明けの2日間で700円近く下げた。
 韓国や中国の上海、香港、シンガポールなどアジアの主要な株式市場も下落しており、世界的な株安の連鎖は断ち切れず、投資家心理は冷え込むばかりだ。......>(東証終値、331円安 世界的株安の連鎖続く

< NY株終値347ドル安 誤発注も?一時998ドル急落 2010/5/7 5:22
 【ニューヨーク=財満大介】6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は急落。一時、前日比998ドル50セント安となる9869ドル62 セントまで下落した。
 ギリシャなど欧州諸国の信用不安を嫌気した投資家のリスク回避の動きが加速。米東部時間午後2時(日本時間7日午前3時)過ぎに外国為替市場でユーロが急落したのをきっかけに、株などリスク資産の売りが一気に広がった。その後、ダウ平均は急速に値を戻したが、前日比347ドル80セント安の1万0520ドル32セントで取引を終えた。
 ダウ平均が取引時間中に1万ドルを割り込んだのは今年2月以来。一時998ドル安という下げ幅は過去最大。米メディアによると、ダウ平均の急落については証券会社による誤発注があったとの見方も出ている。
 ユーロは対円で一時、1ユーロ=110円台半ばまで急落。対ドルでも1ユーロ=1.25ドル台前半まで下落した。円は対ドルでも買われ、一時87円台後半まで円高・ドル安が進んだ。
 ダウ平均が終値で過去最大の下げ幅を記録したのは2008年9月29日の777ドル68セント安。>(NY株終値347ドル安 誤発注も?一時998ドル急落/nikkei.com/2010/5/7 5:22

  "ギリシャ財政危機" が、日本にも "かなりリアルな影響" を及ぼし始めた。
 先ず、株価が大幅に下落して、まだ余韻を残していそうである。
<東証大幅下落、終値361円安 ギリシャ危機受け 2010年5月6日15時12分
 大型連休明けの6日の東京株式市場は、ギリシャの財政危機問題を受け、連休中、景気の先行きに対する懸念が世界で高まっていたことから、大幅に下落した。日経平均株価の終値は連休前の4月30日の終値より361円71銭(3.27%)安い1万695円69銭、......>(東証大幅下落、終値361円安 ギリシャ危機受け/asahi.com/2010年5月6日15時12分

 シビァな観測によれば、<ドル90円割れなら日経平均1万円を下回る可能性>との声も上がっている。

 寒暖の差が激しく、今日当たり30度を超える真夏日があったからと言って騒いでいる場合でもなさそうだ。
 「焼け棒杭(ぼっくい)に火がつく」という "再燃" を表すことわざがあるが、国内政治でも、 "焼け棒杭" ならぬ<杭(くい)打ち桟橋案>が "再浮上" したばかりである。 "忌避したいもの" に限って "リピーター" よろしく鎌首をもたげつつ "再来訪" するというのがこの時代の特徴なのであろうか?
 軽口を叩いている場合ではなく、ヨーロッパではこの連休中に "怖いリピーター" が訪れているらしい。 "ギリシャ財政危機" と "アイスランド火山噴火" という "脅威" であり、どちらも、場合によっては "他国事" では済まない波及力を秘めた問題だ。
 とかく現代人は、異変に対して "楽観視" しつつ、 "さぁ、次に行ってみよ~!" となりがちである。まさに、そうしたスタンスへの警告のようも見える "怖いリピーター" たちである。
 だから、鳩山首相に関しても、 "杭" 残す!= "悔い" 残す! ことにはなりはしませんか、と ダジャレ てみたのであった。

 鳩山首相の "沖縄入り" で、一体どんなメッセージが出てくるのかと想像(≠期待)していた。が、<「海兵隊が抑止力と思わなかった」>という発言にはやはり驚かされた。 もとより、何に対する "抑止力" であり、果たしてそれが現状の錯綜する北東アジア情勢で有効に担保されるのか、という議論だってあるわけだ。
 しかし、そもそも米軍基地問題や日米安保問題それ自体が "抑止力" 議論の塊(かたまり)だったのであり、鳩山首相の頭の中、胸の内にあっては "抑止力" という観点の問題は、 "とっくに解決済み、払拭済み" だったのかと早合点させられていた。
 と言うのもあの "在日米軍の「常時駐留なき安保」" 論を唱えてきた同首相でもあったからだ。(c.f. 常時駐留なき安保は「封印」 鳩山首相/2009年12月16日
 だのに、どう巧みに米軍側が "在沖縄海兵隊による抑止力効果" を吹聴したのかは知らないが、そのセールス・トークに唯々諾々と頷いてしまうとは理解し難い。
 こう言っては語弊があるかもしれないが、 "抑止力" のような "心理要素" が絡む問題(ex.保険)というものは、保険勧誘員が脅かすように想定被害像の風呂敷をいかようにも広げることができそうな気がしないでもない。想定し得るこんなこと、あんなことがあったとしても対処できますからご安心を、と......。が、いざその時になるとそそくさと風呂敷は小さく畳まれてしまう......。
 したがって、「それでは、海兵隊以外の米軍基地勢力は "抑止力" にはならないというの? 付録なの? だとしたら、普天間基地移設問題に先んじて他の米軍基地の "抑止力効果" 問題について吟味しなければなりませんな......。さぁさぁどうするの?」と言った "突っ込み、反論" くらいはしなければいけない......。省エネ家電製品の購入や、ケータイ通話料金契約に関する主婦などの対業者折衝でさえも、それくらいの "突っ込み" がなされて当然のキツ~イご時世ですからね......。

  "米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題" で、<政府は、同県名護市のキャンプ・シュワブ沿岸部に、埋め立てからくい打ち桟橋方式に工法を変更して滑走路を建設する現行計画修正案に、鹿児島県徳之島へのヘリ部隊の一部移転などを組み合わせた案を固めている。>(「鳩山首相、4日沖縄入り=移設案提示へ詰め、防衛相らと-普天間」/2010/05/03-15:18)と報道されている。
 この "政府案" で決着されるのかどうかさえ流動的だと思われるが、如何にも「"悔い" 残す!」かたちのように見えてならない。ダジャレなんぞ言っている場合ではないが、ダジャレとは言い切れないリアルさが垣間見える。
 先ずは「"杭" 残す!」という<くい打ち桟橋(QIP)工法>の修正案は、<安全、コスト、環境に難点>があり過ぎるようなのだ。

 通りを行き交うクルマの数がやはり少ない。正月と同様、いや正月よりもさらに閑散としているかもしれない。相変わらず高速道路が各地で渋滞しているようだから、クルマはみんなそうした方面に流れ込んでいるのであろう。
 こんな行楽日和の良い陽気となれば、 "ふるさと" がある者は "帰省" 、また "ふるさと" があろうがなかろうが、クルマで "遠出" をしてみたくなるのは誰しも同じなのであろうか。しかも "渋滞" することがわかっていても飛びつくのは、この願望がいかに根強いかが窺い知れる。 "国民的願望!" とさえ言ってよさそうか......。
 自分なんかは "渋滞" なぞは真っ平御免であるが、ひょっとしたら、中には、 "渋滞" もまんざら忌避しないという人もいるのだろうか。つまり、年始の初詣でのあの混雑を受け容れる人々は、意外と雰囲気を楽しんだりしていそうでもあるからだ。
 まあ、安全運転に徹して、精々日頃のストレスを思う存分解消させてください、といったところか。

  "五月晴れ" という言葉がぴったりの陽射しと陽気になった。こうして、うだうだと文字にとらわれたり、室内にいるのがもったいないような気がしている。
 窓から見える狭い庭の植木たちも、溢れるような光を新緑色の葉に受けて輝いている。ただ、陽射しは刻一刻と移動し傾くので、それを知る狭い庭の植木たちは、注がれる光を葉一杯で必死に受けとめようとしているかのようだ。
 それにしても、この4月の天候は例年になく異常な寒さであり、とても春4月と呼べる麗らかさではなかった。それだけに、5月となって、昨日今日と5月らしい陽射しに恵まれ、まさに "五月晴れ" と呼べる天候になったのがことさらにうれしく感じられる。
 きっと、こうして喜んでいるのは自分だけではないに違いなかろう。特に、行楽地に足を伸ばしている数え切れないほどの家族連れたちが嬉々としてはしゃいでいる姿が目に浮かぶようである。この陽射しの強さでは、 "日焼け" 顔が出来上がったりもするのであろう。
 また、これで陽射しや陽気が安定してゆけば、日照時間の問題も幾分解消され、懸念されてきた野菜不作状況に関しても好転して行くのかもしれない。
 世相の方は、これから先、 "麗しい" 情勢なんぞを期待することは甚だ難しいようだから、ここは、 "ご機嫌を取り戻した" かのようなお天気模様に大いに期待を掛けたいところである...... (2010.05.02)

 内閣支持率が急落しているが、それ以上に民主党 "小沢幹事長の辞任" を望む声が高まっている。そうした声の割合は、とある "世論調査" では83%もに達しているという。こうなるとこれは "民意" の表れと見なさざるを得ないと思われる。

<内閣支持20%に急落 83%が小沢幹事長辞任を
 共同通信社が28、29両日に実施した全国緊急電話世論調査で、鳩山内閣の支持率は20・7%と、4月3、4両日の前回調査から12・3ポイント急落した。内閣支持率は1月中旬の調査以降、下がり続けており、30%を割ったのは初めて。不支持率は前回より11・1ポイント上昇し64・4%となった。
 今回の調査は小沢一郎民主党幹事長に対する検察審査会の「起訴相当」議決を受けて実施。小沢氏は「幹事長を辞めるべきだ」が前回より2・4ポイント増え83・8%に上った。「続けてよい」は4・2ポイント減の10・3%。
 鳩山由紀夫首相が小沢氏の続投を支持したことを含め、「政治とカネ」問題に関する鳩山政権の対応に国民が強い不満を持っている実態を浮き彫りにした形だ。
 米軍普天間飛行場移設問題が5月末までに決着しなかった場合について「首相を辞めるべきだ」が54・4%と、前回より7・3ポイント増え、初めて過半数となった。「辞めなくてよい」は6・1ポイント減の39・2%。
 政党支持率でも民主党は24・1%と、前回より6・2ポイントの大幅減。自民党は0・7ポイント増の18・7%にとどまり、みんなの党が11・5%と、初めて2けたに乗せた。>(内閣支持20%に急落 83%が小沢幹事長辞任を/2010/04/29 16:29/【共同通信】

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