yasuo hirose: 2010年6月 アーカイブ

 先日、思い切って "iPod touch" の "OS" のアップデートを行った。
 新しくリリースされた "新OS(iOS 4)" へのアップデートである。購入後の6月23日の時点では、 "iTunes" の画面に次のような表示があった。
「お使いの iPod ソフトウェアは最新です。iTunes は2010/06/26 にもう一度更新を自動的に確認します。」と。この時点で搭載されていた "OS" は、 "OS ver.3.13" であったはずだ。
 それで6月26日以降に、 "iPod touch" 端末を Windows PC上に接続してみると "iTunes" が、アップデートに関するメッセージを表示し、その手順に従うかたちでアップデートを完了させることになったのだ。
 以前にも書いたとおり、 "iPod touch" はまだ購入したばかりであり、旧バージョンの "OS" での機能にも不慣れであった。だから、 "OS" のアップデートを躊躇しないわけでもなかった。
 これまで、Windows のアップデートを何度も経験してきており、幸い概してトラブルらしきことに遭遇するということはなかった。が、インストールされたアプリケーションとの間で何かと不都合を確認しないわけでもなかった。そんなことから、 "OS" のアップデートに関しては若干の戸惑いが残っていたのだ。
 しかし、よく考えてみたら "iPod touch" を入手してから独自にアプリケーションをインストールした覚えもなかった。で、アップデートを敢行することにしたのである。




















 ケータイ向け "プラットフォーム" (基本OSなど、ケータイを動かすために必要なソフトの集合体)は今、熾烈な "覇権戦争" に突入していると見られている。(c.f.『週刊東洋経済』2010 7/3 特大号 激烈! メディア覇権戦争)
 アップルの "アイフォーン(iPhone)" というプラットフォームは、 "iOS4" というOSを搭載し、 "iPhone4" として大人気を博しているわけだが、そのアップルは、 "競合ライバル" である "グーグル" の "アンドロイド" を強く意識し、マークする構えがあると伝えられている。

 ちなみに、アップルの "アイフォーン(iPhone)" と "グーグル" の "アンドロイド" とは、いわば "対照的" とも言えるような相違がありそうなのである。
 ユーザはOSを介して "アプリ(アプリケーションソフト)" を実行させることでプログラムを享受することになるが、 "アイフォーン(iPhone)" の場合は、一部のコミュニケーション系のものを除き "端末機器内で閉じた形で実行" させる。いわば端末側の "自給自足" 的実行とでも言えようか......。
 これに対して、 "アンドロイド" の方は、ネットの "サーバー" 側が "アプリ" の元となる "サービス" を提供( "クラウドコンピューティング!" )する構造となっており、その "サービス" を制御する( "マッシュアップ" する)役割が "アプリ" に任されているということになりそうである。 "ネット時代の申し子" といわれるグーグルならではのスタイルだと言える。
 また、両者の相違として注目すべき点は、これが今日のハイライトとして以下で示したいのであるが、アップルの "アイフォーン(iPhone)" が< "閉鎖" 主義、"純正化"志向 >で特徴づけられるのに対して、 "グーグル" の "アンドロイド" が "オープンで自由志向" だということになりそうか......。(この辺りの詳細については、山崎潤一郎『iPhoneアプリで週末起業』中経出版 2009.07.05 が参考となる。)

  "iPhone 4" , "iPad" が巻き起こしている昨今の Apple の動向から眼が離せないと思えるのは、この動向に、これまでの "コンピューティング" 、つまりコンピュータの使い方、使われ方の飛躍的変化が立ち現れつつあると見えるからなのである。
 インターネットの普及によって、"コンピューティング" の中身は確実に従来の次元を超えて発展してきた。また、その後もインターネット環境での Web の進化(Web 2.0)などが新たな次元を切り開きつつ、 "コンピューティング" の中身もそれらに伴って次々に塗り替えられてきたわけだ。
 そして今、こうした環境を踏まえて、 "iPhone 4" , "iPad" などによってPC側環境に投ぜられた斬新な変化が、 "コンピューティング" というものを画期的に様変わりさせつつある。いわばその "定義" をも更新させようとしているかのようなのである。

<――コンピューティングを再定義するApple
 AppleはiPhoneとiPadによってPCからインターネット・パーソナル・デバイスへの質的転換を図ろうとしている。従来のPCの操作方法、実現できる機能の再構築、物理的な外観、ソフトウェアの流通、価格など全ての概念を再構築しようとしているのではないか。
 PCは一部の専門家が仕事で使うツールとして今後も生き残り続けるだろう。しかし、一般的なコンシューマーユーザーが利用する操作方法や利用場所、必要な機能は既存のパソコンとは別のものだとAppleが再定義したのがiPhoneでありiPadなのだ。
 「iPhone 4」は、その「真打ち」だと感じた。それが今回の高揚感につながっている。コンピュータがやっと普通の人が直感的に使える日常道具になったのではないだろうか。......>(デベロッパから見るWWDC -- 飛躍を遂げた新iPhone、設計思想は情報化社会の再定義か? 水野政司(クエリーアイ)/CNET Japan/2010年6月8日 21時13分

 いつもながら "ルーキー" (ニューフェイス)に対しては、過剰とも思える "期待" が巻き起こり、そして当然のことながらその冷却によって "幻滅" めいたものが "リバウンド" さながらに引き起こされる。
 民主党菅内閣のことではない。先の24日に発売された Apple の新製品 "iPhone 4" のことなのである。どうも、電話機能に関して電波の受信感度が低下するという不具合が指摘され始めたというのである。
 こう言ってはなんだが、まあ、新製品に関してちょっとした不具合が種々指摘されるのは珍しいことではなかろう。それは、Windows というOSがバージョンを新たにするごとに、それらに飛びついたユーザが何度もお付き合いさせられてきた経緯を振り返ってもわかることだ。
 極論をすれば、徹夜で行列に付くかどうかは別としても、新製品リリース直後にそれを購入するユーザは、ある意味でそうした "アンラッキー" を引き受ける覚悟(?)を持たなければならない、と言うか、それが避けられないというのが実情ではなかろうか。
 だから、慎重なユーザの中には、潜在的な問題(バグその他)がリリース後に洗い出され尽くすのを模様眺めをしつつ待ち、それから徐(おもむろ)に購入する者もいる。
 さらに自分のように、 "iPhone 4" ではなくてその "手前" の安定し尽くした製品である "iPod touch" で様子を見ようという "臆病者" さえいる。
 が、今回指摘されている問題は、さほど目くじらを立てるほどのことでもなさそうな気がする。どうしたって、ケータイと受信状態との関係の問題は付きまとうと思えるからである。
 ちなみに、この問題の顛末に関する記事を引用しておく。

  "2010 FIFA ワールドカップ南アフリカ大会" で、 "参院選" の影も薄れる(?)空気であろうか。とくに、日本時間25日金曜日早朝に行われた "日本 vs デンマーク" 戦は、人々の関心を一気に引き寄せてしまい、 "国政選挙" への関心なぞまるで頭の隅にさえ入り込む余地がないような格好にさせているのかもしれない。少なくとも、午前3時からTV観戦した "半徹夜" の人たちのその後の "眠い" 一日の胸中には "参院選" のことなぞはあろうはずがなかったかも......。
 この日の勝利によって、29日の "対パラグアイ戦" が引き続くことにもなり、 "決勝トーナメント進出" という快挙は、よんどころなく "国政選挙・参院選" の位置づけを "曖昧なもの" にしつつある(?)ように見えないわけでもない......。ちなみに、次のような記事も目に付いた。

 今日は "iPhone 4" 発売の話題である。
 すでに、<iPhone4:予約殺到 受け付け停止>という情報も流されていた。

< 米アップルは16日、米国で15日に開始した新型携帯電話「iPhone(アイフォーン)4」の予約が初日だけで60万台以上に達したと発表した。
 また、予約が当初の予想以上に殺到したことから、iPhone4の予約を扱う米通信大手のAT&Tは16日、受け付けを当面停止することを決めた。再開の見通しは立っていない。
 iPhone4は、厚さを現行モデルの4分の3にし、表示画面の画素数を4倍に引き上げるなど全面改良したモデルで24日から米国や日本などで発売する予定。アップルによると、これまでの同社製品で最高の予約数といい、「顧客の多くが申し込みできず、おわびする」と釈明している。(共同)>(iPhone4:予約殺到 受け付け停止/毎日jp/2010年6月17日 10時20分

 IT新製品というものは、能書(のうがき)を言うだけでなく "体感的に試してみる" というのがかねてからの持論である。PCにしても、実際にあれこれと試行錯誤してみてこそその価値と限界とがわかるというものである。
 そんなことで、ここしばらくは "iPod touch" を "実体験" しながら、今注目の的である Apple の製品、 "iPhone 4" や "iPad" に熱い眼差しを向けている。幸い、比較的手軽に入手できる "iPod touch" が、 "iPhone 4" や "iPad" のアーキテクチャのほぼ基本となる部分を装備しているため、それらを "体得" するには格好の教材となるわけだ。

 ところで私見では、たぶん "iPhone 4" や "iPad" というIT新製品は、今後、世界中で予想以上の人気を博し、幾分、食傷気味となっていたかもしれないPCを含むIT製品領域に、少なからぬ新風を吹き込むに違いないと予感している。
 人気の前触れとしては、とりあえず次のような報道がなされている。

 まだ使い始めたばかりの "iPod touch" であるため、 "新OS(iOS 4)" がどうこうと言われても見当がつかないのが実情である。だが、ちょうどベスト・タイミングで、下記のように "新OS(iOS 4)" が Apple からリリースされたというのだ。

 "iPod touch" を手にしてから、Windows PCと接続して "初期設定" を行った。
 まず "iTunes" という "管理ソフト" を、PCを通じた "アップル" のサイトからダウンロードして、 "iPod touch" 本体にインストールした。その後、その "iTunes" を通じて本体の "OS" のアップデートを行ったのである。確か "OS ver.3.13" であった。
 どうも、この "OS ver.3.13" が "新OS(iOS 4)" に更新可能となりそうなのである。 "iTunes" の画面での "OS" のバージョンを記した箇所の近辺に、以下のようなメッセージが書かれていることからしても、ほぼ確かなことだと思われる。
「お使いの iPod ソフトウェアは最新です。iTunes は2010/06/26 にもう一度更新を自動的に確認します。」
 すぐに更新するかどうかは後で判断しようかと考えている。

 これまでに、PCと連携できる "デジタルミュージックプレイヤー" というものを各種使ってきた。特別、ミュージックが好きだというわけでもない。
 何かと情報を耳からインプットするのがラクだという思いがあって、テキスト情報を "音声ソフト" などを利用して自前で "サウンド化" したりするのである。これらを "mp3" ファイルなどへと加工しておき、 "デジタルミュージックプレイヤー" に格納して気が向いた時に聴くというわけなのである。
 いつだったかとあるTV番組で、コピーライターの糸井 重里(いとい しげさと)氏が同じようなことを得意そうに語っていたのを目にしたことがあった。なるほどねぇ、と思ったものだった。

 そんな動機で、これはと眼をつけた "デジタルミュージックプレイヤー" はいろいろと試してきたものだが、「帯に短したすきに長し」という今ひとつ "使い勝手の悪さ" を味わってきた。
 その一つは、 "プレイヤー" から聴きたい "ファイルをチョイスする操作" に関してであった。大体、こうした "プレイヤー" には小さな液晶画面が付いているものだが、その画面が必ずしも実用的ではなかったりする。 "ポータブル" という点に力点が置かれるとどうしてもそうなってしまうものなのかもしれない。それが災いしてか、何となくパスしがちとなり、そしていつの間にかその小さなIT機器自体がどこかに紛れ込んでしまったりする......。

  "iPad" だ "iPhone 4" だと、今 "Mac" の "Apple" は大人気、大盛況のようだ。
 自分は、 "Windows" を使い続けてきたものだから専ら "Microsoft" の製品ばかりに馴染んできた。
  "写真・デザイン" 方面にも興味があり、 "Photoshop" というアプリケーションソフトを使い始めた時には、 "デザイナー専用PC" とも言われていた "Mac" PCにも慣れようかと考えたことがあった。が、 "Windows" 用の "Photoshop" がリリースされるに及び、ならば "Windows" でいいか、と結局、 "Mac" PCへの関心を眠らせてしまった。
 それ以外に、 "Apple" と "Mac" PCに目が向いたのは、PC筐体(きょうたい)のデザインが斬新、カラフルで垢抜けていて、それなりの人気を博した事からであろうか。それでも、PCというものは、 "機能" こそがターゲットでありPC筐体(きょうたい)などのデザインは周辺的な属性以外ではないと高を括ってきた。
 また、日本の産業界がビジネスにおいては "Windows" を珍重し、多くのビジネス・アプリケーションソフトが "Windows" 向けに作られ、リリースされてきたという事情も作用していたのかとも思う。

 だが、ここに来て、 "iPhone" 、 "iPad" 、 "iPhone 4" というなぜだか "眩しい" IT製品が、多くの人々に好感をもって迎えられている。
 まあ、その人気の詳しい分析はおくとして、自分もその傾向に何となく共感できそうな "感触" を抱き始めている。
 そしてそんな "感触" が生まれると、足を踏み入れてみたくなるのが人情である。
 要するに、 "Apple" は "何が魅力的なのか?" という点がにわかに気になり始めたわけだ。
 と言っても、急に "Windows" PCから "Mac" PCへと "乗り換える" という気合や、 "国産 imode ケータイ" から "iPhone" に "乗り換える" という元気が即座に湧いてくるものでもない。
 まして、元々 "ケータイ(メール)" はどういうものか余り好きにはなれないで使用頻度も極めて乏しい自分であったため、今さら "iPhone" を契約して始めるつもりにもなれないでいる。
 多分、ケータイのそのチマチマとした液晶画面や、小さなボタンを指で忙しく操作しなければならないというそんなスタイルが後遺症となっているのかもしれない。まして昨今では、眼に老いの力(老眼)がついてしまい、チマチマとした小さな文字は敬遠したい気分が強まってもいる。

 ギリシャのような "悲惨な財政破綻" は "避けてもらいたい" のが山々なれど、 "消費税引き上げ(増税)" もまた "避けてもらいたい" ......、というのが一般庶民の率直な生活感覚なのだろう。
 長い "問題先送り" 自民党政権下で、 "財政再建" の課題は先送り、先送りにされつつ、とうとうここまで来てしまったわけだ。いろいろと錯綜する問題はあろうけれども、よりにもよって高齢化に伴って社会福祉予算が膨らみ、また経済不況が深刻化するこの現時点で、 "財政改革" が本格化せざるを得ないという巡り合せ(?)は、何とも皮肉なことだとしか言いようがない。
 昨日は、 "相撲協会" がその連続する不始末で "既に土俵を割っている" と書くことになった。しかし、 "土俵を割る、割らない" の決定的瀬戸際にあって文字通り深刻なのは、 "相撲協会" どころかこの国の "国家財政" こそのはずであろう。
 そして、 "財政再建" には取り立てての妙薬は乏しく、 "消費税引き上げ" という増税策がかねてより取り沙汰されてきたことは周知の事実だ。

  "クリーン" さが求められるのは、 "政治とカネ" で汚れた "政界" だけではないわけだ。今、専ら話題となっているのは、言うまでもなく "角界" での "底なし沼汚染" だということになる。
  "大相撲" は、日本人にとってはどこか "心の癒し" につながる伝統文化ではなかったかと思えてならない。
 その一端は、午後遅くTV中継から流れるのどかでのんびりとした雰囲気の "呼出(よびだし)" (大相撲での取組の際に力士を呼び上げる「呼び上げ」や土俵整備から太鼓叩きなど、競技の進行を行う者。)の響きであろうし、 "場所" ごとに味わえる季節感もいいものだ。また、どちらかと言うと力士たちの "寡黙" な様子も、他のスポーツ選手たちのタレント顔負けのプレゼン的口調に比べて、古き日本人たちの感性に馴染みもする。
 生活世界が極端に世知辛く変化して、人々の伝統的な感性が疎んじられるかのような風潮の中で、 "大相撲" という伝統文化だけは、 "土俵際" で堪えて踏ん張っていたかのような気がしていた。と言うか、そうあって欲しいという人々の期待を担って来た。

 同じような "異常な事件" が昨日、今日と二日続いてしまった。
 ともすれば "異常な事件" に "慣れっこ" になっているのかもしれない "異常な時代" のわれわれにあっては、 "異常さ" を "異常さ" として感知することすら、うっかり "パス(黙殺)" してしまいそうではないか。
 もちろんこの種の事件自体が "恐ろしいこと" なのであるが、それらに "応分の関心" を払えなくなってしまっているかもしれないわれわれ自身の、その "感受性の歪み" もまた恐ろしい現象だと気づかされる。
 次から次へと "矢継ぎ早" で重大ニュースが報じられたり、また "異常な事件" についても、これでもかこれでもかと言わぬばかりにその "異常さ" が亢進される昨今であってみれば、われわれの "感受性" が磨耗してマヒしないでもない......、という理屈もあるにはある。
 しかし、いつかどこかでこの "感受性の歪み" を正しておかなければとんでもなく恐ろしい事態を迎えることになってしまいそうだ。

 二つの "異常な事件" の一つとは以下のとおりである。

  "ツイッター" の "なりすまし" に関してはこれまでにも問題とされてきた。つまり、本人によるものではなく "悪意を持った" 第三者が、 "本人になりすまし" てミニブログを投稿するものである。その偽りの手口の詳細は措くとして、技術的にはさほど高度なスキルが必要でもないようである。
 今、 "ツイッター" は、その "リアルタイム" 性や "手軽さ" が人気を呼び、利用者は増大しているらしい。特に "著名人" の書き込みには多くの愛好家たちが結集してもいるという。昨今では、少なくない "政治家" たちも活用しているとのことである。

 昨日のニュースで以下のようなものがちょいと気になった。

< 民主党の鳩山由紀夫前首相のインターネットのミニブログ「ツイッター」で15日、「私に『裸踊り』をさせて下さったみなさん、有り難うございました」などとする書き込みが行われ、ネット上で「いたずら?」「なりすましじゃないか」などと疑念の声が広がった。
 関係者は「なりすましではない」としており、発言の真意は不明だが、鳩山前首相本人の書き込みとみられる。
 書き込みは鳩山前首相の公式ツイッターで15日午後7時ごろに行われた。
 「『新しい公共』が一人歩きを始めました。こんなに嬉しいことはありません」と書き出し、「私に『裸踊り』をさせて下さったみなさん、有り難うございました。その私に続いて『裸踊り』をしようと立ち上がって下さったみなさん、有り難う。この伝播力が必ず社会を大きく動かすでしょう」と書いた。
 鳩山前首相のツイッターの登録読者からは「裸踊りってなんですか?」「いたずら?」「乗っ取ったってことですかね?」などと、発言の真意を問いかねる書き込みが相次いだ。>(「『裸踊り』をさせて下さったみなさん、有り難う」鳩山前首相ツイッターでネット騒然/産経ニュース/2010.6.15 20:25

 人の顔を見ると "この人も眠そうな顔かな?" と心配するそんな一日であった。それが、サッカー日本代表チームが出番の "W杯" の翌日の恒例パターンなのであろう。
 なまじっか "前半の1点先取" でリードするものだから "気になって寝られなくなった" という人も少なくなかったのではなかろうか。
 それにしても、カメルーンの "英雄エトー" を封じる守備を固めて、そして勝利に持ち込んだ "本田" のプレーは見事であった。
 ただ、あの前日本代表チーム監督の "オシム氏" が "鋭い批評" をしていたというのが興味深く思えた。

<......オシム氏は、約20分にわたって個性的な言い回しも駆使しながら、日本の報道各社の質問に答えた。不慣れな1トップに入りながら決勝点を挙げた本田については、「自分の専門外の役割を勇気を持って受け入れ、戦術面で与えられた役割を見事にこなした」と称賛し、得点は「そのごほうびだ」と話した。
 また、オシム氏は本田を「水先案内人のようだった」と例え、「ポジションによってどんなボールが必要かを示した。本田がボールをキープする時間、DFが休むことができた」と得点以外の高い貢献度も評価した。
 一方で、1つのゴールで英雄に祭り上げられ本田が舞い上がることを心配し、「新聞の1面が全部本田なら次は危ない」と危機感を示した。......>(【W杯】オシム氏「新聞の1面がすべて本田だったら、日本は危ない」/産経ニュース/2010.6.15 06:39

 TVでの "国会中継"(菅首相の所信表明演説に対する衆議院各党の代表質問)を久々に観てみた。これまでのように、首相が "官僚作文" をさえまともに読み切れない低次元なものであれば観る気にもならない。多少とも "代り映え" があるものかと期待したのであった。
 が、質問側の各党も答弁する首相側もほとんど何の "代り映え" がないことを知らされ、こんなものかなぁと落胆した。ひょっとしたら、こうした "実施スタイル" それ自体に問題が潜んではいないかという思いさえ禁じ得なかった。なんせ、質問内容のボリュームが半端ではない。質問側はその内容を "事前に" 通知しておくルールがあるようだが、それにしても多岐に渡る質問に個々答えてゆくとするならば、 "答弁書" を読み上げるという現行スタイルを踏襲せざるを得ないのか?......、と感じないわけにはゆかなかった。

 <太陽系のいにしえの姿を求めて7年、60億キロの宇宙の旅を続け、13日に地球へ帰還予定の宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ」に共感の輪が広がっている。>(迷子-満身創痍-最後は燃え尽き... けなげ「はやぶさ君」に共感広がる/産経ニュース/2010.6.12 22:31)とある。

 一概に決めつけるのも良くないが、少なくないこの国の庶民にとって、この "7年間" といえば何かと "苦節の期間" 以外ではなかったかと思う。そうだからこそ、<幾多のトラブルを乗り越え、最後は燃え尽きる姿に「元気づけられた」「失われた日本人の美徳を見た」との声が絶えず......>(同上)となり、「はやぶさ」への "感情移入" と人気とが否が応でも集まったのだと思われる。

 今日、菅直人首相は宮崎県の "口蹄疫" 感染地域の視察を行い、「国家的な危機だ」として、当面は感染拡大の防止策を最優先で実施、畜産農家の経営再建に全力を挙げる方針を表明したとある。

< 菅直人首相は12日午前、口蹄疫拡大を受け就任後初めて宮崎県を訪れ、「国家的な危機だ」として、当面は感染拡大の防止策を最優先で実施、畜産農家の経営再建に全力を挙げる方針を表明した。視察後、宮崎市で記者団に「一日も早く感染拡大を止めなければならない。再建も国が責任を持って支援しなければならない」と強調した。
 宮崎県庁での東国原英夫知事との会談では「宮崎県の口蹄疫をどこで終わらせるかが日本の農業を占う」と指摘。「終息した後には再建に国も全力を挙げて取り組む。支援すべきところは支援し、必要なことはすべてやる」と明言した。
 知事は宮崎県の全家畜のほぼ4分の1が殺処分されるとして、国に対し(1)防疫対策や感染ルート解明での支援(2)口蹄疫対策費用の全額を国費で措置(3)畜産をはじめ産業復興への全面的な支援―を求める要請書を手渡し「万全の措置を講じてほしい」と訴えた。
 これに先立ち首相は、視察先の宮崎市の農家にも「皆さんには苦しい思いをさせるが、今は感染拡大をいかに抑えるかに全力を挙げたい。その上で再建のことを聞かせてほしい。私も責任を持ってきちんと再建ができるよう手当てする」と述べた。>(首相「口蹄疫は国家的危機」 宮崎視察、農家再建に全力/共同通信/2010/06/12 14:11

 菅首相は今日、所信表明演説を行い、菅内閣の政策課題として「戦後行政の大掃除の本格実施」「経済・財政・社会保障の一体的立て直し」「責任感に立脚した外交・安全保障」を提示した。
 「政治とカネ」の問題も言及されたが、やはり注目されるべきは "財政再建" 問題であるに違いない。この問題に関するギリシャでの惨劇が目に焼きついている今の国民からしても、この問題がもはや先送りできないところまで来ているとの印象が拭い切れないはずである。
 国民諸個人の生活、人生における "将来不安" が、どんなにか今を生きる意欲の足かせとなっているかについては多くの人が実感している。しかも、個人領域のその外側にある国と社会の領域にも "確度" が高い "財政危機" という "巨大な将来不安" が控えているとなれば、国民は "将来不安" の渦中で身動きが取れない......。
 だからこそ、仮に遅れ馳せではあっても即刻 "財政再建" 問題対策を緒に就かせなくてはならないわけだ。

 早速、 "菅新内閣" が "試金石" に遭遇している。
 今月16日までの "会期" を延長して "参院選" の日程をズラすのかどうかについての決断という問題である。
 ここは当然、一刻も早く "新内閣" の "信を問う" ことが優先されて然るべきではなかろうか。懸案の政治課題群と言うものはいわば "エンドレス" なのであって、それらに過度の比重を掛けたのでは、いつまでも区切りがつかないと言うべきであろう。
 今、国民の "民意" の側ではひとまず "大きな区切り" がついたはずなのである。つまり、新内閣成立に関する "世論調査" では、国民のかねてからの危惧、懸念であった "民主党と小沢氏との問題" に一応の決着がつき、 "安堵" しつつ、 "民主党に再度期待を掛けたい" という意向がきっちりと表明されたと見て自然であろう。
 したがって、今即刻やらなければならないのは、この "旬の民意" を "かたちにする" ということ、すなわち予定されてきた "参院選" の速やかな実施以外ではなかろう。
 そりゃあ、こうした時期に国民の審判が下るのを "先送り" にしたいという軍勢もあって当然である。しかし、それは、リング上でダメージを喰らったコーナーのファイターが、休憩時間の延長を望むようなものであり、論外である。
 たとえ、時間延長があったとしても、それこそ政権交代の直前内閣ではないが、そのまま "旬" の新鮮さを売っていれば良かったものを、結局、判断を誤ってボトムを掴んだ例だって記憶に新しいではないか......。

 分かったような、それでいてよく分からない言葉 "説明責任" という言葉を、メディア側こそがきちっと "説明" すべきであろう。自身が "盾(たて)" として常套句にしている言葉でさえ満足に説明しきれない"無責任メディア"が、事あるごとに「 "説明責任" を果たしていない......」との紋切型口調を振り回し、それで何か正義を主張しているかのような素振りは滑稽でならない。
 "説明責任" は正論だがそれを言うならば、 "報道責任" という観点も十分に問われなければならない。もちろん "誤報" なぞは "万死に値する" のは当然として、それ以上に、国民に報道されなければならない情報に対して、メディアはマジに "感度" を研ぎ澄ましているのかと疑問を持つ。この意味での "報道責任" はまったく棚上げにされている。国民の "積極的な次元での知る権利" に応えるのが本来期待される "報道責任" なのであって、いわゆる "スクープ" のような独自に追跡された情報こそが問われているのではなかろうか。

 よく、企業の職場では、 "言われたことしかやれない部下" というものが槍玉に挙げられる。それじゃあ、メディアなぞが当該当局による "公式発表" や "リーク" だけを、 "ぶら下がり取材" して報道し、さもジャーナリズム面(づら)をしているその無能力と怠慢さは槍玉に挙げられないでいいのか! と言いたいわけである。そんな子どもの使いのようなことをしていて、この錯綜した時代環境での意味ある報道が成り立つわけがないと思うのだが......。
 そして、こうした低次元の "報道ごっこ!" を仕切っているのが、情報分野での "ギルド制度" たるあの "記者クラブ制度" であることは周知の事実であろう。
 世界は見る見るうちに激変し、閉鎖的な壁を作っていた諸制度は打ち壊されてきた。それにもかかわらず、「紺屋の白袴」ではないが、報道関係における "記者クラブ制度" ばかりは後生大事に温存され続けている。こんなアンビリーバブルなことがどうして黙殺されているのであろうか?

 とあるTV番組での奇妙な "アナロジカル(類比的)な対比" がおかしかった。
  "反小沢・脱小沢" シフトで組閣される "菅新内閣" と来るべき参院選という局面と、あの「郵政解散(2005年8 月8日)」、その総選挙(第44回衆議院議員総選挙)において自民党圧勝(296議席獲得)を導いて組閣された第2次小泉改造内閣の流れとを "アナロジカルに対比" していたのだ。
 どうも着眼点は、 "菅新内閣" における "反小沢・脱小沢" という視点と、「郵政解散」時に投入された "抵抗勢力" という視点とが、ともに党内(抗争)での "二分法" の構図を構成することとなり、他党の存在感をかすませる......、ということのようであった。
 だから "菅新内閣" においても、 "反小沢・脱小沢" の観点でメディアが騒げば騒ぐほど、 "菅新内閣" における参院選は有利に展開していくのではないか......、と。

 言うまでもなく、あの "抵抗勢力" という言葉は、小泉元首相が「郵政解散」と総選挙を有利に闘うべく、「私の内閣の方針に反対する勢力、これは全て抵抗勢力であります。」とまで言い切って、 "郵政民営化反対派" を総称してそう表現したものであった。
 もちろん、こうした単純な解釈は、現実にそぐわないばかりか、そもそも、総選挙の争点とされること自体にムリがあったわけだ。が、そこが "小泉劇場" の "劇場" としてのトリックでもあったわけである。
 確かに、有権者へのアピール度という点では、 "二分法" 構図という "分かり易さ" はそれなりの影響や効果を引き出すことにつながる可能性が生まれそうだとも言える。おまけに、党内 "抵抗勢力" の候補者に、対抗馬としての "刺客" 候補をまでぶつけるという "演出" がなされてしまうと、まるでその "見物" 目当てかのように浮動票が吸い寄せられもした......。

  "民主党菅新政権" にとっての課題は少なくなさそうだが、当面主要なものは次の3点に集約されるかと思われる。
 ① 小沢氏の影響力、② 普天間問題、③ 政治主導 である。
 この間、前二者については若干触れてもきたので、 "政権交代での歴史的課題" とも言うべき "政治主導" にまつわる課題に関して言及したい。
 行過ぎた "官僚への依存=官僚主導" の政治が国民にとって不幸であることは、長年の自民党政権下で嫌というほど辛酸を舐めさせられてきたはずだ。だからこそ、国民は "政治主導" の方向性を打ち出した民主党政権に期待を託したのではなかったか。それは、あの "事業仕分け" の動向に国民が熱狂したのを見てもわかる。
 しかし、鳩山政権においては、 "政治主導" というスタイルでの "普天間問題" に対する取り組みは、失望感を刺激して止まないほどの体たらくを見せつけてしまった。
 確かに "普天間問題" は難易度の高い問題ではあった。だからこそ、従来の "官僚主導" 型で暗礁に乗り上げた難問を、新たな "政治主導" 体制で取り組まれることが求められてもいたはずである。
 ところが残念ながら、鳩山政権においては、 "政治主導" アプローチの可能性が追求されるというよりも、 "官僚依存" の水準を下回る "アマチュアリズム" 、いや稚拙な "アマチュア" として対処されてしまい、墓穴が掘られてしまった観が否めない。
 多分、失敗は "政治主導" アプローチ自体にあったと言うのではなくて、鳩山政権固有の問題状況が露呈したものだったと見るべきかと思う。
 そうだとしても、この "破綻" による失望感が、"政治主導" アプローチそれ自体に向かうことは否定できない。再び、"官僚依存" 型に舞い戻るのが安全という愚かしい "リバウンド" に至る、そのリスクを警戒すべきかと思われる。
 だからこそ、"菅新政権" においては、 "汚名" を着せられた向きのある "政治主導" アプローチの、その "王道" の姿を実現して行かなければならないわけだ。ここに、この課題の歴史的な重要さが控えていると思われる。

 <オバマ大統領が菅新総理大臣に祝意を伝えるため、アメリカ側からの申し出で>オバマ大統領と菅新総理大臣との間での電話会談が行われたとのことだ。

< アメリカのホワイトハウスは、オバマ大統領と菅新総理大臣との間で日本時間の6日未明に行われた電話会談で、北朝鮮やイランなど日米両国と国際社会が直面する多くの課題に取り組むため、両首脳が緊密に連携していくことで一致したという声明を発表しました。
 この声明は、ホワイトハウスが5日、発表したもので、それによりますと、今回の電話会談は、オバマ大統領が菅新総理大臣に祝意を伝えるため、アメリカ側からの申し出で行われました。
 この中で両首脳は、北朝鮮やイランなど日米両国と国際社会が直面する多くの課題に取り組むため、緊密に連携していくことで一致したということです。また、声明によりますと、両首脳は、日米同盟の重要性を互いに強調したうえで、両国のパートナーシップと緊密な連携が、両国の国民、それに世界の安定と平和に大きく貢献することを確認しました。さらに、両首脳は、今月カナダで開かれるG8=主要国首脳会議にあわせて会談することを楽しみにしていると述べ合ったということです。
 今回の電話会談について、在米の日本政府の関係者はNHKの取材に対し、「きわめて友好的な雰囲気で行われ、オバマ大統領も満足していたようだ」と話しています。>(米声明 日米首脳が連携で一致/NHKニュース/6月6日 13時7分

 国内では、菅新政権の新人事案で持ち切りだ。が、この間、海外では再び欧州での「財政赤字危機」が表面化しつつある。
 政権交代したばかりのハンガリーで、前政権下での財政赤字粉飾が判明して「ギリシャ危機」の二の舞いとなるのではないかと懸念されている。

< 【ウィーン樋口直樹】4月に8年ぶりに政権交代したばかりのハンガリーのオルバン新政権は4日、財政赤字が大幅に拡大する可能性が高いことを明らかにした。新政権は、社会党前政権が「粉飾」していたとの見方を示しており、政権交代に伴う赤字隠しの発覚が引き金となった「ギリシャ危機」の二の舞いとなる、との懸念が強まっている。これを受け、4日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが独歩安の展開となった。
 ロイター通信などによると、与党フィデス・ハンガリー市民同盟の幹部が3日、財政状況が予想より悪く、ギリシャ危機がハンガリーで起こる危険があると発言。オルバン首相の報道官は4日、社会党前政権時代に財政赤字のデータが改ざんされたと指摘。「ギリシャでも経済データが改ざんされ、(債務不履行の危機の)正念場がきた。ハンガリーはその手前だ」と危機感をあらわにした。
 ......
 AFP通信によると、IMFは、週明けにも同国へ高官を送り、善後策について協議する。これに伴い、政府は正確な財政状況と財政再建策を公表するとみられる。>(ハンガリー:「ギリシャ危機」二の舞い懸念 財政赤字粉飾/毎日JP/2010年6月5日 11時50分

 もはや "前途多難" でない政権なぞ無いものだと腹を括るべきだろう。
 菅新政権、その成立については先ずは無難になし遂げられここまでこられたと見受けられる。まあ、よくぞここまで漕ぎ着けたというのが正直な感想だ。
 ただ、当たり前のことではあるが、物事にはすべて道理があるもので、この辺を "錯覚" せずにクールな状況認識をしておくに越したことはなさそうだ。
 今回の "代表選" および組閣は、 "選挙管理内閣" なのだという "醒めた認識" が関係者各位に潜んでいなかったとは言えないだろうという点なのである。
 小沢氏にしてからが、どうもそう見なしていたふしがないではなさそうだ。現に、権力温存の方向で、 "キングメーカー" さながら、菅氏への対抗馬を模索しつつ "田中真紀子" に声を掛けていたそうであり、その当人から、「今回は、"選挙管理内閣" なので......」と慇懃に断わられたとか......。文脈通(つう)である両者は、ともに今回の組閣が参院選向けの暫定的な "選挙管理内閣" であることを意識していた気配を感じさせずにはおかない。
 しかも、 "政治ゲームプレーヤー" のプロである小沢氏としては、ここしばらくは感情を押し殺してでも自身の存在感を抑えた方が得策だと考えないはずはなかろう。不透明この上ない参院選の仕切り役を誰か別の者に振って、責任回避を図りつつ後日に備えるべし、という小沢氏ならではの目論見は見え見えだと言うべきであろう。

 やはり小沢氏は "政治のゲームプレーヤー" だとしか言いようがない。この期に及んでもなお、 "ゲーム継続のための保身" を画策しているようにしか見えないからだ。
 国民が淡い期待を託した民主党良かれであれば、ここは "小沢色" 自粛が合理的なはずである。なのに、 "親分" の意を汲む愚かな "若いもん" が騒ぐのを取り仕切れないというのは、 "保身への未練" 以外の何ものでもないとしか見えない。そこが、自民党の垢にまみれて世渡りしてきた小沢氏の「三つ子の魂百まで」という宿命なのであろうか。
 「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれのごとく」 "捨て身" で "人の良さ" を示した鳩山氏の意向を、 "民主正統派=菅直人,岡田,前原,野田氏ら" は了解したようである。多分、この布陣であれば、失望に泣いた国民も気を取り直せるのではないかと感じる。
 が、そうした文脈を意に介さないのが、 "政治のゲームプレーヤー" たる小沢氏なのであろうか。しかし、 "親小沢" 派と見られている樽床氏が代表選に立候補するのは、むしろ "効果的" だと言うべきなのかもしれない。と言うのも、 "民主正統派" の無風状態となったならば、それはそれで "出来過ぎ!" との感触を招きかねず、 "親小沢" 派の動きがあってこそ、状況に真実さが増すと思えるからである。いずれにも "役どころ" があるのが世間といものなのであろう。

 物騒な表現でもあるが、 "刺し違える" と印象が残った。鳩山首相が、小沢幹事長ともども退陣するという判断に至ったことについてである。

< 鳩山由紀夫首相は2日午前、国会内で開かれた緊急の民主党両院議員総会で「わたし自身、この職を引かせていただく」と述べ、退陣を表明した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設をめぐる混乱や「政治とカネ」の問題で政権への信頼が大きく低下。参院選を控え、辞任せざるを得ないと判断した。小沢一郎幹事長ら党執行部も交代する。後継には菅直人副総理兼財務相が有力視され、岡田克也外相、前原誠司国土交通相らの名前も挙がっている。......
 後継首相について、石井一選対委員長は「菅氏が候補の一人だ」と記者団に語った。
 民主党は6月16日までの国会会期は延長しない方針で、参院選は同月24日公示、7月11日投開票の日程となる見通しだ。
 両院議員総会で首相は、普天間移設に関し「社民党を政権離脱に追い込んだ責任を取らなければいけない」と表明。さらに、自身の元公設秘書が違法献金で有罪となった事件に触れ「政治とカネ(の問題)に決別する民主党を取り戻したい」と強調した。
 その上で、小沢氏の資金管理団体をめぐる事件に言及。小沢氏に対して「幹事長の職を引いていただきたい。そのことでよりクリーンな民主党をつくり上げることができる」と求め、同意を得たことを明らかにした。
 小沢氏は記者団に「任期半ばでこのような事態になったことを大変残念に思う。自分自身として補佐の役目を十分に果たせなかったと反省している」と語った。......(2010/06/02-13:53)>(鳩山首相が退陣表明=普天間、政治とカネで引責-小沢氏も辞任・後継は菅氏が有力/時事ドットコム/2010/06/02-10:51

  "辞任問題" が取り沙汰されるただ中の鳩山首相は今日、 "口蹄疫(こうていえき)" 問題で疲弊し尽している宮崎県を来訪した。
 そういう受けとめ方がなされるかと予想はされたが、案の定、<「なんで今更総理が」突然の宮崎来訪、現場にいらだち>(「なんで今更総理が」突然の宮崎来訪、現場にいらだち/asahi.com/2010年6月1日16時5分)という反応だったようだ。

< 口蹄疫(こうていえき)感染が疑われる牛の最初の確認から約40日。1日、被害に苦しむ宮崎県を鳩山由紀夫首相が初めて訪れた。出口の見えない防疫作業に現場が疲れ切った中での突然の来訪。知事は歓迎の言葉で迎えたが、関係者からは「もっと現場の話を聞いて」「早く具体策を」といらだちの声が聞かれた。
 午前11時前、鳩山首相は薄い青色の防災服姿で宮崎市の宮崎県庁に到着した。
 知事応接室に入り、東国原英夫知事と対面。「発生農家のみなさんは大変なご苦労をされていると思う。遅ればせながらではございますが、ご苦労に対し、感謝申し上げたい」。さらに「政府としてできることはすべてやる」。立ったまま、約5分間語った。
 東国原知事は「総理から温かい言葉を頂いた。感謝申し上げる」と応じた。だが会談に同席し、補償の充実を訴えた同県川南町の養豚会社長、河野宜悦さん(48)は「農家は明日のことも分からない。早く具体策を出してほしい」と落胆した様子。肥育牛農家の岩崎勝也さん(40)も「首相の言葉は漠然としていて(希望の)光と思えない。再建は厳しいんじゃないか」と話した。鳩山首相は県庁に約1時間50分滞在しただけで帰路に着いた。
 同町の畜産農家は380戸、飼育される牛と豚は計約15万5千頭いる。このうち5月31日現在の感染疑いは184例、殺処分対象は約13万2千頭に上る。残る牛や豚もワクチン接種後に殺処分される。基幹産業は壊滅状態だ。......
 感染疑いの豚が見つかり、飼育する全頭が殺処分された同町の農場役員の男性(63)は「首相に何か要望しても、実現してもらえるのか」と冷ややかだ。この先1、2年は出荷ゼロが続き、農場従業員の雇用維持に頭を悩ませる。特措法には従業員への休業補償などは盛り込まれず、「国には現場が見えてない。不安だらけだ」と話した。>(同上)

  "惨憺たる事態" の中で発せられる「信念を持って頑張る」という首相の言葉がとてつもなく虚しく響く。他に妥当な選択肢が見つからない状況での続投表明なのであろう。
 確かに、下記のような<惰性的な発想>は慎まれるべきだろう。

< 何より考えるべきなのは鳩山政権誕生の歴史的意義である。有権者が総選挙を通じ直接首相を代えたのは、日本近代政治史上初めてのことだ。
 政治改革は政権交代のある政治を実現した。永久与党が短命政権をたらい回しする政治からの決別である。選ぶのも退場させるのも一義的には民意であり、選んだらしばらくはやらせてみるのが、政権交代時代の政治である。
 歴史的事件から1年もたたない。政治的な未熟さの克服が急務とはいえ、旧時代の「政局」的視点から首相の進退を論じるのは 惰性的な発想 である。>(首相の普天間「決着」―政権の態勢から立て直せ/朝日新聞社説/2010年5月29日

 言うまでもなく、前自民党政権のごとき、安直な "首の挿げ替え" 、 "表紙" の差し替えという "いかさま" は論外であろう。しかし、直近の "世論調査" の "政党支持" で表れている "自民党支持への揺れ戻し" 的な数字現象を踏まえると、上記文面の、 "政権交代" という "歴史的意義" が台無しにされかねない危うさも危惧される。
 とすれば、首相はここでは、 "何食わぬ顔" で「信念を持って頑張る」と表明するだけではなくて、 "辞任" にも匹敵するほどの "重み" や "内実" のある "総括" をしなくてはなるまい。「信念を持って......」というような、主観的な言葉ではなくて、具体的かつ実践的なレベルでのプランなりが明示されなければならない。
 さもなくば、 "政権交代" という "歴史的意義" は "不当に損なわれ、辱められる" ことになり、誰も望まぬ不幸な "反動" ばかりを増長させることになりかねない。

2020年11月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          














関連サイトへのリンク


  • 電子書籍(eBooks)制作にフォーカスしたサイト
  • 明けない夜はないことを確信するサイト
  • Green(地球環境改善)にフォーカスしたサイト
  • ソフトウェア技術者やSEのための評価と育成、人事考課制度を考えるサイト
  • さまざまな業種・業態でご利用可能なモバイル活用の予約システム!
  • 創作小説『海念と保兵衛』のサイト
  • 創作小説『かもめたちの行方』のサイト
  • 当ブログ推奨の商品を展示したAmazon ストアー!
  • 当AdhocBlogブログの過去のエントリー
  • 株式会社アドホクラット当時のサイト

★売れ筋! No.1!
家庭用"放射線測定器"

日本通信 bモバイルWiFi ルータ+1 ヶ月定額SIM BM-U300W-1M
価格:¥ 20,208
国内配送料無料 Amazon





このアーカイブについて

このページには、yasuo hirose2010年6月に書いたブログ記事が含まれています。

前のアーカイブは、
 yasuo hirose: 2010年5月
です。

次のアーカイブは、
 yasuo hirose: 2010年7月
です。

最近のコンテンツは、
 インデックスページ
で見られます。

過去に書かれたものは、
 アーカイブのページ
で見られます。

年月別アーカイブ