yasuo hirose: 2017年2月 アーカイブ

 "免疫を高めてがんを治療する薬" の "効果予測" に関する研究が、いよいよ加速し始めた。

 ◆ 参照 当誌過去の "免疫薬の効果予測" 関連記事

  <「オプジーボ」(一般名・ニボルマブ)など体の免疫を高めてがんを治療する薬について、投与前に効果の有無を予測できる指標(マーカー)を探す研究が2017年1月から始まる。薬価の高さで注目されるオプジーボだが、投与前に効果がある人を選ぶ方法は見つかっていない。このため、肺がんの遺伝子診断の全国ネットワークが、2年間で最大1000人の肺がん患者を対象に、がん細胞の遺伝子の変化などと薬の効き方の関係を分析する......> ( 免疫治療薬「オプジーボ」 "投与前に効果の有無が予測できる指標"を探す研究の開始!/当誌 2017.01.03


 今回注目する下記引用サイト記事国立がんセンター、免疫薬の効果予測 100機関と協力/日本経済新聞 電子版/2017.02.27 - 0:02 は、  <国立がん研究センターはこのほど、国内の約100の医療機関などと協力し、病原体から身を守る免疫を高めてがんを治療する薬について、効果の有無を投与前に見極めるための研究を始めた。約1000人の肺がん患者で遺伝子を解析、効果を予測する指標を見つける。こうしたがん免疫薬は高額なため、効く患者に投与できるようにし、医療費抑制に役立てる> と報じている。

 <......対象は、免疫細胞の表面にあるPD―1や、がん細胞に現れるPD―L1というたんぱく質に働きかけるタイプのがん免疫薬。国内では、小野薬品工業の「オプジーボ」や米メルク子会社が販売する「キイトルーダ」などがあり、複数社が新薬開発を進めている。ただ、いずれも価格は高く、薬代は年間に1000万円を大幅に上回る。  プロジェクトでは、患者のがん組織を集めて遺伝子を解析し、PD―L1の量や遺伝子の変異を調べる。効果があった患者となかった患者の特徴を分析し、治療効果との関係を見極める指標を作る。効かない患者への無駄な投与を防ぐことで副作用を抑える効果も期待できる。  免疫治療薬はがん患者の2~3割に治療効果があるとされる。効く人では長期間効果が続くが、どの患者に効くか事前に予測できない。また、いつまで使い続けるべきなのか基準がなく、薬代が膨らむ恐れが指摘されている> とある。




















 "うつ病" が、世界的な広がりで要注意の傾向を辿っているという。

 今回注目する下記引用サイト記事うつ病患者、10年で18%増 早急な対策必要とWHO/新聞社/2017.02.25 - 21:08 は、  <【ジュネーブ=共同】世界保健機関(WHO)は、世界でうつ病に苦しむ人が2015年に推計3億2200万人に上ったと発表した。全人口の約4%に当たり、05年から約18%増加した。世界的に一般的な精神疾患なりつつあり、若年層の自殺増にもつながっているとして、早急な対策が必要だと指摘した> と報じている。

 <......地域別ではインド、中国を抱えるアジア・太平洋地域で全体の約48%を占め、日本は約506万人。厚生労働省によると、うつ病など気分障害で医療機関を受診している人は約112万人(14年)だが、WHOの統計は専門家による推計値のため、医師にうつ病と診断された人以外も含んでいる。  WHOの発表によると、うつ病は男性より女性に多くみられるほか、年齢別では55~74歳の発症率が高い。15歳未満も発症している。  15年の世界の全自殺者は推計78万8千人で、死者全体の約1.5%を占め、特に15~29歳の若年層の死因で2番目となっている。WHOはうつ病自殺の主要因になっていると分析した。  WHOは、うつ病治療や予防が可能だとし、発症が疑われる場合は自分が苦しんでいることを信頼できる人に話すことが治療への第一歩だと促した> とある。

 脳の血管は、血液に含まれる異物が脳に悪影響を及ぼさないようにするため、血管の内部から外部に物質が出にくい構造をしている(「血液脳関門」)。

 ◆ 参照 当誌過去の "血液脳関門" 関連記事

 (1) 血管の壁越え脳に薬剤!「J―Brain Cargo(Jブレインカーゴ)」!神経疾患に応用期待!/当誌 2016.11.21

 (2) "ナノテクノロジー"を使って"脳へのがん転移"治す!"血液脳関門"を通過してがん治療!/当誌 2015.06.12


 今回注目する下記引用サイト記事iPSで脳血管モデル 京大グループ、中枢神経薬の効果予測に/京都新聞/2017.02.24 - 08:50 は、  <ヒトiPS細胞(人工多能性幹細胞)から脳の血管の特徴を持つモデルを作製することに、京都大iPS細胞研究所の山下潤教授や山水康平助教らのグループが成功した。中枢神経に作用する薬剤の効果を予測するのに役立つ成果で、米科学誌ステムセル・リポーツで24日発表する。  脳の血管は「血液脳関門」とも呼ばれ、血液に含まれる異物が脳に悪影響を及ぼさないようにするため、血管の内部から外部に物質が出にくい構造をしているこのため、脳の中枢神経に作用する薬剤は神経に届きにくく、新薬の開発では、その薬剤が脳関門を通過できるかどうかを予測することが重要となっている> と報じている。

 <......グループは、ヒトiPS細胞から作製した通常の血管内皮細胞を、同じくiPS細胞から作った神経細胞や神経細胞の機能を維持する役割のある細胞「アストロサイト」などと一緒に培養した。その結果、通常の血管内皮細胞が脳の血管内皮細胞に似た特徴を獲得し、この細胞をさらにアストロサイトと一緒に培養することで脳血管のモデルを作ることができた。この血管モデルは、実際の脳血管と同様の薬物の透過性を持っていることを確かめた。  山下教授は「中枢神経薬は多くが、脳関門を通らないために治験で失敗している。このモデルを使うことで事前に効果を予測できるので、薬剤開発費の節減につながる」と話している> とある。

 事故などによる "末梢神経の損傷<" に対しては、現状、"再生促進" や "移植" などの治療がなされている。

 ◆ 参照 当誌過去の "末梢神経" 関連記事

  切れた神経の再生促進!神経の修復に新製品!純国産"誘導チューブ" 知覚回復8割超!/当誌 2014.02.17


 今回注目する下記引用サイト記事3Dプリンターで神経再生 京大開発、移植に応用/共同通信/2017.02.23 - 21:03 は、  <細胞を材料にして立体的な構造物を作ることができる「バイオ3Dプリンター」を利用し、神経を再生する技術を開発したと、京都大病院や佐賀大などのチームが23日、発表した> と報じている。

 <......事故や病気で末梢神経が損傷され、運動や感覚の機能を失った患者に移植する再生医療に応用するため、人を対象とした治験を2019年度に開始したいという。  チームの池口良輔・京大病院准教授(手外科)によると、末梢神経損傷の治療では一般的に、ふくらはぎの神経の一部を切り取り、移植するなどの方法が取られるが、摘出箇所の感覚がなくなったり異常になったりする問題があった> とある。

 糖尿病の恐さは、その "合併症" にあることはよく知られている。"えそ、脳梗塞、狭心症・急性心筋梗塞、神経障害、網膜症、腎症" などが警戒されている。

 今回注目する下記引用サイト記事糖尿病予備群の方へ 最も怖いのは心臓病!/朝日新聞 - apital/2017.02.23 - 06:15 は、  <「えのき」がもっとも重要!  糖尿病合併症では「しめじ」(神経障害、網膜症、腎症)がよく知られていますが、実は、一番怖い合併症「えのき」(えそ、脳梗塞、狭心症・急性心筋梗塞)です。  「しめじ」は、糖尿病に特有の三大合併症ですが、糖尿病が発症してからゆっくり出現しますので「予備群」のうちは心配いりません。  命に直結する合併症としてもっと怖いのは、「えのき」の方です。わかりやすく言えば、動脈硬化症です。動脈硬化症は、糖尿病でなくても、高血圧、脂質異常症、喫煙、肥満の人におこります。ですから、動脈硬化症糖尿病特有の合併症ではありませんが、糖尿病ではより起こりやすくなります> と解説している。

 <......したがって、明らかな糖尿病と診断を受ける前の、正常な人と糖尿病の人の中間である「予備群」と言われる人たちは、心臓病のリスク管理が一番大事になります。狭心症、急性心筋梗塞のリスクは正常な人の約2倍だからです。ですから、医師に「糖尿病予備群ですよ」と言われたら、まず心臓病が一番怖い合併症になります。  山形県舟形町の40歳以上の住民2651人を対象に、検診結果の「正常」「予備群」「糖尿病」の群からどのくらいの人が、心筋梗塞などの心血管疾患によって亡くなっているかを約7年間追跡して調べた研究があります。  75g経口ブドウ糖負荷試験の2時間値で調べたところ、2時間後血糖値が140~199mg/dlと食後に高血糖になるタイプの「予備群」の人は、「正常」な人に 比べ約2.2倍の死亡率になっています。 一方、同じ「予備群」でも空腹時血糖値だけが高いタイプの心血管疾患による死亡率は、正常な人とほとんど変わりませんでした。  「えのき」の中でももっとも重要な「き」狭心症は、胸が痛んだり、胸が圧迫される症状の病気ですが、今は急性心筋梗塞も含めて一連の病態として急性冠症候群(ACS、アキュート・コロナリー・シンドローム)といいます。欧米人だけでなく日本人でも心臓病を防ぐことが糖尿病の一番の課題になっています。糖尿病では、合併症の心臓病で亡くなる人が多いからです。  血圧や脂質は、薬で比較的簡単に下げることができますが、ヘモグロビンA1c(HbA1c)6.9%以下(赤血球の中にあるヘモグロビンのうち、ブドウ糖と結合しているヘモグロビンの割合で、過去1~2カ月の平均血糖値を表す指標です)に保つのが難しいのは、強い薬を使うと低血糖を起こしてしまうからです。また体重が増えてしまう薬も使いたくありません。  低血糖を起こさず、かつ体重も増やさないで、良好に血糖をコントロールするのは、なかなか難しいことです。私たち糖尿病専門医を受診している患者でも、6.9%以下に保てているのは、4~5割です。低血糖を起こさないように上手に薬をつかって、かつ食事療法と運動療法を行わなくてはいけないからです。  「え」は、「えそ」のことで、足の閉塞性動脈硬化症です。足が腐ってしまう病気で、血行障害と神経障害による傷からばい菌が入って腐ってしまいます。日本でも、下肢切断の原因で一番多いのは、糖尿病です。この合併症は、動脈硬化症がある程度進行してからの話になります。動脈硬化症は、喫煙でも血管が詰まりやすくなりますので、禁煙も重要です。  「の」は、脳梗塞です。脳梗塞は、高血圧糖尿病の人が起こしやすい合併症です。  予備群の時から取り組むこと  「糖尿病予備群ですよ」と言われたとき、すぐにすべきことは、①喫煙をやめること、②血圧が高い人は血圧を下げる薬を飲むこと、③コレステロールが高い人は下げる薬を飲むこと、④食事指導と運動指導を受けて体重を減らすこと、この4つです。  しかし、予備群と言われると、「まだ糖尿病じゃないんだ」と安心してしまっている人がいます。糖尿病に詳しくない医師ですと、受診しても「1年後にまた受診を」と言うこともあり、患者本人も安心してしまいます。  予備群だからといって、1年に1回の受診だけではだめです。予備群でも「えのき」をおこす危険因子についてはすぐに治療を始めなければいけません。つまり、血糖コントロール以外は、医師の指導のもと介入を始めないといけません。  これは長生きするコツにもつながります。そして、こういう生活を5年、10年と続けることが重要です。糖尿病治療をするということは、生活習慣を変えていくということですが、そこが一番難しいことです> とある。

 体質だからしょうがない......、とばかりにあきらめてしまっている方の少なくないのが "胆石症" ではなかろうか。 しかし、その "特有の激痛" のことを思えば、しょうがないでは済ませない......。

 ◆ 参照 当誌過去の "胆石" 関連記事

  "背中や腰の痛み"に隠れている"内臓の病気!"の的確な発見と、手遅れにならない治療!/当誌 2014.10.28


 今回注目する下記引用サイト記事脂肪肝が胆石をつくる 東北大がメカニズム解明/47NEWS - 医療新世紀/2017.02.21 は、  <東北大の研究グループは、脂肪肝になって肝臓の細胞に酸素が不足することで胆石ができやすくなることを、マウスの実験と人での研究で解明し米消化器病学会誌に発表した。生活習慣の改善によってメタボリック症候群脂肪肝を予防すれば、胆石症も予防できる可能性があるとしている> と報じている。

 <......胆石は胆汁に含まれるコレステロールや色素が固まってできる。大きくなると激しい腹痛を伴う胆石症をはじめ、胆のうや胆管の炎症、膵炎などの合併症を引き起こす。脂肪肝になると胆石もできやすいと指摘されていたが、メカニズムの詳細は不明だった。  山田哲也准教授(糖尿病代謝内科)らは、肝臓が脂肪肝になって細胞が酸素不足になると、特定の因子が活発化することに着目。遺伝子の改変によってこの因子が働かないマウスをつくり、普通のマウスとともにコレステロールの高い餌を与えて、その後の変化を比較した。  すると、普通のマウスは1週間後に約65%、2週間後に約85%で胆石ができたのに対し、この因子が働かないマウスでは1週間後には胆石ができず、2週間後にも約20%にしかできなかった。  人間でも、脂肪肝になって胆石ができている患者では、胆石のない患者に比べてこの因子の働きが活発化していることも判明マウスと同様のメカニズムが働いていることが示された。  この因子は肝臓で胆汁がつくられる際に、胆汁への水の供給を減らす作用がある。因子が働くと水分とコレステロールなどとのバランスが崩れて胆汁が濃くなり、成分が石として結晶化しやすくなるとみられる。> とある。

 "労災認定" の段階にまで至った、"ぼうこうがん" と "発がん性があるとされる物質" との関係については、昨年来注目され続けてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "芳香族アミン" 関連記事

  <厚生労働省は21日、国内にある同一の化学工場で、従業員と退職者計7人がぼうこうがんを発症していたと発表した。うち5人は、発がん性があるとされる物質「MOCA(モカ)」を取り扱っていたことがあり、原因となった可能性がある。工場の名称や所在地は明らかにしていない......> ( 化学工場の7人が "ぼうこうがん"! 取り扱いの化学物質( MOCA [モカ] )が原因か?!/当誌 2016.09.23


 今回注目する下記引用サイト記事発がん性物質の規制強化、労災認定の男性らが要請/朝日新聞 - apital/2017.02.21 - 06:32 は、  <発がん性物質オルト・トルイジンを扱っていた三星(みつぼし)化学工業(東京)の福井工場(福井市)で働いて膀胱(ぼうこう)がんを発症し、労災認定された男性らが20日、オルト・トルイジンと同類で発がん性があるとされる他の化学物質規制も強化するよう厚生労働省に要請した> と報じている。

 <......オルト・トルイジンは「芳香族アミン」と呼ばれる化合物の一種。厚労省は今年1月、オルト・トルイジン「特定化学物質」に指定。労働者の皮膚に触れないよう防護服を着用させることなどを事業主に義務づけたが、芳香族アミン類の物質の多くに発がん性があるとされる。男性らは、全国の製造現場で染料の原料などに使われている芳香族アミン類全体特定化学物質に指定するよう求めた。  福井工場では、オルト・トルイジンを扱っていた従業員と元従業員の男性7人が膀胱がんを発症し、昨年12月に労災認定された。男性らは、昨年労災認定された7人以外にも、福井工場の従業員と元従業員の男性計2人が膀胱がんを発症していると明らかにした。 ......> とある。

 "がん患者の部位別10年生存率" については、既に公表されている(昨年に続き2回目)。

 ◆ 参照 当誌過去の "10年生存率" 関連記事

 (1) がんと診断された人の"10年後の生存率は58.5%"だったと発表!(国立がん研究センター)/当誌 2017.02.17

 (2) "がん10年生存率"、58%! 初の大規模集計、3万5千症例、国立がん研究センター(東京)/当誌 2016.01.21


 今回注目する下記引用サイト記事前立腺95%、膵臓5% ...がん患者の部位別生存率に大きな開き/yomiDr. ヨミドクター/2017.02.16 は、  <全国がん(成人病)センター協議会は16日、がん患者の部位別10年生存率を公表した(表)。算出は昨年に続き2回目。全体の生存率58・5%だったが、前回同様、部位別の生存率には大きな開きがあった。  2000年~03年に専門的ながん治療を行う20病院で診療した4万5359人のデータを基に、診断から10年後のがん生存率を算出した。がん以外の病気などで亡くなる場合もあるため、がん以外の死亡の影響は補正した。  生存率が最も高いのは前立腺がんの94・5%、最も低いのは 膵臓 がんの5・1%だった> と報じている。

 <......5年と10年で生存率の経過を見ると、乳がん(5年89・3%→10年81・7%)、肝臓がん(5年34・1%→10年16・4%)などは低下の幅が大きく、5年以降も定期的な診療を受ける重要性が浮かび上がった。一方、胃がん(5年70・1%→10年67・3%)や大腸がん(5年72・2%→10年69・2%)は低下の程度は小さかった。  群馬県立がんセンター前院長の猿木信裕・群馬県衛生環境研究所長は「生存率は患者一人ひとりの余命を予測するものではない。がん治療は進歩しており、現在治療を受けている人の生存率は向上する可能性がある。主治医と治療方針などを相談する時の参考にしてほしい」と話している> とある。

 従来より、"納豆" の常食が健康に良いこと、は関心を持たれ続けてきた。

 今回注目する下記引用サイト記事納豆で脳卒中死亡リスク3割低下 岐阜大が3万人調査/朝日新聞/2017.02.18 - 23:04 は、  <納豆をふだんよく食べる人はそうでない人に比べ、脳卒中で亡くなるリスクが約3割低いとする調査結果を岐阜大のチームがまとめ、米国の臨床栄養学の雑誌で報告した。納豆に含まれ、血管が詰まるのを防ぐ作用がある酵素などがかかわっている可能性がある> と報じている。

 <......岐阜県高山市に住む男女約2万9千人について、1992年に健康状態や食習慣などを尋ね、16年後の生死や死因を確認。納豆をふだん食べる量に応じて四つのグループに分け、死亡リスクとの関係を調べた。  調査期間中に、677人が脳卒中で亡くなっていた。年齢のほか、喫煙状況や運動習慣などが影響しないように考慮して計算すると、納豆を最も多く食べていたグループ(1日あたり7グラムほど)の脳卒中による死亡リスクは、納豆をほとんど食べないグループより32%低かった。心筋梗塞(こうそく)などで亡くなるリスクも下がる傾向がみられた。  最も多く食べたグループの摂取量は、35グラム入りパックなら週1~2回食べるペース。納豆に含まれる「ナットウキナーゼ」という酵素には血栓を防ぐ作用があることで知られる。ただ、豆腐やみそなど納豆以外の大豆食品からとったたんぱく質でみても、多くとると心筋梗塞による死亡リスクが下がる傾向があった。  研究チームの永田知里(ちさと)教授(疫学・予防医学)は「脳卒中や心筋梗塞を防ぐ効果は納豆以外の大豆食品でも期待できる。ふだんの食事に幅広く取り入れてほしい」と話す。(編集委員・田村建二)> とある。

 脳内の炎症に関わる脳内の "グリア細胞" については、昨日も注目したばかりである。

 ◆ 参照 当誌過去の "グリア細胞" 関連記事

  <脳の免疫細胞「ミクログリア」を使った脳梗塞に対する新たな細胞療法を開発した> ( 脳の免疫細胞「ミクログリア」を使った脳梗塞に対する新たな細胞療法を開発!(新潟大)/当誌 2017.02.18


 今回注目する下記引用サイト記事脳内炎症抑える細胞、理研など解明 認知症予防期待/神戸新聞 NEXT/2017.02.18 は、  <アルツハイマー型認知症などの疾患につながる脳内の炎症について、神経細胞の働きを助ける「グリア細胞」が抑制することを、理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センター(神戸市中央区)などの研究チームが突き止めた。英科学誌サイエンティフィック・リポーツに14日、発表した。新たな予防・治療法の開発が期待できる成果という> と報じている。

 <......脳など中枢神経の炎症は、主にグリア細胞の一種「ミクログリア」によって起きるとされる。一方で、炎症を制御し、神経細胞を保護する細胞が脳内に存在することは知られていなかった。  研究チームは、加齢とともに機能が低下する別のグリア細胞「NG2グリア」に着目。ラットの遺伝子を改変し、脳内でこの細胞を除去したところ、神経が炎症を起こし、記憶をつかさどる「海馬(かいば)」の著しい萎縮が見られたこの細胞が炎症を抑えるタンパク質を放出している可能性が高いという。  同センター研修生の中野真行(まさゆき)さん(29)は「NG2グリアの機能を維持し、高めることで、中枢神経の病気の予防や治療法の開発につなげたい」とする。(森 信弘)> とある。

 脳梗塞は脳の血管が詰まり、脳の神経細胞が死んでしまう病気で、後遺症が出ることも多い> という "定説" のもと、とかく "悲観的" な受けとめのなされるのか゜ "脳梗塞" である。

 ◆ 参照 当誌過去の "脳梗塞" 関連記事

  <兵庫医科大(兵庫県西宮市)のグループが、脳梗塞の組織の中に神経細胞を作る細胞があることを発見し、それを採取、培養して移植することで、脳梗塞で死んでしまった脳細胞を再生させる研究を始めた。......> ( "脳梗塞で死んだ細胞"を再生!事件現場(?)の"iSC細胞"で!兵庫医科大、定説覆す!/当誌 2017.01.07


 今回注目する下記引用サイト記事脳梗塞の新たな細胞療法開発 新潟大脳研の研究グループ/新潟日報/2017.02.17 は、  <新潟大脳研究所の金沢雅人助教(41)=神経内科学=らの研究グループは、脳の免疫細胞ミクログリア」を使った脳梗塞に対する新たな細胞療法を開発した。薬剤を使わず、免疫細胞を刺激することで血管や神経の再生をもたらす善玉化」ができると確認できた。脳梗塞のラットに投与し、症状が改善する効果が認められたという> と報じている。

 <......研究グループが英科学誌(電子版)に14日発表した。リスクが少ない脳梗塞治療法を模索していた金沢助教らは、脳内にある細胞ミクログリアに着目。この細胞は脳の炎症を引き起こし攻撃する悪玉と、炎症を抑え神経再生につなげる善玉という二つの状態がある。  研究ではラットの脳からミクログリアを分離し、酸素とブドウ糖の濃度を短時間低下させる刺激を与え、善玉に変化することが分かった。  善玉化した細胞を脳梗塞のラットに投与すると、脳梗塞が起きた部位に入り込み、新しい血管を多く作ったり、脳梗塞の前段階で神経細胞の再生を促進したりすることが分かった=図参照=。  金沢助教は「自身の細胞を使うため、がん化などのリスクがない」と利点を強調する。「副作用をもたらす可能性のある薬剤を使わずに、善玉化できることを初めて発見した」とし、特許を出願している。  1、2年後をめどに、臨床研究情報センター(神戸市)と共に臨床試験をしたい考え。共同研究をした新大脳研の下畑享良准教授(49)=神経内科学=は「臨床試験までにミクログリアの投与のタイミングや必要な数など最適な条件を見極めたい。実用化も早いと考えている」と見通しを語った> とある。

 がん患者の "死亡率" や "生存率" は、種々の視点からの数値があって、いまひとつ分かりにくいのだが......。

 ◆ 参照 当誌過去の "生存率" 関連記事

  <国立がん研究センターは21日、がんによる75歳未満の死亡率が減った割合が2005年からの10年間で約16%にとどまったと発表した。国が目標とする20%減は達成できないと予測されていたが、実測値で裏付けた......> ( 要するに"がん死者が減らない"!目標下回り、16%減に止まる!(国立がん研究センター)/当誌 2016.12.23


 今回注目する下記引用サイト記事がん診断10年後の生存率58% 5年後は69%に上昇/共同通信/2017.02.16 - 00:11 は、  <国立がん研究センターは16日、2000~03年にがんと診断された人10年後の生存率は58.5%だったと発表した。10年生存率の算出は昨年に続き2回目で、0.3ポイントとやや上昇した> と報じている。

 <......06~08年にがんと診断された人では、5年後の生存率が69.4%と判明。統計を取り始めた1997年の患者よりも約7ポイント高かった。検診などによる早期発見の取り組みや抗がん剤や放射線治療など医療の進歩が生存率の向上につながったとみられる。  10年生存率は、全国の20施設で診断された約4万5千人を分析。  部位別などの生存率は全国がん(成人病)センター協議会HPで公開される> とある。

 "生命倫理" についての問題も懸念される中、"技術の進歩" は、一歩一歩、"ゲノム編集" の "応用拡大" を推し進めつつある。

 ◆ 参照 当誌過去の "ゲノム編集" 関連記事

 (1) 「ゲノム編集」技術、初の"人体への応用"!"肺がん患者"に、中国の研究グループ!/当誌 2016.11.18

 (2) 政府生命倫理専門調査会、"ゲノム編集"での人の受精卵改変を容認!基礎研究のみ....../当誌 2016.04.24

 (3) "ゲノム編集"でヒト受精卵の遺伝子を改変、2例目!中国のチーム!倫理的問題が指摘!/当誌 2016.04.11


 今回注目する下記引用サイト記事ゲノム編集で将来子どもも 米学術機関、条件付き容認/共同通信/2017.02.15 - 01:01 は、  <【ワシントン共同】 生物のゲノム(全遺伝情報)を自由に改変できる「ゲノム編集」の技術を使って子どもをもうけることについて、米科学アカデミーは14日、将来技術的な課題が解決されれば、遺伝性の深刻な病気を防ぐ目的に限り、条件付きで容認できるとする報告書をまとめた> と報じている。

 <......人の精子や卵子、受精卵の遺伝子にゲノム編集で改変を加える。子どもをもうけると、影響が子孫へと受け継がれるため否定的な意見も強い。遺伝子の間違った場所を改変するミスもまだ多く技術的課題が山積みだが、アカデミーは「技術の進歩は速い」として、世界で初めて実施に向けた道筋を示した> とある。

 乳がんや卵巣がん発症の可能性が高まるとされる遺伝子の異常> かどうか、が気になる方も少なくないようである。 だが、"遺伝子検査" の費用かなり高額!なのが現状である。

 今回注目する下記引用サイト記事2万円で乳がんリスク検査可能に 遺伝研が新手法開発/共同通信/2017.02.11 - 16:57 は、  <乳がんや卵巣がん発症の可能性が高まるとされる遺伝子の異常低コストで調べることができる新たな検査法を、国立遺伝学研究所(静岡県三島市)の井ノ上逸朗教授(人類遺伝学)らが開発し、国内の特許を出願したことが11日、同研究所への取材で分かった> と報じている。

 <......新たな手法は、一度に大人数を調べるため1人当たりのコストを下げることができ、現在1人約20万~30万円の検査費用を2万円程度まで抑えられる。  2年をめどに実用化し、保険適用も目指す。  ただ遺伝子に異常が見つかっても、発症のリスクは人によって異なるため、専門家による丁寧な検査結果の説明が必要となる> とある。

 手足の震えや体のこわばりという運動障害や認知障害に見舞われる難病 "パーキンソン病" は、原因の解明が困難であることもあって、少なくない患者さんたちが取り残されているのが現状だ。

 ◆ 参照 当誌過去の "パーキンソン病" 関連記事

 (1) "他人のiPS"で"パーキンソン病"治療!18年度医師主導治験で移植手術実施へ京大計画!/当誌 2017.02.05

 (2) <......チームによると、パーキンソン病は細胞内の小器官、ミトコンドリアが傷つくことで、脳の神経伝達物質「ドーパミン」を出す神経細胞の減少を引き起こし、手足の震えや歩行障害などの症状が出るという。  チームは、神経細胞の減少を防ぐことで知られるたんぱく質「ネクジン」が、ミトコンドリアの働きを促進することを発見した。パーキンソン病を発症させたマウスの脳にネクジンの遺伝子を導入する実験を実施したところ、約90%の神経細胞が生き残り、症状の進行を抑制。......> ( 神経細胞の減少防ぐたんぱく質ネクジンを使い、パーキンソン病の進行抑止に成功(阪大)/当誌 2016.04.02


 今回注目する下記引用サイト記事パーキンソン病「自宅で終末を」 6割が希望、患者団体調査/共同通信/2017.02.12 - 18:12 は、  <パーキンソン病の患者団体「全国パーキンソン病友の会」大阪府支部は12日、大阪市内でシンポジウムを開き、患者の暮らしに関するアンケート結果を報告した。約6割の人が自宅で終末を迎えたいとの希望を持っていることが判明し、大阪河崎リハビリテーション大の古井透教授は「自宅志向が強く、かかりつけ医など地域との連携が重要だ」と強調した> と報じている。

 <......調査は大阪府支部と大阪河崎リハビリテーション大が昨年8~11月、京都、大阪、兵庫、和歌山各府県の会員1299人を対象に実施、516人(39.7%)が回答した> とある。

 今や、注目度・期待度が抜群の "iPS細胞(人工多能性幹細胞)"などを駆使した "再生医療" ではある。 だが、実施ケースの足元で "如何ほどのコスト" が積み上っているのか!? を知る人は少ないはずである。

 今回注目する下記引用サイト記事患者1人に1億円かかっていた!?...再生医療のコスト、初の調査/yomiDr. ヨミドクター/2017.02.10 は、  <iPS細胞(人工多能性幹細胞)などを用いる再生医療の治療コストについて、京都大学iPS細胞研究所の八代嘉美・特定准教授を中心としたチームが初の実態調査を始めた。  治療に取り組む10程度の大学や企業に聞き取り、3年かけて報告書をまとめる。再生医療は多額の費用がかかる点が懸念されており、実態を明らかにし、今後の研究開発に役立てる。  再生医療は、細胞の培養や加工などで従来の治療より費用や手間がかかる。理化学研究所などが2014年に行ったiPS細胞による目の難病治療では、患者1人に約1億円かかった> と報じている。

 <......コストの詳細なデータはなく、将来、国の保険財政を圧迫しかねないとの指摘もあり、実態把握を求める声が高まっていた。  調査は今年1月に開始。対象となる大学や企業の担当者らに、治療に使う細胞の培養費や品質検査費、移植手術費など、どんな治療にどれだけの費用がかかるのかを細かく聞き取る。対象は、脊髄損傷の治療準備を進めている慶応大学、食道や歯肉の再生を手がける東京女子医科大学、がんなどの免疫細胞による治療に取り組む京都大学などが含まれている。  日本再生医療学会の会員計約5600人へのアンケートも行う> とある。

 事故やけがによる "脊髄損傷" では、"運動機能" が失われ、"感覚知覚機能" も失われる(麻痺)。しかも、現状では "修復と再生は不能!(決定的な治療法なし)" と見なされている。それだけに "新たな治療法" の登場が切望されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS,脊髄損傷" 関連記事

  "iPS細胞"を"脊髄損傷"の治療に利用する臨床研究の実施計画(慶応大)、17年に申請!/当誌 2016.02.18


 今回注目する下記引用サイト記事iPSで脊髄損傷を治療 慶大、18年前半にも臨床研究/日本経済新聞/2017.02.10 - 10:56 は、  <慶応義塾大学の岡野栄之教授と中村雅也教授らは、iPS細胞を使い脊髄損傷の患者を治療する世界初の臨床研究を2018年前半にも始める。学内の倫理委員会に10日、研究計画の審査を申請した。同細胞を神経のもとになる神経幹細胞に育てて移植する。神経の再生は現代医学では難しく、脊髄を通る中枢神経が傷付く脊髄損傷の治療法はなかった。計画が認められ、順調に進めばiPS医療の普及につながる> と報じている。

 <......臨床研究は交通事故やスポーツ事故で脊髄が傷付いて2~4週間たち、運動機能がまひした患者7人を対象に実施する予定。京都大学iPS細胞研究所が備蓄しているiPS細胞を、神経幹細胞に育てて利用する。200万~400万個の細胞を損傷した脊髄に移植し、神経の修復につなげる。  京大は別の人に移植しても拒絶反応が起こりにくい特殊なタイプのiPS細胞を備蓄している。研究チームは赤ちゃんのへその緒の「臍帯血(さいたいけつ)」から作られたiPS細胞を利用する。今後、厚生労働省の専門部会の安全性確認などを経て、研究実施を目指す。  中村教授は「できるところから臨床研究のプロセスを進め、慢性期の患者の治療につなげたい」と話している。研究チームはサルなどを使った動物実験で、脊髄損傷の治療効果や安全性を検証してきた。サルでは歩けるまでに回復した。  iPS細胞の臨床応用では理化学研究所などが14年に目の難病患者向けに、患者本人から作ったヒトiPS細胞を使う世界初の手術を臨床研究として実施した。また今年前半にも、他人のiPS細胞から育てた網膜の細胞を同じ目の病気の患者に移植する手術をする予定だ。手足などが震えるパーキンソン病でも京大が臨床応用に向けた準備を進めている> とある。

 "がん" と "遺伝子変異" との "不可分な関係" は、もはや、周知の事実として受けとめられている。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん,遺伝子変異" 関連記事

  <肝臓がんは、がん細胞で起きている遺伝子の変異の種類によって六つのグループに分類でき、それぞれ治療のしやすさに大きな違いがあるとの研究結果を、理化学研究所や国立がん研究センターなどのチームが......> ( "肝臓がん"、再発や転移に差!遺伝子変異で6分類!がんの性質に合った治療に役立つ!/当誌 2016.04.13


 今回注目する下記引用サイト記事肝がんリスク高める遺伝子特定 名古屋市立大学など/新聞社/2017.02.09 - 00:03 は、  <「TLL1」という遺伝子に変異があると、C型肝炎の治療後に肝臓がんになるリスクが2.37倍になることを、名古屋市立大や東京大などの研究チームが8日までに突き止め、米学会誌電子版に発表した。リスクの高い患者を絞り込んで、がんの早期発見や治療につながると期待される> と報じている。

 <......C型肝炎C型肝炎ウイルスの感染によって発症し、悪化すると肝硬変肝臓がんになる。チームによると、国内には150万人の患者がいるとされ、薬剤でウイルスを取り除く治療後も、一部の人はがんになることが知られていた。  チームは治療後にがんになった253人を含む患者942人の遺伝子を解析。TLL1変異があるがんになりやすく、高齢の人ではリスクがさらに高かった。  肝臓は過食や炎症などの刺激でコラーゲン線維を作り、線維が蓄積するとがんになりやすい。人間の細胞やラットを使った実験から、TLL1線維の生成に深く関わっていることも分かった。  名古屋市立大の田中靖人教授(肝臓学)は「TLL1は糖尿病など他の疾患が原因の肝臓がんにも関係しているかもしれない。メカニズム解明や治療法の開発につなげたい」と話した。〔共同〕> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事脳動脈瘤、進行抑える薬に期待 京大が仕組みを解明/朝日新聞 - apital/2017.02.08 - 07:55 は、  <破裂すると、くも膜下出血につながる脳動脈瘤(りゅう)の進行を薬で抑えられることを、京都大の青木友浩・特定准教授(脳神経外科)らが、ラットを使った研究で確認した。現在は外科的な治療法しかないが、薬の開発につながる可能性がある。8日、米科学誌サイエンス・シグナリングに発表する> と報じている。

 <......脳動脈瘤は、脳の血管にこぶができる病気で、国内の推定患者数は330万~550万人破裂を防ぐには、開頭してこぶの根元をクリップで留めたり、カテーテル(細管)を血管に入れてコイルでこぶを塞いだりする。血管内の炎症が、発症に関わっていると考えられていたが、詳しい仕組みは不明だった。  青木さんらは、白血球の一種であるマクロファージという細胞の表面にあるたんぱく質に着目このたんぱく質が炎症を起こす物質を活発化させ、動脈瘤を作ることを突き止めた。血流が増えて血管の内壁が刺激されると、マクロファージが集まって炎症を起こすと見られるという。  このたんぱく質の働きを妨げる薬を、人工的に脳動脈瘤の状態にしたラットに飲ませると、こぶ周辺のマクロファージが減り、こぶは大きくならなかった。ただ、今回使った薬は、ほかの病気の治療用として臨床試験中に副作用が見られたため、今後、同じ作用で安全性が高い薬の開発をめざすという。  青木さんは「治療薬の標的としてこのたんぱく質が有望であることが分かった。このたんぱく質の作用を抑える薬ができれば、動脈瘤の破裂や手術後の再発の予防に使える可能性がある」と話している> とある。

 "自覚症状も少なく" 、"早期発見が困難!" だとされる "膵臓がん" については、相変わらず "早期発見の検診手法" が追い求められている

 ◆ 参照 当誌過去の "膵臓がん,血液検査" 関連記事

  <"膵臓がん" が抱える最大の問題点は、"自覚症状も少なく" 、"早期発見が困難!" だとされる。そのため、発見された時点では、手の施しようが無く、高い死亡率に至る。 だが、漸く "早期発見" の検査法が着手され始めた。> ( 早期発見が難しい"膵臓がんの血液検査法"(特定RNAの含有量測定)を開発!(東大病院)/当誌 2016.06.06


 今回注目する下記引用サイト記事微量血液で膵臓がん発見 米チームが開発/共同通信/2017.02.07 - 01:55 は、  <【ワシントン共同】 発見が困難な膵臓がんを微量の血液を調べるだけで、早期に高い精度で見つけられる手法を、米ヒューストンメソジスト研究所などのチームが開発し、6日付のオンライン科学誌に発表した> と報じている。

 <......膵臓がんの細胞が放出した血液内のタンパク質をとらえ、検査キット内の物質が光を発する仕組み。チームは「簡単で安価」と利点を強調している。  膵臓は「沈黙の臓器」とも言われ、早期のがんには症状がないため、発見が難しく、死亡率も高い。国立がん研究センターによると、国内の年間死亡者数は約3万人。診断手法の開発が課題となっている> とある。

 悪性度の高いがん細胞への有効な治療には、ピンポイントでの、より強力な放射線の照射を必要とするが、そのためには "がん組織が潜んでいる場所" の特定が必須となる。

 今回注目する下記引用サイト記事北大など、悪性度高いがんの位置特定する検査薬/日本経済新聞/2017.02.05 - 23:40 は、  <北海道大学の志賀哲准教授らは放射線などが効きにくい悪性度の高いがん細胞が体内のどこにあるかを特定する手法を開発した。がん診断で使う陽電子放射断層撮影(PET)向けの検査薬を新たに作ったがん組織の中で、酸素が少なく増えやすくなっている領域を見分けられる。その場所により強い放射線を当てるなどすれば、治療効果が高まると期待する。早期の実用化を目指す> と報じている。

 <......がんの中の低酸素領域は、放射線や抗がん剤が効きにくいことが知られている。北大は放射性医薬品大手の日本メジフィジックス(東京・江東)と協力し、体内で酸素が少ない場所に集まりやすい化合物を作った。  化合物に微弱な放射線を出すフッ素を付け、PET検査時に使う検査薬として用いた。実験でマウスに投与し撮影したところ、酸素が少ない場所を正確に判別できた。  この検査薬は患者に投与後2時間で撮影が可能になる。健康な8人を対象に安全性などを確認中で、順調に進めば肺や頭頸(けい)部のがん患者にも投与する計画だ。  PET検査などをもとに、ピンポイントで放射線を当てることで効果を高めるとともに、周辺の臓器への副作用も抑えられるとみている。PET検査はがんの大きさや場所を調べるが悪性度の正確な判別などは難しい> とある。

 周囲を見回せば、実感的に了解できるほどに "インフルエンザ流行" が勢いを増している。"寒さ、空気乾燥" が継続しているだけに、要注意の状況が続く。

 ◆ 参照 当誌過去の "インフルエンザ" 関連記事

  昨年に比べ1カ月半以上早い"インフルエンザ流行"入り! 09年に次ぐ過去2番目の早さ!/当誌 2016.11.28


 今回注目する下記引用サイト記事インフルエンザ流行、昨年ピークに迫る勢い/産経ニュース/2017.02.03 - 15:13 は、  <厚生労働省は3日、全国約5千カ所の医療機関から1月23~29日に報告されたインフルエンザの患者数が1医療機関当たり39・41人(前週比10・75人増)に増加したと発表した。昨年のピーク(39・97人)に迫る勢いで、33都府県で「警報レベル」の30人を上回った> と報じている。

 <......国立感染症研究所によると、1月23~29日に全国の医療機関を受診した患者は約201万人(前週比40万人増)と推計され、今年初めて200万人を超えた。全都道府県で前週よりも患者が増えている。  都道府県別では、宮崎(59・08人)▽福岡(55・1人)▽愛知(54・68人)▽埼玉(51・68人)▽千葉、山口(51・4人)▽大分(51・12人)▽神奈川(49・49人)▽静岡(47・4人)▽三重(45・58人)-と、九州から関東まで広く流行。幼稚園や小学校で学級閉鎖や休校などの措置を取ったのは7182施設で、前週から倍増した。  インフルエンザの流行のピークは例年1月下旬~2月初旬で、厚労省は昨年のピークは2月に入ってからだった。今後も増える恐れがあり、外出後の手洗いを徹底してほしい」と呼びかけている> とある。

 "他人のiPS" に関しては、昨日も注目( 世界初、他人の"iPS細胞"から作った網膜の細胞移植手術! 厚労省の専門部会が了承!/当誌 2017.02.04 )したとおり、"iPS細胞の移植手術" の分野では、今最も関心が高いテーマとなっている。

 ◆ 参照 当誌過去の "他人のiPS" 関連記事

  <......他人のiPS細胞を使う手術には、移植までの期間短縮やコストの削減を見込める利点がある......> ( 世界初、他人の"iPS細胞"から作った網膜の細胞移植手術! 厚労省の専門部会が了承!/当誌 2017.02.04


 今回注目する下記引用サイト記事他人のiPSでパーキンソン治療 18年度実施へ京大計画/共同通信/2017.02.03 - 20:00 は、  <京都大の高橋淳教授は3日、計画中の人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使ったパーキンソン病治療について、他人のiPS細胞を用いた医師主導治験で移植手術をする方針だと明らかにした。2018年度に京大病院の審査委員会に申請し、年度内の実施を目指す> と報じている。

 <......当初は患者本人のiPS細胞を使用し、再生医療の臨床研究として実施する予定だった。  方針転換の理由は、iPS細胞を備蓄するストック事業の確立や関連の法律改正、動物実験で有効性や安全性を裏付けるデータが得られたため。  高橋教授は「この治療法を患者に早く届けられるようにした」と話している> とある。

 患者自身から採取して作製したiPS細胞(人工多能性幹細胞)の移植を "自家移植" と呼ぶのに対して、"移植までの期間短縮やコストの削減" を目指した、 "他人の細胞" を使ったiPS細胞の培養/移植するアプローチは "他家移植" と呼ばれる。 "拒絶反応の有無" などが懸念されていた。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞 理研" 関連記事

  <理化学研究所などのチームが12日、目の難病患者の皮膚から作製したiPS細胞(人工多能性幹細胞)を網膜の組織に分化させ、患者に移植する手術を実施したと発表した。iPS細胞を使った治療を人で試すのは世界初。......> ( "iPS細胞"使った移植手術(難病「加齢黄斑変性」の患者)実施! 理研、世界で初めて!/当誌 2014.09.14

 ◆ 参照 当誌過去の "他人のiPS移植" 関連記事

  <他人の細胞を使って作った人工多能性幹細胞(iPS細胞)から網膜の細胞を作製し、重い目の病気の患者に移植する世界初の臨床研究について、大阪大に設置された専門の審査委員会が、患者への説明を分かりやすくすることを条件に実施計画を「適切」と認めた......> ( 世界初、"他人のiPS細胞移植" 臨床研究が承認! 条件付きで 大阪大審査委員会/当誌 2014.00.00


 今回注目する下記引用サイト記事世界初、他人のiPS移植手術へ/共同通信/2017.02.01 - 19:08 は、  <重い目の病気の患者に、他人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った網膜の細胞を移植する手術を、厚生労働省の専門部会が1日、了承した。国の審議は終了し、事実上のゴーサインとなる> と報じている。

 <......他人のiPS細胞を使った移植世界初理化学研究所や神戸市立医療センター中央市民病院などのチームは、今年前半の手術を目指している。  理研などは2014年、患者本人から作ったiPS細胞を使った移植を初めて実施。この方法に比べ、他人のiPS細胞を使う手術には、移植までの期間短縮やコストの削減を見込める利点がある> とある。

 "人工知能(AI)" を駆使して "最適ながん治療" を目指すシステムの構築が、相次いでいる。 一方で、"がん患者のゲノム(全遺伝情報)解析" が進展し、他方で、医療機関における患者の診療データの膨大な蓄積が達成される、その "交差点" で "AI" という情報処理アプローチが展開されるわけである。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん治療 AI" 関連記事

  <国立がん研究センターは、人工知能(AI)を活用して、がん患者一人ひとりに最適な治療を提供する医療システムを開発する。  AIの高い技術を持つ産業技術総合研究所、ベンチャー企業「プリファード・ネットワークス」(東京都)と協力。同センターにある膨大な患者の診療データ(診察記録、遺伝情報、血液などの検査結果、画像情報など)を整理してデータベースを構築して、AIを使って効率的に分析する。がんの早期診断や、最適な治療法の選択、新しい治療薬の開発などに結びつける。......> ( "AI"活用!がん患者一人ひとりに最適治療を提供する医療システムを開発!(国立がん研)/当誌 2016.12.06


 今回注目する下記引用サイト記事最適ながん治療、AIが指南 がん研究会など開発へ/日本経済新聞/2017.02.01 - 09:26 は、  <公益財団法人がん研究会などは1日までに、がん患者のゲノム(全遺伝情報)を解析し人工知能(AI)で最適な治療法や薬を選ぶシステムを開発すると発表した。一人ひとりの患者に合わせ、最も効果が高く副作用が少ない治療を医師に示すことで、がんによる死亡率の低減や医療費の適正化につなげる2021年末の実用化を目指す> と報じている。

 <......医療データ解析などを手がけるFRONTEOヘルスケア(東京・港)と共同開発する。同社が開発するAI専門家が良質と判断した論文を読み込んで学習患者の血液などを解析して得たゲノム情報と照らし合わせ患者に最適な治療法が書いてある論文を探して医師に示す。  まず乳がんと肺がんで研究を始める。保険の適用外だったり、臨床試験(治験)中だったりする薬も探すようにし、治療の選択肢を増やす。  治療などで患者から取る同意書についても、AIが患者の理解度に合わせ説明内容を医師に示すシステムも開発する> とある。

 "信頼が不可欠" のはずである医療機関が、理由はともかく、"診断書の放置や確認不足" という "あってはならない事案" なぞを浮かび上がらせると、患者側の不安や不信感は抑えようが無い

 ◆ 参照 "がんの検査結果を放置するミス" 関連記事

  <東京慈恵会医大病院で、肺がんの疑いがあると指摘された男性(72)の画像診断報告書を主治医が確認せず、約1年間放置される医療ミスがあったことが31日、男性側と病院への取材で分かった。男性は肺がんの治療を受けられないまま、昨年12月に容体が悪化して入院。現在も重篤な状態が続いている。......> ( 慈恵医大病院肺がん疑い1年放置 72歳の男性重篤に/共同通信/2017.01.31


 今回注目する下記引用サイト記事画像診断放置5年で30件/共同通信/2017.01.31 - 16:20 は、  <医療事故の情報を収集している「日本医療機能評価機構」(東京)が、がんの疑いなどが記された画像診断報告書の放置や確認不足に関する事案を調べた結果、2011~15年の5年間に全国の医療機関から30件の報告があったことが31日、分かった> と報じている。

 <......同日には東京慈恵会医大病院で、肺がん疑いの検査結果が約1年間放置された事案が共同通信の取材で判明。相次ぐ背景には、検査技術の発達に伴う情報量増加や電子カルテの導入、医師の専門分野の細分化が影響しているとの指摘もある> とある。

 "がん治療の外科手術" にあっては、従来、患者の意向とは別に、"臓器の全摘手術" の行われることがめずらしくなかった。 だが、昨今では漸く、"臓器の温存治療" への模索が行われている。

 今回注目する下記引用サイト記事子宮摘出必要か画像検査で判断 福井大、がん患者に新手法/日本経済新聞/2017.01.31 - 00:01 は、  <福井大は30日、子宮体がん患者の子宮を残したまま投薬でがんを治療できるか、全てを摘出する必要があるかを調べる際、何度も子宮内膜の細胞をかき出すことなく、画像検査で判断する手法を開発したと発表した> と報じている。

 <......福井大医学部の吉田好雄教授によると、この画像検査は乳がんの診断に使われているが、子宮体がんに応用したのは世界初としている。  細胞をかき出す検査は、麻酔をかけて少なくとも3回実施する必要があり、血栓症のリスクがあったが、画像診断なら患者の負担が大幅に減る。画像診断を経てがんを治した女性が23日、第1子を出産したという。  診断に使うのは、婦人科がん細胞を増大させる可能性がある女性ホルモン「エストロゲン」と結合する受容体がどれくらいあるか調べる「FES―PET検査」。  エストロゲン受容体が多いと早期がんとみなされ、子宮を摘出せずにホルモン剤を投与する治療が効果的と分かる〔共同〕> とある。

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