yasuo hirose: 2017年10月 アーカイブ

 今回注目する下記引用サイト記事人工臓器、小型で使いやすく 慶大や東京医科歯科大/日本経済新聞/2017.10.29 - 21:36 は、  <糖尿病患者向けに、高機能な素材や微細な加工技術を生かして小型で使いやすい人工臓器を作る研究開発が進んでいる。慶応義塾大学などは 血液をろ過してきれいにする「人工腎臓」 、東京医科歯科大学などは インスリンを出す「人工膵臓(すいぞう)」 の実用化に向け、それぞれ動物実験で効果を確かめた。人工透析など既存の治療の負担を軽くし、患者の生活の質を高めるのが目標だ。  糖尿病血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)を下げるインスリンの作用不足する。症状が進むと腎臓の機能が下がる> と報じている。

 <......慶大の三木則尚教授と東京医科大学の菅野義彦主任教授らは、 体内に埋め込んで使う小型の人工腎臓 を試作した。実物とほぼ同じ握りこぶし程度の大きさの装置に動脈、静脈と尿管をつなぐ。  人工透析は高分子膜で血液をろ過し、老廃物や余分な水分を透析液に排出する。チームは高分子膜と微細な流路の加工技術を組み合わせ、透析液やポンプを使わない簡素な仕組みで小型化した。  装置は血液が流れる層と尿が流れる層の間を高分子膜で区切り、それぞれの層を交互に重ねた。高分子膜は血圧の力だけで血液をろ過する。たんぱく質などの成分は血液に残り、尿素などの不要な物は尿管に送られる。  この人工腎臓をラットで実験した。人に比べ小さいため体外の装置とつないだが、十分なろ過能力を持つことを確認した。2018年夏ごろからイヌの体内に埋め込む長期の実験も始める計画だ。20年をめどに効果や安全性を確かめ、臨床試験(治験)開始を目指す。  腎臓の機能をある程度補うことで、通常週3回の人工透析が週1回程度で済み、年1回の日帰り手術で装置を交換するといった利用法を想定する。三木教授は「透析回数が減れば患者の負担が軽くなり、医療費削減にもつながる」と話す。  東京医科歯科大の松元亮准教授らは名古屋大学などと協力し、 皮膚に貼って使う人工膵臓 の開発を進める。ブドウ糖の濃度が高いときだけ反応して分子構造が変化する特殊なゲルを開発。この中にインスリンを入れておき、血糖値が高くなったら放出させる仕組みだ。  正常な血糖値ではゲルは縮んでおり、インスリンも中に包まれている。血糖値が上がるとゲルが膨らみ、インスリンを放出する。血糖値が下がればゲルは再び縮み、インスリンの放出も止まる。  実験では、側面に穴の開いたカテーテルにゲルを詰め、糖尿病のマウスの体内に埋め込んだ。血糖値の上昇に応じて穴からインスリンが出て、高血糖が続くのを抑えた。  実用化では、刺さっても痛くない微細な針が多数並んだシートを皮膚に貼り、皮膚に刺さった針から血糖値を下げるインスリンを体内に送る方式を採用する方針だ。インスリンを内包したゲルを入れておき、針からインスリンを放出する。3日に1回程度の頻度でシートを貼り替える。  チームは試作したシートで強度やインスリンの放出能力を調べた。11月にマウスで実験を始める予定だ。4~5年以内の臨床研究開始を目指す。  糖尿病治療では、血糖値を測りながらインスリンを体内に入れる携帯型装置などが実用化されている。ただ注入用の針を数日おきに交換するなどの手間がかかり、機械の装着を負担に感じる患者も多いという> とある。




















 肺がんや中皮腫を発症するまでの潜伏期間が数十年と長く、「静かな時限爆弾」ともいわれる石綿> が引き起こした "アスベスト被害" は、ようやく今、"救済" の足取りへと進んではいるが......。

 ◆ 参照 当誌過去の "アスベスト" 関連記事

 (1) "発がん性"の"アスベスト(石綿)"が過去に使用の公営住宅など、全国で"2万2千戸超"か!/当誌 2017.06.14
 (2) <外部不経済(外部負経済)>、 "構造的無責任主義" ....../当誌 2008.07.12


 今回注目する下記引用サイト記事アスベスト被害 工場周辺住民らも救済対象に/日本経済新聞/2017.10.28 - 00:48 は、  <肺がんや中皮腫を発症するまでの潜伏期間が数十年と長く、「静かな時限爆弾」ともいわれる石綿高度成長期に石綿を扱う工場で働くなどして健康被害を受けた人々の救済の仕組みは2000年代以降、段階的に整備されてきたが補償を受けられていない被害者も依然多く、救済は道半ばだ> と報じている。

 <......06年施行の石綿健康被害救済法(石綿救済法)は、被害を受けた労働者の遺族の救済範囲を広げた。労災申請の時効(5年)が過ぎても特別遺族給付金を受け取れるようになったほか、石綿工場の周辺住民や労働者の家族も療養手当の支給対象になった。16年度までに同給付金は約1500件、周辺住民などへの支給は約1万2千件に上っている。  14年の最高裁判決で、国は1958年から71年までの間に石綿を扱う工場で働き、労災認定を受けるなどした人に対して賠償責任を負った。しかし賠償金の受け取りに必要な提訴は増えておらず、厚生労働省は健康被害で賠償を受けられる可能性のある約2300人に順次、訴訟を促す通知を送っている> とある。

 "積極的に体を動かす" ことが "心筋梗塞や脳卒中の発症リスク" を下げることにつながるという点は、いわば "先進国では常識" となっている。 ウォーキング、ジョギングをはじめとした日々のスポーツは、ますます盛んだ。

 今回注目する下記引用サイト記事運動は低所得国でも有益 死亡や血管病のリスク減/47 NEWS - 医療新世紀/2017.10.27 は、  <余暇に積極的に体を動かすと死亡のリスクが下がり、心臓・脳血管疾患を発症しにくくなることは、主に先進国での研究ではっきりしている低所得国でも同じことが言えるのかを検討するため、カナダなどの国際チームが大規模な研究を実施した。  その結果、身体活動の効果は余暇のスポーツでも仕事や日常生活の一環でも同様にあり、国の経済水準の違いにも左右されないことが分かった> と報じている。

 <......チームは、世界銀行の分類に基づく低-高所得国17カ国の一般住民計約13万人について身体活動の内容や量を調べ、2003年から平均で7年近く追跡。死亡のほか、心筋梗塞や脳卒中といった心臓・脳血管疾患の発症リスクとの関連を分析した。住民の研究参加時の年齢は35~70歳、心臓などの持病がある人は含まれていない。  身体活動の量は、運動の強さを表す単位メッツに持続時間(分)を掛けた「メッツ分」で表す。1週間当たりの活動量が600メッツ分(速歩150分間に相当)未満と、比較的少ない人の死亡、疾患リスクを1とすると、それを上回る活動量の人は、低所得国であっても、活動の内容が余暇のスポーツ、仕事や家事などのいずれであっても、リスクが低くなるという結果だった。  チームによると、世界全体の心臓・脳血管疾患による死亡は、高所得国では減少傾向にあるのに、1990年から2013年までに約40%増加した。低・中所得国で増えたことが主要な原因とみられるため、これらの国でどんな対策が有効かの検討が求められていた。研究は英医学誌ランセットに掲載された> とある。

 "iPS細胞" 技術による医療の貢献は、"再生医療" にとどまらず、"創薬" のための実験や研究におよぶことは、つい先日も注目したばかりだ。 今回の注目記事も、<ALSなどの発症の仕組みや治療の研究に役立つ> という同種の例となる。

 ◆ 参照 当誌過去の ""iPS細胞 創薬" 関連記事
  "iPS細胞"技術による心臓シートで、「致死性不整脈」再現、治療薬開発に期待!(京大)/当誌 2017.10.25


 今回注目する下記引用サイト記事iPSから運動神経の束 東大が作製法 難病研究に/日本経済新聞/2017.10.27 - 01:00 は、  <東京大学の池内与志穂講師と藤井輝夫教授らは様々な細胞に育つヒトのiPS細胞から運動神経の束を作る手法を開発した。神経細胞の塊を作って細長い容器に入れ束状に育つように促す。体内に近い状態の運動神経を試験管内で再現できる。運動神経が侵される難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)などの治療薬開発に役立てたい考えだ。  米ハーバード大学との研究成果で、米科学誌ステムセル・リポーツ(電子版)に27日掲載される> と報じている。

 <......運動神経の束は細長い培養容器を用いて作る。容器の端にiPS細胞から作った1万個の神経細胞の塊を入れると、通路を通ってもう一方の端まで細胞が突起を伸ばす。細胞同士がくっついて数千本の細長い突起が束になり、体内の神経線維に似た組織ができる。  神経線維は神経同士や神経と筋肉の間などをつなぐ役割を担っている全身の筋力が徐々に低下するALSは、運動神経が酸化ストレスなどによって傷付くことが発症の一因と考えられている。  今回作製した神経の束は電気信号を伝える性質があり、薬剤による酸化で傷付く様子を詳しく観察できた。ALSなどの発症の仕組みや治療の研究に役立つとみている。チームの一人が起業したバイオベンチャーが製薬会社と組んで、新技術を活用した創薬を目指す> とある。

 保険適用での高額な治療薬が使われると、 <患者の負担を軽減する高額療養費制度で、患者の自己負担は一般的に月額8万7千円ほど。残りは国費や保険料でまかなうことになる......> とあり、<肺がんの患者数10万人のうち5万人がオプジーボを使ったら年1兆7500億円の医療費がかかるという資料が専門家から提出> とされていた。 ここから、高額な治療薬の "費用対効果" の観点での吟味が課題とされるに至った。

 ◆ 参照 当誌過去の "費用対効果" 関連記事

 (1) 高額な肺がんなどの"がん治療薬オプジーボ"!財務省、臨時に価格引き下げ求める方針!/当誌 2016.10.03

 (2) <対象の一つに免疫を再活性化させる新タイプのがん治療薬「オプジーボ」(一般名・ニボルマブ)が選ばれた。14年に皮膚がんの一種の治療薬として承認され、患者数は450人程度と想定。昨年12月には肺がんの一種に対する治療にも追加で承認された。  今月4日の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)では、想定する肺がんの患者数10万人のうち5万人がオプジーボを使ったら年1兆7500億円の医療費がかかるという資料が専門家から提出された。患者の負担を軽減する高額療養費制度で、患者の自己負担は一般的に月額8万7千円ほど。残りは国費や保険料でまかなうことになる......> ( がんの治療薬「オプジーボ」など "費用対効果"検証(総医療費の抑制が目的)!(厚労省)/当誌 2016.04.30


 今回注目する下記引用サイト記事高額な薬、費用対効果を評価 500万円以上を引き下げ対象に/共同通信/2017.10.25 - 18:19 は、  <厚生労働省は25日、高額な薬の価格に費用対効果を反映させる新制度について、寿命を1年延ばすのに既存薬より500万円以上多くかかる場合、価格引き下げの対象にする案を中央社会保険医療協議会(中医協、厚労相の諮問機関)に正式に示した> と報じている。

 <......厚労省は膨張する医療費の抑制策として、2016年度から試行的に新制度の導入を進めている。がん治療薬オプジーボなど革新性が高く市場規模が大きい13品目が対象高額過ぎて効果に見合わないと判断されれば18年度の薬価改定で価格を引き下げる。18年度には対象品目をさらに広げて本格導入する方針> とある。

 "ヒトへの移植目当ての臓器など" が、どう "調達" されるのかが焦点となっている。 そして、"動物の体内" での作製という研究が改めて注目されている......。

 ◆ 参照 当誌過去の "動物の体内" 関連記事

 (1) iPS細胞を使い、"動物の体内で"血液の元「造血幹細胞」を効率よく作る基盤技術開発!/当誌 2017.10.11
 (2) "動物内"でヒト臓器作製!文科省専門委が容認方針、「禁止」の現行指針を改正へ!/当誌 2017.08.24


 今回注目する下記引用サイト記事文科省、動物で人の臓器作製容認 基礎研究に限定/共同通信/2017.10.24 - 19:37 は、  <動物の体内で人の臓器を作る研究について、文部科学省の専門委員会は24日、適切なルールや厳格な管理体制の下であれば「基礎研究に限り容認し得る」とする見解をまとめた。主に病気の人に移植する臓器の作製を目指す研究だが、現時点では安全性に懸念があり、作った臓器を人に移植することは「考えられない」と否定した> と報じている。

 <......今後、動物の体内で人の脳神経、精子、卵子を作ることや、霊長類を使うことを認めるかを議論し、本年度中に報告書をまとめる。文科省は、2018年度に指針を改正する方針で、研究が解禁される見通し> とある。

  "iPS細胞" 技術が、"再生医療" に加えて、"創薬" のための実験や研究に貢献している例は数多くある。 今回のケースもまたその一例となる。

 今回注目する下記引用サイト記事iPSで致死性不整脈」再現、治療薬開発に期待...京大など発表/yomiDr.ヨミドクター/2017.10.24 は、  <人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作製した心臓のシートで、「致死性不整脈」の再現に成功したと、京都大iPS細胞研究所などのチームが発表した。  様々な病気の治療薬を開発する際、不整脈の副作用が起きないか調べる手法に活用が期待される。国際科学誌に論文が掲載された> と報じている。

 <......不整脈は心臓の電気が乱れ、拍動に異常が起こる症状心臓が原因の突然死は年間約2万例あるが、多くは重症の致死性不整脈が原因とみられている。  チームの山下潤・同研究所教授らは、iPS細胞を使い、心臓の筋肉(心筋)の細胞と、不整脈を起こしやすい人の心臓に多い「 線維芽 細胞」の2種類を作製。これらを混ぜて培養し、細胞5~6個分の厚みを持つシートを作った。  このシートに不整脈を引き起こす薬剤を加えたところ、致死性不整脈に特有の電気の乱れが生じることを確認できたという。山下教授は「致死性不整脈が起きる仕組みの解明や、治療薬の開発にもつながる可能性がある」と話した。  柴祐司・信州大教授(循環器内科)の話「心臓の状態をどこまで反映するのか検証が必要だが、不整脈が起きるために開発中止になる薬も多く、安全性を調べる方法として有望だ> とある。

 医療関係者であれば、"医療機器使い回し" が、どんなに恐ろしい事態へと結びついてしまう可能性があるかを思い知らされているはず。

 ◆ 参照 当誌過去の "使い回し" 関連記事

  <集団予防接種の注射器使い回しによるB型肝炎ウイルス感染者のうち、......> ( "B型肝炎"給付金、受給1割未満!(給付対象者45万人中) 特措法5年、救済に遅れ際立つ!/当誌 2017.03.20


 今回注目する下記引用サイト記事1600人に医療機器使い回し 大阪市立大病院、調査結果/共同通信/2017.10.20 - 20:43 は、  <再使用が禁じられている使い捨て用の医療機器を、大阪市立大病院(同市阿倍野区)が滅菌処理して再使用していた問題で、同病院は20日、調査結果を公表し、外科手術や歯の治療などを受けた患者約1600人に機器の使い回しをしていたと明らかにした。健康被害を訴える人はいないという> と報じている。

 <......同病院によると、2015年8月から今年8月にかけて、骨に穴を開ける「ドリルバー」42種類のほか、骨を切断する「ブレード」7種類、手術時に血管を挟むチタン脳動脈瘤クリップ53種類を洗浄、滅菌し、整形外科など7科の患者84人に再使用していた。  歯科口腔外科でも、1531人に使い回しがあった> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事医師不足、弱る地方 「国民守る議論を」/日本経済新聞/2017.10.21 - 09:47 は、  <医師の不足や偏在地域医療に影を落としている。勤務地が都市部に集中したり、産科など一部診療科の担い手が特に少なかったりすることで、診療体制の維持が難しくなっている公立病院も少なくない医師の長時間労働の是正も課題になる中、医療現場からは「医療体制のあり方について政治の場でもっと議論を」と求める声が上がる> と報じている。

 <......茨城県小美玉市は市内唯一の総合病院、小美玉市医療センターの民間への移譲を検討中だ。現在10ある診療科は縮小される可能性が高い。市の担当者は「不便になるが、病院の存続が第一だ」と市民の理解を求める。  病棟も老朽化が目立ち、病床利用率も3割台に低迷する同センター。経営難に拍車をかけたのが医師不足だ。同県は人口10万人当たりの医師数が全国ワースト2位で、中でも小美玉市は医師不足が深刻。同センターは非常勤医などで診療体制を維持してきたが、現在の常勤医はわずか4人と、診療科数に比べると極めて少ない。3つの医療法人が移譲先の候補に挙がっており、今年度中の移譲を目指す。  1990年に21万人だった国内の医師数は2014年には31万人と、約1.5倍に増えたただ医師の勤務地は都市部に集中。地域的な偏在に加え、診療科による配置の偏りも大きく、特に産科医不足が依然深刻だ。産科や産婦人科を持つ病院は26年連続で減っている。  兵庫県赤穂市の赤穂市民病院は9月、産科医を確保できず分娩休止に追い込まれた。担当者は「大学病院に何度も医師派遣のお願いに行っているが再開のめどはついていない」と話す。  医師の長時間労働の是正も、地方の医療機関にとっては難しい課題だ。官民が取り組む働き方改革の一環で議論が進み始めたが、北海道砂川市の砂川市立病院の小熊豊院長は「医師が増えないまま時間外労働を減らせば、診療内容を削るしかない」と指摘する。  政府は残業時間の上限規制を医師にも適用する方針。ただ医師には法律上、理由なしに診療を断れない「応召義務」があり、一般的な労働者とは別の規制のあり方を検討中だ。  各党の衆院選公約に地域医療への言及は乏しく、選挙戦を通じた論戦も盛り上がりを欠いた。全国自治体病院協議会の辺見公雄会長は「医師の偏在対策は長年、放置されてきた。医療は国民を守るための大事なテーマのはずだ」と強調している> とある。

 中国で人への感染が続いている "鳥インフルエンザウイルス(H7N9)" が確認されたのは、2013年のことだが、冬を前に、そこから "変異し毒性が強化!" した "鳥インフル(H7N9)" の動向が警戒されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "H7N9" 関連記事

 (1) 中国、鳥インフル("H7N9型")感染で死者!広東省東莞市 人への感染リスクが高まる冬!/当誌 2015.12.28
 (2) 目が離せない"中国の鳥H7N9型インフル"!新たな感染者!"人から人への感染"も認める!/当誌 2014.01.30


 今回注目する下記引用サイト記事中国の鳥インフル、薬効きにくく哺乳類感染で強毒化...東大など実験/yomiDr.ヨミドクター/2017.10.20 は、  <中国で人への感染が続いている鳥インフルエンザウイルス(H7N9)の一部が変異し、哺乳類への毒性が強まったとの研究結果を東京大学医科学研究所などのチームが20日、米科学誌に発表した。  H7N92013年に中国で人への感染が確認された16年に鳥への毒性が強い変異株が見つかり今年2月、この株の人への感染も報告された> と報じている。

 <......新たな変異株の哺乳類への影響を確認するため、同研究所の河岡義裕教授らは、中国の患者から取ったウイルスを、マウスやフェレットに感染させた。  フェレットの実験では、従来型のH7N9ウイルスを感染させても死ななかったが、変異株では感染させた4匹中2匹が死んだ。周囲にいた3匹のフェレットにも 飛沫 感染し、うち2匹が死んだ。  マウスで薬の効果を調べると、タミフルなど医療現場で使われている抗インフルエンザ薬効きにくかったが、作用する仕組みが異なり、新型インフルエンザの流行に備え国が備蓄しているアビガンという薬効果があった。  ウイルスに詳しい京都大学の野田岳志教授は「H7N9ウイルスが、人に対しても高い病原性を示す可能性があることが明らかになった」と指摘する。  厚生労働省によると、H7N9は今年9月27日までに1564人(うち中国で1556人)の感染が判明日本国内で人間への感染例はない> とある。

 普段、口の中にいる細菌> というのが、意外といえば意外なのであるが、この細菌が、これまた "意外な結果" を呼び起こすのだという......。

 今回注目する下記引用サイト記事口の中の細菌、腸難病の原因か 予防や治療に期待/共同通信/2017.10.20 - 04:00 は、  <普段、口の中にいる細菌が腸の中で増えると、腸に慢性の炎症が起きる潰瘍性大腸炎やクローン病といった難病の原因となる可能性があると、慶応大などのチームが20日付の米科学誌サイエンスに発表した。  チームの本田賢也・慶応大教授は「口の中を清潔にすれば、腸の難病の治療や予防につながるかもしれない」と話している> と報じている。

 <......腸の粘膜に慢性の炎症や潰瘍が起き、腹痛や下痢の症状が出る潰瘍性大腸炎やクローン病は、原因不明で完全に治療する薬は今のところない。  チームは、クローン病患者の唾液を、無菌状態で育てたマウスの口に入れると、腸内で免疫の細胞が増える例があることを発見した> とある。

  "遺伝子変異" の検査/特定を通じてがん治療を進めるという治療法の「がんゲノム医療」が、にわかに推し進められそうである。

 ◆ 参照 当誌過去の "がんゲノム" 関連記事

  <"がん発症" と "遺伝子異常" との関係が、実際上のケースでも次々と確認されるようになり、"がん治療" に向けた "遺伝子異常" 検査が注目を浴びている......> ( "100種類の遺伝子異常"検査、患者に応じた治療へ!来年1月から臨床研究 (国立がん研)/当誌 2015.11.16


 今回注目する下記引用サイト記事がんゲノム病院、12カ所指定 遺伝子調べ治療法選択/共同通信/2017.10.18 - 19:39 は、  <厚生労働省は18日、がん患者のゲノム(全遺伝情報)を調べて適した治療法を選ぶ最先端の「がんゲノム医療」を提供する病院の指定要件を大筋で決めた。近く中心的な役割を担う「中核拠点病院」の公募を開始し、条件に合う12カ所程度を来年3月までに指定する。各中核病院は、直接患者を診る数カ所の連携病院と協力することになっており、来年度から全国で治療が受けられるようになる> と報じている。

 <......従来のがん治療は肺や胃、大腸などの臓器別に施されているが、ゲノム医療がん細胞に生じた遺伝子の変異を検査で特定し、その変異に合った薬を投与する。これまでより効果的で副作用も少ないと期待されている> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事血液検査でバセドー病再発を予測 東京医科歯科大/共同通信/2017.10.18 - 08:19 は、  <甲状腺のホルモンが過剰に分泌されて起きるバセドー病で、治療後に再発しやすいかどうかを血液検査で予測する手法を開発したと東京医科歯科大などのチームが18日、米専門誌に発表した。バセドー病は再発率が高いことが問題とされており、投薬や手術など再発を防ぐための治療法を選ぶのに役立つ成果という> と報じている。

 <......バセドー病は喉の甲状腺が腫れるほか、動悸や発汗などが主な症状。女性に多く、再発したり治療中に薬の効きが悪くなったりする患者が20~75%を占める。  チームは再発を繰り返す患者の血液を調べ、白血球で特定の遺伝子の働きが増しているのを発見した> とある。

 やはり、"入院患者の自殺"、とりわけ "がん患者の自殺" の比率は、もはや予断を許さない状況かと思われる。

 ◆ 参照 当誌過去の "入院患者の自殺" 関連記事

  <協議会が2015年に実施した調査では、精神科を除く入院中の自殺者131人のうち、約半数の65人ががん患者だったといい、「診断告知後の自殺率が高い」として注意を呼び掛けている> ( 入院患者の自殺を防ぐため、患者の心のケアや病院の安全管理の徹底などを求めた提言!/当誌 2017.08.30

 今回注目する下記引用サイト記事一般病院の2割で入院患者自殺...半数はがん/yomiDr.ヨミドクター/2017.10.16 は、  <精神科病床がない一般病院の約2割で入院患者が過去3年間に自殺していたことが、日本医療機能評価機構(東京)の調査でわかった。一般病院でも自殺が少なくない実態が浮き彫りになったことから、同機構は精神面の不調のチェックやケア、自殺が起きやすい設備の改修などを病院に呼びかける自殺予防の提言を公表した> と報じている。

 <......同機構は2015年秋、全国の1376病院を対象に調査票を郵送で送り、12~14年度の自殺の発生状況などを質問した。38%の529病院が回答した。  その結果、432の精神科のベッドがない一般病院のうち、19%にあたる83病院で計107人が自殺していた。主な病気別ではがんが52人で半数を占め、消化器や脳神経の病気がともに8人で続いた。自殺した患者のうち、46人でがんの痛みなど身体症状の悪化などがみられ、31人で「死にたい」など自殺に関連する発言があった。  一方、精神疾患がある患者の自殺リスクは高く、精神科病床がある一般病院で67%、精神科病院では79%で自殺が起きていた。  調査や提言のとりまとめを主導した札幌医科大学の河西千秋教授(精神医学)は「精神面で不調を抱えた患者を早期に支援できるよう、全ての医療関係者が自殺対策を基本的な知識として知っておく必要がある」と話している> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事神経幹細胞 九大、変化の仕組み解明/日本経済新聞/2017.10.15 - 22:18 は、  <■九州大学 中島欽一教授は慶応大学の佐野坂司助教らと共同で、脳などの元になる神経幹細胞が変化する仕組みを明らかにした遺伝子の働きが3段階に切り替わり、神経細胞(ニューロン)かその他の細胞のどちらになるかが決まっていた脳のメカニズム解明や認知症の治療法につながる可能性がある> と報じている。

 <......神経幹細胞ニューロンのほか、ニューロンの働きを助けるグリア細胞に変化する。脳を作る胎児期だけでなく大人の脳にも神経幹細胞は存在し、記憶や認知機能に関係するという。  これまでは、どちらの細胞になるかを決定する仕組みは分かっていなかった。  研究グループはマウスの胎児を使い、時期によって遺伝子にどのような変化があるかを観察した。ニューロンやグリア細胞への変化に必要な遺伝子がそれぞれの時期に働いていた> とある。

 "細胞培養 (iPS細胞培養)" が、"創薬" や "医療研究" などのアプローチにとって不可欠であることはよく知られている。

 ◆ 参照 当誌過去の "創薬" 関連記事
  "iPS創薬"!海外勢(MNI)追い上げ激しく 日本に先行して創薬革命の幕が上がる可能性!/当誌 2014.11.05

 今回注目する下記引用サイト記事AIで創薬向け細胞製作 産総研と武田子会社開発へ/共同通信/2017.10.14 - 17:03 は、  <人工知能(AI)とロボットを組み合わせ、薬の開発に使う質の良い細胞を自動で作る取り組みを、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)と武田薬品工業の子会社が始めることが14日、分かった。細胞培養を担う熟練の技術者の人材不足を補うと期待され、年内に共同で技術開発に着手する。2024年度に実用化し、製薬会社向けの培養事業の展開を目指す> と報じている。

 <......産総研によると、抗がん剤の効果を調べるがん細胞や、再生医療で患者に移植する細胞など、創薬や研究では多様な細胞を培養する必要があるしかし人材不足に加え、体内にあるのと近い状態に保たれているかなど細胞の質にばらつきが出る課題がある> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事切り傷の治療、早く・安価に 山形大大学院の山本教授が実証成功/山形新聞/2017.10.13 - 11:48 は、  <山形大大学院理工学研究科(米沢市)の山本修教授(生態機能修復学、医工学)は家畜飼料やpH調整剤などに用いられる亜鉛化合物「シモンコライト」を使い、重度の切り傷などを従来の治療法より早く、安価に、元に近い状態に治すことに成功した。3~5年での製薬化を目指す> と報じている。

 <......シモンコライトは亜鉛イオンを放出して皮膚組織を活性化し、新たに生成された血管が栄養を送り込むことで皮膚の再生を助ける。山本教授は2014年に粘土鉱物「スメクタイト」でも、同様のメカニズムで皮膚を元に近い状態にすることに成功している。シモンコライトは酸化亜鉛の製造過程ででき、スメクタイトに比べ、製造コストは約10分の1と安価で品質も安定し、再生の速度や効果も高いという。ラットやブタを使った実験では、従来の治療で全治1カ月のところ、面積にして8割以上が1週間で治った。  機能素材の開発・製造メーカーJFEミネラル(東京)と共同で研究しており、ばんそうこうなどとして製品化が可能という。山本教授は「切り傷や床擦れなどでできた傷痕に悩む患者は多い。臨床ですぐに活用できるだろう」と話している。  論文は日本バイオマテリアル学会(11月20、21日、東京)や国際会議「アジアン・バイオセラミックス・シンポジウム2017」(同30日、12月1日、岡山市)で発表するほか、国際学術論文誌にも投稿する> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事京都府立医大、再生医療を発表 血管詰まる難病の臨床試験/共同通信/2017.10.12 - 19:20 は、  <手足の血管が詰まって痛みなどが起き、切断に至ることもある難病「バージャー病」の患者に、血管再生作用がある自分の骨髄細胞を移植する再生医療の臨床試験を開始すると、京都府立医大(京都市)が12日、発表した。数年後の普及を目指す> と報じている。

 <......府立医大病院の他に、横浜市立大病院、信州大病院、名古屋大病院、広島大病院、久留米大病院で実施する予定。  府立医大によると、バージャー病の国内患者は約9千人。うち1、2割ほどが重症という。臨床試験は20~70代の25人の重症患者が対象で、患者の腰から骨髄細胞を採取し、足の筋肉に注射して、血管ができるのを促す> とある。

 野山にいる "マダニ" にからの "ダニ感染症" に警戒を要する、とされてきた。 ところが、これに加えて、"飼い犬" を介しての感染などにも注意が必要となった模様だ。

 ◆ 参照 当誌過去の "マダニ" 関連記事

 (1) 野山にいる"マダニ"にかまれてうつる"ダニ感染症"の患者数増大!紅斑熱100人超える!/当誌 2017.08.06
 (2) 野良猫にかまれ"ウイルス感染症"を発症し、女性死亡!"マダニ感染症"哺乳類から初!/当誌 2017.07.26
 (3) 「ダニ媒介性脳炎」で男性死亡! 登山者らに驚き広がる! 札幌市、チラシで注意喚起!/当誌 2016.08.18


 今回注目する下記引用サイト記事世界初、飼い犬から人へマダニ感染症 徳島の男性/徳島新聞/2017.10.12 は、  <徳島県は10日、マダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」に、県内の40代男性が飼い犬を介して感染、発症していたと発表した。県によると、犬からの感染確認は世界初男性と犬は既に回復している。  男性は飼っている中型犬(4歳、雌、雑種)の体調が優れないため、6月3日に県内の動物病院を受診。軟便や血便、発熱などの症状があり、山口大の検査を経て同下旬、SFTSと診断された。  男性も同中旬に38度台の発熱や嘔吐、下痢の症状が出たが1週間ほどで回復。動物病院と山口大が因果関係を疑い、9月に入って国立感染症研究所が男性の血液を調べた結果、感染していたことが9月下旬に判明した> と報じている。

 <......男性にマダニにかまれた痕はない。犬にかまれてもいないが、看病する際に手で餌をやるなどしており、ウイルスに汚染された唾液や便を介して感染した可能性がある。  犬は室内で飼育しており、散歩で外出した際にマダニにかまれたとみられる。県によると、犬の発症が確認されたのは国内初。  SFTSは国内で2013年に初めて患者が確認されてから全国で303人の患者が報告され、うち59人が死亡。県内でも23人が感染し7人が亡くなっている。哺乳動物からの感染確認は珍しく、昨年、野良猫にかまれた西日本の50代女性が死亡したのが初めての感染事例で、今回が2例目。  県は「発症していない犬や猫からの感染は心配ない」とした上で、同じ布団で寝るなどペットとの過剰な接触に注意を呼び掛けている。相談窓口は県動物愛護管理センター〈電088(636)6122〉> とある。

 iPS細胞を使った "輸血用血小板量産" という成果に、かつて注目したことはあった。 だが、"動物の体内で" 血液の元「造血幹細胞」を効率よく作製 という想定を超えた動向には目を見張らざるを得ない。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞 輸血" 関連記事

  iPS細胞から輸血用"血小板"量産製法を確立!ベンチャー企業が"共同体"方式で!/当誌 2014.00.00


 今回注目する下記引用サイト記事東大 マウスで造血幹細胞を効率よく作製/日本経済新聞/2017.10.08 - 20:00 は、  <東京大学の山崎聡特任准教授と中内啓光教授らは様々な細胞に育つiPS細胞を使い、動物の体内で血液のもととなる「造血幹細胞」を効率よく作る基盤技術を開発した。造血幹細胞が体内で生まれる仕組みをマウスの実験で再現した。応用すれば、人の造血幹細胞をブタなど別の動物の体内で作り出す「血液工場」の実現につながる> と報じている。

 <......研究チームはiPS細胞をマウスに移植すると、様々な組織の細胞が混ざったテラトーマ(奇形腫)と呼ぶ塊ができることを利用した。iPS細胞3種類の遺伝子を入れておくと奇形腫の中で血管に似た構造ができ、血管の細胞から造血幹細胞が育つ。  遺伝子操作で貧血にしたマウスに、別のマウスから作ったiPS細胞を移植する実験をした。造血幹細胞ができる効率が向上従来に比べ、10倍以上の数の造血幹細胞を作ることができた。従来は複雑な手法で効率も低かった。  骨髄にある造血幹細胞の移植はドナー不足が問題となっておりiPS細胞から造血幹細胞を作る技術開発が期待されている。  新技術で作った造血幹細胞をマウスに移植すると、血液や免疫の細胞を作ることを確認しており、移植治療に利用できるとみている。  中内教授らは人のiPS細胞を利用し、ブタなどの体内で人の臓器を作る研究にも取り組んでいる。今回の手法を応用し、人のiPS細胞をブタに移植して人の造血幹細胞や血液を生み出すことも視野に入る。  山崎特任准教授は「臓器を作るよりも仕組みが簡単なため、実用化のハードルは低い」という> とある。

 今、日常的な "スポーツの効用" を感じる人は、日増し増えていると言われる。 多分、それが、最も "合理的(経済的)な健康維持増進法!" であることが、実感に根ざして再認識されているからだと思われる。 大げさに言えば、"便利! 効率!" を大義名分にして流されてきた "思考停止" への遅ればせながらの "反省(?)" なのかもしれない。

 ◆ 参照 当誌過去の "スポーツ" 関連記事

  <患者ががんと闘うためには、栄養状態と十分な筋肉量がとても大切であることが分かってきた。筋肉が減ると、手術後の合併症が増えたり、抗がん剤の副作用が強まって治療の中断を余儀なくされたりすることが、研究から明らかになっている。専門の医師や管理栄養士は「がんだから痩せるのは仕方がない」と諦めず、専門家の指導を受けて体重維持に努めることを強く勧めている......> ( がんとの闘い、十分な筋肉が大事!手術、薬に耐える余力を!栄養と運動で維持可能!/当誌 2017.05.23


 今回注目する下記引用サイト記事幼児期の外遊びで体力向上に ストレス解消効果も浸透/共同通信/2017.10.08 - 17:29 は、  <スポーツ庁は8日、体育の日を前に、2016年度体力・運動能力調査の結果を公表した。幼児期の外遊びの頻度が高い小学生ほど、今も運動習慣が身に付いており、体力テストの合計点が高い傾向にあった。同庁は「外遊び習慣が就学後の運動習慣の基礎を培い、体力向上の要因の一つになっている」としている> と報じている。

 <......20~79歳の全年代で、おおむね9割以上の人が運動やスポーツにストレス解消効果があると感じていることも分かった。  調査は16年5~10月に実施、抽出した6~79歳の男女6万4607人の結果を集計した。体力テストでは、握力や上体起こしなど各項目の成績を10点満点に換算して合計> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事慶大、iPSから心筋細胞の量産に成功...来年度にも人への応用目指す/yomiDr.ヨミドクター/2017.10.06 は、  <iPS細胞(人工多能性幹細胞)から、品質が均一な大量の心筋細胞を作ることに成功したと、慶応大学の福田恵一教授(循環器内科)らの研究グループが発表した。  収縮機能が低下した心筋に移植し、回復を図ることが期待され、来年度にも人への応用を目指す。論文が6日、米科学誌電子版に掲載された> と報じている。

 <......グループは、酸素や二酸化炭素を通す特殊なプレートでiPS細胞を培養し、一度に約10億個の心筋細胞を作製。細胞の代謝が促進されたためとみられる。心筋細胞に変化しきれなかった細胞のエネルギー源であるブドウ糖とアミノ酸を培養液から除去し、乳酸を加えることで均質な心筋細胞を作ることもできた。  従来の方法ではiPS細胞から心筋細胞に変化しきれなかった細胞を取り除きながら大量培養することは難しかった。心筋細胞に変化しきれなかった細胞はがん化の恐れもある。  一方、iPS細胞から作製した重症心臓病患者治療用の心筋シートの事業化を目指すと、大阪大学などが発表した。5年後の製品化を目標にしている。  心筋シートは、同大の澤芳樹教授(心臓血管外科)らのチームが、患者に移植する臨床研究を来年度にも始める計画だ。ベンチャー企業「クオリプス」(横浜市)と共同研究を行い、製品化後は第一三共が販売にあたる> とある。

 "iPS細胞技術" の活用による "難病「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」" の治療薬開発については、2015年より研究が進められてきた。 そして、ようやく "治験" の段階に至ったという。

 ◆ 参照 当誌過去の "FOP" 関連記事

 (1) 世界初 "iPS創薬"治験7日開始!京大が骨の難病「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」で!/当誌 2017.09.08
 (2) "iPS創薬"、世界初治験へ9月以降!筋肉の中に骨ができる難病「FOP」の治療薬!(京大)/当誌 2017.08.03
 (3) "iPS細胞技術"で"認知症"の原因の一端が解明!"iPS創薬研究"手法で新薬に期待!(京大)/当誌 2016.10.13
 (4) "iPS細胞"技術のアプローチで、"難病(FOP)"発症物質を特定!治療薬開発に期待!(京大)/当誌 2015.12.03
 (5) 難病/進行性骨化性線維異形成症(FOP)患者の"iPS細胞" 遺伝子操作で修復!(京大チーム)/当誌 2015.03.14


 今回注目する下記引用サイト記事iPS創薬治験1例目に着手 骨の難病、京大が世界初/共同通信/2017.10.05 - 21:16 は、  <患者の人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いて京都大の研究チームが見つけた、骨の難病の治療薬候補について、京大病院は5日、1例目の臨床試験(治験)に着手したと明らかにした。京大によると、iPS細胞を使って発見した薬の世界初の治験> と報じている。

 <......難病は筋肉の中に骨ができる「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」で、1例目の患者は兵庫県明石市の山本育海さん(19)。京大病院で5日、体の機能を確かめる診察を受け、治療薬候補を受け取った後、報道陣の取材に応じ「まだまだ先のことだと思っていたので感謝している」とほほ笑んだ> とある。

 いろいろな視点から、"腎臓" に注目が寄せられている昨今である。 そんな中で、"日本人の腎臓" の特殊性に関心が寄せられ始めた。

 今回注目する下記引用サイト記事尿作る組織、日本人少ない 腎臓病と関連か/共同通信/2017.10.05 - 22:00 は、  <日本人の腎臓は、尿を作るために重要な「ネフロン」という組織の数が少ない傾向がみられると、東京慈恵医大などのチームが5日付米医学誌に発表した。ネフロンが少ないと高血圧や慢性腎臓病になるリスクが高まるといい、日本人に慢性腎臓病患者が多いことと関連しているとみられる> と報じている。

 <......腎臓は血液に含まれる老廃物を集めて尿を作っており、ネフロンはその中心的な機能を担う。チームは50~80代で死亡した日本人男性27人から提供された腎臓を解剖し、ネフロンの数を調べた。  その結果、一つの腎臓に含まれる数は、血圧が正常な9人で平均64万個。90万個とされる欧米人の3分の2程度だった> とある。

 がん細胞から血液中に分泌される "がんの痕跡" を分析することで、がんを早期発見する "血液検査" 法が、昨今、相次いで開発されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん 血液検査" 関連記事

  <一度に複数の種類のがんを早期発見できる検査法はこれまでなく、人間ドックなどに導入されれば、がんによる死亡を減らせる可能性がある。  検査法では、細胞から血液中に分泌される、遺伝子の働きを調節する微小物質「マイクロRNA」を活用する。がん細胞と正常な細胞ではマイクロRNAの種類が異なり、一定期間分解されない。  同センターや検査技術を持つ東レなどは、がん患者ら約4万人の保存血液から、乳房や肺、胃、大腸、食道、肝臓、膵臓など13種類のがんで、それぞれ固有のマイクロRNAを特定した。血液1滴で、がんの「病期(ステージ)」が比較的早い「1期」を含め、すべてのがんで95%以上の確率で診断できた。乳がんは97%だった......> ( 血液1滴で乳がんなど"13種類のがん"を早期発見する新しい検査法開発!(国立がん研セ)/当誌 2014.00.00


 今回注目する下記引用サイト記事がん研究会、血液で腎臓がんを早期診断/日本経済新聞/2017.10.04 - 15:01 は、  <がん研究会の研究グループは4日、血液検査で早期の腎臓がんを見つける方法を開発したと発表した。腎臓がんの細胞が出す微粒子に含まれる微量なたんぱく質目印にする。東ソーが血液診断技術の開発を進めている。早ければ年内にも100人以上の患者を対象に医師主導の臨床試験(治験)を始める予定だ> と報じている。

 <......研究グループは腎臓がん患者20人から採取した腎臓のがん細胞から微粒子を取り出し、その中に含まれる物質を調べた。腎臓がん細胞の場合、アズロシディンというたんぱく質が多いことがわかった早期のがん患者の血液を調べたところ、このたんぱく質検出可能だとわかった腎臓がん治療の効果を確かめる目印にもなるという。  予定している臨床試験では、大阪大学や京都大学と協力し、100人以上の腎臓がん患者の血液を採取し、早期発見できるかどうかを確かめる> とある。

 国民の多くは、相変わらず後を絶つことがない "医療ミス" を、非難すると言うよりも、戦々恐々とならざるを得ないでいる、というのが実情ではなかろうか。

 ◆ 参照 当誌過去の "医療ミス" 関連記事

 (1) "痛み止め薬"の過剰投与で女性患者死亡!水戸の病院、"医療ミス"を認め謝罪!/当誌 2017.10.01
 (2) がんの疑いなどが記された画像診断報告書の放置や確認不足に関する事案、5年で30件!/当誌 2017.02.02
 (3) 転移"肺がん"を3年以上放置する医療ミス、女性死亡!他に類似死亡2人!(名古屋大病院)/当誌 2014.00.00


 今回注目する下記引用サイト記事調剤ミスか、60代患者死亡 京大病院、高濃度注射薬/日本経済新聞/2017.10.03 - 20:00 は、  <京都大病院(京都市左京区)は3日、薬剤師が通常の約700倍の高濃度の注射薬を調剤し、自宅で投与した60代の女性患者が死亡したと発表した。誤って調剤した可能性が高いとしており、稲垣暢也病院長は「このような事態を招き、心よりおわび申し上げる」と謝罪した。  病院によると、薬剤師2人が8月28日、患者が自宅で使用するための注射薬「セレン注製剤」を、医師の処方箋より高濃度で調剤患者は自宅で点滴後の9月26日夜、背中に痛みを訴え、翌朝に同病院で処置を受けたが、亡くなった> と報じている。

 <......保管していた注射薬の残りや亡くなった患者の血液を病院が調べると、38倍の濃度の薬が投与されていたことが判明した。また、別の10代の男性患者に8月28日に用意されたセレン注製剤でも、点滴の色が違う異常があったと報告されており、同じミスがあったのではないかとみている。  病院は調査委員会を立ち上げ、京都府警や厚生労働省などに届け出て、死因や原因を調べている。  製剤の既製品はなく、病院がつくった薬を処方している。日本臨床栄養学会によると、セレンは体内に微量に存在し、欠乏すると心筋症などさまざまな症状を引き起こす。一方、過剰だと神経性の障害などが起きる恐れがある〔共同〕> とある。

 (がん診療)拠点病院は、有効性や安全性が確認された標準治療を提供するところ> だと理解されていたはずだが、その "がん診療拠点病院" が、<がん治療の効果が国によって確認されておらず、保険診療が適用されていない免疫療法> を実施していたという事実は、理由はどうあれ、国としての "がん診療" のあり方に "不信感" を招いているのではなかろうか。

 今回注目する下記引用サイト記事がん診療拠点病院での免疫療法めぐり議論へ/NHK NEWS WEB/2017.10.02 - 17:40 は、  <厚生労働省が指定するがん診療の拠点病院のうち、少なくとも12か所で治療の効果が国によって確認されていない免疫療法を実施していたことが明らかになったことを受けて、厚生労働省はこうした免疫療法を拠点病院で実施すべきかどうかや、実施する場合の条件などについて、4日に開かれる専門家の検討会で議論を始めることを決めました> と報じている。

 <......がん診療の拠点病院は、質の高い診断や治療を行う医療機関として、厚生労働省が全国434の病院を指定していて、治療の診療報酬が加算されたり、国や都道府県から補助金を受けたりしています。  この拠点病院のうち、全国の少なくとも12の病院が、がん治療の効果が国によって確認されておらず、保険診療が適用されていない免疫療法を、おととし実施していたことがNHKの取材でわかりました。  拠点病院は、実施する理由について、「患者によっては効果があると考えられるため」や「患者が希望しているから」などと回答しています。  一方、がん拠点病院の指定を話し合う検討会のメンバーの医師は「拠点病院は、有効性や安全性が確認された標準治療を提供するところで、科学的な根拠のない免疫療法は臨床研究以外では実施すべきではない」と指摘しています。  これについて、厚生労働省は、こうした免疫療法を拠点病院で実施すべきかどうかや、実施する場合の条件などについて、4日に開かれる拠点病院の指定条件を話し合う検討会で議論を始めることを決めました。  厚生労働省は、来年春ごろまでに意見を取りまとめ、再来年4月からの拠点病院の指定に反映することにしています> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事京大、子宮頸がん予防へ治験 ウイルス抑制物質開発/日本経済新聞/2017.10.02 は、  <京都大学の萩原正敏教授らは、子宮頸(けい)がん原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の増殖を抑える物質を開発した。増殖を邪魔することで、感染する細胞が増えるのを抑えて治療する。来年度にも、子宮頸がんの前段階の症状が表れた患者を対象に、医師主導の臨床試験(治験)を始める> と報じている。

 <......ヒトパピローマウイルスは100種類以上見つかっており、人間の細胞にもともとあるたんぱく質を利用して増える萩原教授らは、増殖に関わるたんぱく質の働きを弱める物質を合成した。  ヒトパピローマウイルスには、皮膚細胞に感染して多数のイボを引き起こすタイプもある。現在、イボに悩む約10人の患者で薬を1回貼る治験を実施中。11月にも40人で薬を毎日貼り替える治療を試す。  開発した物質は子宮頸がんの原因ウイルスにも効果があり、膣(ちつ)内に入れて増殖を抑える効果を試す治験も準備している。子宮頸がんの発症を抑えたり、再発を防いだりする効果が期待できるという> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事うつ患者、肥満で認知機能低下の恐れ/47NEWS - 医療新世紀/2017.09.26 は、  <うつ病患者が一定以上の肥満になると認知機能障害が進む恐れがあるとする研究を国立精神・神経医療研究センターが発表した。  患者らの体格指数(BMI)認知機能や脳の構造との関係を調べた結果、BMI30以上の肥満では認知機能が低下脳の画像診断では、BMI30未満の患者と比べて脳の一部の体積や神経結合が減っていた> と報じている。

 <......肥満が脳に影響を与えて認知機能低下を招く可能性があるという。うつ病治療では、主体である薬物療法と精神療法に加え、栄養面からの検討も選択肢になり得ることを示したとしている。  BMI30以上は欧米で肥満とされる基準。身長170センチの成人男性で87キロ以上の人が該当する。日本はBMI25以上を肥満としている> とある。

 "うつ病" が、"脳内神経伝達物質=セロトニン" の欠乏によって引き起こされることはよく知られている。 そして、時代環境の特徴でもある "ストレス過多" や "高齢化の影響" によって、"うつ病のリスク" が蔓延しているとも言われている。

 ◆ 参照 当誌過去の "うつ病" 関連記事

 (1) 体内生成物質「βヒドロキシ酪酸(BHB)」に、"抗うつ効果"を確認!(鳥取大医学部)/当誌 2017.09.25
 (2) "認知症"発症リス9つの要因! 人は生涯学び続けて"脳の余力"が鍛えられるという側面!?/当誌 2017.09.05
 (3) マウスの実験で示された"既存胃薬"による"うつ病"の改善可能性! (岡山理大グループ)/当誌 2017.06.05
 (4) "うつ病"の改善物質(海馬の神経細胞を新生/増加)を特定!新規治療薬に期待!(阪大)/当誌 2017.04.27
 (5) うつ病患者、10年で18%増!自殺の主要因!女性、55~74歳要注意!早急な対策要とWHO/当誌 2017.02.27


 今回注目する下記引用サイト記事うつ病のリスク、魚介類食べると減少 国立がんセンター/日本経済新聞/2017.09.27 - 00:00 は、  <国立がん研究センターなどのチームは26日、青魚などの魚介類をよく食べる人はうつ病のリスクが低下するとの調査結果を発表した。サバやサケなどの大きめの切り身などを毎日食べるとよいという。エイコサペンタエン酸(EPA)などの脂肪酸がうつ病のリスクを下げたとみられる> と報じている。

 <......長野県佐久市に住む40~59歳の男女対象に1990年から追跡調査した。2014~15年に精神科医の診療を受けた1181人を選び、食生活のアンケートの結果をもとに、魚介類の摂取量から4つのグループに分類した。群ごとの摂取量の中央値は1日57グラム、84グラム、111グラム、153グラムだった。  57グラムの群に比べて111グラムの群はうつ病を発症するリスクが半分以下になった。統計的に意味のある差は出なかったが、他の群も最も少ない群よりリスクは下がった。  EPAやドコサペンタエン酸(DPA)といったn―3系脂肪酸の摂取量を求めたところ、適度な量の群はリスクが下がった。ただ、ある程度以上の量を摂取するとリスクが上がった。  国立がん研究センターの松岡豊部長は「魚をよく食べる人は、野菜てんぷらや野菜いためも食べがちだ。サラダ油などに含まれる不飽和脂肪酸がn―3系脂肪酸の予防効果を打ち消したのではないか」と推測している> とある。

 どうしても、現状の医療環境では患者側が "弱者の立場" に立たされがちである。 だとすれば、とかく見過ごされがちな "医療ミス" 事件には、その種類を問わず注目しておくことが妥当かと思われる。

 ◆ 参照 当誌過去の "医療ミス" 関連記事

 (1) がんの疑いなどが記された画像診断報告書の放置や確認不足に関する事案、5年で30件!/当誌 2017.02.02
 (2) 転移"肺がん"を3年以上放置する医療ミス、女性死亡!他に類似死亡2人!(名古屋大病院)/当誌 2016.12.28
 (3) "肺がん"見落とし、21歳男性死亡!愛知・一宮市立病院、損害賠償金支払で遺族と和解!/当誌 2016.11.26


 今回注目する下記引用サイト記事薬の過剰投与で女性死亡 水戸、医療ミス認め謝罪/共同通信/2017.09.29 - 01:31 は、  <水戸済生会総合病院(水戸市)は28日、拡張型心筋症で入院していた女性患者(69)の手術の際に、誤って10倍の量の痛み止め薬を投与する医療ミスがあったと明らかにした。女性は26日に死亡し、病院側はミスを認めて遺族に謝罪した> と報じている。

 <......同院によると、女性患者は1日に別の病院から転院。14日の手術開始前に、痛み止めとして塩酸モルヒネ2.5ミリグラムを投与するはずが、看護師が誤って25ミリグラムを投与した。女性は容体が急変して同日、意識不明の重体となっていた。  医師の指示が看護師に適切に伝わっていなかった可能性があるという> とある。

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