yasuo hirose: 2018年5月 アーカイブ

 今回注目する下記引用サイト記事若年層、年間2万1400人がん発症...初の推計/yomiDr.ヨミドクター/2018.05.30 - 00:00 は、  <>国立がん研究センターは、15~39歳の「 AYA (Adolescent and Young Adult=思春期・若年成人)世代」年間2万1400人ががんを発症しているとする推計結果を発表した。AYA世代のがん統計がまとまったのは初めて> と報じている。

 <......2009年から11年に27府県で登録された患者のデータから、14歳以下の小児がんとAYA世代のがんの全国の年間発症率、発症数などを推計した。  年間発症数は小児がんで約2100人、AYA世代は15~19歳で約900人、20歳代で約4200人、30歳代で約1万6300人。  25歳頃から30歳代は女性のがんが男性の2倍程度だった。女性ホルモンの影響による乳がんや、性交によって感染するヒトパピローマウイルスが原因の子宮 頸 がんを発症する人が出始めるためとみられる> とある。




















 今回注目する下記引用サイト記事抗がん剤パクリタキセルのしびれ副作用 冷却で予防/SankeiBiz/2018.05.29 - 05:00 は、  <乳がん卵巣がんなどの治療に広く使われる抗がん剤パクリタキセル副作用である手足のしびれは、点滴中に手足を冷却するとかなり予防できると、京都大チームが医学専門誌に発表した。副作用のしびれ発症すると治療が難しく、予防策が求められていた> と報じている。

 <...... 華井明子大学院生(現国立がん研究センター特任研究員)、石黒洋特定准教授(現国際医療福祉大教授)らのチームは、2014~15年に京大病院でパクリタキセルによる治療を受けた女性乳がん患者40人を対象に研究を実施した。  点滴中、保冷剤を封入した特殊な手袋とソックスを患者の利き手側の手足だけに装着して冷却し、12週間の治療が終了した時点で左右のしびれの程度を比較した。  触覚、温度感覚などの客観的な検査と、自覚症状で評価したしびれは、冷却した側の方が少なく、例えば、冷却しなかった側の手で80.6%、足で63.9%発症した触覚の異常は、冷却した側では手で27.8%、足で25.0%にとどまった。生活への支障も冷却側ではほとんどなかった。  一方で、この方法の普及には課題がある。副作用予防を目的とした手足冷却には健康保険の適用がなく、安全に冷却を行うための設備や人員を十分に確保できない病院も多いためだ。  がん治療の副作用軽減策(支持療法)に詳しい国立がん研究センターの内富庸介・支持療法開発部門長は「日本ではこれまで支持療法の開発が低調だったが、今回のように有効性が明らかになったものについては、保険適用をはじめ、普及の後押しをする必要がある」と話している> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事抗がん剤など52製品67件の広告、法律違反の疑い/朝日新聞 - apital/2018.05.18 - 23:25 は、  <医師が処方する医療用医薬品の広告について、効能の誇大表現などの法律違反が疑われる事例が、昨年度5カ月間で、抗がん剤など52製品について計67件あったことが厚生労働省の調べでわかった。厚労省は製薬会社に適切な情報提供を求める指針をつくる方針だ> と報じている。

 <......調査は、製薬大手ノバルティスの高血圧治療薬「ディオバン」に関する研究論文データの改ざん事件などを受けて新設された広告を監視する制度に基づき、5カ月間実施した。全国の医療機関の医師や薬剤師らをモニターとし、パンフレットなどを用いて医薬品情報を提供する医薬情報担当者(MR)の説明などで、問題がありそうな事例の報告を求めた。  内容では、「事実誤認の恐れのある表現」が28件で最も多かった。「事実誤認の恐れのあるデータ加工を用いた」10件、「未承認の効能効果や用法用量を示した」8件と続いた。重大な健康被害は確認されていないという。  厚労省は、自治体と連携し、製薬会社に行政指導をする。また、違反が疑われる事例が後を絶たないことから厚労省は今夏までに医薬品の販売促進に関する指針を作る。MRを監督する部門の設置などを盛り込む方針という。  ( 黒田壮吉 )> とある。

 "がん細胞にだけ感染し、これを破壊するウイルス" が注目されてきたが、今や、このアプローチが活用されることで、「がんウイルス療法」と呼ばれるがん治療法が "第四のがん治療法" として注目度を高めはじめている。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん ウイルス" 関連記事
 (1) がん治療に新手法! 免疫療法(CAR-T細胞療法)と特殊ウイルスを組み合わせで効果Up!/当誌 2018.04.10
 (2) がん細胞を溶かして破壊!"ヘルペスウイルス"の研究開発、そしてナノマシン(DDS)も!/当誌 2018.01.06
 (3) がん治療の効果向上! "がんのウイルス療法" と "がん免疫薬(抗PD-1抗体)"とを併用!/当誌 2017.09.26
 (4) がん細胞狙い撃ち!正常細胞傷つけぬ"ウイルス薬"(ウイルス療法)治験開始へ(鹿児島大)/当誌 2015.06.10
 (5) がん細胞だけに感染するウイルス使い脳のがんへの"ウイルス療法"!東大医科研治験開始!/当誌 2014.12.24


 今回注目する下記引用サイト記事ウイルスで難治がんを退治 転移・再発に効果高く がんセンターや鳥取大/日本経済新聞/2018.05.27 - 06:00 は、  <感染症を引き起こすウイルスを改造し、がん細胞だけを破壊して治療する技術が相次いで開発された。国立がん研究センター研究所や鳥取大学はそれぞれ、現在の医療では治療が困難な膵臓(すいぞう)がんに対する効果を動物実験で確かめた。杏林大学は画期的な治療法と話題のがん免疫療法と組み合わせて効果を高めた。副作用も抑えられる「がんウイルス療法」は抗がん剤が効かない転移・再発したがんの新たな治療法として実用化を目指す。  がんウイルス療法遺伝子を改変したウイルスを使うウイルスは増えて全身に広がるため、転移・再発したがんにも効果があるという。「オプジーボ」などの免疫療法とともに、手術や抗がん剤、放射線に次ぐ第4の治療法の有力候補と期待されている。  ただ、従来は副作用を減らすためウイルスの働きを抑えており、抗がん効果が小さくなりがちだった。こうした課題の克服が求められていた> と報じている。

 <......国立がんセンターの青木一教分野長らは、風邪ウイルスの一種の遺伝子を改変し、がん細胞にだけ感染するようにした。がん細胞の表面に現れる分子を標的に結合して入り込む。猛烈に増殖してがん細胞を破壊する。正常な細胞には影響が及ばないという。  膵臓がんにだけ感染するウイルスを作り、人の膵臓がんを移植したマウスに注射した。約40日で腫瘍が消え、副作用は表れなかった。3年後に医師主導の臨床試験(治験)の実施を目指す。  鳥取大の中村貴史准教授らは、天然痘の予防ワクチンに使われていたウイルスをがん細胞に感染したときにだけ増殖するよう改良した。人の膵臓がんをマウスの腹部に移植し、改変したウイルスを注射したところ、11日後にがんがほぼ消えた。5年後の治験を目指す。  ウイルスががん細胞を破壊すると、免疫細胞に攻撃目標となるたんぱく質が示されるこの性質を利用し、免疫療法と組み合わせて攻撃力を高める手法も開発された。  杏林大の福原浩主任教授と田口慧助教らの技術は、iPS細胞から免疫細胞に指令を出す樹状細胞を作り、改変したウイルスと一緒に投与する。ウイルスががん細胞を破壊その際に出るたんぱく質を樹状細胞がとらえると、他の免疫細胞に情報が伝わってがん細胞を盛んに攻撃するようになるぼうこうがんを移植したマウスに注射したところ、ウイルスだけの治療よりも腫瘍はさらに6分の1に縮小した。  ウイルスを使うがん治療法は抗がん剤などの薬剤を排出するがん幹細胞に効果があるという。がん幹細胞がん細胞を生み出すため、ウイルスが感染して破壊できれば再発などを抑えられる。免疫治療薬は画期的な薬といわれるが、効くのは2~3割の患者だといわれる。従来の治療を補う役目が期待される。  ただ、成人のほとんどは様々なウイルスに対する免疫を持っている。体内を移動する間にウイルスが壊されないように、効果的にがん細胞に届ける技術の開発も必要になる> とある。

 がんの取り残しの有無や切り取る範囲を広げるべきかを判断でき、再発の危険性が低くなると期待できる> ように、"がん細胞を光らせる" 技術は、かねてより注目されてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん細胞 蛍光" 関連記事
  <乳がん手術で取り出した組織に、がん細胞を光らせる試薬を吹き付ける方法で、1ミリ以下の小さながんを検出できることを確認したと、九州大病院別府病院(大分県)の三森功士教授、東京大の浦野泰照教授ら。 手術中に、がんの取り残しの有無や切り取る範囲を広げるべきかを判断でき、再発の危険性が低くなると期待できるという。蛍光色素メーカーの五稜化薬(札幌市)と共同で、市販に向けた試験をしたいとしている。......> ( 手術中に"1ミリ以下の微小ながん"識別!既に開発の"発光"試薬、市販に向けた試験へ!/当誌 2014.00.00


 今回注目する下記引用サイト記事がん光らせる試薬、臨床試験 札幌の五稜化薬19年度にも実用化/北海道新聞/2018.05.23 - 05:00 は、  <蛍光色素を使った研究用試薬を販売する五稜化薬(札幌)は、がん細胞に触れると光る試薬を開発し、乳がん手術での臨床試験を始めた。医療現場で効果を見極め、早ければ来年度中にも実用化の承認を申請する。手術中に簡易な手法でがんの有無を把握できれば、がんの取り残しを防ぎ再発を減らすとともに、より多くの部位を温存できる。研究用技術の転用で、がん手術の質を高める> と報じている。

 <......五稜化薬が臨床試験を始めたのは、スプレーすると、がん細胞が出す物質に反応して光る医療用の蛍光試薬。無色透明の液体だが、がん細胞に触れると数分でがんの部分が明るく光って見える乳がん手術では、切除した検体の切断面にがん細胞があるかどうかをその場で視覚的に判断しやすくなる。切断面にがん細胞があれば、体内に残っている可能性が分かるため、取り残しの防止につながる。  臨床試験は昨年から、福岡市の福岡県済生会福岡総合病院で始めた。臨床データを2年ほど集めてから、医療現場で利用するために必要な国の承認を受ける申請をする。保険適用の手続きなどにも時間がかかるため、医療現場での実用化は数年後になる見込みだ。  また、人体から切り離した検体だけでなく、人体の中で直接使うための臨床実験も今後、実施する考えだ。具体的には食道がん患者の体内で患部にスプレーし、がん光らせて患部を可視化してから、内視鏡で切除する手法を想定する。   ―― 以下略 ――> とある。

 これまでに、"iPS 細胞" から "免疫細胞" を作製する研究成果は、すでに達成されている。 がん治療での "免疫療法" のひとつのアプローチである "免疫(細胞)活性化法" では、膨大な数の "免疫細胞" が必要となるため "iPS 細胞" 技術による培養が欠かせないのである。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS 免疫細胞" 関連記事
 (1) "iPS細胞から作製"した免疫細胞(樹状細胞)でがん破壊!新療法に! (和歌山県立医大)/当誌 2018.03.18
 (2) "iPS細胞から免疫細胞(マクロファージ)"を作製!"難病"治療に寄与も!(京都薬大)/当誌 2017.07.22


 今回注目する下記引用サイト記事京都大など iPSから免疫細胞、がん治療効果高める/日本経済新聞/2018.05.25 - 02:00 は、  <京都大学の金子新准教授らは名古屋大学などと共同で、iPS細胞からがん免疫療法の効果を高める機能を持った免疫細胞を作製することに成功したがん免疫療法の効果向上新たなワクチン療法の技術開発に応用できるという。成果は米科学誌ステムセル・リポーツに発表した> と報じている。

 <......研究チームが作製したのは、がんを攻撃するT細胞を活性化する「ヘルパーT細胞」に似た細胞ヒトの血液から取り出したヘルパーT細胞からiPS細胞を作製し、再びT細胞に成長させた。  このT細胞に必要な遺伝子を追加導入し培養条件を工夫すると、免疫細胞の攻撃力を高めるヘルパーT細胞に似た機能を持った作製した細胞は体の外でT細胞を増やしたり、免疫を逃れようとしたりするがんへの攻撃力を高めることができるほか、患者に直接投与するワクチン療法も可能という。  がんを植えたマウスに活性化させたT細胞を投与する実験では、がんへの攻撃力が高まることを確認した。金子准教授は今後、追加の遺伝子導入なしでヘルパーT細胞を作製する研究を進め、将来は臨床応用を目指す。  いったんiPS細胞を経由することで同じ細胞を大量に増やせる。工業製品のように均質な免疫細胞を大量に製造すればがん免疫療法のコストが下がる可能性がある> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事遺伝性乳がん薬、初の承認 厚労省、検査にも保険適用/KYODO/2018.05.23 - 21:03 は、  <厚生労働省の部会は23日、再発卵巣がんの治療薬として承認されている「オラパリブ」を遺伝性乳がんにも適用拡大することを了承した。約1カ月後に正式承認され、保険適用になる見通し親から子に受け継がれた遺伝子の変異が原因で起きる「遺伝性がん」をターゲットとした治療薬承認は国内初> と報じている。

 <......遺伝性の乳がんかどうか血液を採取して調べる検査法を保険適用することも中央社会保険医療協議会で了承された。検査費は約20万2千円。  アストラゼネカ(大阪市)が申請していた。手術が困難か、再発した遺伝性乳がん患者を対象に、1日2回、経口投与する> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事朝丘雪路さんを襲ったアルツハイマー型認知症 死に至るケースも/yomiDr.ヨミドクター/2018.05.22 は、  <女優で歌手の朝丘雪路さんが4月27日、アルツハイマー型認知症が原因で亡くなった。アルツハイマー型認知症は「物忘れ」のイメージが強く、死因として聞くことはあまりないが、実際には病気の進行により、死の原因となることもある> と報じている。

 <......■徐々に進行し、寝たきり  アルツハイマー型認知症は、脳に「アミロイドβ」、続いて「タウ」というたんぱく質が異常にたまり、やがて神経ネットワークがダメージを受けて発症する。  群馬大名誉教授の山口晴保・認知症介護研究・研修東京センター長によると、アミロイドβがたまり始めてから20年ほどで、認知症の前段階の軽度認知障害(MCI)になる。軽い物忘れが見られるようになるが、生活には大きな支障はない。この状態が5年ほど続く。  病気が進むと、記憶力がさらに低下する。時間が分からなくなるなどの症状も表れ、買い物や料理、掃除などの家事を段取りよく行うことが難しくなってくると、初期(軽度)のアルツハイマー型認知症と診断される。  さらに進んで中期(中等度)になると、自分がどこにいるかが分からなくなったり、ほんの数秒前のことを忘れてしまったりする。物を盗られたという妄想や 徘徊 などが起きることもあり、着替えや入浴といった身の回りのことをするのに手助けが必要になる。  進行期(重度)になると、家族や親しい人の顔が分からなくなったりする。  終末期には、体の動きをつかさどる脳領域にまで病変が広がり、手足を動かすことができなくなって寝たきりになる。そのため、全身の機能が低下し、循環器・呼吸器疾患などを起こしやすくなる。ものを飲み込む力もなくなるため、飲食物やつばが気管に入って肺が炎症を起こす「 誤嚥 性肺炎」で亡くなることが多い初期の症状が表れてから10~15年ほどだ。  ■「老衰」「誤嚥性肺炎」 認知症が原因のケースも  日本では、認知症に対する偏見などもあり、これまでは医師が遺族に配慮して、「老衰」や「誤嚥性肺炎」を死因として死亡診断書に記載するケースが多かった。近年は、そうした場合に「アルツハイマー型認知症」を死因とするケースが少しずつ増えてきて、直近の2016年の統計では、女性の死因の第10位に入っている。それでもなお、「死因を『肺炎』としている中に、実際にはアルツハイマー型認知症が原因というケースが、かなり含まれるのではないか」と、専門家の間では見られている。  山口センター長は、「アルツハイマー型認知症はゆっくりと進むので、過度に恐れる必要はない。いつか死が訪れるということを患者や家族が理解していれば、終末期にどのような医療を受けて、どう過ごすかを話し合っておくことができる」と指摘している。 (飯田祐子 ヨミドクター)0> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事「肺がん」再発...遺伝子が鍵 福島医大、薬物療法の効果に違い/福島民友/2018.05.22 - 09:25 は、  <福島医大の呼吸器外科学講座の尾崎有紀助手(33)と鈴木弘行教授(52)らの研究チームが、肺がんの遺伝子変異の数が多いと手術後に再発しやすくなることを発見した> と報じている。

 <......研究論文が米国科学誌に掲載された。鈴木教授は、薬物療法で最近使われるようになった「免疫チェックポイント阻害薬」は、遺伝子変異の数が多い方効果が得られやすいとされていることから「遺伝子変異数の多い患者に免疫チェックポイント阻害薬を使うことで、従来よりも高い効果が得られる可能性がある」としている。  鈴木教授によると、肺がんを巡って従来は、変異した遺伝子の種類などが研究されてきたが、今回は遺伝子変異の総数に着目。この総数が、手術後の再発率や予後と関連があることを突き止めた。  研究チームには、福島医大医療―産業トランスレーショナルリサーチセンターの磯貝隆夫教授と渡辺慎哉教授も加わった> とある。

 がん遺伝情報を活用し、一人ひとりに最適な治療を選ぶがんゲノム医療」がいよいよ始動。 懸案の高額な検査費用についても、その打開策が見えはじめたか......。

 ◆ 参照 当誌過去の "ゲノム医療" 関連記事
 (1) <がん患者一人ひとりの遺伝情報をもとに最適な薬を選ぶ「がんゲノム医療」......> ( "がんゲノム医療"は患者のがん関連"遺伝子の異常"を探し、最もよく効く薬を選ぶ手法!/当誌 2018.04.16
 (2) "がんゲノム医療"始動! 111病院、4月から!"遺伝子調べて変異を特定"治療選定!/当誌 2018.03.29


 今回注目する下記引用サイト記事がん遺伝子検査、数万円で...簡易法6月に臨床へ/YOMIURI ONLINE/2018.05.21 - 07:11 は、  <慶応大学病院(東京都)は、がんの原因遺伝を調べて効果的な薬を選ぶがんゲノム医療で、従来より簡易に160種類の遺伝子を調べられる検査法を開発した。  有用性を確かめる臨床研究を6月から始める費用を抑えることで遺伝子検査を受けやすくし、がんゲノム医療の普及を目指す> と報じている。

 <......がんゲノム医療は、がんの原因となる遺伝子変異を特定し、これに合う薬を探して治療する臓器別で薬を選ぶのに比べ、効く可能性の高い薬を予測できる利点がある。ただ、保険が利かないため、自費診療による検査は50万~100万円。慶大病院でも約80万円と、多くの患者には手が届かないのが現状という。  そこで慶大病院は、解析機器で遺伝子を読み込む回数を従来の半分にし、手順も効率化した簡易検査を考案した。遺伝子変異の有無は確定しないが、疑いがあるかどうかを判定でき、費用は数万円で済む。今回は研究目的のため、費用は病院が負担する> とある。

 "iPS細胞を再生医療への応用、しかも世界初となる心臓病への応用という阪大などの計画" が、いよいよ今年度中にも始まる見通しとなり、期待と懸念とが入り混じって注目度が高まっている。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞" 関連記事
  <iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作製した心臓の筋肉のシートで、重症心臓病を治療する大阪大の臨床研究が今年度中にも始まる。阪大はこれまでに、太ももの筋肉細胞を使ったシートを開発し、既に心臓病治療で使用しているが、さらに高い効果を示せるかが注目される......> ( "iPS心筋シート"での臨床、今年度中にも!他人細胞の拒絶反応を防ぐ薬で副作用恐れも/当誌 2018.05.20


 今回注目する下記引用サイト記事社説 iPSで心臓病治療 安全性の見極めを慎重に/毎日新聞/2018.05.20 は、  <iPS細胞(人工多能性幹細胞)を利用した心臓病治療の臨床研究を厚生労働省の部会が承認した。  国内ではこれまでに目の病気である加齢黄斑変性の患者にiPS細胞から作った網膜細胞を移植する臨床研究が実施されているが、心臓病への応用は世界初となる。  命にかかわる疾患であり、うまくいけばiPS細胞による本格的な再生医療を後押しする力になるだろう。一方で、加齢黄斑変性のケースよりリスクは高いと考えられる。  いずれにしても、これは安全性確認を主目的とする臨床研究である。過剰に期待することなく慎重に進め、必要なデータを得ることが大事だ。研究に参加する患者への説明も、リスクを含めて十分に尽くさなくてはならない> と報じている。

 <......虚血性心筋症は心臓の血管が詰まり重症の心不全を起こす疾患だ。今回の臨床研究は大阪大が行うもので、京都大で備蓄しているiPS細胞から心筋を作り、これをシート状にして患者の心臓に張り付ける。それが心臓の働きを助け、分泌する物質で心臓の血管の再生を促すのがねらいだ。  加齢黄斑変性との大きな違いは、約1億個という大量のiPS由来細胞を移植する点だ。ここにうまく心筋に変化していないiPS細胞が残っているとがん化の恐れがある。  心筋細胞はがん化しにくく、仮に腫瘍ができても患者自身の免疫の働きで排除されると研究チームは期待するが、油断のない観察と、万が一の場合の対処は怠らないようにしなくてはならない。  患者自身の足から採った筋肉細胞を使う心筋シートはすでに保険診療の対象となっている。この治療の経験に基づく課題も十分生かしたい。  再生医療への応用が期待される細胞には、iPSとは別に受精卵から作るES細胞(胚性幹細胞)がある。それぞれの長所短所を見極めることも重要だ。  iPS細胞に期待されるのは細胞移植による再生医療だけではない。むしろ、新薬候補の安全性試験や、患者由来のiPS細胞を使った創薬研究の方が、より早く、より多くの患者の利益につながる可能性がある。バランスのとれた研究体制にも気を配りたい> とある。

 "iPS心筋治療 = 心筋シート臨床研究(大阪大)" の推移に注目が集まっている。 そうした過程で、何が課題となっており、それらがどう克服されようとしているのかが浮かび上がっている。

 ◆ 参照 当誌過去などの "心筋シート" 関連記事

 (1) iPS心筋を年度内に移植、阪大 治療用細胞の培養開始へ/KYODO/2014.00.00
 (2) iPS心筋治療 = 心筋シート臨床研究(大阪大) 厚労省、結論持ち越し、承認へ議論継続/当誌 2014.00.00


 今回注目する下記引用サイト記事iPS臨床...他人の細胞を移植するため、拒絶反応防ぐ薬で副作用恐れも/yomiDr.ヨミドクター/2018.05.17> は、  <iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作製した心臓の筋肉のシートで、重症心臓病を治療する大阪大の臨床研究が今年度中にも始まる阪大はこれまでに、太ももの筋肉細胞を使ったシートを開発し、既に心臓病治療で使用しているが、さらに高い効果を示せるかが注目される> と報じている。

 <......阪大は2000年以降、医療機器メーカー「テルモ」(東京)と共同で、患者の太ももの筋肉細胞シート「ハートシート」の研究を実施。再生医療製品の早期承認制度の初適用例となり、16年に保険適用となった。腫瘍になりにくく、患者自身の細胞を使うため免疫による拒絶反応もないが、重症患者では効果がみられない例もあった。  今回、阪大はiPS細胞から、心臓の筋肉そのものの細胞シートを作製ハートシートより心機能の改善に有効な成分を多く分泌するとみられ、阪大の澤芳樹教授は16日の記者会見で、「動物実験の結果では、従来のシートより心機能の回復が見込める」と強調した。  一方、他人の細胞を移植するため、拒絶反応を防ぐ薬を使う必要があり、副作用の恐れがある。移植する細胞数も約1億個と膨大で、心筋に変化しきれなかった不完全な細胞がシートに混じっていると腫瘍ができる危険性もある。「移植した細胞の拍動が乱れて不整脈が起こるリスクも否定できない」と懸念する専門家もいる。  澤教授は会見で、「動物実験では腫瘍ができないことを確認しているが、安全に最大限配慮する形で研究を進めたい」と話した> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事口腔がんの早期発見、予防策は 喫煙や飲酒控え口内確認を/福井新聞/2018.05.17 - 11:50 は、  <口腔がんが近年、増えていると聞きました。口腔がんには舌がん、歯肉がん、口底がんなどがあるということですが、口の中は生活の質(QOL)に直結する部分だけに気になっています。早期発見するには日頃からどのような点に注意して過ごすべきでしょうか。予防策についても教えてください。(福井県敦賀市、50代男性)  【お答えします】 木下英荘 福井総合クリニック 歯科・歯科口腔外科医長  全身のがんの約2%  口腔がんは口の中にできるがんの総称で、全身のがんの約2%を占め、患者数は人口の高齢化に伴い徐々に増加しています。口の中にできるがんで最も多いのは、口の中の粘膜ががん化する扁平上皮がんです。扁平上皮がんの場合、舌、歯肉、口底、頬粘膜の順に多くできます。  一般的な口腔がんの治療は、抗がん剤治療、放射線治療、がんの部分を切除する治療が組み合わされます。口腔が果たす重要な役割として、食べる機能と話す機能がありますね。これらの機能は舌、歯肉、口唇、歯、顎の筋肉などの口腔の組織が調和することで成立します。口腔がん治療後に残る副作用として、放射線治療が行われると、唾液分泌が減少し著しい口腔乾燥が生じることがあります。  また、歯肉にがんができた場合は、歯肉や顎の骨の切除とともに歯を抜いたりしなければなりませんがんが舌にできた場合も、がんの部分を切除する必要があります。切除しなければならない組織や範囲にもよりますが、口腔がんの治療後は食べる・話す機能が低下し、生活の質も低下してしまいます> と報じている。

 <......飲酒や喫煙控え、歯磨き時に 口内確認を  まず、予防策は、喫煙と飲酒を控えることが重要とされています。特に飲酒時の喫煙は、たばこに含まれる有害物質がアルコールに溶けて口の中の粘膜に発がん性の影響を与えると考えられています。  また、合わない歯の被(かぶ)せものや入れ歯による慢性的な粘膜への刺激や、歯磨きが適切にされず清潔に保たれていない状態も良くありません。他のがんと同様に、バランスの良い食事、適度な運動やストレスにも気を配りましょう。  次に早期発見ですが、がんが深刻な状況になる前に見つけることは早期治療につながり非常に重要です。そこで歯磨きの時に、1日1回でも鏡で自分の口の中を見るようにしましょう。口の中は自分でチェックできます。「痛みが続く」「赤みが消えない」「小さくてもできものができた」などの異変に気付いた場合は、安易に口内炎や虫歯の痛みだと思い込まずに、かかりつけ歯科医や口腔外科を受診することをお勧めします> とある。

 "すい臓がん" が、"治療が困難ながん!" とされており、その結果、"予防と早期発見!" とがことさらに強調され続けてきたことはよく知られている。

 ◆ 参照 当誌過去の "すい臓がん" 関連記事
 (1) <東大病院の岸川孝弘医師(消化器内科)らは、膵臓がん患者の血液に特定のRNA(リボ核酸)が健康な人より多く含まれていることに着目。このRNAだけにくっつく特殊な物質を開発し、わずかな血液でも量を測定できるようにした> ( 早期発見が難しい"膵臓がんの血液検査法"(特定RNAの含有量測定)を開発!(東大病院)/当誌 2014.00.00
 (2) 手術が可能な比較的早期の"膵臓がん"、その"目印"特定! 検診実用化へ、神戸大検証!/当誌 2015.11.11
 (3) <"膵臓がん" は、悪性腫瘍の中で最も死亡率が高いものの一つ(5年生存率は5%にも満たない)とされている。 と言うのも、"膵臓がん" は早期では自覚症状が少なく、約6割が手術不可能な進行がんの状態で発見される、"治療が困難ながん!" だからだそうである。 そのため、"予防と早期発見!" とが、他のいかなる悪性腫瘍に増して重要となってくるようだ。> ( 味の素 "血液検査"で膵臓がんリスク判定 早期発見!人間ドックのオプション検査開始!/当誌 2015.06.15


 今回注目する下記引用サイト記事翁長・沖縄県知事が手術...「すい臓がん」どんな病気?/yomiDr.ヨミドクター/2018.05.16 は、  <沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事が15日の記者会見で、すい臓がんが見つかり、切除する手術を受けたことを明らかにした。すい臓がんはどのような病気だろうか。  早期発見が難しい「沈黙の臓器」  すい臓は長さ20センチほどの左右に長い臓器で、胃の後ろにある。食べ物の消化を助けるすい液を作ったり、血糖値を調整するホルモンを作ったりするがんの9割以上は、すい液をすい臓から十二指腸に送るすい管にできる。  国立がん研究センターによると、すい臓がんによる年間の死亡者は肺、大腸、胃がんに次いで4番目に多い。体の深い所にあるすい臓は「沈黙の臓器」とも言われ、がんが発生しても症状が出にくく画像検査での早期発見も難しい。背中の痛みなどが表れた時には、周りの組織にがんが広がっているケースが少なくない。  がんの進行度を示すステージで、最も進行した4で見つかるケースが全体の4割を超える。全ての部位のがんを合わせた5年生存率が約6割なのに対し、すい臓がんは1割を下回る> と報じている。

 <......喫煙、糖尿病、肥満、慢性すい炎が発症に関係  翁長知事に発見されたのは、4段階で軽い方から2番目のステージ2だった。主な治療法は手術でがんを切除し、その後、転移や再発を抑えるために抗がん剤を使う。抗がん剤治療は数週間に1度の通院で行うことが多い。  周辺の血管に広がりがあるステージ3や、他の臓器への転移があるステージ4の場合は、手術でがんを切除しきれないので抗がん剤による治療が中心となる。  すい臓がんが起きる原因ははっきり分かっていないが、喫煙、糖尿病、肥満、慢性すい炎が関係しているすい臓に袋状の嚢胞(のうほう)がある人や、血縁のある家族にすい臓がん患者がいる人もリスクが高い。  国立がん研究センター中央病院肝胆膵(すい)内科の奥坂拓志科長は、「リスクが高い人は特に、超音波などの検査を定期的に受けてほしい」と話している> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事翁長知事退院/琉球新報/2018.05.16 - 10:01 は、  <膵臓(すいぞう)がんに詳しい沖縄県立南部医療センター・こども医療センターの奥濱幸博外科部長は、翁長雄志知事と同様の症例では1年生存率は75%、2年生存率は47%程度になると集計結果を示した上で「知事も再発や転移の不安は抱えており、医師からも説明は受けているのではないか」と話す> と報じている。

 <......再発を防ぐため、補助化学療法で抗がん剤を服用するという。一般的には術後4~6週間ほどで化学療法を始めるとし、「術後は無理せずきっちりと化学療法をすることが大事。知事の場合も体調を見ながら今後2、3週間以内に抗がん剤治療を始めるのでは」との見方を示した化学療法人によって食欲不振や吐き気、感染症や貧血などの副作用が出る可能性があり、服用し始めの時期は特に出方が強いという。化学療法を用いながら定期的にCTや超音波などの検査で経過を観察し、5年間再発しなければ治癒したと判断できるという> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事医療ビッグデータ集約へ新法施行 5千万人規模、研究に活用/KYODO/2018.05.10 - 18:03 は、  <病気の治療内容といった個人の医療情報を匿名に加工して集約し、製薬企業や研究機関に提供する新たな仕組みが動きだすこうした医療ビッグデータの活用方法を規定した「次世代医療基盤法」が11日施行。データ活用で新薬などの研究開発を促すのが狙いだ。情報漏えいの懸念もあるため、初診時に書面で患者に情報提供の同意を求め、情報の匿名化は国が認定する事業者に限定する> と報じている。

 <......全国の病院や診療所、薬局が個別に管理する患者の膨大な情報を集めて分析することで、新しい治療法や新薬、医療機器の開発につながると期待されている。国は将来的に年間5千万人規模の情報収集を目指す> とある。

 昨今の "がんの診断" では、<AIの深層学習(ディープラーニング)> 手法が積極的に活用されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん AI" 関連記事
 (1) "胃がん"、AIで高精度検出「熟練医に匹敵するレベル」!がん研がシステム開発/当誌 2018.01.30
 (2) "AI/深層学習手法"で、"大腸がんやポリープ"の見逃しを防ぐ! 内視鏡検査を支援!/当誌 2017.07.11


 今回注目する下記引用サイト記事SBI生命、AIで最適ながん治療法 近大と臨床試験/日本経済新聞/2018.05.07 - 20:00 は、  <SBI生命保険は7日、近畿大学と連携して人工知能(AI)を使ったがん患者向けの臨床試験を14日に始めると発表した。患者のがん組織や血液などの遺伝子情報から、AIで適切な治療法を見つけ出す検査技術の実効性を確かめる。SBI生命は臨床試験を通じて検査の費用負担を軽減する保険商品の開発につなげる> と報じている。

 <......採集した患者の遺伝子情報をもとに、特定の患者に適した治療方法を解析する。がん関連の論文や遺伝子変異に関する膨大な情報の中から探る。これまでは専門家がデータベースから探し出していたが、知識を読み込んだAIを活用することで、より迅速な解析や作業負担の軽減が期待できるという。  SBI生命は検査にかかる日数や費用の水準などを見極め、こうした検査に関連する保険商品の開発をめざす> とある。

 症状の出ていない健常者> でも高齢者の場合、<アルツハイマー病の発症と深い関わりがある「アミロイドβ(ベータ)」という異常なたんぱく質が、脳内に蓄積し始めていること> については、先日にも注目した。

 ◆ 参照 当誌過去の "「J―ADNI(アドニ)」" 関連記事
  <......陽電子放射断層撮影装置(PET)を使って脳のアミロイドベータを調べたところ、症状の出ていない健常者でもアミロイドベータの蓄積が始まっていることを確認した。また認知機能のテストの結果は症状の進行に伴って変化し、米での同様の調査と一致していた。......> ( "アルツハイマー病"、症状がなくても原因物質蓄積!日本人でも裏付け!(東大など)/当誌 2018.05.11


 今回注目する下記引用サイト記事健常者2割の脳にアルツハイマー関連物質 60歳超調査 佐藤建仁/朝日新聞/2018.05.12 - 11:00 は、  <アルツハイマー病の大規模研究「J―ADNI(アドニ)」で、60歳以上の健常者の約2割に、アルツハイマー病の発症と深い関わりがある「アミロイドβ(ベータ)」という異常なたんぱく質が、脳内に蓄積し始めていることが明らかになった。研究チームは、日本人で認知症が発症前から進行している実態を初めて明らかにしたとしている> と報じている。

 <......アルツハイマー病は、脳内にアミロイドβが蓄積し、神経細胞が徐々に死滅することが原因と考えられている。蓄積が始まってから、物忘れなどの症状が出るまでに15年ほどかかるとされる。  J―ADNIは2008年、アルツハイマー病を早期の段階で診断する方法を確立するための米国の研究「ADNI」と同様の手法で始まった。東京大など全国38の研究機関が参加し、軽度のアルツハイマー型認知症の人から健常者まで、60歳以上の計537人を2~3年追跡して調べた。  このうち、アルツハイマー病を発症していない健常者83人の脳を画像診断などで調べたところ、23%にあたる19人でアミロイドβが蓄積していた。また、発症していないが認知機能が低下している軽度認知障害のうち、すでにアミロイドβが蓄積していた人の約6割が3年後に認知症を発症していた。さらに、軽度認知障害の記憶や生活への影響を調べると、悪化するスピードが米国の対象者とほぼ一致していることがわかった。  主任研究者の岩坪威・東京大教授は「軽度認知障害の進行には、人種を超えて共通性があることがわかった。治療薬の開発に弾みがつく成果だ」と話している。論文が9日、米国の専門誌に掲載された> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事東京・町田の女性がはしか、感染者100人余りに/yomiDr.ヨミドクター/2018.05.11 は、  <東京都町田市は9日、市内在住の30歳代の女性が麻疹(はしか)に感染したと発表した。女性は4月に都内の医療機関で沖縄県から来た感染者と接触したとみられる。3月から沖縄で流行している麻疹は各地に広がっており、厚生労働省は注意を呼びかけている> と報じている。

 <......町田市保健所によると、女性は4月23日、都内の医療機関を訪れた際、沖縄県から4月中旬に川崎市に来て滞在していた受診者と接触したという。この受診者は今月に入り、麻疹に感染していたことが判明した。  厚生労働省によると、沖縄で麻疹の流行が始まった3月下旬以降、国内で感染者が増えており、現在は100人余りに上っている> とある。

 "がん腫瘍" は、みずからが生存する栄養を得るために "新しく血管を形成" する。そして、これは "血管新生" と呼ばれている。 また、これを阻止して "兵糧攻め" とも言うべき攻撃を行う抗がん剤が、「血管新生阻害剤」として開発されてもいる。

 ◆ 参照 当誌過去の "血管新生" 関連記事
 (1) <"血管新生" の阻止とは、"がん腫瘍" に栄養を供給するために新しく血管が形成されてしまうことを阻止するというものであり、いわば "がん腫瘍" に対する "兵糧攻め" とも言える治療なのである......> ( がんに栄養送らせず、兵糧攻めをねらう "血管新生阻害薬"! 肺がん治療最前線!/当誌 2017.08.16
 (2) "がん幹細胞"による腫瘍内血管系の形成を世界初証明!効果的な制がん剤開発に(岡山大)/当誌 2016.10.05
 (3) "新たな血管の形成"に関わる"特定の酵素"を働かなくして、"がんの転移"抑制!(近畿大)/当誌 2016.01.10
 (4) 副作用抑止の"がん分子標的薬"開発につながるか?!"血管新生"関連遺伝子発見(三重大)!/当誌 2014.09.23


 今回注目する下記引用サイト記事腫瘍減退の仕組み発見 福島医大グループ、新抗がん剤開発に期待/福島民友/2018.05.11 - 09:05 は、  <福島医大新医療系学部設置準備室の北爪しのぶ教授(50)らの研究グループが、腫瘍内の糖鎖「α2、6―シアル酸」がなくなると腫瘍の血管部分の細胞が死にやすくなるメカニズムを発見し、10日までに英国の科学雑誌「オンコジーン」オンライン版に発表した。研究成果は、従来にはない効果を持つ抗がん剤の開発につながる可能性があるという> と報じている。

 <......研究グループは実験で、「α2、6―シアル酸」が欠損しているマウスと通常のマウスそれぞれに腫瘍細胞を移植した。結果、欠損しているマウスは腫瘍の成長が通常のマウスより遅くなったこの糖鎖がないと、腫瘍内の血管部分の細胞に異常なシグナルが伝わり、細胞が死にやすくなることが分かった。  研究グループは現在、この糖鎖を作用しないようにするための化合物を探している新たな化合物が見つかれば、抗がん剤として使われる「血管新生阻害剤」の開発につながるという。  血管新生阻害剤は既に使われているものがあるが、期待したほどの効果が得られないケースが多いという。  北爪教授は「既存の薬で用いられているものとは異なるメカニズムを発見した。血管新生阻害剤として新しい効果が期待できる」と話している。  研究グループには理化学研究所の研究者のほか、福島医大看護学部の本多たかし教授が加わった> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事アルツハイマー病、症状なくても原因物質蓄積 東大など、日本人でも裏付け/日本経済新聞/2018.05.09 - 13:01 は、  <東京大学の岩坪威教授らは、アルツハイマー病は症状が出ていない健常な段階でも病気の原因とされるたんぱく質が蓄積し、やがて認知機能の低下が進むとの研究結果をまとめた。これまで米国でも同様の結果が出ていたが、日本人を対象にした調査で明らかになったのは初めて治療薬や早期段階での検出法の開発につなげる。9日付の米医学誌に発表した> と報じている。

 <......同病は脳内にアミロイドベータというたんぱく質がたまって固まり、神経細胞を傷つけることで発症するとされる。認知機能などに障害が出るが治療薬はまだ開発されていない。  研究チームは2008年から、早期段階での症状の進行を解析するため「J―ADNI」と名付けた臨床研究を始めた物忘れなどの記憶障害が出始めた早期段階発症の前段階とされる軽度認知障害の患者に加えて、健常者を調査。全国38の医療機関で、脳にたまったアミロイドベータの量や認知機能に関する試験の結果などを最長3年間にわたって追跡した。  陽電子放射断層撮影装置(PET)を使って脳のアミロイドベータを調べたところ、症状の出ていない健常者でもアミロイドベータの蓄積が始まっていることを確認した。また認知機能のテストの結果は症状の進行に伴って変化し、米での同様の調査と一致していた。  第2期のJ―ADNIは13年から始まっており、発症前の脳の変化も詳しく探る。調査結果のデータなどは一般に公開している> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事移植用の膵臓、血管網でき定着度向上 横浜市大が作製/日本経済新聞/2018.05.09 - 0:00 は、  <横浜市立大学の武部貴則教授と谷口英樹主任教授らは、膵臓(すいぞう)の一部の立体的な組織を作った毛細血管が網の目状にできており、移植した際に定着率が高まるという。糖尿病のマウスで試したところ、血糖値を下げるインスリンと呼ぶホルモンが分泌され、9割超が生き延びた糖尿病の新たな治療法につながるとみている。  米科学誌セル・リポーツに9日発表した> と報じている。

 <......人間やマウスの体から膵島(すいとう)と呼ぶ組織片を取り出し、血管などのもとになる間葉系幹細胞と血管の内側の細胞と一緒に容器内で培養。細胞に栄養や酸素を送る血管網のある膵島ができた。  糖尿病を発症させたマウス11匹に移植したところ、5日目で10匹が生存した。2日目には、移植した膵島の血管に血液が通っていた。血管網のない膵島を移植した場合は4割ほどだった。  傷んだ臓器の機能を取り戻す再生医療では、立体構造を持った臓器や組織を作り、移植効果を高めるかが課題とされる。今後、糖尿病治療をにらんだ研究を進めるとともに、iPS細胞を使って同様の立体組織が作れるかどうか試す> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がん電話相談から】 小細胞肺がん術後、骨転移で化学療法は?/産経ニュース/2018.05.08 - 07:25 は、  < 67歳の夫は1年前、肺がんのため胸腔鏡(きょうくうきょう)下で左下葉切除術を行いました。病理診断の結果、小細胞がん胸腺、リンパ節に転移がありました。術後化学療法「シスプラチン+エトポシド」4コースと、放射線療法30回を実施。その後、経過観察していましたが、4カ月前から腫瘍マーカーが上昇CT(コンピューター断層撮影)、MRI(磁気共鳴画像装置)検査で調べたところ、胸椎に骨転移していたため、前回と同じ「シスプラチン+エトポシド」を始めたところです。治療効果はどのように判断するのですか。効果がなかった場合は?> との質問からはじめている。

 <...... 肺がんは、非小細胞がん小細胞がんに大別され、小細胞がんは転移を起こしやすいことが知られています。「シスプラチン+エトポシド」は、小細胞がんの標準的な治療です。今回の骨転移にあたり、初回治療から半年以上経過していれば、同じ化学療法を行うのは一般的な選択です。初回は再発リスク抑制のため予防的に実施しましたが、今回は治癒を目指すものではなく、がんが一時的に小さくなること、進行を遅らせることが目的となります。  一般的にはCTなどの画像から腫瘍が縮小しているかどうか判断しますが、骨転移の場合、CT画像では分かりません。腫瘍マーカー上昇などを目安に判断することになります。4コースの治療後は経過観察して、がんが再燃した場合は別の薬で化学療法を行うことになるでしょう。今後、骨の痛みなどが出てくれば、症状緩和のため放射線照射も選択となります。   一般的な化学療法以外に治療はありますか。   肺がん治療には分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬など、新しい薬が多く出ています。しかし、残念ながら小細胞がんには現時点ではまだ、十分には効果が確認されておらず承認されていません。現在、いくつかの治験が進行しており、それらの結果で使用可能になるかもしれません。  ◇  回答には、がん研有明病院の西尾誠人呼吸器内科部長が当たりました。カウンセラーによる「がん電話相談」(協力:がん研究会、アフラック、産経新聞社)は、(電)03・5531・0110。月~木曜日(祝日は除く)午前11時~午後3時。相談が本欄に掲載されることがあります。> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事Q 2025年問題とは?/yomiDr.ヨミドクター/2018.05.07 は、  <■ A 団塊世代全員が75歳以上に  戦後間もない1940年代後半にたくさん生まれた世代は、「団塊世代」と呼ばれる。この世代全員が2025年になると、75歳以上になり、人口のおよそ5人に1人が75歳以上になる見通しだ。  これに伴い、医療や介護など、社会保障分野で必要な費用が急増し、国の財政を一層圧迫する恐れがある。このことが、「2025年問題」と呼ばれている> と解説している。

 <......75歳以上になることに伴って、公的医療保険や介護保険を使うことが増える。  介護の場合、心身の機能が衰えて、食事や入浴の際にヘルパーの介助を受けることなどができる介護保険サービスを使うことが多くなる。医療では病院に長い間入院したり、服用する薬の種類が増えたりする。  こうした事情により、社会保障全体の費用も膨らむ見通しだ。年金や子育てなどを含めた費用は、15年度から25年度にかけて2割強増える。  一方で、少子化で支え手が減ることなどから、社会保障に必要なお金を十分に賄えなくなる恐れもある。しかし、急増するニーズに応じて、保険料や税金を上げるのにも限界がある。  このため、国は、社会保障にかかる費用を抑えようとしている医療では、紹介状なしで受診した患者から特別料金を徴収する病院の数を、今年4月から増やした。介護では今年8月、年金などを比較的多く受け取っている高齢者の自己負担の上限を、現在の2割から3割に引き上げる。  「2025年問題」はお金の話だけではない。1年に亡くなる人が約154万人に上る「多死社会」にも直面する。現在は多くが病院で亡くなっているが、25年頃には、病院だけでは対応できなくなることも予想される。このため、自宅や特別養護老人ホームなどの介護施設でも安心して最期を迎えられるよう、みとりの仕組みを十分に整えていく必要もある。  25年まであと7年。社会保障に使う費用が伸びる中、限られた財源をどう有効に使うべきか。私たち一人ひとりに突きつけられた重い課題だ。   (板垣茂良)> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事白内障手術が認知障害防ぐ? 体内リズム改善の可能性 後藤一也/朝日新聞/2018.05.06 - 06:00 は、  <白内障の手術をしたことがある人は、そうでない人に比べ、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)に2割ほどなりにくかったとする研究結果を、奈良県立医科大の緒方奈保子教授(眼科学)らのグループがまとめた。2千人以上の住民を対象とした大規模調査で明らかにした> と報じている。

 <......日本眼科学会などによると、白内障は目の病気のなかで最もありふれたものの一つとされ、80代では大部分の人でみつかるという。グループは、奈良県内の高齢者2764人(平均76・3歳)を、白内障の手術をしたことがある668人と、したことがない2096人に分類。そのうえで、認知機能の検査を受けてもらった。  その結果、手術をしたことがある人のほうが、したことがない人に比べMCIの割合が約2割少なかった。一方、認知症では、統計学的に意味のある差はみられなかった。 ―― 以下略 ――> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事アルツハイマー病発症しにくい遺伝子 理研、マウスで発見/日本経済新聞/2018.05.04 - 18:00 は、  <理化学研究所の西道隆臣チームリーダーと永田健一研究員らは、アルツハイマー病原因物質である「アミロイドベータ」脳の中でたまらないようにする遺伝子の領域をマウスで発見した。遺伝子を改変する「ゲノム編集」でこの領域を切断すると、アミロイドベータが減った病気を予防する薬の開発につながる可能性がある。成果は4日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ(電子版)に掲載される> と報じている。

 <......アルツハイマー病は脳の中でアミロイドベータが蓄積して固まり、神経細胞を傷つけることで発症するとされる。たまりにくい遺伝子を持つ人は病気を発症しにくいという。  研究グループは、アミロイドベータの元になるアミロイドベータ前駆体たんぱく質(APP)を作る遺伝子に、切断することでAPPの量を減らす領域を発見した。アミロイドベータがたまりやすいマウスの受精卵を使い、ゲノム編集でその領域を切断すると、ゲノム編集をしないマウスに比べてアミロイドベータが半分以下になった。  今後、人間でも同じような遺伝子の変化を持つ場合にアルツハイマー病になりにくいかを検討する。また遺伝子の働きを抑えるRNA(リボ核酸)を使った核酸医薬や、遺伝子を切断するゲノム編集で、病気を予防する薬の開発を目指す> とある。

 全国の医療分野での "医療機関の連携再編" が、今年度より本格化している。その対象は、全国各所の病院のみならず、地域の「かかりつけ医」にまで及んでいる。

 ◆ 参照 当誌過去の "地域医療" 関連記事
  <厚生労働省は7日、医療サービスの公定価格である診療報酬について、4月からの詳細な改定方針をまとめた。「かかりつけ医」が各地域で普及するよう報酬を厚くするのが柱で、新たに800円の初診料を上乗せする。大病院での高度医療との役割分担を明確にしつつ、国として「病院から在宅へ」という方針を加速する。医療と介護の連携も進める> ( 厚生労働省、4月からの診療報酬改定 普及促す かかりつけ医、初診料800円上乗せほか/当誌 2018.02.08


 今回注目する下記引用サイト記事「かかりつけ医」への窓口支払い なぜ増額?/yomiDr.ヨミドクター/2018.05.03 は、  <■ 休日・夜間の対応 強化のため  「かかりつけ医」となる診療所を受診した際、今年度から窓口での支払いが増える場合があります。  往診や電話などでの問い合わせに24時間対応する診療所や中小の病院では、初めてかかった時の支払いが従来よりも240円(自己負担3割の場合)増えます。対象の医療機関は、24時間対応が可能であることを院内に掲示しています。受診時に確認してみてください。  これは、地域医療を担い、患者に最も身近な医療機関の機能を高め、休日や夜間に急病や持病が悪化した時にも対応してもらうためです。急患に追われる病院の負担を軽くすることにもなります> と報じている。

 <......診療所が他の医療機関と連携して、患者からの連絡や往診を24時間対応にした場合以前から継続してかかっている患者は月の支払いが648円(同)増えますすべての患者ではなく、過去4回以上外来を受診した後、外来から訪問診療に切り替えた患者が対象になります。  往診や患者からの連絡に24時間対応している在宅療養支援診療所は全国に約1万4000か所ありますが、都市部に集中しています。手薄な地域を複数の施設でカバーしてもらう意図があります。  そのほか、かかりつけ医が、専門外の病気を患者が抱えている場合に別の医療機関に訪問診療を依頼すると患者は月に2490円(同)多く、その医療機関に払います。  いずれも患者の費用負担は増えますが入院した場合に比べれば低く抑えられます。入院は症状が重い患者に限り、症状が安定している患者は住み慣れた家でかかりつけ医の往診や診療を受けやすくなります。  東京都中野区にある在宅療養支援診療所の中村洋一院長は「診療所の医師は1人が多いので、互いに連携することは大切。患者の情報などを定期的に共有するなどの取り組みが必要になります」と話しています。
 (原隆也)> とある。

 "腸内細菌" が果たしている役割は、ますます注目度を高め、現代人にとっての健康と医療の課題に興味深い情報を提供している。

 ◆ 参照 当誌過去の "腸内細菌" 関連記事
 (1) <2018年3月15~18日開催の「日本農芸化学会2018年度大会」では、「ビフィズス菌A1」が、軽度認知障害が疑われるヒトの認知機能を改善する可能性があることを発表した> ( "ビフィズス菌A1"に"認知機能改善"の可能性がある! 27人を対象に検証(森永乳業)/当誌 2018.03.30
 (2) <"腸内細菌" や、それらで構成される "腸内フローラ" とも称される腸内環境のあり様は、"免疫力" と密接に関係して、われわれの健康維持にとってますます重要だと考えられている。> ( "腸内フローラ"を整備して"免疫力アップ"を図ることは、正鵠を射た健康法に違いない!/当誌 2014.01.31


 今回注目する下記引用サイト記事シリーズ:細菌 腸内細菌、薬の効き方にも影響? 土肥修一/朝日新聞/2018.05.02 - 06:00 は、  <人のおなかの中にいるとされる約1千種類、40兆~100兆個ほどの腸内細菌。遺伝子解析の技術が進み、腸内細菌の種類が人によって異なることが近年、わかってきた。  慶応大先端生命科学研究所の福田真嗣・特任准教授は「細菌のえさの大半は人が食べたもの。普段の食べ物によって腸内細菌のバランスは変わる」と話す。福田さんらが健康な20~30代の22人を調べると、ビフィズス菌が全体の約3割を占める人もいれば、ほとんどいない人もいたという。  食事や薬の効果も、腸内細菌の種類により変わることが明らかになってきた> と報じている。

 <......2015年に発表された海外の論文では、腸内にプレボテラという菌が多い人が大麦を食べると、血糖値が上がりにくくなる。だがその菌がいないと食べても効果がなかったという。  新たなタイプのがん治療薬・免疫チェックポイント阻害剤の効き方が、体内にいる腸内細菌の種類によって変わるとする研究結果も海外では出てきている。  「それぞれの腸内細菌のパターンに合わせた食事や薬によって、病気の予防や治療をする日がいつか来るのではないか」と福田さん。  <アピタル:1分で知る・細菌> (土肥修一) > とある。

 今回注目する下記引用サイト記事九大、がん細胞を効率検出 コスト100分の1程度に/日本経済新聞/2018.05.02 - 01:45 は、  <九州大学は血液からがん細胞だけを効率よく検出できる技術を開発した。研究グループが独自開発した化合物で薄い板状のチップを作り、血液をたらすとがん細胞だけが付着する抗体を使う従来の方法と比べ100分の1程度のコストでがんを発見できる可能性がある。まずは研究用のキットの販売を目指す。年度内をめどにベンチャーによる事業化を検討する> と報じている。

 <......九大の田中賢教授らのグループが開発した技術は、人体に触れても悪影響を及ぼさない特殊な化合物で作ったチップを使う。血液をたらすと、血小板や赤血球などは付着せず、血中に浮遊するがん細胞のみが付着するがん細胞の表面にのみ存在するたんぱく質が水と反応して化合物に付く。他のたんぱく質は付かないという。  研究グループは昨年末までに、すい臓がんや肺がんなど15種類の細胞がチップに付着することを検証したという。  従来は抗体で検出する方法があったが、抗体は製造コストがかさみ、変異したがん細胞を検出できないなどの課題もあった。フィルターで回収する方法もあるが、がん細胞と同じ大きさのほかの細胞も検出してしまう場合があった。  昨年12月、大手製薬企業の臨床開発部門の担当者やがんの診断・治療を行う医師ら6人にヒアリングを実施。医師から「血液1滴でがんの検診を行える可能性がある」などの評価を得られた。  田中教授は過去に、この化合物が血中成分と結合しない性質を生かし、化合物でコーティングした人工心肺を開発した。こうした経験を生かし、今回の技術も実用化を目指す。ベンチャーによる事業化に向けて、九大の起業を助成するプログラムの支援を受けている。  血中のがん細胞を効率よく検出できれば、低負担で早期診断につながる可能性がある。米国の調査会社の試算では、血中のがん細胞に関する試薬や機器の世界市場は2018年は9800億円程度で、22年には1兆5500億円程度に増えると推定される> とある。

 認知症の人のためのケア技術「ユマニチュード」> という言葉を耳にしたことがあるかもしれない。 多分、今後ますます注目を浴びる言葉であり、概念なのだろうと思われる。

 ◆ 参照 当誌過去の "ユマニチュード" 関連記事

  <フランス発、認知症の人のためのケア技術「ユマニチュード」が注目を浴びている。体力や道具は不要。ただ、4つのポイントを心がけるだけで、介護する人は驚くほどラクになり、介護される人は快適に、穏やかになる/  「ユマニチュード」とは、フランス語の造語で「人であることを尊重する」という意味  認知症の人のためのケア技術/  認知症の患者さんをあまり動かさない従来の医療現場の常識を覆し、介護者が患者さんの力を引き出しながらケアすることで、介護される人は穏やかになり、介護する人はラクになるという、いい結果を引き出す/  4つのポイント
 1.見つめる
  同じ目の高さで、20センチ程度の距離で、チラ見ではなく、0.4秒以上じっと見つめる。見下ろされていると相手に感じさせず、お互いの関係が平等であることを伝える。
 2.話しかける
  低めのトーンで柔らかな抑揚で話す。「お元気そう」といったポジティブな内容で。また、「今、腕を拭きますよ」と、行っている動作の内容を"実況"し、頻繁に話しかけると、相手は安心する。
 3.触れる
  ゆっくりなでるように、広い面積をやさしく触れ続ける。腕は、上から力まかせにつかんだり、引っ張ったりせず、下から支えるようにサポートし、相手を労わっていることを伝える。
 4.立つことをサポート
  寝かせたままにせず、できるだけ、「立つ」「歩く」サポートを行う。最期までその人らしく、を大切にする、ユマニチュードの考え方の原点になっている
> ( 福音にも値するはずの"認知症ケア技術"の基本!「ユマニチュード」"4つのポイント"!/当誌 2014.05.06

 今回注目する下記引用サイト記事認知症で攻撃的な人いない 向き合う~認知症ケア技法「ユマニチュード」考案者 イヴ・ジネストさん(2)/日本経済新聞/2018.04.30 - 02:00 は、  <認知症の高齢者は暴力的だろうか? 暴力的というのはケアしようとするとき、ひっかいたり、暴言を吐いたり、拒否したりすることでケアの実施が困難となる行動だ。  私は「認知症の高齢者で攻撃的な人はいない」と思っている。私たちが相手を「攻撃的だ」と感じてしまうのはどういうときだろうか?  例えば自分が誰かに腕をつかまれることを想像してみてほしい。認知症であれ、誰であれ、自分がつかまれた時には相手からの強制的な意図を感じる。まして掃除をするみたいに体を洗浄されれば、ケアを暴力的で不快に感じるのは当然だ> と報じている。

 <......認知する能力が低下しても、人の感情は最期まで残る。つまり不快なメッセージは認識でき、その不快な状況から身を守るために抵抗する認知症の人の暴力的な行為は攻撃ではなく、自分を守ろうとしているだけだむしろ攻撃しているのはケアする側なのだ。  「認知症の高齢者に原因がある」と考えてしまうのは、ケアする側に「相手にとって常にいいことをしているはずだ」という思い込みがあるからだ実際はそうではないことをケアする人は自覚する必要がある。  触れる部位にも適切な順番がある。ケアをする際には、まず社会的に触ってもいいニュートラルな体の部位に手を置く。看護学校では顔を拭くことから始めるように教えるが、相手とよい関係を結ぶ観点からは正しくない。顔や陰部はとても敏感であり、よい関係を確立し、最後に触れるべき部位である。  想像してほしい。いきなり顔を拭かれたり、部屋に入るなり、おむつの中を確認されたりしたら、どう感じるだろうか。ケアする人が無意識にしていることが抵抗を誘発している。  認知症の人に横から呼びかけても反応しないことがある。視野が狭くて見えていないのではない。見えていても、その意味を認知できていないのだ。だから相手の視線を正面からとらえ、できるだけ近い距離から話しかける必要がある相手が認識していない状態でケアを始めれば、驚いて抵抗するのは当然である。  私たちは数多くの失敗と、ときに起こる成功との違いは何かを分析し続けてきた。こうした発見の積み重ねがユマニチュードの技術の基礎にある> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事脳卒中の早期発見ポイント、脳外科医が指南/神戸新聞NEXT/2018.04.14 - 12:49 は、  <兵庫医科大(兵庫県西宮市)脳神経外科主任教授の吉村紳一さん(54)が、脳卒中の予防法をまとめた著書「脳卒中をやっつけろ!」を出版した。脳血管が詰まる「脳梗塞」や、脳血管から血が出る「くも膜下出血」「脳出血」を指す脳卒中は、患者数が約120万人に上る国民病発症率を下げる生活習慣や早期発見のポイントを漫画を交えて分かりやすく解説している> と報じている。

 <......進歩的な治療法を推し進める吉村さんは、脳梗塞患者の脳血管内にカテーテル(医療用の細い管)を入れて血の塊を除去するなど、4千件以上の治療実績を持つ。脳卒中寝たきりの原因第1位で、手術が成功しても再発した愛煙家や、長期介護を強いられる家族の姿に「予防に勝る治療はない」と痛感し、自身の同名ブログを基に書籍化した。  脳卒中が疑われる症状として、顔面が左右非対象 ▽ 片腕が上げられない ▽ 言葉が不明瞭- の3点を示し、「一つでも当てはまれば可能性は約7割」と説明。高血圧や糖尿病などが危険因子として、動物性脂肪の少ない食事や禁煙、節酒を促し、「家族の協力が大事になるが、1人暮らしの場合でも3食必ず取り、ご飯を少なめに、野菜や魚を多く食べることを心がけて」と強調する。  磁気共鳴画像装置(MRI)で診断する仕組みや、動脈硬化などの原因に応じた薬の使い分け方も掲載。さらに、脳動脈にできた瘤(こぶ)が破裂しないように根元をクリップで留める手術などの多彩な治療法を紹介し、「医療先進国の日本は、MRI検査などで原因を早期に見つけ出し、薬や手術などさまざまな方法で予防が可能」とする。  経験豊富な医師のセカンドオピニオンの重要性も説く吉村さんは、「進んだ医療の恩恵を受けるには知識と実行力が必要。著書が読者とその家族の命を守るために役立てば」と話す。三輪書店。197ページ。1944円。(佐藤健介)> とある。

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