科学一般: 2016年2月 アーカイブ

 つい先日、<24日、東海地方の病院に入院していた6歳未満の女児が臓器移植法に基づき脳死と判定された> という痛ましい出来事があった。

 ◆ 参照 当誌過去の "インフルエンザ脳症" 関連記事

  6歳未満、5例目の臓器提供=インフルエンザ脳症で脳死に/当誌 2016.02.24


 今回注目する下記引用サイト記事娘の臓器を提供した両親の手紙全文/yomiDr. ヨミドク/2016.02.26 は、上記関連記事"女児" の親御さんがしたためた、亡き娘さん宛ての手紙を紹介している。




















 がんの発症に "遺伝子が関与" しているケースは決して少なくない。


 今回注目する下記引用サイト記事食道がん関与の遺伝子特定 大阪大チームが発表/共同通信/2016.02.26 - 21:19 は、  <日本人に多い食道がんの一種「食道扁平上皮がん」の発症には、特定の遺伝子の変化が関わっているとみられることを大阪大の森正樹教授(消化器外科)のチームが突き止め、26日発表した> と報じている。

 <......チームによると、食道扁平上皮がんは、日本人の食道がんの約9割を占める。遺伝子の働きを制御できる薬を開発することで、治療に役立てられる可能性があるという。  研究では、スーパーコンピューターを使い、食道扁平上皮がんを患う日本人約140人のがん細胞の遺伝子などを解析。細胞の増殖や死滅に関わる15種類の遺伝子が、健康な人の細胞とは異なるタイプに変化していた> とある。

 <筋線維の破壊・変性(筋壊死)と再生を繰り返しながら、次第に筋萎縮と筋力低下が進行していく遺伝性筋疾患>( ウィキペディア - 筋ジストロフィー )とされる "筋ジストロフィー" は、未だ根本的な治療法が確立していない難病であるが、新たな研究成果も蓄積されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "筋ジストロフィー" 関連記事

 (1) "iPS細胞" 技術で、"初期の筋ジス病態"を体外でつくり出す!新薬開発に期待! (京大)/当誌 2015.08.22
 (2) 全身の筋肉が萎縮する"筋ジストロフィー"に朗報!"GーCSFたんぱく質"で萎縮抑制効果!/当誌 2015.04.19
 (3) 筋ジストロフィー治療に期待される"骨格筋幹細胞"には、二つの"マイクロRNA"が付加!/当誌 2014.08.18


 今回注目する下記引用サイト記事福山型筋ジス、糖に異常 治療薬開発に道、神戸大/共同通信/2016.02.26 - 02:00 は、  <全身の筋肉が徐々に萎縮する難病「筋ジストロフィー」のうち日本人に多い福山型は、細胞表面に特定の糖がないことが一因との研究結果を神戸大などのチームがまとめ、25日付の米科学誌電子版に発表> と報じている。

 <......チームはこうした糖の異常を改善する物質を見つけており、戸田達史教授(神経内科学)は「筋力回復や進行抑制につながる治療薬を開発できる可能性がある」と話す。  これまで福山型とその類似疾患は、糖が鎖状につながって細胞表面にある「糖鎖」の異常が原因だと分かっていたが詳しい仕組みは不明だった。  チームは人の細胞で糖鎖の構造を解析した> とある。

 がんは、患部の苦痛のみならず、様々な不安や心痛を呼び起こす。またそれらは、がん発症・治療の際に限らず、未然の段階から立ち現れており、現在のわれわれは、まさにがんとの総力戦さながらの関係を強いられていそうである。

 今回注目する下記引用サイト記事がん治療で不安に思うこと、「費用」「副作用」を抑えた1位は?/マイナビニュース/2016.02.24 は、  <医療情報調査研究会はこのほど、医療情報サイト「imedi(アイメディ)」上で実施した「がんの治療や予防」に関する調査結果を発表した。調査期間は2015年12月16日~2016年1月31日で、有効回答は1,097票。  「がんの早期発見のためにおこなっていること」を尋ねたところ、「定期的な検診」が598票で「とくになし」(499票)を上回った。  続いて「がん治療に関して不安に思うこと」を複数回答で聞くと、「転移」(475票)が最も多く、以下に「費用」(466票)、「副作用」(362票)が続いている。  がん予防のためにしていることを複数回答で聞いたところ、「食事に気をつけている」が452票で最多。次いで「禁煙」(343票)、「飲酒の制限」(285票)、「運動」(198票)となっている。「とくになし」という回答も125票あった> と報じている。

 <...... がん治療には、標準治療(手術・抗がん剤・放射線)のほかに、自分の免疫細胞を使ってがんを攻撃する免疫細胞治療などがある。そこで、「がんの標準治療以外の治療法」を知っているか尋ねると、「知っている」(545票)が最も票を集めた。「よく知っている」(216票)と合わせると、「知らない」(336票)より、知っている人の方が2倍以上多い結果となっている。  現在、がんを治療中の人が身近にいるか聞いたところ、「いる」の合計は657票(本人230票、友人知人199票、家族・親族228票の合計)だった。「いない」(440票)に比べて多くなっている。  「imedi」では、がんや生活習慣病などについて詳しい情報を発信している> とある。

 "小頭症"との関連が強く疑われ始めた感染症 "ジカ熱" は、一刻も早い "ワクチン開発" が要請されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "ジカ熱" 関連記事

  "ジカ熱"と"小頭症"との関連、ますます疑いが濃厚に!世界保健機関(WHO)高官が見解!/当誌 2016.02.23

 今回注目する下記引用サイト記事ジカ熱の原因ウイルス作製に成功 ワクチン開発にも期待/共同通信/2016.02.23 - 19:56 は、  <国立感染症研究所(東京)の田島茂主任研究官らのチームは23日までに、中南米などで流行が拡大している感染症「ジカ熱」の原因となるジカウイルスの作製に成功した。今回はアフリカ・ウガンダで分離されたウイルスを基にしたが、ブラジルで流行しているウイルスの作製にも着手しており、ワクチン開発に弾みがつきそうだ> と報じている。

 <......感染研によると、ジカウイルスの作製は世界初とみられるという。田島さんは「ウイルスの詳しい性質が分かれば、流行拡大の原因を探ることもできる」としている> とある。

 以前、<緑藻に光を感じる遺伝子がある> という事実、そして、これを応用すれば、脳に情報を伝える神経節細胞が正常な状態のままの場合には、視覚の回復が望める!という研究成果に注目したことがあった。

 ◆ 参照 当誌過去の "緑藻" 関連記事
  <......網膜色素変性症加齢黄斑変性症での失明は、光を受け取る視細胞が損なわれますが、脳に情報を伝える神経節細胞は正常な状態のままです。光を受け取る機能を回復できれば、見えるようになるわけです。......緑藻に光を感じる遺伝子があることに着目。この遺伝子を組み込んだラットを失明させて実験した結果、ものの動きや色の濃淡の判別などで正常なラットとほぼ同等の視覚を取り戻した> ( 藻の遺伝子注入での視覚回復研究/"幅広い色をも感知"できる視覚回復に成功(岩手大)!/当誌 2014.05.15


 今回注目する下記引用サイト記事「網膜の難病」薬開発へ 岩手大が治療法研究/岩手日報/2016.02.19 は、上記関連記事の延長線上の動向として、  <岩手大(岩渕明学長)は18日、冨田浩史工学部教授らが研究する失明や視力低下する難病「網膜色素変性症」治療の手法を使った臨床応用への取り組みが始まると発表した。改変した緑藻(りょくそう)の遺伝子を注入して視覚回復させる手法で、アステラス製薬(畑中好彦社長、東京都)などが遺伝子治療薬の開発、実用化を目指す> と報じている。

 <......網膜色素変性症数千人に1人の難病。視力が低下し、最終的には失明に至る。明確な効果を示す治療法は確立されていない。  冨田教授、菅野江里子准教授らは緑藻由来の光受容タンパク質を改変失明したラットの網膜細胞に注入し、部分的な視覚回復に成功した。  同社は医工学研究事業化に関わる東北大発ベンチャー、クリノ(仙台市)と提携。安全性試験や臨床応用を経て実用化できる治療薬開発に挑む。アステラス製薬の安川健司上席執行役員は「開発を通じて眼科疾患に対する革新的な治療を提供し、患者へ一層貢献できると期待している」とコメントする。冨田教授は「まだモノクロの視力回復。カラーで見られるよう次の段階へと研究を進めたい」と意気込む。> とある。

 かねてより "ジカ熱と小頭症との関連" という問題が懸念されてきた。 しかも、8月に予定された "リオデジャネイロ五輪" 開催地での流行だけに、人々を心配させている。

 今回注目する下記引用サイト記事ジカ熱、小頭症との関連濃厚に WHO高官が見解/共同通信/2016.02.20 - 09:20 は、  <【ジュネーブ共同】 世界保健機関(WHO)でジカ熱対応チームのトップを務めるエイルワード氏は19日、ジュネーブで記者会見し、妊婦の感染と新生児の小頭症との関連について、ますます疑いが濃厚になっているとの見解を示した。関連性の確認には4~6カ月かかる見通しという> と報じている。

 <......蚊が媒介する感染症のジカ熱は予防ワクチンや特効薬がなく、WHOはワクチンの大規模な臨床試験の早期実施を目指している。  ジカ熱はブラジルなどで流行している。エイルワード氏は、8月のリオデジャネイロ五輪への影響について、開催時期が蚊の繁殖しにくい冬場に当たることなどから大きな問題はないと指摘した> とある。

 どんな理由が潜んでいるにせよ、"介護施設での虐待!" とはとんでもない現実である。 とにかく、"訳知り顔" 的な評論の一切排斥すべきであり、監督官庁は管理能力の無能さを恥じなければならない。 そして、"高齢化社会" として特徴づけられる現代の特徴を、こうした悲惨なかたちでしか表出できない "時の政府" の "無力さ!" を拒絶しなければならない

 今回注目する下記引用サイト記事介護施設虐待、最多300件...被害の7割認知症/yomiDr. ヨミドク/2016.02.06 は、  <特別養護老人ホームなど介護施設で2014年度、職員による高齢者への虐待と確認された件数が300件(前年度比35・7%増)で、過去最多となったことが分かった> と報じている。

 <......厚生労働省が調査結果を5日、発表した。職員の知識や介護技術の不足、ストレスなどが要因と分析された。  調査は高齢者虐待防止法に基づき、06年度から毎年実施。職員や家族らの通報を受け、自治体が虐待と認定したものを、通報ごとにカウントしており、被害者の総数は691人だった。東京都北区のマンションで身体拘束されていた95人も含まれている。被害者の77・3%に認知症があった。死亡事例はなかった。  虐待のうち、暴力行為や、緊急時ではないのに身体を拘束した「身体的虐待」が63・8%を占めた。次いで威嚇的、侮辱的な発言や態度などの「心理的虐待」が43・1%(複数回答)。虐待を行った職員は328人で、6割が男性だった。 (2016年2月6日 読売新聞)> とある。

 "臓器移植" の課題のひとつに、"移植後の拒絶反応" がある。そして、これを抑えるためには、"免疫抑制剤" を服用し続けなければならず、そこには小さからぬ "副作用" の恐れがある。

 今回注目する下記引用サイト記事肝移植後の拒絶反応、薬使わず抑制...特殊な細胞投与/yomiDr. ヨミドク/2016.02.19 は、  <北海道大と順天堂大のチームは18日、生体肝移植後の拒絶反応を、副作用の多い免疫抑制剤を使わずに抑える手法を開発したと発表した。10人の患者のうち7人が免疫抑制剤を服用せずに日常生活を送り、残り3人も薬の量を減らすことができた。患者の負担を減らし、生活の質が向上すると期待される>  と報じている。

 <......移植された臓器は、体内で「異物」と認識され、免疫によって攻撃される。患者は免疫抑制剤を飲み続ける必要があるが、免疫機能が弱まるため、感染症やがんを発症しやすくなるほか、腎不全や糖尿病などの副作用の恐れがあった。  チームは、臓器提供者と患者から採取したリンパ球を混ぜて培養して、臓器を異物として攻撃する免疫細胞の働きを抑える特殊な細胞を作製。北大病院で39~63歳の男女10人の患者に投与して、免疫抑制剤を段階的に減らした。7人は完全に服用を中止でき、うち4人は3年以上、3人は2年以上経過しても拒絶反応はないという。残り3人は軽い拒絶反応があり、服用を中止できなかったが、量を減らせた。  日本外科学会理事長の國土典宏・東京大教授の話「移植に携わる医師にとって夢のような治療と言える。他の臓器の移植にどう広めていくかが課題だ。長期的な影響も、引き続き見ていく必要がある> とある。

 今や、"薬価" の多寡は、医療体制の現状に決定的とも言える影響力を持つ。それは、患者個々人から国の医療財政にまで波及することになる。

 今回注目する下記引用サイト記事TPPの医療悪影響に懸念/47 NEWS 医療新世紀/2016.02.16 は、  <環太平洋連携協定(TPP)の発効により薬の値上がりが予想され、低所得国を中心に必要な薬が入手困難になると懸念する意見が薬学雑誌の電子版に掲載された> と報じている。

 <......TPPの合意内容の詳細は不明だが、米国の研究者は薬の価格上昇に加え、薬価をめぐる多国籍製薬会社と各国との係争が増えると予測し、「TPPのような貿易協定で、公衆衛生への影響が優先的に考慮されると期待するのは非現実的だ」と指摘した。  オーストラリアとマレーシアの研究者らはTPPで知的所有権の保護が強化され、価格の安い後発品の製造販売が制限されるならば、東南アジア諸国だけでなく日本でも医療費の上昇につながると懸念を表明した> とある。

 事故やけがによる "脊髄損傷" では、"運動機能" が失われ、"感覚知覚機能" も失われる(麻痺)ことになり、その上 "修復と再生は不能!(決定的な治療法なし)" と見なされている。

 ◆ 参照 当誌過去の "脊髄損傷" 関連記事
 (1) "神経再生"促すタンパク質特定!"脊髄損傷"の治療に期待!移植ではなく自己再生促す!/当誌 2015.02.13
 (2) "脊髄損傷"の新治療法(たんぱく質HGF投与)臨床試験開始(慶応大)!寝たきり患者回復!?/当誌 2014.06.18
 (3) <"中枢神経系" である "脊髄" は、脳と手足などの "末梢神経系" とを繋ぎ、脳からの運動命令を伝えたり、手足の感覚情報を返したりしている。 ところが、もしこの "脊髄" が損傷する("脊髄損傷")ならば、"末梢神経系" の場合とは異なって、"修復と再生は不能!(決定的な治療法なし)" だと見なされている。 損傷部位以下の手足などから "運動機能" が失われ、"感覚知覚機能" も失われる(麻痺)ことになる。 それゆえに、"脊髄損傷" は甚大な障害につながりかねないと警戒されている。> ( 脊髄損傷のラット:酵素(たんぱく質)投与で神経細胞を再生、動き回れる回復 (京大)!/当誌 2014.05.17


 今回注目する下記引用サイト記事慶応大、iPSで脊髄損傷治療 17年に申請/共同通信/2016.02.17 - 21:06 は、  <慶応大の岡野栄之教授は17日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を脊髄損傷の治療に利用する臨床研究の実施を、2017年3月に学内の第三者委員会に申請する計画を明らかにした。18年中の実施を目指している> と報じている。

 <......脊髄の損傷から2~4週間後の患者20人程度が対象。京都大が備蓄しているiPS細胞を、あらかじめ神経細胞になる手前の細胞に成長させ凍結保存事故やけがで患者が出た場合に解凍し、傷ついた脊髄に移植する

 他人の細胞を移植するため免疫を抑える薬を使う。サルを使った動物実験では、失われた運動機能の一部が回復した例もある> とある。

 "コレラを引き起こすコレラ菌" の、人体に入ってからの行動形態が判明したという。

 今回注目する下記引用サイト記事コレラ菌誘引するのはタウリン 小腸の胆汁成分/共同通信/2016.02.16 - 19:41 は、  <人体に入ったコレラ菌が増殖の場として小腸を目指して泳ぐ際、小腸にある胆汁の成分「タウリン」に引き寄せられることを大阪大や法政大などのチームが突き止め、英科学誌電子版に16日発表した> と報じている。

 <......コレラ菌は飲食物を介して口から入ると、タウリンの濃度が高い小腸に定着毒素を産出、激しい下痢を引き起こす。  チームの川岸郁朗法政大教授(分子生物学)は「コレラ菌の行動制御や新しい薬剤の開発にもつながる成果」と話した。  チームによると、増殖しやすい環境を感知するコレラ菌内のMlp37というタンパク質がタウリンを認識し、引き寄せられて結合することが分かった> とある。

 "がん組織" は、自らの増殖のために "毛細血管" を作り出す( "血管新生" )と見られている。 が、逆にこの "特性" を逆手に取って、がんへの攻撃を図るという治療法もあると言う。

 ◆ 参照 当誌過去の "血管新生" 関連記事

 (1) "新たな血管の形成"に関わる"特定の酵素"を働かなくして、"がんの転移"抑制!(近畿大)/当誌 2016.01.10
 (2) 副作用抑止の"がん分子標的薬"開発につながるか?!"血管新生"関連遺伝子発見(三重大)!/当誌 2014.09.23


 今回注目する下記引用サイト記事がん細胞周辺の血管の壁に裂け目/NHK NEWS WEB/2016.02.16 - 04:43 は、上記関連記事と同様の論法かと思われるが、  <がん細胞の近くにある血管では、一時的に裂け目が出来て、血管の壁が開いたり閉じたりする特殊な現象が起きていることを東京大学のグループが世界で初めて突き止めました。この裂け目を利用すれば、がん細胞に直接、抗がん剤を届ける新たな治療法の開発につながる可能性がある> と報じている。

 <......この研究を行ったのは、東京大学の松本有助教のグループです。  グループでは、マウスに赤色に光る蛍光物質を注射し、がん細胞周辺の血管を詳しく観察しました。  その結果、血管から一時的に蛍光物質が漏れ出すのが確認され、さらに調べたところ、血管の壁に裂け目が出来て開いたり閉じたりする現象が起きていることが分かったということです。  この現象は、がん細胞が、血液中の栄養を吸収し、大きくなるための仕組みと推測されるということですが、グループでは、この裂け目を利用すれば、これまで抗がん剤が届きにくかったがん細胞に直接、抗がん剤を届ける新たな治療法の開発につながる可能性があるとしています。  松本助教は「抗がん剤が血管を通過しにくいため、がん細胞に届きにくかったケースでも、裂け目の開け閉めをコントロールできれば効率的に薬を届けることができる」と話しています。> とある。

 "夜間の頻尿" で "睡眠が寸断される" ことに悩む高齢者は少なくないと言われる。また、"前立腺肥大" がこれに拍車をかけてもいるという。

 今回注目する下記引用サイト記事塩分取り過ぎで夜間頻尿に 長崎大、700人で検証/47 NEWS 医療新世紀/2016.02.09 は、  < 夜の眠りを妨げるたびたびの尿意を、加齢のせいだと諦めるのは早いかもしれない。長崎大泌尿器科の松尾朋博助教、宮田康好准教授らのグループは、塩分を取り過ぎると夜間頻尿が起こりやすいことを研究で明らかにした。> と報じている。

 <......松尾さんは「夜の頻尿に悩む人は、食事の減塩を試してみてほしい」と呼び掛けている。  グループは、ぼうこうの病気など頻尿の明らかな原因がある人を除く20~90代の通院患者728人に研究に参加してもらった。来院時の検尿から1日の塩分摂取量を推定し、人数が半々になるように摂取量の多い群、少ない群に分け、夜間の尿の回数や量を記録してもらって両群を比較した。   すると、摂取量が少ない群の夜間排尿は平均1・4回だったのに対し、多い群は同2・2回。尿量も、摂取量が多い群が少ない群の約1・5倍だった。年齢や性別、肥満度などの影響を除いて分析しても、塩分摂取が多いと夜間頻尿になりやすいという関係は変わらなかった。  塩分をたくさん取ると喉が渇いて水分の取り過ぎにつながり、頻尿の原因になることは直感的にも分かるが、松尾さんによると夜間頻尿の原因はそれだけでなく、ホルモンの働きなどが複雑に関係しているとみられている。  この研究では、摂取量の多い群は1日平均11・4グラム、少ない群は同7・3グラムの塩分を取っていた。厚生労働省は昨年、高血圧予防のために成人の1日当たり塩分摂取量の目標値を従来より引き下げ、男性は8・0グラム未満、女性は7・0グラム未満とした。> とある。

 "がんの予防と発症" とに向き合うにあたって、"生活習慣と環境" に着目することは、平凡なアプローチではあるものの、意外と有効性が高いように思われる。

 今回注目する下記引用サイト記事がん死亡の8割、生活習慣と環境が原因...過剰な塩分、運動&野菜不足、タバコ/Business Journal/2016.02.13 は、  <がんは、遺伝ではなく、日常の生活習慣や身近な環境中に原因があることがわかってきました。がん死亡の8割ほどは、自分の努力で予防することができるのです。 以下は、筆者が世界中の論文を精査してまとめた「がんの9大原因」です> と解説している。

 <......以下は、筆者が世界中の論文を精査してまとめた「がんの9大原因」です。
【第1位 タバコ(21.0%)】

【第2位 野菜、果物の不足(20.8%)】

【第3位 過剰な塩分(13.7%)】

【第4位 発がん性ウイルスの感染(9.7%)】

【第5位 運動不足(8.6%)】

【第6位 レントゲン検査(4.4%)】

【第7位 空気汚染(3.0%)】

【第8位 肥満(2.5%)】

【第9位 お酒の飲みすぎ(1.9%)】

 無益、かつ有害ながん検診は直ちにやめて、身近な発がんリスクをなくする努力を、国を挙げて行うべきでしょう。 (文=岡田正彦/新潟大学名誉教授)> とある。

 "医療の現実" は、科学(医学)の進展に依拠するだけではなく、社会制度のあり方によって大きく左右される。 その一つが、貧困に起因する医療費支払いの困難さ! という現実だ。

 今回注目する下記引用サイト記事貧困世帯の窓口負担ゼロ 県、子どもの医療費助成/琉球新報/2016.02.12 - 05:05 は、  <県は2016年度から市町村と連携し、経済的困窮により子どもに対する医療費の支払いが困難な世帯を対象に、子の医療費の「貸付制度」を新たに始めることが11日までに分かった。貸し付けだが、市町村が充当し利用者の実質負担はない。県内初の制度で実施主体は市町村となる。16年秋から順次、導入を目指す。現行の助成制度では診察時に保護者がいったん立て替え払いしなければならず、立て替えが困難な保護者が一部いたために、子どもの受診控えが課題となっていた新制度では医療窓口で立て替えずに済む> と報じている。

 <......県は「子どもに受診を我慢させないでいいように、医療費の負担を軽減させたい」と導入の意義を話す。貸付制度は無利子で、利用対象は今後、各市町村が独自に定める。  県が提案している貸付制度の仕組みは、利用を希望する保護者が市町村役場で資格証を受け取り、診察時に窓口で提示すると立て替えが猶予される。  保護者は後日、市町村役場に請求書を提出し医療費相当分を借りて、医療機関に後払いする。  市町村が貸し付けに充てるために拠出した医療費は「こども医療費助成制度」から充当されるため、実際上は保護者が返還する必要はない。  現行の「こども医療費助成制度」は県と市町村が2分の1ずつ助成して、子どもの医療費の自己負担分を無料にしている。医療費の助成対象年齢は市町村によって異なる。  「助成制度」は、少なくとも通院は就学前、入院は中学卒業まで、自己負担分の医療費が後日、県と市町村から助成されて無料になるが、診察時にいったんは保護者が立て替えて払わなければならない。 (高江洲洋子)> とある。

 がんの再発・転移に関して裏で糸を引いているのが、"「がんの親玉」=がん幹細胞" であることは、既に注目されてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん幹細胞" 関連記事

 (1) 「がんの親玉」="がん幹細胞"、体内の鉄分除去で抑える!根本的治療法開発の可能性!/当誌 2015.10.10
 (2) がんの元とになる"がん幹細胞"に取り付き、"可視化・抑制する"新物質発見!(三重大)!/当誌 2015.04.11
 (3) がん細胞を退治する"幹細胞"を開発したという研究結果(米ハーバード幹細胞研究所)!/当誌 2014.11.17
 (4) "iPS技術"で"がんの親玉:がん幹細胞"を作製(神戸大)!根源を叩く治療法開発等に貢献!/当誌 2014.07.11


 今回注目する下記引用サイト記事がん幹細胞の生存戦略解明 薬剤耐性治療に道、阪大/共同通信/2016.02.11 - 19:12 は、  <がん細胞を生み出すもとになる「がん幹細胞」が、抗がん剤を加えても死滅せずに生き残る仕組みの一端を、大阪大の小関準特任助教(理論生物学)のチームが明らかにし、英科学誌電子版に11日発表> と報じている。

 <チームによると、治療では、親玉のがん幹細胞をたたかない限り、再発する。今回の成果を応用すれば、抗がん剤が効かないがんでも治せる手法の開発につながる可能性があるという。  チームは、人の体内で細胞の分裂や増殖に関わり、がん細胞の中では過剰に増えると細胞死を引き起こすとの報告がある「ポリアミン」という体内物質に着目した。> とある。

 "認知症になるリスクの高さ" に、"地域間" での差異というものが存在するのだろうか。

 今回注目する下記引用サイト記事認知症リスクに地域格差/47 NEWS - 医療新世紀/2016.02.09 は、  <認知症になるリスクが高い高齢者の割合を市町村間で比べると約3倍の格差があっと、平成医療短大(岐阜市)の加藤清人教授らが発表> と報じている。
 <......加藤さんらは、認知症の初期に買い物などの活動能力(IADL)が落ちることに注目。(1)外出 (2)買い物 (3)食事の用意 ― など5項目ができるかどうかを点数化して認知症リスクの指標とし、日本老年学的評価研究 プロジェクトで集めた、要介護認定を受けていない全国53市町村の約8万8千人のデータを分析した。  前期高齢者(65~74歳)でIADL低下者の割合を比べると、最多の自治体は23・2%で最少(7・9%)の約3倍。低下者は郊外や農村に多く都市部は少なかった> とある。

 "iPS細胞から作った免疫細胞(NKT細胞)" で、がんを攻撃するというアプローチには少なからぬ期待がかけられている。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞 免疫細胞" 関連記事

 (1) <ヒトの免疫細胞の一種「(キラー)T細胞」を一度、人工多能性幹細胞(iPS細胞)にした上で、これらを再生/増殖して再び患者の体に戻してがん治療に役立てようとするアプローチ......> ( "血液のがん 白血病"をiPS細胞を使って治療する研究!京大など、新年度から本格化!/当誌 2016.01.13
 (2) 協和発酵キリン、"がん免疫療法開発"(iPS細胞で"キラーT細胞"を作製)で京大iPS研と!/当誌 2015.12.05
 (3) iPSで作った免疫細胞"キラーT細胞"投与で、マウスの"がん"縮小に成功!(東京大学)/当誌 2015.11.13


 今回注目する下記引用サイト記事 :  は、  <人の体内で他の免疫細胞の働きを高める「インバリアントナチュラルキラーT細胞」(iNKT細胞)から作製した人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使い、新たなタイプの免疫細胞を作り出すことに成功したと、京都大iPS細胞研究所などのチームが9日付の米科学誌電子版に発表> と報じている。

 <......新型の免疫細胞は「再生iNKT細胞」で、がんを直接攻撃したり免疫機能を高めたりする。  チームによると、がん患者の体内ではiNKT細胞の数が減ることが多い。iPS細胞を活用すれば大量の再生iNKT細胞を作り出せ、新たながん治療法の開発が期待できるという> とある。

 "画像データを診断に活かす手法" として、陽電子放射断層撮影装置(PET)" がいろいろなケースで活用されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "PET" 関連記事

 (1) 「PET―MRI」で"心筋梗塞/脳梗塞"の「芽」探知 福島医大が世界初、早期治療に期待!/当誌 2016.02.04
 (2) "抗がん剤の効き目"を"PETで予測"!がん組織の糖取り込みを観察!卵巣がんなど(阪大)/当誌 2015.11.04
 (3) "認知症"の心配と"脳ドック"の利用!"脳ドック"にあまり期待し過ぎないで上手に利用?!/当誌 2014.01.22


 今回注目する下記引用サイト記事放医研、がん粒子線治療中に撮影できる装置開発 /日本経済新聞/2016.02.08 - 01:30 は、  <放射線医学総合研究所はがんの粒子線治療中に撮影できる陽電子放射断層撮影装置(PET)を開発した。がんに粒子線が正確に当たっているのを確認しながら治療できるようになる。来年度中の臨床試験開始を目指す> と報じている。

 <......粒子線治療は陽子を加速した陽子線や炭素イオンを加速した重粒子線を照射し、がん細胞を攻撃する治療法。国内では十数施設で実施している。小児がんの陽子線治療など一部のがん治療では、今年4月から健康保険が適用される見通しだ。  現状では、事前にコンピューター断層撮影装置(CT)やPETで確認したがんの位置に向けて、計画通りに照射している。治療時にがんの位置を確認することはできなかった。  開発したPETは粒子線治療をする際に同時に使える。ドーナツを引き伸ばしたような特殊な環状の装置で、患者の横たわる台を中に通すように設置する。治療時に発生する放射線を検出する。   解像度は2ミリメートル。測定用模型で確かめた。治療が計画通りに進んでいるのか正しく確認できるため、治療効果を引き出すのに役立つとみている。  今後は実用化に向け、10分以上かかっている測定時間を短くする改良に取り組む。臨床試験に約1年取り組んで性能を確認し、医療機器メーカーに製品化を働きかける。> とある。

 "既存薬" が、"がん" などに "薬効" を発揮することは、過去何度か報じられてきた。 ただ、どちらかと言えば "偶発性/セレンディピティ(serendipity)" の色合いが強かったのかもしれない。

 ◆ 参照 当誌過去の "既存薬" 関連記事

 (1) "不整脈の治療薬"が、"アルツハイマー病"で起こる脳の神経細胞の減少を防ぐ効果が!?/当誌 2015.12.18
 (2) 解熱鎮痛薬の「アスピリン」の"大腸がん予防効果"を確かめる"7000人規模の臨床試験"!/当誌 2015.12.07
 (3) "抗がん剤"効きにくくなった"前立腺がん"の患者、"肝炎薬併用"で効果復活!(慶応大)/当誌 2015.10.31
 (4) "軽度認知障害"を脳梗塞再発予防薬"シロスタゾール"で食い止める臨床試験!(国循研セ)/当誌 2015.08.15
 (5) 認知症予防の治験開始!軽度認知障害(MCI)に抗血小板薬"シロスタゾール"!(国循研セ)/当誌 2015.05.28


 今回注目する下記引用サイト記事産総研「既存薬で別治療」効率よく 前立腺がんに肝炎薬/日本経済新聞/2016.02.08 - 02:00 は、  <産業技術総合研究所は既存薬を別の病気の治療に活用する「ドラッグリポジショニング」を効率よく実現するための手法を開発した。薬の影響による遺伝子の働き方の変化を網羅的に調べたデータを利用する。この手法で抗がん剤が効きにくい前立腺がん患者に肝炎の薬が有効なことを見つけた。慶応義塾大学が3月にも臨床試験(治験)を始める。新薬開発が難しさを増す中、効き目の高い薬を低コストで見つけるのに役立てる> と報じている。

 <......新技術は産総研創薬分子プロファイリング研究センターの堀本勝久副研究センター長らが開発した。米マサチューセッツ工科大学とハーバード大学が設立したブロード研究所などが公開する既存薬のデータベースを活用。がん細胞などさまざまな細胞に既存薬を投与した際の遺伝子の働き方を網羅的に調べたデータを使い、解析に生かす。  解析では対象とする病気の患者と健康な人の細胞をもとに、さまざまな遺伝子の働き方を網羅的に調べる。これまでの研究報告なども参考にし、病気に関係がありそうな遺伝子群を抽出する。  この遺伝子群の働き方を、逆転させるような機能を持つ物質が新薬候補になる。それを既存薬の公開データベースの中から見つけ出す仕組みだ。解析は数日で済む。産総研は、公開データに自前で集めた薬剤のデータなどを加えた解析ソフトウエアも開発した。  慶応大学の大家基嗣教授らは、産総研と協力して見つけた候補物質の治験を始める。抗がん剤「ドセタキセル」が効きにくくなった前立腺がん患者に対し、肝炎治療で使う「リバビリン」を併用する。  これによってドセタキセルが効くようになる作用が期待されている。対象の病気や投与法などが異なると、従来とは違った副作用が出る可能性もあるため、詳しく調べる。  産総研は東京大学と共同で、乳がんで既存薬「パクリタキセル」に耐性を持つようになった患者に効く薬の探索にも取り組んだ。見つけた3つの候補物質は細胞実験で薬効が出た。そのうち2つで動物実験を進めている。  さらに、産総研はノーベルファーマ(東京・中央)と複数の希少疾患に関する研究も始めた。同社はこれまで主に海外で開発された薬を国内に導入してきたが、産総研の技術を活用し新薬開発を強化する。さまざまな遺伝子変異が影響し合って起こる希少疾患の新薬候補物質を探すのに役立つと期待している。> とある。

  "薄毛・抜け毛" で悩む人は少なくなさそうだ。 しかし、残念なことに、こうした悩みに対する抜本的な手当ては登場していない。

 ◆ 参照 当誌過去の "毛髪,抜け毛" 関連記事

 (1) 実は"TGF-β"という"サイトカイン"の仕業!"慢性疲労"の原因も、"抜け毛"の原因も!/当誌 2014.03.26
 (2) "iPS細胞"使い髪の毛のもと/器官="毛包"を作り出す実験に成功!薄毛脱毛治療に応用!?/当誌 2013.01.25

 今回注目する下記引用サイト記事加齢による薄毛・脱毛、仕組み解明...東京医科歯科大/yomiDr. ヨミドク/2016.02.05 は、抜本的な手当てへの第一歩となるのか、  <加齢により薄毛や脱毛が起きる仕組みをマウス実験で解明したと、西村栄美・東京医科歯科大教授らの研究チームが発表した。あるたんぱく質の不足により、毛髪の元となる幹細胞が衰えるため> と報じている。

 <......5日付の米科学誌「サイエンス」に論文が掲載される。  毛髪は、根元を覆っている毛包という器官を作る毛包幹細胞が、一定の周期ごとに分裂を繰り返すことで作られ、生え替わる。  研究チームが、マウスの毛包幹細胞を継続的に観察したところ、生後16か月ごろから幹細胞の一部が皮膚表面の細胞に変わり、フケやアカと一緒に落ち始めた。それと共に毛包は小さくなり、毛が細くなって失われていくことが分かった。  この現象は、加齢とともに幹細胞のDNA損傷が蓄積し、幹細胞の機能を保つのに重要なたんぱく質「17型コラーゲン」の分解が進むことで起きていた。  健康な大人の頭皮を分析したところ、マウスと似た現象が確認できた。  放射線治療による脱毛も同じメカニズムで起きることを、研究チームはマウス実験で確認しており、西村教授は「研究を進め、加齢やがん治療による脱毛を防ぐ創薬につなげたい」と話している。  (2016年2月5日 読売新聞)> とある。

 歯と歯の病気(歯周病)が、想像以上に、他の重大な病気と深い関係を持っていることが注目され続けている。

 ◆ 参照 当誌過去の "歯周病" 関連記事

 (1) 奥歯を全て失った高齢者は、全部ある高齢者に比べて動脈硬化になるリスクが約2倍に!/当誌 2015.08.16
 (2) "口内細菌(常在菌)"もまた、口内の健康維持、歯周組織を守る免疫向上に貢献!(岡山大)/当誌 2014.07.26
 (3) "歯周病菌"で"糖尿病"悪化!"心筋梗塞"や"脳梗塞"の原因にも!口の中のケアで予防!/当誌 2015.06.08
 (4) "歯周病"は"アルツハイマー"の原因にもなる?! 動脈硬化/脳梗塞/糖尿病のみならず!/当誌 2013.10.07


 今回注目する下記引用サイト記事虫歯菌、脳出血にも関与 新たな予防法に期待/共同通信/2016.02.05 - 20:11 は、  <虫歯の原因となる「ミュータンス菌」が、脳出血の発症にも関与していることを国立循環器病研究センター(大阪府)や京都府立医大、大阪大のチームが突き止め、英科学誌電子版に5日発表した。  関与しているのは、人体の止血作用を阻害する特殊なタイプのミュータンス菌> と報じている。

 <......同センターの猪原匡史医長(脳卒中学)は「日常の歯磨きが重要。病原性の高い細菌を選択的に減らせれば、脳出血の新しい予防法になる可能性がある」と話した> とある。

 "朝食抜き" の弊害についてはさんざん言われてきた。 どちらかと言えば、子どもや若い世代向けの注意であったかもしれない。 だが、成人病世代(?)の中高年にとっては、"思わぬリスク!" が潜んでいる、とされる。

 今回注目する下記引用サイト記事朝食抜きに脳卒中リスク 大規模調査で1・18倍高/共同通信/2016.02.04 - 18:55 は、  <朝食をほとんど取らない人は、毎朝食べる人に比べて脳卒中になる危険性が1・18倍高いとする大規模調査結果を、大阪大や国立がん研究センターのチームが4日発表した。朝食を抜くと空腹のストレスから血圧が上がり、リスクを高める可能性があるとみている> と報じている。

 <......チームは、岩手県から沖縄県までの九つの保健所管内に住む45~74歳の男女約8万2千人を調査。約13年間のうちに3772人が脳卒中を、870人が心筋梗塞などの虚血性心疾患を発症した。  朝食の回数と病気の関連を分析すると、週に0~2回食べるグループは、毎日食べるグループより脳卒中の危険性が高かった> とある。

 国における "財政難" → "医療費削減" の流れを受け、ワンステップ遡るかたちの医療費対策がとられようとしている。

 今回注目する下記引用サイト記事34歳以下の禁煙治療受けやすく 4月から保険適用条件緩和/共同通信/2016.02.03 - 17:13 は、"医療費削減" のターゲットが注視されつつ、  <厚生労働省は3日、2016年度診療報酬改定で、34歳以下の人に対する禁煙治療の保険適用条件を緩和することを決めた。若年層がニコチン依存症の治療を受けやすくなるようにし、がんや循環器疾患などのリスクを減らすのが狙い。中央社会保険医療協議会(中医協)で了承された。4月から適用される> と報じている。

 <......ニコチン依存症患者の禁煙治療に保険が適用される条件は現在、1日の喫煙本数と喫煙年数を掛け合わせた指数が200以上などと決まっている。指数が必要なのは35歳以上に限ると改定し、34歳以下は指数に達していなくても保険が使えるようにする> とある。

 "心筋梗塞/脳梗塞" の緊急治療が、"早期発見・早期対応" を必須とすることはよく知られているところだ。 その早期発見のための装置開発なども進められてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "心臓病,早期発見" 関連記事

  心臓病の早期発見!心電図では分からない心筋梗塞などの場所 "1cm以下の精度"で特定!/当誌 2015.07.29


 今回注目する下記引用サイト記事心筋梗塞の「芽」探知 福島医大が世界初、早期治療に期待/福島民友 みんゆうNet/2016.02.03 - 08:00 は、  <福島医大医学部循環器・血液内科学講座の益田淳朗助手(31)らの研究チームが心筋梗塞などを引き起こす血管内の変化を、陽電子放射断層撮影(PET)と磁気共鳴画像(MRI)を世界で初めて組み合わせ、従来より精密に画像化することに成功した> と報じている。

 <......福島医大は、本県の死亡率が全国都道府県でワーストクラスとなっている心筋梗塞や脳梗塞について「早い段階での発見、治療につながる」としている。  研究では血管内にできる「プラーク」に注目。プラーク脂肪などでつくられ、動脈硬化が進むと生じる。安定しているものと不安定なものがあり、「不安定プラーク」は破裂するなどして、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす。  益田氏らは、PETとMRIを一体化した装置「PET―MRI」を使い、患者の胴体と足をつなぐ「腸骨(ちょうこつ)動脈」内のプラークを撮影。不安定プラークのみに印を付ける放射性薬剤を用いて撮影したPET画像と、MRI画像を組み合わせた画像を撮影することに成功した。それぞれ一方のみを使って撮影した画像よりも、精密に不安定プラークの状況を確認できた。  今後、心臓の血管や頸(けい)動脈で同様に不安定プラークを画像化できれば、心筋梗塞や脳梗塞の早期診断、早期治療につながる。益田氏は「プラークが不安定なものなのかどうか、より高い精度で確認できる。次は心臓の血管での研究に取り組みたい」と話している。  研究チームには、益田氏のほか、同講座の八巻尚洋助教と竹石恭知教授、ふくしま国際医療科学センター先端臨床研究センターの竹之下誠一センター長、伊藤浩教授が参加した。> とある。

 "認知症" の患者を抱えるご家族にとっては、やはり、その "治療薬" の新しい動向が気になってしょうがないはずだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "認知症,治療薬" 関連記事

 (1) "不整脈の治療薬"が、"アルツハイマー病"で起こる脳の神経細胞の減少を防ぐ効果が!?/当誌 2015.12.18
 (2) 抗認知症薬、処方の審査に地域差!9県で少量投与認めず!少量投与の医師側が不利益!/当誌 2015.11.24
 (3) "軽度認知障害"を脳梗塞再発予防薬"シロスタゾール"で食い止める臨床試験!(国循研セ)/当誌 2015.08.15
 (4) 認知症予防の治験開始!軽度認知障害(MCI)に抗血小板薬"シロスタゾール"!(国循研セ)/当誌 2015.05.28
 (5) 脳卒中後遺症で意識障害長引く高齢患者に認知症治療用貼り薬(リバスチグミン)が効果!/当誌 2015.05.14
 (6) アルツハイマー病 「原因減らす抗体開発」!原因物質"タウ"たんぱく質を減らす効果!/当誌 2015.01.11
 (7) "認知症"が、"既存薬(シロスタゾール/インスリン)"でくい止められた!(NHKスペシャル)/当誌 2014.00.00
 (8) 増えてきた"アルツハイマー病の治療薬"!気をつけておくべき"要注意事項"がありそう!/当誌 2014.05.01


 今回注目する下記引用サイト記事治療や予防 新薬いつ登場? 開発難しく早くて20年ごろ/どうしん ウェブ/2016.01.29 は、認知症治療薬について、  <開発が進む認知症の薬 ○認知症を引き起こす神経細胞の死滅を防ぐ薬 ○脳内にたまるタンパク質「アミロイドβ(ベータ)」を排除する薬 ○認知症の人の神経細胞にできる「タウ」というタンパク質を抑える薬> として簡単に解説している。

 <......臨床試験で話題になっているものがいくつかありますので紹介します。  まずは神経細胞が傷つき、無くなってしまうのを防ぐ薬です。  この薬は、アルツハイマー型認知症になった状態のマウスを使った実験で、認知症の原因となる神経細胞の死滅を抑えられる効果が確認されています。また、脳の働きを回復する可能性も指摘されています。日本で開発された薬で、日本と米国で臨床試験が進んでいます。  続いて、脳内で異常にたまり、認知症を引き起こすとされるタンパク質の「アミロイドβ(ベータ)」ができるのを阻んだり、取り除いたりする薬があります。  アルツハイマー型認知症は、細胞膜内のタンパク質からアミロイドβができて集まり、発病します。このアミロイドβの発生を防いだり、アミロイドβを脳の中から排除する薬が研究されています。症状のごく軽い人向けや予防薬として研究され、開発に期待していますが、予断を許しません。  そして、「タウ」というタンパク質を抑える薬もあります。  アルツハイマー型認知症の人の神経細胞の中で、「タウ」と呼ばれる異常なタンパク質ができるのを抑える薬です。英国で臨床試験が行われています。日本のテレビ番組で紹介されて話題になりましたが、最終的な有効性は確認されていません。  また、すでに別の目的で使用されている二つの薬が認知症予防にも有効ではないかと指摘されています。抗てんかん薬、血栓予防薬として認可、使用されている薬です。抗てんかん薬は「レべチタセラム」、血栓予防薬は抗血小板剤(血液がサラサラになる薬)の「シロスタゾール」で、研究結果を待っているところです。  新薬が登場するのは、早くて2020年ごろと想定されていますが、簡単ではありません。生活習慣病対策や運動療法、減塩食事療法など、今やれることにしっかりと取り組みながら、新薬の開発、発売を待ちましょう。 (勤医協中央病院名誉院長 伊古田俊夫)> とある。

 "発声困難" に至る病気で知られているのは、"のどのがん" として恐れられている "喉頭がん,咽頭がん" である。

 ◆ 参照 当誌過去の "喉頭がん,咽頭がん" 関連記事

  "のどのがん(喉頭がん/咽頭がん)"!耳鼻咽喉科でのがん患者が増えている!飲酒喫煙!?/当誌 2014.07.31


 今回注目する下記引用サイト記事 :  は、"発声困難" という症状でも、  <舌がんなどで舌を摘出し、発声が困難になった人> のケースであり、<舌を摘出し、発声が困難になった人口の中に取り付け、明瞭な発声を可能にする「人工舌の開発に、岡山大歯学部の皆木省吾教授(58)らのチームが成功した。チームは、舌の機能を人工的に再現した可動式器具の開発は、世界で初めて> と報じている。

 <......日本癌(がん)治療学会によると、国内の口腔(こうくう)がんの年間の発症者は、一九七五年には約二千百人だったが、二〇〇五年には約六千九百人と三倍以上に増加。交通事故や労災事故で舌を失うケースもあり、人工舌開発は、患者らに朗報となりそうだ。  人が声を発する際には、口の中の天井部分(口蓋(こうがい))に舌が触れることが必要だが、舌を摘出すると接触できず、発声が困難になる。  チームは、歯科治療などに用いる樹脂を使い、患者の歯型や口の中の形に合うように舌を作製。奥歯にワイヤでつないで上下に動くようにしてあり、わずかに残った本来の舌が人工舌をはね上げ、口蓋に触れる仕組み。  口蓋にはPAPと呼ばれる詰め物をはめ込んで厚みを増し人工舌が口蓋に触れやすくする。  皆木教授は「技術を全国の医療機関に提供して、一人でも多くの人の役に立ちたい」と話している。......> とある。

 "痛み" が伴わない病気はないはずで、多くの病気での "痛み" は辛いもの。 だが、中でも "痛み" の辛さがひとしおだと見なされる病気もあるとされる。

 今回注目する下記引用サイト記事急性膵炎やがんの骨転移 医療関係者が語る「痛み」が辛い病気/livedoor'NEWS/2016.01.30 - 16:00 は、  <大動脈解離は七転八倒するくらい激しい痛みを伴います。 医療関係者が「キング・オブ・ペイン痛みの王様)」と呼ぶのが急性膵炎。 医師の多くが「最も辛そう」と話すのががんの骨転移> と報じている。

 <......かつて石原裕次郎を苦しめた大動脈解離という病気だ。大動脈の内膜に裂け目が生じることで、猛烈な痛みに襲われる。ただし、米山医院医院長の米山公啓医師は「もしかしたら、死ぬ瞬間の苦しみはない病気かもしれない」と語る。  「大動脈解離は七転八倒するくらい激しい痛みを伴いますが、これは患者にとって『まだ生きられる』というシグナルでもあり、病院に駆け込んで応急処置をすれば命が助かることも少なからずあります。  その一方で死因となる場合は血管が破裂し、出血多量で即死のことが多い。即死の場合、おそらく"痛くない"のでしょう。ただ、こればかりは亡くなられた方にしかわかりませんが......」  医療関係者が「キング・オブ・ペイン痛みの王様)」と呼ぶのが急性膵炎だ。膵臓は膵液という消化液を作る臓器だが、急性膵炎出来上がった膵液がうまく流れず、膵臓内に炎症を起こしてしまうことで発症する。消化液が膵臓の細胞を溶かし壊死させる過程で鋭く重い痛みが生じる。  「急性膵炎は腹部を鈍器でえぐるような痛みが走るといわれます。以前、運転中に急性膵炎になった50代の患者が、あまりの痛みでハンドルを握れなくなり、交差点の真ん中で気を失って停車してしまったことがありました」(医師でジャーナリストの富家孝氏)  重篤な急性膵炎の場合、命を落とすこともある医師の多くが「最も辛そう」と話すのががんの骨転移だ。  「骨の周りには神経が束になっていて、そこまでがん細胞が侵食すると、強い痛みを生じます。がん細胞が大きくなるとともに痛みも強くなる。ほんの少し体を動かしただけで、思わず声をあげてしまう方もいます」(医療ジャーナリストで医師の森田豊氏)  あまりの苦痛に「いっそ殺してくれ」と懇願する患者も少なくないという。緩和ケアで処方されるモルヒネの量では末期がんの骨転移には効かない場合が多い。かといって痛みを抑えるため多量のモルヒネを処方すると、昏睡状態に陥ることもある。いずれにせよ苦しみ悶えているのが「最期の記憶」になる。  ※週刊ポスト2016年2月5日号> とある。

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