2015年1月 アーカイブ

 "再生医療" にとっての重要な基礎研究は、"iPS細胞" 研究に限られるものではなく、"ES細胞(胚性幹細胞)" 研究もまた勝るとも劣らないと期待されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "ES細胞" 関連記事

  糖尿病治療に朗報!マウスの胚性幹細胞(ES細胞)から"膵臓細胞"を効率よく作製に成功!/当誌 2013.12.17


 今回注目する下記引用サイト記事理研、人ES細胞から小脳神経 脳疾患治療に期待/【共同通信】/2015.01.30 - 02:00 は、<さまざまな組織の細胞になる人の胚性幹細胞(ES細胞)から、体の運動機能をつかさどる小脳の神経細胞を作ること> に成功したと報じられている。

 <さまざまな組織の細胞になる人の胚性幹細胞(ES細胞)から、体の運動機能をつかさどる小脳の神経細胞を作ることに理化学研究所多細胞システム形成研究センター(神戸市)と広島大のチームが成功し、29日付の米科学誌セル・リポーツ電子版に発表した。  チームによると、これまで人の小脳の神経細胞入手は難しかった小脳の神経細胞が死滅し減る「脊髄小脳変性症」の原因究明や治療法開発につながる成果という。  チームは、人のES細胞に特殊なタンパク質やインスリン、細胞死を防ぐ物質を加えて培養。すると神経細胞の一種「プルキンエ細胞」のもととなる前駆細胞が成長した> とある。




















 "健康/医療情報" に関するテレビ番組が多い。現在の人々の不安と関心の大きさが垣間見える。
 その水準は玉石混交のようだが、情報の真偽性に関しては、もちろん視聴者の方も鵜呑みにしてはいないように思われる。
 とりわけ、"医療関係者以外からの発言、一般の体験談" などについては、"サプリメントのCM" に対する反射的反応と同様に、ある種の "胡散臭さ" を感じ取っていそうだ。


 今回注目する下記引用サイト記事「助言」にご用心
/47 NEWS - 医療新世紀/2015.01.27
 は、改めて、<医療情報テレビトーク番組で紹介される「助言」にご用心、半分は"でたらめ"!> という研究結果について報じている。

 <米国などで人気の医療情報テレビ番組で紹介される「助言」の半分はでたらめ ―。そんな研究結果をカナダ・アルバータ大などのチームが英医学誌BMJに発表した。  チームは米国などで人気のある二つの医療情報トーク番組の中身を検証した。助言の件数は放送1回当たり平均それぞれ11件と12件。種類別で多かったのは「食事」と「受診の勧め」だった。  助言の根拠として少なくとも一つの症例研究か、それ以上の証拠があったのは、どちらも半分程度。医師が研究発表時に求められる製薬会社などとの関係の開示もほとんどなかった。  チームは「視聴者は疑いの目を持つべきだ」と指摘している。> とある。

 インフルエンザの "集団感染(院内感染)" と、これに基づく高齢入院患者の死亡が跡を絶たない。

 ◆ 参照 当誌過去の "インフルエンザ院内感染" 関連記事

 (1) インフルエンザ院内感染 → 高齢者死亡のケース止まず痛ましい!大阪府箕面市立病院!/当誌 2015.01.24
 (2) 今シーズンのインフル猛威を振るう!各地の病院でインフル院内感染!複数の死亡も!/当誌 2015.01.23


 今回注目する下記引用サイト記事集団インフル、高齢の入院患者4人死亡...秋田/yomiDr. ヨミドクター/2015.01.28、 山梨・身延の病院でインフル集団感染/yomiDr. ヨミドクター/2015.01.28 は、跡を絶たない "インフルエンザ院内感染 → 高齢患者死亡" の続報について報じている。

 <秋田県鹿角市の医療法人楽山会「大湯リハビリ温泉病院」(151床)は27日、入院患者37人と看護師ら職員22人の計59人がインフルエンザに集団感染し、うち80~90歳代の入院患者4人が死亡したと発表した。  同病院によると、6日、20歳代の女性職員が最初にインフルエンザA型と診断され、11日に入院患者の感染が判明。27日にかけて、3階のリハビリ病棟を中心に患者や職員に感染が広がったという。  亡くなったのは、90歳代の男性1人と女性2人、80歳代の女性1人。男性は感染後、一度は快方に向かったが、肺炎を発症。女性3人は重い肺炎や脳梗塞などで療養中で、同病院は、感染によりこれら基礎疾患が重篤化した可能性が高いとしている。4人のうち3人と、最初に診断された女性職員は、予防接種を受けていたという。(2015年1月28日 読売新聞)> とある。

 "心臓の心筋" は、他の筋肉とは異なる "拍動する心筋細胞" から成り立っている。
 この "心臓の心筋" がことさら注目されるのは、心筋梗塞、拡張型心筋症など "心筋細胞" が大量に失われてしまう事態(病気)に対する治療という差し迫った課題があるためだ。

 このため、再生医療の研究分野では、"心筋の細胞シート" の作製と移植というアプローチが研究されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "心筋,細胞シート" 関連記事

  心不全などの心筋再生医療で世界初! "細胞シート(筋肉組織の培養)"をテルモが申請!/当誌 2014.11.03


 今回注目する下記引用サイト記事iPS心筋、心臓に同化を確認 大阪大、3年以内に臨床研究/【共同通信】/2015.01.26 - 12:49 は、<人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った心筋細胞のシートをラットに移植すると、心臓の一部となり同化して動くことを、大阪大のチームが大型放射光施設「スプリング8」(兵庫県佐用町)を使った分子レベルの分析で確かめた。> と報じている。

 <人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った心筋細胞のシートをラットに移植すると、心臓の一部となり同化して動くことを、大阪大のチームが大型放射光施設「スプリング8」(兵庫県佐用町)を使った分子レベルの分析で確かめた。26日、記者会見して発表した。  大阪大はこの「心筋シート」で重い心不全の患者を治療する再生医療研究を進めており、心筋シートが心機能を改善することは動物実験で分かっていたが心臓と同化して動くメカニズムは詳しく証明されていなかった。  心臓血管外科の澤芳樹教授は記者会見で「治療の有効性を示す証拠になる」と話し、臨床研究を2~3年以内に開始したいとした。> とある。

 従来からのがん治療の "三大療法"(除去手術/抗がん剤/放射線)とは一線を画しているところの "がん免疫療法" は、期待されながらも、種々の点から軌道に乗り、普及しているとは言えない。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん免疫療法" 関連記事

  "抗がん剤"で死亡 病院に賠償命令!"抗がん剤"の"副作用危険性"に改めて"要注意"か?!/当誌 2014.05.20


 今回注目する下記引用サイト記事がん免疫療法の開発促進へ 検討委が治験の手引案/朝日新聞/2015.01.25 - 18:20 は、そうした "がん免疫療法" の "開発促進" に向けて、<免疫の力を利用してがんを攻撃する免疫療法の開発を進めようと、専門家による検討委員会が臨床試験(治験)の手引案をまとめた。免疫療法は腫瘍(しゅよう)が小さくならなくても生存期間が延びる場合があるなど、その特性に合わせた有効性や安全性の評価の指針を示した。厚生労働省はこの手引案をもとに国の指針をつくり、実用化を促す> と報じている。

 <免疫の力を利用してがんを攻撃する免疫療法の開発を進めようと、専門家による検討委員会が臨床試験(治験)の手引案をまとめた。免疫療法は腫瘍(しゅよう)が小さくならなくても生存期間が延びる場合があるなど、その特性に合わせた有効性や安全性の評価の指針を示した。厚生労働省はこの手引案をもとに国の指針をつくり、実用化を促す。  免疫療法手術抗がん剤放射線に次ぐ第4の治療法として期待されている。免疫細胞を注入する治療法や、がん細胞特有の目印を利用するワクチン療法免疫のブレーキを解除する治療法などが研究されている。  しかし、がんを直接攻撃する抗がん剤とは作用が異なり、腫瘍がどれくらい縮小したかなどでみる従来の評価法では効果の判定が難しい場合がある。また、免疫細胞が増殖して体内に長い間とどまることもあり、通常の薬とは副作用の出方が異なる可能性もある。  効果を科学的に見極めるのが困難なため、国内で公的医療保険が適用されているのは、昨年発売された悪性黒色腫の治療薬しかない。一方で、末期の患者らが、効果は不明なまま自由診療で高額な免疫療法を受けている実態がある。  厚労省の補助を受けた三重大が、免疫療法や統計学など内外の専門家からなる検討委員会(代表=珠玖(しく)洋・三重大教授)を設置。医薬品医療機器総合機構とも協力し、治験の考え方を示す手引案をまとめた。  手引案では、注入した免疫細胞が長期間働くことで起きる副作用の可能性に注意する ▽ 効果が出るのに時間がかかる場合があり、こうした特性を踏まえた評価法の作成を検討する ▽ 腫瘍の縮小だけでなく生存期間の延長による評価も検討することなどを示した。 ...... 免疫療法用の指針が完成すれば治験の計画が立てやすくなり、より早く開発が進む可能性がある。  珠玖教授は「新しい分野のため、慎重に進める必要がある。一方で産官学が協力して一日も早く効果的な免疫療法を患者に届けたい」と話す。(岡崎明子)> とある。

 種々の原因から、"膝関節" に痛みを抱えている中高年の方たちが少なくないと聞く。
 その症状は "膝" 以外の "関節" にも起こり、総じて "変形性関節症" と呼ばれていて、"関節" 部における "軟骨" に支障があると見られている。


 <骨と骨との間にあって、クッションの役割や滑らかな動きを可能にしている組織が軟骨です。変形性関節症では、その軟骨がすり減って、滑らかな動きができなくなり、大きな摩擦を生じるようになります。この状態では、壊れた軟骨などの組織のかけらによって関節の内側にある滑膜に炎症が起こったり、ときには水(関節液)が溜まって、腫れ上がることもあります。変形性関節症は、関節に痛みや腫れが起こる病気です。......>( 変形性関節症/asellast

 ◆ 参照 当誌過去の "軟骨" 関連記事

 (1) 体外で軟骨を作り出す新手法を開発(横浜市立大)!将来的に、作った軟骨を治療で利用!/当誌 2014.09.11
 (2) iPS細胞経由せずヒトの皮膚から軟骨細胞作製の技術!ダイレクト・リプログラミング!/当誌 2013.10.18


 今回注目する下記引用サイト記事自家培養軟骨移植、手術無事終了 磐田の新都市病院/静岡新聞 SBS/2015.01.23 - 09:32 は、上記の "変形性関節症" 自体についてではないが、大いに関連すると見られる記事である。

 <磐田市中泉の新都市病院で22日、県内初となる自家培養した軟骨細胞の移植手術が行われ、無事終了した。  患者は袋井市の女性(19)。軟骨片が遊離する「離断性骨軟骨炎」を発症して以来、痛みで歩きにくくなっていた。昨年12月、膝上部から健全な軟骨組織を摘出し、約4週間培養。今回の手術ではその組織を膝関節の軟骨欠損部に移植した> と報じられている。


 <磐田市中泉の新都市病院で22日、県内初となる自家培養した軟骨細胞の移植手術が行われ、無事終了した。  患者は袋井市の女性(19)。軟骨片が遊離する「離断性骨軟骨炎」を発症して以来、痛みで歩きにくくなっていた。昨年12月、膝上部から健全な軟骨組織を摘出し、約4週間培養。今回の手術ではその組織を膝関節の軟骨欠損部に移植した。  担当医の坂田悟副院長によると、女性は約1週間で退院し、1カ月ほどで自力歩行が可能になるという。  軟骨は一度損傷すると元の状態に戻らない。根本的な治療は難しく、人工関節に換える置換治療などが行われていた。坂田副院長は「スポーツや事故による軟骨欠損の根治につながる再生医療。将来的には患者数の多い変形性関節症の治療にも生かせる可能性がある」と話している> とある。

 "がん転移" という難問が、"がん治療" における大きな課題であることは言うをまたない。

 < "がん治療" における "最も切実な課題" のひとつは、"再発・転移" の "抑制/阻止" だと言われている。
 なお、<転移(てんい、metastasis)とは、腫瘍細胞が原発病変とは違う場所に到達し、そこで再び増殖し、同一種類の腫瘍を二次的に生じること。> だとされる。
 したがって、"転移" をいかに "抑制/阻止" するかの研究には熱い視線が注がれても来た。>
 (下記関連記事)

 ◆ 参照 当誌過去の "がん転移" 関連記事

  がん:"既存薬(肝炎治療薬セロシオン)"で"転移抑制"!九大教授らマウス実験で確認!/当誌 2015.01.05


 今回注目する下記引用サイト記事がん転移促す遺伝子発見 京大グループ/京都新聞/2015.01.23 - 22:06 は、<がん転移促す遺伝子発見> によって<転移を抑える薬剤や手術後の経過の診断法の開発に役立つ成果> だとして期待されている、と報じている。

 <がんの転移では、低酸素状態でも細胞を生かす働きがある遺伝子HIF-1の関与が分かっている。しかし、詳しい仕組みはよく分かっていなかった。  グループは、がん細胞を使った実験や遺伝子の解析で、生殖細胞などで働いている遺伝子UCHL1が、HIF―1を活性化して転移を促進させることを突き止めた。また、皮膚がんの患者から摘出したがん細胞の解析で、UCHL1が活性化していると、摘出から5年間の転移率が2倍以上に高まることも分かった。。  原田准教授は「UCHL1HIF―1のつながりを阻害する薬剤は、がんを完治させる治療薬として期待できる。また、患者のUCHL1の活性度は、転移のリスクの予測にも役立てられる」と話している。> とある。

 インフルエンザの感染流行が、"インフルエンザ院内感染 → 高齢者死亡!" という痛ましいケースの続くかたちで広がっている。

 ◆ 参照 当誌過去の "インフルエンザ" 関連記事

  今シーズンのインフル猛威を振るう!各地の病院でインフル院内感染!複数の死亡も!/当誌 2015.01.23


 今回注目する下記引用サイト記事インフル12人院内感染2人死亡...大阪・箕面市立病院/yomiDr. ヨミドクター/2015.01.22 は、今シーズン、相次いでいる "インフルエンザ院内感染 → 高齢者死亡!" というケースが、<大阪府箕面市立病院> での<91歳と100歳の女性患者2人が肺炎で死亡> というかたちで繰り返されていることを報じている。

 <大阪府箕面市立病院は20日、入院患者9人(73~100歳)と看護師3人の計12人がインフルエンザに集団感染し、このうち91歳と100歳の女性患者2人が肺炎で死亡したと発表した。  同病院によると、最初に感染がわかったのは今月7日で、4人部屋に入院する女性2人。その後、同室の残る2人が相次いで発症、さらに同じフロアの別の部屋に入院していた男女5人と、看護師の男女3人の感染が判明した。死亡したのは4人部屋で後に発症した2人で、17日と19日に亡くなった。  他の感染者は現在、1人を除き、完治、または快方に向かっているという。  病院は感染者の個室への移動や、タミフルの投与などで対応したが感染は拡大しており、対策が十分だったか検証し、感染の原因や経路を調べる。記者会見した田村信司総長は「院内感染が起きてしまい、深くおわびする」と謝罪。死亡については「患者は肺炎を発症しており、感染との因果関係はわからない」と述べた(2015年1月22日 読売新聞)> とある。

 "今シーズンのインフルエンザ流行" が、"流行期" が "3週間早まって" 不気味に感染拡大していることは、既に注意してきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "インフルエンザ" 関連記事

  インフルエンザ患者 去年のピーク上回る!3週間ほど早く!今後さらに拡大の恐れも?!/当誌 2015.01.18

 そして、さらに懸念されるのは、"集団感染" のかたちをとって、"死亡" 例まで発生させている点かと思われる。

 <北九州市の高齢者施設で、今月初旬から15日までに施設で暮らす人など17人がインフルエンザに集団感染し、このうち90代の女性1人が死亡していたことが分かりました> ( インフルエンザ集団感染で1人死亡/NHK NEWS WEB/2015.01.16


 今回注目する下記引用サイト記事 二点インフル院内感染2人死亡、福岡 3人も「否定できず」/【共同通信】/2015.01.21 - 17:37、 病院で集団感染 患者死亡 愛媛/NHK NEWS WEB/2015.01.21 - 23:07は、"入院患者と職員" を巻き込む、"病院内での集団感染(院内感染)" で、うち高齢者複数が死亡したと報じている。

 <【 引用記事 1 】  北九州市は21日、同市門司区の鳥巣病院(195床)で入院患者41人と職員10人がインフルエンザに集団感染し、うち80~100歳代の男女の患者5人が死亡したと発表した。2人はインフルエンザが原因で死亡、残る3人もインフルエンザの影響が否定できないとしている。  市によると、11日に90代の女性、16日に80代の男性がそれぞれインフルエンザによる肺炎のため死亡。80~100代の女性3人が19~21日に相次いで亡くなった。

 <【 引用記事 2 】  愛媛県八幡浜市の市立病院で、入院患者と職員合わせて36人がインフルエンザに集団感染し、このうち80代の女性患者が死亡しました。  インフルエンザの集団感染があったのは、愛媛県八幡浜市の市立八幡浜総合病院です。  病院によりますと、今月12日から入院患者と職員が相次いで発熱などの症状を訴え、21日までに、入院患者24人、職員12人の合わせて36人がA型のインフルエンザと診断されました。  このうち、先月末から誤えん性肺炎の治療のため入院していた80代の女性患者が、今月13日にインフルエンザと診断されたあと、今月17日に死亡しました。  女性の死因は多臓器不全ですが、病院はインフルエンザの感染が影響したとしています。  病院は、インフルエンザを発症した患者は、個室で治療を行うとともに、患者への面会を制限する措置を取るなどの対応をしているということです。  市立八幡浜総合病院の上村重喜院長は、「マニュアルに従って対策を講じてきたが、集団感染を防げなかった。死亡者が出たことについては、大変残念に思う」と話しています。> とある。

 "死亡事故" にまで至ったいわゆる "医療ミス" については、その程度や水準にかわらず、患者側にとっては関心を向けざるを得ない。

 今回注目する下記引用サイト記事首の動脈傷つけ患者死亡 13年に北里大病院/【共同通信】/2015.01.19 - 12:12 は、<北里大病院(相模原市)は19日、記者会見し、2013年に研修医と医師が血液疾患で入院していた60代の患者の首にカテーテルを挿入した際、動脈を傷つけたことなどから、患者が死亡するミスがあったと発表した> との "医療ミス" の事実について報じている。

 <北里大病院(相模原市)は19日、記者会見し、2013年に研修医と医師が血液疾患で入院していた60代の患者の首にカテーテルを挿入した際、動脈を傷つけたことなどから、患者が死亡するミスがあったと発表した。  病院によると、同年8月、首の静脈から血液の成分を採取する処置のためにカテーテルを挿入した際、右頸部の動脈を2回刺して傷つけ、出血させた。  さらにカテーテル内で血液が固まるのを防ぐ薬剤が、患者の体内に入った。首に大きな血腫ができて気道を圧迫して呼吸困難となり、患者は同年9月、死亡した。> とある。

 "血圧(高血圧)" を気にしている人は、"減塩" を心掛けているようだ。"塩分" が "血圧上昇作用" をもたらすからだ。
 また、"塩分" と言えば、"ファストフード" などは傾向的に "塩分" を多く含むようである。一般的には "外食" に依存すると "塩分" 摂取が過剰気味になりやすいとも見られている。
 以下の記事は、こうした "塩分" 摂取の問題と案外密接な関係を持つのかもしれない。


 今回注目する下記引用サイト記事独身の1人暮らし "高血圧の危険性高まる"/NHK NEWS WEB/2015.01.19 - 14:40 は、<独身で1人暮らしをしている人は、結婚している人と比べて高血圧になる危険性が1.7倍余りに高まるという調査結果> について報じている。

 <独身の人は食生活などにより注意を払う必要がある> との指摘が導き出されているが、注意すべきは、"減塩" という観点なのであろうか......。

 <独身で1人暮らしをしている人は、結婚している人と比べて高血圧になる危険性が1.7倍余りに高まるという調査結果を、厚生労働省の研究班がまとめました。  厚生労働省の研究班で、滋賀医科大学の三浦克之教授などのグループは、厚生労働省が5年前に行った「国民健康・栄養調査」の結果を基に、全国の20歳以上のおよそ2800人の血圧のデータと、結婚しているかどうかの関連を分析しました。  その結果、上の血圧の値が140以上、または下の血圧が90以上の「高血圧」の人の割合は、結婚している人では48.2%だったのに対し、独身で1人暮らしをしている人は20ポイント高い68.4%でした。  さらに、年齢や性別、それに飲酒や喫煙などの生活習慣の要因を除外して分析したところ、独身で1人暮らしをしている人が高血圧になる危険性は、結婚している人の1.73倍だったということです。  結婚しているかどうかと高血圧の関係を全国的なデータで分析したのは初めてだということで、三浦教授は、「独身の人は食生活などにより注意を払う必要がある。調査結果を、企業や地域、医療機関などでの保健指導に役立ててもらいたい」と話しています。> とある。

 "全国各地の養鶏場" を "戦々恐々!" とさせているのが "今冬の鳥インフル" の感染拡大! だ。

 ◆ 参照 当誌過去の "鳥インフル" 関連記事

  ついに自衛隊派遣での"鶏20万羽殺処分"開始!岡山県笠岡市 H5型高病原性鳥インフル!/当誌 2015.01.17


 今回注目する下記引用サイト記事佐賀で鳥インフル=7万羽、殺処分終了
/時事ドットコム/2015.01.18 - 23:55
 は、早くも、<今冬5例目> となってしまう<佐賀県有田町の養鶏場> での<毒性の強いH5亜型の高病原性鳥インフルエンザウイルスを確認> について報じている。
 <計約7万3000羽の鶏全ての殺処分> という悲惨な結果が伝えられており、痛ましい限りだ。


 <佐賀県は18日未明、有田町の養鶏場で死んだ鶏の遺伝子検査で、毒性の強いH5亜型の高病原性鳥インフルエンザウイルスを確認したと発表した。  国の防疫指針に基づき、県は直ちにこの養鶏場と、同じ農家が運営するもう一つの養鶏場を対象に、飼育している計約7万3000羽の鶏全ての殺処分を始め、同日深夜に完了した。半径3キロ以内を家禽(かきん)の移動制限区域、半径10キロ以内を搬出制限区域に設定した。  国内で家畜の鳥の高病原性鳥インフルエンザ感染は今冬5例目。昨年12月以降、宮崎県で2件、山口県と岡山県で各1件が確認されている。(2015/01/18-23:55)> とある。

 "認知症が疑われる高齢者の交通事故" が全国で相次いでいるのを受け、"運転免許証の自主的返納" の動きに関心が向けられている。

 ◆ 参照 当誌過去の "高齢ドライバー" 関連記事

  運転免許証を自主的に返納する高齢ドライバー増加!「運転経歴証明書」の利点が認知!/当誌 2015.01.16


 今回注目する下記引用サイト記事免許更新時認知症診断 買い物・通院難民に懸念/YOMIURI ONLINE/2015.01.17 は、"試案" の段階ではある、<運転免許の更新時に「認知症の恐れがある」と判定された75歳以上の人に医師の診断を義務づける警察庁の道路交通法改正> と、それを巡る "懸念される実情!?" が報じられている。

 <運転免許の更新時に「認知症の恐れがある」と判定された75歳以上の人に医師の診断を義務づける警察庁の道路交通法改正試案。認知症が疑われる高齢者の交通事故が全国で相次いでいるのを受けた方針だが、県内では生活の中での車への依存度が高く、「高齢者に運転させずに買い物や通院ができるよう、行政や地域の支援の拡充が必要だ」との声も上がっている。  75歳以上の場合、免許の更新は3年ごとに行われ、自動車教習所で認知機能検査を受ける必要がある。動物の絵を記憶して答えるといった検査で、判定は「認知症の恐れ」「認知機能が低下」「問題なし」の3段階ある。現行制度では、「認知症の恐れ」と判定されても、1年以内に信号無視などの違反がなければ、受診は義務づけられていない。  一方、警察庁の試案では、「認知症の恐れ」と診断された全員に受診を義務づけており、認知症と診断されたり、診断書を提出しなかったりした場合、免許取り消しや停止の対象となる。  県警によると、県内では、少子高齢化で運転免許保有者数が減少するなか、高齢保有者の割合は年々高まっている。2013年には、全免許保有者の7・1%の4万9212人が75歳以上で、この10年間で割合、人数とも約2倍になった。このうち検査で「認知症の恐れ」と判定されたのは437人で、3%に当たる15人が受診し、2人が免許取り消しになった。また、同年の県内の交通死亡事故は45件、死者48人で、このうち75歳以上のドライバーが起こした事故は5件あり、死者は6人だった。  秋田市の「認知症の人と家族の会県支部」の佐藤敦子世話人代表(81)は「事故を起こせば家族も責任を問われることがある。運転させない方がいい」と指摘。運転しなくても済むよう、食料品の巡回販売や通院のための乗り合いタクシーなど、行政や地域の支援の充実が必要との考えだ。  横手市の県南NPOセンターによると、同市山内の南郷・三又地区では昨年12月現在、75歳以上の人だけの世帯が全体の約2割の35世帯ある。15世帯は車を運転できる人がいない。地区では、住民の共助組織が今月、電話で食料品などの注文を受け、配達する事業を始めたが、通院の送迎などはしていない。  地区に住む農業石沢惣一さん(77)は、2日に1回ほど車で片道30分かけて市中心部に買い物に行くほか、農繁期は田んぼの見回りで運転する。「今後の体調に不安はあるが、車がないと不便。免許を自主返納する予定はない」と話した> とある。

 全国的規模で "インフルエンザの患者数" が増加中!
 今シーズンの特徴は、"流行期" が "3週間早い" まま感染拡大が推移しているとのことだ。


 ◆ 参照 当誌過去の "インフルエンザ" 関連記事

 (1) モズクに含まれるぬめりの成分高分子「フコイダン」に "インフルエンザの抑制作用"!/当誌 2015.01.12
 (2) インフルエンザ 全国で"3週間早い"流行期入り! 流行入りが早いと流行の規模は大か!?/当誌 2014.12.06


 今回注目する下記引用サイト記事インフルエンザ患者 去年のピーク上回る/NHK NEWS WEB/2015.01.16 - 11:54 は、すでに、<"3週間早い" 流行期入り!> した推移のまま "感染拡大" を続けて、<インフルエンザの患者は推計206万人と、去年のピーク時をすでに上回った>、<今後、感染がさらに拡大するおそれもある> と報じられている。
 また、<ウイルスのタイプでは、高齢者が重症化しやすいとされるA香港型がほとんどを占めていて、入院の報告でも80代以上の患者が全体の40%と高齢者の増加が目立つ> のだという。 "高齢者にとってのリスクが要注意!" だとされる。


 <今月11日までの1週間に全国の医療機関を受診したインフルエンザの患者は推計206万人と、去年のピーク時をすでに上回ったことが分かり、国立感染症研究所は今後、感染がさらに拡大するおそれもあるとして、手洗いやせきエチケットなど対策の徹底を呼びかけています。  国立感染症研究所によりますと、今月11日までの1週間に全国5000の医療機関を受診したインフルエンザの患者は、1医療機関当たり33.28人で、これを基に推計した全国の患者数は206万人に上りました。  これは昨シーズン、1月下旬から2月上旬に迎えたピーク時の患者数187万人を3週間ほど早く上回ったことになり、専門家は今後さらに感染が拡大するおそれもあるとみています。  また、流行状況を表す1医療機関当たりの患者数を都道府県別にみますと、最も多いのが宮崎県で76.42人、次いで沖縄県が62.98人、熊本県が57.23人、福岡県が54.29人など、九州地方での感染拡大が目立ちます。  ウイルスのタイプでは、高齢者が重症化しやすいとされるA香港型がほとんどを占めていて、入院の報告でも80代以上の患者が全体の40%と高齢者の増加が目立つということです。  国立感染症研究所の砂川富正室長は「今シーズンは、昨シーズンのピークを3週間ほど早く超えた。患者数はまだ増加傾向にあるとみられ、今後の流行拡大は予断を許さない状況だ手洗いやせきエチケットなど対策を徹底するとともに、重症化しやすい高齢者や持病のある人は、今の時期、人混みに出るのを控えるなどして身を守ってほしい」と話しています。> とある。

 残念なことに、まさに<じわじわと拡大している "H5N8型高病原性鳥インフルエンザウイルス" 感染地域> のようだ。 そして、"規模の増大!" も......。

 ◆ 参照 当誌過去の "鳥インフル" 関連記事

  岐阜県可児市でのオシドリ死骸の鳥インフルから、確定検査で"H5N8型高病原性"が検出!/当誌 2014.12.22


 今回注目する下記引用サイト記事【 引用記事 1 】 岡山で高病原性鳥インフル 鶏20万羽を殺処分へ/【共同通信】/2015.01.16 - 00:54、 【 引用記事 2 】 20万羽の殺処分開始、岡山 高病原性鳥インフル/【共同通信】/2015.09.40 - 00:54 は、感染の "規模の増大!" が窺い知れるような<鶏約20万羽を殺処分>、<実施に当たり自衛隊の派遣を要請> という岡山県で発生した事態について報じている。

 <岡山県は15日、笠岡市東大戸の養鶏農場の鶏を簡易検査し、5羽から鳥インフルエンザの陽性反応が出たと発表した。農林水産省によると、その後の遺伝子検査でも強毒性のH5型高病原性鳥インフルエンザウイルスを確認した。野鳥以外の国内での発生は山口県と、宮崎県の2例に続いて今冬4例目。  岡山県は16日朝から、農場で飼育されている鶏約20万羽を殺処分する。実施に当たり自衛隊の派遣を要請。殺処分を終えるのに、4日程度を見込んでいる。今後、動物衛生研究所(茨城県つくば市)で毒性の強さを詳しく調べる。/   岡山県笠岡市東大戸の養鶏農場の鶏から、強毒性のH5型高病原性鳥インフルエンザウイルスが確認されたことを受け、県は16日、農場で飼育されている鶏約20万羽の殺処分を始めた。  県によると、職員320人が40人ずつ3時間交代で作業に当たる。1日5万羽を殺処分し、終了するのに4日程度を見込んでいる。処分後には焼却する。自衛隊にも派遣を要請した。  県は、感染拡大防止のため、農場の半径3キロ圏内にある県内の6農場(約26万7千羽)に鶏や卵などの移動制限、3~10キロ圏内にある15農場(約71万8千羽)に搬出制限を設定。> とある。

 "高齢ドライバー" が原因となる事故が相次ぎ、社会的な関心が高まっている、という。増え続ける "認知症" 関連の問題が中心となっているようであるが、リスクはそれに尽きるわけでもなさそうだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "高齢ドライバー" 関連記事

 (1) 認知症の高齢者 10年後には730万人と推計!問題は水面下の"未曾有の社会的リスク増"!/当誌 2015.01.10
 (2) "認知症問題"と交通取り締まり! 高齢者の運転免許更新時:「認知症疑い」の判定増加?!/当誌 2013.10.23
 (3) ネットとは"真逆"!地域(高齢者)ニーズと歩むコンビニ!"コンビニ移動販売車"に注目!/当誌 2012.12.04


 今回注目する下記引用サイト記事高齢運転免許 返納最多に...青森/yomiDr. ヨミドクター/2015.01.15 は、上記のそうした "社会的リスク増!" の現状において、<運転免許証を自主的に返納する高齢ドライバーらが増えている。昨年(1~10月)は1283人と既に一昨年を上回り、過去最多となった> という事実と、"その周辺の関連事情" について報じている。

 <運転免許証を自主的に返納する高齢ドライバーらが増えている。昨年(1~10月)は1283人と既に一昨年を上回り、過去最多となった。  高齢ドライバーが原因となる事故が相次ぎ、社会的な関心が高まっているほか、飲食代やタクシー代の割引など、返納者を対象とした様々なサービスが周知され、返納を後押ししている。  ■妻の一言きっかけに   「お父さん、運転が下手になったね」。青森県五所川原市の小山内(おさない)有義(ありよし)さん(81)は、妻の病気治療のため、青森市内の病院に向かう車中で、妻から掛けられた一言が忘れられないという。  地元の交通安全協会で会長を務め、60年間、無事故無違反。運転には自信があったが、妻の言葉を機に自分の運転を見つめ直すと、頭では分かっていてもとっさの場面で体の反応が遅れ、視野が以前より狭くなっていることにも気づいた。  妻が2012年に亡くなり、病院への送迎がなくなったこともあり、小山内さんは昨年6月、免許を自主的に返納した。  ■様々なサービス  県警交通企画課によると、免許返納者は09年に351人、10年421人、11年415人と横ばいだったが、12年857人、13年968人、14年(10月末現在)1283人(うち65歳以上1135人)と着実に伸びている。  同課は返納が近年増加している要因について、返納の際に希望者に交付する「運転経歴証明書」の利点が認知されるようになったことが大きいとみる。  証明書は、金融機関などで免許証と同様の身分証として使用できるだけでなく、協賛企業の飲食店やタクシー会社、ホームセンターの宅配サービスなどを利用した際に提示すると、値引きなどのサービスを受けられる。こうしたサービスは他県警の取り組みを参考に09年に始まった。小山内さんは「日用品の購入が楽になるのはありがたい」と話す。(坂本早希)> とある。

 "がん治療" が、"がん患者の負担軽減" へと向かって改善が進んでいるようだ。
 "QOL(Quality of life, 生活・人生の質)" というコンセプトの浸透、"緩和ケア" の進展などと歩調を合わせた時代の趨勢かとも見受けられる。

 ◆ 参照 当誌過去の "がんの痛み和らげる" 関連記事
  がんの治療や痛み和らげる専門施設 "IVR" 国内初(国立がん研究センター中央病院)!/当誌 2015.01.06


 今回注目する下記引用サイト記事がん治療、患者に優しい機器...医療研究機構 実用化を検討/yomiDr. ヨミドクター/2015.01.13 は、<がん患者の負担を抑える医療機器の実用化を優先的に目指すこと> を<政府の成長戦略に基づき> 推進するところの、<医療分野の研究開発の司令塔として4月に発足する独立行政法人日本医療研究開発機構> について紹介している。
 <がん患者の負担を抑える> と強調されている点に注目してみたいところだ。


 <医療分野の研究開発の司令塔として4月に発足する独立行政法人日本医療研究開発機構が、政府の成長戦略に基づき、がん患者の負担を抑える医療機器の実用化を優先的に目指すことが13日、分かった。  2人に1人ががんになる一方、早期発見や適切な治療で治るがんも増えており、患者が日常生活にスムーズに戻るための支援を研究の目標に据えた。  具体的には、がんの範囲を高性能で特定する機器の実用化を検討する。近赤外線と呼ばれる特殊な光の発光装置とカメラを使い、臓器の中のがんの範囲を画面で明確に確認できるようにする。これにより、切除範囲を最小限に抑えたり、手術時間を短縮したりするなど手術の質向上をはかり、患者の負担も大幅に軽減させる。  プラズマという電気放電現象を使った、止血装置の開発もテーマとする。血管を焼いて止血する従来の方法では、接合部に炎症が起き、身体のダメージも大きかった。血管をつぶさずに血を止めることで、この点も改善される。  また、放射線をピンポイントで患部に照射する装置も研究を進める。狙った場所に放射線を集中させる粒子線治療はすでに全国で行われているが、その効果を科学的に実証し、蓄積したデータをもとに新時代の治療水準を考える。  がん治療に関する研究は、これまで厚生労働省、文部科学省、経済産業省が独立して進めてきたが、来年度からは日本医療研究開発機構に、がん分野をまとめて管理する専門家が配置され、研究開発が効率的に進むようになる。厚労省研究班の推計では、がん患者の退職や治療に伴う休職による経済損失は年に最大1・8兆円に上る。患者の社会復帰を早めることで、経済効果も期待できそうだ。  日本医療研究開発機構 厚生労働、文部科学、経済産業省の予算を一元化し、基礎研究を治療や製品の実用化につなげる。がん研究や再生医療など有望分野の研究開発に、事業費を戦略的に配分する。国や大学、企業からの約300人体制で来年度発足。 (2015年1月13日 読売新聞)> とある。

 染色体の末端部で、その長さは細胞の老化とともに減少する> とされる "テロメア" という遺伝子の部分が、"若さ、老化、長寿" という観点から注目されてきた。(下記関連記事参照)

 ◆ 参照 当誌過去の "テロメア" 関連記事

  加齢は"幹細胞"のストックを減少/枯渇させ、古い組織の代替を不可能とさせる!寿命!/当誌 2014.05.08


 今回注目する下記引用サイト記事遺伝子レベルで若さ保つ/47 NEWS 医療新世紀/2015.01.06 では、その "テロメア" という指標から言えば、ズバリ、いわゆる<地中海式ダイエット> が効果的であり、<遺伝子レベルで若さを保つのに役立っている> との研究結果が報じられている。

 <体に良い効果が報告されている地中海式ダイエットは、遺伝子レベルで若さを保つのに役立っている―。米ハーバード大などのチームがそんな研究結果を英医学誌BMJに発表した。  地中海式ダイエットは野菜や果物、ナッツ、豆類、穀類、オリーブオイルを多く食べ、肉よりも魚、ワインなどの適度な飲酒を特徴とする食事。  チームは約5千人の女性看護師について生活様式や健康状態を10年以上追跡した調査結果と、染色体の末端にあって長さが余命の目安とされるテロメアという部分の解析結果を分析した。  その結果、地中海式ダイエットに近い食事をしている人ほどテロメアが長いことが分かった。> とある。

 "目の難病:加齢黄斑変性" (網膜の下に老廃物がたまって不要な血管が形成される病気で、視力低下や失明の恐れがある) の治療は困難を極め、昨今漸く "iPS細胞" 使った移植手術が手掛けられるに至っているのが実情だ。

 ◆ 参照 当誌過去の "加齢黄斑変性" 関連記事

  "iPS細胞"使った移植手術(難病「加齢黄斑変性」の患者)実施! 理研、世界で初めて!/当誌 2014.09.14


 今回注目する下記引用サイト記事目の難病にプラズマ効果 名古屋大、照射液体で症状抑制/中日新聞/2015.01.10 は、<薄型テレビなどに使われるプラズマの粒子を照射した液体を目に注射することで、高齢者に多い目の難病「加齢黄斑(おうはん)変性」の症状を抑えることに、名古屋大の寺崎浩子教授(眼科学)と兼子裕規助教(同)らのグループがヒトの細胞とマウス実験で成功した> と報じている。

 名大が独自技術で開発したプラズマ照射の培養液は、"がん細胞の増殖" を抑制する作用を果たすとともに "網膜下の不要な血管生成" を抑制する作用がもたらされるとされている。

 <薄型テレビなどに使われるプラズマの粒子を照射した液体を目に注射することで、高齢者に多い目の難病「加齢黄斑(おうはん)変性」の症状を抑えることに、名古屋大の寺崎浩子教授(眼科学)と兼子裕規助教(同)らのグループがヒトの細胞とマウス実験で成功したプラズマを眼病治療に活用する世界初の成果で、九日付の英科学誌に掲載された。名大は日本のプラズマ医療研究の中心となっており、がん治療や止血など医療に革命をもたらす可能性がある。  加齢黄斑変性は、網膜の下に老廃物がたまって不要な血管が形成される病気で、視力低下や失明の恐れがある。寺崎教授らが、ヒトの血管細胞にプラズマを照射した培養液を入れたところ、新しい血管の形成を九割以上抑えられたほか、病気を再現したマウスの実験でも効果を確認。寺崎教授は「効く理由や期間は未解明で実用化は先。ただ正常細胞への悪影響も今のところ無く、新しい治療の開発が期待できる」と話す。  成果のカギとなったのは、血管が作られるときに働く物質が、がん細胞の増殖に重要な物質と同じという点だ。現在も抗がん剤と同様に作用する薬を眼球に注射する治療が行われている。名大は独自の技術でプラズマを照射した培養液を開発し、卵巣がんや胃がんなどでがんを死滅させる研究成果を挙げており、今回の研究につながった。  プラズマは気体となった物質の原子から電子が離れた状態で、十数年前に大気中で人工的に作れるようになった。メスなどとして使えばより細かな手術が期待でき、傷口に照射すると殺菌し止血する効果もある。(社会部・中崎裕)> とある。

 昆布に含まれる "高分子フコイダン" が身体に良いことはすでに知られている

 <タカラバイオは、これまでガゴメ昆布フコイダン機能性について研究を進めてきており、ナチュラルキラー(NK)細胞の活性化、インターフェロン-ガンマ(IFN-γ)の産生促進を介した免疫活性化作用、インフルエンザ感染抑制作用などを明らかにしている

 ◆ 参照 当誌過去の "フコイダン" 関連記事

  "ガゴメ昆布フコイダン"は高齢者の夏期の免疫低下を軽減する作用がある(TaKaRa BIO)!/当誌 2014.06.09


 今回注目する下記引用サイト記事モズク抽出「フコイダン」 インフル抑制作用/Net Nihonkai/2015.01.10 は、<鳥取県境港市の食品加工メーカー「海産物のきむらや」(木村隆之社長)は9日、北里環境科学センター(相模原市)との共同研究で、モズクに含まれるぬめりの成分「フコイダン」に、インフルエンザの抑制作用があることを確認したと発表> と報じている。

 今シーズンは、インフルエンザが猛威を振るい死者まで出る状況となっている。 <モズクに含まれるぬめりの成分「フコイダン」に、インフルエンザの抑制作用があることを確認した> との研究成果は、今後、大いに期待される。

 <鳥取県境港市の食品加工メーカー「海産物のきむらや」(木村隆之社長)は9日、北里環境科学センター(相模原市)との共同研究で、モズクに含まれるぬめりの成分「フコイダン」に、インフルエンザの抑制作用があることを確認したと発表した。同社は継続する実験を通して人が食べたときに効果があるかどうかを調べ、特化した健康食品開発などにつなげる考え。  同社はこれまでに、モズクから抽出、精製した高分子フコイダンが二日酔い予防や抗がん剤の副作用抑制に効果があることを突き止め、健康食品として販売。「風邪をひかなくなった」など寄せられた利用者の声をヒントに2年前から研究を続けていた。  試験では、A型インフルエンザウイルスに感染させた培養細胞にフコイダンを加え、ウイルスに感染して死んだ細胞の跡(プラーク)を計測。1ミリリットル当たり10~20ミリグラムの濃度のフコイダンを加えたときに効果が顕著に現れ、濃度が高くなるほどプラークが少なかった。インフルエンザ治療薬であるオセルタミビルリン酸塩(タミフル)に近い作用が見受けられたとしている。  同社の舟越稔主席研究員は「フコイダンにはウイルスが細胞に付着して取り込まれるのを阻害する作用があるのでは」と推測。「メカニズムを解明し、人の健康に役立つあらゆる可能性を探りたい」と話している。> とある。

 アルツハイマー病が、「アミロイドベータ」と「タウ」という "2種類のたんぱく質" の脳内蓄積によって引き起こされることはよく知られている。
 したがって、認知症の6割以上を占めるアルツハイマー病への治療の基本は、これら "2種類のたんぱく質" を減らしたり、取り除いたりすることだと考えられている。


 ◆ 参照 当誌過去の "アルツハイマー病 タウ" 関連記事

 (1) "アルツハイマー病の根源"はβアミロイドよりも"タウ"か?!可視化技術で進行度も把握!/当誌 2014.04.25
 (2) アルツハイマー型認知症の原因物質:タウ蛋白質集積"画像化"に成功!早期診断に奏功!/当誌 2013.09.20


 今回注目する下記引用サイト記事アルツハイマー病 「原因減らす抗体開発」/NHK NEWS WEB/2015.01.09 - 22:46 は、上記の "2種類のたんぱく質" の片方である「タウを減らし、"記憶障害の症状" を抑制することにつながる、、そうした "抗体" が開発されたと報じている。
 <今後、予防や治療に役立つ可能性がある> と期待されている、という。


 <認知症患者の6割以上を占めるアルツハイマー病の原因とされるたんぱく質の1つを減らす作用がある抗体を、大阪市立大学の研究グループがマウスを使った実験で開発したと発表しました。  今後、予防や治療に役立つ可能性があるとしています。  研究を行ったのは、大阪市立大学大学院の富山貴美准教授などのグループです。  認知症患者の6割以上を占めるアルツハイマー病は、「アミロイドベータ」と「タウ」という2種類のたんぱく質が脳に蓄積し、神経細胞が壊れることで起きるとされています。  研究グループは、このうちの「タウ」を形づくるさまざまな種類のアミノ酸のうち、神経細胞を壊す化学反応を特に起こしやすい種類を突き止めたとしています。  そのうえで、マウスを使った実験で、この種類のアミノ酸と結合し、その働きを阻害する抗体を開発したということです。  この抗体を、記憶障害の症状が出たマウスに1か月にわたって投与したところ、神経細胞を壊す「タウ」が減り、記憶力が回復したということです。  富山准教授は「今後、予防や治療に役立つ可能性がある。アルツハイマー病で苦しむ患者は多く、早く実用化につなげたい」と話しています。> とある。

 すでに、"認知症800万人" というフレーズが流布しているためか、"何百万人" という表現にもさほどの驚きを感じない "認知症" 患者数なのかもしれない。
 ただし、その膨大な数字は、それ自体の重みに止まらず、そこに起因する大きな随伴リスクに眼を向けるべきなのかもしれない。
 先ずは、"介護" 体制における著しい逼迫という問題がある。通常の "高齢者介護" に加えて、何倍もの要員とエネルギーが必要となろう。
 また、他の医療問題("がん" など)との重なりが、事態を複雑にして治療を難しくするであろうことも想定される。
 また、"高速道路での逆走事件" の何割かが認知症高齢者によるものと懸念されているが、増加するはずの "高齢者ドライバー" の趨勢にも暗い影を投げかける......。
 そして、こうした "社会的リスク" 増の恐れは、"独居老人" が増え続けると予想される事態によっても増幅されると考えられる。
 つまり、"認知症何百万人" というフレーズには、氷山のように水面下に潜む "未曾有の社会的リスク増" が潜伏していると想定されるのである。


 ◆ 参照 当誌過去の "認知症800万人" 関連記事

  必見TV番組!"認知症800万人"時代 行方不明者1万人 ~知られざる徘徊の実態~(NHK)!/当誌 2014.05.11


 今回注目する下記引用サイト記事認知症の高齢者 10年後には730万人と推計/NHK NEWS WEB/2015.01.08 - 06:00 は、<認知症の高齢者は、いわゆる団塊の世代がすべて75歳以上となる10年後の2025年には、多い場合で730万人に達し、高齢者のおよそ5人に1人に上るとする新たな推計> について報じている。
 もちろん、単に数字の多寡のみが問題なのではなくて、前記のような "未曾有の社会的リスク増" の方なのだろうと想定される。


 <認知症の高齢者は、いわゆる団塊の世代がすべて75歳以上となる10年後の2025年には、多い場合で730万人に達し、高齢者のおよそ5人に1人に上るとする新たな推計を厚生労働省の研究班がまとめました。  国は、認知症への対策を急ぐ必要があるとして、近く新たな戦略をまとめることにしています。  厚生労働省の研究班によりますと、認知症の人の割合は65歳以上の高齢者の15%とされ、3年前の時点で全国でおよそ462万人と推計されています。  認知症になる割合は年齢とともに高くなることから、研究班がいわゆる団塊の世代がすべて75歳以上となる10年後の2025年での割合を新たに推計したところ19%となり、推計人数は675万人となりました。  また認知症になる割合は、糖尿病があるとさらに高くなるとして、その場合は730万人が認知症になると推計しています。  いずれも3年前の推計の462万人より大幅に増え、高齢者のおよそ5人に1人に上ります。  国は、増え続ける認知症の人への対策を急ぐ必要があるとして、本人や家族の考えを政策に反映することや、治療薬の研究開発を推進することなどを盛り込んだ新たな戦略を近く取りまとめることにしています。> とある。

 抗生物質に関しては、"耐性を持つ病原菌"が次々と現れて、多くの "抗菌薬(抗生物質)" に耐性を獲得した菌である "多剤耐性菌" への対策が大きな課題となっている。

 つい先日も、<院内感染の原因になるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を殺菌する効果のある新しい抗生物質を、カイコを利用して発見したと、東京大の浜本洋助教(微生物学)らの研究チームが8日付米科学誌電子版に発表した。......>
(以下関連記事参照) に注目したばかりだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "新抗生物質" 関連記事

  院内感染の原因 "MRSA"(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)に効く新抗生物質発見!(東大)/当誌 2014.12.10


 今回注目する下記引用サイト記事米研究チーム MRSAに効果の抗生物質発見/NHK NEWS WEB/2015.01.08 - 08:39 は、<抗生物質が効きにくいMRSA=メチシリン耐性黄色ブドウ球菌に効果があり、耐性を持つ菌が現れにくいとみられる新しい抗生物質> の発見、という点では上記の参照記事と同種の研究であるが、<新しい抗生物質を見つけるため、土壌など自然環境でしか生息できない細菌を実験室でも培養できる新しい手法> の開発に基づくという特殊な研究を報じている。
 そして、<今回発見した抗生物質は病原菌の変異が起きにくい部分に対して作用することなどから、「この物質に耐性を持つ菌が現れるには数十年はかかる」>、また、<今回開発した手法を使えば、これまで培養が困難だった細菌からほかにも抗生物質を発見できる可能性がある>という特性があるとのことだ。


 <アメリカなどの研究チームは、抗生物質が効きにくいMRSA=メチシリン耐性黄色ブドウ球菌に効果があり、耐性を持つ菌が現れにくいとみられる新しい抗生物質を発見し、実用化につながるか注目されています。  これは、アメリカのノースイースタン大学やドイツのボン大学などの研究チームが、イギリスの科学雑誌「ネイチャー」に発表したものです。  それによりますと、研究チームは新しい抗生物質を見つけるため、土壌など自然環境でしか生息できない細菌を実験室でも培養できる新しい手法を開発しました。  そして、この手法で培養したおよそ1万種の細菌が作り出す成分から、抗菌作用がある化合物を発見し、「テイクソバクチン」と名付けました。  この物質を、抗生物質が効きにくく、院内感染の原因となるMRSAに感染させたマウスに一定量投与すると、マウスは死亡しなかったということです。  抗生物質を巡っては、耐性を持つ病原菌が次々と現れて大きな課題となっていますが、研究チームは、今回発見した抗生物質は病原菌の変異が起きにくい部分に対して作用することなどから、「この物質に耐性を持つ菌が現れるには数十年はかかる」と話しています。  また、今回開発した手法を使えば、これまで培養が困難だった細菌からほかにも抗生物質を発見できる可能性があるとしています。
 研究チームは、数年後にはヒトの臨床試験を始めたいとしていて、実用化されれば新たな感染症対策につながると注目を集めています。
> とある。

 脳卒中などの脳損傷で運動機能を損なった方が "リハビリ・トレーニング" に挑んでいる姿を見かけると、"運動機能の回復" は具体的にはどのように進むのかと考えさせられるはずであろう。"より効果的な回復" というものがあるに違いないと思わされるからだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "リハビリ治療" 関連記事

  リハビリ治療しかなかった"脳梗塞後遺症"に治療薬!"神経再生"の再生医療用細胞製剤!/当誌 2013.03.11


 今回注目する下記引用サイト記事脳損傷、別の部分が肩代わり 効果的なリハビリ開発に道/【共同通信】/2015.01.07 - 07:00 は、"脳における損傷の補い方" の "特殊性" として、<損傷した部分が果たしていた役割を別の部分が肩代わりする> という事実について報じている。
 この事実に留意することで <より効果的なリハビリ手法の開発が期待できる> と考えられている。


 <脳卒中などで脳の一部が損傷して失われた運動機能リハビリで回復するのは、損傷した部分が果たしていた役割を別の部分が肩代わりするからだと、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)などの研究チームが7日、米科学誌電子版に発表した。より効果的なリハビリ手法の開発が期待できるとしている。  チームはサルを使って実験。人を含む霊長類で発達している大脳皮質から筋肉に運動の指令を出す「第一次運動野」のうち、手の運動機能を担う部分を薬で損傷させ、指で物をつまむ動きをまひさせた。直後からリハビリを始め、血流変化を測定する陽電子放射断層撮影装置(PET)で脳の働きを調べた。> とある。

 かつて前近代にあっては、病気一般とその結果による死は、"悪霊" とかといった "宗教的なもの" に関係づけられたりしていた。要するに、"偶発的" であり、"運、不運" としか言いようのないような現象は、まとめて "宗教的なもの" によって説明し、納得させられていた......。

 では、現在、<がんの原因、遺伝や環境でなく「不運」が大半> とするのは、"前近代へと回帰" する物言いなのであろうか?

 いや、あらかじめ言ってしまえば、"がん" の原因について "運、不運" といった "偶発性" を見据えるということは、"がん" の原因として "市民権" を得ている一連の "遺伝や環境" 要素以外にも、今は "偶然事象" としか見えないにしても "検出可能な要素" があり得る! という "反語的" 意味合いなのではないかと考えられる。

 平たく言えば、既存の "遺伝や環境" 要素だけに原因を帰着させてしまわずに、今は "偶発性" としか言えない事象に、新たな "因果連関" を探し出すべきだ! と。


 今回注目する下記引用サイト記事がんの原因、遺伝や環境でなく「不運」が大半 米研究/時事ドットコム/2015.01.05 - 14:03 は、厳粛(?)な "がん治療/研究" 分野に、一見、"アバウトな議論" を持ち込んでいるかにも見えるが、実は、むしろ <がんの拡散につながる有害な偶然事象を事前に検出する> ことを強調しているものと考えられそうである。

 < がんは、家族歴や環境的要因ではなく、細胞分裂時に起きるランダムな変異の「不運」に見舞われることによって発生する場合が多くを占めるとの研究論文が、2日の米科学誌サイエンスに発表された。  米ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームが主導した今回の研究は、さまざまなヒト組織に発生する多様ながんを含めた統計モデルに基づくものだ。  ただし、女性で最も患者数の多いがんの乳がんと、男性で皮膚がんに次いで最も患者数の多いがんの前立腺がんは、今回のモデルには含まれていない。  研究チームが評価対象とした成人がんのうちの約3分の2は、腫瘍の成長を促す遺伝子で起きるランダムな変異で原因を説明できる一方、残りの3分の1は、環境的要因や親から受け継いだ遺伝子に起因するものだった。  論文執筆者のジョンズ・ホプキンス大医学部のバート・ボーゲルスタイン教授(腫瘍学)は「今回の研究結果が示していることは、喫煙や他の好ましくない生活要因によってがんになるリスクがさらに増す恐れがあることだ」としながら、「だが多くの種類のがんは、生活要因や遺伝要因の有無に関係なく、がん促進遺伝子に変異が起きるという不運に主に起因している」と続けた。  長年にわたって喫煙していたり、日光を大量に浴びていたりしているにもかかわらず、がんにならずに長生きしている人々は「優れた遺伝子」を持っているわけではなく、「その大半は、ただ運が良いだけというのが実際のところだ」と同氏は説明した。  ■ 幹細胞の分裂  がんを新たな観点から考察することを目指した研究チームは、一生の間に人間の幹細胞が平均でどれだけ分裂するかを調べるため、関連する科学文献を調査した。  この自己再生プロセスは体内で自然発生し、特定の臓器で次々に死んでいく細胞を補う助けになる。だが、変異として知られるランダムな誤りが幹細胞で生じると、がんが発生する場合があることは長年、研究で明らかになっていた。  今回の研究では、このプロセスに起因するがんがどの程度の頻度で発生するかを、家族歴や環境的要因と比較対照する試みを初めて実施。その結果、研究の対象とした31の組織で発生する約22種のがんは、ランダムな変異に原因をさかのぼることができることが判明した。  その他の9種をめぐっては「変異の『不運』で予測されるよりも発生率が高く、変異の不運と環境的または遺伝的な要因との相乗効果に起因するものと思われる」と同大は指摘している。  この9種には、遺伝性のがんとして知られている一部のがんに加え、喫煙や日光にさらされることに影響される肺がんと皮膚がんが含まれている。  この研究結果が意味することは、がんの早期発見とがんの拡散につながる有害な偶然事象を事前に検出するための研究に、さらに重点的に取り組む必要があるということだ。> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がんの治療や痛み和らげる 国内初の専門施設/NHK NEWS WEB/2014.12.29 - 04:41 は、<体の表面から細長い針を差し込んで臓器の内部にあるがんを治療したり、がんの痛みを和らげたりする専門の施設>(国立がん研究センター中央病院) の国内初の "開設" について報じている。

 <体の表面から細長い針を差し込んで臓器の内部にあるがんを治療したり、がんの痛みを和らげたりする専門の施設を、国立がん研究センター中央病院が国内で初めて開設しました。  国内で初めて開設されたのは、「IVR」と呼ばれる画像を見ながらの治療を行うがんの専門施設です。  IVRは、X線などを使って体内の様子をモニター画面に映し出しながら、長さ15センチほどの細長い針や管を体の表面から差し込み行う治療で、例えば ▽ 針の先からラジオ波を出して肝臓の内部にあるがんを焼いたり、 ▽ 針の先を急激に冷やして腎臓の内部にあるがんを凍らせたりして治します。  また ▽ がんの影響で骨が強く痛む場合には針から特殊な薬を注入して骨を強くし、痛みを和らげることなども可能で、幅広い活用ができるということです。> とある。

  "がん治療" における "最も切実な課題" のひとつは、"再発・転移" の "抑制/阻止" だと言われている。
 なお、<転移(てんい、metastasis)とは、腫瘍細胞が原発病変とは違う場所に到達し、そこで再び増殖し、同一種類の腫瘍を二次的に生じること。> だとされる。
 したがって、"転移" をいかに "抑制/阻止" するかの研究には熱い視線が注がれても来た。


 ◆ 参照 当誌過去の "がん転移" 関連記事

 (1) 術後長期間を経て"再発・転移"する乳がんのメカニズムを解明!(国がん) 新治療法へ!?/当誌 2014.07.05
 (2) "がん細胞転移"の仕組み解析(名大グループ)!タンパク質インテグリンベータ1の関与!/当誌 2014.05.03
 (3) "がん転移"の仕組み(フィブロネクチン)解明(京大)!副作用少ない予防/治療法開発へ!/当誌 2014.04.23
 (4) "がん転移抑制"する分解酵素「TLL1」を発見!(熊本大の尾池教授ら)新たな治療法期待!/当誌 2014.01.25


 今回注目する下記引用サイト記事がん:既存薬で転移抑制 九大教授ら、マウス実験で確認/毎日新聞/2015.01.03 - 04:01 は、この "がん転移" に関して、<がんを転移しやすくするたんぱく質を世界で初めて突き止め>、そして <既存の肝炎治療薬に、このたんぱく質の働きを妨げて転移を抑える効果がある> という目を見張るべき研究成果について報じている。

 <がんを転移しやすくするたんぱく質を世界で初めて突き止めたとの研究成果を、中山敬一・九州大教授(分子医科学)らのチームが2日の米科学誌ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーションに発表した。既存の肝炎治療薬に、このたんぱく質の働きを妨げて転移を抑える効果があることもマウスの実験で確かめた。研究チームは「ヒトへの有効性は今後の治験(臨床試験)を待つ必要があるが、副作用が少ない薬なので期待が持てる」と話す。/  国内で年間40万人近くが死亡するがんは、進行すると他の臓器などに転移して治療が難しくなる。がん細胞を標的にした薬の開発が進むが、転移を抑える目的の薬はなかった。  チームは、がんが転移すると、細胞のまわりに「がんニッチ」と呼ばれる正常な細胞の集団ができ、がん細胞の成長を助けることに注目。まず、乳がん患者の血液を分析し、特定のたんぱく質が少ない人はがんを再発しやすいことを確かめた。さらに、このたんぱく質をなくしたマウスにがん細胞を移植したところ、がんニッチに正常細胞を呼び寄せる信号を出す別のたんぱく質が体内で増え、がんの転移が早まることが分かった。  信号を出すたんぱく質は、B型肝炎ウイルスが炎症を起こす仕組みにも関係している。そこで慢性肝炎治療薬として使われている「セロシオン」(一般名プロパゲルマニウム)をマウスに投与すると、乳がんの転移はほぼゼロに、悪性の皮膚がんの転移は3分の1以下に抑えられたという。  中山教授は「国に承認されるまで早くて5年程度かかる。使用はそれまで待ってほしい。がんの摘出手術に前後して服用を始めれば、再発や転移を防げるはずだ」と話す。【清水健二】> とある。

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