yasuo hirose: 2017年8月 アーカイブ

 特に問題はなかったはずの "無痛分娩" で、母親が "死亡" していた事故に注目していた人は少なくなかった。

 ◆ 参照 当誌過去の "無痛分娩" 関連記事

  <出産の痛みを麻酔で和らげる無痛 分娩 を巡り母子の重大事故が相次ぐ中、神戸市内の産婦人科診療所で2015年9月に>無痛分娩>をした女性が、母子ともに重い障害を負っていたことがわかった。女性は今年5月、意識が戻らぬまま搬送先の病院で死亡した......> ( 無痛分娩"の女性死亡、子にも重い障害! 産婦人科診療所、過失(麻酔ミス)認める!/当誌 2017.07.03


 今回注目する下記引用サイト記事無痛分娩、神戸の1歳長男も死亡 脳に障害、意識不明/共同通信/2017.08.30 - 10:31 は、  <神戸市西区の産婦人科医院「おかざきマタニティクリニック」で2015年9月、麻酔で痛みを和らげる「無痛分娩」長男を出産した女性に重い障害が残り、その後死亡した事故で、意識不明となっていた長男も今月15日に死亡していたことが30日、遺族の代理人弁護士への取材で分かった。1歳11カ月だった。  弁護士によると、長男は出産直後から脳に障害を負い、肺炎を患うなど重篤な状態が続いていたという> と報じている。

 <......女性は15年9月2日に出産。男性院長が背中から脊髄近くに細い管を入れ麻酔薬を注入して無痛分娩に臨んだが、院長が外来診察のため女性のそばを離れた後、呼吸困難になった> とある。




















 今回注目する下記引用サイト記事入院患者の自殺防止策を提言 心のケア、安全管理の徹底など/共同通信/2017.08.28 - 18:45 は、  <認定病院患者安全推進協議会(東京)は28日、入院患者の自殺を防ぐために、患者の心のケアや病院の安全管理の徹底などを求めた提言を公表した。会を構成する全国の医療機関に通知し、対策を求める。  協議会が2015年に実施した調査では、精神科を除く入院中の自殺者131人のうち、約半数の65人ががん患者だったといい、「診断告知後の自殺率が高い」として注意を呼び掛けている> と報じている。

 <......提言では、精神的な不調を抱える患者の情報をスタッフ間で共有することや、屋上など危険区域を施錠することの必要性を指摘。自殺が起きた場合は、スタッフへの心理的ケアも必要とした> とある。

 日本では、「万能細胞」と言えば"iPS細胞" との認識が一般化している最近であるが、「万能細胞」という点では同様の "ES細胞(胚性幹細胞)" が、"再生医療" 分野で再注目され始めている。

 ◆ 参照 当誌過去の "ES細胞" 関連記事

 (1) "万能細胞、どう使いこなすか"を考え、実用化競う時代!ES/iPS、再生医療で治験続々!/当誌 2017.08.15
 (2) 生殖補助医療研究のための"受精卵作製"計画を、国に初の申請!大阪のクリニック!/当誌 2017.08.02
 (3) 国内初、"医療目的"での"ES細胞"を作製する計画、京大のチーム、厚生労働省に申請!/当誌 2017.04.21


 今回注目する下記引用サイト記事 : ES細胞で肝臓病赤ちゃん治療へ 治験本年度申請、国内初/共同通信/2017.08.27 - 19:20 は、  <体のさまざまな細胞になれる胚性幹細胞(ES細胞)を用いて重い肝臓病の赤ちゃんを治療する臨床試験(治験)の実施を、国立成育医療研究センター(東京)が本年度、国に申請する方針であることが27日分かった。実現すれば、ES細胞では国内初となる> と報じている。

 <......治験は医師主導で、有毒なアンモニアを肝臓で分解できない「高アンモニア血症」の赤ちゃんが対象。国内の患者は年10人程度とみられる。重症患者は肝臓移植が必要だが、体重が6キロ程度にならないと手術が難しい。  このため、ES細胞から作った大量の肝細胞を肝臓に注入する方法を試みる> とある。

 他人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った細胞を移植した際に起きる恐れがある拒絶反応の一つを、遺伝子操作を利用して回避すること については、昨日、注目したところだ。 やや補足するかたちで追加記述する。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞 拒絶反応" 関連記事

  <他人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った細胞を移植した際に起きる恐れがある拒絶反応の一つを、遺伝子操作を利用して回避することに試験管内の実験で成功したと、京都大の河本宏教授(免疫学)らのチームが24日付の米科学誌電子版に発表した> ( "他人の"iPS細胞、"拒絶反応回避"に成功!遺伝子操作で、備蓄事業に応用期待!/当誌 2017.08.27


 今回注目する下記引用サイト記事iPS細胞移植、免疫細胞の拒絶反応を抑制...京大チーム発表/yomiDr. ヨミドクター/2017.08.25 は、  <iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った細胞に対し、特定の免疫細胞が引き起こす拒絶反応を抑えることができたと、京都大ウイルス・再生医科学研究所の河本宏教授(免疫学)らのチームが発表した。論文が25日、米科学誌電子版に掲載される> と報じている。

 <......京大iPS細胞研究所では、拒絶反応を起こしにくい特殊な免疫タイプの人から移植用のiPS細胞を作って備蓄している。ただ、第三者への移植になると、一部の免疫細胞からは攻撃を受けてしまう可能性が指摘されていた。チームは、こうしたiPS細胞から作った血管などの細胞に、免疫細胞の一種でがんを攻撃する役割を持つ「ナチュラルキラー(NK)細胞」を混ぜたところ、攻撃を受けて数が減ることを確認した。  NK細胞から免れるには、攻撃対象ではないことを示す「目印」のたんぱく質が細胞表面に必要で、遺伝子操作でこのたんぱく質を加えると、攻撃を受けなくなったという> とある。

 "iPS細胞" の培養・移植にあっては、本人の "iPS細胞" 由来の「自家移植」と、他人の "iPS細胞" 由来の「他家移植」とがある。 そして現状では、"時間、コスト" の面から、"他人のiPS細胞" 活用の方向が選ばれ、そのための "iPS細胞備蓄" 事業が推進されてもいる。

 ◆ 参照 当誌過去の "他人 iPS" 関連記事

 (1) 世界初、他人の"iPS細胞"から作った網膜の細胞移植手術! 厚労省の専門部会が了承!/当誌 2017.02.04
 (2) 世界初、"他人のiPS細胞移植" 臨床研究が承認! 条件付きで 大阪大審査委員会/当誌 2016.09.11
 (3) 他人に移植しても拒絶反応が起こりにくい人の"iPS細胞"備蓄!東京でも"採血"!(京大)/当誌 2016.07.10
 (4) "他人のiPS細胞"使った臨床研究(「他家移植」!という方法) 来年前半の手術へ準備!/当誌 2016.06.09
 (5) "医療用iPS細胞"(患者本人以外の人から作製保存)を今秋にも提供!(京大iPS細胞研究所)/当誌 2015.05.02


 今回注目する下記引用サイト記事他人iPS、拒絶反応回避に成功 遺伝子操作で、備蓄に応用期待/共同通信/2017.08.25 - 02:04 は、  <他人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った細胞を移植した際に起きる恐れがある拒絶反応の一つを、遺伝子操作を利用して回避することに試験管内の実験で成功したと、京都大の河本宏教授(免疫学)らのチームが24日付の米科学誌電子版に発表した> と報じている。

 <......他人の細胞から作ったiPS細胞を備蓄し、研究機関に広く迅速に提供する京大iPS細胞研究所のストック事業に役立つ可能性があるという。  チームによると、他人のiPS細胞移植では、「T細胞」という免疫細胞に攻撃されることで拒絶反応が起きることが知られている> とある。

 "脊柱管狭窄症" のしぶとい痛み・しびれは、経験者には忘れ難いもの! また、この "病名" に辿り着くまでの紆余曲折にも泣かされるという......。

 今回注目する下記引用サイト記事脊柱管狭窄症のしびれ、改善策は 薬物や注射有効、運動は無理せず/福井新聞/2017.08.03 - 10:00 は、  <■薬物療法、注射、装具療法など有効  腰部脊柱管狭窄症は、加齢に伴う腰骨(腰椎)の変形や靭帯の肥厚、骨と骨の間のクッション(椎間板)の膨隆(ぼうりゅう)などによって腰の神経の通り道が狭くなり、足の痛みやしびれが出現する病気です。手術をしない保存的治療としては薬物療法、注射、装具療法、牽引(けんいん)療法、低周波療法、運動療法などがあります> と解説している。

 <......▽薬物療法 非ステロイド性消炎鎮痛薬、筋弛緩(しかん)薬、ビタミンB12、経口プロスタグランジンE1製剤などが比較的以前から使用されています。また最近では神経障害性疼痛(とうつう)に効く薬や弱オピオイドなども開発されており、選択肢はかなり広がっています。自身に合う薬を調整してもらうのがよいと思われます。  ▽注射 硬膜外ブロック神経根ブロックなどがあります。注射は痛みを伴いますが、炎症を抑える薬を局所に投与することにより症状の改善を図ります。ただ効果は個人差があります。  ▽装具療法 腰仙椎コルセットを用いることで、歩行距離の延長と痛みの軽減を得ることができます。  ▽牽引療法、低周波療法< 効果は論文などで十分に証明されているわけではありませんが、昔からの治療法で、整形外科医の指導の下で行うのはよいと思われます。  ■体幹筋の鍛錬も重要  ▽運動療法 体幹筋(腹筋や背筋)を鍛えることが重要です。散歩が最も効果的ですが、狭窄症の場合は長く歩くと症状が強くなるので、短い時間にとどめてください。姿勢については、腰を伸ばすと神経の通り道が狭くなるため足がしびれてきます。少し前かがみで歩くことを勧めます。  体幹の柔軟性も大切です。背筋のストレッチとして、丸くなる体操を勧めます。あおむけに寝転がった状態から両膝を抱え、両膝を胸の方に引き付けるようにして体を丸くします。顎を引いて頭を両膝に近づけると、なお効果的です。  その他、座った状態でのラジオ体操もよいです。運動療法は無理のない程度に行い、症状が悪化するようであれば中止してください> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がん患者の最期に「鎮静」選択、学会が指針改定へ 阿部彰芳/朝日新聞/2017.08.23 - 02:31 は、  <がん患者が最期を迎える際、一部の人は意識を保った状態で苦痛を和らげることができず、意識を下げる薬で「鎮静」の状態にする場合がある薬を使うと、患者と家族との意思疎通ができなくなることがあり、いつどのような状況で始めるかは、患者や家族、医療者にとって時に難しい判断になる日本緩和医療学会は、その判断のための指針の改定作業を進めている> と報じている。

 <......■ 家族に精神的負担も  兵庫県の80代女性は2014年にがんが見つかり、腹膜に転移していた。15年8月、県内の病院の緩和ケア病棟に入院。2週間ほど経つと、強い倦怠(けんたい)感を訴えるようになり、痛みや落ち着きがなくなる「不穏」の症状も増してきた。  入院22日目、泊まり込みで付き添っていた一人娘の長女(58)が、主治医に呼ばれた。「薬でうとうとさせて楽にすることもできます」。鎮静の相談だった。女性は「楽に逝きたい」と話していたが、長女は「会話できなくなることが怖かった」。夜はぐっすり、昼間は浅めに眠れるように薬を調節してもらった。  女性は時折起きて、長女の介助でトイレをすませ、飲み物も口にできた。終日、意識を深く下げる鎮静に移ったのは亡くなる前日。「母は自分でトイレに行けることにこだわっていた。上手にケアをしてもらえた」と長女は振り返る。  緩和ケアは意識を保った状態で苦痛を和らげることが目標だ。適切なケアによって、がんで亡くなる人の多くは、自然経過で意識が低下して穏やかな死を迎えることができる。  だが、肺にできたがんによる呼吸困難や臓器不全で起きる意識障害は、通常の薬で改善できない。また、痛みを和らげる医療用麻薬では緩和が難しく、患者にとって耐えがたい苦痛<の場合、鎮静が選択肢になる。  学会の指針では、意識を下げる鎮静薬や睡眠薬を使ったり、苦痛緩和のために使った薬で生じた意識の低下を意図的に維持したりすることを鎮静としている。  鎮静患者の状態に合わせて意識を下げる深さと期間を調節する。一般的に浅い鎮静や時間を区切った鎮静が優先され、効果が不十分なら、深く意識を下げ続ける鎮静が選ばれる深い持続的な鎮静は、患者が意思伝達できなくなり、家族に精神的な負担がかかることもある。  鎮静を受けた患者の遺族を対象にした02年の調査では、79%が鎮静に「満足」と答えた一方、話ができなくなることがつらかった(49%)、鎮静を決める責任を負うことが重荷だった(25%)などの苦しい経験も明らかになった。  調査した聖隷三方原病院(浜松市)の森田達也副院長は「鎮静を選ぶかどうかは患者の意思が基本だ」と話す。患者が鎮静を望んでいても家族が受け入れられずに見送られることもあり、「鎮静に限らず、最期をどう過ごしたいかを家族に伝えておくことが大切だ」という。
■ 現状は医師間でも差  患者の意識を深く下げ続ける鎮静は、苦痛が耐えがたく、他の治療では対処できない「治療抵抗性」の状態である場合に許容されてきた。通常、死が数時間から数日に差し迫った状況で行われる。標準的な緩和ケアが提供されていることが検討の前提となる。学会の指針でもこの方法が相対的に最善であるかや、患者・家族の意思などについて、要件を示している。  ただ、実際は全国に400近くある緩和ケア病棟でもケアの質に差がある。京都大の恒藤暁教授(緩和医療科)は「在宅ケアではその差がさらに大きい。教育や研修が追いついていない部分もある」と指摘する。鎮静を選びやすかったり、逆に避ける傾向があったりと、医療者一人ひとりの考え方も違う。  医療者ごとに判断が揺らがないよう、埼玉県立がんセンター緩和ケア科では2年半前、鎮静の妥当性を検討するチェック用紙を導入した。苦痛の種類や、他の緩和方法がないか、同意の状況などを記入し、複数の医療スタッフが意見を交わす。余宮きのみ科長は「紙に書くことで情報を共有して、問題点を把握できる。安易な鎮静は特に避けたい」と話す。  学会は鎮静の指針の改定作業を進めている。緩和ケアの専門家以外の医療者が使うことも念頭に、鎮静の検討前に実施すべき治療や注意点を大幅に加筆し、目安にしてもらう方針だ
(阿部彰芳)> とある。

 いろいろな "臓器" が、"iPS細胞" などから作製されてもいる近年である。 現状における "ドナー不足" 状況にあって、"臓器移植" が迎える次の課題は "臓器作製" への挑戦となる。

 ◆ 参照 当誌過去の "臓器作製" 関連記事

  <......血液中の老廃物をろ過するなどして尿を作る腎臓は約100万個の組織「ネフロン」の集合体。今回、腎臓を作り出すもとになる体性幹細胞をラットから採取し、培養法を工夫してネフロンに変化させた。体性幹細胞から立体的な腎臓構造を作製したのは世界初という。  今後、完全な形に近づけ、腎不全や糖尿病による腎臓病患者に移植する再生医療に役立てる。......> ( 腎臓病に朗報!"体性幹細胞"からの"腎臓の立体組織"作製に成功!岡山大・杏林大など!/当誌 2014.00.00


 今回注目する下記引用サイト記事動物内でヒト臓器作製、文科省専門委が容認方針...「禁止」の現行指針を改正へ/yomiDr. ヨミドクター/2017.08.22 は、  <動物の受精卵が少し育った状態である胚に人の細胞を入れ、動物の子宮に戻して妊娠させる研究について、文部科学省の専門委員会は21日、容認する方針を決めた。  研究を禁止する現行指針を見直す。同省は年内にも人の細胞が混じった胎児の出産まで認めるかどうかを最終判断し、来年度中の指針改正を目指す> と報じている。

 <......同省は、移植に使う人の臓器をブタなどの動物の体内で作製する研究の実施について、4年前から指針の見直しを議論してきた。この日の会合では、過去の研究から、人と動物の細胞が混じった個体が人のような高い認知機能を持つ可能性は極めて低いなどとして、子宮への移植を認めた。  一方、神経細胞や生殖細胞の作製を目的とする研究や、人に近いチンパンジーなどの霊長類を使った実験の是非については引き続き議論することになった。  新たな指針では、各研究機関から申請された研究計画を国が個別に審査し、研究の妥当性や透明性を確認する。東京大などのチームが、特定の臓器を作れなくした動物の胚に、人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を入れて、動物の体内で人の臓器を作る技術を開発しているが、国内では研究が禁止されていた> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事サルナシ茶に前がん病変予防効果 産地の新庄村「特産化に弾み」/山陽新聞/2017.08.20 - 23:30 は、  <岡山大大学院医歯薬学総合研究科の有元佐賀恵准教授(60)=遺伝毒性学=は、サルナシ茶大腸がんの前段階である「前がん病変」予防する効果があることをマウスによる実験で確認した。有元准教授は「大腸がん発症を抑える効果も大いに期待できる」としており、岡山県内唯一の産地・新庄村は健康面での特性をアピールして特産品の魅力アップを目指す> と報じている。

 <......実験大腸がんを誘発させる物質を注射したマウス各5匹にサルナシ茶と水道水を飲ませ、7週間後に1匹当たりの前がん病変の平均発生数を比較した。その結果、サルナシ茶を飲ませたマウスは、水を飲ませた場合の半数以下に抑えられたという。  「前がん病変で効果が見られたことで、大腸がんそのものにも抑制効果が期待できる」と有元准教授。今後、マウスの数を約3倍に増やして前がん病変の実験データの精度を高めるとともに、大腸がんに対する効果も調べる。  大腸がんは、果物などを摂取することで発がんリスクを抑えられるとされる有元准教授は2013年にサルナシの果汁に大腸がんの前がん病変の抑制効果があると確認したことから、枝葉を使用する茶にも同様の効果があるとみて昨年6月に研究を始めた。  新庄村にはサルナシの自生地があり、村が02年から栽培を奨励。現在は農家など19戸1団体でつくる村サルナシ栽培研究会が約1・36ヘクタールで植栽し、生食用などに販売している。  小倉博俊村長は「実だけでなく枝葉にも健康効果があることが判明し、サルナシ全体の価値を高める成果を得た。生産拡大や加工品のラインアップ拡充を支援し、特産品化に弾みをつけたい」と話す。  サルナシ マタタビ科でキウイの原種とされる。山岳地帯に自生し、果実は直径2~3センチの緑色。ビタミンCが豊富で、滋養強壮効果があるという。新庄村では例年8月下旬から9月上旬に収穫される。有元佐賀恵准教授は2010年に村の依頼で研究に着手。果汁については12年に皮膚がん、13年に大腸がんの前がん病変、14年に肺がん、16年に放射線障害の抑制効果を公表している> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事薬害防止 第三者組織創設 厚労相の約束、放置 被害者、実現求める/毎日新聞/2017.08.20 東京朝刊 は、  <「薬害を二度と繰り返さない」という決意のもと、医薬品行政を第三者の専門家が監視・評価して安全強化に役立てる組織の必要性が数年前、本格的に議論された。歴代の厚生労働相が設置を明言した時期もあったが、その後、法改正されぬまま放置された。来年1月に薬害C型肝炎訴訟の和解合意から10年になるのを前に、被害者たちは「約束を守って」と声を強めている【清水健二】  第三者組織は、独立性を持った行政機関として、医師、薬剤師、法律家、一般市民らが医薬品の安全性に関する情報を広く収集し、国に提言や勧告をする。鉄道や航空機事故を調査する国土交通省の運輸安全委員会や、消費者行政に対して意見できる内閣府の消費者委員会に近いイメージだ> と報じている。

 <......繰り返される訴訟  薬害とは、一般的な薬の副作用と異なり、社会が許容できないほど重大な健康被害が広がる状態を言う。サリドマイド、スモン、エイズ、ウイルス性肝炎と、日本では薬害が幾度も社会問題化した。  その多くに共通するのが、危険性の情報に触れながら、使用禁止や回収などの対応が後手に回る行政の怠慢だ。民間機関「臨床・社会薬学研究所」の片平洌彦(きよひこ)所長は「海外情報の迅速な入手や副作用情報の公開は進みつつあるが、それを被害者の視点で公的な立場から分析・警告する機能がないのが、薬害の根っこにある」と語る。  薬害と再発防止の歴史は、裁判の歴史でもある。スモン訴訟の和解(1979年)を機に「医薬品副作用被害救済制度」が導入され、刑事事件にもなった薬害エイズ(96年和解)は、承認審査体制や市販後の安全対策を強化する薬事法改正につながった。  00年代に入っても、抗がん剤イレッサによる肺炎の多発が問題になり、裁判は原告側が敗訴したが、保険適用の対象者が大幅に限定された。16年からは子宮頸(けい)がん予防のワクチンを巡る集団訴訟が起きている。  エイズ訴訟などを手掛けてきた医療問題弁護団顧問の鈴木利広弁護士は「振り返れば、国は被告席から一度も外れたことがない。繰り返される謝罪が政治的な判断で、官僚組織の中に反省が行き届いていない表れだ」と指摘。その上で「必要なのは対立ではなく、官民の対話による再発防止の仕組み作り」と訴える。その一つが、被害者も参加した第三者組織だという。  全国薬害被害者団体連絡協議会などは24日、厚労省の前庭に建つ「薬害根絶誓いの碑」の前で集会を開き、第三者組織の早期設置などを訴える予定だ> とある。

 認知症は、これに移行する前段階の「軽度認知障害MCI)」で早期発見、早期対応することが重要だと言われてきた。 そのための早期発見技術の開発も進められている。

 ◆ 参照 当誌過去の "MCI" 関連記事

 (1) <......新たな判定方法は人工知能(AI)に使われる深層学習(ディープラーニング)を活用した。過去の膨大な症例から、タンパク質などの血液成分と認知症の進度の関連を調べた結果を基に判定する。......> ( 認知症の「前兆」早期発見! AIの深層学習(ディープラーニング)を活用!(日大工学部)/当誌 2017.06.13
 (2) <日本大工学部(福島県郡山市)は、認知症に移行する前段階の「軽度認知障害(MCI)」を簡易に高精度で判定する手法を開発した。これまでは専門的な問診や画像診断などが必要だったが、健康診断で実施する血液検査のデータのみを使って9割を超す高い確率で推定できる。> ( "認知症:軽度認知障害(MCI)"の兆候を簡易判定、血液検査データで!早期発見!(日大)/当誌 2017.05.18

 今回注目する下記引用サイト記事認知症「前段階」半数回復 愛知で高齢者4年追跡/47NEWS - 医療新世紀/2017.08.15 は、  <認知症の前段階といわれる「軽度認知障害」(MCI)と判定された在宅の高齢者4年間追跡したところ、半数近くは正常な認知機能を回復したとの研究を、国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)の島田裕之・予防老年学研究部長らのチームがまとめ、米医学誌に発表した。  MCI認知症に進行するばかりでなく相当程度、回復可能なことを示した。チームは、回復した人の生活面の特徴などの分析を進めている> と報じている。

 <......島田さんによると、MCIは「認知症ではないが認知機能の一部が低下」「日常生活は自立」などの特徴があり、いわば認知症と異常なしの間のグレーゾーン。厚生労働省研究班は2012年時点のMCI人口を400万人と推計。島田さんらの研究では、65歳以上の20%程度がMCIとみられるという。  チームは、大府市に住む約4200人の高齢者11年から翌年にかけ認知機能テストを受けてもらい、4年後の結果と比較した。  テストは記憶力、注意力、実行機能、処理速度の各領域で認知機能を評価研究開始時点で約740人(18%)がMCIと判定された。4年後、このうち14%が認知症になったが、46%は異常なしのレベルに戻った。  回復した人の割合は、機能低下の領域が単独だと39~57%だったが、低下が複数領域にわたると21~26%と低かった。逆に、認知症に進行した人の割合は、複数領域で機能低下がみられた人の方が多かった。  MCIからの回復は海外でも報告されているが、回復率は2~50%台と研究によって大きな差があった> とある。

 恐い "合併症" にもつながる可能性が高いと言われる "(2型)糖尿病" は、増加の一途をたどっている。 その指標である "血糖値" が、もっと簡単に測定できれば生活習慣の改善にも弾みがつく、と考えられてきたのだが......。

 今回注目する下記引用サイト記事血糖値測定、指に光当てるだけ 採血要らず5年後販売も/共同通信/2017.08.18 - 18:35 は、  <指に光を当てるだけで血糖値を測定できる技術を開発したと、量子科学技術研究開発機構のチームが18日発表した。糖尿病の患者が針を刺す採血の痛みを感じることなく手軽に血糖値を調べる測定器の実現につながるという。国から医療機器の承認を受ける必要があり、5年後の一般向け販売を目指している> と報じている。

 <......同機構関西光科学研究所(京都府)の山川考一さんによると、現在は指に小さな針を刺してわずかな血を採り、小型センサーで血糖値を測る測定器が主流。感染症の危険もあるほか、使い捨て針の交換などで年間約20万円かかるこのため患者の負担が軽く、簡単に測る方法が望まれている> とある。

 "iPS細胞" 技術の研究は、 "再生医療" や "創薬" の研究分野で急速な展開を見せている。 さらに、"生殖" の分野にも新たな動向が生み出されつつある。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS 精子" 関連記事

 (1) <絶滅危惧種に指定されている国の天然記念物アマミトゲネズミの細胞から人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作り、精子や卵子に成長させることに成功したと、宮崎大などのチームが12日、米科学誌電子版に発表した......> ( "絶滅危惧種"(天然記念物アマミトゲネズミ)の精子卵子作製!iPSから、奄美のネズミ!/当誌 2017.05.15
 (2) <精子と卵子のもとになる「始原生殖細胞」とみられる細胞を、人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から高い効率で作製する手法の開発に成功したと、京都大の斎藤通紀教授のチームが......> ( 精子卵子のもと"始原生殖細胞"を、人のiPS細胞から高効率で作製の手法開発成功!京大/当誌 2015.07.19


 今回注目する下記引用サイト記事iPSで無精子症マウスから子 京大、不妊治療に期待/共同通信/2017.08.18 - 02:00 は、  <性染色体の異常で起きる「無精子症」のマウスの人工多能性幹細胞(iPS細胞)から精子を作り、通常の卵子と体外受精させて、異常のない子を誕生させることに成功したと、京都大の斎藤通紀教授(細胞生物学)らの国際チームが17日付の米科学誌サイエンス電子版に発表した> と報じている。

 <......無精子症であっても、iPS細胞にするとなぜ精子ができるようになるのかのメカニズムは不明。斎藤教授は「iPS細胞の作製過程で異常な染色体が欠落するのではないか。染色体や遺伝子異常が原因の不妊の治療法開発につながる可能性がある」としている> とある。

 "関節リウマチ" は、激しい痛みが伴うばかりか、進行させると "関節の破壊、人工関節手術" に至るリスクがある。 それに対して、近年では "関節を破壊から防ぐ抗リウマチ薬と生物学的製剤" で治療が可能。 ただし、"生物学的製剤" は非常に高額で、治療期間も長期にわたることもあり、先ずは、"関節リウマチ" であるのかどうかの "診断" が欠かせないとされている。

 ◆ 参照 当誌過去の "関節リウマチ" 関連記事

 (1) <......リウマチの原因は不明だが、本来は外敵から自分の体を守るはずの免疫細胞が、関節で骨と軟骨を包む「滑膜」に集まって攻撃し、炎症を起こす。これが続くと滑膜が増殖、次第に骨や軟骨が破壊され、激しい痛みやはれが出る。進行すると関節が変形し、人工関節が必要な場合もある。  痛みなどの症状だけを抑える非ステロイド系抗炎症薬や副腎皮質ステロイドもあるが、関節を破壊から防ぐのが抗リウマチ薬と生物学的製剤だ。......> ( 関節リウマチ治療薬のバイオ後続品、開発中止!開発や製造費がかさむ困難!(第一三共)/当誌 2017.07.07
 (2) "関節リウマチ"の治療で"生物学的製剤"と呼ばれる"新薬"を使う人が増加!薬価は高額!/当誌 2016.10.11


 今回注目する下記引用サイト記事米で関節リウマチ診断薬発売 日本医療機器開発機構/日本経済新聞 電子版/2017.08.17 - 0:36 は、  <医療機器の開発や事業化を支援する日本医療機器開発機構(東京・中央)は9月上旬にも米国で高精度の関節リウマチ向け診断薬事業に参入する。まず臨床研究用として売り出す。バイオベンチャーのケイティーバイオ(千葉県船橋市、津坂憲政社長)から事業化の権利を取得した。高齢者に多い関節リウマチは、米国での需要が大きいと判断した。  受託検査会社などの臨床需要を取り込み、年間5千件程度の需要を見込む> と報じている。

 しばしば、がんが "骨に転移" すれば、"激しい痛み" が伴うと恐れられてきた。 では、一体、どのようながんが、"骨転移" に繋がるのであろうか。

 ◆ 参照 当誌過去の "骨転移" 関連記事

  <......乳がんは、手術をしても、その10年後や20年後でも再発や転移する場合があることが知られている......> ( "乳がん"は"どの部位に転移しやすい"のか? - "皮膚転移・骨転移の症状"とは?/当誌 2014.00.00


 今回注目する下記引用サイト記事多い乳がん、肺がん がんの骨転移 整形外科医 今泉佳宣氏/岐阜新聞/2017.08.14 は、  <がんの治療を難しくする要因の一つが転移です。転移とは、初めにがんのできた部位(臓器)と違うところに、がん細胞がすみついてしまう状態を言います。転移を生じやすい部位肺、肝臓、脳そして骨です。がんが骨に転移した場合整形外科医は内科など他の科の医師と協力して治療にあたります。  骨への転移の多いがん乳がん、肺がん、前立腺がんや多発性骨髄腫などが挙げられます。胃がんや大腸がんといった消化器系のがん、頭頸部(とうけいぶ)のがんは比較的少なく、肝臓がんや腎臓がんはその中間とされています> と解説している。

 <......一般的に骨に転移する部位として多いのは脊椎、骨盤、股関節(大腿骨(だいたいこつ))、肩関節(上腕骨)です。がんが骨へ転移すれば、必ず痛みがあると思われがちですが、骨へ転移してもがんが小さければ痛みはありません。  骨へ転移したがんが見つかるパターンには、二通りあります。一つは原発巣と言われるもとのがんが診断された状態で、骨への転移がないかどうかを調べて見つかる場合です。もう一つは、腰や背中、あるいは股関節や肩関節に痛みを感じて整形外科を受診した時に、たまたまがんの骨への転移が見つかることがあります。  後者の場合、患者さんは自らががんを患った状態であることを全く知らないため、医師もがんが骨へ転移していることを、告知すべきかどうかの判断に迷うことがあります。検査で原発巣を診断した後、最終的には骨への転移を告知する場合が多いのですが、その場合には、患者さんの精神状態にもできるだけ配慮します。  骨に転移したがんの治療は、通常のがん治療と同じです。抗がん剤による化学療法や放射線療法、手術を組み合わせて行います脊椎に転移して脊髄まひを生じている場合や、大腿骨など下肢の骨に転移して骨折を生じ、歩くことができない場合には、手術療法を優先しますが、手術よりも化学療法や放射線療法が行われることが多いです。患者さんが高齢であったり、多発性に骨への転移を生じている場合には、積極的な治療を諦め、できるだけ痛みなどの苦痛を取り除く、緩和ケアが行われることもあります。  かつては、がんが骨に転移したら諦めるしかないと言われていました。今でも治療が難しいことには変わりありませんが、適切な治療を行うことで、痛みなどの症状が軽快し、生活の質を改善させることが可能な事例もあります(朝日大学村上記念病院教授)> とある。

 がん治療の一環として、"がん腫瘍内の血管新生" を阻止するというアプローチが、かねてより試みられている。
 "血管新生" の阻止とは、"がん腫瘍" に栄養を供給するために新しく血管が形成されてしまうことを阻止するというものであり、いわば "がん腫瘍" に対する "兵糧攻め" とも言える治療なのである。


 ◆ 参照 当誌過去の "血管新生" 関連記事

 (1) <岡山大学の妹尾昌治教授らの研究グループは、がん幹細胞が血管の細胞へ分化して腫瘍内で血管系を形成することを世界で初めて証明した。効果的な制がん剤開発につながると期待される......> ( "がん幹細胞"による腫瘍内血管系の形成を世界初証明!効果的な制がん剤開発に(岡山大)/当誌 2016.10.05
 (2) <"がん組織" は、自らの増殖のために "毛細血管" を作り出す( "血管新生" )と見られている。 そこで、この動きを封じることを "がん治療" の有効な方法と考える研究も進められている。> ( "新たな血管の形成"に関わる"特定の酵素"を働かなくして、"がんの転移"抑制!(近畿大)/当誌 2016.01.10


 今回注目する下記引用サイト記事がんに栄養送らせない/肺がん治療最前線/日刊スポーツ/2017.08.15 - 07:57 は、  <肺がん治療30年のスペシャリスト、国立がん研究センター中央病院の大江裕一郎先生(57)が、最新の肺がん治療を教えてくれます。  【 血管新生阻害薬って何? 】  がんが大きくなって腫瘤(しゅりゅう)を形成するには、がん細胞に栄養や酸素を送り込む血管が必要になります。このような腫瘍血管などが新たにできることを血管新生といい、この血管の新生を阻害する薬が、血管新生阻害薬分子標的薬の1つです。  また、血管新生阻害薬は新生された腫瘍血管を正常化し、併用する抗がん剤の腫瘍組織への移行を良くすることにより抗がん剤の作用を増強するといわれています> と解説している。

 <......日本では血管内皮増殖因子(VEGF)に対する抗体であるアバスチンと、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR-2)に対する抗体であるサイラムザが、非小細胞肺がんに対して承認されています。いずれの薬も、カルボプラチンとパクリタキセルやドセタキセルなどの化学療法と併用すると、抗腫瘍効果が増強します。  血管新生阻害薬を化学療法と併用することにより、腫瘍が縮小する割合、病気が悪化せずに生存できる期間、生存期間ともに向上することが示されていますが、副作用も増強します。アバスチンは肺からの出血の危険性があり、扁平(へんぺい)上皮がんの患者さんには使用できません。血管新生阻害薬を併用すると抗がん剤の副作用である白血球減少、血小板減少、貧血などの血液毒性が少し増強します。それ以外の血管新生阻害薬による副作用として、出血、高血圧、タンパク尿、腸管穿孔(せんこう)、血栓塞栓(そくせん)症などが出現する可能性があります。  特に高齢の患者さんの場合は、担当医とよく相談の上、血管新生阻害薬を併用するかどうかを決めてください  ◆大江裕一郎(おおえ・ゆういちろう)1959年(昭34)12月28日生まれ、東京都出身。57歳。東京慈恵会医科大学卒。89年から国立がんセンター病院に勤務。2014年、国立がん研究センター中央病院副院長・呼吸器内科長に就任。柔道6段。日本オリンピック委員会強化スタッフ(医・科学スタッフ)、日本体育協会公認スポーツドクターでもある。> とある。

 医療現場では、幹細胞/万能細胞は、「使えるか」の期待水準を超えて、早くも、再生医療や創薬などで「どう使いこなすか」で競う時代! となっているのだという。

 今回注目する下記引用サイト記事万能細胞 実用化競う ES・iPS、再生医療で治験続々/日本経済新聞/2017.08.14 - 00:45 は、  <再生医療や創薬で革新を起こそうと、体の様々な組織になる幹細胞の活用に世界が大きく動き出した幹細胞の中でも万能細胞と呼ばれるiPS細胞を京都大学の山中伸弥教授が開発してから10年余り。医療現場は「使えるか」という期待を超え、「どう使いこなすか」を考える時代に入った。遺伝子を自在に改変する「ゲノム編集」などバイオ技術の急速な進歩も追い風になっている。  「細胞がしっかり定着し、異常もない」。6月中旬、米ボストンで開かれた国際幹細胞学会。イスラエル・ヘブライ大学のベンジャミン・ルビノフ教授の表情は自信に満ちあふれていた> と報じている。

 <......胚性幹細胞(ES細胞)から作った網膜の細胞を「加齢黄斑変性」という目の病気の患者に移植する臨床試験(治験)に取り組む。  再生医療の先駆けとしてES細胞を使う治験は、既に米国や英国、韓国など世界各国で始まっている。米国はiPS細胞でも米国立眼科研究所のカピル・バーティ主任研究員らが2018年夏をめどに治験を始める。  日本では14年、理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーらが患者のiPS細胞から作った網膜の細胞を目に移植する世界初の臨床研究を実施した。日本で再生医療への応用といえば、世界とは逆にiPS細胞が先行する。  ES細胞iPS細胞幹細胞の中でも万能細胞と呼ばれ、体のほとんど全ての細胞に育つ。  同じ万能細胞でも、受精卵から生み出すES細胞は生命倫理上の問題があると日本では受け止められた。そこに皮膚や血液の細胞からでも作れるiPS細胞が日本で誕生した。政府はiPS細胞に支援を集中し、ES細胞の研究は停滞した。  この間にも海外では、不妊治療でいらなくなった受精卵ES細胞研究に生かし、データを着実に積み上げた。世界は「再生医療に使うなら、ES細胞とiPS細胞に大差はない」(英ケンブリッジ大学のルドビック・バリエ教授)との考えが大半だ。万能細胞をいかに使いこなすかに研究の焦点が移っている。  ES細胞iPS細胞かという二者択一の議論よりは、「再生医療に使うにはどうすべきか」という発想が行き渡る。患者への応用はまだ先だが、将来を見すえた考えができるのは、再生医療研究が最新のバイオ技術と次々に結びついているからだ。  米ハーバード大学のジョージ・チャーチ教授は「この2年間、(再生医療に相当する)細胞治療に、遺伝子操作を応用する研究の増加はすさまじい」と話す。  期待がかかる技術の一つがゲノム編集だ。   ―― 以下略 ――> とある。

 各種のがんが、"遺伝子変異" と深い関係を持ち、"遺伝子改変(ゲノム編集)" 、再注入で奏功するのではないかといった研究は進められている。 とはいうものの、残念ながら、こうしたアプローチは治療現場での現実ではなく、様々な問題を解決した後の今後のテーマとされている。

 ◆ 参照 当誌過去の "ゲノム編集" 関連記事

  <......研究グループは10月28日に実施した臨床試験で、肺がん患者の血液から細胞を取り出し、免疫反応をつかさどる遺伝子を「クリスパー・キャス9」と呼ぶゲノム編集技術で操作。がん細胞を攻撃するように改変し、患者に戻した。......> ( 「ゲノム編集」技術、初の"人体への応用"!"肺がん患者"に、中国の研究グループ!/当誌 2016.11.18


 今回注目する下記引用サイト記事がん遺伝子治療でトラブル相次ぐ...効果得られず/YOMIURI ONLINE/2017.08.12 - 06:10 は、  <がん細胞の増殖を抑えるとされる遺伝子を注入する国内未承認の治療を行うクリニックで、期待した効果を得られなかったとする患者側とのトラブルが相次いでいる。  効果や安全性が立証されないまま保険適用外の高額な自由診療で実施するクリニックが問題となっており、専門の学会が国に対策を求めている> と報じている。

 <......生きられると喜んでいた夫は、裏切られた思いに突き落とされました」。東京都内のクリニックでがん遺伝子治療を受け、その後に亡くなった男性患者の妻(49)が取材に心情を語った。  男性は2014年6月、舌がん再発し、入院先の大学病院で余命半年と告げられた。息子が何か治療法はないかとインターネットで探し、このクリニックを見つけた。面談した妻に、クリニックの院長(当時)は「ここで命が助かります。遺伝子が変異した状態では抗がん剤や放射線は効かないので、すぐに中止してください」などと説明した。   ―― 以下略 ――> とある。

 抗生物質の多くが効かなくなった "多剤耐性菌" の "院内感染" という最悪のケースは、国内でも既に発生し、報じられてもきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "新型多剤耐性菌(CRE)" 関連記事

  <ほとんど全ての抗菌薬が効かない多剤耐性菌「メタロβ(ベータ)ラクタマーゼ(MBL)産生菌」の院内感染が、国立病院機構大阪医療センター(大阪市中央区)で起きていたことがわかった。......MBL産生菌の種類が肺炎桿菌(かんきん)など4種類以上あることを確かめた。事情を知る感染症の専門家は「新型多剤耐性菌(CRE)による院内感染だ」と説明する。CREの大規模院内感染は国内では報告例がないという。> ( "新型"多剤耐性菌(CRE)か?! 院内感染110人/大阪医療センター 免疫低下患者は要警戒?!/当誌 2014.03.20


 今回注目する下記引用サイト記事 :  北九州、3人死亡の病院長が陳謝 薬剤耐性菌感染/共同通信/2017.08.11 - 12:45 /  北九州、耐性菌に感染3人死亡 入院中の80~90代/共同通信/2017.08.10 - 20:24 は、  < 北九州市の東筑病院で多くの抗生物質が効かないカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)に感染した入院患者3人が死亡した問題で、早川知宏院長が11日に記者会見し「多大な迷惑をお掛けした」と陳謝した再発防止に向け、医師や看護師による巡回の頻度を高めるなどの対策を新たに取ったことも明らかにした> と報じている。

 <......東筑病院では、入院していた80~90代の男女4人がCREに感染し、男性2人と女性1人が肺炎で7月に死亡した。

  北九州市の東筑病院は10日、80~90代の入院患者の男女4人が、多くの抗生物質が効かないカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)に感染し、このうち3人が死亡したと明らかにした。  病院によると、4人は2016年10月以降に感染が確認され、今年7月に3人が肺炎で相次ぎ死亡した。残りの1人の容体は安定しているという。死亡した3人のうち80代の男性2人は同病院での院内感染の疑いがあるとしている。  病院からの届け出を受け、北九州市保健所は4日に病院を立ち入り検査した。同病院は約190人が入院しており、市は「感染拡大防止を指導する」としている> とある。

 落語好きで、"柳家小三治" も好感を持っているだけに、その "小三治" が、"アルツハイマーの疑い" だという伝えは、やや衝撃であった。 それは、"落語家" という職業柄が "アルツハイマー" からは遠いと勝手に思い込んでいたからなのかもしれない。

 今回注目する下記引用サイト記事小三治「アルツハイマー疑い」の衝撃 多くのネタ記憶する落語家の頭脳でも.../zakzak by 夕刊フジ/2017.08.09 は、  <病気療養を発表した人間国宝の落語家、柳家小三治(77)が、アルツハイマーの疑いがあることを明かした。多趣味で博覧強記として知られる才人だけに、その衝撃は大きい> と報じている。

 <......7日、東京・池袋演芸場の高座に上がった小三治は、マクラで「今まで発表してなかったけど、今年に入ってアルツハイマーって言われてね」と衝撃の告白。  ざわめく客席に「この年になると、みんなそうなんだよ」と続け、会場をわかせた。年をとって物忘れも多くなっているところに、今年初めにアルツハイマーの疑いがあると指摘されたため、治療を続けているという。  「"マクラの小三治"との異名を持つほど、話の引き出しが多い人。バイクやスキー、俳句にオーディオと多趣味なうえ、博覧強記で知られる人でもアルツハイマーの可能性があるとは」とマスコミ関係者は驚きを隠せない。  多くのネタを記憶し、しゃべりを生業としている落語家が、アルツハイマーというのは意外に思えるが、「アルツハイマーは病気だから、頭を使う仕事だろうが、手を使う仕事だろうが関係ありません」と山野医療専門学校副校長で医学博士の中原英臣氏。「むしろ、落語家という仕事のおかげで発症が遅れたのかもしれない」とも。  「アルツハイマーは、どういう人がなりやすいのかといった傾向も分かっていないなど、まだ解明されていないところも多く、十分な治療法もない病気です」  名人芸はどうなるのか> とある。

 "がん治療" に関する端的な指標は、"5年生存率(5年相対生存率)" であるとされている。

 今回注目する下記引用サイト記事がんセンター がん生存率188病院公表 肝、肺で高低差/毎日新聞/2017.08.09 - 00:00 は、  <国立がん研究センターは9日、がんと診断された人を、治療によってどの程度救えるかを示す「5年相対生存率」について、がん治療拠点の約半数にあたる全国188の病院別データを初めて公表した。肝臓、肺がんの生存率はばらつきが大きい一方、乳がんは比較的小さかった。同センターは「病院ごとの特徴を読み取り、受診の参考にしてほしい」と話している> と報じている。

 <......2008年にがんと診断された人で、全国の「がん診療連携拠点病院」など425病院のうち、患者の生死を90%以上把握している209病院の21万4469症例を分析した。このうち、188病院が個別データの公表に応じた。  病院別に、患者の多い主要5部位のがん(胃、大腸、肝臓、肺、乳房)の5年生存率をはじめ、患者の年代、がんの進行度を示す病期(ステージ)ごとの患者数などが公表されている。ただし生存率は、治療開始時のがんの進行度や年齢などが考慮されておらず、治療の優劣を示すものではない。  肺がんは、最も高い5年生存率だった病院が68.9%だったのに対し、最も低い病院は2.3%だった。他の部位と比べステージにより生存率の違いが大きいためで、ステージの進んだ患者は、地域の中核病院に集まる傾向があることなどが考えられる。肝臓がんも71.6%から15.8%と開きが大きかった。  一方、乳がんは最も高い病院で100%。最も低い病院でも81.7%と公表した全病院で80%を超えた。  患者数が最も多い大腸がんは、高齢になるほど治療を控える傾向が高く、最も進行したステージ4では、85歳以上の36.1%が「治療なし」だった。  病院別の生存率の公表は患者団体からの要望などに基づくもので、同センターの若尾文彦・がん対策情報センター長は、今回の集計結果を「患者さんの病院選択に資するものにはまだなっていない」としながらも「病院ごとにどういう患者さんが多いのか、それによってどのような治療成績が出ているのか参考にしてもらえるものが出せた」と話した。【野田武】   集計結果は国立がん研究センターが運営するウェブサイト「がん情報サービス」内で公開されている。アドレス= http://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/brochure/hosp_c_reg_surv.html

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  5年相対生存率  がん医療の分野で、治療効果を判定する重要な指標の一つ。がんと診断された患者が5年後に生存している確率(実測生存率)を、一般の日本人全体が5年後に生存している確率で割って算出する。実測生存率から、がん以外の他の病気や事故によって死ぬ割合を取り除いているため、治療でどのくらい生命を救えるかの目安になる。数値が大きければ治療で生命を救える可能性の高いがん、小さければ生命を救うのが難しいがんだと言える
> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事がん治療、高齢者には控える傾向 国立センターが初集計/共同通信/2017.08.09 - 00:09 は、  <各地のがん医療を中心的に担う病院で、75歳以上の患者には手術後の抗がん剤投与を省くなど、患者が高齢になるほど積極的な治療を控える傾向があるとの調査結果を国立がん研究センターが8日、発表した> と報じている。

 <......早期の胃がんでは85歳以上の患者の2割が、痛みを和らげる以外は「治療なし」だった。薬の副作用や手術による体の負担を減らし痛みを取り除くなど、高齢者の体調に合った治療法を選択したとみられる。高齢者のがん医療の実情を大規模集計したのは初めて。  ただ実際の医療現場では、治療の加減は医師の経験に任され、医学的な根拠は乏しいのが現状。高齢の患者に合った治療指針の確立が急務> とある。

 輸血には、その大半を占める赤血球輸血に加えて血小板輸血がある。 そして、"血小板" は、献血で集められるものの、保存期間は短く慢性的に不足し安定供給が課題とされてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "血小板" 関連記事

 (1) <出血を止める血液の成分である血小板を短時間で大量に作る仕組みを、栃木県下野市の自治医科大学などの研究グループが新たに発見し、献血で不足しがちな血小板の確保につながると期待......> ( 献血だけでは不足しがちの"血小板"を短時間に大量に作る仕組み発見!(自治医科大学)/当誌 2015.05.13
 (2) <人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、血小板のもとになる巨核球という細胞を作製し、血小板を大量に作り出す方法を京都大iPS細胞研究所などのチームが確立。血小板は血液成分の一つで、血液がんの患者らへの輸血に利用される。献血で集められるが、保存期間は短く慢性的に不足し安定供給が課題だ......> ( 京大、iPSで"血小板"(←巨核球)大量作製 輸血安定供給へ!"赤血球量産"技術も既に!/当誌 2014.02.15


 今回注目する下記引用サイト記事iPSから血小板量産を確立 ベンチャー企業が共同体で/共同通信/2017.08.07 - 12:22 は、  <ベンチャー企業「メガカリオン」(京都市)は、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から輸血用の血小板を作り、量産できる製法を、製薬企業などとのコンソーシアム(共同体)により確立したと7日、発表した> と報じている。

 <......人での安全性や効果を確かめる臨床試験(治験)を日米で2018~19年ごろ実施予定。再生医療等製品として厚生労働省へ申請し、20年の製造販売承認を目指す。  メガカリオンは京都大などから提供を受けたiPS細胞から、血小板のもととなる細胞を作って凍結保存し、解凍して培養し、止血作用がある血小板に変化させる。共同体として血小板の品質確保や保存、分析などに当たる> とある。

 がんの治療で手術、放射線、抗がん剤などの薬に次ぐ「第4の治療法」と言われる免疫療法> が、玉石混交の模様で展開し続けている。

 今回注目する下記引用サイト記事広がる、がんの免疫療法 大きく分けて2タイプ/朝日新聞/2017.08.06 - 06:00 は、  <がんの治療で手術、放射線、抗がん剤などの薬に次ぐ「第4の治療法」と言われる免疫療法様々なタイプがあり、保険適用が進む薬がある一方、治療の効果が明らかでないものもあります> と解説している。

 <......免疫とは自分(自己)と、異物(非自己)を見分け、異物を攻撃して体を守る仕組みのことです。異物には、体外から侵入する細菌やウイルスといった病原体と、がん細胞のように体内で発生する異常な細胞があります。  免疫には自然免疫と獲得免疫の2種類があります。最初に異物を攻撃するのが自然免疫です。白血球の一種の好中球やマクロファージは異物を食べ、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)は細菌などに感染した細胞やがん細胞を攻撃して被害が広がるのを防ぎます。一方、獲得免疫樹状細胞から伝えられた異物の目印「抗原」の情報を記憶し、同じ異物を見つけると素早く攻撃を始めます。しかし、がん細胞も抗原を隠したり、免疫を抑える物質を出したりして巧みに増殖していきます。  これに対抗するがんの免疫療法は大きく二つに分かれます一つはがん細胞への攻撃力を強めるもので、免疫を活性化すると考えられる物質を体内に入れる方法と、体外で活性化させた免疫細胞を体内へ戻すなどの方法があります。  もう一つはがん細胞が免疫にかけているブレーキを解除して攻撃力を取り戻すもので、オプジーボ(一般名ニボルマブ)などの「免疫チェックポイント阻害薬」はこのタイプです。このタイプの薬が使えるがんの種類は広がり、複数の薬が販売されていますが、承認されたがんの患者全てに効くわけではありません。  日本がん免疫学会理事長の河上裕・慶応大教授によると、免疫チェックポイント阻害薬を単独で使った場合、がんが完全に消えるか30%以上小さくなる奏効(そうこう)率は約10~30%。河上さんは「薬が効くかどうかを見分けるバイオマーカーの開発が重要」と話します。   ―― 以下略 ――   (南宏美)> とある。

 交通事故やけがなどが原因の "脊髄損傷" は、現状、有効な治療が極めて困難とされている。

 ◆ 参照 当誌過去の "脊髄損傷" 関連記事

 (1) 軽度の脊髄損傷が回復するのに関わっている神経細胞を特定!新治療法に期待(生理学研)/当誌 2017.03.10
 (2) iPS細胞を使い脊髄損傷の患者を治療!世界初の臨床研究を2018年前半にも開始!(慶大)/当誌 2017.02.12
 (3) "iPS細胞"を"脊髄損傷"の治療に利用する臨床研究の実施計画(慶応大)、17年に申請!/当誌 2016.02.18


 今回注目する下記引用サイト記事脊髄損傷に再生医療 ニプロ、18年にも幹細胞で/新聞社/2017.08.05 - 01:00 は、  <医療機器大手のニプロは神経や軟骨に変化する幹細胞を使った脊髄の再生医療を2018年にも実現する患者の骨髄から取り出して増やした幹細胞を体内に戻す治療の試験にこのほど成功、今秋にも厚生労働省に再生医療製品として申請する。これまで損傷した脊髄を治す方法はなかったが、再生医療ならある程度の回復が見込めるため、実用化が加速しそうだ> と報じている。

 <......ニプロは札幌医科大学(札幌市)と14年から共同で研究してきた。幹細胞は体内の傷ついた場所に集まる性質がある。体内に戻した幹細胞は脊髄の損傷した部分に自然と集まり、神経を再生する。その結果、脊髄損傷により歩けなくなった患者が歩けるようになると期待されている。  交通事故やけがなどで脊髄を損傷した場合、手足のまひなど深刻な障害が残るリハビリで一部の運動機能が戻ることもあるが、現在は治療できない国内に約20万人の患者がいるとみられ、毎年5千人ほど増えている今回の治療は歩けないなど比較的重症の患者が対象になりそうだ。  ニプロの今後の課題は量産技術の確立だ。今のところ技術者が手作業で幹細胞を増やしているため、年間100人分程度しか作れないという。生産や検査を自動化する技術の開発を進めているが、人材をさらに育成できるかが焦点だ。  同じ中枢神経系である脳の疾患への応用も検討する。既に脳梗塞の患者で臨床試験を進めている。  傷ついた神経を再生医療で治療する動きは国内外で活発になっている。慶応義塾大学の岡野栄之教授と中村雅也教授らは、18年前半にもiPS細胞を使った脊髄の治療で臨床研究を始める。バイオベンチャーのサンバイオ(東京・中央)は16年から米国で脳梗塞治療の臨床試験を大日本住友製薬と共同で進めている。  ニプロの17年3月期の連結売上高は3596億円で、人工透析治療に使う人工腎臓や後発医薬品が主力だ。再生医療の関連ビジネスを新たな収益の柱に育てる。   ▼ 幹細胞 幹から枝や葉に分かれるように、さまざまな組織になる能力を持つ細胞。これまで根本的な治療法がなかった臓器や組織の再生医療の切り札として期待がかかる。大きく分けて人の体に広く存在する体性幹細胞、受精卵から作られる胚性幹細胞(ES細胞)、皮膚などの細胞から人為的に作るiPS細胞の3種類がある。> とある。

 昨今、"マダニ" による被害が目立つようだ。時あたかも自然に親しむ季節を迎えているだけに、注意を要する。

 ◆ 参照 当誌過去の "マダニ" 関連記事

 (1) 野良猫にかまれ"ウイルス感染症"を発症し、女性死亡!"マダニ感染症"哺乳類から初!/当誌 2017.07.26
 (2) 「ダニ媒介性脳炎」で男性死亡! 登山者らに驚き広がる! 札幌市、チラシで注意喚起!/当誌 2016.08.18


 今回注目する下記引用サイト記事ダニ感染症、最多の勢い 紅斑熱100人超える/共同通信/2017.08.05 - 08:38 は、  <野山にいるマダニにかまれてうつる感染症の患者数が増えている。今年に入り、発熱が特徴の「日本紅斑熱」は100人を超え、過去最多だった昨年を上回る勢い。致死率の高い「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」も、7月下旬時点としてはこれまでで最も多い。夏休みで野外での活動が多くなる中、森や草むらに入る際には、肌の露出を減らすよう専門家は注意を呼び掛けている> と報じている。

 <......日本紅斑熱はマダニにいる細菌の一種が原因で起きる。主な症状は発熱や発疹で、重症化した場合、手足が壊死した例もあるほか、年間数人が死亡している> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事抗がん剤、副作用で心筋症 仕組み解明、安全使用に期待/共同通信/2017.08.03 - 22:00 は、  <全身に転移したがんに有効とされる抗がん剤「アドリアシン」(一般名ドキソルビシン)副作用心筋症が発症するメカニズムを、自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)の西田基宏教授(薬学)らの研究グループが明らかにし、3日発表した> と報じている。

 <......グループは「副作用を抑える薬ができれば、抗がん剤を安全に使い続けることができる」と期待している。  マウスにアドリアシンを2週間投与したところ、心筋細胞の細胞膜にある「TRPC3」というタンパク質が増加。これが近くの酵素と結びついて発生する活性酸素が心筋細胞を萎縮させるとみられ、マウスの心臓が約2割軽くなったという> とある。

 "受精卵のゲノム編集" については、国際的にも生命倫理的な視点から限定的な容認に止まっているのが現状である。

 ◆ 参照 当誌過去の "ゲノム編集" 関連記事

 (1) 中国、正常な受精卵にゲノム編集! 人の遺伝子改変(病気の原因となる遺伝子の修復)!/当誌 2017.03.12
 (2) "ゲノム編集"で将来子どもも 米学術機関、遺伝性の深刻な病気を防ぐ目的に限り容認!/当誌 2017.02.16
 (3) 「ゲノム編集」技術、初の"人体への応用"!"肺がん患者"に、中国の研究グループ!/当誌 2016.11.18
 (4) 政府生命倫理専門調査会、"ゲノム編集"での人の受精卵改変を容認!基礎研究のみ....../当誌 2016.04.24
 (5) "ゲノム編集"でヒト受精卵の遺伝子を改変、2例目!中国のチーム!倫理的問題が指摘!/当誌 2016.04.11

 今回注目する下記引用サイト記事心臓病の遺伝子修復に成功 米チーム、受精卵をゲノム編集/共同通信/2017.08.03 - 05:24 は、  <【ワシントン共同】 人の受精卵をゲノム編集で改変し、心臓病の原因となる遺伝子変異を高い効率で修復することに成功したと、米オレゴン健康科学大のチームが2日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。子宮に戻して成長させるのは避けたゲノム編集は狙った遺伝子を効率的に改変できる技術人の受精卵への応用は中国で実施例があるが、米国では初めて> と報じている。

 <......従来に比べて成功率が大幅に高まり、受精卵が成長する際に正常な細胞と異常な細胞が混じる問題も避けられた。質が良い受精卵を選んで子宮に戻せば、子どもが遺伝病になるリスクを減らせる可能性がある> とある。

 iPS細胞技術の医療応用には、(1)"再生医療" 分野、(2)難病向け治療薬の"創薬" 研究分野での応用といった "二つの流れ" があると言われてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS創薬" 関連記事

  <患者から作ったiPS細胞を使い、治療薬の候補となる物質を特定する というかたちで、いわば、"患者から作ったiPS細胞" が "患者自身" の "病状" の "代理(?)" 的役割を果たす!......> ( "iPS細胞技術"で"認知症"の原因の一端が解明!"iPS創薬研究"手法で新薬に期待!(京大)/当誌 2016.10.13


 今回注目する下記引用サイト記事iPS創薬、京大が世界初治験へ 骨の難病、9月以降/共同通信/2017.08.01 - 13:53 は、  <筋肉の中に骨ができる難病「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」の治療薬の候補を、京都大の戸口田淳也教授(幹細胞生物学)らのチームが人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って発見し、臨床試験(治験)を9月以降に始めることが1日、分かった> と報じている。

 <......患者からiPS細胞を作れば、症状を体外で再現できることを利用したもので、京大によると、iPS細胞を使って開発した薬の治験は世界初。再生医療だけでなく創薬でのiPS細胞活用が進展した形> とある。

 "受精卵" の "利用や作成などの取り扱い" については、"倫理指針" によって制限を受けている

 ◆ 参照 当誌過去の "受精卵" 関連記事

 (1) 国内初、"医療目的"での"ES細胞"を作製する計画、京大のチーム、厚生労働省に申請!/当誌 2017.04.21
 (2) <再生医療に用いるための胚性幹細胞(ES細胞)を、人の受精卵から作製する計画を、京都大のチームが2日までに厚生労働省に申請した。不妊治療で使わなかった受精卵の提供を受けて、10年で約20種類の細胞株を作製する......> ( 再生医療に用いるための"胚性幹細胞(ES細胞)"を作製する計画、厚労省に申請!(京大)/当誌 2017.04.04


 今回注目する下記引用サイト記事生殖医療研究で受精卵作製 大阪のクリニック、初申請/共同通信/2017.07.31 - 19:26 は、  <大阪府内のクリニックが生殖補助医療の研究のため未成熟の卵子を体外で培養して成熟させ、受精卵を作製する研究の計画を国に申請したことが31日、分かった。文部科学省と厚生労働省の専門委員会は同日、審査を始めた。  国は倫理指針で生殖補助医療研究に限定して受精卵を作製することを認めており今回が初の申請。厚労省は「個人情報や知的財産があるためクリニック名や会議を非公開とした」としている> と報じている。

 <......研究計画は、同意の得られた女性から提供を受けた未成熟な卵子を特殊な培養液で育て、卵子の成熟する条件を調べる。成熟した卵子は夫の精子と受精させ、受精率が向上するかどうか調べる> とある。

 "がん患者" にとっての "がん治療" 選択の難しさは様々であろうが、そのひとつに、"治療効果の一指標" として使われる "CT画像" への対応というハードルがある。 もちろん、その "画像診断(読影)" 自体に難しさが伴うのだが、それ以前に、"画像自体の信ぴょう性" を判断できるのか、という問題もある。

 今回注目する下記引用サイト記事「がんが消えた」ように見せかけるトリック/朝日新聞 - apital -/2017.07.31 - 06:00 は、  <自費診療で高額な治療を提供しているクリニックのウェブサイトでは、治療前後でCT画像を提示して「がんが消えた」と称するなどしています本当にがんが消えるのならいくらでもお金を出す患者さんもいるでしょう。私も患者さんを紹介したいです。  ただ、信頼できるかどうかを検証するためには情報が必要です。科学においてはデータは第三者が検証可能なように論文として発表されますが、こうしたクリニックのウェブサイトでは論文の文献情報が記載されていることは稀です。また、文献情報があっても元の論文を読むと、動物実験や試験管内レベルの話にすぎないことが多いです。仕方がないのでウェブサイトに載っている情報を吟味するのですが、治療前後の画像をよく見ると撮影条件が異なるなどします> と説明されている。

 <......撮影条件の一つに造影剤の使用の有無があります。造影剤とは画像検査のときに診断能力を上げるために使う薬剤です。造影剤にもいろいろあって、一般の方にいちばん馴染みのあるのが上部消化管造影(胃透視)のときに使うバリウムでしょう。バリウムはX線を通しませんので画像上は白く映ります。バリウムを含んだ液体を飲み込むことで消化管の形がよりくっきりとわかります。  CT検査のときによく使われるのがヨード系造影剤です。こちらは主に静脈に注射して使います。腫瘍によっては血管に乏しかったり、逆に血管が豊富だったりしますが、造影剤を使うと血管に乏しい腫瘍は黒く、血管が豊富な腫瘍は白く映ります。腫瘍があるかどうかだけでなく、どのような腫瘍かを知るのにも役に立つのです。  以下に示すのは80歳台の転移性肝がんの患者さんのCT画像です。転移性肝がんの多くは血管に乏しく、造影剤を使うと黒く映ります(正確には腫瘍以外の正常組織が造影剤で白くなるので相対的に黒く見えます)。赤い矢印に囲まれた黒い部分が腫瘍組織です。示した場所以外にも複数の転移巣があります。  同じ日に撮影した造影剤なしの画像では、腫瘍部分はあまりはっきりしません。専用のモニターで見れば腫瘍部分がわずかに黒いのがわかるのですが、小さい画像ではわかりにくいと思います。  この造影剤あり・造影剤なしの画像を並べて、「治療によってがんが消えた」と言えば、信じる人もいるでしょう  治療効果を示したければ治療前後で同じ撮影条件の画像を比較する必要があります。医療従事者が見る論文や学会発表での症例報告で、撮影条件の異なる画像が提示されることはまずありません。しかし、高額な自費診療を提供しているクリニックのウェブサイトではよく見ます。不思議ですね。  情報を吟味した結果、患者さんを積極的に紹介したいと思えるような信頼できる自費診療クリニックはいまのところ一つもありません> とある。

2020年11月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          














関連サイトへのリンク


  • 電子書籍(eBooks)制作にフォーカスしたサイト
  • 明けない夜はないことを確信するサイト
  • Green(地球環境改善)にフォーカスしたサイト
  • ソフトウェア技術者やSEのための評価と育成、人事考課制度を考えるサイト
  • さまざまな業種・業態でご利用可能なモバイル活用の予約システム!
  • 創作小説『海念と保兵衛』のサイト
  • 創作小説『かもめたちの行方』のサイト
  • 当ブログ推奨の商品を展示したAmazon ストアー!
  • 当AdhocBlogブログの過去のエントリー
  • 株式会社アドホクラット当時のサイト

★売れ筋! No.1!
家庭用"放射線測定器"

日本通信 bモバイルWiFi ルータ+1 ヶ月定額SIM BM-U300W-1M
価格:¥ 20,208
国内配送料無料 Amazon





このアーカイブについて

このページには、yasuo hirose2017年8月に書いたブログ記事が含まれています。

前のアーカイブは、
 yasuo hirose: 2017年7月
です。

次のアーカイブは、
 yasuo hirose: 2017年9月
です。

最近のコンテンツは、
 インデックスページ
で見られます。

過去に書かれたものは、
 アーカイブのページ
で見られます。

年月別アーカイブ