yasuo hirose: 2016年1月 アーカイブ

 新しい "抗がん剤(分子標的治療薬)" が、その効果ゆえに、次々に承認されて使用される昨今である。 但し、"重篤な副作用" の発生が伴わないわけでもなさそうだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "抗がん治療薬,副作用" 関連記事

  <厚生労働省は15日、皮膚がんの一種「メラノーマ」の治療薬「オプジーボ」(一般名・ニボルマブ)を投与された患者1人が、全身の筋力が低下する「重症筋無力症」を発症して死亡したとして、製造販売元の小野薬品工業(大阪市)に対し、薬の説明文書を改め、医師らに注意を呼びかけるよう指示した。> ( 皮膚がん治療薬"ニボルマブ"投与の患者が"重症筋無力症"で死亡!厚労省が注意指示!/当誌 2015.09.17


 今回注目する下記引用サイト記事皮膚がん治療薬で糖尿病 厚労省が注意呼びかけ/NHK NEWS WEB/2016.01.29 - 16:33 は、  <皮膚がんなどの治療薬を投与された患者が重い糖尿病を発症していたことが分かり、厚生労働省は薬の投与との因果関係が否定できないとして、医療機関などに対し注意を呼びかけています。 注意を呼びかけている薬は、大阪市に本社がある小野薬品工業が製造・販売する「オプジーボ」で、皮膚がんや肺がんの治療薬として使われています> と報じている。

 <......厚生労働省によりますと、ことし1月までの1年半の間にこの薬を投与された患者7人が重い糖尿病を発症し、このうち50代から70代の患者4人については薬の投与との因果関係が否定できないということです。

 厚生労働省は医療機関や関係する学会に対して、患者に発熱や体重の減少などの症状が現れ重い糖尿病が疑われる場合は、薬の投与を中止するなど注意を呼びかけています。
小野薬品工業は「薬が安全に投与されるよう医療機関に情報を提供していきたい」と話しています。
> とある。




















 "保険適用" のなされることがふさわしいと考えられ、適用が待ち望まれる病気がある。 そのひとつに、<脳を覆う膜の内側で出血し、脳を圧迫して頭痛や歩行障害などを起こす慢性硬膜下血腫の一部で、「ブラッドパッチ(自家血硬膜外注入)」と呼ばれる治療> が指摘されてきていた。

 ◆ 参照 当誌過去の "ブラッドパッチ" 関連記事

  <硬膜下血腫の患者45例にブラッドパッチ治療を行ったところ、8割にあたる36例で、手術などを必要とせず、病気が治った。高橋副部長は「ブラッドパッチは医療保険で認められておらず、早急に保険適用してほしい」と訴えている。 > ( "硬膜下血腫"("特発性低髄液圧症候群"を併発の場合)、「自分の血を注入」で劇的回復!/当誌 2015.10.19


 今回注目する下記引用サイト記事「ブラッドパッチ」とロボット腎臓がん手術、保険適用を承認/yomiDr. ヨミドク/2016.01.28 は、  <激しい頭痛やめまいなどを起こす脳脊髄液減少症「ブラッドパッチ(自家血硬膜外注入)療法」の保険適用> <手術支援ロボット「ダビンチ」を使った腎臓がん手術の保険適用> が、それぞれ承認されたと報じている。

 <厚生労働相の諮問機関・中央社会保険医療協議会(中医協)は、激しい頭痛やめまいなどを起こす脳脊髄液減少症「ブラッドパッチ(自家血硬膜外注入)療法」の保険適用を承認した。  脳脊髄液減少症は、頭部の強い衝撃などで脳や脊髄を包む硬膜から髄液が漏れて発症する。ブラッドパッチ療法は、硬膜の外に自分の血液を注入し、血液が凝固することで髄液の漏出部分をふさぐ。  小児がんに対する陽子線治療や、手術で切除できない骨や筋肉などにできる骨軟部腫瘍への重粒子線治療の保険適用も承認した。陽子線や重粒子線は放射線の一部で、これらを照射してピンポイントでがん細胞を死滅させる。現在は国の先進医療として約300万円の自己負担が必要だが、適用が始まる予定の4月からは負担が大幅に軽減される見通しだ。  このほか、手術支援ロボット「ダビンチ」を使った腎臓がん手術の保険適用も承認された。(2016年1月28日 読売新聞)> とある。

 "遺伝子異常" の結果で "がん発生" が引き起こされる。 したがって、"がん" と "遺伝子" との関係は密接だと考えられている。


 ◆ 参照 当誌過去の "がん,遺伝子" 関連記事

 (1) がん細胞の増殖に関わる新たな遺伝子(IER5)発見!がん治療薬開発に期待!(がん研セ)/当誌 2016.01.23
 (2) 再発しやすい肺がんの発見方法を開発!"ACTN4:遺伝子"が作るたんぱく質の量に着目!/当誌 2013.08.19
 (3) "がん"になる可能性がある"遺伝子配列のわずかな違い(SNP)"!国際共同で新たに特定!/当誌 2013.03.29


 今回注目する下記引用サイト記事がん発生の新遺伝子変異を発見 十二指腸乳頭部/共同通信/2016.01.27 - 19:18 は、  <まれながんである十二指腸乳頭部がんのゲノム(全遺伝情報)を解析し、がんの発生に関係する複数の遺伝子を確認したと、国立がん研究センターなどのチームが27日までに米専門誌に発表した。「ELF3」という遺伝子に変異があること発見し、チームは「新たな治療法の開発に役立つ成果だ」としている。> と報じている。

 <......十二指腸乳頭部は、胆管が十二指腸につながる部分。チームは、国内と米国で集めた十二指腸乳頭部がんの試料172例を解析し、がんの発生や成長に関係のある遺伝子24個を特定。その中に、遺伝子 ELF3 があった。ELF3 が変異すると、がんが拡大したりする可能性を実験で確かめた> とある。

 認知症の大半がアルツハイマー型認知症であり、そのアルツハイマー型認知症直接的原因はアミロイドベータの蓄積だとはされるものの、その原因自体については解明されていない。
 そんな中で、アルツハイマー型認知症患者の6割が遺伝的要因を持っているという点に関心が集まりつつある。


 今回注目する下記引用サイト記事認知症、分かってきた危険因子と残る謎/日本経済新聞 - 日経Goodayセレクション/2016.01.25 - 06:00 は、  <認知症患者の約60%はアルツハイマー型認知症で、約20%は脳血管性の認知症といわれている。近年、アルツハイマー型認知症の患者の6割が遺伝的要因を持っていることが分かってきた。特に、アポリポたんぱくE(以下「ApoE」、読みは「アポイー」)対立遺伝子のひとつ、ApoEε4(以下、ApoE4)を持っている人の発症率が高いことが分かっているという> と報じている。

 <■ アルツハイマー型認知症患者の6割が持つ遺伝子  認知症で最も多いアルツハイマー型認知症は、脳にアミロイドベータと呼ばれる異常なたんぱく質がたまることが原因の一つとされているが、アミロイドベータが蓄積する原因については確かなことはまだ分かっていない。  遺伝要因の中でもApoEの対立遺伝子ε4(以下、ApoE4)が大きく関与していることが分かってきた。  「ApoE遺伝子には、ApoE2、ApoE3、ApoE4というタイプがありますが、中でもApoE4を持っている人はアルツハイマー型認知症を早く発症しやすいことが分かっています」と鳥羽さん。ちなみに、ApoE4を持っているかどうかは遺伝子検査で調べることができる。  ■ ApoE持つ人には、認知症の予防法が効かない?  鳥羽さんによれば、この遺伝子を持っている人は、生活習慣の改善など、一般的に良いと言われている認知症の予防法が効きにくい。  「アルツハイマー型認知症の患者さんで、ApoE遺伝子を持っている人は6割くらいいるといわれています。つまり、アルツハイマー型認知症になりやすい人で、食事や運動などの生活習慣の改善で、発症を予防できる可能性のある人は、3分の1程度ということになります」と鳥羽さんはいう。  ■ アルツハイマー病の所見があっても、認知機能が低下しない人も  では、ApoE4を持っている人はどうすればいいのだろうか。  「ApoE4遺伝子を持っている人は平均70歳代でアルツハイマー型認知症を発症するとされていますが、これは平均年齢なので、実際には60歳で発症する人もいれば、90歳で発症する人もいます」と鳥羽さん。この差がどうして起こるのかは、今はまだ分かっていないが、将来、それが分かれば予防策につながる可能性は高いという。  また、人によっては、脳にアルツハイマー病特有の変化が表れても、認知機能が低下しない場合もあると鳥羽さんは話す。  遺伝的な要因を持っていて、脳にアルツハイマー型認知症特有の所見が出ていたとしても、認知機能が衰える人と、衰えない人がいるということが分かってきた。  ということは、遺伝的な要因として、ApoE4を持っていて、アルツハイマー型認知症が進行したとしても、何らかの方法で、認知機能の低下を遅らせることができる可能性があるともいえる。ナン・スタディでは、若いころに知的な文章を読んだり書いたりした人のほうが、認知機能の低下が少なかったという。  ■ 脳の代替機能を低下させないことも重要  もう一つ留意しておきたいのが、加齢とともに誰でも脳血管障害の危険性が高くなるということだ。アルツハイマー病に脳血管障害が加わると、認知機能の低下が著しく進行する可能性があるその意味で、脳血管障害などの予防はとても大切だ。脳血管障害を起こさないためにも、生活習慣病の予防はとても大切なんです」と鳥羽さんは話す。  (伊藤左知子=医療ジャーナリスト)> とある。

 スマホをはじめとして "電子技術環境" が、今日の生活を便利に、快適にしていることは十分に了解できる。 しかし、その反面、ヒトの生理的側面に "何か無理強い(?)をしていないか" という思いが、ジワジワと高まってくるのは、どうしたことであろうか......

 ◆ 参照 "目が疲れるツール" 関連記事

  <「電子書籍『なんか』読まない」と公言する方が、まず持ちだすのが、「読みにくいから」という理由です。 「読みにくい」といってもいろいろありますが、まずは、「画面がギラギラして見にくい」。特に年長の方から聞く意見です。つまり、「電子書籍を読むと疲れる、あるいは疲れそう」「目に悪そう」という不満ですね。> ( まだ電子書籍で消耗してるの?--電子書籍が嫌われる3つの理由を考えてみた(前編)/CNET Japan/2016.01.22


 今回注目する下記引用サイト記事小学生の視力低下止まらず 1.0未満が30.9%に スマホなど原因か/日本経済新聞/2016.01.22 - 21:43 は、  <子供たちの視力低下が止まらない。文部科学省がまとめた2015年度の学校保健統計調査(速報)によると、裸眼視力が「1.0未満」の小学生の割合は30.9%と過去最高になった。幼稚園児も増加の傾向にあり、中高生は半数を超えている。専門家はスマートフォン(スマホ)や携帯ゲーム機などの長時間利用が視力の低下の一因とみている> と報じている。

 <全国の5~17歳の約335万人(全体の24.2%)を抽出して調査した。  1.0未満の小学生の割合は、調査を始めた1979年度は17.9%だったが、その後は増え続け、12年度からは毎年30%を上回っている。幼稚園児も79年度の16.4%から15年度は26.8%に。ピークの08年度(28.9%)は下回ったが、依然として高水準だ。中学生は54.0%、高校生は63.7%だった。  日本小児眼科学会の前理事長で川崎医療福祉大の田淵昭雄名誉教授(小児眼科)は「幼いころからスマホなどの画面を長時間近くで見ていることが原因。家庭内でルールを作ったり、なるべく外で遊ばせたりして、目を酷使させないでほしい」と指摘する。
 ......
> とある。

 このところ、"国の財政逼迫" を口実に、"社会保障費" の削減が、"なし崩し" 的に手がつけられているかに見える。 全体像と大きな方向性が提示され、国民が納得するという段取りではなく、"ジグゾー・パズル" のように断片を積み重ねていくような進め方が不安の対象とならざるを得ない。

 ◆ 参照 当誌過去の "社会保障費" 関連記事

 (1) <医療の必要性が低い高齢者の社会的入院が問題となっている「療養病床」の再編に向け、厚生労働省の有識者検討会は15日、報告書をまとめた。全国の約33万床のうち約14万床を廃止。> ( "療養病床"14万床廃止へ!厚労省、社会保障費が膨らむ一因とし18年度に新施設へ転換!/当誌 2016.01.18

 (2) <国内での売れ行きが予想外に伸び年1000億円を超えた医療用医薬品の値段(薬価)を引き下げるという新ルールを、厚生労働省が来年の診療報酬改定から導入する方針を固めた。保険適用された薬が対象。医療費が膨れあがるのを防ぐためだが、製薬業界は新薬開発を妨げると猛反発している> ( 社会保障費抑制が課題となる中、ヒット新薬値下げ検討、最大半額に!製薬業界猛反発!/当誌 2015.12.00


 今回注目する下記引用サイト記事介護保険、軽度者サービスを大幅見直し...調理・買い物除外など検討/yomiDr. ヨミドク/2016.01.20 は、要するに "介護保険サービスの内容劣化!" なのであるが、  <厚生労働省は、介護保険制度で「要介護1、2」と認定された軽度者向けサービスを大幅に見直す方針を固めた。具体的には、調理、買い物といった生活援助サービスを保険の給付対象から外すことを検討する。膨らみ続ける社会保障費を抑えるのが狙いで、抑制額は年約1100億円、約30万人の利用者に影響が出る可能性もある> と報じている。

 <......2月にも始まる社会保障審議会で議論を開始。年内に改革案をまとめて、2017年度にも実施に移す。  日常生活の手助けが必要な軽度者が介護保険を利用して受けられるサービスは、ホームヘルパーが自宅に来て、トイレの介助や調理などを行う「訪問介護」や、施設に通って運動などをして過ごす「通所介護」などがある。  見直しの対象となるのは、「訪問介護」のうち、調理、買い物サービス訪問介護を利用している軽度者の4割が調理、2割が買い物サービスを使っている。これらは、発足当初から「民間の配食事業もあるのに、介護保険で賄うのは疑問」「家政婦代わりに安易に利用されている」などと批判があった。ただ、掃除、洗濯などのサービスは、「民間サービスが広がっていない」との見方も強く、見直されるかどうか流動的。入浴や食事の介助を行う身体介護は「利用者の生活への影響が大きい」などとして現状維持される見通し> とある。

 "輸血" に伴い "E型肝炎ウイルスに感染" → "慢性肝炎を発症" という、あってはならない医療事故が、昨年の晩秋に発生していたことを記憶している人は少なくない。

 ◆ 参照 "輸血,E型肝炎" 関連記事

  <肝臓移植に伴う輸血でE型肝炎ウイルスに感染し、2人が慢性肝炎を発症していたことが、厚生労働省研究班の全国調査で26日までに分かった。輸血での同ウイルスの感染例はあるが、国内で慢性E型肝炎の発症が明らかになったのは初めて。移植後は拒絶反応を避けるために免疫抑制剤を投与しており、免疫の低下が慢性化に関係しているとみられる。  豚の生レバーなどでもうつる同ウイルスは急性肝炎を起こすことがあるが、肝硬変や肝がんにつながる慢性肝炎にはならないとされてきた。2人は治療で回復しているという。移植に際し、輸血や臓器提供者の同ウイルス検査の必要性を指摘する声が出ている。> ( 輸血で慢性E型肝炎を発症 移植時に感染、国内初/共同通信/2015.10.26 - 14:00


 今回注目する下記引用サイト記事輸血で慢性肝炎さらに3人 E型感染、20~30代患者
/共同通信/2016.01.24 - 02:00 は、上記の関連記事の、まさしく "続報!" であり、  <輸血を受けた患者がE型肝炎ウイルスに感染し、新たに3人が肝硬変や肝がんにつながる恐れがある慢性肝炎になった疑いがあることが23日、関係者への取材で分かった。3人は20~30代の血液がん患者昨年10月には、臓器移植時の輸血感染で2人が慢性E型肝炎を発症した国内初の事例が明らかになったばかり> と報じている。

 <......献血を募る日本赤十字社は、過去に食品による感染で死亡例が出て、献血者の感染率が比較的高い北海道を除いて同ウイルスの検査をしておらず、検査体制の強化が求められそうだ。  感染の報告があったのは2004~14年で、3人はいずれも関東甲信越地方の病院で輸血を受けた> とある。

 "iPS細胞" 経由で、"再生医療部品、臓器など" を作製する技術は驚くべき進展を見せている。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞" 関連記事

 (1) "iPS細胞"から作製した「心筋シート」心臓病患者に移植!治験申請へ (大阪大チーム)/当誌 2016.01.08

 (2) "iPS細胞"の自動培養装置を開発!熟練研究者の技(動作)を解析/再現!(京大チーム)/当誌 2015.11.19


 今回注目する下記引用サイト記事iPS細胞使い耳の軟骨作製 東大・京大チーム、ラット背中で/共同通信/2016.01.22 - 21:23 は、"iPS細胞技術" に新たな可能性が開かれたケースとなりそうだが、<東京大と京都大のチームは22日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って人の耳の軟骨を作製することに成功したことを明らかにした。iPS細胞を使った立体的な軟骨の作製は初めて> と報じている。

 <チームは、人のiPS細胞を軟骨組織に変化するように培養。できた軟骨細胞をたくさんの小さな球状の塊にして、直径約3ミリのプラスチックのチューブ3本に詰め、耳の形に組み合わせて軟骨組織にした。  これをラットの背中に移植すると2カ月ほどでチューブが溶け、約5センチの耳の形になることを確認できたという。> とある。

  "がん" は "遺伝子異常" の結果であるという基本的事実は言うまでもなく、"がん" と "遺伝子" との関係は、因縁浅からぬものがあるようだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん,遺伝子" 関連記事

  <<再発するタイプの肺がんを見つける方法> に焦点を合わせて、その "発見方法" を開発したという内容なのである。 その "発見方法" を成り立たせているのが、<「ACTN4」という遺伝子> の量と、この<ACTN4がつくり出すたんぱく質の量> の "多寡(たか)" なのだという。これらの "量" を検査することで診断するのだそうだ。 <たんぱく質が多い人は少ない人よりも5年生存率が低かった> というシビァな結果が出ているとのことであり、<「検査で再発しやすい患者を見つけ、手術後に抗がん剤治療などを加えれば、がんの再発を減らせる」> というのである。> ( 再発しやすい肺がんの発見方法を開発!"ACTN4:遺伝子"が作るたんぱく質の量に着目!/当誌 2013.08.19


 今回注目する下記引用サイト記事新たながん増殖遺伝子発見...国立がん研究センター/yomiDr. ヨミドク/2016.01.21 は、  <国立がん研究センターは、がん細胞の増殖に関わる新たな遺伝子を発見した、と発表した。 研究グループは、腎臓がん、大腸がん、膵臓(すいぞう)がんなど、さまざまながん細胞で「IER5」と呼ばれる遺伝子の働きが異常に活発化することを確認した。> と報じている。

 <......この遺伝子は、細胞を保護する「ヒートショックプロテイン」というたんぱく質をがん細胞内で増やす働きがあり、結果的にがんの増殖を手助けしているらしい。  大木理恵子・主任研究員は「IER5の働きを抑えることで、がん細胞の増殖を防げる可能性がある。今後、治療薬の開発につなげたい」と話している。> とある。

 高齢化に伴って生じる健康問題は少なくないが、<日本の高齢者の半数は高血圧> と言われており、"加齢高血圧" は軽視できない現状だ。

 今回注目する下記引用サイト記事加齢高血圧の原因物質特定 降圧剤開発に期待、生理研/共同通信/2016.01.21 - 06:13 は、  <自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)などのチームがマウスを使って実験し、加齢に伴ってタンパク質の一種「P2Y6R」が増えることが、高齢者の高血圧を招く一因になるとの研究結果をまとめた> と報じている。

 <......チームによると、日本の高齢者の半数は高血圧とされ、心臓病や脳卒中、心不全のリスクを抱える。西村明幸特任助教(生化学)は「P2Y6Rの働きを抑える新たな降圧剤の開発につながる」と話している。  体内では「アンジオテンシン2」というホルモンが必要に応じ血管を収縮させ、血圧を上げる調整役を担っている> とある。

 従来、がん治癒の目安とされるのは、"5年生存率" である。

 ◆ 参照 当誌過去の "5年生存率" 関連記事

  <がん治療で、患者から最も高い関心が向けられる指標は、いわゆる "5年生存率" と呼ばれる統計値だ。 一定期間での "がん腫瘤" の "縮小/消滅" も重要な関心事とはなっても、言ってみれば "状況証拠(?)" 的事実に過ぎず、結局、"延命効果" の有無は、"5年生存率" の数値に如実に反映される。 したがって、がん治療の成果の有無は、この数値で表現されると言ってよさそうである。> ( 肝臓がん:35.9%と肺がん:39.4%、厳しい生存率!治療開始5年後を集計(国立がん研セ)!/当誌 2015.09.16


 今回注目する下記引用サイト記事がん10年生存率、58% 初の大規模集計、3万5千症例/共同通信/2016.01.20 - 00:06 は、  <国立がん研究センター(東京)は19日、全国の16施設で1999~2002年にがんの診療を始めた約3万5千症例の分析で、10年後に患者が生存している割合を示す10年生存率は全体で58・2%だったと発表した。5年生存率のデータはこれまでにもあるが、10年生存率を大規模なデータで算出したのは初めて> と報じている。

 <......がん治癒の目安とされる5年生存率は63・1%で10年生存率と大きくは変わらないが、乳がんや肝臓がんは5年後以降も生存率の低下が目立った。また、ほぼ全てのがんで早期に発見し、治療を始めるほど良好な結果が得られることも確認できた。> とある。

 がんの薬 "ニボルマブ" が、"がん細胞の影響で抑えられていた免疫を再び活性化させる新しいタイプ" の抗がん剤であること、また、その副作用に注意が必要なことについてもすでに報じられてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "ニボルマブ" 関連記事

 (1) <厚生労働省は15日、皮膚がんの一種「メラノーマ」の治療薬「オプジーボ」(一般名・ニボルマブ)を投与された患者1人が、全身の筋力が低下する「重症筋無力症」を発症して死亡したとして、製造販売元の小野薬品工業(大阪市)に対し、薬の説明文書を改め、医師らに注意を呼びかけるよう指示した。この薬は、がん細胞の影響で抑えられていた免疫を再び活性化させる新しいタイプで、昨年7月に承認された。......> ( 皮膚がん治療薬"ニボルマブ"投与の患者が"重症筋無力症"で死亡!厚労省が注意指示!/当誌 2015.09.17

 (2) <(京大)小西郁生教授(産科婦人科)らは、患者20人を対象に、がん細胞が免疫を止めるのを妨げる薬剤ニボルマブ」を2週間ごとに最長1年間使った。その結果、2人でがんが完全に消え、半年経っても再発していないという。別の1人はがんが3割以上小さくなった。  発熱や静脈に血の塊が詰まる重い副作用が2人でみられたが、全体的には従来の抗がん剤と比べて軽かったという。  ニボルマブはメラノーマ(悪性黒色腫)の抗がん剤として承認されている。製造販売する小野薬品工業は肺がんの多くを占める非小細胞肺がんへの適応を申請中。尿路上皮がんでは臨床試験を始めており、今回の結果を受け、卵巣がんでも臨床試験を準備している。  京大の研究責任者、浜西潤三助教は「効果はあるが、どの患者に効くかを事前に判断する方法の開発が重要」と話している。> ( "卵巣がん"に、"免疫細胞を支援する"抗がん剤「ニボルマブ」が効果!(京大)/当誌 2015.09.12


 今回注目する下記引用サイト記事がんの薬、認知症に効果か マウス実験で可能性示す
/共同通信/2016.01.19 - 01:00
 は、  <がんの治療薬にも応用されている抗体アルツハイマー病に似た症状を発症するマウスに注射すると、脳神経に有害なタンパク質の蓄積や、学習・記憶能力の低下が抑えられたとの実験結果> について報じている。

 <......イスラエルのワイツマン科学研究所のチームが米医学誌ネイチャーメディシン電子版に18日発表した。  この抗体は「抗PD1抗体」白血球によるがん細胞への攻撃を促進する新薬「ニボルマブ」として実用化され、皮膚がんや肺がんに効果が示されている。  今回は、がんに対する作用とは別に、アミロイドベータという有害タンパク質を除去する働きを持つ白血球の一種を、脳内に呼び込んだとチームはみている。> とある。

 脳障害などに対する"リハビリ効果" は、経験的には知られていたが、"科学的な確認" が成されたのは、つい先ほどのことだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "リハビリ効果" 関連記事

  "リハビリ効果の仕組み"解明!脳出血後、集中的なリハビリによって代替神経が増強!/当誌 2014.00.00


 今回注目する下記引用サイト記事リハビリ効果、初の科学的解明...生理学研と名市大/yomiDr. ヨミドク/2016.01.14 は、  <脳出血でまひした運動機能がリハビリで回復する仕組みを解明したと、生理学研究所(愛知県岡崎市)の伊佐正教授(55)と名古屋市立大学の飛田秀樹教授(50)らの共同研究グループが発表した。  リハビリの効果経験的に知られているが、仕組みが科学的に解明されたのは初めてで、より効果的なリハビリ方法の開発につながることが期待されるという。> と報じている。

 <......研究グループによると、運動をつかさどる大脳皮質の部位「運動野」と、進化の古い段階から脳幹にある神経細胞の集まり「赤核」を結ぶ神経回路(皮質赤核路)リハビリで増強されて、バイパス機能を果たすことで運動機能が回復することがラットを使った実験で分かった。  実験では、脳出血で皮質脊髄路が損傷し体の半分がまひしたラットに不自由な方の前脚だけを使わせるリハビリを約1週間行った。脳出血前に61%だった前脚で餌をつかむ成功率は、いったん30%に落ちたものの、28日後には36%にまで回復した。リハビリを受けていないラットは12%にまで落ちた。  リハビリを受けたラットの脳は、前脚の運動をつかさどる領域が大きく拡大し、運動野から赤核へ伸びる神経回路が増加していた。この神経回路が遮断されると、リハビリでいったん回復した餌をとる成功率が18%にまで悪化した。こうした結果から、研究グループではリハビリによるこの神経回路の再編成が運動機能回復の決め手となっていると判断したという。  研究成果は、米科学誌「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」1月13日号に掲載された。  名古屋大学大学院医学系研究科リハビリテーション療法学専攻の石田和人准教授(51)は「リハビリの結果、神経回路が再編されることを示した意義は大きい。人への応用が今後の課題だが、症状に合ったリハビリ方法が可能になるよう期待したい」と話している> とある。

 政府・厚生労働省は、"社会保障費が膨らむ要因" を何としても減らそうとばかりに、矢継ぎ早の施策を打ち出している。

 今回注目する下記引用サイト記事厚労省、療養病床14万床廃止へ 18年度に新施設へ転換/共同通信/2016.01.15 - 20:12 は、  <医療の必要性が低い高齢者の社会的入院が問題となっている「療養病床」の再編に向け、厚生労働省の有識者検討会は15日、報告書をまとめた。全国の約33万床のうち約14万床を廃止。> と報じている。

 <......医師らが常駐して医療と住まいが一体となった2種類の施設を新たに設け、2018年度以降、これらを含めた別の施設への転換を促す内容だ。  療養病床は家族が自宅で介護できなかったり、施設に入れなかったりする高齢者の長期利用が多く、社会保障費が膨らむ一因とされる。政府は約14万床を17年度末までに廃止する方針を既に決定しており、報告書もこの方針を踏まえた。> とある。

 脳出血後などで手足のまひに見舞われた際、通常、"リハビリ治療" によって "機能回復" が試みられる。

 ◆ 参照 当誌過去の "リハビリ" 関連記事

  リハビリ治療しかなかった"脳梗塞後遺症"に治療薬!"神経再生"の再生医療用細胞製剤!/当誌 2013.03.11


 今回注目する下記引用サイト記事リハビリ効果の仕組み解明 脳出血後、代替神経が増強/共同通信/2016.01.14 - 06:00 は、  <脳出血後の集中的なリハビリによって脳の特定部位で神経回路が増強され、運動機能の回復につながることを、自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)と名古屋市立大の研究グループがラットを使った実験で確認> と報じている。

 <......研究グループによると、まひした手足の機能回復にリハビリが有効なことは知られているが、具体的な仕組みは分かっていなかった。リハビリに加え、この部位を薬品や電気で刺激することで、効率的な運動機能の回復が期待されるという> とある。

 アルツハイマー病は、脳内の神経細胞周辺にタンパク質の「βアミロイド」、「高リン酸化タウ」が異常に蓄積(=分解機能障害)されることで発症すると考えられている。 したがって、"タンパク質の異常な蓄積(=分解機能障害)" の仕組みが注目されることになる。

 今回注目する下記引用サイト記事異常タンパク質分解に新経路 京大、アルツハイマー予防期待/京都新聞/2016.01.13 - 12:08 は、  <構造が大きく崩れたタンパク質が細胞内で分解される新たな仕組みを、京都大理学研究科の森和俊教授と蜷川暁研究員らが発見した。アルツハイマー病など、異常タンパク質が蓄積する疾患の病態解明に期待できる> と報じている。

 <......小胞体で作られたタンパク質は、構造に異常があると分解されるタンパク質は糖鎖付着の有無で二つのタイプに分けられ、従来は分解経路が異なると考えられていた。  グループは糖鎖タンパク質の分解経路を詳細に調べるため、糖鎖がないタイプだけ分解するよう遺伝子操作したヒトの細胞で実験。しかし、糖鎖のあるタンパク質でも、アミノ酸の一部が欠失するなど立体構造が大きく崩れていると、この経路で分解されることを突き止めた。  今回確認されたタンパク質の分解経路は、進化の過程で、多様な仕組みによってタンパク質を分解するため獲得されたとみられる。蜷川研究員は「異常タンパク質の蓄積する疾患は60以上ある。これらの病態解明や予防につなげたい」と話す。> とある。

 去年、既に、がん患者を、"遺伝子異常" の観点で検査し、がん治療法を模索する "ゲノム診療" が、国立がん研究センターで始まるとの予告がなされていた。

 ◆ 参照 当誌過去の "ゲノム" 関連記事

  <国立がん研究センターは13日、日本人のがん患者に多い約100種類の遺伝子異常を2週間で検査し、それぞれの患者の適切な治療法選択に役立てる臨床研究を国内で初めて行うと発表した。来年1月から中央病院(東京都中央区)と東病院(千葉県柏市)の患者を対象に始め、検査は信頼性を確保するため内部で行う。......> ( "100種類の遺伝子異常"検査、患者に応じた治療へ!来年1月から臨床研究 (国立がん研)/当誌 2015.11.16


 今回注目する下記引用サイト記事国立がん研究センター、ゲノム診療を本格的に開始/日本経済新聞/2016.01.12 - 21:45 は、  <国立がん研究センターは12日、患者のゲノム(全遺伝情報)を利用して、がんの特効薬を探したり副作用を回避したりするゲノム診療を中央病院で本格的に始めたと発表した。手術や既存の抗がん剤を使った標準的ながん治療がほとんど効かない患者の遺伝子約100種類を検査し、臨床試験中の薬剤の選択などに生かす。> と報じている。

 <......ゲノム診療を始めたのは昨年11月に設立した「遺伝子診療部門」。各科の医師が、ほぼ標準治療が効かないと判断した患者の同意を得たうえで、がん細胞をとって遺伝子を調べる。2週間程度で、担当医から患者に結果を説明する。  検査結果は多くの場合、同センターで臨床試験中の薬から効く種類を選ぶ判断材料になる。130人の患者を対象にした研究では、全体の約42%で未承認薬による治療を含め治療の選択に役立つ遺伝子の異常が見つかった。  正常細胞の遺伝子を調べ、副作用の少ない治療薬の選択や投与量の決定などにも生かす。  検査代は現時点では同センターが負担する。1カ月に10人程度を検査する計画だ。> とある。

 "難病" は、"その原因" の詳細が定かではないが故に "難病" と指定される。 その "難病" のひとつである "筋萎縮性側索硬化症(ALS)" は、運動神経が変性して全身が動かなくなるという点で、極めて辛い病気だ。

 ◆ 参照 当誌過去の "ALS" 関連記事

 (1) 複数の既存薬が、"ALS"患者特有の神経細胞の変化を抑制!"iPS細胞"技術応用!(慶応大)/当誌 2015.03.22

 (2) "iPS細胞"の応用で、神経の難病:"筋萎縮性側索硬化症(ALS)"の進行を遅らせる(京大)!/当誌 2014.06.28


 今回注目する下記引用サイト記事ALS原因分解タンパク質発見 京大/京都新聞/2016.01.11 - 22:30 は、  <運動神経が変性して全身が動かなくなる難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)で見られる凝集物の分解に関わるタンパク質を、京都大医学研究科の漆谷真准教授と元大学院生の内田司さんらのグループが見つけた。ALSの治療法の開発につながる成果> と報じている。

 <ALSでは、脳や脊髄にタンパク質「TDP43」の異常な構造体が凝集しており、運動神経の変性を招く原因と考えられている。本来、細胞には異常なタンパク質を処理する機構が備わっているが、TDP43については詳しい仕組みがよく分かっていなかった。  グループは、タンパク質のCUL2とVHLが結合した分子が異常な構造のTDP43を認識し、別の酵素による分解につなげていることを突き止めた。ALSでは、この仕組みが破綻し、VHLが異常に多く作られるようになり、VHLTDP43が結合した分子が凝集することが分かった。CUL2VHLは、他のタンパク質の分解でも働いている。  漆谷准教授は「VHLを阻害したり、CUL2を増やしたりする薬剤はALSの治療薬の候補となる可能性がある」と話している。> とある。

 ヒトの免疫細胞の一種「(キラー)T細胞」を一度、人工多能性幹細胞(iPS細胞)にした上で、これらを再生/増殖して再び患者の体に戻してがん治療に役立てようとするアプローチは、既に、種々のかたちで進められている。

 ◆ 参照 当誌過去の "キラーT細胞" 関連記事

 (1) 協和発酵キリン、"がん免疫療法開発"(iPS細胞で"キラーT細胞"を作製)で京大iPS研と!/当誌 2015.12.05

 (2) iPSで作った免疫細胞"キラーT細胞"投与で、マウスの"がん"縮小に成功!(東京大学)/当誌 2015.11.13

 (3) iPS細胞からがん攻撃の免疫細胞(NKT細胞)を作りがん治療の"臨床研究"計画!(理化学研)/当誌 2015.04.23

 (4) "iPS細胞"技術:"がん免疫療法"への応用目指し着実な進展!NKT細胞ほか免疫細胞培養!/当誌 2014.01.27

 (5) <ウイルスに感染した細胞やがん細胞などを攻撃する免疫細胞の一種「T細胞」を一度、人工多能性幹細胞(iPS細胞)にした上で、同じ能力を持つ「元気」なT細胞に再生させることに世界で初めて成功したと、東京大の中内啓光(ひろみつ)教授らのグループが発表した。このT細胞を患者の体に戻すことで、がんなどの新たな治療法につながる......> ( iPS細胞の技術応用で、がん細胞などを攻撃する免疫細胞の一種"T細胞"の若返りに成功!/当誌 2014.00.00


 今回注目する下記引用サイト記事iPSで白血病治療研究...京大など、新年度から/YOMIURI ONLINE/2016.01.11 - 04:26 は、  <血液のがんである白血病をiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って治療する研究を、京都大などのチームが新年度から本格的に開始する。 iPS細胞から作った免疫細胞でがんを治療した臨床例はまだなく、チームは動物実験などで効果が確認できれば、患者の体内に免疫細胞を入れ、安全性や有効性を検証する臨床試験(治験)を2019年にも始めたいとしている。> と報じている。

 <......iPS細胞から作るのは、「キラーT細胞」と呼ばれる免疫細胞の一種がん細胞やウイルスなどの「敵」を攻撃し、細胞表面にある分子の違いで攻撃相手を見分ける。  キラーT細胞を使ったがんの治療法は国内外で研究されているが、細胞ごとに攻撃する相手が異なるほか、培養して増やすのが難しいなどの課題があった。  京大再生医科学研究所の河本宏教授らは、キラーT細胞をiPS細胞に変えても、元のキラーT細胞が持っていた攻撃する相手の記憶は残る点に着目。特定のがん細胞を攻撃するキラーT細胞を、無限に増殖できるiPS細胞に変化させて大量に増やし、患者の体に戻せば、がん細胞を効果的に攻撃できると考えた> とある。

 まるで "飲酒検査" のように、"吐く息" が含む微量の生体ガスを高感度センサーを使って、"がん" などの病気を診断するアプローチは、すでに注目されてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん,息" 関連記事

 (1) <食道がん患者の吐く息の中に特定の物質が多く含まれるという研究を順天堂大上部消化管外科と生体分子研究室がまとめた。食道がん患者には、2―ブタノン、酢酸、アセトン、アセトニトリルという4種類の物質が多く含まれていることがわかった......> ( "食道がん"患者の呼気に特定物質が多く含まれる!身体への負担少ない検査!(順天堂大)/当誌 2015.03.07

 (2) <パナソニックは吐く息が含む微量の生体ガスで肺がんを検査する技術を開発した。がんがあるとわずかに出てくる成分を高感度のセンサーで検出する。飲酒検査のような呼気を使う方法で病気を見つける新たな試みだ。2020年をめどに実用化を目指す。......> ( 肺がん、"息"で検査! "微量ガス"センサーで検出! パナソニックが20年メド実用化!/当誌 2014.11.24


 今回注目する下記引用サイト記事がん、息で手軽に診断...高精度センサー実用化へ/YOMIURI ONLINE/2016.01.09 - 14:50 は、そうした検査法の実用化のメドについてであり、  <人の息だけでがんや糖尿病などにかかっている疑いを診断できる高精度センサーが産官学合同で開発され、2022年にも実用化される見通し> と報じている。

 <......将来的には、センサーをスマートフォンなどに組み込み、個人でも手軽にチェックできるようになる可能性もある。早期発見で、膨らむ医療費の抑制にもつながると期待される。  国立研究開発法人の物質・材料研究機構(NIMS、茨城県つくば市)が中心となって、呼気のにおいを分析し、含有物質を高精度で判別できる小型センサーを開発した。京セラ、NEC、住友精化、大阪大、スイスの精密機器メーカーと合同で実用化を進めている。  数ミリ四方の小さいチップであるセンサーに搭載された「膜」が呼気の特徴を検知し、がん患者の呼気に含まれる特有の物質の有無などをチェックしてがんの疑いがあるか判定する仕組みだ。センサーを搭載したり接続したりしたスマホやパソコンなどにグラフや数値で結果が示される> とある。

 改正臓器移植法が施行され、子どもからの臓器提供が可能になった、とはいうものの、愛しいわが子の死という悲しみを乗り越えることさえ大き過ぎる試練である上に、その子を "臓器提供" の "ドナー" とする決断まですることは想像を絶するほどの苦悩であるに違いなかろう。

 ◆ 参照 当誌過去の "臓器移植" 関連記事

  <改正臓器移植法が施行され、子どもからの臓器提供が可能になった> とはいうものの、愛しいわが子の死という悲しみを乗り越えることさえ大き過ぎる試練である上に、その子を "臓器提供" の "ドナー" とする決断まですることは想像を絶するほどの苦悩であるに違いない。......> ( 「娘の臓器受けた子、抱きしめたい」1歳半で脳死移植!親御さんの気持ちが切ない...../当誌 2013.07.13


 今回注目する下記引用サイト記事18歳未満移植待機の男性が脳死 家族が臓器提供承諾/共同通信/2016.01.09 - 12:26 は、  <伊勢赤十字病院(三重県)に入院していた15歳以上18歳未満の男性が8日午後10時27分、臓器移植法に基づき脳死と判定された男性は臓器提供の意思を書面で示していなかったが、家族が承諾> と報じている。

 <......移植ネットが公表した家族のコメントなどによると、男性は血液がうまく送り出せない「特発性拡張型心筋症」で心臓移植を待っていたが、くも膜下出血を発症した。  両肺は大阪大病院で50代女性、肝臓は九州大病院で10代男性、膵臓と片方の腎臓は東京女子医大病院で40代男性、もう片方の腎臓は名古屋第二赤十字病院で60代男性に移植した> とある。

 "がん組織" は、自らの増殖のために "毛細血管" を作り出す( "血管新生" )と見られている。 そこで、この動きを封じることを "がん治療" の有効な方法と考える研究も進められている。

 ◆ 参照 当誌過去の "がんと血管" 関連記事
  <がん細胞は増殖を続ける上で自らの栄養補給路として "毛細血管" を作り出す( "血管新生" )のだが、この機能を促進する "遺伝子" があり、もしこの "遺伝子" を阻害するならば、結局、がん細胞の増殖を阻止することになる。......> ( 副作用抑止の"がん分子標的薬"開発につながるか?!"血管新生"関連遺伝子発見(三重大)!/当誌 2014.09.23


 今回注目する下記引用サイト記事 :  は、  <新たな血管の形成に関わる特定の酵素を働かなくして、がんの転移を抑制すること> に関して報じている。

 <新たな血管の形成に関わる特定の酵素を働かなくして、がんの転移を抑制することに近畿大の杉浦麗子教授(ゲノム創薬)のチームがマウスの実験で成功し、英科学誌電子版に8日発表した。血管を通じたがん細胞への栄養供給が減少したためとみられる。  チームによると、酵素は「PKN3」と呼ばれ、人の体内にもあり、がん細胞の内部に多く存在するという。杉浦教授は「酵素の働きを弱め、がん転移を抑える薬剤の開発につなげたい」と話している。> とある。

 "がん細胞だけを狙い撃ちする放射線治療「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」" については、臨床研究段階から注目してきた。 "放射線治療" の "副作用" を克服し、最小限に留める新しい放射線治療法である。

 ◆ 参照 当誌過去の "BNCT" 関連記事

 (1) <がん細胞だけを狙い撃ちする放射線治療「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」を、顔や首にできる「頭頸(とうけい)部がん」の末期患者37人に行ったところ、半数以上でがんを消すことに成功したとの臨床研究結果を、大阪大や京都大などのチームがまとめた......> ( "中性子線&ホウ素"でがん狙い撃ち!頭頸部末期患者,半数以上で腫瘍消失!"BNCT"療法!/当誌 2015.10.30

 (2) <放射線治療は患部にX線などを照射してがん細胞の分裂を止め死滅させる。ただし周辺の正常な細胞にも影響するため疲労感、食欲不振や激しい吐き気、下痢などを引き起こすことがある。また場合によっては数十回の照射が必要なため、長い治療期間がかかる。副作用があるため照射できる総線量が限られる(治療回数に制限がある)こともデメリットだった。......それらの弱点を克服する新たな放射線治療の研究が進んでいる。その一つが、京都大学原子炉実験所で研究されている「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」だ。......> ( 次世代のがん治療法:放射線治療の一種「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」の拠点施設!/当誌 2015.03.30


 今回注目する下記引用サイト記事「がん狙い撃ち」治療、実用化に向け最終治験/yomiDr. ヨミドク/2016.01.06 は、  <国立がん研究センター中央病院(東京都)総合南東北病院(福島県)大阪医科大(大阪府)の3病院が今月から、がん細胞だけを狙い撃ちする放射線治療「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」の実用化に向けた最終段階の臨床試験(治験)を始める。悪性脳腫瘍を再発した患者を対象に、生存率などから治療効果を検証し、早ければ5年後に入院費などの一部保険がきく先進医療の認定を目指す> と報じている。

 <......BNCTは、がん細胞に取り込まれやすいホウ素薬剤を患者に点滴し、体への影響が少ない中性子線を照射する。ホウ素は、中性子線を吸収して核分裂した際に放射線を出し、がん細胞を内部からたたく。放射線の射程は細胞1個分ほどで、周囲の正常な細胞を傷つけにくいとされる。  大阪医科大などは2012年以降、中性子線を発生させる京都大の加速器を使い、第1段階の治験で安全性を確認。今月始まる最終段階の治験では、15年1月に総合南東北病院に設置された加速器も使い、BNCTの有効性を確かめる。  対象は、悪性神経膠腫(こうしゅ)と呼ばれる脳腫瘍患者のうち、エックス線や抗がん剤治療を受けた後に再発した人3施設で計約30人を募集する。ホウ素薬剤を点滴し、中性子線を最長1時間1回照射、1年後の生存率で効果を検証する。治験は19年7月まで行う予定。  治験の責任者を務める宮武伸一・大阪医科大がんセンター特務教授は「まずは脳腫瘍での治験で効果を確認したうえで、将来は肺がんなど他のがん患者にも使いたい」と話している。> とある。

 他の筋肉とは異なる "拍動する心筋細胞" から成り立っている "心臓の心筋" の "再生医療" は、心筋梗塞、拡張型心筋症など "心筋細胞" が大量に失われてしまう事態(病気)に対する治療として期待がかかる。 そして、そのために、"心筋細胞" が "シート状" に培養され、移植用として作製される研究が進められてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "心筋シート" 関連記事

 (1) 心臓に"細胞シート"移植、これまでの確認研究踏まえ「医師主導治験」1例目!(大阪大)/当誌 2015.08.24

 (2) <"心臓の心筋" は、他の筋肉とは異なる "拍動する心筋細胞" から成り立っている。 この "心臓の心筋" がことさら注目されるのは、心筋梗塞、拡張型心筋症など "心筋細胞" が大量に失われてしまう事態(病気)に対する治療という差し迫った課題があるためだ。 このため、再生医療の研究分野では、"心筋の細胞シート" の作製と移植というアプローチが研究されている。......> ( iPS細胞から作った"心筋細胞シート" 心臓に同化を確認!大阪大 3年以内に臨床研究!/当誌 2015.01.28


 今回注目する下記引用サイト記事iPSシート治験申請へ 心臓病患者に移植、大阪大チーム/共同通信/2016.01.06 - 12:24 は、  <人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作製した「心筋シート」心臓病の患者移植し、心臓の機能を改善させる治療について、大阪大の澤芳樹教授(心臓血管外科)のチームが臨床試験(治験)の実施を2016年度にも国に申請する計画であることが6日、分かった> と報じている。

 <......チームの福嶌五月講師は「17年度をめどに始めたい。シートはiPS細胞を使った世界初の再生医療製品になる可能性がある」と話した。  治験では、iPS細胞を心筋細胞に変化させ、直径数センチ、厚さ0・1ミリほどのシート状に加工。心不全患者の心臓にはり付け、効果や安全性を確認する予定> とある。

 "変形性関節症" と言うよりも、"しつこい膝の痛み" と言った方が分かりやすい。 一度、とりつかれるとそう簡単には消えることはなく、湿布を当てても、"サプリメント" を飲んでも一向に回復の兆しが見えない。 だからこそ、"根本的な治療法" が模索され続けている

 ◆ 参照 当誌過去の "変形性関節症" 関連記事

 (1) "幹細胞移植"で"変形性膝関節症"を修復させる再生医療の臨床研究開始!(東京医歯大)/当誌 2015.07.03
 (2) 関節の欠損軟骨修復治療!鉄粉を取り込ませた"幹細胞"を磁石で患部に集め!(広島大)/当誌 2015.02.08
 (3) 将来的には変形性関節症の治療にも生かせる可能性がある"自家培養軟骨移植手術"成功!/当誌 2015.01.26


 今回注目する下記引用サイト記事変形性関節症遺伝子投与で抑制 マウス実験で東京大チーム/共同通信/2016.01.05 - 19:00 は、  <変形性関節症を起こしたマウスの膝の細胞に、軟骨の形成に関わる遺伝子の一部を投与すると、軟骨の再生を促して病気の進行を抑えることができたと、東京大のチームが5日、英科学誌電子版に発表した。新しい遺伝子治療につながる可能性がある> と報じている。

 <......関節の軟骨がすり減り、変形や痛みが起こる変形性関節症には、痛みを軽くするためのヒアルロン酸補充などの対症療法はあるが、根本的な治療法はない。  チームは、細胞内のDNAからタンパク質が作られる際の橋渡し役となる遺伝子因子を人工的に合成し、微小なカプセルに入れて変形性関節症のマウスの膝に注射進行を食い止めることができた> とある。

 "高齢の親" は気掛かりなもの。まして、離れて暮らさざるを得ない場合はなおさらのこと。 そして、しばらく会えなかったりすると、忍び寄る老化の足並みに驚きが隠せなかったりする......

 今回注目する下記引用サイト記事認知症?帰省時の親の様子が 早期発見のポイント 専門家に聞く/新潟日報モア/2016.01.04 - 11:57 は、  <年末年始に帰省し、古里で過ごした人も多いだろう。久しぶりに会った親の様子がどことなく以前と違う...。そんなとき、認知症が潜んでいる可能性があると、専門家は指摘する。繰り返し同じことを言うといったことが認知症の症状としてよく知られるようになったが、実はこうした症状が出る前に、さまざまなサインを発している。認知症の早期発見は、その後のためにも大切だ。いざというときに慌てないためにも、日常生活の中で気付きやすいポイントをまとめた> とタイムリーに報じている。

 <......物忘れがひどくなることは、一般的な認知症の症状に挙げられる。ただ、「県認知症ケア専門士会」の会長で作業療法士の佐藤庄吾さん(37)は「久しぶりに家族に会うという緊張感があると、認知症の人でもしっかりと話すことが多い。普段は遠く離れて暮らしている場合、親の変化に気付きにくいんです」と指摘する。そのため、家の中での暮らしぶりや、何げない動作に目を向けてほしいという。  まずは日常生活から。「整理整頓されていた部屋が雑然としている」「冷蔵庫や押し入れに同じ物がぎっしりと詰まっている」「髪の寝癖を付けっぱなしにするなど、身だしなみに構わなくなった」といった場合は要注意だ。佐藤さんは「これらのことは、段取りが苦手になったり、ちょっとしたことを忘れたりしたことによる結果です。もともとしっかりしていたのに、急に変わった場合は認知症の可能性があります」と言う。  感覚や判断力が鈍くなってくることも特有の症状だ。このため、「料理の味が突然変わった」「運転の際、頻繁にブレーキを踏むようになった」「テレビ番組の内容に付いていけなくなった」ということも気付きのポイントになる。  とはいえ、もし気になることがあったとしても、語気を強めて問いたださないようにするのが肝心だ。「認知症だという自覚はないが、本人も『どこか最近おかしい』と不安に思いながら暮らしていることが多い。むしろ相手を怒らせてしまう。家族だとつい強く言ってしまいがちですが、柔らかい口調を心掛けましょう」と佐藤さん。  認知症の疑いがある場合、深刻にならないうちに、神経内科や精神科など専門の医療機関を受診した方がよい。また、両親と遠く離れて暮らしている人は、近所との関係を築いておくことも大事になる。認知症は高齢社会とは切り離せない存在であり、厚生労働省研究班は2025年には全国の高齢者の5人に1人が認知症になると推計している。佐藤さんは「たとえ認知症でも、周囲の目配りがあれば安心して暮らせるケースが多い。近所の人に自分の連絡先を伝えておくなど、いざというときに備えておきましょう」とアドバイスしている。> とある。

 "がんを患った" がゆえにということではなく、井上ひさし氏の、"元来の人生観" だったのではなかったかと思われる。「人生をなるべくシンプルに生きる。複雑にしてはいけない

 今回注目する下記引用サイト記事井上ひさしが娘に語った「生きるということ」/新刊JP/2015.12.31 は、  <『ひょっこりひょうたん島』など、小説家、劇作家、放送作家として井上ひさし氏は、多くの作品を世に送り出し、2010年4月9日、75歳で他界する。がんを患い、療養中だった2009年9月のこと。ひさし氏は晩年、三女の麻矢氏に「夜中の電話」をかけるようになったという。 ひさし氏が語った「生きるということ」とはどういうことなのか。そのひとつがこれだ。 「人生をなるべくシンプルに生きる。複雑にしてはいけない。複雑になっていると感じたら、どうしたらシンプルになるか考える」> と伝えている。

 < 『ひょっこりひょうたん島』など、小説家、劇作家、放送作家として井上ひさし氏は、多くの作品を世に送り出し、2010年4月9日、75歳で他界する。  がんを患い、療養中だった2009年9月のこと。ひさし氏は晩年、三女の麻矢氏に「夜中の電話」をかけるようになったという。  本書『夜中の電話 父・井上ひさし最後の言葉』(井上麻矢/著、集英社インターナショナル/刊)では、生き方から仕事のことまで多岐に渡ったひさし氏の言葉を、井上麻矢氏が77の言葉にまとめてつづった一冊だ。  麻矢氏は、幼い時から両親が芝居の世界に生きているのを身近で見ていて、芝居には人を虜にする何かがあると思い、怖さを感じていたという。そのため、演劇の世界に足を踏み入れたくなかった。  しかし、肺がん患ったひさし氏から、自作の戯曲を上演するためにひさし氏が立ち上げた劇団「こまつ座」を継ぐことになる。そんな麻矢氏とこまつ座の行く末を案じていたのか、ひさし氏は夜中に電話をかけるようになった。演劇の世界の厳しさ、それを乗り切る知恵、今まで生きてきた体験に基づいて、学んだことや感じたことを、夜中の電話で伝えた。麻矢氏は、父の言葉を一言一言、ノートに書き留めながら聞いた。  ひさし氏が語った「生きるということ」とはどういうことなのか。そのひとつがこれだ。  ■「人生をなるべくシンプルに生きる。複雑にしてはいけない。複雑になっていると感じたら、どうしたらシンプルになるか考える」  麻矢氏が、離婚を決めるのかどうするのか、何から取りかかればいいのか、迷路にはまっていた時、心に響いた言葉が「感情を取り除いて、シンプルにすれば、方法は自ずから見えてくる」というものだった。そして、ひさし氏は「どうやら君はどんどん人生を複雑にしているように見える」とも言った。  麻矢氏が一時期、たくさんのアルバイトや仕事を抱えて忙しくしていた時、「人はそんなにたくさんの場所では生きられないのだよ」と、もう少し生活をシンプルにしてみたらと言われたこともあった。洋服や荷物の片づけのような上辺だけのシンプルさではなく、人間のもっと内面の意識をシンプルにすること。ある程度の年齢になったら、自分の生活そのものを広げることよりも深めることを意識しないと、結局中途半端になるのではないか。そう、ひさし氏は語ったそうだ。  横道にそれてみて、痛い目にもあい、だからこそ父のこの言葉を麻矢氏は素直に聞けたという。  がんの療養中、井上ひさし氏が命がけで娘に残した言葉の数々は、私たちの心を打つ。生きることとは、仕事とは。今、一読したい一冊だ。  (新刊JP編集部)> とある。

 これでもか、これでもか!」とばかりに、"がん検診" が推奨されているものの、"がんによる死者数" が減ってきたとの兆しは見えてこない
 挙句の果てに、統計処理の観点がもっともらしく解説されたりもするが、むしろ不信感を募らせる......。

 以前、『医者に殺されない......』という著書(近藤 誠 著)に注目したことがあったが、現状の "がん治療" には、そこで指摘されるように、何か、"盲点(!?)" とも言えそうな問題が潜んでいるのかもしれない......

 ◆ 参照 当誌過去の "医者に殺されない" 関連記事

  『医者に殺されない47の心得 医療と薬を遠ざけて 元気に 長生きする方法』はお薦め!/当誌 2014.02.22


 今回注目する下記引用サイト記事不要ながん治療が患者を殺す?がん診断の9割は間違い?治療やめたら治る例も 文=渡辺雄二/科学ジャーナリスト/Business Journal/2015.12.31 は、  <一括りにがんといっても、それらにはさまざまな状態があり、本当にがんといえるのか疑われるケースも多い近藤誠医師(元慶應義塾大学医学部講師)は、がんと診断されているケースの多くは「本当のがんではない」、すなわち"がんもどき"であると指摘。特に、乳がんと前立腺がんの9割以上は、がんもどきである多くは実際にはがんではなく、悪性ではない腫瘍の可能性がある。それをがんと診断され、手術や抗がん剤の投与などによって、結果的に命を落としているケースが少なくない。> と解説している。

 <......がんと腫瘍の違い  がんとは悪性の腫瘍のことです。腫瘍は正常な機能を失った細胞の塊で、悪性とそうではないものがあり、悪性でない場合は単なる腫瘍です。ちなみに医学界では、「良性腫瘍」という言葉がよく使われていますが、これは「良い腫瘍」とも受け取られ、誤解を招く恐れがあります。腫瘍は正常な機能を失った異常な細胞の塊ですから、「良いもの」ということはあり得ません。ですから、「良性」ではなく「悪性ではない」という表現が正しいといえます。  腫瘍が生じる原因は、放射線、ウイルス、化学物質、紫外線などであることがわかっています。それらが細胞の遺伝子を壊したり変形させたりすると、細胞分裂の際に突然変異を起こし、異常な細胞になります。これは、本来の細胞の機能を果たすことができないものです。これが腫瘍細胞であり、その塊が腫瘍です。  ただし、悪性ではない腫瘍は、それほど問題はありません。一定の大きさにとどまり、臓器を機能不全に陥れることはないからです。また転移することもなく、ほかの臓器を侵食することもありません。近藤医師は、この悪性でない腫瘍をがんもどきと呼んでいるのです。  一方、悪性の腫瘍際限なく増殖して正常細胞を侵食し、臓器を機能不全に陥れます。また、転移して他の臓器で増殖し、それも機能不全にします。その結果、人を死に追いやるのです。これが、がんです。  腫瘍が悪性か悪性でないかを判断するのは、なかなか難しいようです。以前岩手県に行った際に開業医の方々と懇談する機会があったのですが、悪性かどうかを判断できるのか質問したところ、内科医は「判断できる」と答えましたが、脳外科医は「判断できない」と答えました。また、近藤医師も「がんの見極めは、とても難しい」と述べています。  がんではないのに、手術や抗がん剤で命を落とす?  知人の場合、実際はがんではなく、悪性ではない腫瘍だった可能性が高いといえます。前述のように近藤医師も、前立腺がんの9割以上はがんもどきであると指摘しています。  さらに、肝内胆管がんのため54歳という若さで亡くなった川島なお美さんの場合も、本当にがんだったのか疑わしいとの声があります。実は川島さんは、近藤医師にセカンドオピニオンを求めていました。近藤医師は川島さんとのやりとりを、インタビューに答えるかたちで「文藝春秋」(文藝春秋/11月号)で述べています。それによると、川島さんは都内のある病院でのMRI検査で肝臓に2センチほどの影が確認されました。つまり、腫瘍が見つかったわけで、担当医に手術をすすめられたようです。  近藤医師は、「川島さんがDVDに入れて僕のところに持ってきた検査画像では転移の所見は認められなかった」と述べています。がんとは、増殖を続けて正常細胞を侵食し、また転移して他の臓器をも侵食する腫瘍のことです。その意味では、「転移がない」ということは、がんではない可能性があるということです。  そこで近藤医師は、ラジオ波焼灼術という治療法をすすめました。これは、ラジオ波を患部に照射してがんを焼き切ってしまうというものです。しかし結局のところ、川島さんはがんを切除する手術を受けて、その後亡くなってしまったのです。  冒頭で述べたように、現在2人に1人ががんを発病しているといわれていますが、筆者の知人や川島なお美さん、また近藤医師の指摘を総合すると、それらの多くは実際にはがんではなく、悪性ではない腫瘍の可能性があります。それをがんと診断され、手術や抗がん剤の投与などによって、結果的に命を落としているケースが少なくないのかもしれません。  健康診断などでがんと診断されても、その言葉を鵜呑みにせずにセカンドオピニオンやサードオピニオンを求め、悪性か悪性でないかを十分に確認する必要があるでしょう。そうしないと、取り返しのつかないことになりかねません。なにしろ直接生死にかかわることですから、慎重の上にも慎重を期すようにしましょう。> とある。

2020年11月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          














関連サイトへのリンク


  • 電子書籍(eBooks)制作にフォーカスしたサイト
  • 明けない夜はないことを確信するサイト
  • Green(地球環境改善)にフォーカスしたサイト
  • ソフトウェア技術者やSEのための評価と育成、人事考課制度を考えるサイト
  • さまざまな業種・業態でご利用可能なモバイル活用の予約システム!
  • 創作小説『海念と保兵衛』のサイト
  • 創作小説『かもめたちの行方』のサイト
  • 当ブログ推奨の商品を展示したAmazon ストアー!
  • 当AdhocBlogブログの過去のエントリー
  • 株式会社アドホクラット当時のサイト

★売れ筋! No.1!
家庭用"放射線測定器"

日本通信 bモバイルWiFi ルータ+1 ヶ月定額SIM BM-U300W-1M
価格:¥ 20,208
国内配送料無料 Amazon





このアーカイブについて

このページには、yasuo hirose2016年1月に書いたブログ記事が含まれています。

前のアーカイブは、
 yasuo hirose: 2015年12月
です。

次のアーカイブは、
 yasuo hirose: 2016年2月
です。

最近のコンテンツは、
 インデックスページ
で見られます。

過去に書かれたものは、
 アーカイブのページ
で見られます。

年月別アーカイブ