yasuo hirose: 2017年4月 アーカイブ

 "がんの罹患" を告げる "がんマーカー" が貴重なことは言うまでもないが、特に "早期発見と早期治療" が求められるがんにあっては不可欠な指標となる。

 今回注目する下記引用サイト記事神奈川がんセンター、新しい中皮腫がんマーカー「シアル化HEG1」を発見 周藤瞳美/マイナビニュース/2017.04.27 は、  <神奈川県立がんセンターは4月26日、中皮腫の的確な診断に有用な新しい中皮腫がんマーカーを発見したと発表した。  同成果は、神奈川県立がんセンター臨床研究所 辻祥太郎主任研究員、今井浩三顧問らの研究グループによるもので、3月31日付けの英国科学誌「Scientific Reports」に掲載された。  悪性中皮腫(中皮腫)は、過去のアスベスト曝露により発生する、5年生存率が7.8%と極めて難治性のがん化学療法や放射線療法に抵抗性を示すため、現状では、早期発見と早期手術が唯一有効な手段となる。そのため、特異性と感度に優れた中皮腫がんマーカーを用いて、精密かつ早期の発見を可能にすることがより有効性の高い中皮腫治療ための第一歩となる> と報じている。

 <......今回、同研究グループは、中皮腫の細胞に結合するモノクローナル抗体を多数樹立し、そのなかから中皮腫に極めて特異性の高い抗体「SKM9-2」を同定した。130症例の中皮腫の病理組織切片を使用して解析したところ、SKM9-2抗体は上皮型、肉腫型、線維形成型などさまざまな組織型の中皮腫に幅広く結合し、感度は既存の診断マーカーを上回る92%となった。また、肺がんをはじめとするさまざまな中皮腫以外のがんに対しては、SKM9-2抗体はほとんど結合せず、中皮腫に対する特異性は99%となった。正常な臓器の細胞にもほとんど結合しなかったという。  そこで、中皮腫細胞からSKM9-2抗体が結合する分子を精製し解析したところ、SKM9-2抗体が結合している分子は、シアル化HEG1という細胞質タンパク質であることがわかった。シアル化HEG1は、これまでに中皮腫のマーカーとしての報告はなく、機能もほとんど明らかになっていない。同研究グループは、一部の中皮腫ではシアル化HEG1に依存してがん細胞が増えていることを明らかにしており、シアル化HEG1を標的とした中皮腫治療薬が開発できる可能性も考えられるとしている。  同研究グループは、今回の研究成果を活用し、シアル化HEG1の検出抗体を中皮腫の診断に用いることで、中皮腫の的確な診断が可能となり、中皮腫の早期治療や、アスベスト健康被害に関する迅速、適正な労災認定が可能になることが期待されると説明している。  ※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください> とある。




















 昨今の "厚労省の関心および動向" については、要するに、"膨張を続ける総医療費、逼迫する国の財政" という緊迫した事実に基づく視点から眺めると分かりやすい、と言えそうだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "国の財政" 関連記事

 (1) 市販薬購入費1万2千円超で減税 軽い病気では、自ら健康管理をするよう促すのが狙い!/当誌 2017.01.02
 (2) 高額な肺がんなどの"がん治療薬オプジーボ"!財務省、臨時に価格引き下げ求める方針!/当誌 2016.10.03
 (3) がんの治療薬「オプジーボ」など "費用対効果"検証(総医療費の抑制が目的)!(厚労省)/当誌 2016.04.30


 今回注目する下記引用サイト記事高齢者のがん、治療指針なぜ作成?/日本経済新聞/2017.04.27 - 21:38 は、  <厚生労働省は高齢のがん患者治療する際の指針(ガイドライン)の作成に乗り出す。治療データの大規模な調査により、抗がん剤を投与した場合の延命効果などを検証し指針に反映する。世代を限った治療方針を初めて検討する背景には何があるのか> と報じている。

 <......Q なぜ新たに指針を作成するのか。   国の財政に影響を与える抗がん剤が登場したことが一つのきっかけだ。2014年に承認された抗がん剤「オプジーボ」は約5万人の肺がん患者が使うと、単純計算で年1兆7500億円必要との試算も出た。  Q 新たに大規模調査に乗り出す理由は。   通常の臨床試験では世代別の延命効果を前提としていない。新たに高齢者を対象にした臨床試験で結果を得るには数年以上かかる。国立がん研究センターがこれまで治療した高齢者約1500人の蓄積データを分析したが、がん種別では対象人数が少なく延命効果を確認できなかった。そこでさらに膨大なデータを遡り大規模調査に乗り出すことになった。  Q 抗がん剤の延命効果はどれくらいあると言われているのか。   従来の抗がん剤は臨床試験で投与した患者の余命を数カ月から数年単位で延ばす効果で承認されていた。転移するなどがんが進行して手術ができない患者に使うことも多く、がん治療の一つの目安である「5年後」まで生存できない患者も少なくなかった。最近は長期生存や完治も期待される抗がん剤も出てきている。  Q 患者にとってのメリットはあるのか。   厚労省は抗がん剤だけでなく、苦痛を除く緩和ケアの効果も検証して高齢者の治療指針に盛り込む方針だ。副作用がある抗がん剤を使わない選択肢が広がる可能性がある。延命効果のない高額の抗がん剤の使用を減らせれば医療費の無駄の削減にもつながる> とある。

 つい先日、"熱で固まる化合物" を活かした "がんへの放射線治療" の "新手法" に注目したところだ。 なお、そこでの仕組み(手順)に関する理解を深めるために、記事の内容はほぼ同様ながら、別な記述表現の記事にも目配りしてみることにした。

 ◆ 参照 当誌過去の "熱で固まる化合物" 関連記事
  "放射性物質含む薬"をがんに集め より効果的に"狙い撃ち"!"熱で固まる化合物"使用!/当誌 2017.04.24


 今回注目する下記引用サイト記事熱を利用しがん攻撃 京大など、患部に薬剤とどめる/日本経済新聞/2017.04.26 - 12:02 は、  <熱で固まる化合物を使うことにより、効率的に放射線でがんを攻撃する治療法を京都大と神戸薬科大のチームが開発した。まだ動物実験の段階だが、チームは「直腸がんや再発性乳がんなど人の治療への応用も十分に可能だ」としている> と報じている。

 <......がんの放射線治療の一つに、放射性物質を直接体内へ投与する方法がある。局所的に大量の放射線を当てられるのが利点だが、放射性物質ががん以外の部位に広がる恐れがあるなど問題点もあった。  チームは特定の温度で固まる性質を持った高分子の化合物に注目化合物に放射性物質をくっつけた薬を注入するとともに、がんを温めることで薬をがん周辺に集めてとどまらせる一方、他のところには集まらないようにする仕組みを考えた。  実際に温水を使ってマウスの太ももにできたがんを40度に温め、放射性物質を含む薬を注射した。その結果、体内の他の部位と比べて、がんに約2~3倍の量を集めることに成功した。加熱をやめて3時間後でも多くの薬がとどまっていた 〔共同〕> とある。

 "うつ病" などで、既存薬が効かない"難治性" 患者向けに、新たな治療薬が待ち望まれていると言われる。

 今回注目する下記引用サイト記事阪大、うつ病改善物質を特定 新規治療薬に期待/日本経済新聞/2017.04.25 - 20:04 は、  <うつ病を改善する化合物をマウスで特定したと、大阪大のチームが25日付の米専門誌電子版に発表した。改善には、記憶をつかさどる脳の「海馬」で神経細胞が新たに作り出されることが重要とされる。この化合物は神経細胞を新生、増加させる働きがあり、新規治療薬の開発につながる可能性がある> と報じている。

 <......近藤誠准教授(神経科学)は「既存薬が効かない難治性患者の治療薬が望まれている。今回特定した化合物は実験用だが、人で使えるよう研究を進めたい」と話した。  チームは、マウスの海馬を調べ、感情の動きなどに関わる脳内の神経伝達物質「セロトニン」の刺激を受け取る複数の受容体のうち、「セロトニン3型受容体」を持つ神経細胞から、神経細胞の新生を促す「インスリン様成長因子1(IGF1)」という物質が分泌されていることを発見。  この受容体に働き掛ける化合物をマウスに投与すると、IGF1の分泌と神経細胞の新生が促され、行動実験では、うつ状態が改善した。 〔共同〕> とある。

 現在、医療診断の分野では、"人工知能(AI)" を応用したシステムが旺盛に開発されている。今回注目する案件も、その一ケースである。

 今回注目する下記引用サイト記事脳卒中の原因となる脳動脈瘤、AIが「確率9割超」で発見/yomiDr. ヨミドクター/2017.04.24 は、  <東京大発のベンチャー企業「エルピクセル」(東京都)が、脳卒中の原因となる脳の血管のコブ(脳動脈瘤)を、磁気共鳴画像装置(MRI)などの画像から見つける人工知能(AI)を開発した。  先端技術の「ディープ・ラーニング(深層学習)」で発見率を9割超に高めたという。  同社は年内にも、病気の診断に深層学習を活用した国内初の医療用ソフトとして国に申請し、事業化を目指す> と報じている。

 <......新開発の画像診断支援AIは、数秒間でコブの可能性が高い部分を判定し、コンピューター画面に赤く表示する。機械が自動的に画像などの特徴をつかむ深層学習の手法を応用し、放射線科専門医の診断の特徴を学ばせた国内約10施設の医療機関の協力を得て試験運用し、発見精度は90%以上と実用レベルに達しているという。  日本脳ドック学会などによると、脳動脈瘤は30歳以上の3%強に見られ、年間約1万2000人が破裂による出血で死亡。後遺症が残る患者も多く、破裂の危険性が高くなる直径5~7ミリ以上のコブを脳ドックなどで見つけて治療する必要がある。  通常は、放射線科医がMRIなどの画像から、脳動脈瘤と血管表面にもとからある凹凸などと区別して診断する。だが、人手がかかり、診断件数には限界があった。  青木茂樹・日本医学放射線学会副理事長(順天堂大教授)の話「人手不足の現場の助けになる技術だ。ただ、医学的に問題とならない脳動脈瘤もある。最終的な診断は医師に委ねるべきだ」  ◇  【深層学習】  脳の神経回路をモデルにしたAI技術画像や音声、文章の認識精度を飛躍的に向上させ、スマートフォンの音声検索や、車の自動運転、囲碁のAIなどに幅広く活用されている> とある。

 "iPS細胞" の培養/移植にあっては、"がん化の恐れ" が懸念されており、その原因は、"未分化/未成熟なiPS細胞" に潜むと考えられている。 従って、それらを事前にどう "除去処理" しておくか、が関心の焦点となっているようである。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞 がん化抑制" 関連記事

 (1) "iPS由来細胞のがん化"という最大課題に予防法:"GSI薬で処理"を開発!(慶応大チーム)/当誌 2016.09.25
 (2) iPS細胞で、心筋になる細胞(心筋前駆細胞)を高純度で作り出す手法開発!(大阪大など)/当誌 2016.08.19
 (3) iPS細胞からの心筋細胞、"がん化抑制"に道!原因の未分化細胞を、特殊培養液で死滅!/当誌 2016.04.05
 (4) がん化の恐れがある未分化のiPS細胞を見分けて除去する"抗体"作製!(立命館大チーム)/当誌 2015.07.30


 今回注目する下記引用サイト記事がん化の恐れある細胞、iPS細胞から除去 阪大など/日本経済新聞/2017.04.23 - 23:42 は、  <大阪大学の研究グループはiPS細胞の中からがん化する恐れがある未成熟な細胞取り除く技術を開発した。iPS細胞から作った組織が移植後にがんになるリスクを抑えられる。従来は作業者が顕微鏡をのぞきながら分別していたが、熟練度によって差が出るなどの問題があった。2017年度にも始める予定の心不全治療の臨床研究で使い、効果を確かめる> と報じている。

 <......iPS細胞を神経や臓器などに育てようとしても、一部の細胞が未成熟のまま残る。すると移植後にがんになる恐れがある。作業者が分別する場合、未成熟な細胞を見逃すことがあり、細胞を色で染める手法は精度に限界がある。  研究グループは未成熟なiPS細胞の表面に多数現れる「CD30」と呼ぶたんぱく質に注目。このたんぱく質に結合する分子に、悪性リンパ腫の治療に使う抗がん剤を科学的にくっつけた。結合した未成熟な細胞に取り込まれ、細胞を壊すiPS細胞が正常に育った組織の細胞には、CD30が現れないため影響を受けない。  iPS細胞から育てた心筋細胞を入れた培養皿に、抗がん剤をくっつけた分子の入った液体をたらすと、未成熟な細胞は全滅したが、正常に育った心筋細胞は8割が生き残った。心臓はがんが発生しにくいが、他の臓器の細胞の分別に使うと効果をより発揮するとみている> とある。

 副作用を回避する仕組みを講じつつ、"がん狙い撃ち" に打って出る方策は、 "抗がん剤治療" に限らず "放射線治療" にあっても同様である。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん狙い撃ち" 関連記事

  <BNCTは、がん細胞に取り込まれやすいホウ素薬剤を患者に点滴し、体への影響が少ない中性子線を照射する。ホウ素は、中性子線を吸収して核分裂した際に放射線を出し、がん細胞を内部からたたく。放射線の射程は細胞1個分ほどで、周囲の正常な細胞を傷つけにくいとされる> ( "がん狙い撃ち"放射線治療="ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)"、実用化に向け最終治験!/当誌 2014.00.00


 今回注目する下記引用サイト記事薬をがんに集め、より効果的に 熱で固まる化合物を使用/共同通信/2017.04.22 - 18:17 は、  <熱で固まる化合物を使うことにより、効率的に放射線でがんを攻撃する治療法を京都大と神戸薬科大のチームが22日までに開発した。動物実験の段階だが、チームは「人の治療への応用も可能」とする> と報じている。

 <......がんの放射線治療の一つに、放射性物質を直接体内へ投与する方法がある。局所的に大量の放射線を当てることができ、甲状腺がんの治療などではすでに保険が適用可能。ただ、放射性物質ががん以外の部位に広がる恐れもあった。  そこでチームは特定の温度で固まる性質を持った高分子の化合物に注目。化合物に放射性物質をくっつけた薬を注入し、がんを温めることで、薬をがん周辺に集める仕組みを考えた> とある。

 現在、手術による治療しかないとされているのが "白内障" であり、やはり痛々しい印象が拭いきれない、のが実情か......。

 今回注目する下記引用サイト記事「糖尿病白内障」抑える物質発見 福井大チーム、予防薬開発へ道/福井新聞/2017.04.21 - 07:00 は、  <福井大大学院工学研究科と同大医学部の研究チームは20日、糖尿病白内障進行を抑える化合物世界で初めて突き止めたと発表した。現在、手術による治療しかない白内障予防薬開発につながる成果で、将来的に点眼薬の実用化を目指す。  工学研究科の沖昌也准教授と医学部の高村佳弘准教授らによる共同研究> と報じている。

 <......今回の研究は、糖尿病白内障の予防を「エピジェネティクス」という現象から解析したのがポイント。  エピジェネティクスは、細胞の中にあるDNAの配列は正常だが、DNAが巻き付いているタンパク質の性質の変化によって、通常とは違う遺伝子情報が現れることを指すDNAの配列の変化によって発症する遺伝病に対し、DNAの配列が変化せずに、ストレスなどによって通常とは違う遺伝子情報が現れ、生活習慣病など後天性疾患の原因になっているとして注目されている。  研究チームはほとんどの人が加齢によって発症する白内障について、左右の目で進行度に差があるケースに着目。エピジェネティクス白内障の関連を調べた。  ネズミでの実験で糖尿病による白内障を引き起こし、白く濁った水晶体にエピジェネティクスの動きを阻害する化合物(阻害剤)を加えたところ、白濁が抑えられることが分かった。26種類を試し、そのうち10種類に効果が見られた。  研究チームはエピジェネティクスの視点での解析から、阻害剤を突き止めた一連の成果について特許を出願した。今後は製薬会社などと協力し、創薬に向けた研究を進める。  同大文京キャンパスで記者会見した沖准教授と高村准教授は「予防薬が開発できれば健康な高齢者を増やし、手術設備の不十分な発展途上国への貢献に大きな成果がある」と述べた> とある。

 "がん罹患と仕事" との関係の問題は、もはや決して特殊な事例ではなくなっている。個人にとっても、企業にっても、もはや十分にあり得べき事態になっている、と言うべきかと思われる。

 今回注目する下記引用サイト記事がん診断後退職、2割が「職場の指示」 栃木県が初のアンケート/下野新聞/2017.04.20 は、  <県内のがん患者で病気を理由に退職した人のうち「職場から指示があった」と答えた割合が21・9%に上ったことが、19日までに県健康増進課がまとめた「がん患者等の就労に関するアンケート」で分かった。「職場に居づらくなった」と答えた人も6・3%おり、会社側の圧力で退職を余儀なくされた人がいる実態が浮き彫りになった。同課は「がん罹患(りかん)後の就労継続に対する職場の理解が必要」と分析している> と報じている。

 <......アンケートは2016年9~11月に県内のがん患者(がん経験者含む)や医療機関、企業・団体などを対象に初めて実施した。回答数はがん患者183人(男性76人、女性107人)、医療機関15施設、企業・団体365事業所だった。  がんと診断された時に働いていた人の割合は86・9%で、診断後に退職した32人に複数回答で理由を聞いたところ「治療・療養に専念」が53・1%で最も多く「体力面で困難と判断」が28・1%で続いた。「職場からの指示」は3番目、「職場に居づらくなった」は6番目に多かった。  がん患者全員に治療と仕事の両立に必要なことを聞いたところ、「職場の理解」が77・0%で最多「休みが取りやすい」が71・0%、「勤務時間や勤務日数を変更できる」が65・6%と続いたがん患者が働きやすい職場環境を求める声が多く、自由記述では「治療費を要するので仕事と両立しないと不安」という切実な意見もあった> とある。

 "「万能細胞」=iPS細胞" との認識が一般化する中で、「万能細胞」という点では同様ある "ES細胞(胚性幹細胞)" が、"再生医療" 分野で再注目され始めている。

 ◆ 参照 当誌過去の "ES細胞" 関連記事

 (1) 再生医療に用いるための"胚性幹細胞(ES細胞)"を作製する計画、厚労省に申請!(京大)/当誌 2017.04.04

 (2) <受精卵を壊して作るES細胞生命倫理上の議論があり、臨床研究向けの作製が国の指針で禁止されてきたが、2014年の新指針策定で認められた。一方、北米や英国では、目の難病などを治療するためES細胞を使う臨床試験が約50件実施されている。血液などに遺伝子を導入して作るiPS細胞はがん化の懸念があり、再生医療への応用ではES細胞のほうが安心と考える研究者もいる。......> ( "ES細胞"の作製拠点作り、都内・京都に2施設 ―― ES細胞の実用化を加速させる狙い!/当誌 2016.03.30


 今回注目する下記引用サイト記事ES細胞 医療目的で 京大申請、国内初の作製/毎日新聞/2017.04.20 は、  <再生医療に使うためのヒトES細胞(胚性幹細胞)を作製する計画を京都大のチームが厚生労働省に申請し、同省の専門委員会で19日、審査が始まった。承認されれば、医療目的でのES細胞の作製は国内初となる。  ES細胞はiPS細胞(人工多能性幹細胞)同様、さまざまな組織に変化する能力を持つが、受精卵を必要とするため倫理面などに課題がある末盛博文・京大准教授らの計画では、不妊治療で不要となった受精卵の提供を受け、10年で約20種類の細胞を作製する> と報じている。

 <......iPS細胞に加え、医療用のES細胞をそろえることで、再生医療の本格化に備える。末盛准教授は「安全性により配慮しながら作製したい」と話している。京大は02年に文部科学省の承認を受け、基礎研究用のES細胞を作製してきた。  基礎研究用のES細胞を作製している国立成育医療研究センターも、近く医療目的での計画を申請する予定。 【荒木涼子】> とある。

 "がんの早期発見/早期治療" という考え方をさらに推し進めるなら、"がん(細胞)化" 直前、または "初期のがん細胞" の段階での予防対策をどうするかということになる。 現に、そうした研究も始められている。

 ◆ 参照 当誌過去の "初期のがん細胞" 関連記事

  <......北大遺伝子病制御研究所の研究チームは26日、初期段階のがんの治療や予防に役立つ低分子化合物を見つけることに成功したと発表した。この低分子化合物を、初期のがん細胞の周辺にある正常な細胞に加えることで、がん細胞を排除する能力が高まるという。......人間の身体には少数の変異を持つ「がん前段階」の細胞が存在するが、それを予防的に排除する治療法は見つかっておらず、今回の発見で、薬によるがんの予防を実用化できる可能性が出てきた。......> ( "前がん細胞"の排除を高める化学物質(VC1―8)を発見!がん予防薬の開発に期待!(北大)/当誌 2015.11.04

 今回注目する下記引用サイト記事がん細胞排除の仕組み解明 北大など研究チーム/どうしんウェブ/2017.04.18 - 08:02 は、  <北大遺伝子病制御研究所などの研究チームが17日、がん化し始めたばかりの細胞が正常な細胞に排除される仕組みの一部を解明したと発表したマウスを使った実験で、正常な細胞に取り囲まれたがん細胞の代謝機能が変化したことを確認した。がんの予防薬の開発につながる可能性がある。研究論文は同日、英国科学雑誌「ネイチャー・セル・バイオロジー」電子版で公表された> と報じている。

 <......研究チームの中心的役割を担う同研究所の藤田恭之教授(分子腫瘍)は2009年、がん発生の超初期段階で、がん細胞が正常な細胞層に押し出されて死ぬ現象を突き止めた。ただ、詳しい仕組みは分かっていなかった。 ―― 以下略 ――> とある。

  "がんが疑われる組織や細胞を、顕微鏡などを使って悪性か良性かを診断する" のは、"病理医" の仕事だ。 ところが、こうした "病理診断" に頼る場面が増え続ける一方で、その "病理医" が不足!する、という深刻な問題が生まれているようである。

 ◆ 参照 当誌過去の "病理診断" 関連記事

 (1) 時代環境が要請する各専門医が不足気味となる! 高リスク出産増下での"産科医"不足!/当誌 2016.10.15

 (2) "病理診断"、取り違え防げ!誤摘出事故受け学会が指針!人員不足、遠隔支援も視野!/当誌 2016.08.22

 (3) "病理医"不足! "がんが疑われる組織や細胞の悪性/良性診断医"の不足、黄色信号が!/当誌 2016.07.30


 今回注目する下記引用サイト記事病理学会など、がん診断画像をデジタル化 病院で共有/日本経済新聞/2017.04.16 - 23:34 は、  <日本病理学会など3学会と国立情報学研究所などはがんの診断画像をデジタル化し、全国の病院で共有できるシステム作りを始めた。遠隔地の専門家に画像を見てもらい、がんのタイプなどの判定で助言を得られるようにする。AI(人工知能)と組み合わせ、がんの悪性度などの判断に必要な時間の短縮や精度の向上も目指す。3~5年かけて完成させる> と報じている。

 <......日本病理学会、日本消化器内視鏡学会、日本医学放射線学会がそれぞれ診断画像のデジタルデータベースを整備する。個人を特定できなくする処理や画像管理、AIによる解析などの技術開発は国立情報学研究所の協力を得る。日本医療研究開発機構の事業の一環だ。  将来は3学会のシステムの共通化も目指す。病理診断用のがん組織をスキャナーでデジタル化したものや、内視鏡、コンピューター断層撮影装置(CT)の診断画像を総合し症状と関連づけて分析できるようにする。がんの成長や転移を素早くとらえるのに生かす。  中小の病院などでは病理診断に携わる医師が不足しており、データベースや支援システムの必要度が高い。病理学会は今年度、東京大学病院など23病院の協力を得て約11万症例分のデジタル画像を集め、使いやすく整理する。クラウドで画像データを他病院と共有したりAIを活用したりすれば、がんの見落としなどを防ぎやすくなる> とある。

 "再生移植" の医療分野では、"iPS細胞" のほか、"間葉系幹細胞" という存在が注目度を高めている。

 <間葉系幹細胞は、骨芽細胞、脂肪細胞、筋細胞、軟骨細胞など、間葉系に属する細胞への分化能をもつとされる細胞で、骨や血管、心筋の再構築などの再生医療への応用が期待されています。さらに、胚葉の差をこえて神経細胞や肝細胞に分化するという報告もあり、興味がますます高まっています。  このたび、国立成育医療センター・梅澤明弘先生の研究グループによって樹立されたヒト間葉系幹細胞が細胞バンクから利用可能となりました。臍帯血、骨髄、胎盤等に由来し、正常細胞に加えて不死化細胞も登録されています。>( ヒト間葉系幹細胞 )

 ◆ 参照 当誌過去の "幹細胞" 関連記事

  <......岡山大学病院の研究グループは、先天性の重い心臓病の子どもに、本人の心臓から採取した幹細胞を大量培養して移植し、心機能の改善を図る治療を、保険適用を目指した臨床試験(治験)として、8月に始めたことを明らかにした。実用化されれば世界初だという......> ( 心臓病児へ本人の心臓から採取した幹細胞移植!岡山大が治験!実用化されれば世界初!/当誌 2016.09.12


 今回注目する下記引用サイト記事阪大、他人の幹細胞で皮膚再生 難病に治験開始へ/共同通信/2017.04.16 - 16:46 は、  <日常生活のささいな衝撃でも皮膚がはがれる難病「表皮水疱症」の患者に、骨髄などに含まれる他人の幹細胞を移植して皮膚を再生させる臨床試験(治験)を大阪大のチームが週内にも開始することが16日、分かった> と報じている。

 <......別の病気の治療のために市販されている「間葉系幹細胞」を利用、新たな治療法の確立を目指す。玉井克人・大阪大寄付講座教授は「苦しんでいる患者の生活を改善したい」と話している。  表皮水疱症は、遺伝子の突然変異が原因で皮膚の接着が弱く、こするような弱い力で皮膚がはがれたり水ぶくれができたりする難病。国内の患者は500~千人とされる> とある。

 政府が目指してきた "がん死亡率20%抑制" というハードル超えは、かなり困難! と受けとめられ始めているようだ......。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん死亡率" 関連記事

 (1) <いわゆる "がん検診" は、"早期発見、早期治療" が決まり文句として唱えられ、多くの人々が概ね賛同するかたちで対応されているのかもしれない。  ところが、"がん" というものは "早期発見された場合" には、"早期治療によって治せる" と限ってはいない点、そこが問題なのだそうである。  つまり、"がん" は、"小さな腫瘤をより早く発見"="克服可能性大" という分かりやすい図式が成り立つような単純な構造ではなさそうなのである......> ( 「予防医療後進国・日本 がん検診受診率はOECD最低レベル」は事実だとしても....../当誌 2017.01.31

 (2) がんによる死亡率が12年連続で全国最悪となっている青森県、"がん検診の質"に問題も?!/当誌 2017.01.27

 (3) <......がんの死者は減らない――。 政府は.......今年末までの10年間で20%減の73.9人にする目標を立てていたが、推計では17%の減少にとどまるという。 その原因を喫煙率の高さとがん検診受診率の低さとしている。......何が原因なのか。 「政府の取り組みが不十分なのです。 死亡率を下げる一番簡単な方法が喫煙者を減らすことなのに、国はたばこを買いにくくしたり吸いにくくする取り組みを積極的に進めていない。たばこの税収が欲しいので本気で危険性を訴えないのでしょう。」とは医学博士の米山公啓氏だ。......> ( 要するに"がん死者が減らない"!目標下回り、16%減に止まる!(国立がん研究センター)/当誌 2016.12.23


 今回注目する下記引用サイト記事がん対策 死亡率目標に限界/毎日新聞/2017.04.13 - 22:56 は、  <今後6年間の国のがん対策の指針となる次期基本計画の素案が示された。現行の計画では、がんによる死亡者の減少や、がんになっても安心して暮らせる社会を目指し75歳未満のがん死亡率を20%減らすことを目標に掲げてきたしかし、2005年からの10年間で15.6%減にとどまり、目標は達成できなかったがん検診の受診率の伸び悩み喫煙対策が十分でないことが影響していると分析されている> と報じている。

 <......次期計画でも引き続き死亡率の減少を目指すが、20%という数値目標は盛り込まれなかった代わりに検診や喫煙対策、生活習慣改善など、個別の政策に数値目標を加えるとともに、がんになる国民を減らす「予防」を全体目標の一つに掲げた。  門田守人会長は「予防を一番に打ち出さないと、がん対策がなかなか進まない。死亡率を下げるには、がんになる人を減らすことが重要だ」と話す。  男性のがんの原因の30%は喫煙とされている。すべてのがんが防げるわけではないが飲酒や食事などの生活習慣の改善だけでなく、さまざまながんの原因になる喫煙についてより明確な目標や対策を打ち出せるかが、試金石となりそうだ。 【下桐実雅子】> とある。

 PTSDの治療は、患者が避けていたトラウマ記憶を呼び起こし脳が学習しながら克服する方法が用いられるが、期間が3カ月ほどかかり、つらい記憶を繰り返し思い出す精神的負担も大きい> とある辛い現状から、大きな一歩が踏み出せることになるのか......。

 今回注目する下記引用サイト記事PTSD 睡眠中、音聞かせ軽減 筑波大チーム 投薬、苦痛ない治療へ/茨木新聞 クロスアイ/2017.04.14 は、  <災害や暴力などで心の傷を負って発症する心的外傷後ストレス障害(PTSD)について、睡眠中にトラウマに関連した音を聞かせることでトラウマの記憶を弱めることがマウスの実験で確かめられ、筑波大などのチームが13日までに英科学誌に発表した。PTSD新たな治療法の開発につながると期待される> と報じている。

 <......チームは、箱に入れた睡眠中のマウスに特定の音を聞かせ電気ショックを与える実験を繰り返した。マウスはこの後、音を聞かせるだけでおびえた反応を示した。ところが電気ショックを与えた後4時間以内に睡眠中のマウスに同じ音を聞かせたところ、24時間後、おびえた反応が弱まることが分かった。  浅い眠りのレム睡眠と、より深い眠りのノンレム睡眠を比べた結果、ノンレム睡眠中に音を聞かせた場合だけ、おびえた反応が弱まった。  PTSDの治療は、患者が避けていたトラウマ記憶を呼び起こし脳が学習しながら克服する方法が用いられるが、期間が3カ月ほどかかり、つらい記憶を繰り返し思い出す精神的負担も大きいチームは患者に苦痛を与えず、トラウマ記憶がよみがえりやすい睡眠中に治療できる可能性が示されたとみている。  坂口昌徳准教授は「患者は一人一人のトラウマが異なる。実際に治療する場合は恐怖体験と結び付く音を見つけて聞かせることになる。投薬や特別な装置が必要ないのが利点になるのでは」と話した。  (綿引正雄)> とある。

 "人工透析" 患者"腎臓自体の不調" が原因、だと漫然と考えている人が少なくないのではなかろうか......。

 ◆ 参照 当誌過去の "人工透析" 関連記事

  <"人工透析" 治療という場面を思い浮かべるだけで、できれば "腎臓病(腎機能低下!)" は避けて通りたいと願うもの。 ただ、罹患率の高い生活習慣病である "糖尿病" が "腎臓病を誘発するリスク" を高めている、と言われたりしているため要注意だ。......> ( 定期的な運動の有無、夕食時間不規則!不健康な生活習慣で"腎臓病"リスク増!(福岡大)/当誌 2015.07.08


 今回注目する下記引用サイト記事新規人工透析4万人に迫る 糖尿病が原因のトップ/47 NEWS 医療新世紀/2017.04.04 は、  <国内の人工透析患者は2015年末時点で前年より4500人余り増えて約32万5千人に達したことが、日本透析医学会の最新データで明らかになった。  同学会が全国の透析施設を対象に毎年調査、集計している。回収率は99%で、対象施設のほぼ全数に当たる4321施設から回答があった。  15年に透析を開始した患者は約3万9500人。09年以降、一時的に減少したこともあったが、再び増加し初めて3万9千人を超え、4万人に迫っている> と報じている。

 <......新規患者の男女比はほぼ2対1。年齢を5歳刻みで見ると、男性は65~69歳、女性は80~84歳が最多だった。一方、15年に死亡した患者は約3万1100人で、こちらも前年よりわずかに増加した。  透析開始の原因は、糖尿病性の腎症が最多の44%。1998年にそれまで最多だった慢性糸球体腎炎を抜いて以来、糖尿病患者の急激な増加を反映して、その割合も大きく増えた。  腎臓自体の不調が原因である慢性糸球体腎炎が透析全体に占める割合は、83年には60%を超えていたが、治療の進歩などで減り続け、2015年は17%。腎臓が動脈硬化で傷む腎硬化症が高齢化に伴って増加し、14%で続いた。  日本の透析患者は、05年ごろまでは毎年約1万人ずつ増加していた。その後、勢いは鈍っているものの増加傾向は変わらず、11年には30万人を超えた。日本の人口自体が11年以降、減っていることもあり、100万人当たりの患者数は1990年の836人から、2015年は2592人へと急激に増えている> とある。

 大腸がんは転移の多さで知られるが、詳しい転移の仕組みは分かっていない> とは、何というもどかしさであることか! が、その忌々しさも早晩終息に向かうのか......。

 今回注目する下記引用サイト記事大腸がんの転移抑制、タンパク質を特定 愛知県がんセンター/中日新聞/2017.04.12 - 09:00 は、  <愛知県がんセンター研究所(名古屋市千種区)の青木正博・分子病態学部長らのグループは「HNRNPLL」と呼ばれるタンパク質が、大腸がんの転移を抑える働きをすることを、マウスを使った実験で解明した。「世界初の研究成果」として、英科学誌電子版に掲載された> と報じている。

 <......グループは、異なる働きをするタンパク質を備えたがん細胞をマウス70匹の大腸に移植。100日後、肺や肝臓などへの転移を調べると、転移していなかったマウスでは「HNRNPLL」が減少していなかった。  次にこのタンパク質を減らした、がん細胞を移植した結果、転移が起きたため、タンパク質転移を抑える働きがあると結論付けた。  このタンパク質が減少すると、悪性度の高い大腸がんの細胞に多く見られる別のタンパク質が増殖することも発見。さらに大腸がん患者の細胞を顕微鏡で観察したところ、大腸の表面でタイルのように規則的に並んでいた細胞が、がん進行に伴ってバラバラに散らばり、活発に動き始める現象を確認した。この転移が起きやすくなる現象に合わせてHNRNPLLが減ることも確認した。  大腸がんで亡くなる人は約5万人(2014年)で、がんの死因では肺がんに次いで多い。大腸がんは転移の多さで知られるが、詳しい転移の仕組みは分かっていない。  グループの佐久間圭一朗室長は「転移のブレーキ役が分かった。このタンパク質の減少を抑える薬剤を開発できれば、転移を抑制、予防できる可能性がある」と話す> とある。

 "空気感染" を常とするため、とにかく、感染の "足が速い" のが "麻疹(はしか)" である。そして、昨年に警戒された事態にも増して、すでに今年もその速いペースで、"集団感染" が発生している。

 ◆ 参照 当誌過去の "麻疹" 関連記事

  <全国的に感染が広がっている麻疹(はしか)について、国立感染症研究所は13日、今年初めから9月4日までの患者数が計82人に達した、と発表した。  1週間前の6日発表の計41人から倍増した。都道府県別では、従業員らの集団感染が明らかになった関西空港がある大阪府で26人で最も多く、千葉県が18人、東京都が11人、兵庫県が10人だった。  厚生労働省は予防接種を受けていない人にワクチン接種を呼びかけている。> ( 関西空港の従業員ら集団感染で注意喚起された"はしか"、82人に! 1週間で倍増!/当誌 2016.09.16


 今回注目する下記引用サイト記事麻疹集団発生、各地で相次ぐ...海外で感染し国内に持ち込み/yomiDr. ヨミドクター/2017.04.12 は、  <海外で麻疹(はしか)に感染した人が国内にウイルスを持ち込み、地域で患者が集団発生する例が相次いでいる感染力が強く、重症化すると死に至ることもあるため、専門家がワクチン接種を呼びかけている> と報じている。

 <......国立感染症研究所によると、今年の感染者数は今月2日までに99人。昨年は関西空港での33人の集団感染を含め、約160人の感染者があったが、それを上回るペースとなっている。  今年の集団感染で最も多いのは山形県。県によると、10日までに57人が感染した。2月にインドネシアから帰国した横浜市の男性が、感染に気づかず、同県の自動車教習所の合宿に参加。教習生や宿泊施設の従業員のほか、二次感染者の職場でも広がった。  このほか三重県で20人、広島県でも11人の集団感染があった。  日本は2015年3月、はしかウイルスの国内からの排除を達成したと世界保健機関に認められた。しかし、中国や東南アジア、ヨーロッパなどで今も流行しており、感染に気づかず帰国してしまう例がある。  国立感染症研究所感染症疫学センター第三室の多屋馨子室長は「海外旅行する場合、大人も免疫を調べたり、予防接種を受けたりして予防することが大事帰国後、はしかのような症状があれば人の多い所は避けて、医療機関に症状や渡航先を伝え、すぐに受診してほしい」と注意を促す> とある。

 "人口" という数字には、無数の社会現象がまつわり、凝集されているだけ、"この国の急速な人口減少" の推移については、遅ればせではあっても目が離せない......。

 今回注目する下記引用サイト記事推計人口、65年に8808万人...減少傾向続く/YOMIURI ONLINE/2017.04.10 - 20:34 は、  <厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は10日、2065年までの日本の将来推計人口を公表した。

 1人の女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率が、前回推計(12年)の1・35から1・44に上方修正され、総人口が1億人を下回る時期は前回より5年遅い53年となった。ただ、人口減少の傾向は続く見通しで、15年の1億2709万人は65年に8808万人まで減少する> と報じている。

 <......推計の柱となる出生率を上方修正したのは、近年、30~40歳代の出生率が上昇しているためで、前回推計で示された60年の出生率より0・09ポイント上回った。同研究所は出生率が上昇した背景について「保育の受け皿整備など子育て支援策の充実が影響した」と分析しているが、人口を維持するために必要な出生率2・07(15年時点)には遠く及ばなかった。 ―― 以下略 ―― > とある。

 "記憶" についての解明を、それを担っている "脳細胞のレベル" での検証から着手するのが、"利根川進氏らの独自なアプローチ" だ。

 ◆ 参照 当誌過去の "利根川進" 関連記事

  <......アルツハイマー病のマウスを使った実験で、思い出せなくなった記憶を引き出すことに成功したとの研究成果を、理化学研究所の利根川進・脳科学総合研究センター長らが、英科学誌ネイチャーで17日発表する。研究チームは「アルツハイマー病は、記憶が消えるのではなく、記憶を思い出す機能が働かなくなる病気であることを示唆する結果だ」としている......> ( "記憶を担っているとみられた脳細胞"を刺激するとマウスの記憶が戻る!(利根川進氏ら)/当誌 2016.03.20


 今回注目する下記引用サイト記事脳内で記憶の固定化、過程を解明...利根川教授ら/yomiDr. ヨミドクター/2017.04.07 は、  <脳内で短期的な記憶が長期的な記憶に変わって固定化される過程を明らかにしたと、米マサチューセッツ工科大(MIT)の利根川進教授と北村貴司研究員らが7日付の米科学誌サイエンスに発表する> と報じている。

 <......研究チームは、箱の中に入れたマウスに電気刺激を与えた後、マウスがそれを思い出して身をすくめる際に、脳内で記憶を担う神経細胞がどのように働いているかを観察した。  その結果、電気刺激の記憶海馬 と大脳皮質の両方に作られるが、大脳皮質の記憶細胞は最初は未成熟で、海馬から信号を受けるなどして10日後までに成熟することがわかった。2週間後以降は、海馬の記憶細胞は働かなくなり、代わりに大脳皮質の記憶細胞だけが働くようになった。  北村研究員は「記憶の仕組みを細胞レベルで解明することで、将来的には人間の記憶障害などの改善につなげたい」と話している。  井ノ口馨・富山大教授(脳科学)の話「容量の少ない海馬の記憶を、大容量の大脳皮質に移すメカニズムを初めて明らかにした成果で、画期的。大脳皮質にどのように知識が蓄えられるのか、解明する手がかりにもなるだろう」> とある。

 従来、がん転移・再発には、がん幹細胞が深く関係している、と考えられ、これを標的として死滅させることががん組織根絶に繋がると見なされてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん幹細胞" 関連記事

 (1) <......がん幹細胞自分自身を複製し続け、がん細胞も生み出すとされるが、人のがん組織では詳しく観察できていなかった。手術で取り出したがん組織は体外で培養が難しいためだ。  チームは、患者から取り出した大腸がんの組織を独自の技術で培養。さらに、ゲノム編集技術でがん幹細胞に手を加え、この細胞が分裂した「子孫」にあたる細胞が特定の条件で光るようにした。すると、一つの細胞が分裂して増え、約1カ月後には子孫の細胞ががん組織の大部分を占めたことが確認された。また、子孫にあたる細胞ががん幹細胞に「先祖返り」することがあることもわかった......> ( "がん幹細胞"分裂の観察に成功!人の細胞で初!がん根治の新薬開発に期待!(慶大など)/当誌 2017.04.02

 (2) <......従来の抗がん剤は、腫瘍を縮小することはできたが、「がん幹細胞」はポンプのようなタンパク質により薬剤を細胞の外に排出し、冬眠したような状態で長期間潜み続けるため、根絶が難しかった。  さらに、がん幹細胞は自己複製能(自分と同じ細胞を作る能力)と高い造腫瘍性(腫瘍を作る能力)を持ち、少数でも残存していると腫瘍を再構築できるため、再発の原因にもなっている......> ( 大腸がん幹細胞を抑制 がん細胞を根絶できる化合物!実用化目指す!(がん研/理研など)/当誌 2016.09.14


 今回注目する下記引用サイト記事幹細胞死滅でも復活=大腸がんで発見-慶大/時事ドットコム/2017.04.08 - 15:48 は、  <大腸がんで転移や再発の原因となる幹細胞だけを死滅させても、幹細胞が生み出した寿命の短い細胞が先祖返りして復活すると、慶応大医学部の佐藤俊朗准教授らが8日までに発表した。
 近年、幹細胞を標的とする新薬の開発が進んでいるが、完全に治すには既存の治療薬と組み合わせる必要があるという。論文は英科学誌ネイチャー電子版に掲載された> と報じている。


 <......大腸は正常な状態でも、幹細胞と寿命の短い細胞がある。幹細胞は自らも増殖を続けながら短寿命の細胞を生み出すが、短寿命の細胞は増殖できない。2種類の細胞ではそれぞれ特有の遺伝子が働いている。  佐藤准教授らは、患者から採取した大腸がん細胞を立体的に培養し、幹細胞に特有の「LGR5」遺伝子が働くと緑色の蛍光で識別<できるようにした上で、マウスに移植した。  特殊な薬剤で幹細胞だけを死滅させると、がん組織の増大が止まったが、薬剤投与をやめると幹細胞が再び出現し、増大し始めた。観察の結果、幹細胞が生み出した短寿命の細胞が先祖返りし、幹細胞に戻ったことが原因と分かったという> とある。

 がんなどの重い病気で終末期の高齢者が心肺停止といった状態で救急搬送される際> の、"救急現場" における "蘇生" をめぐる対応判断では、葛藤と苦悩が極まる。患者にとっても、"蘇生" が必ずしも "最良の選択" とは言い切れないない現実も控えているからだ......。

 ◆ 参照 当誌過去の "蘇生" 関連記事

  <がんなどの重い病気で終末期の高齢者が心肺停止といった状態で救急搬送される際に、本人の意思表示がないまま蘇生・延命措置を受けるケースが増えているため、厚生労働省は2017年度から、在宅医療に携わる医師や看護師、救急隊が連携し、患者の情報を共有する取り組みを支援する......> ( "救急延命"、本人の意思尊重!終末期高齢者の医療に携わる医療関係者間で情報共有へ!/当誌 2016.10.17


 今回注目する下記引用サイト記事※※※ は、  <各地の消防本部や救急隊員、医師らでつくる「日本臨床救急医学会」は7日、終末期で心肺が停止した患者に対し、救急隊が蘇生措置を実施するかどうか判断する際の指針を公表した。本人が蘇生を望まない意思を事前に書面で残し、かかりつけ医らの指示が確認できた場合は、救急隊に蘇生中止を認める内容。救急現場の対応ルールを初めて指針で明確化した> と報じている。

 <......背景には、終末期の高齢者らが蘇生を望まない意思表示をしていても動転した家族や老人ホームの職員らが119番通報する例が相次いでいることがある患者の希望を尊重するとともに、救命任務との間で葛藤する救急隊の悩みを和らげるのが狙い> とある。

 死亡原因などとしてしばしば耳にする"心不全" は、心機能が弱まることで息切れや動悸などさまざまな症状となって表れるとされるが、詳細な仕組みについては定かではない。

 ◆ 参照 当誌過去の "心不全" 関連記事

 (1) "心不全"の仕組み一端解明!心臓内で作られる"特定タンパク質"が心筋に作用!(大阪大)/当誌 2015.12.09

 (2) <"心不全" とは、≪心臓の能力低下で起こる体の不健全な状態≫ だと言われ ≪現在、欧米ではトップの頻度の疾患で、1,000人当たり7.2人とされています。生活習慣の欧米化が進む日本でも、ほぼ同程度に迫っていると思われます。このうちの約50%が、狭心症や心筋梗塞が原因となっています≫ とある> ( 心不全/心肥大が発症する仕組み解明に繋がる可能性!心筋細胞のタンパク質"TRPV2"!/当誌 2014.05.31


 今回注目する下記引用サイト記事心不全患者はがんに注意 発症リスク4倍/共同通信/2017.04.07 - 02:00 は、  <心不全の患者は、がんを発症するリスクが約4倍高くなること診療データの解析で判明したと、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)のチームが6日、日本高血圧学会誌電子版に発表した> と報じている。

 <......北風政史臨床研究部長は「心不全になったら、がんを疑うという意識を医師や患者が持ち、がんの早期発見に努めることが大事」と話している。  チームは2001~13年に同センター病院に心不全で入院した患者約5200人のうちがんを発症した人数と、国内全体のがん罹患率のデータを統計処理して解析。  国内の一般的ながん罹患率に比べて、心不全患者ががんにかかるリスクは約4倍高かった> とある。

 "医療事故" の件数などの実態は、あまり目に触れることがない。 これに関する "制度" が、"医療事故調査制度" であり、漸く、 "調査結果" などが報じられ始めている。

 ◆ 参照 当誌過去の "医療事故" 関連記事

  <診療に伴う患者の予期せぬ死亡を対象とした医療事故調査制度で、第三者機関の「日本医療安全調査機構」は2日、昨年10月の制度開始から1年間に院内調査の結果報告書が提出された160件のうち、4分の1に当たる40件については調査委員会に外部人材が入っていなかったと公表した......> ( "医療事故調査"の25% 外部委員なし!第三者機関は「中立性・客観性確保」を求める!/当誌 2014.00.00


 今回注目する下記引用サイト記事https://this.kiji.is/222275261649487356?c=39546741839462401 は、  <日本医療安全調査機構(東京)は5日、医療事故調査制度開始の2015年10月から昨年12月までに「患者の予期せぬ死亡で院内調査が必要」として届け出があった487件の分析結果を発表した。5割超の255件は「手術(分娩を含む)」に起因した事案だった。死亡から届け出までの平均日数は33.1日。277日かかった事案もあり、調査が必要かどうかの判断に医療現場が苦慮する状況もうかがえた> と報じている。

 <......一方、医療機関約2800施設へのアンケートでは、制度の理解に関し「全体的に進んでいない」「一部職員は進んでいない」との回答が8割を超えた> とある。

 その要請の高いことが言うまでもないアルツハイマー病の治療薬開発である。 いまだ、画期的な進展と評価されるものはないようだが、新しい視点からの成果が随時報告されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "アルツハイマー病" 関連記事

  <記憶力の増強など脳の機能を高めるタンパク質「リーリン」を分解してしまう酵素を、名古屋市立大などの共同研究チームが22日までに特定した。リーリンの減少はアルツハイマー病や統合失調症の発症に関係するとされており、治療薬の開発が期待される> ( 脳の機能を高めるタンパク質"リーリン"の分解酵素を特定!アルツハイマー治療に期待!/当誌 2017.03.23


 今回注目する下記引用サイト記事アルツハイマー抑える物質を判明 マウスの実験で、新薬開発へ/共同通信/2017.04.04 - 16:53 は、  <アルツハイマー病の原因となる老廃物の脳内蓄積を抑え、認知機能を回復させられる物質をマウスの実験で明らかにしたと、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)や京都大などのチームが4日付の英専門誌電子版に発表した。  新たな治療薬となる可能性があり、人での有効性や安全性を確かめるため2017年度中に治験を始め、25年ごろをめどに臨床応用を目指す> と報じている。

 <......アルツハイマー病アミロイドベータという老廃物タンパク質が脳に蓄積し、神経細胞を死滅させるのが原因とされる。  チームは、植物から抽出される「タキシフォリン」にアミロイドベータの凝集を抑制する作用があることに注目した> とある。

 がん患者さんの苦悩には、「溺れる者は藁をもすがる」との譬えにも似た、新規治療への切望もある、と言われる。 そして、怪しげな "がん免疫療法" がそこにつけ込んで、横行しているとも......。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん免疫療法" 関連記事

  <従来より、"がん免疫療法" に関しては、まともな医学的見地からの疑念・批判が、知る人ぞ知るかたちで立ち上がっていた。 「効く、効かない」の評価以前に、極めて "危険!" であるとの指摘。さらにこれに加えて、法外な治療費請求に及ぶなど "詐欺まがい!" (米国など海外ではそう判断されていると聞く) のクリニックさえもあるとして、一線を画す見方をする医師も少なくなかったようだ。......> ( がん免疫療法クリニックに厚労省判断!がん免疫療法で法令違反 厚労省一時停止命令!/当誌 2016.11.03


 今回注目する下記引用サイト記事未承認の免疫療法「慎重な判断を」/毎日新聞/2017.04.02 - 21:59 は、  <国立がん研究センター、解説するコーナーが3月末に一新  国立がん研究センター(東京都)が患者や家族向けに設けているウェブサイト「がん情報サービス」http://ganjoho.jp/public/index.htmlで、免疫療法を解説するコーナーが3月末に一新された免疫療法は、新たな仕組みの抗がん剤オプジーボ(一般名ニボルマブ)が2014年に登場して関心が高まっているが、効果が認められている薬などは限られている。サイトではこれまでの客観的な記述の羅列を改め、未承認の治療法も挙げながら「慎重な判断を」と呼び掛けている> と報じている。

 <......免疫療法は、免疫力を回復させてがん細胞を排除する方法で、手術、化学療法、放射線治療に次ぐものと期待されているだが、承認された薬はオプジーボなどまだわずかで、大半は研究開発中。そうした科学的な効果が証明されていない治療法も盛んに「免疫療法」と紹介され、両者の区別がつかない患者も多い。これらを保険外で使うと高額な自己負担が生じる。  そこでサイトでは、日本臨床腫瘍学会の指針に基づき、国の承認後1年以上経過した薬を「効果あり」、それ以外を「広義」と分類し、一覧を掲載。広義の免疫療法を選択肢に考える場合慎重な確認が必要だと訴え、研究段階の治療に詳しい医師やがん相談支援センターへの相談を勧めている。「広義」には「がんワクチン療法」や「エフェクターT細胞療法」などが含まれる。  また、「効果あり」の薬についても、国内の診療ガイドラインで標準治療となっているかどうかや、副作用のリスクもあることなどを紹介している。  若尾文彦がん対策情報センター長は「オプジーボの登場以後、効果が証明されていない治療を選ぶ患者が増えている。こうした状況に警鐘を鳴らす必要がある」と更新の狙いを説明する。 【高野聡】> とある。

 "「万能細胞」=iPS細胞" との認識が一般化する中で、同様に "「万能細胞」" である "ES細胞(胚性幹細胞" が再注目されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "ES細胞" 関連記事

 (1) <"「万能細胞」=iPS細胞" との認識が一般化する中で、同様に "「万能細胞」" である "ES細胞(胚性幹細胞)" が再注目されつつある。......> ( "ES細胞"の作製拠点作り、都内・京都に2施設 ―― ES細胞の実用化を加速させる狙い!/当誌 2016.03.30
 (2) <さまざまな組織の細胞になる人の胚性幹細胞(ES細胞)から、体の運動機能をつかさどる小脳の神経細胞を作ることに理化学研究所多細胞システム形成研究センター(神戸市)と広島大のチームが成功し、......> ( 人の"ES細胞(胚性幹細胞)"から"小脳神経"作成成功!(理研/広島大)脳疾患治療期待!/当誌 2015.01.31


 今回注目する下記引用サイト記事京大、医療応用へES細胞作製 厚労省に計画申請/共同通信/2017.04.02 - 17:00 は、  <再生医療に用いるための胚性幹細胞(ES細胞)を、人の受精卵から作製する計画を、京都大のチームが2日までに厚生労働省に申請した。不妊治療で使わなかった受精卵の提供を受けて、10年で約20種類の細胞株を作製する> と報じている。

 <......2014年に厚労省が改正した臨床研究指針に沿ったもので、19日の厚労省の専門家委員会で審査。承認されれば国内初となる。  ES細胞は人工多能性幹細胞(iPS細胞)と同様にさまざまな組織に変化する能力を持つ。医療用のES細胞は国立成育医療研究センターが作製したことがあるが、指針が改正されてやり直しになった。同センターも近く計画を申請する見通し> とある。

 やはり、シビァな歴史的な事実、<1986年のチェルノブイリ原発事故では4~5年後に子どもの甲状腺がんが急増した> を踏まえるべきかと思われる。

 ◆ 参照 当誌過去の "甲状腺がん" 関連記事

  <1986年のチェルノブイリ原発事故では4~5年後に子どもの甲状腺がんが急増した......> ( 福島で"甲状腺がん"増加か!? 子ども4人 放射線影響か確認 チェルノブイリの前例も!/当誌 2014.12.25


 今回注目する下記引用サイト記事原発事故時・4歳男児に「がん」確認 甲状腺検査・経過観察後/福島民友/2017.04.01 - 09:40 は、  <東京電力福島第1原発事故後に県と福島医大が実施している甲状腺検査に関して、甲状腺がんを発症した子どもを支援する民間の「3・11甲状腺がん子ども基金」(東京)が31日、甲状腺検査後に経過観察中だった事故当時4歳の男児にがんが確認され、手術を受けていたと発表した。県は制度の対象外として公表していなかった。同基金側は男児に療養費として10万円を給付した> と報じている。

 <......原発事故の国会事故調査委員会の委員を務めた同基金の崎山比早子代表理事が31日、東京都内で記者会見し「健康調査に漏れがあることがはっきりした。原発事故の影響がないというこれまでの説明の根拠が崩れかねず、大きな問題だ」と指摘した。 ―― 以下略 ――> とある。

 "がん幹細胞" は、"蜂の巣" に譬えるならば、まるで "女王蜂" の存在に相当し、"がん再発" の原因だと見られている。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん幹細胞" 関連記事

  <従来の抗がん剤は、腫瘍を縮小することはできたが、「がん幹細胞」はポンプのようなタンパク質により薬剤を細胞の外に排出し、冬眠したような状態で長期間潜み続けるため、根絶が難しかった。  さらに、がん幹細胞は自己複製能(自分と同じ細胞を作る能力)と高い造腫瘍性(腫瘍を作る能力)を持ち、少数でも残存していると腫瘍を再構築できるため、再発の原因にもなっている> ( 大腸がん幹細胞を抑制 がん細胞を根絶できる化合物!実用化目指す!(がん研/理研など)/当誌 2014.00.00


 今回注目する下記引用サイト記事がん幹細胞分裂、観察に成功 慶大など、人の細胞では初 合田禄/朝日新聞/2017.03.30 - 05:05 は、  <がん組織のなかでも再発や転移の能力が高いとされる「がん幹細胞」が、一つの細胞からがん組織をどんどん増やしていく様子観察に成功したと、慶応大などのチームが30日、英科学誌ネイチャーに発表する。人の細胞では初めてで、がん幹細胞をねらう新薬の開発に役立つという> と報じている。

 <......がん幹細胞は自分自身を複製し続け、がん細胞も生み出すとされるが、人のがん組織では詳しく観察できていなかった手術で取り出したがん組織は体外で培養が難しいためだ。  チームは、患者から取り出した大腸がんの組織独自の技術で培養。さらに、ゲノム編集技術でがん幹細胞に手を加え、この細胞が分裂した「子孫」にあたる細胞が特定の条件で光るようにした。すると、一つの細胞が分裂して増え、約1カ月後には子孫の細胞ががん組織の大部分を占めたことが確認された。また、子孫にあたる細胞ががん幹細胞に「先祖返り」することがあることもわかった。  一方で、マウスの実験では、がん幹細胞だけを殺すと後に再発した。抗がん剤でマウスのがんを小さくした後、がん幹細胞を殺すと多くのマウスでがんほぼ根治したという。  チームはがん組織をバンク化して薬の開発や個別化医療に生かすことを目指している。慶応大の佐藤俊朗准教授は「がんの根治を目指す新しい方法として応用できるかもしれない」と話す> とある。

 治療薬の "不適切な投与" (投薬ミス)が後を絶たない。 "命に関わる問題" であるだけに、慎重な対応が求められる。 中には、"在庫処理" のために行われた処方まであるというから許し難い。

 ◆ 参照 当誌過去の "不適切な投与" 関連記事

  <統合失調症などの患者6人に対し、本来は必要のないパーキンソン病の治療薬を投与していたことが17日、病院への取材で分かった。病院側は同日記者会見し「薬の期限切れが迫ったことが投与のきっかけ」と在庫処理が理由だったと説明した> ( "在庫処理"の目的で不要な薬投与! 統合失調症患者にパーキンソン病の治療薬を投与!/当誌 2017.03.19


 今回注目する下記引用サイト記事投薬ミスで年4兆円超損害 WHO、半減目指す は、  <【ジュネーブ=共同】 世界保健機関(WHO)は29日、投薬ミスによる損害が世界で年間420億ドル(約4兆7千億円)に上るとの試算を明らかにし、今後5年間で全ての国で投薬ミスによる損害を半減させる取り組みを開始したと発表した> と報じている。

 <......ミスは医療従事者の疲労やスタッフ不足、訓練の不十分、さらに患者の知識不足などが原因で、いずれも防止可能と強調した。  特に誤って使用した場合害となる危険性の高い薬の取り扱いや、さまざまな疾患で複数の投薬を受けている患者の扱いが鍵になるとして各国に早期の対策を求めた。  WHOのチャン事務局長は「投薬ミスに伴う出費は莫大かつ不必要なものだ。ミスの防止は人命を救うだけでなく医療費削減にもなる」と訴えた> とある。

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