yasuo hirose: 2016年8月 アーカイブ

 発熱に伴って手足のまひが起きる> という幾分恐い病気でありながら、<かぜに似た症状を引き起こす> という紛らわしさ! が "要注意!" だと言える。

 ◆ 参照 当誌過去の "エンテロウイルス" 関連記事

 (1) <......昨年夏以降、手足に原因不明のまひなどが起きた子どもが相次ぎ、一部の患者から「エンテロウイルスD68」が検出された問題で、日本小児科学会は、まひが表れた患者のうち8割に症状が残ったとする中間報告をまとめた......> ( "エンテロウイルスD68感染症"!子供が原因不明の手足まひ、8割に症状が残る!中間報告/当誌 2016.08.13

 (2) <......かぜに似た症状を起こす「エンテロウイルスD68感染症」が流行した2015年9月に、ぜんそくで入院した子どもが他の月と比べて急増したことが、日本小児アレルギー学会の全国調査で16日分かった......> ( "エンテロウイルスD68感染症"!重いぜんそく症状の可能性、発熱に伴うまひの症状!/当誌 2016.05.18


 今回注目する下記引用サイト記事原因不明のまひ95人に エンテロウイルス関連か/共同通信/2016.08.29 - 20:50 は、  <子どもを中心に発熱に伴って手足のまひが起きる原因不明の症例について、厚生労働省の研究班は29日、昨年8~12月にまひを訴え入院した患者が95人いたと明らかにした。  検査ができた患者の約4分の1から、かぜに似た症状を引き起こす「エンテロウイルスD68」を検出した。直ちにこのウイルスが原因とは断定できないが、研究班は「関連する可能性が高まった」としている> と報じている。

 <......夏から秋にかけて流行することが多く、研究班代表の多屋馨子・国立感染症研究所室長は「突然、手足を動かしにくくなったらできるだけ早く小児科を受診してほしい」と呼び掛けた。予防にはうがいや手洗いが有効という> とある。




















 がん細胞だけを破壊する特殊なウイルスを使った治療法(ウイルス療法)> という研究が各種進められている。 "免疫療法" と同様に、"副作用なし" とのメリットが謳われ、その詳細なメカニズムが解明され続けている。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん,ウイルス" 関連記事

  <がん細胞だけを破壊する特殊なウイルスを使った治療で、食道がん患者7人のうち5人で腫瘍が消えるなどの効果があったとする成果を、岡山大学のチームがまとめた。......このウイルスは、岡山大の藤原俊義教授(消化器外科)らのチームが02年、風邪の原因となるアデノウイルスの遺伝子を操作して開発した。がん細胞に感染して増殖し、細胞を破壊するが、正常な細胞に感染した場合は自然に消える。......> ( 食道がん、"(アデノ)ウイルス"で破壊! 患者に腫瘍が消えるなどの効果! (岡山大)/当誌 2016.07.24


 今回注目する下記引用サイト記事ウイルスでがん破壊 正常細胞には影響なし 東大が開発/日本経済新聞/2016.08.28 - 23:30 は、  <東京大学の谷憲三朗特任教授らは、がん細胞の中で増えて死滅させる新たなウイルスを開発した。ウイルスには正常な細胞では生きられないような細工をし、副作用を防ぐ。サルを使った実験で安全性を確かめた。腫瘍に直接ウイルスを注射する臨床研究を2年以内にも始めたい考えだ> と報じている。

 <......大腸などにいる「コクサッキーウイルス」をがんの治療用に改良した。がんで活発に働く「チロシンキナーゼ」などの酵素を利用して増殖する。ウイルスが増えると、がん細胞は壊れてしまう。  ウイルスのRNA(リボ核酸)に正常な細胞だけにある2種類の「miRNA」という物質が結合すると、ウイルスが死ぬようにした。正常細胞ウイルスが増える危険を避ける。  抗がん剤が効かなくなった乳がんの細胞をマウスに移植し、ウイルスを投与して約3週間後に腫瘍の大きさを調べた。ウイルスを使うと、4分の1程度に抑えられたという。サルに適正な量のウイルスを入れた実験では、体重や血中成分、肝機能に異常は無かった。今後は大量のウイルスを投与しても副作用が起きないようにする。  ウイルスがいると、免疫細胞の活動をうかがわせるたんぱく質が出てくるという。免疫細胞の働きを高めている可能性もあり、今後、詳しいメカニズムを調べる考えだ> とある。

 かねてより、"がんの根治" のためには「がん幹細胞」までを一掃することが必要であり、さもなければ "再発や転移の原因" を残すことになる、とされて来た。

 ◆ 参照 当誌過去の "" 関連記事

 (1) <......がん細胞を生み出すもとになる「がん幹細胞」が、抗がん剤を加えても死滅せずに生き残る仕組みの一端を、大阪大の小関準特任助教(理論生物学)のチームが明らかにし、英科学誌電子版に11日発表......> ( 抗がん剤でも死滅せず生き残る"がん幹細胞"の仕組み解明!薬剤耐性治療に道!(阪大)/当誌 2016.02.13

 (2) <......がんの再発や転移の原因とされ、「がんの親玉」とも呼ばれる「がん幹細胞」は、細胞の鉄分を取り除けば抑え込める可能性があるとの研究成果を、岡山大の大原利章助教(免疫病理学)らのチームがまとめた。  がんを根本的に治す治療法の開発につながるという。8日から名古屋市で開かれる日本癌(がん)学会で発表する......> ( 「がんの親玉」="がん幹細胞"、体内の鉄分除去で抑える!根本的治療法開発の可能性!/当誌 2015.10.10


 今回注目する下記引用サイト記事大腸がんの「幹細胞」殺す物質作製 国立がんセンターなど/日本経済新聞/2016.08.26 - 21:42 は、  <国立がん研究センターや理化学研究所などは26日、大腸がんのもとになる「幹細胞」だけを殺す新しい化学物質を作ったと発表した。がん幹細胞ができるのに必要な情報伝達を邪魔する働きがあり、マウスを使った実験で効果を確かめた抗がん剤が効かなくなった大腸がんの新しい治療薬になる可能性がある> と報じている。

 <......大腸がん幹細胞従来の抗がん剤が効かず、再発や転移の原因となっている。研究グループは、がん幹細胞の情報伝達経路を遮断する「NCB―0846」と呼ぶ新しい化合物を作った。経路を遮断されると、がん幹細胞は死ぬ。  人間の大腸がんを移植したマウスに、この物質を注射したところ、がん幹細胞がほぼ消えた。動物実験をさらに進め、1~2年後の臨床試験実施を目指す。  国内で大腸がんで死ぬ人は年間約5万人。転移がなければ手術で治るが、転移して再発した場合、抗がん剤を併用して治療を続けるうちに抗がん剤が効かなくなる。このため、転移がある大腸がん患者の5年生存率は約15%にとどまっている> とある。

 外科手術の際に、開腹した体内に "ガーゼや医療器具の一部を置き忘れるという医療事故" については、再発防止が叫ばれながらも、残念ながら "繰り返されている" のが現状。

 今回注目する下記引用サイト記事体内に医療器具置き忘れ 神奈川・茅ケ崎市立病院/共同通信/2016.08.26 - 20:57 は、  <神奈川県の茅ケ崎市立病院は26日、卵巣摘出などの手術をした同市の70代女性の体内に医療器具のへらを置き忘れる医療事故があったと発表した。20日後に再手術で取り出したが、女性は置き忘れが原因の腸閉塞で入院。容体は安定している> と報じている。

 <......病院によると、置き忘れたのは手術中に腸を傷つけないよう押さえる幅約4センチ、長さ約30センチのステンレス製のへら。女性は卵巣膿腫で、4日に手術を受けて1週間後に退院した。腹部の痛みを訴えて24日、エックス線検査で置き忘れが判明。同日中に取り出し、癒着した小腸の一部も摘出した> とある。

 がん治療の臨床現場では、種々の理由から、がん罹患臓器が "全摘手術" されるケースが少なくないと言われる。 しかし、がんの治療法としては、これに尽きることがないため、昨今ではいわゆる "臓器温存治療"(病変部除去ほか)が選択される場合も増加しているという。

 今回注目する下記引用サイト記事病気腎移植、継続審議に 先進医療へ指定の可否/共同通信/2016.08.25 - 19:15 は、  <がんなどで摘出した腎臓病変部を除去し、別の患者に移植する「病気腎移植」について、厚生労働省の審査部会は25日、腎臓を丸ごと摘出する基準が不明確だとして、医療費の一部を保険診療とする「先進医療」への指定の可否を継続審議とすることに決めた> と報じている。

 <......この日の審議で専門家は、ロボット手術も可能で病変部分だけを切除するのが一般的となり、腎臓全体の摘出が必要な症例は少ないと指摘。患者への説明文書での記載が不十分で「腎臓全体を摘出するよう患者を誘導しかねない」とした。  摘出について明確な基準を作るか、第三者の委員会で判断すべきだとの意見も出た> とある。

 重い心臓病では、良く知られているように "臓器(心臓)移植手術" が行われるのに対し、あくまで自前の心臓の機能回復を目指すかたちの "再生医療" 技術もまた進展している。

 今回注目する下記引用サイト記事心臓幹細胞移植で治験開始 10カ月女児、岡山大/共同通信/2016.08.24 - 19:09 は、  <重い心臓病の子どもを対象に、心筋になる能力を持つ「幹細胞」心臓から取り出し、培養後に本人に戻して機能を回復させる再生医療の治験が岡山大病院で24日始まり、兵庫県西宮市の生後10カ月の女児に手術が実施された。  2年後の保険適用を目指しており、同病院は、心臓病の子どもを対象にした再生医療が実用化されれば世界初としている> と報じている。

 <......治験は安全性や効果を確かめるのが目的で、今回の対象は、全身に血液を送り出す心臓の機能が弱い「機能的単心室症」。6歳以下の39人に行う計画で、24日、1人目となったのは大庭あかりちゃん。  手術したのは王英正教授のチーム> とある。

 "食道がん" が、過度の "飲酒" や "喫煙" を原因とする、という点は、かねてより指摘されて来たところだ。

 今回注目する下記引用サイト記事食道がん、禁酒で再発抑制か=早期患者330人追跡調査-京大/時事ドットコムニュース/2016.08.24 - 05:45 は、  <「早期の食道がん禁酒すれば、再発の割合が半分に抑制される」。京都大の武藤学教授(腫瘍薬物治療学)らの研究チームが、330人の早期食道がん患者の追跡調査による研究結果を発表した。予防と治療後の生活指導に役立つことが期待されるとしている。論文は米国消化器病学会誌に掲載された> と報じている。

 <......研究チームは、国内で内視鏡治療を受けた早期食道がん患者330人(平均年齢66歳)について、全国16施設で最長80カ月間追跡調査。具体的には、患者の食道内を半年ごとに内視鏡で検査するとともに、アンケート調査を行った。
 その結果、食道がんの予兆とされる異型上皮(前がん病変)の発生程度には飲酒などが関連していることが分かった。また、禁酒した患者は酒を飲み続けている患者に比べ、別の部位に食道がんが発生する程度が53%抑制され、特に異型上皮が食道内に多発している患者では77%抑制されることが判明した。  武藤教授は今後も調査を継続し、「今回確認できなかった禁煙の効果についても見極めたい」としている
> とある。

 "がん発症" と "遺伝子変異" との間に密接な関係があるとされる視点に基づいて、"がん細胞の遺伝情報(がんゲノム)" を活用したがん治療薬の研究に熱い視線が注がれている。

 ◆ 参照 当誌過去の "ゲノム,遺伝子変異" 関連記事

  <肝臓がんは、がん細胞で起きている遺伝子の変異の種類によって六つのグループに分類でき、それぞれ治療のしやすさに大きな違いがあるとの研究結果を、理化学研究所や国立がん研究センターなどのチームが......発表> ( "肝臓がん"、再発や転移に差!遺伝子変異で6分類!がんの性質に合った治療に役立つ!/当誌 2016.04.13


 今回注目する下記引用サイト記事ゲノム活用の抗がん剤、エーザイが商品化 20年めど/日本経済新聞/2016.08.23 - 01:08 は、  <エーザイは2020年をめどに、がん細胞の遺伝情報(がんゲノム)を活用した抗がん剤を商品化する。肝臓がんの治療薬など2製品について米国で初期の臨床試験を近く始め、効果や副作用を調査する。遺伝情報に基づくため患者の特性にあった投薬治療も可能になる抗がん剤は市場が毎年伸びているため、遺伝情報を使った新薬を成長の柱に育てる> と報じている。

 <......米国のがんゲノムのデータなどを基にして、ボストン近郊に設けたがんゲノム専門の研究所が開発した。肝臓がん治療薬と血液がん治療薬の2製品の臨床試験を始める。商品化できれば、エーザイでは初めてのがんゲノムを生かした医薬品になる。将来は日米欧の主要国での販売を目指す。  がんゲノムの解読は欧米が先行しており、日本も力を入れている。がんは正常な遺伝子が様々な要因で突然変異を起こし、それが蓄積して発病する。正常な細胞とがん細胞の遺伝情報の違いなどを比較してがんの発生原因を探る。外資を中心に製薬大手ががんゲノムを活用した薬を売り出しているが、抗がん剤全体に占める割合はまだ小さい> とある。

 "がんへの不安" が蔓延しているとさえ言われる現在である。 が、その "病理診断" を担う専門医が不足気味となっており、今後が憂慮されている......。

 ◆ 参照 当誌過去の "病理" 関連記事

  <......病理診断に頼る場面が増える一方、その担い手には黄色信号がともる。東大病院病理診断科の佐々木毅副部長の集計では、国内の病理専門医は15年5月現在、2258人いるが、5年後には2割近くが65歳以上になる。日々、顕微鏡に向かう地味な仕事というイメージもあってか、病理医を志す医学生は少数派だ......> ( "病理医"不足! "がんが疑われる組織や細胞の悪性/良性診断医"の不足、黄色信号が!/当誌 2016.07.30


 今回注目する下記引用サイト記事病理診断、取り違え防げ 誤摘出事故受け学会が指針 人員不足、遠隔支援も視野/日本経済新聞/2016.08.21 は、  <千葉県がんセンター(千葉市)で昨年12月、別の患者の検体と取り違えて乳がん患者の乳房を誤って全摘出した事故では、検体を取り扱う病理部門の脆弱な体制が浮かび上がった。「人ごとではない」。病理医不足に悩む病院は多く、危機感は強い。学会は初めて取り違え防止のためのマニュアルを作成。大学病院が他の病院の支援に乗り出すなど、改善を模索する> と報じている。

 <......千葉大病院(千葉市)の病理部の一室。内視鏡や手術で患者から採取した組織の一部が入った小瓶が並ぶ。それぞれに貼られたラベルには、患者の氏名などが手書きされている。顕微鏡による病気診断のため検体を処理して作製する「病理標本」でも、臨床検査技師による手作業が多い。  診断件数は増加  病理診断は地道でマンパワーが必要だが、同病院の病理医はここ数年で5人ほど減った。病理部長の中谷行雄教授は「経営が厳しい中では増員はなかなか難しい」と顔を曇らせる。  そうした中で千葉県がんセンターでの検体取り違えの事故が起き、経営側とは増員を交渉中だ。「大学病院に求められる『高水準の医療の提供』のためにも、現状には危機感を持っている」(中谷教授)  同センターは昨年10月に30代の女性患者の乳房に針を刺して組織を採取し、がん細胞を調べた。同じ日の検査で別の50代の患者を乳がんと診断。この検査結果と取り違えて12月、30代患者の右乳房を全摘出した。  同センターの事故調査委員会は検体を採取後、専用容器に入れるまでの過程で起きた可能性が高いとする報告書を公表。問題が起きた背景として、がん患者の増加などで2014年の病理診断件数が05年比で2倍以上に増えたにもかかわらず、人員不足が放置されてきたことを問題視した。  厚生労働省の調査によれば、同じ期間にがんを中心とした病理診断は全国で約8割増えた。「全国の病理部門に共通した問題」。事故調査委はこう指摘した。  日本病理学会の深山正久理事長は「学会も責任を持って取り組まねばならない」と話す。7月に「病理検体取り扱いマニュアル」を公表。取り違え防止に向け▽ラベルには患者名をフルネームで記入、IDも加えるなど2つ以上の情報を記入する▽検体が検査室に送られてきたらその場で搬送者とともに1検体ずつ確認する▽患者が異なる複数の検体を同時に扱わない――よう求めた。  若手育成も課題  人材不足の解消は容易ではない。「専門医は少なくとも3000人必要だが、現状は2300人にとどまる」(深山理事長)。昨年5月時点の分析では、年齢別で専門医が最も多いのは50~54歳。特に若手が足りず、地道な育成が課題だ。  そうした中でいかに診断体制を強化するか。情報通信技術(ICT)に活路を求める動きが出ている。  7月下旬、長崎大病院(長崎市)の福岡順也教授は大腸がんが疑われる患者の組織の画像をパソコンで眺めていた。「腸結核の可能性もあるな」。無料インターネット通話「スカイプ」を使って、画像を送ってきた兵庫県立淡路医療センター(兵庫県洲本市)の若手病理医に助言した。  こうした病理診断の遠隔支援は「デジタルパソロジー」と呼ばれる。福岡教授は教え子がいる同センターへの支援を昨年1月に開始。今年6月には、五島中央病院(長崎県五島市)など病理医不足に悩む地元にも支援を広げた。  期待される効果はこれにとどまらない。診断に使う標本はサーバーに保存するため、患者を担当した女性病理医が産休・育児休業中でも、自宅にいながら診断を巡る会議に参加できるようになった。現場とのつながりを保ち、休業後に復帰しやすくなったという。  病理医が他病院の症例にも携われば、幅広く経験を積むこともできる。福岡教授は「若手の関心が高まり、人材が集まりやすくなるのではないか」と期待する。同様の取り組みは東京大病院(東京・文京)などでも始まっており、日本病理学会は遠隔支援の指針を11月にも決定し、普及を後押しする考えだ。(辻征弥、亀真奈文)> とある。

 "iPS細胞" 技術の当面の課題 は、再生医療の備蓄向け "iPS細胞" における安全性と効率性の追求! かと窺える。

 ◆ 参照 当誌過去の "備蓄,iPS細胞" 関連記事

 (1) 他人に移植しても拒絶反応が起こりにくい人の"iPS細胞"備蓄!東京でも"採血"!(京大)/当誌 2016.07.10

 (2) "他人のiPS細胞"使った臨床研究(「他家移植」!という方法) 来年前半の手術へ準備!/当誌 2016.06.09


 今回注目する下記引用サイト記事京大、新生児臍帯血でiPS作製 備蓄用、成人より高品質/共同通信/2016.08.17 - 12:08 は、  <再生医療に利用する備蓄用の人工多能性幹細胞(iPS細胞)を、京都大iPS細胞研究所(山中伸弥所長)が、新生児の臍帯血を使用して作ったことが17日、分かった。同研究所は、成人の血液から作った場合より遺伝子変異が少なく、品質が良いとしている。研究機関などへの提供態勢が近く整う見込みで、iPS細胞をさまざまな細胞や組織に変化させて移植する再生医療の実用化を促進させそうだ> と報じている。

 <......同研究所によると、今回使ったのは東海大病院(神奈川県)で保管されていた臍帯血。提供者とその家族から同意を得た上で作製し、品質などをチェックして7月に完成した> とある。

 以前に、<近赤外線でがん細胞を攻撃!光免疫療法> という、斬新な着眼点によって展開されたがん治療法研究についての記事に注目したことがある。

 ◆ 参照 当誌過去の "近赤外線 がん細胞" 関連記事

 (1) <体の外から光線を当ててがん細胞を死滅させる新しいがん治療法「光免疫療法」を、米国立衛生研究所(NIH)の日本人研究者らが開発し、近く米国の3大学で安全性を確認するための臨床試験を始める。......> ( 【補足】近赤外線でがん細胞を攻撃!光免疫療法:がん細胞に結合のたんぱく質"抗体"!/当誌 2015.05.09

 (2) <近赤外線を使った舌がんや咽頭がんなどの新たな治療法。 がん細胞の表面に結合しやすい抗体に、特定の波長の光で活性化する化学物質をつなげた薬剤を開発。患部に薬剤を注射した後、近赤外線を当ててがん細胞だけを壊すことを目指す。正常な組織を傷つけないため副作用が少ないと期待......> ( 近赤外線でがん細胞を攻撃!舌がんや咽頭がんなどに新たな治療法!臨床試験を開始!/当誌 2015.05.08


 今回注目する下記引用サイト記事光で免疫活性化、がん細胞退治 転移にも効果、マウス実験/共同通信/2016.08.18 - 03:00 は、  <【ワシントン共同】 光の一種の近赤外線を当てる方法で、がん細胞を攻撃する免疫細胞のリンパ球を活性化させ、がん細胞を退治する治療法を開発したと、米国立衛生研究所の小林久隆主任研究員らが、17日付の米医学誌に発表した。マウスの実験で転移がんにも効くと確認したという> と報じている。

 <......リンパ球の中には、誤って自分自身を攻撃するのを防ぐブレーキ役の細胞がある。がんの免疫療法は、リンパ球の働きを全身で活性化させるため、健康な細胞も攻撃してしまう「自己免疫反応」が起きる恐れがあるが、活性化の度合いを弱めると効果も弱まるのが課題だった。開発したのは、がん細胞だけでブレーキ役を壊す方法> とある。

 "がん化" のリスクが警戒されることもあって、"iPS細胞から移植向けの臓器細胞を分化" させる技術は、かねてより慎重に開発されて来た。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞,心筋" 関連記事

 (1) "皮膚に含まれる線維芽細胞"に9種類の化合物を加えて、"心筋細胞や神経細胞"に変化!/当誌 2016.05.01

 (2) <特殊な培養液を使うことで人工多能性幹細胞(iPS細胞)から心筋細胞を高純度で作ることに成功したと、慶応大の福田恵一教授らの研究チームが1日、米科学誌セル・メタボリズムに発表した。iPS細胞から心筋に分化させる際、がん化の危険性が問題となる分化しない細胞など他の細胞をほぼ全て死滅させることに成功したという......> ( iPS細胞からの心筋細胞、"がん化抑制"に道!原因の未分化細胞を、特殊培養液で死滅!/当誌 2016.04.05


 今回注目する下記引用サイト記事iPS細胞で高品質心筋作製 大阪大、心臓病治療に/共同通信/2016.08.17 - 19:26 は、  <人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って、心筋になる細胞(心筋前駆細胞)を高い純度で作り出す手法を大阪大などのチームが開発し、17日発表した。成果は7月、米科学誌に掲載された。  iPS細胞から作った心筋細胞は、心臓病患者への移植治療に利用が期待されるが、他の種類の細胞が混じらない高い品質の心筋前駆細胞の作製は難しかったという> と報じている。

 <......チームは、心臓を形作る複数の種類の細胞の中から、心筋前駆細胞だけを選別する目印となるタンパク質を発見しており、「心臓の再生医療に役立つ」としている。  マウスの心臓が形作られる過程で、どのようなタンパク質が関与するのかを解析した> とある。

 ダニで人が亡くなるなんて!」 と驚きの声が上がるのもムリがない事態発生。

 今回注目する下記引用サイト記事ダニ媒介性脳炎死亡 登山者らに驚き広がる 札幌市、チラシで注意喚起/どうしん ウェブ/2016.08.17 - 07:00 は、  <道内の40代の男性が、ウイルスを持つマダニにかまれ「ダニ媒介性脳炎」を発症、死亡したことが明らかになった16日、登山を楽しむ札幌市民らからは「ダニで人が亡くなるなんて」と驚きの声が上がった。夏休みで野外で過ごす機会も多く、札幌市保健所は「肌の露出を少なくして、かまれないように注意を」と呼び掛けている> と報じている。

 <......16日午後、札幌市南区の藻岩山で登山をしていた同市中央区の看護師野上史恵さん(51)は上は長袖、下は登山用タイツ、首にはタオルを巻いてダニを予防していた。「気軽に登れる山でも油断しないようにしたい」と話す。  藻岩山で山野を走るトレイルランニングを楽しんでいた同市北区の中学教諭羽賀宗博さん(62)は「20代のころダニにかまれ、自分で取って消毒したことがある」と振り返る。  北海道立衛生研究所(道衛研)によると、道内で人をかむマダニは「ヤマトマダニ」と「シュルツェマダニ」の2種類が主で、体長は3~4ミリ程度。札幌市や近郊にはヤマトマダニ<が多いという。山や野原に限らず、道路脇や公園の草やぶにも生息している。  札幌市保健所は「長袖や長ズボンをはいて、肌の露出を少なくするのが一番の予防になる」と注意を促す。アウトドア用品専門店「秀岳荘北大店」(北区北12西3)では、マダニを取り除く専用の器具を販売している。価格は1200円~2400円で、登山者や林道整備の工事関係者などに人気という。  ただ、器具でダニを除去してもウイルスに感染している可能性がある。同店は「除去後は必ず病院を受診してほしい」と呼び掛ける。  市内の公園を管理する市みどりの管理課は16日、マダニへの注意を喚起するチラシを作製し、山沿いにある公園に掲示することを決めた。(須田幹生、石川泰士、坂本有香)> とある。

 ザックリと言って、"経済的生活状態の高低" が、健康状態や "死亡リスク" にどう影響するのか、という視点は興味深いに違いない。 ただ、必ずしも厳密な議論にはなりにくいことから、その解釈はばらつくのかもしれない。

 今回注目する下記引用サイト記事子供の頃に貧乏だった男性、裕福な人より死亡リスク3割減/yomiDr. ヨミドク/2016.08.15 は、  <終戦前後に子どもだった頃の経済状況が悪かった高齢男性の死亡リスクは、裕福だった人より約3割低いとの研究結果を、東京医科歯科大学の谷友香子研究員(公衆衛生学)らが発表した> と報じている。

 <......経済状況が悪くて若いうちに死亡した人が多い反面、丈夫な人が生き残っている可能性があるという。  2010年時点で65歳以上の男性7143人、女性8306人に、15歳の時の経済状況を世間一般から見て裕福なほうから上、中、下のどれにあたるかを尋ね、3年間追跡した。  年齢や現在の経済状況なども加味して分析したところ、男性では「上」の人の死亡リスクに比べ、「中」は25%、「下」は36%低かった。経済状況が悪いほうが若いうちから働いて活動性が高まり、丈夫になったことも考えられるという。  女性に死亡リスクの差はみられなかった> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事京大と理研、末期がん余命予測 血中成分から/日本経済新聞/2016.08.14 - 23:43 は、  <京都大学の武藤学教授と大学院生の釆野優さんは理化学研究所と共同で、血中のアルブミンなど3つの成分を測定することで末期がん患者の余命を予測できる可能性があることをつきとめた。がんの末期では、副作用を伴う積極的な治療を続けるかどうかが問題になることが多い。予測は患者の意思決定に役立つとみられ、今後、臨床に用いて精度を確かめる> と報じている。

 <......2004~14年に京大病院で抗がん剤治療を受けた後に死亡した末期がん患者ら約2700人のカルテを調べ、病院で日常的に行っている検査40項目と予後の関連を解析した。免疫細胞の好中球と、体が弱ると減るアルブミン筋肉などが壊れたときに出る乳酸脱水素酵素の3つが、患者の生存期間とよく相関することがわかった。  3つの検査値から残された生存期間を推定する数理モデルを作成した。解析した患者グループについては「1カ月以内」と予測した人の78%、「2カ月以内」「3カ月以内」の73~74%について、経過を正しく推定できた。  末期での余命の推定は「積極治療を続けるかどうかなど、患者が受けたい治療を考えるのに役立つ」と武藤教授は話す。今後、臨床で実際に用いて予測の精度を検証する> とある。

 がん治療における、"がん細胞狙い撃ち=正常細胞への副作用抑制" のための方法、アプローチが、種々研究されている。 そのひとつとして注目されて来たものが、体内における抗がん剤の搬送手段としての "微小カプセル" であろう。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん,カプセル" 関連記事

 (1) <......がん細胞だけに抗がん剤を送り込むDDS技術を京都薬科大学や北海道大学のチームがそれぞれ開発した。がん組織は正常な組織に比べて血管に隙間が多く、脂質の膜でできた微小カプセルを血管に注射すればがん細胞に多くが流れ着く。効き目が強い薬を封入し、がん細胞内に集中して取り込ませる。正常な細胞は傷めず、副作用を減らす......> ( "抗がん剤"を"微小カプセル"で投薬!細胞を傷めず副作用を減らす!(京都薬科大,北大)/当誌 2015.10.14

 (2) <......ウイルスほどの大きさのカプセルに入った抗がん剤を、がん細胞までピンポイントで届ける投薬システムの臨床試験が、国内で最終段階に入っている。「ナノマシン」と呼ばれる新技術で、早ければ来年度中にも承認され、医療現場での使用が始まる見通しだ。......> ( 抗がん剤投薬システム"ナノマシン"!がん細胞を狙い撃ち!副作用減らし効果高める!/当誌 2015.08.01


 今回注目する下記引用サイト記事がん治療薬を体内で生成、副作用少なく 東大や筑波大/日本経済新聞/2016.08.13 - 13:35 は、  <がんの薬を体内で作り、治療効果を高める研究を東京大学や筑波大学のチームがそれぞれ始めた。強力な薬をそのまま体に入れると正常な細胞を傷つけかねない。これまでの発想を転換し、効き目の強い薬をがんのある場所で作り出して副作用を減らす。患部だけで薬を生産する「人体製薬工場」の新技術として、動物実験で原理を確かめた。国内で年間40万人近くが亡くなるがんとの闘いで、新たな治療戦略になりそうだ> と報じている。

 <......東京大学の片岡一則名誉教授、安楽泰孝助教らは、直径が1万分の1ミリメートル以下のカプセルを特別な素材でつくり、血管を通じてがんに送り込む。カプセルに封じ込めたたんぱく質の反応で薬の合成が進み、がんだけに効くしくみだ。  患者には薬の合成に使う毒性の低い物質を投与するだけで、副作用を大幅に減らせるとみる。体内でカプセルが正常に働くことを動物実験で確かめた。  筑波大学の長崎幸夫教授らは、がん細胞に多い成分と反応して抗がん作用のある物質を作る微小なカプセルを開発した。カプセルに入った鉄イオンが触媒となって殺傷能力の高い物質ができる。  この物質は活性酸素といい、がんがある場所で出続け、治療効果も高いとみている。ヒトの大腸がんを移植したマウスでがんの悪化を防げた。5年以内にも人で臨床研究を始める計画だ。  がん治療薬免疫の働きが弱まったり、体力が衰えたりといった副作用が起きる場合がある。効き目があっても、治療が長続きしないのが問題だった。治療効果を引き上げるには新たな発想が必要になっており、国内外の研究者がアイデアを競っている> とある。

 記憶などさまざまな認知能力とも関連していると考えられている "嗅覚"。 ただ、<においを感じるメカニズム> については、まだまだ数多くの未解明な点が残されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "嗅覚" 関連記事

  <......アルツハイマー型認知症はもの忘れから始まるといわれているが、実は嗅覚障害が先に起こる。最初に臭神経が障害され、次いで海馬の神経細胞が障害される。そこで嗅覚障害はあるが、もの忘れはまだないという状態で香りによる嗅覚刺激を行なえば認知症を予防できる可能性が考えられる......> ( アロマセラピー!"香りの力"で認知症を予防する!アルツハイマー型認知症と嗅覚障害!/当誌 2014.03.04


 今回注目する下記引用サイト記事においかぎ分ける遺伝子を発見 ... 脳梗塞後遺症治療に役立つ可能性/yomiDr. ヨミドク/2016.08.12 は、  <奈良県立医科大の坪井昭夫教授らの研究グループが、においをかぎ分けるために必要な遺伝子を突き止めたと発表した。においを感じるメカニズムの解明のほか、脳梗塞などによる後遺症の治療法にもつながる可能性があるという。  研究成果は米科学誌「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」電子版に掲載された> と報じている。

 <......グループは、脳の前部の、においを感じる組織「 嗅球(きゅうきゅう) 」にある「 顆粒(かりゅう) 細胞」という神経細胞の一種に注目。この細胞で活発に働く「5T4」という遺伝子をマウスの実験で詳しく調べた。  遺伝子操作で5T4を壊したマウスは、正常なマウスに比べ、においに対する感度が100分の1に低下。2種類のにおいをかぎ分ける能力も失った。正常な顆粒細胞は5~6本の突起を伸ばし、枝分かれして複数の神経細胞とつながっているが、5T4を壊すと突起が2~3本に減っていた。  坪井教授は「顆粒細胞は5T4の働きによって、においの強さや種類を区別する情報処理の回路を作ることがわかった」と説明。「5T4の働きを薬などで操作して神経回路を増やせるようになれば脳梗塞などで傷ついた脳の回路を再生し、まひなどの後遺症を抑える治療法の開発に役立つかもしれない」と話している> とある。

 子どもの "重いぜんそく症状 プラス 発熱・まひ" という症状が、先ごろ注意喚起されていたところの <エンテロウイルスD68感染症> に関するその後の情報である。

 ◆ 参照 当誌過去の "エンテロウイルスD68" 関連記事

  <......このウイルスに感染すると呼吸器症状を起こす場合があることが知られているが、調査を担当した大分大医学部の是松聖悟教授(小児科)は「健康な子どもでも重いぜんそく症状が出る可能性がある」と注意喚起する。ぜんそくとは別に、発熱に伴いまひを訴える子どもの症例と感染との関連も指摘され、同ウイルスの実態解明が急務となりそうだ......> ( "エンテロウイルスD68感染症"!重いぜんそく症状の可能性、発熱に伴うまひの症状!/当誌 2016.05.18


 今回注目する下記引用サイト記事子供が原因不明の手足まひ、8割が症状残る/yomiDr. ヨミドク/2016.08.10 は、  <昨年夏以降、手足に原因不明のまひなどが起きた子どもが相次ぎ、一部の患者から「エンテロウイルスD68」が検出された問題で、日本小児科学会は、まひが表れた患者のうち8割に症状が残ったとする中間報告をまとめた> と報じている。

 <......中間報告によると、手足のまひが起きた患者のうち、ウイルス性の脊髄炎が原因とみられる54人を分析した。  まひが完全に治ったのは5人のみで、33人は改善が一定程度でとどまり、11人は改善が見られなかった。  手足のまひ以外に、4人に意識障害、11人に手足に感覚障害が起きた。8人は顔面まひやのみ込みの悪さを覚えていた。  45人の画像分析では、全員に脊髄に異常が見られ、このうち20人は脳幹にも異常が確認された> とある。

 このところ、がん治療に関する話題を独占しているかの印象も無くはない "免疫の仕組みを利用した新しいタイプの抗がん剤:オプジーボ(小野薬品工業)" である。

 ◆ 参照 当誌過去の "オプジーボ" 関連記事

  米製薬大手BMS、抗がん剤「オプジーボ」治験で幅広い肺がんに効果確認できず! と/当誌 2016.08.08


 今回注目する下記引用サイト記事高額がん薬、効く患者解明へ研究 日赤や国立がんセンター/共同通信/2016.08.10 - 17:50 は、  <効果は著しいが高額な新しいタイプのがん治療薬「オプジーボ」について、日本赤十字社医療センター(東京)を中心とした全国34の医療機関が、どのような患者に効くのかを早期に見極める大規模研究を開始した。高騰する薬剤費の抑制を図る狙いだ。国立がん研究センター(東京)などのグループも、効果的な投与期間を探る研究を来年度中にも始める予定> と報じている。

 <......オプジーボは免疫の働きを利用する新薬で、肺がん患者の2~3割に高い治療効果があるとされるしかし価格も高く、体重60キロの患者で年間約3500万円かかる> とある。

 "がん発症の原因" が、"複数の遺伝子変異の累積" にありそうだということは、知られている。 そして、それらの遺伝子の特定研究も進められれている。 さらに、"がん発症頻度" の高い "遺伝子配列のパターン" にも目が向けられているようだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "EGFR" 関連記事

  "新しい"抗がん剤:"分子標的治療薬"に、従来の抗がん剤にはない"皮膚障害の副作用"!/当誌 2014.06.25


 今回注目する下記引用サイト記事肺がん、遺伝子の特徴発見 リスク1.2~1.4倍/共同通信/2016.08.09 - 18:00 は、  <肺がんの中でも発症頻度が高い「肺腺がん」のうち、日本人に最も多い種類のがんにかかる危険性を高める遺伝子の配列のパターンを見つけたと、国立がん研究センターなどのチームが9日、英科学誌に発表した。この特徴を持つ人はリスクが約1.2~1.4倍高くなると推計した> と報じている。

 <......河野隆志・同センター研究所分野長は「肺腺がんになりやすい人を予測し、早期発見につなげられる可能性がある」と話している。  チームは「EGFR遺伝子」が変異して発症するタイプ肺腺がんに注目。約3千人の患者のDNAを約1万5千人の健康な人と比較した> とある。

 "動脈瘤(りゅう)" は、その破裂が突然!であるだけに恐い病気だと見なされている。特に、"腹部大動脈瘤(りゅう)" の場合には、"致死率90%" だと警戒されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "大動脈瘤" 関連記事

 (1) 新型"ステント(網状の筒)"で、"脳動脈瘤"破裂防ぎ治療!国立循環器センターが治験へ/当誌 2016.05.08

 (2) 「血液ドロドロ」より気になる「血管力」の低下!血管内"一酸化窒素"が硬化を防ぐ!/当誌 2015.12.16


 今回注目する下記引用サイト記事脂肪細胞増で大動脈瘤破裂 治療や予防に期待、近畿大/共同通信/2016.08.08 - 19:06 は、  <腹部にできた大動脈瘤は、血管壁で脂肪細胞が増えると破裂しやすくなることを近畿大の財満信宏准教授(食品科学)のチームが解明し、英科学誌電子版に8日発表した。  動物実験で、エイコサペンタエン酸(EPA)を豊富に含む魚油を与えると破裂リスクが低下することも判明。治療薬の開発や破裂の予見、予防に役立つ可能性があるという> と報じている。

 <......腹部の大動脈がこぶ状に大きくなると破裂し死亡することがあるが、破裂に至るメカニズムはよく分かっていなかった。自覚症状がほとんどなく偶然見つかることも多く、大きさによっては手術が必要になる> とある。

 超高齢化時代となり、"がん罹患者数" が増加し続けている。 これに伴い、がん治療法三本柱の内のひとつ、"抗がん剤治療" も注目度を高め続けている。

 しかし、"効くのか、効かないのか" 、"どの程度効くのか" などの肝心の実態については、相変わらず "ブラックボックス的(?)" な域を出ていない。

 なおかつ、"お仕着せ的" な現場推移の話と、これまた当然視されるような "QOL(生活の質)悪化" という "副作用" の事例ばかりが話題となり、戦々恐々とした不安を増幅させている......。

 ◆ 参照 当誌過去の "抗がん剤" 関連記事

 (1) "抗がん剤"!適切な時期にやめて寿命が延びたケースも!効能と副作用をしっかり吟味!/当誌 2016.07.19

 (2) "抗がん剤"治療を行う真の目的は、生存期間を延長したり、症状を緩和したりすること!/当誌 2016.07.19

 (3) "抗がん剤"事故 228件!血管外漏れや過剰投与! 2010年以降/日本医療機能評価機構調査/当誌 2016.07.02

 (4) 抗がん剤、2000年以降薬価急騰!背景に「分子標的薬」開発高額化など 日米医師分析/当誌 2016.04.07


 今回注目する下記引用サイト記事抗がん剤が効く確率、イチローの打率と同じ!?/yomiDr. ヨミドク - イグ・ノーベル・ドクター新見正則の日常/2016.08.05 は、  <イチロー選手の大リーグ通算3000本安打で盛り上がっていますね。......通算打率も3割1分4厘です。......3割以上の打率を残しているので、「よく打つバッター」となります。......「抗がん剤が効く」と言われて想像する数字は...  さて、抗がん剤に話を移しましょう。「抗がん剤がよく効く」と言われると、どのくらいの数字を想像されますか。医療で患者さんが「よく効く」と言われて、想像する数字は野球とは違いますね。多くの方は8割以上に効くと思うでしょう僕は実際の臨床現場で、「やっぱり良く見積もっても野球の打率と同じ、つまり3割ぐらいだろう」と説明しています> と解説している。

 <......しかし、がんの治療は進歩しましたよ。外科治療も30年前に比べると安全になりました。また放射線治療も進歩しています。抗がん剤も新しいものがどんどんと開発されています。そんないろいろな治療を組み合わせて、そして昔は不治の病と思われていたがんにも希望が開けています。しかし、単独の治療でも効果が8割などということはごく希(まれ)ながん以外はあり得ません。そんな言葉から受けるイメージは、患者サイドと医療サイドの誤解を生むひとつのきっかけになります。患者サイドも単独の治療は野球と同じような成功率だと理解し、医療サイドも患者さんは往々にして実際よりも過度の期待をするものだと思っておくことが大切です> とある。

 図らずも、がん治療薬「オプジーボ」をめぐる記事への注目が続くことになっている。 今回の記事は、米国での臨床試験(治験)に関するものだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "オプジーボ" 関連記事

 (1) 免疫の働き利用の新しい仕組みのがん治療薬「オプジーボ」、"腎細胞がん"に適用拡大!/当誌 2016.08.07

 (2) 小野薬品工業「オプジーボ」大幅増収!純利益45%増(4~6月期) 売上65%増の587億円!/当誌 2014.08.04

 (3) "やめどき"!――患者1人に年間3000万円以上かかるとされる肺がん新薬オプジーボ――/当誌 2016.08.01

 今回注目する下記引用サイト記事米ブリストル、「オプジーボ」幅広い肺がんに効果確認できず/日本経済新聞/2016.08.06 - 07:03 は、  <【ニューヨーク=西邨紘子】 米製薬大手ブリストル・マイヤーズスクイブBMS)は5日、抗がん剤「オプジーボ」がより幅広い肺がん患者の治療に効果があるか調べる臨床試験(治験)が失敗したと発表した。適応の拡大は難しく、肺がん患者向けの同薬の市場規模が従来予想を下回る見通しとなったため、BMSの株価は急落した> と報じている。

 <......オプジーボ免疫の仕組みを利用した新しいタイプの抗がん剤小野薬品工業とBMSが共同開発し、これまでに日米で悪性の皮膚がん一部の肺がん患者への使用で承認を受けている。  BMSが米国で承認を受けている肺がんでの適応は、化学療法の治療歴がある患者に限られていた。今回、BMSが結果を公表した治験は、化学療法に代わる選択肢としてオプジーボの有効性を調べるものだったが、がんの進行を抑え死亡リスクを有意に低減させる目的で、化学療法と比べた有効性を示せなかった。BMSは今後、治験結果を詳細に分析するとしている。......> とある。

 新しい仕組みのがん治療薬(免疫チェックポイント阻害薬)「オプジーボ」(小野薬品工業)に関する新しい動向が引き続いている。

 ◆ 参照 当誌過去の "オプジーボ"関連記事

  小野薬品工業「オプジーボ」大幅増収!純利益45%増(4~6月期) 売上65%増の587億円!/当誌 2016.08.04


 今回注目する下記引用サイト記事がん新薬、腎臓に適用拡大 高額のオプジーボ/共同通信/2016.08.05 - 13:05 は、  <免疫の働きを利用した新しい仕組みのがん治療薬「オプジーボ」(一般名ニボルマブ)を、腎臓のがんの治療に使うことを5日、厚生労働省の部会が了承した。約1カ月後に正式承認され、保険適用が認められる> と報じている。

 <......オプジーボは、優れた効果が期待されるが、極めて高額な新薬。現在、皮膚がんの一種の悪性黒色腫非小細胞肺がんが保険適用となっている。  新たに認められるのは、手術不能か転移性の腎細胞がんで、年間4500人程度が対象になる見込み開発元の小野薬品工業(大阪市中央区)は、血液や頭頸部のがんへも適用するよう申請している> とある。

 体内の細胞は、新陳代謝で新旧が入れ替わってゆくものと思われがちだ。 が、必ずしもそうとばかりとも言えず、"老化細胞" と、その蓄積という現象が問題となるようだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "老化" 関連記事

 (1) "老化抑制物質(サーチュインの材料)"を人に投与する臨床研究!病気予防に期待!(慶大)/当誌 2016.07.13

 (2) 染色体の末端にあって長さが"余命の目安"とされる"テロメア"と"地中海式ダイエット"!/当誌 2015.01.14

 (3) <"長寿" を担っているとされる "サーチュイン遺伝子" については、かねてより注目されており、この "遺伝子" を "目覚めさせる" には、"飢餓状態" が契機となる(食事量、カロリー摂取の制限を続けることによって活性化)とか、赤ワインやぶどうの皮に含まれ "レスベラトロール" の服用が効果的だとか......、と。> ( 長寿遺伝子とされる「サーチュイン」の働きを強めて、脳梗塞による"認知症"を防ぐ!/当誌 2014.09.13


 今回注目する下記引用サイト記事老化細胞の除去で若返り マウスの肺、弾力回復/共同通信/2016.08.04 - 22:18 は、  <年を取ったマウスの肺にある老化した細胞だけを薬で取り除き、肺を若返らせることに成功したと、国立長寿医療研究センター(愛知県)などのチームが4日、米医学誌電子版に発表した> と報じている。

 <......同センター研究所の丸山光生副所長は「人の老化細胞も除去できれば、肺の病気の予防や治療につながるかもしれない」と話している。  体の中には加齢によって増殖しなくなり、組織に蓄積する細胞があり、老化細胞と呼ばれる肺が老化すると弾力がなくなり、呼吸が困難になる慢性閉塞性肺疾患(COPD)などにつながる恐れがある> とある。

 <肝臓の組織が壊れて固くなる「線維化」が進むと肝硬変肝臓がんなどを起こす> と、肝臓の "線維化" は、危険な症状として危惧されてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "線維化" 関連記事

  <国内に推定150万人の感染者がいるC型肝炎は、肝臓の組織が壊れて固くなる「線維化」が進むと肝硬変や肝臓がんなどを起こしますが、この線維化の症状を抑えることに理化学研究所などのグループが動物を使った実験で成功......> ( C型肝炎の"線維化"(肝硬変や肝臓がんへと悪化)抑制に成功!"NS3"という因子を特定!/当誌 2014.01.05


 今回注目する下記引用サイト記事肝臓異常、遺伝子で抑制 がんや肝硬変予防にも/共同通信/2016.08.02 - 22:00 は、  <肝臓に不要な組織ができて硬くなり肝硬変やがんを引き起こすこともある「線維化」を、特定の遺伝子を投与して抑えることにマウスで成功したと、大阪市立大の村上善基准教授(肝胆膵内科)らのチームが2日付米医学誌電子版に発表した> と報じている。

 <......チームによると、これまでは線維化の原因となるウイルス性やアルコール性の肝炎を治療して間接的に線維化を改善させており、直接治療、予防する方法はないという。  村上准教授は「肝硬変を予防して発がんリスクを避けるほか、既存の薬を使えない重度の肝硬変患者の肝機能改善も期待できる」と話している> とある。

 新しい仕組みのがん治療薬(免疫チェックポイント阻害薬)「オプジーボ」は、様々な点での "話題" を提供し続けている。

 ◆ 参照 当誌過去の "オプジーボ" 関連記事

 (1) "やめどき"!――患者1人に年間3000万円以上かかるとされる肺がん新薬オプジーボ――/当誌 2016.08.01

 (2) 他の免疫療法併用で副作用症状の男性死亡! 新しい仕組みのがん治療薬"オプジーボ"!/当誌 2016.07.21

 (3) がんの治療薬「オプジーボ」など "費用対効果"検証(総医療費の抑制が目的)!(厚労省)/当誌 2016.04.30

 (4) <新しいがんの治療法が、早ければ年内にも国内で始まる。免疫の攻撃力を利用する「免疫療法」の一種で、効果が限定的だった従来の方法とは異なる仕組みだ。小野薬品工業が昨年末に厚生労働省に医薬品としての承認を申請し、今秋にも認められる見通し。がんの有力な治療法になると期待されている。/ 申請されたのは点滴薬ニボルマブ(一般名)(=オプジーボ)で、既存の治療法で効果がなくなった皮膚がん患者が対象/ これまでの免疫療法は、免疫の攻撃能力を高めて、がん細胞を殺そうとしていた。だが、攻撃が過剰になると自分を傷つけるので免疫自体がブレーキをかけてしまい、効果は不十分だった。新しい免疫療法は、免疫のブレーキがかからないようにし、攻撃のアクセルを踏み続ける/ 国内の臨床試験(治験)では、患者35人の半数が5カ月半以上、がんが進行しなかったという/ 今回(医薬品が)認められれば、公的医療保険が使える国内初の免疫療法となる見込み......> ( "がん"を攻撃する"新しい免疫療法"年内にも開始!小野薬品工業の医薬品認可の見込み!/当誌 2014.02.18

 今回注目する下記引用サイト記事小野薬の4~6月期、純利益45%増 「オプジーボ」大幅増収/日本経済新聞/2016.08.02 - 12:36 は、  <小野薬品工業が2日発表した2016年4~6月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比45%増の136億円だった。がん免疫薬「オプジーボ」の適用範囲が広がり、売り上げが65%増の587億円と大きく伸びた。  オプジーボの売上高は252億円と前年同期より238億円増え、大幅増収に寄与した。営業利益は48%増の172億円だった> と報じている。

 <......「オプジーボ」は体内の異物を排除する免疫機能を活用した治療薬。手術ができない患者や、抗がん剤が効かない患者の生存率を向上させる効果が確認されている。  2017年3月期の業績見通しは売上高が前期比62%増の2590億円、純利益が2.2倍の558億円とする従来計画を据え置いた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕> とある。

 "再生移植医療" の重要な要素となりつつある "iPS細胞" は、その迅速かつ安定した供給/備蓄に向けた体制整備が旺盛に進められている。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞" 関連記事

 (1) 再生医療向け"備蓄iPS細胞"の安全性確認に"人工知能(AI)"を取り入れる構想!山中教授/当誌 2016.07.29

 (2) 他人に移植しても拒絶反応が起こりにくい人の"iPS細胞"備蓄!東京でも"採血"!(京大)/当誌 2016.07.10

 (3) "臨床用iPS細胞"初の有償提供!大日本住友製薬に (京都大/iPS細胞ストック計画の一環)/当誌 2015.08.08

 (4) "医療用iPS細胞"(患者本人以外の人から作製保存)を今秋にも提供!(京大iPS細胞研究所)/当誌 2015.05.02

 (5) iPS細胞移植手術、"他人の細胞からのiPS細胞作製"でコスト大幅減!手術待ち期間短縮!/当誌 2015.03.23


 今回注目する下記引用サイト記事血液に変化するiPS細胞を選別 ...京大研究所、白血病治療に応用期待/yomiDr. ヨミドク/2016.08.01 は、  <血液の細胞に変わりやすいiPS細胞(人工多能性幹細胞)を選ぶ方法を開発したと、京都大iPS細胞研究所などのチームが発表した。  白血病など血液の病気を治療する再生医療に応用が期待できるという。米科学誌セル・ステム・セル電子版に掲載された> と報じている。

 <......iPS細胞は様々な細胞に変わる能力を持つが、細胞によって変化のしやすさが違い、その理由はわかっていなかった。  チームは、15人の皮膚や血液から約60種類のiPS細胞を作り、血液細胞に変化させた時に、遺伝子がどう働くかを調べた。その結果、血液細胞に変わりやすいiPS細胞では、初期の段階で胎児の成長などに関わる「IGF2」という遺伝子の働きが活発になることなどを突き止めた> とある。

 がんに対する「個別化医療」ということばが使われ始めている昨今である。 要するに、がんの症状は "十人十色・百人百様" という「個性」を持つということ。 実は、こうした「個別化医療」が求められるような、"がんの多様性!" こそが、がんの正体であり、がんの進化、だと考えられているようだ。

 今回注目する下記引用サイト記事体内で進化するがん細胞 瀬川茂子/朝日新聞 - apital/2016.07.31 - 08:35 は、  <さまざまな環境に適応して多様な生物集団が誕生した――。ダーウィンが提唱した進化論になぞらえて、がんの成長を解明する研究が進んでいる。がん細胞が巧みに環境に適応していく仕組みを知れば治療法の開発にもつながりそうだ> と解説している。

 <......

■転移に伴い種類増加

 がん細胞の進化を実証した論文がある。国立がん研究センター研究所がんゲノミクス研究分野の谷内田真一ユニット長らが2010年、英科学誌ネイチャーに発表した研究だ。......   谷内田さんによると、膵臓がんでは、......分裂を繰り返し、さまざまな変異が蓄積され、多様な細胞集団になっていく。  仮にがん細胞が多様でなければ、異なる臓器に転移した場合、環境が変わって生き残る条件が整わずに死んでいくかも知れない。だが、異なる特徴を持つ多様な集団になれば、その一部に、転移先の新たな環境にも耐えられる細胞が含まれる可能性が出てくる。そうなれば、集団として生き残る道が出てくるという訳だ。  環境が変わるのは、転移ばかりではない。「がんが大きくなると、中心部では栄養や酸素が不十分になる。それでも生き残れる性質をもった細胞が生き残る」とも谷内田さんは指摘する。

■DNA解析で進化確認

 そもそも体内では毎日のように、がんのタネが生まれている。どういうことか。

 人間の細胞の核におさまっているDNAは紫外線やウイルス、喫煙など様々な要因で傷(変異)がつく。傷によって、がん化にかかわる遺伝子の働きが異常になることがある。これががんのタネだ。体には異常な細胞を除く仕組みもあるが、その仕組みをすり抜け、増殖が止まらなくなった細胞集団が、がんになる。  がん細胞は、ほかの細胞よりも分裂の速度が速く、がん細胞の集団は大きくなっていくこの過程を、生物が子孫を増やして進化する過程にたとえる考え方は以前からあった。谷内田さんの研究を含め、こうした考え方をDNA解析技術の進歩で実証できるようになっているのが近年の特徴だ。......

■「個性」見極め治療へ

 がん細胞が進化し、多様で不均一になることは、治療を困難にする原因になるある抗がん剤に抵抗性を持つ細胞が混じっていれば、治療に成功したように見えても、生き残って細胞が再び増える可能性があるからだがんが大きいほど多様性が大きくなるため、「早期発見、早期治療が重要だということです」と京都大の小川誠司教授(腫瘍(しゅよう)生物学)は話す。......  進化して多様になるがんとどう向き合えばいいのか。小川さんらはがん細胞を排除する免疫の仕組みに着目し、研究を進めている。  肺がんや乳がんなど33種類のがん患者1万人以上のデータから進化の実態を調べた。その結果、12種類のがん患者32人に、免疫を抑える遺伝子を異常に活性化させる変異があることを突き止めた

 がん細胞の巧みな戦略だが、戦略がわかれば、攻略法も考えられる。実際、免疫を抑える作用を無効にする薬も実用化され始めている。価格が高いことなど課題は多い。だが、がんの種類ごとに開発されてきた従来の治療法に加え、遺伝子変異の種類によって、一人一人の患者に適した治療を目指す時代になってきている。  小川さんは「がんの進化過程の解明は、早期診断、予防法や治療法の開発につながるだろう」と話している。(瀬川茂子)

■がん関連遺伝子

 がんの発生や成長に中心的な役割を果たしており、大きく二つのタイプに分かれる。  「がん遺伝子」は、その働きが活性化することで、がん化にかかわる。たとえば、細胞の増殖を盛んにするような遺伝子が活性化すれば、がん遺伝子として働く。  逆に「がん抑制遺伝子」は、その働きを失うことで、がん化にかかわる。DNAの傷を修復する遺伝子や細胞増殖を抑える遺伝子などの働きが失われると、がん化を進める。がんになるまでには、多くの種類のがん関連遺伝子がかかわっている

......> とある。

 薬の "やめどき" と言えば、"効き目と副作用" とが裏腹だとされる "抗がん剤" の話かと思われる。 ただ、同じく薬の "やめどき" だとしても、今回注目する記事での "意味合い、視点" はやや異なる......。

 ◆ 参照 当誌過去の "抗がん剤 やめどき" 関連記事

 (1) "抗がん剤"!適切な時期にやめて寿命が延びたケースも!効能と副作用をしっかり吟味!/当誌 2016.07.19

 (2) "抗がん剤"治療には「やめどき」があり、自己決定を基に、悔いのない選択をすること!/当誌 2015.11.21


 今回注目する下記引用サイト記事高額がん薬、やめどき探る...専門医グループが臨床試験/yomiDr. ヨミドク/2016.07.29 は、  <患者1人に年間3000万円以上かかるとされる肺がんの新薬オプジーボについて、専門医のグループが、薬の使用を減らすための全国規模の臨床試験を始めた。国立がん研究センターのグループも同様の試験を計画中で、高額な薬やめどきを見つけ、薬剤費の増加の抑制を狙う> と報じている。

 <......オプジーボの薬代は体重60キロで月約260万円肺がん患者の約2割に有効とされ、効く人では長期間効果が続くが、どの患者に効くか事前に予測できない。効果が出る前にがんが大きくなる例もあるため、早期の効果判定も難しく、結果的に効かない患者にも高額な薬剤費がかかっていると指摘される。  日本赤十字社医療センター(東京都渋谷区)の 国頭 英夫・化学療法科部長らの研究グループは今月、効かない患者を早期に見極めるための臨床試験を始めた。  来年度末までに約35病院でオプジーボを使う患者300人を集め、2年間経過を観察し、早期に効果判定できる指標を探す。国頭部長は「高価な薬を浪費せず、コスト削減を目指す研究を行うのは医者の責任」と話す。  国立がん研究センターなどのグループは、効果が出た患者が、投与をやめても効果が続くか確認する臨床試験を計画している。44病院で来年にも始める予定。同センター中央病院の大江裕一郎副院長は「薬がやめられるケースがわかれば、副作用や費用負担の軽減など、患者にとっての利点もある」と説明している。  オプジーボ がん細胞が免疫にブレーキをかけるのを阻止して免疫細胞の攻撃力を回復させる新しいタイプの薬。2年前、皮膚がんの悪性黒色腫の治療薬として承認され、昨年末、患者が多い肺がんにも保険適用になった> とある。

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