科学一般: 2015年4月 アーカイブ

 がんの "罹患数(がんと診断される人)" や "死亡数" は、深まる高齢化の中、やはり増加すると見ておくべきなのであろうか

 ◆ 参照 当誌過去の "がん統計" 関連記事

  <...... 2014年新たにがんと診断される人(罹患数)は88万人(男性50万人、女性38万人)、死亡する人は37万人(男性22万人、女性15万人)と、国立がん研究センターのがん対策情報センターが推定 ......> ( "今年のがん死亡は37万人"と初の予測! がん対策に寄与するための統計処理的な予測!/当誌 2014.07.14


 今回注目する下記引用サイト記事15年のがん診断98万人と予測 国立がん研究センター/【共同通信】/2015.04.28 - 12:09 は、<2015年に新しくがんと診断される人の数(罹患数)は98万2100人、がんで死亡する人は37万900人とする予測> と発表する国立がん研究センターによる統計的予測を報じている。
 <国立がん研究センターは28日、2015年に新しくがんと診断される人の数(罹患数)は98万2100人、がんで死亡する人は37万900人とする予測を発表した。  予測は昨年に続き2回目で、がんと診断される人は昨年より約10万人増えるとの結果になった。同センターは高齢化が進むほか、がん患者の情報の登録精度が向上したことが理由とみている。  診断される人で最も多いのは大腸がんの13万5800人。2位は肺がん、3位は胃がんだった。男性は前立腺がん、胃がん、肺がんの順に、女性は乳がん、大腸がん、肺がんの順に多かった> とある。




















 今回注目する下記引用サイト記事女児の渡航移植へ募金呼び掛け 千葉、心臓病の1歳/【共同通信】/2015.04.27 - 18:35 は、<心臓の一部が硬くなり心不全につながる難病拘束型心筋症」を患う金沢佳代ちゃん(1)=千葉県流山市=の両親らが27日、厚生労働省で記者会見し、米国で心臓移植を受けるための募金に協力を呼び掛けた。渡航や手術などに必要な2億4500万円が目標> と報じ、募金に協力を呼び掛けている。

 <心臓の一部が硬くなり心不全につながる難病拘束型心筋症」を患う金沢佳代ちゃん(1)=千葉県流山市=の両親らが27日、厚生労働省で記者会見し、米国で心臓移植を受けるための募金に協力を呼び掛けた。渡航や手術などに必要な2億4500万円が目標。  拘束型心筋症は心室が硬くなり広がりにくくなることで心不全を起こす原因不明のまれな病気。東京女子医大の主治医によると、成人では約70%の患者が5年以内に死亡、乳幼児では1年後の生存率は50%程度。  搬送時の負担などから6月までに渡米することが望ましいという。連絡先は電話04(7157)7061の「かよちゃんを救う会」。> とある。

 "臓器移植" を足踏みさせているのは、慢性的に不足している "ドナー提供臓器" だと言われている。

 ◆ 参照 当誌過去の "臓器移植" 関連記事

  ドナー提供臓器(肺)を"特殊装置で機能リカバリー"の上移植手術!岡山大学病院国内初!/当誌 2013.10.25


 今回注目する下記引用サイト記事液体循環で臓器を長期保存、蘇生 ラットで成功/【共同通信】/2015.04.22 - 18:24 は、"臓器移植" 手術に不足しがちな "ドナー提供臓器" という現状に向け、<移植のため摘出した臓器を長く保存できるだけでなく、機能が落ちていても蘇生できる技術> を開発、<体内で血液が臓器に流れるように、摘出臓器に培養液を循環させる装置を考案> という研究成果について報じている。

 <移植のため摘出した臓器を長く保存できるだけでなく、機能が落ちていても蘇生できる技術を理化学研究所多細胞システム形成研究センター(神戸市)や慶応大のチームが開発し、22日付の英科学誌電子版に発表した。  体内で血液が臓器に流れるように、摘出臓器に培養液を循環させる装置を考案し、ラットの肝臓で有用性を確認した。  チームは「移植に適さない臓器でも機能を回復でき、長く保存できる。心停止した人からの臓器提供、移植の可能性が広がる」としている。  肝臓以外でも応用可能とみられ、ブタで実験を進め、2018年度からの臨床試験を目指す。> とある。

 増加している "独居老人/高齢単身世帯" がさまざまな点で "孤立" を深めている状況が伝えられてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "独居老人" 関連記事

  <65歳以上の一人暮らしの人に普段の会話の頻度を聞いたところ、最も少ない「2週間に1回以下」は男性16・7%、女性3・9%だった/ 高齢単身世帯では男性の方が社会的な孤立が深刻化している現状が浮き彫りになった......> ( 高齢単身世帯では、男性の社会的孤立深刻化の現状が浮き彫り!2週で会話1回以下16%!/当誌 2014.07.25


 今回注目する下記引用サイト記事人付き合い週1未満で...要介護リスク1・4倍/yomiDr. ヨミドク/2015.04.22 は、<他者との交流が週1回未満の高齢者は、要介護や認知症になる危険性が、毎日頻繁に交流している人より約1・4倍高まること / 月1回未満の人は、要介護や認知症に限らず、すべての要因による死亡リスクも高まる。社会的に孤立するほど、健康への悪影響も深刻化すること> など、"独居老人" にとっての客観的なリスクについて報じている。

 <他者との交流が週1回未満の高齢者は、要介護や認知症になる危険性が、毎日頻繁に交流している人より約1・4倍高まることが、日本福祉大の斉藤雅茂准教授(社会福祉学)らの調査でわかった。  月1回未満の人は、要介護や認知症に限らず、すべての要因による死亡リスクも高まる。社会的に孤立するほど、健康への悪影響も深刻化することが明らかになった。  愛知県内の要介護認定を受けていない健康な65歳以上の高齢者約1万2000人について、2003年10月から10年間、健康状態を追跡調査した。別居の家族や親族、友人らと会ったり、手紙や電話、メールでやり取りしたりした頻度と共に分析。交流が週1回未満だと、排せつや入浴などに介助が必要な要介護度2以上や、認知症になる危険性が、毎日頻繁に交流している人の約1・4倍高まった。  月1回未満とさらに交流が乏しい高齢者では、認知症の危険性は約1・5倍に増え、死亡リスクも1・3倍となった。いずれも、同居家族の有無は関係なく、交流方法で差はなかった。  斉藤准教授は、「交流が少ないと健康に役立つ情報やサポートを得にくくなる。人付き合いは個人の価値観によるが、孤立状態が健康に悪影響を与える可能性があることを知って」と話す。 (2015年4月22日 読売新聞)> とある。

 "心筋梗塞" やその他の心臓病は、心臓を構成する "心筋細胞" のあり方と深く関係していると言われている。

 ◆ 参照 当誌過去の "心筋細胞 タンパク質" 関連記事

  心不全/心肥大が発症する仕組み解明に繋がる可能性!心筋細胞のタンパク質"TRPV2"!/当誌 2014.05.31


 今回注目する下記引用サイト記事岡山大、心筋梗塞抑制で新発見 特定タンパク質阻害で進行抑える は、"心筋梗塞" の治療上の一つの課題である「虚血再かん流傷害」に関連して、<心臓の細胞膜にある特定のタンパク質の働きを阻害すると、心筋梗塞の進行が抑えられる> がという新事実が確認されたと報じている。

 <心臓の細胞膜にある特定のタンパク質の働きを阻害すると、心筋梗塞の進行が抑えられることを、岡山大の研究グループがラットを使った実験で確認した。心筋梗塞のメカニズムの解明や新しい治療法の開発につながる成果といい、同大大学院医歯薬学総合研究科の高橋賢助教(循環器生理学)が23日、発表した。  心筋梗塞は、動脈が狭まったり血栓が詰まったりして心臓の血流が低下する病気。投薬やカテーテルを用いて治療するが、血流を再開した際に活性酸素が心筋細胞を傷つける「虚血再かん流傷害」が起きることがあり、治療の課題となっている。  高橋助教らは「TRPM4」と呼ばれ、心臓の細胞膜に多く存在するタンパク質に着目。ラットにTRPM4の発現を抑制する化合物(阻害薬)を投与した後、虚血再かん流傷害を起こさせて実験したところ、心筋の細胞死は、投与しなかった場合に比べて4分の1程度に抑えられたという。  培養した心筋細胞による実験では、阻害薬が活性酸素による細胞死を防ぐことも裏付けた。高橋助教は「心筋細胞が死に至るメカニズムの解明、阻害薬の副作用の有無などを調べる動物実験に取り組みたい」としている。  成果は2日付米オンライン科学誌プロスワンに掲載された。> とある。

 "胃がんピロリ菌との関係" はもはや決定的であるかのようだ。

 <世界保健機関(WHO)の専門組織、国際がん研究機関(IARC、本部フランス)は24日、胃がんの8割がピロリ菌の感染が原因で、除菌で胃がんの発症を3~4割減らせるとの報告書を発表した。......IARCは1994年にピロリ菌を発がん要因と分類したが、胃がんの主要な原因であると認めたのは初めて。特に、日本人に多い胃の入り口(噴門部)以外の胃がんでは、9割の原因であると推測 (下記の関連記事より)

 ◆ 参照 当誌過去の "ピロリ菌" 関連記事

  WHO報告、胃がんの原因"8割がピロリ菌感染"!専門機関での"除菌"で発症の3~4割減!/当誌 2014.09.26


 今回注目する下記引用サイト記事ピロリ菌が遺伝子変異誘発 胃がんの原因、岡山大/【共同通信】/2015.04.23 - 18:57 は、<胃がんの原因になるとされるヘリコバクター・ピロリ菌に含まれる物質が、細胞の遺伝子に変異を起こすことを岡山大のチームが突き止め、23日発表> と報じており、"胃がんピロリ菌との関係" はさらに明白となった模様。

 <胃がんの原因になるとされるヘリコバクター・ピロリ菌に含まれる物質が、細胞の遺伝子に変異を起こすことを岡山大のチームが突き止め、23日発表した。  がんは正常細胞の遺伝子の突然変異により発生する。変異を誘発する物質を特定し、働きを解明できれば、遺伝子変異を阻める可能性があり、胃がんを防ぐ薬剤の開発につながると期待される。  実験でピロリ菌を水に漬けて抽出した成分をネズミチフス菌に加えると、遺伝子に突然変異が起きた。実験用のヒト細胞に加えた場合も、遺伝子に突然変異が生じた。  成果は、海外の科学誌電子版で発表した。> とある。

 先日、明らかとなった <生体肝移植" 4か月で7人中4人死亡"!> の報道は、まさに心肝寒からしめる医療事象であった。

 ◆ 参照 当誌過去の "生体肝移植" 関連記事

  生体肝移植"4か月で7人中4人死亡"!新病院:神戸国際フロンティアメディカルセンター/当誌 2014.04.16


 今回注目する下記引用サイト記事肝移植死亡の3人、救えた可能性 報告書判明、体制の問題指摘/【共同通信】/2015.04.23 - 02:00 は、<神戸市の民間病院「神戸国際フロンティアメディカルセンター」で生体肝移植手術を受けた7人のうち4人が術後1カ月以内に死亡した問題で、4人のうち3人はスタッフの体制や手術の計画に問題がなければ救命できた可能性があったとの調査報告書> に関し報じている。

 <神戸市の民間病院「神戸国際フロンティアメディカルセンター」で生体肝移植手術を受けた7人のうち4人が術後1カ月以内に死亡した問題で、4人のうち3人はスタッフの体制や手術の計画に問題がなければ救命できた可能性があったとの調査報告書を日本肝移植研究会が近くまとめることが22日、分かった。  同研究会は報告書でセンターに抜本的な組織改革を求め、改革を終えるまでは移植手術を中止すべきだと提言する方針。報告書は週内にもセンターと厚生労働省に提出するという。  京都大名誉教授でセンターの田中紘一院長は「リスクがあると理解してもらっており、医療ミスではない」と説明している。> とある。

 がん治療における "免疫療法" アプローチでは、かねてより "NKT細胞"(ナチュラルキラーT細胞)の研究が注目されてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "NKT細胞" 関連記事

 (1) <人体に備わる免疫機能を高め、がん細胞を攻撃させる免疫細胞療法。その有効性を示すデータは乏しかったが近年、新たながん治療の選択肢として、その可能性を示すデータが示されつつある。その一つで、NKT細胞と呼ばれるリンパ球を活性化する治療法臨床試験が、国立病院機構名古屋医療センター(名古屋市中区)などで実施されている......> ( 各地で進む!"がん免疫細胞療法:NKT細胞療法"臨床試験!新たながん治療の選択肢!/当誌 2014.03.13

 (2) <理化学研究所は強力な免疫作用のあるナチュラルキラーT(NKT)細胞」の作製に成功。......ヒトiPS細胞からNKT細胞を作製......NKT細胞は、細胞傷害性の「ナチュラルキラー(NK)細胞」と「T細胞」を活性化して腫瘍を抑制する働きを持つ......> ( "iPS細胞"技術:"がん免疫療法"への応用目指し着実な進展!NKT細胞ほか免疫細胞培養!/当誌 2014.01.27


 今回注目する下記引用サイト記事iPS細胞から免疫細胞 がん患者治療へ/NHK NEWS WEB/2015.04.22 - 04:41 は、上記の "NKT細胞"の研究 の具体化と言えるもので、<理化学研究所などの研究チームが、iPS細胞からがんを攻撃する免疫細胞を作り出し、がん患者に移植して治療する臨床研究の計画を進めていること>、および、<平成30年ごろの実施を目指したい> といった動向について報じている。

 <理化学研究所などの研究チームが、iPS細胞からがんを攻撃する免疫細胞を作り出し、がん患者に移植して治療する臨床研究の計画を進めていることを明らかにしました。平成30年ごろの実施を目指したいということです。  臨床研究を計画しているのは、理化学研究所の古関明彦グループディレクターらと千葉大学病院の研究グループです。  免疫細胞の一種・NKT細胞は、がん細胞を攻撃して縮小させる作用がありますが、がんが大きくなると患者の体内にあるNKT細胞だけでは抑えられないということです。  このため研究グループではiPS細胞からNKT細胞を5000万個程度作り出し、患者に移植して安全性や効果を確かめる臨床研究の計画を進めているということです。  すでにヒトのiPS細胞からNKT細胞を作ることには成功しているということで、平成30年ごろをめどに舌がん=舌のがんのほか、顔やのどにできるがんを対象にNKT細胞を移植して治療する臨床研究を始めたいとしています。  古関グループディレクターは「体の中で広がったがんをこの方法で小さくできれば、手術の負担も小さくできる。多くの人が受けられる新しい治療法になる可能性があると考えている」と話しています。> とある。

 CTやマンモグラフィーなどの検査で使われる放射線による "被ばく" が、"線量" によっては "がん発症リスク" につながること、また、その "線量" 水準が医療機関によってマチマチであることが問題だとする記事に、昨日は注目した。

 ◆ 参照 当誌過去の "放射線被ばく" 関連記事

  CT検査など"医療被ばく(不要な被ばく)"抑制への基準設定!目安となる放射線量の基準!/当誌 2015.04.21


 今回注目する下記引用サイト記事CTの被曝線量、医療施設で10倍以上の差/yomiDr. ヨミドク/2015.04.20 は、<内臓などの様子を立体的に映し出すコンピューター断層撮影法(CT)で患者が被曝(ひばく)するX(エックス)線の量は、同じ部位の検査でも医療施設によって10倍以上も差がある実態が、日本診療放射線技師会の調査で分かった> という "医療機関によってマチマチ!" だとされる現状の、その実態について報じている。

 <内臓などの様子を立体的に映し出すコンピューター断層撮影法(CT)で患者が被曝(ひばく)するX(エックス)線の量は、同じ部位の検査でも医療施設によって10倍以上も差がある実態が、日本診療放射線技師会の調査で分かった。  一部の施設では患者が必要以上に被曝している可能性があり、国内の関係学会などを集めた「医療被ばく研究情報ネットワーク」(代表=米倉義晴・放射線医学総合研究所理事長)は18日、望ましい線量の目安となる参考値案をまとめた。今後、各学会などを通じて周知を図る。  CTは、装置が体の周りをぐるりと回ってX線を照射するため、一方向だけからの単純撮影に比べて被曝線量が多く、様々な医療検査による被曝量全体の4割前後を占めるといわれる。同技師会は一昨年、会員の診療放射線技師にアンケートを送り、約300施設分の回答を集計した。  その結果、患者が被曝するX線量を示すCT線量指標(単位はミリ・グレイ)が、成人の頭部で12~150、胸部で1・6~128、腹部・骨盤で0・9~40と、同じ部位の検査でも施設間で十数倍から数十倍の差があった。照射範囲の広さなども勘案して、全身への影響を示す「実効線量」を計算すると、最高で頭部は1回あたり約5ミリ・シーベルト、胸部は約16ミリ・シーベルト、腹部・骨盤は約27ミリ・シーベルトと推定された。  施設間の大きな差は、日本医学放射線学会が行った別の調査でも確認された。技師会などによると、照射線量は通常、装置メーカーの推奨値を基に各施設で決める。高い線量が要る特殊な検査もあるが、全体としては、必要以上に高画質となる高い線量に設定したまま見直していない施設が少なくないとみられる。 (2015年4月20日 読売新聞)> とある。

 今や、"放射線被ばく" が "発がんリスク" となることはよく知れ渡っている。ただ、どの程度までならば許容できて、どこからリスクがあるかなどの "基準" については曖昧となっているのが現状かもしれない。

 もちろん、昨日の今日といった短兵急な話ではなく、"放射線被ばく量の累積" が、"遺伝子変異、損傷" を加速させて、そしてある時、体内の "正常細胞" を "がん細胞" へと変換(がん化)させてしまうという推移になるようではあるが......。

 ◆ 参照 当誌過去の "放射線被ばく" 関連記事

  子どもの"CT検査" 放射線被曝減らす工夫改善!そもそも「30%以上は(CT検査)不必要」/当誌 2014.07.20


 今回注目する下記引用サイト記事CT検査など医療被ばく抑制へ基準/NHK NEWS WEB/2015.04.19 - 12:01 は、こうした現状にあって、<CTやマンモグラフィーなどの検査で使われる放射線の量が医療機関ごとに異なることが分かり、専門の医師らで作る団体が不要な被ばくを減らそうと、目安となる放射線量の基準をまとめました> と報じている。

 <CTやマンモグラフィーなどの検査で使われる放射線の量が医療機関ごとに異なることが分かり、専門の医師らで作る団体が不要な被ばくを減らそうと、目安となる放射線量の基準をまとめました。  基準をまとめたのは、日本医学放射線学会など12の団体で作る「医療被ばく研究情報ネットワーク」です。  ネットワークによりますと、検査で使う放射線の量は、医療機器のメーカーが推奨する値を参考にそれぞれの医療機関で決めていて、高い線量を使えば鮮明な画像が得られることから、被ばく量も医療機関ごとに異なるということです。  このため、検査の精度を落とさない範囲で目安となる基準を設けたということで、例えば、CTの検査で体重50キロから60キロの大人の被ばく量に換算すると、頭部の撮影ではおよそ3ミリシーベルト、胸部ではおよそ8ミリシーベルトなどとしています。  放射線診断が専門の遠藤啓吾京都医療科学大学学長は、「線量の高い医療機関が基準を基に見直すことで、不要な被ばくを減らすことができる」と話しています。> とある。

 がん治療の "三大療法"(除去手術/抗がん剤/放射線)の内、"抗がん剤" 使用の治療法は最も広く採用され、それでいながらその "副作用" の大きさも強く懸念されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "抗がん剤" 関連記事
 (1) "抗癌剤職業曝露"の実態調査進む!やはり気になる!ここまで有害とされる抗癌剤の使用!?/当誌 2014.07.29
 (2) 抗がん剤の強い毒性!医師/看護師/薬剤師ら「抗がん剤曝露(ばくろ)対策協議会」設立!/当誌 2014.06.30
 (3) 医療従事者の"抗がん剤曝露量"とは何?"抗がん剤"は"正常細胞"にも作用するため警戒?!/当誌 2014.06.27
 (4) "新しい"抗がん剤:"分子標的治療薬"に、従来の抗がん剤にはない"皮膚障害の副作用"!/当誌 2014.06.25
 (5) "抗がん剤"で死亡 病院に賠償命令!"抗がん剤"の"副作用危険性"に改めて"要注意"か?!/当誌 2014.05.20


 今回注目する下記引用サイト記事《1823》なぜ放射線治療より抗がん剤治療なのか がん医療、ここが分からない 長尾和弘(ながお・かずひろ)/朝日新聞/2015.04.18 は、<副作用のない放射線療法のほうが俄然良いような気がするのですが、どうして日本の医療では、抗がん剤治療のほうに圧倒的にウェイトが置かれているのでしょうか? 不思議でなりません> という Q.に対して、<なぜか? 単純に放射線治療医が儲からないからでしょうか?  正確に言うならば、放射線治療の診療報酬が低いからではないでしょうか。  また、抗がん剤は製薬会社に支えられている側面がありますが、放射線治療には応援団は少ない。 治療医自体が少ないことに加えて、あまり厚遇されてされていないような気がします......> といった実に率直な現状分析について報じている。

 <Q. 抗がん剤よりも化学放射線療法のほうが副作用は少ない?  ある本を読んでいたら、抗がん剤治療と放射線療法の延命効果はほぼ変わらないと書いてありました。  それならば、副作用のない放射線療法のほうが俄然良いような気がするのですが、どうして日本の医療では、抗がん剤治療のほうに圧倒的にウェイトが置かれているのでしょうか? 不思議でなりません  A. 私は放射線治療に関してまったくの素人なので、以下の意見は偏った見方かもしれません。  ただ結論から言って、日本のがん医療は、抗がん剤に偏りすぎていると感じます。  抗がん剤は全身療法ですが、放射線治療はほぼ局所療法で、全身へのダメージはまだましです。  もちろん骨髄抑制などの副作用が懸念されますが、それでもまだ副作用は軽いものと思います。  抗腫瘍効果も抗がん剤と比べて決して遜色ありませんし、場合によっては上です。  では、なぜそんなにいい放射線治療が、抗がん剤に比べてマイナーなのでしょうか?  放射線医は、放射線診断医放射線治療医に分かれていますが、  圧倒的に放射線診断医が多く、放射線治療医は不足しています。  なぜか?  単純に放射線治療医が儲からないからでしょうか?  正確に言うならば、放射線治療の診療報酬が低いからではないでしょうか。  医療機器は目玉が飛び出るほど高価でも、治療を担う医師の評価はビックリするほど低い。  また、抗がん剤は製薬会社に支えられている側面がありますが、放射線治療には応援団は少ない。  治療医自体が少ないことに加えて、あまり厚遇されてされていないような気がします。  機械には何億、何十億円というお金を払う割には、治療医への評価があまりに低いのでは。  だから抗がん剤派(化学療法医)に比べて、存在感が薄いような気がしてなりません。  諸外国のように国家を挙げて放射線治療をもっと推進すべきだと思うのですが......  以上は町医者の勝手な思いこみかみしれませんが、私はそう思っています。  長尾和宏 (ながお・かずひろ)> とある。

 <筋線維の破壊・変性(筋壊死)と再生を繰り返しながら、次第に筋萎縮と筋力低下が進行していく遺伝性筋疾患>( ウィキペディア - 筋ジストロフィー )とされる "筋ジストロフィー" は、未だ根本的な治療法が確立していない難病

 ◆ 参照 当誌過去の "筋ジストロフィー" 関連記事

 (1) 筋ジストロフィー治療に期待される"骨格筋幹細胞"には、二つの"マイクロRNA"が付加!/当誌 2014.08.18
 (2) "幹細胞"移植で骨格筋再生(京大)!"iPS細胞→幹細胞"で筋ジストロフィー治療に期待!/当誌 2014.08.16
 (3) 筋ジストロフィー症状の原因物質を発見!発症の仕組みは遺伝子異常の他は不明だった!/当誌 2013.06.22


 今回注目する下記引用サイト記事GーCSFたんぱく質で筋肉萎縮抑制効果/NHK NEWS WEB/2015.04.18 - 04:00 は、<全身の筋肉が萎縮する筋ジストロフィーのマウスに「GーCSF」と呼ばれるたんぱく質を投与したところ、筋肉の萎縮が抑えられ、寿命も投与しなかったマウスの2倍に延びたとする報告> を報じている。
 さらに、<このたんぱく質は、すでに医療現場で抗がん剤の副作用を抑える薬として使われているということで、安全性や使用法がある程度分かっているので、早めに臨床研究を行うことができる> という明るい展望もあるとのこと。


 <全身の筋肉が萎縮する筋ジストロフィーのマウスに「GーCSF」と呼ばれるたんぱく質を投与したところ、筋肉の萎縮が抑えられ、寿命も投与しなかったマウスの2倍に延びたとする報告を、慶応大学のグループが発表しました。  研究を行ったのは、慶応大学医学部の湯浅慎介・専任講師らのグループです。全身の筋肉が萎縮する筋ジストロフィーは、筋肉を新たに作り出す筋肉幹細胞の能力が低下し、症状が進行するとされていますが、研究グループは、幹細胞の能力が低下する前にはGーCSFというたんぱく質と活発に結合していることに注目しました。そして、このGーCSF筋ジストロフィーのマウスの筋肉に注射したところ、筋肉が萎縮するのが抑えられ、寿命も注射しないマウスの2倍余りに延びたということです。  このたんぱく質は、すでに医療現場で抗がん剤の副作用を抑える薬として使われているということで、湯浅専任講師は「安全性や使用法がある程度分かっているので、早めに臨床研究を行うことができると思う。筋ジストロフィーの症状の悪化を食い止められるような治療法の開発につなげたい」と話しています。> とある。

 多くの場合、がん発症が、"遺伝子異常" を原因としていることは広く知られてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん 遺伝子" 関連記事

 (1) <これまで、"がんの発症" には "遺伝子異常" が深く関わっているとされてきた。 その事実は変わらないとしても、加えて "遺伝子異常がなくてもがんに......" というケースのあることが明らかになった。......> ( 遺伝子異常が原因にならないがんがあること!京都大iPS細胞を使った研究で明らかに!/当誌 2014.02.16
 (2) 病気などの"原因遺伝子"が次々明らかに! "遺伝子操作"が治療の決め手となる趨勢か?!/当誌 2013.09.12
 (3) "がん"になる可能性がある"遺伝子配列のわずかな違い(SNP)"!国際共同で新たに特定!/当誌 2013.03.29


 今回注目する下記引用サイト記事甲状腺がん仕組み解明、秋田大 2遺伝子が機能失い発症/【共同通信】/2015.04.17 - 01:05 は、<甲状腺がんは、がんを抑える2種類の遺伝子が機能を失うことによって発症する仕組みを発見> と報じている。
 そして、<2種類のうち、がんを抑える「主ブレーキ役」は回復できないが「補助ブレーキ役」の働きは薬剤で回復できること> から、<治療薬開発に道を開く成果として注目> されている。


 <甲状腺がんは、がんを抑える2種類の遺伝子が機能を失うことによって発症する仕組みを発見したと佐々木雄彦秋田大教授(医科学)らのチームが16日付の米医学誌に発表した。  2種類のうち、がんを抑える「主ブレーキ役」は回復できないが「補助ブレーキ役」の働きは薬剤で回復できることを、共同研究先の米ハーバード大が確認した。治療薬開発に道を開く成果として注目される。  二つの遺伝子は乳がんや前立腺がんで機能が低下する「INPP4B」と、多くのがん細胞で欠損する「PTEN」。チームは、これらの遺伝子を操作したマウスを作り甲状腺を分析した。> とある。

 "臓器その他の可視化!" への要請が、"より安全な手術!" のためにも求められているようだ。

 今回注目する下記引用サイト記事手術精度向上へ光るカテーテル 高知大チームが開発/【共同通信】/2015.04.15 - 10:02 は、まさにそうした "臓器その他の可視化!" につながると思われる<体外から特殊な光を当てて専用のカメラで撮影すると、体の中で光って見える新型のカテーテル(細い管)> が開発されていることを報じている。

 <体外から特殊な光を当てて専用のカメラで撮影すると、体の中で光って見える新型のカテーテル(細い管)を高知大医学部の佐藤隆幸教授(循環制御学)らのチームが開発したことが15日、分かった。来週にも記者会見して発表する予定。  手術や検査の際、体内の消化管や尿管、血管などを可視化する場合、造影剤を入れエックス線を照射する方法があるが、被ばくするため、長時間の実施は難しかった。  今回のカテーテルこうした問題はなく、挿入して尿管などの位置を正確に把握しながら手術でき、精度や安全性の向上につながるとしている。今後、国の審査を経て3年以内に製品化し、販売を目指す。> とある。

 "群馬大病院"、"千葉県がんセンター" などにおける "手術後死亡" 問題が、その信じ難い死亡率の高さのため人々を震撼させてきた。 何か、昨今特有の危うい傾向(?)ではないのかとの不信感も生まれている......。

 ◆ 参照 当誌過去の "腹腔鏡手術" 関連記事

  千葉県がんセンターの腹腔鏡手術複数死亡問題!群馬大病院と類似点が浮かび上がる!/当誌 2015.03.27

 今回注目する下記引用サイト記事 1・2 生体肝移植で7人中4人死亡...神戸の新病院、4か月で/yomiDr. ヨミドク/2015.04.14 ・ 生体肝移植4人死亡の病院、8人目を実施「今後も続ける」/yomiDr. ヨミドク/2015.04.14 は、<<神戸市が進める「医療産業都市構想」の一環として昨年11月に設立され、生体肝移植を行っている「神戸国際フロンティアメディカルセンター」で、3月末までに移植手術を受けた国内外の患者7人のうち4人手術後1か月以内に死亡していたことがわかった。肝臓移植医らでつくる日本肝移植研究会(会長=上本伸二・京大教授)が診療に問題がないか調査を始めた。移植医療の専門家から「非常に高い死亡率。手術を止めて検証すべきだ」との声が上がっている......> と報じている。
 <高い死亡率は、移植に適さない患者にも手術を行っていたために生じている可能性がある>、<同センターで生体肝移植を主に行う常勤医は3人。生体肝移植は通常6~10人の医師が必要だが、同センターは支援の医師を招くなどして対応しており、「生体肝移植には体制が不十分」と指摘する声もある> と指摘されているが、"病院側" は、<「死亡率が高いのは残念。余命の限られた厳しい状態の患者や他の病院で断られた難しい患者を手術しており、リスクを話し納得して受けてもらっている」と> 話し、さらに、<「医療事故とは思っていない。倫理委員会を通すなどの手続きもきちんとやっている。必要とする患者がいれば今後も生体肝移植を続ける」と> "強気の姿勢" を示しているようだ
......。

 様々な合併症が懸念されている "糖尿病" であるが、それら以外にも、思わぬ "からだの変調" との関係も指摘されてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "糖尿病" 関連記事

 (1) "(2型)糖尿病"もまた"腸内細菌"(腸内フローラ)の存在が関係している(ヤクルト)とは?!/当誌 2014.06.22
 (2) 今注目の"免疫力"の本命:"腸"という臓器!"腸は第2の脳"どころか脳より賢い腸に従え!/当誌 2014.03.07


 今回注目する下記引用サイト記事糖尿病悪化で眠りの質低下 大阪市立大チームが解明/【共同通信】/2015.04.14 - 04:00 は、<健康な人の約2倍不眠が見られるともいわれる、糖尿病患者での、血糖コントロールと睡眠障害との関連性を示した> と報じている。

 <糖尿病患者の血糖コントロール状態が悪化して数値が上昇すると、睡眠の質が落ちることを大阪市立大の稲葉雅章教授(代謝内科学)のチームが脳波計を使った研究で突き止め、13日付の米オンライン科学誌プロスワンに発表した。  チームによると、糖尿病患者では、健康な人の約2倍不眠が見られるともいわれるが、血糖コントロールと睡眠障害との直接の関連は明らかになっていなかった。今回はこの関連性を示したもので、睡眠障害の治療が血糖値改善につながる可能性もあるというがメカニズムは分かっていない。  研究は、肥満などにより発病する2型糖尿病患者約60人を対象に実施> とある。

 何とでも言い訳はなされるのかと思われるが、要するに、"高齢者介護" の貧困な実態! とかく "財政逼迫" が理由にされがちだが、そうじゃなくて、結局は、ある種の価値観によって選択された結果が社会の現実! とにかく、"弱者へのしわ寄せ!" が罷り通るご時世か ......


 今回注目する下記引用サイト記事高齢者施設の17%が虐待認識 NPO調査、人不足背景も/【共同通信】/2015.04.11 - 20:32 は、先ずは "淡々とした事実"、<全国の介護施設や療養病床など高齢者が入る施設のうち、17%の施設虐待があったと認識していることが11日、NPO法人「全国抑制廃止研究会」(東京)の調査で分かった。職員が不足するほど虐待が多くなる傾向も出ている> と報じている。

 <全国の介護施設や療養病床など高齢者が入る施設のうち、17%の施設虐待があったと認識していることが11日、NPO法人「全国抑制廃止研究会」(東京)の調査で分かった。職員が不足するほど虐待が多くなる傾向も出ている。  調査は今年1~2月、全国の特別養護老人ホーム(特養)など計約3万5千施設を対象に調査票を配布。虐待に関しては8988の施設が回答した。  過去3年間に施設内で虐待があったかどうか、未確認のケースも含めて尋ねたところ、461施設が「あった」、1049施設が「あったと思う」と回答。合計で17%に当たる1510施設が認識していたことになる。> とある。

 "がん細胞を攻撃し、破壊する製剤" としては、もちろんさまざまな "抗がん剤" が挙げられる。 が、"変り種" としては、"ウイルス" を使った "生物製剤" というものもある。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん ウイルス" 関連記事

 (1) <...... 患者の体に対しより少ない負担で、消化器がんのリンパ節転移を完全に消去する治療法 ......> ( "消化器がんのリンパ節転移"を完全消去する新治療法:抗がんウイルス製剤!(岡山大)/当誌 2015.02.04
 (2) <...... 東京大医科学研究所病院は、悪性脳腫瘍の一種である「膠芽腫(こうがしゅ)」の患者を対象に、がん細胞だけに感染するウイルスを使った国内初の医師主導治験を始めると発表した。  このウイルスは、同大の藤堂具紀(ともき)教授らが開発したもので、口の周囲の疱疹(ほうしん)の原因になるヘルペスウイルスの遺伝子を組み換え、正常な細胞には無害で、がん細胞だけに感染するようにした。ウイルスが周囲のがん細胞に感染して、次々とがん細胞を破壊すると期待されている ...... ......> ( がん細胞だけに感染するウイルス使い脳のがんへの"ウイルス療法"!東大医科研治験開始!/当誌 2014.12.24


 今回注目する下記引用サイト記事岡山大、破壊ウイルスでがん縮小 放射線と併用/【共同通信】/2015.04.10 - 18:33 は、<がん細胞だけを破壊するウイルスの投与と、放射線治療を併用する新療法を岡山大が食道がん患者7人に臨床研究として実施し、5人でがんが縮小したり消失したりしたことが10日、分かった> と報じている。
 "ウイルス" を使った "抗がん生物製剤" が、"臨床研究段階" で成果を上げた、ということになる。


 <がん細胞だけを破壊するウイルスの投与と、放射線治療を併用する新療法を岡山大が食道がん患者7人に臨床研究として実施し、5人でがんが縮小したり消失したりしたことが10日、分かった。実施チームの藤原俊義教授(消化器外科学)らが同日記者会見して明らかにした。  手術や抗がん剤治療が難しい高齢者の新たながん治療法となるよう、さらに研究を進めるという。近く米国で開催されるがんの学会で発表する。  発熱やリンパ球減少など副作用が見られたが、発熱は軽微で、リンパ球減少は放射線治療の中断で回復したとしている。  このウイルスは岡山大が開発した「テロメライシン」> とある。

 "がんの再発・転移" の仕組み解明のために、"がんの親玉:がん幹細胞" の正体を究明しようとする研究が進められている。
 ただ、<この "がん幹細胞" は、"数も少なくて潜伏している" ため、体内で発見することは不可能に近い!> という "厳しい課題!" に直面せざるを得なかった。


 ◆ 参照 当誌過去の "がん幹細胞" 関連記事

 (1) <...... "がんの再発・転移" の仕組みを解明するためにも、その正体を暴かなければならないのが "がんの元になる細胞"、"がんの親玉:がん幹細胞" という存在の構造だと考えられている。 ところが、この "がん幹細胞" は、"数も少なくて潜伏している" ため、体内で発見することは不可能に近い! とされている ......> ( がん幹細胞は一種類だけではない!~マウスiPS細胞により世界で初めて証明~(岡山大)/当誌 2014.07.19
 (2) <...... "捉え所がない!" とされてきた "がん幹細胞" の正体を明かすために、これを "iPS技術" を使って作製し、研究材料としようとする、そんな新しいアプローチ ......> ( "iPS技術"で"がんの親玉:がん幹細胞"を作製(神戸大)!根源を叩く治療法開発等に貢献!/当誌 2014.07.11


 今回注目する下記引用サイト記事がん幹細胞を可視化・抑制 三重大が新物質発見/【共同通信】/2015.04.10 - 16:50 は、<がんのもとになる「がん幹細胞に取り付いて可視化する物質を見つけた。発光する特性を持ち、がん幹細胞集中する箇所が見えるようになる上、増殖抑制作用も認められ、効果的ながん治療法の開発が期待される> と報じている。

 <三重大大学院医学系研究科の研究チームは、がんのもとになる「がん幹細胞に取り付いて可視化する物質を見つけ、英科学誌電子版に発表した。発光する特性を持ち、がん幹細胞集中する箇所が見えるようになる上、増殖抑制作用も認められ、効果的ながん治療法の開発が期待されるという。  がん幹細胞は、がん細胞の中に存在し、再発や転移の主な原因とされる。極めて少数しか存在せず、発見が難しい上、抗がん剤も効きにくいこの物質は発光するだけでなく、がん幹細胞増殖を抑え死滅に導く> とある。

 "iPS細胞" の "がん化(腫瘍化)" の可能性の問題は、かねてより警戒されている。そして、そのメカニズム解明に向けた研究も進められてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞 がん化" 関連記事
  <...... 人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った神経幹細胞を脊髄損傷のマウスに移植した際、がんが生じてしまうメカニズムの一端を解明した ......> ( "iPS細胞"移植時に生じてしまう"がん"のメカニズムの一端を解明!"OCT4遺伝子"関係?!/当誌 2015.02.15


 今回注目する下記引用サイト記事iPS細胞 安全性高める新技術開発/NHK NEWS WEB/2015.04.10 - 06:35 は、<あらゆる組織や臓器になることができるとされる「iPS細胞」は、腫瘍を作る可能性があり、臨床に応用する上で課題となっていますが、茨城県つくば市にある研究機関などのグループは、腫瘍を作るおそれのある細胞を効率よく取り除く技術を開発したと発表> と報じている。
 "腫瘍を作る可能性がん化の恐れ" がある細胞を見つけて効率よく取り除く技術だとされる点から期待が寄せられている。


 <あらゆる組織や臓器になることができるとされる「iPS細胞」は、腫瘍を作る可能性があり、臨床に応用する上で課題となっていますが、茨城県つくば市にある研究機関などのグループは、腫瘍を作るおそれのある細胞を効率よく取り除く技術を開発したと発表しました。  iPS細胞は、皮膚などの細胞に特殊な遺伝子を組み込んで、あらゆる組織や臓器になる性質を持たせたもので、再生医療への応用が期待される一方、がんなどの腫瘍を作る可能性も指摘されています。  つくば市の国立研究開発法人・産業技術総合研究所と化学メーカーの研究グループでは、特殊なタンパク質を開発し腫瘍を作るおそれのある細胞を効率よく取り除く技術を開発したと発表しました。  それによりますと、このタンパク質は、iPS細胞から特定の組織や臓器の細胞に変わったものと、変わらずに腫瘍になる可能性のある細胞を見分け、これを死滅させる働きがあるということです。  産業技術総合研究所の舘野浩章主任研究員は、「まずは試薬として活用し、将来は移植で使えるように研究を進めたい」と話していました。  この研究成果は10日、アメリカの科学誌のオンライン版にも掲載されたということです。> とある。

 抗がん剤ほか "医師が処方した薬" などによる "副作用" はしばしば指摘されるところだが、"市販薬" による "副作用" の情報は意外と目にしないものだ。

 今回注目する下記引用サイト記事市販薬副作用、死亡が15件 消費者庁が初の注意喚起/【共同通信】/2015.04.09 - 01:12 は、<消費者庁は8日、市販薬による副作用が疑われる症例が2009年4月~昨年3月の5年間で1225件あり、うち15件が死亡に至ったと明らかにした。うち8件は風邪薬の副作用による死亡だった> との現状を報じている。

 <消費者庁は8日、市販薬による副作用が疑われる症例が2009年4月~昨年3月の5年間で1225件あり、うち15件が死亡に至ったと明らかにした。うち8件は風邪薬の副作用による死亡だった。消費者庁は「重症化を防ぐために、初期症状が出たら医師や薬剤師に相談してほしい」と注意を呼び掛けている。  消費者庁がこうした注意喚起をするのは初めて。副作用例は医薬品医療機器総合機構(PMDA)が集計。死亡例15件のほか後遺症が生じた例も15件あった。最も多いのが風邪薬の400件(死亡8、後遺症9)次いで解熱鎮痛消炎剤の279件(死亡3、後遺症2)> とある。

 これまで、"糖尿病ワクチン" との関係では、<2型糖尿病の治療薬にDPP-4の働きを阻害する薬> という文脈で "ワクチン" 療法が注目されていた。

 ◆ 参照 当誌過去の "糖尿病,ワクチン" 関連記事
  <...... 食後に小腸から出るホルモンは、膵臓(すいぞう)からのインスリン分泌を促し、血糖を下げる。一方、血中にわずかに存在する酵素「DPP-4」はこのホルモンを分解し血糖の低下を抑制する。現在、2型糖尿病の治療薬にDPP-4の働きを阻害する薬がある ......> ( 糖尿病治療の新手法 "ワクチン"で!酵素"DPP-4"を標的!マウスでの効果確認(大阪大)!/当誌 2014.03.19


 今回注目する下記引用サイト記事ウイルス原因の糖尿病確認 関連遺伝子、初めて発見/【共同通信】/2015.04.07 - 18:27 は、冒頭の "2型糖尿病" のケースの事情とは異なり、"1型糖尿病" に関して<体内に侵入したウイルスの増殖を遺伝子変異のせいで抑えられないために発症率が高まること> を報じている。 もちろん、当該の "関連遺伝子" が "初めて発見!" されたのだという。

 <生活習慣病に関係なく血糖の濃度が異常に上昇する1型糖尿病は、体内に侵入したウイルスの増殖を遺伝子変異のせいで抑えられないために発症率が高まることを、九州大などのグループがマウス実験で初めて突き止めた。7日付の英科学誌に掲載された。  糖尿病生活習慣病が起因の2型と、乳幼児期や若年期に多く発症する1型があり、1型の一部は風疹、おたふくかぜなどのウイルスが原因と考えられてきたが、明確な証拠はなかった。  ウイルス感染で糖尿病が発症するメカニズムの一端が解明されたことで、グループは「人もウイルス感染が危険因子になりえる。ワクチン開発が期待できる」としている。> とある。

 多くの病気などが "遺伝子" と深く関係していることが注目され、病気などの "原因遺伝子" が次々明らかにされている

 ◆ 参照 当誌過去の "遺伝子操作" 関連記事

  <多くの病気などが "遺伝子" と深く関係していることがかねてより注目されてきた。―― 下記の関連リスト参照。 そうした観点の妥当性を裏付けるかのようなニュースが続いている。> ( 病気などの"原因遺伝子"が次々明らかに! "遺伝子操作"が治療の決め手となる趨勢か?!/当誌 2013.09.12


 今回注目する下記引用サイト記事順天堂大、遺伝子注射で難聴改善 マウスで成功/【共同通信】/2015.04.06 - 18:34 は、<遺伝性難聴のマウスの内耳に遺伝子を入れ、聴力を改善させることに成功 ...... 遺伝性難聴の根本的治療法の開発につながる> と報じられている。

 <遺伝性難聴のマウスの内耳に遺伝子を入れ、聴力を改善させることに成功したと順天堂大などのチームが6日、発表した。同大の池田勝久教授(耳鼻咽喉科)は「遺伝性難聴の根本的治療法の開発につながると期待できる」と話している。  チームは難聴原因遺伝子のうち、最も患者の多い「GJB2」という遺伝子に着目。この遺伝子が変異したマウスは、内耳で音を感じるセンサーの役割をする「コルチ器」という器官が形成されないことを発見した。  遺伝子を変異させたマウスが生まれた直後、内耳にGJB2遺伝子を注射。10~12週間後、小さい音でも聞き取れるようになり、コルチ器もできていた> とある。

 "職場でのうつ病" が注目され始めて久しい。仕事自体の厳しさに加えて、職場内人間関係が問題含みとなれば、その深刻化は、想像に余りあると言える。

 今回注目する下記引用サイト記事職場のうつ病対応に遅れ/47 NEWS 医療新世紀/2015.03.31 は、残念ながら、日本における "職場のうつ病対応に遅れ" という現状の一端を報じている。

 <社員がうつ病になったら企業や同僚はどう対応するのか。デンマークの製薬企業ルンドベック 社が世界16カ国で16~64歳の会社員計1万6千人を対象に調べたところ、日本は企業の支援策に対する満足度も、同僚の援助姿勢も各国の中で最低という結果が出た。  うつ病社員に対する自社の支援制度に満足している管理職は、日本ではわずか21%。15位の韓国(47%)にも大きく水をあけられた。トップはデンマークの74%だった。
 また、うつ病の同僚がいると知っても「何もしない」人が日本は各国中最多の40%に達した。  調査を監修した上島国利・国際医療福祉大 教授は「日本の対応の遅れが明らかになった。対策の充実が必要」と話した。
> とある。

 この間、"肺移植"(脳死移植、生体間移植)については、"様々な工夫と挑戦!" が試みられてきた。ドナー提供臓器(肺) が決して豊富ではない現状から、やむを得ず 様々な工夫と挑戦!" が求められている、ということなのかもしれない。

 ◆ 参照 当誌過去の "肺移植" 関連記事

 (1) 脳死の女性から提供された肺 "左右を反転させ移植"に初成功!提供チャンスを活かす!/当誌 2014.07.06
 (2) ドナー提供臓器(肺)を"特殊装置で機能リカバリー"の上移植手術!岡山大学病院国内初!/当誌 2013.10.25
 (3) 肺移植の3歳児は順調に回復!"ほっ"とさせ、"ほっこり"させるこうした記事を歓迎!/当誌 2013.07.24


 今回注目する下記引用サイト記事両肺のハイブリッド移植 岡山大成功、世界初/【共同通信】/2015.04.04 - 21:14 は、"様々な工夫と挑戦!" を推進している岡山大病院・大藤剛宏教授らが、<左右両方の肺移植で、片方を脳死した人から、もう片方を生きている人から提供を受けた「ハイブリッド肺移植」の手術を実施、世界で初めて成功> という快挙を報じている。

 <岡山大病院は4日、北海道在住の男性(59)の左右両方の肺移植で、片方を脳死した人から、もう片方を生きている人から提供を受けた「ハイブリッド肺移植」の手術を実施、世界で初めて成功したと発表した。  執刀した大藤剛宏教授によると、男性は肺が硬くなり縮んで働かなくなる難病の特発性間質性肺炎。脳死ドナーからの提供肺は医学的に状態が悪く、この肺だけでは術後、十分に呼吸できないと判断もう片方には男性の息子から提供された肺の一部を移植した。  脳死ドナーからの提供肺には状態が悪いケースもあるが、生体肺を合わせることで機能を補う手法。移植医療の幅を広げられる利点がある。> とある。

 "スポーツの効用" は、決して "ダイエット" だけにあるのではなさそうだ。むしろ、もう少し視野を広げて受けとめるべきなのかもしれない。

 ◆ 参照 当誌過去の "スポーツ" 関連記事

 (1) <痩せるだけじゃない!運動は「脳の活動をぐぅ~んと高める」と判明 ......> ( もはや"運動が脳活動を高める!"というテーマは常識化しつつある!その科学的背景は?!/当誌 2014.07.04
 (2) <継続した運動習慣を持つ人の安静時のナチュラルキラー細胞活性は,標準より高い つまり 1回の運動ではデメリットをもたらす運動条件でも,習慣化することによってより大きな免疫能力獲得することができる ......> ( "免疫力を高める"ための運動の仕方/留意点! 運動はすればよいというものではない!/当誌 2014.00.00
 (3) <運動はわたしたちの脳を活性化し、同時に落ち着かせる。これにより、わたしたちはより活動的で、より落ち着いていることができる。ある研究が、運動をするマウスと運動不足のマウスの脳の違いを明らかにしている。 ......> ( 「運動すると不安が鎮まる」という"ニューロン/神経伝達物質"領域のマウス実験結果!/当誌 2013.07.18


 今回注目する下記引用サイト記事やせなくても脂肪肝改善 週250分以上の運動で/【共同通信】/2015.04.03 - 18:01 は、<肥満の人は週250分以上やや強めの運動をすると、体重が減らない場合でも、肝臓の脂肪が減少するなど状態が改善することが分かった> と報じている。

 <肥満の人は週250分以上やや強めの運動をすると、体重が減らない場合でも、肝臓の脂肪が減少するなど状態が改善することが分かったと、筑波大(茨城県つくば市)の研究チームが3日、発表した。今後、脂肪肝の診療のためのガイドラインを作成する際の基本データになるという。  研究の対象としたのは、アルコールが原因ではなく、食べ過ぎや運動不足などによる脂肪性肝疾患。国内の患者は1千万人と推定されている。  チームは、2009~13年に食事や運動療法に取り組んだ30~60代の肥満者169人のデータを、散歩よりも強い運動をした時間によってグループに分類して調べた。> とある。

 "記憶と刺激(興奮性シグナル)" とのメカニズムが解明され始め、元より、"記憶と記憶との関連づけ" に "ヒトの脳のメカニズム" の特徴があるとも言われて来た。

 ◆ 参照 当誌過去の "記憶" 関連記事

  <本研究成果により、脳が極めて精細な興奮性調節に基づいて記憶を再生するという画期的な発見がもたらされ、記憶のメカニズムの解明に向けた大きな研究の進展が得られました。これは、脳が記憶を再生する仕組みに関するデカルト以来350年の謎を解決したのみならず(附論参照)、今後、認知症など記憶ができない疾患ではどのような問題が生じているのかを解明する手がかりとなることが期待されます> ( "記憶の脳回路痕跡" マウスでついに発見!"デカルト以来350年の謎"に実証的な決着が!/当誌 2014.03.22


 今回注目する下記引用サイト記事マウスの脳を操作 2つの記憶合成に成功/NHK NEWS WEB/2015.04.03 - 06:05 は、<マウスの脳を操作し、2つの別々の記憶を組み合わせることに成功 ...... レーザー光の刺激などによって、別々の神経細胞が同時に活動することで記憶が結びつき、記憶が組み合わされたと考えられる ...... PTSDなどの要因になる不必要な記憶を切り離すことも原理的には可能だと思う。技術の進歩しだいでは、精神疾患の改善に応用できるかもしれない> と報じている。

 <マウスの脳を操作し、2つの別々の記憶を組み合わせることに成功したと、富山大学などの研究チームが発表しました。  さまざまな記憶を関連づけて活動するヒトの脳のメカニズムの解明につながることが期待されます。  富山大学大学院の井ノ口馨教授らの研究チームは、マウスを丸い箱に入れて場所を記憶させたあと、四角い箱に移して電気ショックで恐怖の記憶を植え付け丸い箱に戻しました。  丸い箱では、マウスに恐怖の記憶はないため、ほとんど怖がりませんが、研究チームは、レーザー光などを使って、丸い箱を記憶した神経細胞と、電気ショックによって恐怖を記憶した神経細胞を同時に働かせたところ、本来、怖くなかったはずの丸い箱の中でも、強い恐怖の反応を見せるようになったということです。  この現象について研究チームは、レーザー光の刺激などによって、別々の神経細胞が同時に活動することで記憶が結びつき、記憶が組み合わされたと考えられるとしています。  これについて、井ノ口教授は、「PTSDなどの要因になる不必要な記憶を切り離すことも原理的には可能だと思う。技術の進歩しだいでは、精神疾患の改善に応用できるかもしれない」と話しています。> とある。

 エクソソーム」という、細胞が分泌する微粒子の働きが、いろいろな観点で重視され始めている。

 ◆ 参照 当誌過去の "エクソソーム" 関連記事

 (1) <北海道大学の湯山耕平特任助教らによる研究グループは、神経培養細胞由来のナノ顆粒である「エクソソーム」を投与することで、アルツハイマー病の原因となるアミロイドβ蓄積が軽減されることを、脳内の研究によって明らかにした......> ( アルツハイマー病原因の"脳内アミロイドβ蓄積"を軽減する全く新しい手法解明(北大)!/当誌 2014.08.21
 (2) <国立がん研究センター(国がん)は7月2日、乳がんの特徴である術後長期間を経ての再発、転移について、骨髄中の間葉系幹細胞が分泌する微小な小胞エクソソーム乳がん細胞の休眠状態を誘導していることを明らかにしたと発表......> ( 術後長期間を経て"再発・転移"する乳がんのメカニズムを解明!(国がん) 新治療法へ!?/当誌 2014.00.00
 (3) <早期の大腸がんを数時間で見つける方法を、国立がん研究センターなどの研究チームが開発した。ごくわずかな血液で調べることができ、従来の方法よりも精度が高い。数年以内の実用化を目指すという/ 細胞が分泌する「エクソソーム」という微粒子に着目。大腸がん細胞のエクソソームに特異的に多く含まれる物質を発見し、0・005ミリリットルの血液からそれをとらえて光らせる方法を開発した。1時間半から3時間で検出できる......> ( 微量の血液で大腸がん発見(国立がんセンター)!細胞が分泌する"エクソソーム"に着目!/当誌 2014.04.19


 今回注目する下記引用サイト記事脳への転移 特殊な物質が脳血管破壊で発生/NHK NEWS WEB/2015.04.01 - 09:30 は、<がんが再発した患者の脳への転移は、がん細胞が出す特殊な物質が脳の血管を破壊することで起きることが、国立がん研究センターのグループによる乳がんの研究で分かりました> と報じている。
 従来、<脳を守るために不必要な物質を通さない構造になっている脳の血管になぜがん細胞が入り込むのかそのメカニズムは十分解明されていませんでした> とある。この "脳の血管の構造" を "エクソソーム" が破壊し、"がん細胞" をスルーさせ、かつ増殖させる、というメカニズムのようである。


 <がんが再発した患者の脳への転移は、がん細胞が出す特殊な物質が脳の血管を破壊することで起きることが、国立がん研究センターのグループによる乳がんの研究で分かりました。研究グループは、脳転移の早期発見や治療薬の開発などにつなげたいとしています。  この研究は国立がん研究センターの分子細胞治療研究分野の富永直臣研究員などのグループが行ったもので、イギリスの科学誌ネイチャーの関連誌の電子版に掲載されることになりました。  研究グループによりますと、がんの脳転移は乳がんの再発患者のおよそ40%に起きるとされますが、脳を守るために不必要な物質を通さない構造になっている脳の血管になぜがん細胞が入り込むのかそのメカニズムは十分解明されていませんでした。  また、脳の血管は抗がん剤などの化学物質も通しにくいため、脳に転移したがんの治療が難しいのが現状です。  研究グループは、がんが脳に転移した乳がん患者のがん細胞を、脳の血管と一緒に培養したところ、がん細胞が出す「エクソソーム」という特殊な物質が脳の血管を破壊することで、がん細胞が脳に転移することが明らかになったということです。  また、この物質には脳に転移したがん細胞を増やす働きもあることが分かったということです。  富永研究員は「これまでがんが脳に転移すると治療の手だてが少なかった今回の研究結果を脳転移の早期発見や治療薬の開発などにつなげたい」と話しています。> とある。

 "三大療法"(除去手術/抗がん剤/放射線)で懸念され続けてきた "副作用" がないことから、"第4のがん治療法" とも評されている"免疫(細胞)療法" というアプローチ。
 このアプローチで焦点となっているのが "キラーT細胞" だ。


 ◆ 参照 当誌過去の "キラーT細胞" 関連記事

 (1) <"免疫(細胞)療法" というアプローチが、がん治療などにおいてもにわかに注目されている昨今だ。"三大療法"(除去手術/抗がん剤/放射線)で懸念され続けてきた "副作用" がないことから、"第4のがん治療法" とも評されている> ( 免疫システムの老化を引き起こす仕組みを発見(愛媛大学)!迫り来る"免疫老化"の危惧!/当誌 2014.04.05
 (2) "iPS細胞でがん免疫療法"!京大発ベンチャーが着手!いよいよ"実用化のステージ"か!/当誌 2014.03.01


 今回注目する下記引用サイト記事糖尿病薬にがん攻撃細胞活性作用 岡山大グループ効果解明/山陽新聞/2015.03.31 - 09:58 は、<岡山大大学院医歯薬学総合研究科の鵜殿平一郎教授(免疫学)らの研究グループは、がん治療への効果が確認されている糖尿病治療薬「メトホルミン」について、がん細胞を破壊するキラーT細胞を活性化させる作用があることを突き止めた。従来のがん治療法と併用することで、治療の効果が高まる可能性があるという> と報じている。

 <岡山大大学院医歯薬学総合研究科の鵜殿平一郎教授(免疫学)らの研究グループは、がん治療への効果が確認されている糖尿病治療薬「メトホルミン」について、がん細胞を破壊するキラーT細胞を活性化させる作用があることを突き止めた。従来のがん治療法と併用することで、治療の効果が高まる可能性があるという。  グループは、がん細胞を移植したマウスにメトホルミンを与えて実験。キラーT細胞を持つマウスのがんは小さくなったが、除去したマウスは小さくならないため、腫瘍を摘出し、リンパ球を解析した。その結果、キラーT細胞は通常、がん細胞を攻撃する過程で疲弊し、多くが細胞死に陥るが、メトホルミンキラーT細胞を疲弊から回復させる仕組みが分かった。  メトホルミンは一般的な免疫治療薬や抗がん剤などに比べ安価なのもメリット。鵜殿教授は「副作用や経済面からも患者にとって朗報。臨床研究の実現に向けて、研究を続けたい」と話している。成果は1月下旬に米科学アカデミー紀要電子版に掲載された。(2015年03月31日 09時58分 更新)> とある。

 種々の疾患の背後に "遺伝子の変異" があるとされるが、遠くが見えにくくなる「近視」の発症もまた然り。

 今回注目する下記引用サイト記事近視に関与の遺伝子特定、京大 予防法開発に期待/【共同通信】/2015.03.30 - 21:03 は、<遠くが見えにくくなる「近視」の発症に関わる遺伝子の変異を京都大のチームが突き止め、30日付の英科学誌電子版に発表これまで複数の遺伝子が発症に関与すると報告されているが、完全な予防法はなく、発症の詳細な仕組みも不明。> と報じている。

 <遠くが見えにくくなる「近視」の発症に関わる遺伝子の変異を京都大のチームが突き止め、30日付の英科学誌電子版に発表した。  近視はアジア人に多いとされ、強度の近視になると失明の恐れもある。これまで複数の遺伝子が発症に関与すると報告されているが、完全な予防法はなく、発症の詳細な仕組みも不明。  チームの山城健児講師(眼科学)は「この遺伝子がどのように近視に関わるかを解明し、予防や治療法の開発につなげたい」と話す。  チームは強度近視の日本人患者約千人の遺伝子を解析約32%の患者で、網膜の血管形成に関わる遺伝子「WNT7B」に特定の変異があった> とある。

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