2015年5月 アーカイブ

 "認知症患者500万人(2014年時点)" という事態がどんなに大変なことであるか! それは、経済的数値に置き直されてみると、驚くべき質量となって迫ってくる。

 今回注目する下記引用サイト記事認知症患者500万人、「社会費用」年14.5兆円に/yomiDr. ヨミドク/2015.05.29 は、 <認知症にかかる医療・介護費と家族介護の負担も含めた「社会的費用」が、年間14・5兆円に上ること。 家族介護の負担は年6・2兆円と、費用全体の4割超を占めた家族の負担軽減策を急ぐなど、政策の強化が求められそうだ。 医療費は年1・9兆円介護費は年6・4兆円。一方、家族による介護負担の費用(換算値)は、全体では6・2兆円。 欧米では認知症が及ぼす経済的影響を明らかにし、対策を強力に推し進めている。日本も、今回得られた推計をもとに、効率的な施策づくりを急ぐべきだ> と報じている。

 <認知症にかかる医療・介護費と家族介護の負担も含めた「社会的費用」が、年間14・5兆円に上ることが、厚生労働省の研究班(代表・佐渡充洋(みつひろ)慶応大助教)の推計で初めて明らかになった。  家族介護の負担は年6・2兆円と、費用全体の4割超を占めた認知症の人は約500万人に上り、政府は今年1月に認知症国家戦略を策定したが、家族の負担軽減策を急ぐなど、政策の強化が求められそうだ。  推計は、...... 医療費は年1・9兆円介護費は年6・4兆円に上った。  一方、家族による介護負担の費用は、...... 全体では6・2兆円と、認知症の人が使う介護保険の費用に匹敵した。  将来推計では、団塊の世代が85歳以上になる35年には総額22兆9244億円にまで膨らむと試算した。  全医療費の3分の1に  認知症ケアに社会全体でどれだけの費用がかかっているかが明らかになった。推計で年間14・5兆円と、国民全体の医療費43兆円(2014年度予算)の3分の1にあたる規模だった。  認知症の人は、2025年には約700万人まで増える。今回の推計は医療・介護費や家族負担に限定されたもので、詐欺被害や徘徊(はいかい)中の事故、見守りの負担も含めれば、将来的には、費用がどこまで膨らむか想像も付かない。対策は、まさに火急の課題だ。  欧米では認知症が及ぼす経済的影響を明らかにし、対策を強力に推し進めている。日本も、今回得られた推計をもとに、効率的な施策づくりを急ぐべきだ(社会保障部 飯田祐子)> とある。




















 "記憶" の危うさが危惧される病気の "認知症" は、では、"記憶" のメカニズムとは? という切実な問いを、切迫感をもって表面化させることになった。
 そして、"シナプス"(ニューロン間の接合部位)に対して、新たな "記憶痕跡" という視点をも導入させている。


 ◆ 参照 当誌過去の "記憶痕跡" 関連記事

  <......痕跡(過去の記憶)とは、過去に活動電位が通過したシナプスのことで、その結果として、次に活動電位が到達したとき、このシナプスが活動することが、はるかにたやすくなっている......> ( "記憶の脳回路痕跡" マウスでついに発見!"デカルト以来350年の謎"に実証的な決着が!/当誌 2014.03.22


 今回注目する下記引用サイト記事思い出せないけど...脳には記憶残る 理研がマウスで実験/朝日新聞/2015.05.29 - 03:01 は、 <認知症などで過去を思い出せないのは、記憶が失われたのではなく、残っているのに取り出せないだけ――。そんな可能性を示すマウス実験の成果を、理化学研究所のグループが29日付米科学誌サイエンスに発表。記憶障害の仕組み解明につながる可能性がある。(記憶の固定化に不可欠な)記憶痕跡と呼ばれる神経細胞群の細胞どうしのつながりを強める「シナプス増強」。(しかし、それがなくても、)記憶痕跡の細胞群に直接、記憶が保存されていること......> という興味深い事実を報じている。

 <認知症などで過去を思い出せないのは、記憶が失われたのではなく、残っているのに取り出せないだけ――。そんな可能性を示すマウス実験の成果を、理化学研究所のグループが29日付米科学誌サイエンスに発表する。記憶障害の仕組み解明につながる可能性があるという。  脳には不安定な記憶を固定化して、長期に蓄えるプロセスがある。その際、記憶痕跡と呼ばれる神経細胞群の細胞どうしのつながりを強める「シナプス増強」が欠かせないと考えられてきた。  グループは、ある小箱に入れて弱い電気刺激で恐怖を経験させたマウスに、たんぱく質の合成を阻害する薬を与え、シナプス増強が起こらない「健忘状態」にした。通常のマウスは同じ小箱に入れただけで身をすくませるが、健忘マウスはすくまない。ところが、健忘マウスの記憶痕跡の細胞群を人工的に活性化させると、恐怖体験を思い出してすくむことがわかった。シナプス増強がなくても、記憶痕跡の細胞群に直接、記憶が保存されていることを示した。  「シナプス増強は、記憶ができるごく初期に重要な役割を果たすが、記憶維持の基本的なメカニズムではない。思い出す時に必要なのかもしれない」と利根川進・理研―MIT神経回路遺伝学研究センター長は説明する。  井ノ口馨・富山大学教授は、「昔のことを思い出せない『逆行性健忘』は、記憶痕跡が消えたのか、思い出せないだけなのか論争になっていたが、一つの答えを出した」と話す。(瀬川茂子)> とある。

 いわゆる "発達障害" については、"生まれつきの脳機能障害が原因" とされるが、"詳しい仕組み" が分かっていないこともあり、理解が行き届かない面もある。

 ◆ 参照 当誌過去の "発達障害" 関連記事

  <医学的意味の水準での "自閉症" とは、未解明の部分を多々残しているものの、≪社会性や他者とのコミュニケーション能力に困難が生じる障害の一種。先天性の脳機能障害とされ......一般的には、発達障害の一種である......≫( ウィキペディア/自閉症 )と見なされている......> ( "脳内免疫細胞"が自閉症や強迫性障害(OCD)で懸念される"社会的行動の形成"を助ける!/当誌 2014.02.06


 今回注目する下記引用サイト記事発達障害、目の動きで診断 大阪大、早期ケアに期待/【共同通信】/2015.05.28 - 03:01 は、 <子どもが素早く目を動かせるかどうかを確認することで、発達障害の一種である注意欠陥多動性障害(ADHD)かどうかを早期に診断する手法を大阪大のチームが開発。 「客観的な診断法として確立し、適切なケアを早期に提供できる態勢を整えたい」> と報じている。
 "生まれつきの脳機能障害が原因" とされる "客観的側面" に迫る "診断法" へと踏み出す試みとなりそうだ。


 <子どもが素早く目を動かせるかどうかを確認することで、発達障害の一種である注意欠陥多動性障害(ADHD)かどうかを早期に診断する手法を大阪大のチームが開発し、27日付の米オンライン科学誌プロスワンに発表した。  ADHDでは、注意力や落ち着きがなくなる傾向がある。脳機能の障害が原因とされるが、詳しい仕組みは不明行動や本人らへの質問により診断するのが一般的だったが、チームの喜多村祐里准教授(社会医学)は「客観的な診断法として確立し、適切なケアを早期に提供できる態勢を整えたい」と話す。> とある。

 軽度認知症の患者には、血液が固まるのを防ぎ、脳梗塞予防などに用いられる薬「シロスタゾール」に、悪化進行を "抑制する効果" のあることが報告されてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "シロスタゾール" 関連記事

 (1) "認知症"が、"既存薬(シロスタゾール/インスリン)"でくい止められた!(NHKスペシャル)/当誌 2014.07.22

 (2) (再) 脳梗塞予防の既存薬「シロスタゾール」!アルツハイマー型認知症の進行を抑制!/当誌 2014.03.12

 (3) <血液が固まるのを防ぎ、脳梗塞予防などに用いられる薬「シロスタゾール」に、認知症の進行を抑える効果のあることが、国立循環器病研究センターなどの研究で分かった/ 認知症患者は血管の病気を併発しやすく、シロスタゾールを服用することがある。研究グループは、アルツハイマー型認知症で治療中の人を、シロスタゾールを内服したグループとしなかったグループに分け、認知機能の変化を比較した。 その結果、軽度認知症の患者では、内服した人の認知機能の年間低下率は、しなかった人の約8割に抑えられた。また、記憶したり、自分のいる場所を正確に把握したりする能力も改善した> ( アルツハイマー型認知症の進行を既存薬(脳梗塞予防薬「シロスタゾール」)内服で抑制!/当誌 2014.02.28


 今回注目する下記引用サイト記事認知症予防の治験開始 軽度障害に抗血小板薬/【共同通信】/2015.05.26 - 19:19 は、 <国立循環器病研究センター(大阪府)は26日、脳梗塞の再発予防などに広く使われている抗血小板薬で、認知症を予防できるか検証する医師主導の臨床試験(治験)を開始したと発表。 認知症の前段階とされる軽度認知障害MCI)の人に、血液が固まるのを防ぐ錠剤シロスタゾール(一般名)」を投与して、認知症への進行を抑えられるか調べる> と報じている。

 <国立循環器病研究センター(大阪府)は26日、脳梗塞の再発予防などに広く使われている抗血小板薬で、認知症を予防できるか検証する医師主導の臨床試験(治験)を開始したと発表した。ほかに全国で10施設も治験に参加する。  認知症の前段階とされる軽度認知障害MCI)の人に、血液が固まるのを防ぐ錠剤シロスタゾール(一般名)」を投与して、認知症への進行を抑えられるか調べる。  MCIは日常生活に支障はないが、本人や家族が物忘れに気づき始めて病院を訪れ、医師の問診などで判定される。5年以内に半数がアルツハイマー病などの認知症に進むとされる。> とある。

 昨年の夏は、"代々木公園・デング熱" についての騒動で明け暮れた感があった。 しかも、それは単なる一過性の現象ではなさそうだと受けとめられただけに、気にかかったものであった。

 ◆ 参照 当誌過去の "デング熱" 関連記事

 (1) あの代々木公園発の"デング熱"で、有力"抗体"発見(国際チーム)!ワクチン開発に期待!/当誌 2014.12.18
 (2) 代々木公園デング熱! 要するに海外での感染者から拡大か!? 事態はどう収束するのか?/当誌 2014.09.08


 今回注目する下記引用サイト記事デング熱:過去最多ペース...海外感染で発症80人に/毎日新聞/2015.05.25 - 10:56 は、 <蚊が媒介する感染症・デング熱に海外で感染して日本で発症した患者報告数が10日現在で今年80人に上り、1999年の調査開始以降、過去最多のペースになっている。昨年は国内感染例が約70年ぶりに確認され、国内患者数は計162人に上った。東南アジアではデング熱の流行が続いており、海外からウイルスが持ち込まれるケースが増えるほど国内感染の危険は高まる。専門家は「蚊の発生時期を迎え、警戒が必要だ」と呼びかけている。> と報じている。

 <蚊が媒介する感染症・デング熱に海外で感染して日本で発症した患者報告数が10日現在で今年80人に上り、1999年の調査開始以降、過去最多のペースになっている。昨年は国内感染例が約70年ぶりに確認され、国内患者数は計162人に上った。東南アジアではデング熱の流行が続いており、海外からウイルスが持ち込まれるケースが増えるほど国内感染の危険は高まる。専門家は「蚊の発生時期を迎え、警戒が必要だ」と呼びかけている。【藤野基文】  ◇「どこでも流行の可能性」  昨年、感染源となった代々木公園を所管する東京都は4月、代々木公園のほか上野公園、日比谷公園など人の集まる9公園で蚊の採取を始めた。デングウイルスの保有の有無を調べ、陽性の蚊が見つかればホームページなどで公表する。側溝などの水をすくって幼虫の発生状況も調べ、成虫になるのを防ぐ薬剤も散布する。  7月には医療機関向けの研修も行う予定で、今年度のデング熱対策費はワクチン開発と併せて2億1000万円に上る。  ただ、デング熱の感染源が昨年と同じ都内になるとは限らない。ウイルスが卵を介して親から子に受け継がれ、翌年の流行につながった例はなく、今年も国内感染があるとするなら、海外から新たに持ち込まれるウイルスが感染源になるからだ。  国立感染症研究所昆虫医科学部の小林睦生・名誉所員は「ウイルスを媒介するヒトスジシマカは、年平均気温が11度以上の秋田・岩手両県以南に高い密度で生息しており、どこで流行してもおかしくない」と指摘する。  「実は見落としてきただけで、これまでも小規模の国内流行は起きていた」とみる専門家もいる。  国立国際医療研究センターの忽那(くつな)賢志・国際感染症センター医師によると、昨年国内で感染した患者の1人から、代々木公園にいた蚊とは異なる遺伝子型のウイルスが見つかっていたという。2013年にも、日本を旅行したドイツ人女性が帰国後にデング熱を発症している。忽那医師は「直近2年間だけで3回もデングウイルスの国内感染が起きていたことになる。早く感染者を見つけ、流行を広げないことが重要だ」と話す。  ヒトスジシマカは、カリブ海諸国や中南米で大流行しているチクングニア熱や、昨年もタイなどから国内に持ち込まれたジカ熱も媒介する。海外を行き来する日本人のほかに、訪日外国人数が急増する中、これらの国内感染のリスクも高まっている。> とある。

 今回注目する下記引用サイト記事 1-2 中国でヒ素中毒症状2300人 鉱山の汚水処理、700人死亡/【共同通信】/2015.05.25 - 02:00中国、2千万人がヒ素汚染の懸念 米科学誌に研究者グループ/【共同通信】/2013.08.28 - 15:45 は、 以前に伝えられていた <中国で2千万人近くがヒ素に汚染された地下水を飲んでいる可能性があるとの研究結果新疆ウイグルと内モンゴル両自治区や河南省、山東省などの約1960万人が、ヒ素の含有量が高い地下水を飲み水として利用している可能性がある>( 【 引用記事 2 】 )に加えて、今回、新たに判明した次の事実を報道している。
 <中国湖南省常徳市石門県白雲郷の薬品などの原料を製造してきた鉱山周辺で不適切な汚水処理などから、65年間で労働者や住民約2300人にヒ素中毒症状が出て、うち少なくとも700人が死亡していたことが24日、分かった。地元研究者や住民が明らかにした。> というのである。


 <中国湖南省常徳市石門県白雲郷の薬品などの原料を製造してきた鉱山周辺で不適切な汚水処理などから、65年間で労働者や住民約2300人にヒ素中毒症状が出て、うち少なくとも700人が死亡していたことが24日、分かった。地元研究者や住民が明らかにした。  住民の多くが皮膚がんにかかるなど大きな被害が出た宮崎県・土呂久のヒ素鉱害と酷似していることを専門家が確認した。この鉱山は農薬や薬品、殺虫剤の原料となる亜ヒ酸などが採取でき、同種の鉱山としてはアジア最大規模。  取材に応じた多くの住民が、皮膚に黒や白の斑点ができ、皮膚がんなどの症状に苦しんでいた。(白雲郷共同)> とある。

 近年の医療の進歩を念頭に置いて考えるならば、"がん死" の実数および比率の "高止まり" が問題視されざるを得ないようだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん死" 関連記事

 (1) <国のがん対策推進基本計画で2007年に掲げた、がんによる死亡者減の目標が達成困難であること ―― 05年と比較して15年に20%減を目指した。しかし、15年の数値を予測すると、17%減にとどまる見通し ―― が19日、国立がん研究センターの推計で分かった。医療の進歩で生存率は上昇しているものの、検診の受診率の向上による早期発見や喫煙率の低下によるがん予防といった柱となる対策が十分に機能していないとみられる......> ( もっと減っても良さそうな"がん死"減少率の目標達成が困難!厚労省が対策再検討へ!/当誌 2015.05.22
 (2) 15年のがんと診断される人:98万人と予測(死亡する人:37万900人)! (国立がん研セ)/当誌 2015.04.30


 今回注目する下記引用サイト記事減らない"がん死亡率" 医師は「政府の取り組み不十分」と指摘/日刊ゲンダイ/2015.05.23 は、 <がんの死者は減らない――。 政府は......今年末までの10年間で20%減の73.9人にする目標を立てていたが、推計では17%の減少にとどまるという。 その原因喫煙率の高さがん検診受診率の低さとしている。......何が原因なのか。 「政府の取り組みが不十分なのです。 死亡率を下げる一番簡単な方法が喫煙者を減らすことなのに、国はたばこを買いにくくしたり吸いにくくする取り組みを積極的に進めていないたばこの税収が欲しいので本気で危険性を訴えないのでしょう。」とは医学博士の米山公啓氏だ。> と報じている。

 <がんの死者は減らない――。国立がん研究センターの発表にガッカリの人もいるだろう。2005年の人口10万人当たりのがん死亡者は92.4人だった。政府はこれを今年末までの10年間で20%減の73.9人にする目標を立てていたが、同センターが20日に明かした推計では17%の減少にとどまるという。  同センターはその原因喫煙率の高さがん検診受診率の低さとしている。05年の喫煙率24.2%を半減させ、20%だったがん検診の受診率を50%に引き上げることを目標にしていたが、13年の喫煙率は19.3%、受診率は30~40%台にすぎない。何が原因なのか。  政府の取り組みが不十分なのです」とは医学博士の米山公啓氏だ。  「死亡率を下げる一番簡単な方法が喫煙者を減らすことなのに、国はたばこを買いにくくしたり吸いにくくする取り組みを積極的に進めていない。せいぜい分煙を推進するくらい。BS放送には"たばこと肺がんは因果関係がない"と言い張る研究者も出ている。たばこの税収が欲しいので本気で危険性を訴えないのでしょう。検診は女性が子宮がんや乳がんの内診を恥ずかしがって受けたがらないため、受診率が低いと思われます」  大腸検査では下剤を飲むなどの面倒を嫌って敬遠する向きも少なくない。  「胃がんを減らすにはピロリ菌を除菌するのが世界の常識なのに、国はこれを推奨しない子宮頚がんワクチンも副作用のせいで助成金を出さなくなった。本気で大腸がんをなくすなら、特定検診の検便を義務化するべき。喫煙者の生保の掛け金を高くするような大胆な政策があってもいいでしょう」(米山公啓氏)  政府はまだ本気になっていないだけ、なのかもしれない。> とある。

 "遺伝子の働きを調節するとされる「マイクロRNA」という微小物質" の種類は2千以上にも上ると言われている。そして昨今、その働きが様々な場面で注目されているようだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "マイクロRNA" 関連記事

 (1) <......人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)で作った細胞集団の中から、心筋や肝臓など特定の細胞だけを正確に選別して取り出すことに成功。細胞の種類によって異なる「マイクロRNA」という物質を目印に選別する新手法。......> ( "iPS細胞"で作った細胞集団から"特定の細胞"だけを正確に選別成功!(京都大iPS細胞研)/当誌 2014.05.23
 (2) <......がん細胞が、周辺組織の遺伝プログラムを変化させる物質(マイクロRNA―1246、同―92a)が入った微小なカプセルを放出し、周囲の正常な細胞を腫瘍血管に変えることを突き止めた。......> ( "大腸がん"!その増殖・転移の要因となる"腫瘍血管"ができる仕組みを解明!(岐阜大)/当誌 2014.10.22
 (3) <......マイクロRNAは、ヒトの細胞が血液中に出す物質で、細胞ががん化すると分泌されるマイクロRNAの種類や量が変わることが最新の研究で分かってきた......> ( がん早期発見の新たな血液検査法開発へ!"マイクロRNA"目印!国立がん研究センター他/当誌 2014.00.00


 今回注目する下記引用サイト記事体内微小物質、大腸がん抑制 阪大などマウスで確認/【共同通信】/2015.05.21 - 12:40 は、 <遺伝子の働きを調節する「マイクロRNA」という微小物質が、大腸がんの増殖を抑えることこのマイクロRNAを人工合成し、試験管内で増殖する人の大腸がんの細胞に加えたところ、増殖が抑えられた。また、人の大腸がんを移植したマウスにこのマイクロRNAを点滴で投与。約2週間後、投与しなかったマウスと比較すると、がんの大きさは2分の1から3分の1ほどだった。......マイクロRNAはもともと人体にあるので悪影響は少ないと考えられる。薬剤の開発につなげたい。> と報じている。

 <遺伝子の働きを調節する「マイクロRNA」という微小物質が、大腸がんの増殖を抑えることを大阪大や金沢大のチームがマウスの実験で突き止め、21日までに発表した。大阪大の石井秀始特任教授は「マイクロRNAを人工的に合成し、がんに投与した。マイクロRNAはもともと人体にあるので悪影響は少ないと考えられる。薬剤の開発につなげたい」と話した。  チームによると、マイクロRNAの種類は2千以上。この中から、がん細胞の増殖を抑えるものを探索し、2種類のマイクロRNAを特定した。  このマイクロRNAを人工合成し、試験管内で増殖する人の大腸がんの細胞に加えたところ、増殖が抑えられた。また、人の大腸がんを移植したマウスにこのマイクロRNAを点滴で投与。約2週間後、投与しなかったマウスと比較すると、がんの大きさは2分の1から3分の1ほどだった。  チームは、がん細胞で働きが弱まっている「がん抑制遺伝子」を、よく働くようにする作用がマイクロRNAにあると推測。食道や胃など消化器にできるがんにも効果があるとみている 〔共同〕> とある。

 "再生医療" として、様々な臓器向けの "iPS細胞" が "作製" されているのは良く知られている。 そして、今や、それぞれの "iPS細胞" を、如何に効率的に "作製" するかが焦点となり始めている。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞 作製" 関連記事

 (1) iPS細胞 低コスト(従来の1/10!)培養液を開発(慶大)!再生医療では大量の細胞が必要!/当誌 2014.05.07
 (2) iPS細胞を、シャーレ使わず大量生産する技術開発(京大)!"iPS細胞応用再生医療"加速!/当誌 2014.04.27


 今回注目する下記引用サイト記事心筋や肝臓細胞、正確に選別 京都大iPS細胞研/【共同通信】/2015.05.22 - 01:00 は、 <人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)で作った細胞集団の中から、心筋や肝臓など特定の細胞だけを正確に選別して取り出すことに成功> という、"iPS細胞" 作製過程にあって重要な契機となる "種類判別" における "画期的新手法" 構築について報じている。

 <人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)で作った細胞集団の中から、心筋や肝臓など特定の細胞だけを正確に選別して取り出すことに成功したと、京都大iPS細胞研究所の斉藤博英教授と吉田善紀講師らのチームが21日付の米科学誌セル・ステム・セル電子版に発表した。  細胞の種類によって異なる「マイクロRNA」という物質を目印に選別する新手法。抗体を使う従来法よりも高精度で、ゲノム(全遺伝情報)を傷つけずがん化のリスクを抑えられるため、細胞を移植して臓器を修復するなどの再生医療の安全性向上に役立つとしている。糖尿病の治療に役立つインスリンを作る細胞や、内皮細胞も選別できた> とある。

 "がん治療" の向上発展を踏まえるならば、"がん死" の統計や予測に "大幅な減少傾向" が表れても不思議ではないと思われる。 ところが......

 ◆ 参照 当誌過去の "がん死" 関連記事

  <これだけ "がん治療" に医療界の総力が注ぎ込まれながら、≪がんで死亡する人は37万900人≫ と昨年に比べて増加している点は、≪高齢化が進むほか、がん患者の情報の登録精度が向上したこと≫ を理由とするだけでは済まないと思えるのだが...... > ( 15年のがんと診断される人:98万人と予測(死亡する人:37万900人)! (国立がん研セ)/当誌 2015.04.30


 今回注目する下記引用サイト記事がん死減少の目標達成困難 厚労省が対策再検討へ/【共同通信】/2015.05.19 - 22:01 は、 <国のがん対策推進基本計画で2007年に掲げた、がんによる死亡者減の目標が達成困難であること ―― 05年と比較して15年に20%減を目指した。しかし、15年の数値を予測すると、17%減にとどまる見通し ―― が19日、国立がん研究センターの推計で分かった。医療の進歩で生存率は上昇しているものの、検診の受診率の向上による早期発見や喫煙率の低下によるがん予防といった柱となる対策が十分に機能していないとみられる> という残念な動向を報じている。

 <国のがん対策推進基本計画で2007年に掲げた、がんによる死亡者減の目標が達成困難であることが19日、国立がん研究センターの推計で分かった。医療の進歩で生存率は上昇しているものの、検診の受診率の向上による早期発見や喫煙率の低下によるがん予防といった柱となる対策が十分に機能していないとみられる。  厚生労働省はがん対策推進協議会を開き、改善策を話し合う方針。  目標には、がんによる75歳未満の死亡率から、人口の高齢化の影響を取り除いた数値を用い、05年と比較して15年に20%減を目指した。しかし、15年の数値を予測すると、17%減にとどまる見通しとなったという。> とある。

 抗がん剤=殺全身細胞薬は、がん完治の薬ではない!だから"やめどき"が必ずや訪れる! というのが、"抗がん剤" 治療を受ける患者の基本姿勢! だと考えられている。

 ◆ 参照 当誌過去の "抗がん剤" 関連記事

  <○ 抗がん剤は、がんを治す薬ではない ○ 再発転移を予防するか、再発したがんを延命させるかである ○ 分子標的薬の副作用は、従来の抗がん剤より少ないが、それでもある ○ ステージや年齢によっては、抗がん剤をやらないほうがいい場合もある  抗がん剤治療の第一目的とは?  がんの再発、進行、転移をどこまで食い止められるか、どこまで時間を引き延ばせるかということが抗がん剤治療の第一目的である。だから"やめどき"が必ずや訪れる。けっして完治が目的ではない......> ( 抗がん剤=殺全身細胞薬は、がん完治の薬ではない!だから"やめどき"が必ずや訪れる!/当誌 2015.05.16

 今回注目する下記引用サイト記事《1854》 抗がん剤のやめどき 2 ―― 抗がん剤開始から二週間後 長尾和宏(ながお・かずひろ)/朝日新聞 apital/2015.05.19 は、 <抗がん剤の副作用は二種類に分けられる――「自分で感じる副作用」と「血液検査で判明する(自覚症状のない)副作用」> だとしつつ、その "自覚される副作用" が <悲鳴を上げはじめる>時期、つまり<開始から二週間目> あたりが "抗がん剤のやめどき" であると提唱している。

 <毎日のように抗がん剤についての相談を受けます。  全国どこに講演に行っても、抗がん剤の相談です。  「そんなに嫌なら止めたら?」と、思わず言いそうになります。でもそんな答えでは、納得されないどころか、怒る人もいます。  「抗がん剤を止めたら死ぬやんか。長尾先生は死ねと言うのか?」
と逆切れされたら、もっと時間がかかります。  TS‐1という飲み薬の抗がん剤は、大変広く使われています。  しかし副作用はあります。  ちょうど2週間目あたりから、副作用が目立つ人がいます。  そこが私が提唱する、第二番目の"やめどき"なのです。
  【 ポイント 】  飲み薬タイプの抗がん剤でも、かなりきつい副作用が出る人がいる。  ○ 自覚症状がある副作用と、無い(検査値だけ動く)副作用がある。  ○ 初回投与から2週間目が、第二番目の"やめどき"である。  「抗がん剤のやめどき 2」――抗がん剤開始から二週間後  ―― 力が抜けるような倦怠(けんたい)感というのは、抗がん剤の副作用としては、よくあります。  「TS‐1は今までの抗がん剤と比べて副作用を抑える成分が入っているから、副作用は少ないとAがんセンターのお医者さんは言いましたよ。がんは、後からなった者ほど得をするのですね。抗がん剤が進化しているのですから」  ―― 後のほうが得をするかどうかということは、なんとも言えないけれども。たしかに抗がん剤というのは、昨年と今年でだいぶ製品が違ったりしています。同じ薬でも、グレードアップしていたりね。今は、いかに奏効率を高めるかと同時に、いかに副作用を軽減するかに重点を置いて各メーカーも凌(しの)ぎを削っていますから。TS‐1など、まさにその代表格です。 ......  たしかに、TS‐1に関しては今までの消化器系抗がん剤のどの経口薬よりも副作用が少ない。これが抗がん剤か!? と思うほどだ。  何よりも、こうした経口剤の抗がん剤のいいところは、外来治療で行えるということ。術後たった一ヵ月で抗がん剤を服用しながら通勤できるというのは、一昔前では考えられないことであった。何かつらいことや気になることがあれば、かかりつけ医として町医者である私を訪れればいい。抗がん剤治療が外来でできているからこそ、私もボクサーのセコンド的役割を親身になって担当できるというものだ。入院治療であれば、私は何も手出しができなくなってしまうから。  繰り返しになるが、私の診てきたかぎり、胃がんの抗がん剤治療において、TS‐1副作用の軽さは特例中の特例である。他の抗がん剤であれば開始から二週間目というのは一つのターニングポイント、場合によっては、身体がどうしても無理、と悲鳴を上げはじめる〝抗がん剤のやめどき〟ともなる  抗がん剤の副作用は二種類に分けられる  前述したが、いずれ鈴木さんもシスプラチンとの併用になるだろう。彼の場合、そこから大きく副作用が出てくる可能性もある。  ここで、抗がん剤の副作用について、ぜひ覚えておいてほしいことを記そう。  副作用は大きく二種類に分けられる食欲不振、口内炎、発疹、吐き気、下痢、色素沈着、脱毛など、「自分で感じる副作用」と、「血液検査で判明する(自覚症状のない)副作用」だ。〝抗がん剤のやめどき〟は、両者ともが重要な意味をなしてくる場合がある。抗がん剤治療において二週間に一度の目安で血液検査を行うのはそのためだ。副作用としての、白血球・ヘモグロビン・血小板の減少、その他、肝機能の数値の低下といったものが本当は恐ろしい。  TS‐1の副作用で特に気を付けたいのが、骨髄(こつずい)抑制(よくせい)による白血球の減少だ。これは骨髄の中にある白血球が著しく減少していく状態で、重篤な感染症や合併症を引き起こす。  そもそも、なぜこのような症状が現れるのか?  毒物に対する動物として当然起こり得る生体反応である。腐ったもの、毒性のある食べ物を誤って摂取したとき、我々は懸命に体内からその食べ物を外に出そうと必死になる。副作用もそれと同じことなのだ。抗がん剤の毒性を、身体が拒否している証拠である。ただし口内炎は、手術前にもし余裕がある場合は、歯科医と相談し、きちんと口腔ケアを行うことでだいぶ症状が軽減されるはずだ。これから手術を考えている方は、ぜひ歯医者にも行って相談してほしい。> とある。

 "パーキンソン病" のような神経変性疾患治療の鍵は、損傷を受けている "神経細胞" に代わって、正常な "神経細胞" を "移植" によってどう置き換えるか、だと考えられている。

 ◆ 参照 当誌過去の "パーキンソン病 iPS細胞" 関連記事

 (1) "iPS細胞"経由の"神経細胞"移植でパーキンソン病を治療! 4年後に治験の計画(京大)!/当誌 2014.08.23
 (2) パーキンソン病!"iPS細胞"を使った再生医療での治療/京大が16年にも"臨床研究"開始!/当誌 2014.03.08


 今回注目する下記引用サイト記事脳にiPS神経を移植へ パーキンソン病治療めざす 阿部彰芳/朝日新聞/2015.05.18 - 17:48 は、 <iPS細胞から作った神経細胞を人間の脳に初めて移植し、パーキンソン病の治療を目指す臨床研究を、京都大iPS細胞研究所(山中伸弥所長)のグループが来年にも始める。 京大iPS研の高橋淳教授(脳神経外科)らの計画では、患者自身の細胞からiPS細胞を作り、ドーパミンを作る神経細胞に変えてから、針を使って患者の脳の中央部に高い精度で注入する。今回の研究は、移植で有害なことが起きないか確かめるのが主な目的だが、移植した細胞がうまく働けば、病気の進行を抑えられる可能性がある。> と報じている。

 <iPS細胞から作った神経細胞を人間の脳に初めて移植し、パーキンソン病の治療を目指す臨床研究を、京都大iPS細胞研究所(山中伸弥所長)のグループが来年にも始める。京大が近く設置する審査委員会に、6月をめどに計画を申請する。根本的な治療につながる可能性もあるが、未知のリスクもあり、審査で安全対策などを確認する。  パーキンソン病は、脳内でドーパミンを作る神経細胞が減るために起き、薬での治療には限界がある。海外では死亡した胎児の神経細胞を患者の脳に移植する研究が試みられたが、有効性は十分に確認されていない。移植する細胞の不足や様々な細胞の混入が理由とみられている。  京大iPS研の高橋淳教授(脳神経外科)らの計画では、患者自身の細胞からiPS細胞を作り、ドーパミンを作る神経細胞に変えてから、針を使って患者の脳の中央部に高い精度で注入する。今回の研究は、移植で有害なことが起きないか確かめるのが主な目的だが、移植した細胞がうまく働けば、病気の進行を抑えられる可能性がある> とある。

 "腸内細菌" が、想像される以上に "多彩な役割" を果たしていることが各方面で注目されてきている。

 ◆ 参照 当誌過去の "腸内細菌" 関連記事

 (1) 今注目の"免疫力"の本命:"腸"という臓器!"腸は第2の脳"どころか脳より賢い腸に従え!/当誌 2014.03.07
 (2) 免疫力!腸内細菌とヨーグルト!ヒトの腸管は抗体の6割をつくる人体最大の免疫器官!/当誌 2014.02.19
 (3) ヨーグルトは脳に効く:心と身体の謎/不安や心的苦痛に苛まれる現代人への朗報/当誌 2011.10.03


 今回注目する下記引用サイト記事性格は「腸内細菌」によって決まる:研究結果/WIRED/2015.05.01 - FRI は、 <腸内細菌脳内で起きる行動パターンとの間には、明らかな相関があるようだ。マウスでは、細菌の移植によって「性格」が変わるという実験結果もある。> という、多少驚きの事実を報じている。

 <腸内細菌は、脳に大きな影響を与えている可能性がある。動物を使ったいくつかの研究で、腸内細菌の状況と脳内で起きる現象との間に、明らかな相関があることが示唆されている。  神経科学と解剖学を専門とするユニヴァーシ ティ・カレッジ・コーク(アイルランド国立大学のひとつ)のジョン・F・クライアン教授によれば、そのような相関を示す研究は、近年ますます説得力を増しているという。  クライアン教授は、UK版『WIRED』が4月に開催した「WIRED Health 2015」で、次のように説明した。「ある種の腸内細菌は、精神状態によい影響を及ぼす可能性があります。ストレスに対して体が適切な反応をとるために、そうした細菌が必要なのです」  最近行われたいくつかの研究では、そのような細菌を動物に投与すると、不安やストレスへの対応力が向上することがわかったという。「(細菌を投与された動物は)落ち着きが増し、よりリラックスするようになりました。脳を調べたところ、広範囲にわたって変化が見られました」  こうした特殊な細菌には名前もある。「サイコ・バイオティクス」というものだ。「ほかのほとんどの細菌は、脳の機能に対するよい影響はもたないでしょう」  腸内細菌が性格を決める  クライアン教授によれば、マウスを使った研究では、腸内細菌が行動にまで影響を与える場合があることがわかっている。例えば、腸内細菌をまったくもたないように繁殖させたマウスは、通常の腸内細菌をもつマウスと比べて非社会的な行動が多くなり、ほかのマウスと過ごす時間が少なくなるという。  同様の影響は、動物の糞を別の個体に移植して腸内細菌を移す「糞便移植」を行ったケースでも見られている。不安傾向の強いマウスに大胆な性格のマウスの糞便微生物を移植したところ、移植されたマウスはより社交的な行動をとるようになったことが確認されたそうだ。  さらにクライアン教授は、研究はまだ初期段階だと念押ししたうえで、ヒトの脳画像を用いた研究によれば、動物実験で確認された腸内細菌の効果の一部が、ヒトでも発揮されるかもしれないと述べた。  「こうしたことがヒトでも確認されたとしたら、その影響は非常に大きいものです」とクライアン教授は言う。われわれは治療のためにこれまで細菌を殺してきたが、細菌は、身体と精神の健康のために不可欠な存在であることがわかりつつあるのだ。> とある。

 その "ワクチンの副作用問題" で注目を浴び続けているのが、"子宮頸がん"。 また、"その治療法" と "治療後の妊娠確率!" との関係という悩ましい問題でも関心を集めてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "子宮頸がん" 関連記事

  従来は切除していた"神経残す"子宮頸がん手術(島根大)導入!妊娠率向上が期待できる!/当誌 2014.09.17


 今回注目する下記引用サイト記事腹腔鏡で子宮全摘、頸がん切除に成功...島根大/yomiDr. ヨミドク/2015.05.15 は、 <子宮を周辺組織ごと摘出するのが根治を目指す標準的な治療>、"全摘手術"="開腹手術" に対して、<開腹せず、小さな傷だけで子宮頸(けい)がんを切除する腹腔(ふくくう)鏡下子宮全摘手術に山陰地方の医療機関で初めて成功した> と報じている。 "出血量" も大幅に抑制され、患者の負担少なからず軽減されたという。

 <島根大付属病院(島根県出雲市)は14日、開腹せず、小さな傷だけで子宮頸(けい)がんを切除する腹腔(ふくくう)鏡下子宮全摘手術に山陰地方の医療機関で初めて成功した、と発表した。  患者の負担は少ないものの執刀医の高い技量などが求められ、現在は保険診療の対象外。今後、保険適用を目指し、安全性、有効性を実証していきたいとしている。  産科婦人科の京哲(きょうさとる)教授(54)らのチーム。この日、記者会見した京教授らによると、比較的早い段階(1~2期)の子宮頸部のがんは、子宮を周辺組織ごと摘出するのが根治を目指す標準的な治療とされる。従来、へその周囲を含め、数十センチの長さでメスを入れる開腹手術が一般的だった。  チームは2月に医学部倫理委員会の承認を受け、4月23日に県西部の初期(1期)の60歳代患者を手術。腹腔鏡と鉗子(かんし)を通す直径1~2センチの傷を4か所開け、子宮を周囲の器官から切除し、膣(ちつ)から摘出した。出血量は300ミリ・リットルで、一般的な全摘手術の1000~2000ミリ・リットルより大幅に抑えることができたという。  患者は5月3日に退院後も経過は良好で、13日の検診の際、「生活も元通りになり、手術をやってよかった」と話していたという。  京教授は「これまで医師の訓練を重ね、安全性にも十分に配慮している。対象となる患者にとっては朗報だ」と強調している。(高田史朗) (2015年5月15日 読売新聞)> とある。

 "群馬大病院"、"千葉県がんセンター" および、"神戸国際フロンティアメディカルセンター" などにおける "手術後死亡" 問題が、その信じ難い死亡率の高さのため人々を震撼させてきた。 今や、"医療事故" 問題は、社会問題化しつつある......。

 ◆ 参照 当誌過去の "医療事故" 関連記事

 (1) 生体肝移植"4か月で7人中4人死亡"!新病院:神戸国際フロンティアメディカルセンター/当誌 2015.04.16
 (2) 千葉県がんセンターの腹腔鏡手術複数死亡問題!群馬大病院と類似点が浮かび上がる!/当誌 2015.03.27

 今回注目する下記引用サイト記事医師9割「刑事罰に不安」 責任追及に強い懸念/【共同通信】/2015.05.16 - 05:09 は、 <新たな医療事故調査制度が10月に始まるのを前に、医師専用の情報交換サイトを運営する「メドピア」(東京)が「医療事故の刑事罰」に関する意識を会員の医師に聞いた結果、回答した計3820人のうち約9割(3466人)が「不安を感じる」と答えた。刑事責任追及に対する医療関係者の懸念の強さがあらためて浮き彫りになった> と報じている。

 <新たな医療事故調査制度が10月に始まるのを前に、医師専用の情報交換サイトを運営する「メドピア」(東京)が「医療事故の刑事罰」に関する意識を会員の医師に聞いた結果、回答した計3820人のうち約9割(3466人)が「不安を感じる」と答えたことが16日、分かった。  10月からの医療事故調査制度では、「刑事責任追及や民事訴訟に利用される」との医療側の指摘を受け、遺族への調査報告書交付が「努力義務」にとどめられた。今回の調査でも、刑事責任追及に対する医療関係者の懸念の強さがあらためて浮き彫りになった。> とある。

 "分子標的薬" を含む "抗がん剤" の "副作用" については、ほぼ常識化するほどに広く知られる、そんな現状となっている。

 ◆ 参照 当誌過去の "抗がん剤" 関連記事

 (1) なぜ、"副作用"が少ない"放射線"治療よりも、"抗がん剤"治療が選ばれてしまうのか?!/当誌 2015.04.20
 (2)"抗癌剤職業曝露"の実態調査進む!やはり気になる!ここまで有害とされる抗癌剤の使用!?/当誌 2014.07.29
 (3) 医療従事者の"抗がん剤曝露量"とは何?"抗がん剤"は"正常細胞"にも作用するため警戒?!/当誌 2014.06.27
 (4) "抗がん剤"で死亡 病院に賠償命令!"抗がん剤"の"副作用危険性"に改めて"要注意"か?!/当誌 2014.05.20
 (5) 『医者に殺されない47の心得 医療と薬を遠ざけて 元気に 長生きする方法』はお薦め!/当誌 2014.02.22


 今回注目する下記引用サイト記事《1849》 抗がん剤治療の第一目的とは? 長尾和宏(ながお・かずひろ)/朝日新聞 apital/2015.05.14 は、 <○ 抗がん剤は、がんを治す薬ではない ○ 再発転移を予防するか、再発したがんを延命させるかである ○ 分子標的薬の副作用は、従来の抗がん剤より少ないが、それでもある ○ ステージや年齢によっては、抗がん剤をやらないほうがいい場合もある  抗がん剤治療の第一目的とは?  がんの再発、進行、転移をどこまで食い止められるか、どこまで時間を引き延ばせるかということが抗がん剤治療の第一目的である。だから"やめどき"が必ずや訪れる。けっして完治が目的ではない> と解説し、<通常の細胞までも殺す薬=「殺全身細胞薬」> とさえ言える "抗がん剤" による治療への慎重さを喚起している。

 < ○ 抗がん剤は、がんを治す薬ではない ○ 再発転移を予防するか、再発したがんを延命させるかである ○ 分子標的薬の副作用は、従来の抗がん剤より少ないが、それでもある ○ ステージや年齢によっては、抗がん剤をやらないほうがいい場合もある  抗がん剤治療の第一目的とは?  がんの再発、進行、転移をどこまで食い止められるか、どこまで時間を引き延ばせるかということが抗がん剤治療の第一目的である。だから"やめどき"が必ずや訪れる。けっして完治が目的ではない。そこで患者さん本人と医療者との温度差が生まれる。  患者さんは、抗がん剤治療を受ければ治るはずだとつい思いがちだ。治るのであれば、つらい副作用も甘んじて受け入れようと。私はこの「抗がん剤(anti-cancer drug)」という名前が患者さんに間違ったイメージを与えているのではないかと思う。  がんに抗う、すなわちがんを退治してくれるように誰もが思うだろう。"抗がん剤"というネーミングをした人間は商売が上手かった。しかし、少し罪はある。もし、通常の細胞までも殺す薬=「殺全身細胞薬」とネーミングされていたとしたらどうだったか? 少なくとも、死ぬまでこの治療を受けたいと考える患者さんは減っていただろう。  ならば、抗がん剤治療がいつまで続くのか? その答えは医師によってさまざまだろうが、一番正解に近い答えは、「患者さんご自身の気力、体力と相談しながら」であろう。  抗がん剤は細胞を殺す薬である。がん細胞を叩くと同時に正常で元気な細胞も叩くから(昨今多用されるようになった分子標的薬は、がん細胞だけを見分けて狙い撃ちができるが、そうとも言い切れない副作用がある)、患者さんの生命力を内側から奪っていく。  つまり体力との勝負なのだ。副作用が続き、他の抗がん剤に切り替える体力も奪われてしまい、たった1~2カ月で治療が限界となるケースもあれば、数年間続けられる人もいる。  抗がん剤の世界は日進月歩なので、治療をしている最中に新たな抗がん剤を勧められる場合もあるだろう。しかし、「もっと効果的な抗がん剤が承認されたから」といって誰もがそれに飛び付くべきか、といえばそれもまた違う。  "抗がん剤のやめどき"は大きな個人差がある。だから、最新の抗がん剤治療に無理をして足並みを揃える必要はないのだ。新しい薬だからやってみようという考えももちろん大切だが、しかしあくまでも、患者さんご本人にとって本当に救いになるかどうかを第一義に考えねばならない。  抗がん剤治療と年齢の問題  また、75歳以上の後期高齢者には積極的な抗がん剤治療をしてほしくはないと思う。三浦雄一郎さんのように齢(よわい)八十を過ぎてもエベレストに登頂できるスーパー老人は別として、言わずもがな体力が著しく低下していく年代だから。  後期高齢者になってからがんが発見されたのなら、どんながんであっても、治療もせずに定期的に様子を見ていくという方法は充分、説得力がある。若い人に比べ、がんの進行も概ね遅い。長くゆっくりがんと付き合い、老衰が原因なのか、がんが原因なのかわからないまま「平穏死」されたお年寄りを、私は在宅や施設でたくさん看取ってきた。......  【「抗がん剤 10のやめどき」(ブックマン社)からの転載】> とある。

 "C型肝炎" の治療は、"治療期間は長く" その上、"薬の副作用" が小さくない、という感染患者にとっては二重に重なる辛さがある。(加えて、治療費が嵩む点も......)

 ◆ 参照 当誌過去の "C型肝炎" 関連記事

  <肝臓がんを引き起こすC型慢性肝炎の治療には、高い頻度で副作用が伴う。治りにくい患者向けに、副作用を比較的抑えながら、治療期間を短くする治療法が実用化された。治療に伴う苦痛の軽減が期待される......> ( "C型慢性肝炎" 副作用少ない薬が実用化!決して侮れない"C型肝炎"と治療に伴う苦痛!/当誌 2013.12.20


 今回注目する下記引用サイト記事治癒率96%のC型肝炎新薬、保険適用へ/yomiDr. ヨミドク/2015.05.13 は、とりわけ、"治療費軽減" という点で "C型肝炎" の感染患者にとっては朗報となる動向、つまり、<C型慢性肝炎治療の新薬「ソバルディ」(一般名・ソホスブビル)について、厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協)は13日、保険適用を承認> について報じている。

 <C型慢性肝炎治療の新薬「ソバルディ」(一般名・ソホスブビル)について、厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協)は13日、保険適用を承認した。  薬価は1錠(1日分)で6万1799円。治療に必要な12週間分の薬剤費だけで約550万円かかるが、国の医療費助成の対象となれば、患者の自己負担は月額で最大2万円で済む。  ソバルディは、C型肝炎感染者の約3割を占める遺伝子型2型を対象とした初の飲み薬。中外製薬の抗ウイルス薬「コペガス」(同リバビリン)と併せて服用する治療法として、米ギリアド・サイエンシズ社の日本法人が3月に製造販売の承認を得ていた。今月20日から保険が使える。  中医協は、臨床試験(治験)の治癒率が96%と高く、インターフェロンを使った従来の治療法より有効で安全性も高いことなどを評価した。  国はB型、C型肝炎患者に医療費を助成している。今回の併用療法も、18日の厚生労働省の会議で助成が認められる見込み。  ギリアド社の推計では、治療対象となる患者は約11万人。東京肝臓友の会の米沢敦子事務局長は「度重なるインターフェロン治療でもウイルスを消せず、肝がんや肝硬変におびえてきた人たちにとって朗報になる」と話した。  ギリアド社は、C型肝炎感染者の約7割を占める遺伝子型1型の治療薬についても製造販売申請を昨年9月に行っている。早ければ今夏にも保険適用される見通し (2015年5月13日 読売新聞)> とある。

 "アドレナリン、ドパミン" と同様の "神経伝達物質" である "アセチルコリン" は、<学習、記憶、睡眠、目覚めなどに深くかかわっている>、<主に記憶、学習、認知機能を促進する>と見なされてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "アセチルコリン" 関連記事

 (1) <アルツハイマー型認知症になりますと、アセチルコリンという物質が減ってきます。アセチルコリンが減るたびに、物忘れが起こってくるのです。減ったアセチルコリンを増やすことによって、記憶を改善させる働きがあります......> ( アルツハイマー病患者全世界で4400万人に上るが治療薬開発は停滞!治験99・6%が失敗!/当誌 2014.00.00
 (2) <アセチルコリンの不足は認知障害などの症状を起こすとされ、実際にアルツハイマー病の人の脳内ではアセチルコリンの不足が確認されている> ( 神経伝達物質"アセチルコリン"は別な役割(=柔軟な行動の切り替え)も果たすこと判明!/当誌 2014.05.26


 今回注目する下記引用サイト記事認知症薬で意識障害改善か 脳卒中後遺症に貼り薬/47 NEWS - 医療新世紀/2015.05.12 は、 <脳卒中の後遺症で意識障害が長引く高齢患者認知症治療用の貼り薬を使ったところ、複数の症例で意識レベルが改善した。脳卒中の 発症後、名前が言えず、食事もできない意識状態が1カ月続く70~98歳の患者12人に、認知症治療薬「リバスチグミン」を胸などに貼り、経過を観察。リバスチグミンは、記憶に関わる脳内の神経伝達物質アセチルコリンを増やすことで認知症の症状悪化を遅らせる。> と報じている。

 <脳卒中の後遺症で意識障害が長引く高齢患者認知症治療用の貼り薬を使ったところ、複数の症例で意識レベルが改善したと、誠弘会池袋病院 (埼玉県川越市)の平川亘副院長(脳神経外科)が3月に開かれた認知症治療研究会で発表した。  脳の治療後には、元の病気が治っても意識障害が残ることがあり、磁気刺激などさまざまな手法が試みられてきた。  平川医師によると、脳卒中の 発症後、名前が言えず、食事もできない意識状態が1カ月続く70~98歳の患者12人に、認知症治療薬「リバスチグミン」を胸などに貼り、経過を観察した。  その結果、脳卒中のうち、くも膜下出血2人はいずれも翌日には簡単な会話ができるようになり、1週間後には自分で食事ができるようになった脳梗塞でも8人中6人が、脳出血では2人のうち1人が介助付きで食事を取ったり名前が言えるようになったりした。  リバスチグミンは、記憶に関わる脳内の神経伝達物質アセチルコリンを増やすことで認知症の症状悪化を遅らせる。2011年に国内で認可された。今回は本来の対象疾患である認知症以外に使うため、院内の倫理委員会で承認を得た。  リバスチグミンは1日1回18ミリグラムが規定量だが、4・5~9ミリグラムの少量投与で効果があった。量が多いと嘔吐など肺炎につながる副作用があり得る。平川医師は「脳を覚醒させる効果があるようだ。若年者の植物状態にも効果があるかもしれない。問題があれば、はがせばよい」と話す。  池袋病院と共同研究をしている埼玉医大総合医療センター の松居徹教授は「薬で脳のどこが活性化するか調べるなど、第三者による科学的な裏付けが待たれる」という。> とある。

 怪我、手術後などの輸血対応のほか、血液がんの患者らへの輸血に利用される "血小板" は、"慢性的に不足安定供給が課題!" とされている。

 ◆ 参照 当誌過去の "血小板" 関連記事

  <人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、血小板のもとになる巨核球という細胞を作製し、血小板を大量に作り出す方法を京都大iPS細胞研究所などのチームが確立。血小板は血液成分の一つで、血液がんの患者らへの輸血に利用される。献血で集められるが、保存期間は短く慢性的に不足し安定供給が課題だ......>  ( 京大、iPSで"血小板"(←巨核球)大量作製 輸血安定供給へ!"赤血球量産"技術も既に!/当誌 2014.02.15


 今回注目する下記引用サイト記事血小板を短時間に大量に作る仕組み 発見/NHK NEWS WEB/2015.05.11 - 23:05 は、 <出血を止める血液の成分である血小板を短時間で大量に作る仕組みを、栃木県下野市の自治医科大学などの研究グループが新たに発見し、献血で不足しがちな血小板の確保につながると期待> と報じている。

 <出血を止める血液の成分である血小板を短時間で大量に作る仕組みを、栃木県下野市の自治医科大学などの研究グループが新たに発見し、献血で不足しがちな血小板の確保につながると期待されています。  研究を行ったのは、自治医科大学の西村智教授や京都大学iPS細胞研究所の江藤浩之教授などのグループです。  研究グループは、動物の骨髄細胞まで観察できる新たな顕微鏡を開発し、血小板の生成過程を詳しく研究した結果、けがなどの炎症で血小板が必要になると、細胞が破裂するようにして、通常よりも短時間に大量の血小板が作られる仕組みがあることを新たに発見しました。  この仕組みは、けがをしたときや急激に血小板が減少した際に一時的に見られるため、これまでの研究では見逃されていたということです。  血小板は体の傷口を塞ぐ働きを持つ血液の重要な成分で、手術後の輸血などで使われていますが、長期間の保存ができないため、研究グループは献血だけでは不足しがちだった血小板の確保につながる発見だとしています。  研究グループは「今回の研究は医学の教科書を書き換えるような新しい発見で、人工的に血小板を作る技術に応用し、早く実用化を目指したい」としています。> とある。

 "放射線被ばく" が "発がんリスク" となることはよく知れるようになってきた。 専門の医師らで作る団体も、不要な "被ばく" を減らそうと、"目安となる放射線量の基準" をまとめ始めている

 ◆ 参照 当誌過去の "CT検査" 関連記事

 (1) CT検査など"医療被ばく(不要な被ばく)"抑制への基準設定!目安となる放射線量の基準!/当誌 2015.04.21
 (2) 子どもの"CT検査" 放射線被曝減らす工夫改善!そもそも「30%以上は(CT検査)不必要」/当誌 2014.07.20


 今回注目する下記引用サイト記事CT検査時の過剰被曝防げ...放医研が線量自動収集システム/yomiDr. ヨミドク/2015.05.08 は、 <放射線医学総合研究所(千葉市)は、コンピューター断層撮影法(CT)検査で患者が被曝(ひばく)するX(エックス)線の量を、医療施設から自動的に集める新たなシステムを構築し、運用を始めた検査データを集め、望ましい線量を高い精度で割り出し、患者に過剰な被曝をさせないようにするのが狙い> と報じている。

 <放射線医学総合研究所(千葉市)は、コンピューター断層撮影法(CT)検査で患者が被曝(ひばく)するX(エックス)線の量を、医療施設から自動的に集める新たなシステムを構築し、運用を始めた。  今年度末までに20万件の検査データを集め、望ましい線量を高い精度で割り出し、患者に過剰な被曝をさせないようにするのが狙いという。  CT検査で患者が受ける線量は、医療施設ごとに大きくばらついていることが、日本診療放射線技師会などの調査で明らかになっている。これを踏まえ、放医研が事務局を務める関係学会などの専門組織は4月、望ましい線量の参考値案を初めてまとめた。だが、基にした検査データは主に医療施設へのアンケートで集めたもので、検査データの数などに限りがあることが課題になっている。  新たなシステムは、医療施設のCT装置や検査データを蓄積しているコンピューターから、全ての検査データを自動的に収集し、DVDや通信回線を使って放医研へ集める。個人を特定できない形で患者の年齢や性別、CT装置のタイプなどを、線量とあわせて把握できる。  放医研は、東北大病院や大阪警察病院など7施設で順次システムの運用を始めた。年度内に17施設まで拡大し、計20万件の検査データを収集。その後もさらに運用を広げていく。高い精度で適切な線量を割り出し、その結果は公表する。各地の医療施設に参照してもらって過剰な被曝の削減につなげてもらうという。 (2015年5月8日 読売新聞)> とある。

 今、世界中で、"抗生物質" の効かない "耐性菌/多剤耐性菌" によって汚染されている現状、"ペニシリン以前の時代"に戻ろうとしている? かのような危機的な状況、が危惧されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "多剤耐性菌" 関連記事

 (1) 院内感染で問題の"多剤耐性菌"!実態把握へ報告義務づけ(厚労省)!海外から持込まれ!/当誌 2014.10.01
 (2) 世界は"ペニシリン以前の時代"に戻ろうとしている?WHO 世界中の"耐性菌感染"に警告!/当誌 2014.05.02
 (3) "新型"多剤耐性菌(CRE)か?! 院内感染110人/大阪医療センター 免疫低下患者は要警戒?!/当誌 2014.03.20


 今回注目する下記引用サイト記事海外に半年以上滞在した人、半数が多剤耐性菌に感染/yomiDr. ヨミドク/2015.05.08 は、そんな中で、現状の危惧を裏打ちするかのように、<海外に半年以上滞在した日本人の約半数が、複数の抗生物質が効かない多剤耐性菌の「ESBL産生大腸菌」に感染していたこと。渡航先別では、サハラ以南のアフリカが最多の7人、東南アジア6人、南アジア5人、中東・北アフリカ4人> と報じている。

 <海外に半年以上滞在した日本人の約半数が、複数の抗生物質が効かない多剤耐性菌の「ESBL産生大腸菌」に感染していたことが、東京医大などの研究チームの調査で分かった。  研究チームは、海外赴任がある企業の協力を得て、2012年9月から15年3月までの間、20~50歳代の男女45人について渡航前と帰国後のふん便を調査。その結果、22人からESBL産生大腸菌を検出。渡航先別では、サハラ以南のアフリカが最多の7人、東南アジア6人、南アジア5人、中東・北アフリカ4人。欧米の赴任者7人からは検出されなかった。  多剤耐性菌は、過剰や過少な抗生物質の使用などにより変異した細菌。複数の抗生物質を分解する能力がある。健康な人が感染してもすぐに発病するわけではなく、今回感染が確認された22人も無症状だった。ただ、抵抗力が弱い入院患者らの場合は、重症化につながる恐れがある。研究チームの水野泰孝・東京医大感染症科准教授は「ESBL産生大腸菌に感染する可能性が高い地域からの帰国者が入院した場合、医療機関は感染の確認が済むまで、他の患者と部屋を分けるなどの対応が必要」と警戒を呼びかけている。 (2015年5月8日 読売新聞)> とある。

 "肥満" の解消にとって "食事制限/カロリー制限、運動/カロリー消費" が決め手であることは当然として、それ以外の原因も模索され続けている。

 ◆ 参照 当誌過去の "肥満" 関連記事

 (1) <細胞のエネルギー源や情報伝達に使われるATP(アデノシン三リン酸)という物質が、糖尿病を引き起こす血糖値の上昇にも関わっていること......> ( 糖尿病の新薬開発につながるか?! "血糖値上昇に関与の物質"を特定(岡山大グループ)!/当誌 2014.10.26
 (2) <ヤクルトは6月11日、日本人2型糖尿病患者では腸内フローラのバランスが乱れていること、ならびに腸内細菌が血流中へ移行しやすいことを明らかにしたと発表......> ( "(2型)糖尿病"もまた"腸内細菌"(腸内フローラ)の存在が関係している(ヤクルト)とは?!/当誌 2014.00.00


 今回注目する下記引用サイト記事肥満の鍵物質特定 京大、薬剤開発に応用へ/【共同通信】/2015.05.08 - 18:37 は、 <太りやすさに関わる体内のタンパク質を特定し、その働きを抑えると太りにくくなることを京都大などのチームがマウスで解明。肥満の鍵になるとみられるこのタンパク質は「ニューデシン」。肥満を抑える薬剤の開発につながる可能性がある> と報じている。

 <太りやすさに関わる体内のタンパク質を特定し、その働きを抑えると太りにくくなることを京都大などのチームがマウスで解明し、8日付の英科学誌電子版に発表した。  肥満の鍵になるとみられるこのタンパク質は「ニューデシン」。人にもあり、チームの太田紘也神戸薬科大研究員(分子生物学)は「肥満を抑える薬剤の開発につながる可能性がある」と話す。  チームによると、細胞間の情報伝達に必要な分泌性因子と呼ばれるさまざまなタンパク質の中に、肥満に関係するものがあることが既に知られており、この中から新たにニューデシンを特定した。> とある。

 "がん細胞だけを狙い撃ち" するところの "近赤外線" と "化学物質" とを活用した "新しいがん治療法" については、昨日、注目したところだ。( 下記関連記事参照 )

 ◆ 参照 当誌過去の "近赤外線" 関連記事
  近赤外線でがん細胞を攻撃!舌がんや咽頭がんなどに新たな治療法!臨床試験を開始!/当誌 2015.05.08


 今回注目する下記引用サイト記事がん細胞だけ光で死滅...日本人研究者ら、米で近く臨床試験/yomiDr. ヨミドク/2015.05.07 は、 いわば昨日の記事の補足となる。
 つまり、こうした "治療法" が、"「抗体」" の役割をテコにして働くところの "「光免疫療法」" だという点なのである。
 <体の外から光線を当ててがん細胞を死滅させる新しいがん治療法「光免疫療法 / がん細胞に結合するたんぱく質「抗体」に、「近赤外線」で化学反応が起きる化学物質を追加。この抗体を注射で体内に入れ、がん細胞に抗体が結合した後で体外から近赤外線を当てると、がん細胞が死滅する> と報じられている点に留意しておきたい。


 <【ワシントン=中島達雄】体の外から光線を当ててがん細胞を死滅させる新しいがん治療法「光免疫療法を、米国立衛生研究所(NIH)の日本人研究者らが開発し、近く米国の3大学で安全性を確認するための臨床試験を始める。  治療法を開発したのは、小林久隆NIH主任研究員らのグループ。米カリフォルニア州の新興企業と組んで、臨床試験の開始を米食品医薬品局(FDA)に申請、先月末に承認された。  小林さんらは、がん細胞に結合するたんぱく質「抗体」に、「近赤外線」で化学反応が起きる化学物質を追加。この抗体を注射で体内に入れ、がん細胞に抗体が結合した後で体外から近赤外線を当てると、がん細胞が死滅するという。  近赤外線は赤色の可視光より波長が長い光で、人体には無害。家電のリモコンなどに利用されている。がん細胞の周囲の正常な細胞には、抗体が結合しないため影響がない。2011年11月に小林さんらがマウス実験の結果を論文発表したところ、米オバマ大統領が12年1月の一般教書演説で、「米政府の研究費によって、がん細胞だけを殺す新しい治療法が実現しそうだ」と紹介したこともある。  臨床試験ではまず、口や舌、のどなどのがん患者7~9人に抗体を投与して安全性を確かめ、次に15~24人に投与したうえで近赤外線を当て効果を調べる (2015年5月7日 読売新聞)> とある。

 がん治療における重要な課題のひとつは、いかにして、がん細胞のみを攻撃・死滅させて、他の正常細胞への損傷(副作用)を抑制するか、であると言われている。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん細胞 狙い撃ち" 関連記事

  <次世代のがん治療法とされる放射線治療の一種「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」......BNCTでは、がん細胞に取り込まれやすいホウ素薬剤を患者に点滴後、患部に中性子線を30~50分照射する。ホウ素と中性子の核反応で出る放射線が、がん細胞だけをたたく仕組みで、治療が難しい悪性脳腫瘍や再発がんなどに有効とされる。中性子線は正常な細胞を素通りし、核反応で出る放射線も周りの細胞に届かないほど「射程」が短いため、副作用は少ないという。>  ( 次世代のがん治療法:放射線治療の一種「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」の拠点施設!/当誌 2014.00.00


 今回注目する下記引用サイト記事赤外線でがん細胞を攻撃 米NIHで臨床試験へ/【共同通信】/2015.05.06 - 15:49 は、 <近赤外線を使った舌がんや咽頭がんなどの新たな治療法。 がん細胞の表面に結合しやすい抗体に、特定の波長の光で活性化する化学物質をつなげた薬剤を開発。患部に薬剤を注射した後、近赤外線を当ててがん細胞だけを壊すことを目指す。正常な組織を傷つけないため副作用が少ないと期待> という新しい動向について報じている。

 <【ワシントン共同】米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆主任研究員は5日、近赤外線を使った舌がんや咽頭がんなどの新たな治療法の臨床試験を、米大学と共同で始めることを明らかにした。新薬として承認を目指す米バイオベンチャーも参加し、3~4年後の実用化を目指す。  がん細胞の表面に結合しやすい抗体に、特定の波長の光で活性化する化学物質をつなげた薬剤を開発。患部に薬剤を注射した後、近赤外線を当ててがん細胞だけを壊すことを目指す。正常な組織を傷つけないため副作用が少ないと期待され、マウス実験で高い治療効果が示されている。> とある。

 がんの <転移(てんい、metastasis)とは、腫瘍細胞が原発病変とは違う場所に到達し、そこで再び増殖し、同一種類の腫瘍を二次的に生じること> であり、"がん転移" という難問が、"がん治療" における大きな課題だとされている。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん 転移" 関連記事
 (1) "心臓から分泌されるホルモン" が "がんの転移"を防ぐ!9施設で初臨床研究へ!(国循)/当誌 2015.02.27
 (2) がん転移促す遺伝子発見!転移を抑える薬剤や術後経過の診断法開発への期待!(京大)/当誌 2015.01.25


 今回注目する下記引用サイト記事がん「動く」仕組み解明 転移抑制への応用期待 神戸大教授ら/神戸新聞/2015.05.05 - 06:30 は、 <生物の体内で細胞が動くのに、細胞膜の張り具合(張力)が重要な役割を果たしていることを明らかにし、張力センサーとなるタンパク質を初めて発見がん細胞の転移にもかかわるメカニズム> であるとして、この研究成果を報じている。

 <神戸大学バイオシグナル研究センター(神戸市灘区)は、生物の体内で細胞が動くのに、細胞膜の張り具合(張力)が重要な役割を果たしていることを明らかにし、張力センサーとなるタンパク質を初めて発見した。がん細胞の転移にもかかわるメカニズムといい、英科学誌ネイチャー・セル・バイオロジー電子版に4日発表した。(武藤邦生)  細胞生物学を専門とする同センターの伊藤俊樹教授、辻田和也助教らによる成果。  体を構成する細胞は通常、適切な場所に存在するよう、運動が制御されている。しかしがん細胞では運動が過剰になり、転移が起こるとされる。  運動が活発化するメカニズムを調べるため、伊藤教授らはサルやヒトのがん細胞を使って実験。細胞膜に存在する「FBP17」というタンパク質が、正常の細胞に比べて張りが弱いことを感知すると、運動の原動力となる分子を片側に集中させていた。それによって細胞が特定の方向への推進力を得ることが分かった。  正常な細胞には十分な張りがある一方、がん細胞は張りがやや弱まった状態と考えられるという。FBP17の働きを抑制するなど、新たながん治療に応用できる可能性もあるといい、伊藤教授は「張力と細胞のがん化の関係を明らかにしていきたい」と話す。> とある。

 "抗がん剤" がひとつの典型かもしれないが、一般的に服用されている薬についても、その"副作用" については、かねてより少なからず懸念されてきた。何も、今更という話でもなさそうだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "薬 副作用" 関連記事 (以下は一般的なもののみ)

 (1) 市販薬副作用!うち死亡が15件、うち8件は風邪薬の副作用による死亡!消費者庁が初!/当誌 2015.04.10
 (2) 現状では多くの人に薬の基本的な知識の不足が目立つ! 啓発団体が「10カ条提言」!/当誌 2014.08.09
 (3) 『医者に殺されない47の心得 医療と薬を遠ざけて 元気に 長生きする方法』はお薦め!/当誌 2014.02.22
 (4) 一般用医薬品の"ネット販売"を認める判決!その影響と波紋はどう広がって行くのか?!/当誌 2013.01.12


 今回注目する下記引用サイト記事高齢者「中止考慮すべき薬」50種...10年ぶり新指針案/yomiDr. ヨミドク/2015.04.01 は、 <日本老年医学会などは、副作用が大きいために高齢者への使用の中止を医師が考慮すべき薬を約50種類挙げた一覧を作成した。10年ぶりに改定予定の「高齢者の安全な薬物療法指針」の中に盛り込む。......同学会が2005年に策定した指針では、効果より副作用の害が大きい薬について「慎重投与」としていたが、今回の改定で「使用中止を考慮すべき」と記述し、医師などに強く注意を促した。新しい薬も検討のうえ、一覧に加えた> と報じている。
 やや以前の記事にあえて注目するのは、"高齢者における薬の副作用" 問題が、頻度と深刻さにおいてただならないと思われるからだ。


 <日本老年医学会などは、副作用が大きいために高齢者への使用の中止を医師が考慮すべき薬を約50種類挙げた一覧を作成した。10年ぶりに改定予定の「高齢者の安全な薬物療法指針」の中に盛り込む。  同学会のホームページに指針案を掲載し、1日から広く意見を募ったうえで、正式決定する。  さまざまな病気を抱える高齢者は多くの薬剤を漫然と長期間処方されがちだが、特に体力が低下した高齢者には有害な副作用が出やすい薬剤もある。  同学会が2005年に策定した指針では、効果より副作用の害が大きい薬について「慎重投与」としていたが、今回の改定で「使用中止を考慮すべき」と記述し、医師などに強く注意を促した。新しい薬も検討のうえ、一覧に加えた。  一覧に挙げた副作用として、作用時間の長い睡眠薬は、認知機能の低下やふらつき、転倒を招く危険がある。抗精神病薬は認知症患者の徘徊(はいかい)や暴力を抑えるために投与すると、脳血管障害と死亡率を上昇させる。  指針案では、こうした薬剤それぞれについて、別の薬剤に変更したり、使用期間を短くしたりするなどの対処法を示している。ただし、患者が自己判断で服用を急にやめると、急激な悪化を招く危険もある。指針案をまとめた秋下雅弘・東大教授は「薬の減量、中止は、医師や薬剤師と相談して進めてほしい」と話している。  ◇ 使用の中止を医師が考慮すべき薬約50種類が掲載されている「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015(案) (2015年4月1日 読売新聞)> とある。

 "がん検診" の簡易版として定番となりつつあるのは、"血液検査" であろう。 だが、最近では、"息" に含まれる "匂い、微量な物質" に焦点を合わせる方法や、"尿の匂い" をかぎ分ける"線虫" を利用した検査法なども採用され始めている。

 ◆ 参照 当誌過去の "がん検診" 関連記事

  <わずかな匂いをかぎ分けることのできる線虫の性質を利用し、患者の尿がんの有無を調べる方法を開発した ...... がんを簡単に診断できる方法として、実用化を目指す......> ( がんを"尿の匂い"で発見!匂いをかぎ分ける"線虫"を利用!実用化を目指す!(九大など)/当誌 2015.03.16


 今回注目する下記引用サイト記事探知犬使いがん検診 日本医科大など試験導入へ /日本経済新聞/2015.05.02 - 13:30 は、 <がん探知犬を使ったがん検診を試験的に導入。探知犬は、がん患者の尿のにおいをかぎ分けるように特別に訓練された犬。......がん患者の尿には、健常者とは違う特有のにおいがあるとされる。人間にはわからないが、嗅覚に優れた犬に適切な訓練を施せば、警察犬がにおいをたどれるように、がんのにおいをかぎ分けられるようになる。> と、"探知犬を活用したがん検診" について報じている。

 <千葉県香取市と日本医科大学の宮下正夫教授らは今秋にも、がん探知犬を使ったがん検診を試験的に導入する。探知犬は、がん患者の尿のにおいをかぎ分けるように特別に訓練された犬。香取市はがん検診を受ける人のうち希望者に探知犬による検診も実施し、患者を早期発見できるかどうか検証する。  がん患者の尿には、健常者とは違う特有のにおいがあるとされる。人間にはわからないが、嗅覚に優れた犬に適切な訓練を施せば、警察犬がにおいをたどれるように、がんのにおいをかぎ分けられるようになる。  宮下教授らは訓練士と協力して3頭のがん探知犬を訓練し、がんのにおいを感じるとその場で立ち止まるようにした。  宮下教授が所属する日本医大千葉北総病院(千葉県印西市)周辺の自治体にも参加を呼びかけ、数千人規模に検診を試行したい考えだ。  実験では乳がんや胃がん、大腸がんなど様々ながん患者300人から尿を採取し、5つの箱のうち1つにだけ患者の尿を入れて探知犬ににおいを嗅がせ、99.7%の確率でかぎ分けられることを確認した。自覚のない早期がんの患者の尿も、高い確率でかぎ分けられたという。  がん検診にはエックス線撮影や超音波検査、血液検査などがあるが、一部の患者はどの検査でもがんを見つけることができない。そうしたがんの早期発見に探知犬が役立つと期待している。> とある。

 "移植治療" に向けて、"各種の臓器細胞" がiPS細胞などから作製されている。"神経細胞" の作製もまた手掛けられているのが現状だ。

 ◆ 参照 当誌過去の "神経細胞作製" 関連記事

 (1) <さまざまな細胞に成長させられるiPS細胞から、視覚情報を脳へ伝える軸索という線維のある視神経細胞を作製することに国立成育医療研究センター(東京)や埼玉医大の研究チームが成功......> ( iPS細胞を培養し"軸索"(視覚情報を脳へ伝える)を持った視神経細胞作製!(国立成医研)/当誌 2015.02.12
 (2) <京都大学iPS細胞研究所(山中伸弥所長)はiPS細胞を使い、手足などが震える神経の難病であるパーキンソン病を治す臨床研究を2016年にも始める。iPS細胞から育てた神経細胞を移植し、脳の機能を回復させる。治療に必要な細胞を安全に作る技術を確立した。......> ( パーキンソン病!"iPS細胞"を使った再生医療での治療/京大が16年にも"臨床研究"開始!/当誌 2014.03.08


 今回注目する下記引用サイト記事人の皮膚から神経細胞作製 京都府立医大、化合物加え/【共同通信】/2015.05.01 - 21:02 は、<人の皮膚細胞に6種類の化合物を加えて、神経細胞に変化させることに成功。化合物で成功した例はなく、自分の細胞を移植するため、拒絶反応が起こりにくい> と報じている。

 <人の皮膚細胞に6種類の化合物を加えて、神経細胞に変化させることに成功したと京都府立医科大のチームが1日発表した。  皮膚細胞に特定の遺伝子を導入し、神経細胞に変化させる手法はこれまでにも報告されているが、化合物で成功した例はないとしている。  チームの戴平講師(分子生物学)は「この神経細胞が正常な機能を持っているか動物を使って確かめ、いずれは神経を損傷した人の移植治療に役立てたい」と話した。自分の細胞を移植するため、拒絶反応が起こりにくいという。> とある。

 ますます深刻度懸念されている認知症の大きな原因である "アルツハイマー病"! 注目の焦点は、この病気の特徴である脳へのタンパク質「アミロイドβ」(Aβ)蓄積への対応策のようだ。

 今回注目する下記引用サイト記事免疫細胞の変化が関与か/47 NEWS - 医療新世紀/2015.04.28 は、<認知症の原因の一つ、アルツハイマー病の発症に、脳の免疫細胞の変化が関わっている可能性がある―。......アルツハイマー病のモデルマウスを調べ、病気の初期段階で、脳の免疫防御を担うミクログリアという細胞が変化し、アミノ酸の一種、アルギニンを壊し始めること。この変化は、記憶に関わる脳の領域で顕著。> と報じている。

 <認知症の原因の一つ、アルツハイマー病の発症に、脳の免疫細胞の変化が関わっている可能性がある―。米デューク大の研究チームがそんな論文を米科学誌に発表した。  チームはアルツハイマー病のモデルマウスを調べ、病気の初期段階で、脳の免疫防御を担うミクログリアという細胞が変化し、アミノ酸の一種、アルギニンを壊し始めることを見つけた。この変化は、記憶に関わる脳の領域で顕著だった。  がん治療薬として治験中のDFMOという薬剤を発症前のマウスに投与したところ、ミクログリアの変化が抑えられ、この病気の特徴である脳へのタンパク質蓄積も少なかった。今後、発症後のマウスにDFMOを投与し効果を調べるという。> とある。

 "iPS細胞を使った移植/再生医療" は、大きな成果が期待されている一方で、"iPS細胞作製" 過程における、時間、コストほか種々の制約などが課題とされ、研究が続けられている。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞移植" 関連記事

  iPS細胞移植手術、"他人の細胞からのiPS細胞作製"でコスト大幅減!手術待ち期間短縮!/当誌 2015.03.23


 今回注目する下記引用サイト記事医療用iPSを秋にも提供...京大研究所/yomiDr. ヨミドク/2015.04.30 は、<京都大iPS細胞研究所(山中伸弥所長)は28日、患者本人以外の人から作製し、保存している医療用のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を、今秋にも医療機関などに提供できる見通しが立ったと発表> と報じている。

 <京都大iPS細胞研究所(山中伸弥所長)は28日、患者本人以外の人から作製し、保存している医療用のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を、今秋にも医療機関などに提供できる見通しが立ったと発表した。  患者本人の細胞から作る手間やコストの削減につながると期待され、同研究所は「iPS細胞を用いた再生医療に弾みがつく」としている。  同研究所は、拒絶反応を起こしにくい白血球の型を持つ人の協力を得てiPS細胞を作り、医療用として備蓄する「iPS細胞ストック」を2013年に開始>今回、1人目のiPS細胞ができたという。  今秋まで、がん化の危険の有無などについて最終チェックを行い、問題がなければ提供を始める。このiPS細胞は、日本人の約2割に使えるという。最終的には、75~150人に協力してもらい、日本人の8~9割のカバーを目指す。  提供先は、患者本人のiPS細胞を用いた目の難病治療を昨年9月に行った理化学研究所のほか、パーキンソン病などの治療を計画している京都大慶応大大阪大などを想定している。 (2015年4月30日 読売新聞)> とある。

 日本人女性の罹患数が最も多いとされている "乳がん" 。そのため、その治療と "再発" の問題に関する関心はきわめて高い。

 ◆ 参照 当誌過去の "乳がん 再発" 関連記事

  <...... 乳がんは、手術をしても、その10年後や20年後でも再発や転移する場合があることが知られている。この仕組みとして、がん細胞の発生の大元であるがん幹細胞がはじめて発生した時に骨髄に移動し、増殖もせず休眠状態になり、長い年月を経て再び目覚めるためと考えらえている ......> ( 術後長期間を経て"再発・転移"する乳がんのメカニズムを解明!(国がん) 新治療法へ!?/当誌 2014.07.05


 今回注目する下記引用サイト記事乳がん薬剤耐性の原因解明 熊本大の研究グループ/【共同通信】/2015.04.29 - 18:40 は、"乳がん薬剤耐性" という問題の原因解明、つまり、<乳がんのホルモン治療後、がんが再発し薬剤が効きにくくなる背景に、がん細胞を増殖させる遺伝子を活性化させる分子の存在があること> が解明されたと報じている。

 <乳がんのホルモン治療後、がんが再発し薬剤が効きにくくなる背景に、がん細胞を増殖させる遺伝子を活性化させる分子の存在があることを、熊本大発生医学研究所の中尾光善教授らの研究グループが突き止め、29日の英科学誌電子版で発表した。果物にも含まれるポリフェノールの一種が遺伝子と分子の働きを抑制することも分かり、中尾教授は「新しい治療法につながる可能性もある」と話している。  中尾教授によると、乳がんの大半は女性ホルモンをがん細胞内に取り込んで増殖薬の投与でホルモンを抑制する治療法があるが、長期間の投与で耐性ができることがある> とある。

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