2016年10月 アーカイブ

 "乳がん" が恐れられている。そこから、早期発見をスローガンに、"定期検診:マンモグラフィー" が推奨され、実施されてもいる。 ただ、その "定期検診:マンモグラフィー" 自体をめぐっての課題もなしとはしない。

 ◆ 参照 当誌過去の "マンモグラフィー" 関連記事

  "超音波併用"(マンモグラフィーと)で発見率1.5倍に 乳がん検診全国大規模調査で判明!/当誌 2015.11.08


 今回注目する下記引用サイト記事乳がん検診、見直しを...高濃度乳房への対策/yomiDr. ヨミドクター/2016.10.29 は、  <自治体が行う乳がん検診のマンモグラフィー(乳房エックス線撮影)で、乳腺の密度が高いため異常が見えにくい「高濃度乳房」であっても、受検者に通知されていない問題で、乳がん患者会など32団体の会員有志が28日、検診のあり方の見直しなどを求める塩崎厚生労働相あての要望書を厚労省に提出した> と報じている。

 <......高濃度乳房なら「マンモグラフィーでは判別困難」と通知するよう国の指針の改正を要望乳がん体験者や専門家を交えた検討会議の設置や、マンモグラフィーの弱点を補う超音波検査の体制整備など7項目を求めた。要望したのは乳がん画像診断ネットワークなど13都道府県の団体代表ら。  同ネットワークの増田美加副理事長らは記者会見で「定期検診を受けていたのに進行がんで見つかったという声も聞く。高濃度乳房の情報提供や対策を、国や専門家に早急に考えてもらいたい」と訴えた> とある。




















 幻肢痛」という、通常、想像しにくい "脳神経現象" で苦しめられている方たちがいるのをご存じであろうか。 <事故などで手足を失った人が、ないはずの体の一部に痛みを感じる> というものなのだ。

 今回注目する下記引用サイト記事ロボット義手で「幻肢痛」和らぐ 大阪大など開発に成功/共同通信/2016.10.27 - 19:16 は、  <事故などで手足を失った人が、ないはずの体の一部に痛みを感じる幻肢痛」を、念じることで動くロボット義手を使って和らげることに成功したと、大阪大などのチームが27日付の英科学誌に発表した> と報じている。

 <......幻肢痛は、手足を切断したり、神経が損傷して動かなくなったりした人の多くが経験する痛みで、激痛を伴うこともある。柳沢琢史・大阪大講師(脳神経外科)は「新たな治療法につながる成果だ」としている。

 チームは、手を握ったり開いたりする動きを念じた際に出る脳の信号を検知して実際に動く義手を作製これを動かす訓練をすることで患者10人の痛みがどう変化するか調べた> とある。

 "他人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った細胞" を患者に移植するアプローチは、種々の大きなメリットゆえに歓迎されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞 他人の細胞" 関連記事

 (1) iPS細胞での再生医療推進に向け京大iPS研、"さい帯血"バンクと連携!細胞の備蓄推進!/当誌 2016.09.21

 (2) 世界初、"他人のiPS細胞移植" 臨床研究が承認! 条件付きで 大阪大審査委員会/当誌 2016.09.11

 (3) "医療用iPS細胞"(患者本人以外の人から作製保存)を今秋にも提供!(京大iPS細胞研究所)/当誌 2015.05.02

 (4) iPS細胞移植手術、"他人の細胞からのiPS細胞作製"でコスト大幅減!手術待ち期間短縮!/当誌 2015.03.23


 今回注目する下記引用サイト記事iPS移植、国が審査 世界初、他人の細胞申請/共同通信/2016.10.27 - 21:08 は、  <他人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った網膜の細胞を患者に移植する世界初の臨床研究について、神戸市立医療センター中央市民病院などのチームが、実施計画を厚生労働省に申請したことが27日、分かった。事前に必要な審査の最終段階で、順調に進めば年内にも承認され、来年前半の手術が可能になる見通し> と報じている。

 <......移植は、視野がゆがみ視力が低下する「滲出型加齢黄斑変性」を発症し、薬が効かない重症の患者が対象網膜の細胞を含んだ溶液を、目に注入して移植する> とある。

 企業における、"うつ病" などの "精神疾患" 多発の問題状況は、相変わらず改善されていないようである。

 ◆ 参照 当誌過去の "うつ病" 関連記事

  <社員がうつ病になったら企業や同僚はどう対応するのか。デンマークの製薬企業ルンドベック 社が世界16カ国で16~64歳の会社員計1万6千人を対象に調べたところ、日本は企業の支援策に対する満足度も、同僚の援助姿勢も各国の中で最低という結果が出た。  うつ病社員に対する自社の支援制度に満足している管理職は、日本ではわずか21%。15位の韓国(47%)にも大きく水をあけられた。トップはデンマークの74%だった。  また、うつ病の同僚がいると知っても「何もしない」人が日本は各国中最多の40%に達した。  調査を監修した上島国利・国際医療福祉大 教授は「日本の対応の遅れが明らかになった。対策の充実が必要」と話した......> ( 職場のうつ病対応!日本は最低との結果!企業の支援策への満足度も同僚の援助姿勢も!/当誌 2015.04.07


 今回注目する下記引用サイト記事精神疾患の労災、30代多く 「若年層の対策必要」/共同通信/2016.10.25 - 19:21 は、  <長時間労働やパワハラなどで精神疾患となり、労災認定された事案発症時の平均年齢は39.0歳年代別では30代が最多だったことが分かった。心筋梗塞など脳・心臓疾患の労災事案では発症時の平均が49.3歳、最多は50代だった。厚生労働省が25日、過労死遺族らで構成する協議会に資料を示した> と報じている。

 <......過労自殺の原因となる精神疾患の方が、過労死につながる脳・心臓疾患よりも若い世代に多い傾向で、機構の報告書は「若年労働者のメンタルヘルス対策の重要性が示唆された脳・心臓疾患の死亡例も日本人の平均寿命より若くして亡くなっている」と指摘した> とある。

 医学的なひとつの研究成果が、どのような意味を持つのかは、相応の文脈が考慮できて分かるものかもしれない。 "腸炎とがん" との関係、さらに、そう簡単ではない "腸の炎症の診断"。こうした "文脈" を踏まえてこそ、今回注目する下記記事の "腸の炎症" と "血中の乳酸値" との関係といった研究成果の重みも理解される。

 ◆ 参照 当誌過去の "腸炎 がん" 関連記事

  <マウスに潰瘍性大腸炎を誘発すると浸潤性大腸がんが発生すること観察し、がんの悪性化進展は、特定の遺伝子変異と慢性炎症の相互作用により誘導されることを明らかにした。  今回の成果によって、慢性炎症を制御することによってがんの悪性化を制御できる可能性が示され、将来的にはがんの悪性化進展を予防する抗がん薬の開発につながることが期待される......> ( "慢性炎症"を抑えることで "がんの悪性化"制御の可能性!その仕組みを解明! 金沢大/当誌 2015.02.18


 今回注目する下記引用サイト記事血中の尿酸値、腸炎でも上昇 防衛医大、英科学誌に発表/共同通信/2016.10.25 - 15:57 は、  <痛風との関わりで知られる血中の尿酸値が、腸の炎症でも上昇することを防衛医大(埼玉県)などのチームが25日までに見つけ、英科学誌に発表した。腸で炎症が起きると、体内の尿酸を排出する働きが妨げられるためという> と報じている。

 <......防衛医大の松尾洋孝講師は「血液検査で尿酸値を調べれば、腸炎診断にも役立つ可能性がある」と話している。  血中の尿酸は、腎臓や腸から体外に排出されることが分かっている。これが衰えると尿酸値が上がり、激しく痛む痛風の原因となる。  チームは、急性腸炎で小児科受診の0~13歳の67人について尿酸値を調べた。すると腸炎が治った後と比べ尿酸値が約1.9倍高かった> とある。

 "喫煙" のみならず、周囲の人々にとってもリスクが懸念されてきた "受動喫煙" の害については、もはや、国際的にも批判的視点が定まりつつある。 そうした現状で、"国立がん研究センター" と "日本たばこ産業(JT)" とが、各々の立場からの批判・反論の応酬を繰り広げているという。

 今回注目する下記引用サイト記事受動喫煙の害を再度強調 JTにがんセンター反論/47NEWS - 医療新世紀/2016.10.18 は、  <国立がん研究センターは、他人のたばこの煙を吸い込む受動喫煙による肺がんのリスクは「確実」であることを改めて強調する見解を9月下旬に発表> と報じている。

 <......がんセンターは8月、それまで「ほぼ確実」としてきた受動喫煙による肺がんのリスクを、新たな研究解析に基づいて「確実」に格上げするとの判断を公表。それに対し日本たばこ産業(JT)が批判的なコメントを発表していたが、今回JTに反論する形で、その判断の妥当性を説明した。  がんセンターの8月の発表は、国内で受動喫煙と肺がんの関連について調べた1984~2013年公表の9論文を合わせて解析した結果から、受動喫煙で肺がんになるリスクは、受動喫煙がない場合の約1・3倍になるという内容リスクを確実に上げることが「科学的根拠をもって示された」と結論付けた。  これに対しJTは「本研究結果だけをもって、受動喫煙と肺がんの関係が確実になったと結論づけることは困難」とのコメントを発表。解析手法の問題も指摘していた。  今回の見解でがんセンターは「国際的なガイドラインに基づいて解析しており、3通りの解析でほぼ一致した結果が得られている」「(研究手法は)医学研究の中で最も信頼度が高いものの一つ」などとJTの指摘に一つ一つ反論。  既に国際的なたばこ企業が受動喫煙の健康被害を認めたり、屋内の公共の場での喫煙規制を支持したりしている事例を挙げた上で、日本でも公共の場、職場での喫煙を法律で規制するなどの受動喫煙防止策が必要だと訴えている> とある。

 話題の "がん免疫薬オプジーボ" については、結局、"効く人、効かない人" が事前に見極められれば、適切な活用が可能となる、と考えられるようになった。 問題は、その "見極め方法" なのである。

 ◆ 参照 当誌過去の "オプジーボ 効果" 関連記事

 (1) <効果は著しいが高額な新しいタイプのがん治療薬「オプジーボ」について、日本赤十字社医療センター(東京)を中心とした全国34の医療機関が、どのような患者に効くのかを早期に見極める大規模研究を開始した。高騰する薬剤費の抑制を図る狙いだ。国立がん研究センター(東京)などのグループも、効果的な投与期間を探る研究を来年度中にも始める予定> ( "高額"がん治療薬、"効く患者"解明(?)へ大規模研究を開始!(日赤や国立がんセンター)/当誌 2016.08.12

 (2) 米製薬大手BMS、抗がん剤「オプジーボ」治験で幅広い肺がんに効果確認できず! と/当誌 2016.08.08

 (3) がんの治療薬「オプジーボ」など "費用対効果"検証(総医療費の抑制が目的)!(厚労省)/当誌 2016.04.30


 今回注目する下記引用サイト記事がん免疫薬の効き目を採血で判別 京大が発見/日本経済新聞/2016.10.24 - 00:00 は、  <京都大学の椛島健治教授らはがんの免疫治療薬「オプジーボ」が効くかどうかを、採血で判別できる手法を見つけた効いた患者では血液中の特定の免疫細胞が増えていた。これをもとに効き目が予測可能になれば、高額なオプジーボを投与する患者の絞り込みにつながり、医療費節約に役立つと期待している> と報じている。

 <......がんを攻撃する免疫細胞に対し、がん細胞が結合してブレーキをかけている。オプジーボこの結合を妨げ、攻撃を助ける投与が有効な患者は約3割だが、投与の前や直後に効果を見極める技術は未確立だ。  研究チームは皮膚がんの一種である悪性黒色腫(メラノーマ)で、オプジーボが効いた患者と効かなかった患者の血液を詳しく調べた。効いた患者では免疫細胞の「9型ヘルパーT細胞」が増えていた。  このヘルパーT細胞が作り出す「インターロイキン9」という物質には、がんを直接たたく「キラーT細胞」の能力を高める作用があり、進行を抑えるという。研究チームは、このヘルパーT細胞が血液中で増えるかどうかで薬の効果を見分けられるとみている。  オプジーボ悪性黒色腫や一部の肺がんなどで保険が適用されている。高額なため、厚生労働省は2017年度に臨時で価格を引き下げることを決めた> とある。

 認知症患者が、病気やけがで一般病棟 ―― 認知症治療専門病院ではなく、救急病院/急性期病院を含む通常の病院 ―― に入院した際の、その対応、受け入れ態勢にはいろいろと問題があるようだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "認知症 入院" 関連記事

  <けがをしたり、病気になったりした認知症患者の受け入れで、9割以上の救急病院が対応に困難を感じているとする調査結果を国立長寿医療研究センターなどがまとめた。......29日から横浜市で開かれる日本認知症学会で発表する。  調査は昨年10~11月、全国3697の救急病院にアンケートを送り、593病院から回答があった。認知症患者の対応に「困難と感じることがある」と94%が回答。理由は「転倒・転落の危険がある」「意思疎通が困難」「検査・処置への協力が得られにくい」などが多かった......> ( "認知症"の急患!対応を「困難と感じることがある」救急病院 94%!(全国アンケート)/当誌 2014.12.02


 今回注目する下記引用サイト記事認知症患者が別の病気で入院、対応手引き「ある」6%/日本経済新聞/2016.10.22 - 00:35 は、  <病気やけがで一般病棟に入院した認知症患者の療養・退院支援に関するマニュアルを整備している急性期病院は6.2%にとどまることが、厚生労働省研究班の全国調査で分かった。認知症支援体制が不十分患者の生活能力が低下し、入院が長期化するケースが目立つという。研究班は「認知症が悪化しないようマニュアルの整備を進めるべきだ」と指摘する。  脳卒中や肺炎、骨折、がんなど様々な疾患で一般病棟に入院している患者の約2割は、認知症を有しているとされる。研究班は急性期病院認知症患者の対応状況を調べるため、2015年に全国約2900施設に質問票を送り、1291施設から回答を得た> と報じている。

 <......研究班によると、認知症患者が自らの苦痛を訴えにくいことや、脱水・低栄養になりやすいことなどへの対応策をまとめたマニュアルを整備している施設は全体の6.2%。院内で徘徊(はいかい)や暴言などの症状が起きた際に対応するマニュアルを整備している施設は7.1%だった。  認知症になると、身体機能が低下し、転倒や転落のリスクが高まる。認知症が関連する転倒などの件数を把握している施設は23.6%にとどまり、研究班は「転倒などの原因を分析し、設備などの改善に取り組むことが必要だ」としている。  研究班の代表を務める国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)の小川朝生・精神腫瘍科長は「認知症患者の約4割は病気やけがの治療が終わっても、退院することが難しい」と指摘する。家族の介護力の問題だけでなく、入院中の認知症への対応が不十分で患者の生活能力が低下したケースが目立つという。  厚生労働省も補助事業で富士通総研に委託し、急性期病院などが認知症患者に対応できるよう院内体制整備の手引きを作成した。手引きによると、院内に複数の専門職が参加する「コンサルテーション・チーム」を設け、治療から退院までが円滑に進むよう主治医や看護師を支援。退院後には入院中の状況をかかりつけ医や介護施設に情報提供していく。  研究班の小川科長は「急性期病院マニュアルの整備とともに、認知症に詳しい看護師の育成に力を入れなければならない」と話している> とある。

 "がんの発症" が、種々の "遺伝子、遺伝子異常" に起因することは、広く注目されてきた。そして、"乳がん" と "遺伝子異常" との関係もまた着目されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "乳がん 遺伝子" 関連記事

 (1) わずかな血液で "がん遺伝子(遺伝子異常)"60種類検出!多くのがんに対応 (国がん研セ)/当誌 2015.12.29

 (2) "100種類の遺伝子異常"検査、患者に応じた治療へ!来年1月から臨床研究 (国立がん研)/当誌 2015.11.00

 (3) 乳がん「核酸医薬」(がんの増殖や転移に関わる"RPN2"遺伝子を抑制)で臨床治験開始へ!/当誌 2015.07.09

 (4) "乳がん薬剤耐性"の原因解明!がん細胞増殖遺伝子を活性化させる分子の存在!(熊本大)/当誌 2015.05.01


 今回注目する下記引用サイト記事乳がん発症を抑える遺伝子発見 東工大などマウス実験/朝日新聞/2016.10.13 - 09:17 は、  <女性のがんで最も多い乳がんの発症を抑える遺伝子をマウス実験で突き止めたと、東京工業大などの研究チームが発表した。この遺伝子が働かないマウスは妊娠・出産後に高い割合でがんを発症した。同じ機能を持つ遺伝子は人にもあり、乳がんを発症する仕組みの解明や治療などにつながる可能性があるという> と報じている。

 <......同大の駒田雅之教授(細胞生物学)らは、性別にかかわるX染色体にある遺伝子「Nrk」欠損させた妊娠後のマウスの乳腺に時々こぶ<ができることに注目。乳腺は妊娠すると母乳をつくるために急速に発達し、通常はある程度の段階で成長が止まるが、過剰に発達するとがん化につながる。Nrk遺伝子からつくられる酵素との関連を調べた。  酵素をつくれない変異マウスと通常のマウスをそれぞれ繰り返し妊娠・出産させ、15カ月間飼育した。変異マウスは10匹中9匹で乳腺にがんができたが、通常のマウスは10匹中1匹だった。変異マウスでも妊娠させなかった場合はがんができず、この酵素が妊娠したマウスで乳腺のがん化を抑制する働きがあるとわかった。  駒田さんは「今後、酵素が乳腺の過剰な発達を防ぐ仕組みも解明したい」と話している。 (川村剛志)> とある。

 "医療" は、医学という "科学や技術" の課題であるのは当然として、併せて "政治や行政" の課題でもあることが、ますます濃厚になってきた観がある。 種々の "保険料"改変が、それを物語るかのようだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "保険料" 関連記事

 (1) <超高齢化時代なのだから、国全体の医療費増加の現状は分かるとしても、"後期高齢者医療制度で、低所得者ら916万人の保険料を最大9割軽減している特例" を廃止しようとする現政府の判断は、やり過ぎ、再検討の余地大!......> ( 知恵無し官僚主義政府の露骨?! 75歳以上保険料上げ検討!後期高齢者医療の特例廃止!/当誌 2016.09.30

 (2) がんの治療薬「オプジーボ」など "費用対効果"検証(総医療費の抑制が目的)!(厚労省)/当誌 2016.04.30


 今回注目する下記引用サイト記事介護保険の自己負担限度額引き上げ検討...一般的な所得層、月7200円増/yomiDr. ヨミドクター/2016.10.20 は、  <厚生労働省は、介護保険で利用者が支払う自己負担の限度額を引き上げる検討を始めた。  現在は一般的な所得の世帯だと月3万7200円までしか負担しなくて済むが来年度から7200円引き上げ4万4400円とする案を軸に調整する。19日開かれた社会保障審議会の部会に提案した。  政府・与党は年末までに結論を出す予定だが、与党から今後、負担増に慎重論が出る可能性もある> と報じている。
 <......介護保険は費用の1~2割を利用者が支払うが、自己負担が重くなり過ぎないように、所得に応じて4段階の限度額が設けられている。このうち住民税が課税されている一般的な所得層が見直しの対象となっている。この所得層で限度額(3万7200円)に達しているのは、3月時点で約22万人で、こうした人が負担増となる可能性がある。一方、増え続ける介護保険給付費の伸びを年100億円程度、抑制できる見通し> とある。

 がん治療薬の "オプジーボ"に関しては、医療財政を司る国も戸惑うほどの、その "薬価の高額さ!" という面も注目を集めてきた。 が、より気になるのは、その "副作用死亡例" だと言うべきかもしれない。

 ◆ 参照 当誌過去の "オプジーボ 死亡" 関連記事

 (1) <......小野薬品によると、男性は肺がんで、オプジーボの投与から約3週間後に、自身から取り出した免疫細胞を活発にして体内に戻すがん免疫療法を自由診療で実施したとみられる。その後、多臓器不全となり心不全で死亡したという。......> ( 他の免疫療法併用で副作用症状の男性死亡! 新しい仕組みのがん治療薬"オプジーボ"!/当誌 2016.07.21

 (2) <......オプジーボを製造する小野薬品工業は、影響が否定できない症例が7例あり、3例が死亡したとしている。併用された薬剤「タグリッソ」を製造するアストラゼネカは、投与中は十分に経過観察し、異常があれば中止するよう呼び掛けた。  両方の薬とも添付文書の「重大な副作用」に間質性肺疾患を記載している。厚生労働省は「情報を収集して専門家らと協議し、必要な対応を取りたい」と話した......> ( がん新薬「オプジーボ」の併用で死亡例(間質性肺疾患発症)!臨床腫瘍学会が注意喚起!/当誌 2016.07.15

 (3) <皮膚がんなどの治療薬を投与された患者が重い糖尿病を発症していたことが分かり、厚生労働省は薬の投与との因果関係が否定できないとして、医療機関などに対し注意を呼びかけています。 注意を呼びかけている薬は、大阪市に本社がある小野薬品工業が製造・販売する「オプジーボ」で、皮膚がんや肺がんの治療薬として使われています......> ( 皮膚がん抗がん剤「オプジーボ」で、"重い糖尿病"を発症!厚労省が注意を呼びかけ!/当誌 2016.01.31

 (4) <厚生労働省は15日、皮膚がんの一種「メラノーマ」の治療薬「オプジーボ」(一般名・ニボルマブ)を投与された患者1人が、全身の筋力が低下する「重症筋無力症」を発症して死亡したとして、製造販売元の小野薬品工業(大阪市)に対し、薬の説明文書を改め、医師らに注意を呼びかけるよう指示した......> ( 皮膚がん治療薬"ニボルマブ"投与の患者が"重症筋無力症"で死亡!厚労省が注意指示!/当誌 2015.09.17


 今回注目する下記引用サイト記事がん新薬、心筋炎で1人死亡 オプジーボの副作用/共同通信/2016.10.18 - 19:16 は、  <厚生労働省は18日、がん治療薬「オプジーボ」を投与された60代の患者1人が、副作用とみられる心筋炎を発症し死亡したとして、製造元の小野薬品工業(大阪市)に、薬の添付文書に重大な副作用として追記するよう指示した> と報じている。

 <......厚労省などによると、2014年7月の薬の承認以降、死亡した1人を含む3人が心筋炎を発症した。血小板が減り出血しやすくなる「免疫性血小板減少性紫斑病」や「横紋筋融解症」を発症した患者もおり、これらも重大な副作用とされた。  オプジーボ投与を終えた後、14人が糖尿病などを発症したことも判明。厚労省は、投与終了後の副作用についても注意喚起を求めた> とある。

 慢性疲労症候群(CFS)」については、決して軽視されるべきではないと言わぬばかりに、度々、注目、警戒されてきている。

 ◆ 参照 当誌過去の "CFS" 関連記事

 (1) <自分が今後、どれぐらい疲れることになるのかを予測する際、脳の三つの部位が関わっていることが分かり、大阪市立大や理化学研究所のチームが26日、英科学誌電子版に発表した。疲れた状態の人ほどこのうち1部位の活動が強まっていた。「疲れやすさとこの部位の活動に何らかの関係がある」とみている......> ( 脳と疲労の関係、疲労に関わる脳部位特定!"CFS"原因解明へ(大阪市立大や理研チーム)/当誌 2016.04.28

 (2) <名古屋大大学院医学系研究科の木山博資教授(機能組織学)らの研究グループは23日、慢性疲労症候群(CFS)患者が感じる痛みは、脳や脊髄内の免疫機能を担う細胞「ミクログリア」の活性化が原因の一つとなって引き起こされる可能性が高いとの研究結果を、国際科学誌電子版に発表した......> ( "慢性疲労症候群(CFS)"の痛み!免疫細胞(ミクログリア)活性化が原因か?アレルギー?/当誌 2014.05.25


 今回注目する下記引用サイト記事慢性疲労、診断の鍵特定 血中物質、大阪市立大/共同通信/2016.10.17 - 20:10 は、  <強い倦怠感睡眠障害が半年以上続く「慢性疲労症候群(CFS)」の診断指標となり得る血中の物質を特定したと、大阪市立大や理化学研究所などのチームが17日明らかにした。成果は英科学誌電子版に掲載された> と報じている。

 <......チームによると、CFS原因不明で、特徴的な身体異常が見つからないため診断が難しく、国内の推定患者は約30万人とされるが、治療法は確立していない。  血中物質は4種類あり、測定することで迅速で高精度な診断や発症のメカニズム解明につながる可能性があるという。  いずれも日本人のCFS患者67人と健常者66人を対象に採血し、病気に関連するとみられる物質を広く解析> とある。

 従来より、"認知症/アルツハイマー病" の治療薬開発は進められてきた。しかし残念ながら <認知症が進行した状態では、既に神経が死滅しており、薬でアミロイドβは減らせても認知機能の改善にはつながらなかった> というのが現状のようである。 そこで、<神経細胞の死滅が進んでいない「発症前」> に世界の注目が集まっているのだという。

 ◆ 参照 当誌過去の "アルツハイマー 薬" 関連記事

 (1) アルツハイマー病の新薬(臨床試験中) "アミロイドβ"の沈着軽減、除去効果を確認!/当誌 2016.09.08

 (2) "認知症"治療・予防薬、新薬の登場は?早くて2020年ごろと想定されるも簡単ではない!/当誌 2016.02.03


 今回注目する下記引用サイト記事アルツハイマー予防薬、国際研究に東大参加...早期治療導入期待/yomiDr. ヨミドクター/2016.10.17 は、  <国内の認知症の半数以上を占めるアルツハイマー病を、発症前に防げるかどうか調べる国際共同研究に東京大学が参加する。米国立衛生研究所(NIH)などが進める研究で、米国以外からの参加はカナダ、オーストラリアに次いで3か国目。  成果が出れば、国内でもいち早く予防治療が導入される可能性がある。  東大が参加するのは、米NIHや米製薬大手イーライリリーなどが官民共同で2014年に開始した「A4」という研究。アルツハイマー病は、発症の10~20年前から脳内に「アミロイドβ」と呼ばれる異常なたんぱく質が蓄積することがわかっているそこで、認知機能はまだ正常だが、脳の画像検査でアミロイドβ蓄積が判明した65~85歳の人を対象に、このたんぱく質を除去する薬を点滴で投与する群と成分の入っていない偽薬を投与する群に分け、認知機能の低下を防げるかどうか調べる。来春までに世界で1150人が参加。3年間、薬の投与を継続し、早ければ20年に結果が出る見通しだ。  国内では今月下旬から約100人に脳の画像検査を行い、最終的に10~20人が参加する計画だ。  国内の研究責任医師の岩坪 威 ・東大教授(神経病理学)は「今後のアルツハイマー病治療の流れを変える可能性があり、世界が注目する研究。多くの方の参加を得て、確実に進め、最新の成果を国内の患者に届けられるようにしたい」と話す> と報じている。

 <......「発症前」の予防効果に着目...アルツハイマー研究  アルツハイマー病では現在、症状の進行を抑える薬が使われているが、根本的に治す薬はない今世紀に入り、世界でアミロイドβを減らす薬が相次いで開発され、根治薬への期待が高まったが、海外の大規模治験でいずれも挫折した認知症が進行した状態では、既に神経が死滅しており、薬でアミロイドβは減らせても認知機能の改善にはつながらなかった。  そこで、神経細胞の死滅が進んでいない「発症前」に世界の注目が集まり、米国立衛生研究所(NIH)の呼びかけで今回の研究は始まった。主任研究者で米ハーバード大学のリサ・スパーリング教授は「文化や遺伝的背景の違いを超えて認知症予防に効果があるかどうかをみるためにも日本の参加は重要」と話す。  効果が確認されれば、アルツハイマー病の治療は「発症前」が主流になり、高齢者の2割が治療の対象になるという試算もある。近年、効果は高いが値段も高い、高額新薬が医療費の高騰に拍車をかけているだけに、医療費の観点からの議論も必要になるだろう。 (編集委員 館林牧子)> とある。

 先日、まずは国内事情を対象に「"結核" は今や過去の病気とは言えない!」という現実に注目した。 だが、"結核" に関しては、国際的にも予断を許さない厳しい事態となっている。

 ◆ 参照 当誌過去の "結核" 関連記事

 (1) "結核"は今や過去の病気とは言えない! '15年患者数約1万8千人 "多剤耐性結核"警戒!/当誌 2016.10.16

 (2) 日本では「過去の病気」と見られがちな"結核"!世界で猛威 インド/中国で耐性菌拡大!/当誌 2016.05.26

 今回注目する下記引用サイト記事結核の死者180万人 2015年、増加に衝撃とWHO/共同通信/2016.10.14 - 03:09 は、  <世界保健機関(WHO)は13日、世界で猛威を振るう結核について、2015年の死者数が推定で約180万人と前年を30万人上回ったと発表した。 00年以降、減少傾向だっただけに「衝撃的な数値だ」としている。 深刻な問題となっている、不適切な治療により主な薬が効かなくなる多剤耐性結核の感染者も前年より増加した> と報じている。

 <......WHOによると、15年の新たな結核罹患者推定1040万人。国別新規患者数はインド284万人、インドネシア102万人、中国92万人、ナイジェリア59万人、パキスタン51万人など> とある。

 嵩み続ける医療費財政を圧縮しなければならない、といった現状の国や厚労省の思惑の流れなのであろうか。 ただ、あって然るべきな、"終末期高齢者自身の意思" が、平常時に確認されていないという事態があまりにもあり過ぎるのかもしれない......。

 今回注目する下記引用サイト記事救急延命、本人の意思尊重 終末期高齢者、情報共有へ/共同通信/2016.10.15 - 19:11 は、  <がんなどの重い病気終末期の高齢者心肺停止といった状態で救急搬送される際に、本人の意思表示がないまま蘇生・延命措置を受けるケースが増えているため、厚生労働省は2017年度から、在宅医療に携わる医師や看護師、救急隊が連携し、患者の情報を共有する取り組みを支援する> と報じている。

 <......先進的な自治体の取り組みを参考に研修会を開き、患者の意思を尊重した終末期医療を目指す。  消防の救急隊や搬送先の病院は応急処置をするのが原則だ。一方で、終末期の高齢者の中には、回復が見込めなければ延命を望まない人も多い> とある。

 "結核" は、日本では「過去の病気」と見られがちであるが、決してそうではない。 昨今では、意表を衝かれる "結核の集団感染" や、そこでの "死亡例" も報じられており、今なお、"侮れない病気" なのである。

 ◆ 参照 当誌過去の "結核" 関連記事

 (1) 病院と高齢者施設で 21人が"結核に集団感染"!うち6人が発症!感染源男性死亡 北九州/当誌 2016.07.11

 (2) 日本では「過去の病気」と見られがちな"結核"!世界で猛威 インド/中国で耐性菌拡大!/当誌 2016.05.26

 (3) 佐賀県、"結核の集団感染"(計10人)確認、80代の女性死亡!佐賀県の医療機関/当誌 2016.05.17


 今回注目する下記引用サイト記事結核の新薬(4) 情報編 過去の病気ではない/朝日新聞 apital 石川雅彦/2016.10.14 - 06:00 は、  <結核結核菌による感染症で、主に肺で炎症を引き起こす。患者がくしゃみやせきをして空気中に漂った結核菌を吸い込む「空気感染」で広がっていく。  世界保健機関(WHO)によると、2014年には世界中で960万人が新たに発病し、150万人が死亡した。感染症の中では死者の数が最も多い。また、世界人口の3分の1が感染しており、高齢化や低栄養、生活環境の悪化などで免疫が低下すると発病する> と報じている。

 <......日本では1950年代ごろまでは年間死亡者が十数万人にのぼり、「亡国病」「国民病」と呼ばれた。40年代に実用化された抗生物質「ストレプトマイシン」などの登場で、近年、死亡数は激減している。  だが、結核もはや過去の病気とは言い切れない結核予防会の「結核の統計」によると、昨年に結核と診断された患者は約1万8千人で、死亡者は約2千人にのぼる。患者の約6割を70歳以上が占めるが、20、30代でも年間約1千人の患者が出ている。  結核の予防接種の「BCG」は、子どもには有効だが、予防効果は十数年のため、大人への予防効果は高くないとされる。  近年、問題となっているのが、結核菌に強い「イソニアジド」と「リファンピシン」の二つの薬に耐性を持つ「多剤耐性結核」だ。日本の結核の治癒率は8割以上だが、多剤耐性結核だけを見ると、肺の一部を切除する外科治療を受けた患者を含めても、治癒率は5割程度だ。  その「多剤耐性結核」に対する治療薬が、連載に登場した女性(31)の治療にも使われた大塚製薬の「デルティバ」だ。現在、国内約20の病院で40人前後が服用しているという。  デルティバが多剤耐性結核に効果を持つのは、従来の薬の作用とは異なり、結核菌の細胞壁を構成する「ミコール酸」という脂質の生成を妨げる仕組みで殺菌効果を発揮するためだ。  大塚製薬の結核プロジェクトの木下(きのした)明督(みつよし)・グローバルプロジェクトコーディネーターは「世界中に45万人の多剤耐性結核の患者がいて、年間17万人が亡くなっている。そんな人々を助けたい」と話している> とある。

 "医師過剰" の推計(2033年に需給均衡後、40年には供給が需要を約1・8万人も上回る ... 厚労省)がある一方で、各分野での専門医の不足が警戒されているようだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "専門医 不足" 関連記事

 (1) <"がんへの不安" が蔓延しているとさえ言われる現在である。 が、その "病理診断" を担う専門医が不足気味となっており、今後が憂慮されている......> ( "病理診断"、取り違え防げ!誤摘出事故受け学会が指針!人員不足、遠隔支援も視野!/当誌 2016.08.22

 (2) <がんが疑われる組織や細胞を、顕微鏡などを使って悪性か良性かを診断するのは病理医の仕事だ。......病理診断に頼る場面が増える一方、その担い手には黄色信号がともる> ( "病理医"不足! "がんが疑われる組織や細胞の悪性/良性診断医"の不足、黄色信号が!/当誌 2016.07.30

 (3) <認知症の人を早期に診断し、適切な治療や介護が受けられるようにする「認知症初期集中支援チーム」......全国の自治体の17・6%にとどまること> ( "認知症初期支援"わずか 17% にとどまる現状!核となる専門医不足でチーム設置遅れ!/当誌 2015.11.02


 今回注目する下記引用サイト記事産科医7年ぶり減少...高リスク出産増で「危機的状況」/yomiDr. ヨミドクター/2016.10.13 は、  <2009年以降微増してきた産科医の数が、今年7年ぶりに減少したことが日本産婦人科医会の調査でわかった。  高齢出産などでリスクの高いケースが増え、産科医不足解消が求められる中、同医会では「危機的な状況。医師の診療科や地域の偏在への対策が必要だ」としている。  同医会は毎年1月時点での産科医数を全国調査している。09年の7290人から15年には8264人に増えたが、今年は8244人と前年に比べて20人減少した> と報じている。

 <......安全に出産できる体制を維持するには、毎年新たに産科医になる研修医が470~500人必要と同医会は試算。11年は450人に増えたが、その後は減り続けて昨年は364人となり、高齢などによる退職者数を補い切れなかった。  同医会は、医師国家試験合格後の臨床研修の中で必修だった産婦人科が10年度から選択科目になったことなどが、響いていると分析。今後、〈1〉女性医師が妊娠・出産した後に復職しやすい環境作り〈2〉臨床研修での産婦人科の再必修化――などを目指す> とある。

 種々の治療が実施されている "胃がん"であるが、これらの中で、<治療が難しいことで知られる> のが "スキルス胃がん" だ。

 今回注目する下記引用サイト記事スキルス胃がん、正常細胞を利用 増殖や転移促進、大阪市大/産経 WEST/2016.10.11 - 21:14 は、"難治" だと見なされている "スキルス胃がん" のメカニズム解明に向けた研究成果である。

 <治療が難しいことで知られる「スキルス胃がん」は、体の正常な細胞を集めて利用し、増殖や転移を促進させていることを、大阪市立大の八代正和准教授のチームがマウスの実験で解明し、米学会誌電子版に11日発表した。膵臓がんなど他の難治がんも同様とみられ、こうした働きを阻害する新たな治療薬の開発が期待されるという> と報じている。

 <......チームによると、スキルス胃がん胃壁の組織の中で急速に広がるため、早期発見が難しい上、進行が速く転移もしやすい。若い女性を中心に年間数千人が発症し、5年生存率は1割未満。  チームはマウスや体外の実験で、スキルス胃がん細胞が作り出すCXCL1というタンパク質が、体内の正常な骨髄細胞を、がん組織の中に誘導して増強に利用していることを発見。さらに調べると、CXCL1は、骨髄細胞の表面にあるCXCR2という別のタンパク質に働き掛けることで骨髄細胞を集めており、CXCR2の機能を阻害すると集まりにくくなった。  実験で、二つのグループのマウスに、人のスキルス胃がん細胞を投与し、一方のグループにはCXCR2の働きを妨げる化合物を週5回注射して1カ月間、経過を観察。すると、注射しなかったグループよりも、がんの増殖や転移が抑えられ、生存率も高くなった。  CXCL1膵臓がんなどにもあり、同様の仕組みがあるとみられる。  八代准教授は「これらのタンパク質を標的とした新薬の臨床試験につなげたい」と話した> とある。

 "iPS細胞 技術" の応用は、大きく分けて "二つの流れ" がある、とされる。 (1) "再生医療"分野(2) 難病向け治療薬研究="創薬"分野 というそれぞれのアプローチである。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS 新薬" 関連記事

 (1) "6つの難病"研究、iPS細胞技術で光! 既存薬から候補物質発見! 治験へ(京大と慶大)/当誌 2016.09.27

 (2) "iPS細胞"技術のアプローチで、"難病(FOP)"発症物質を特定!治療薬開発に期待!(京大)/当誌 2015.12.03

 (3) iPS細胞の医療応用"二つの流れ"!(1)"再生医療"分野、(2)難病向け治療薬研究"創薬"!/当誌 2014.09.21

 (4) <患者から作ったiPS細胞を使い、治療薬の候補となる物質を特定する というかたちで、いわば、"患者から作ったiPS細胞" が "患者自身" の "病状" の "代理(?)" 的役割を果たす!......> ( "iPS細胞"技術は"再生医療"分野での成果に加え、「創薬」研究においても手堅く展開!/当誌 2014.09.20


 今回注目する下記引用サイト記事iPSで認知症の原因一端解明 京大、新薬開発に期待/共同通信/2016.10.10 - 18:00 は、冒頭の (2) というアプローチの例になるかと思われる。  <認知症の原因となる難病「前頭側頭葉変性症」の病状を、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って体外で作り出し、発病メカニズムの一端を解明したと、京都大iPS細胞研究所の井上治久教授(幹細胞医学)のチームが10日、英科学誌電子版に発表した。新薬の開発につながる可能性があるという> と報じている。

 <......チームによると、前頭側頭葉変性症遺伝子の変異により起きる神経変性疾患で、脳の神経細胞がダメージを受ける。  研究では、同変性症の患者2人の皮膚細胞などから作ったiPS細胞を脳の神経細胞に変化させた> とある。

 "膀胱がん" の治療で警戒されるのは、繰り返される再発、多臓器への転移、"抗がん剤に対する耐性(薬剤耐性)" がつくこと だと考えられている。

 ◆ 参照 当誌過去の "膀胱がん" 関連記事

 (1) がん細胞の"免疫監視回避"="免疫チェックポイント"のメカニズムを解明!(北大ほか)/当誌 2016.05.29

 (2) "膀胱がん" "取らずに温存して治す"特殊な化学療法!膀胱がんは全摘手術が標準治療!/当誌 2015.08.25


 今回注目する下記引用サイト記事「がんの転移」風邪薬で止まる 北大が発見 治療後の改善へ.../ハザードラボ Hazard lab/2016.10.10 - 09:00 は、  <50歳以上の男性を中心に、国内で毎年2万人が発症している膀胱がんに、風邪薬の成分である「フルフェナミン酸」が転移を抑え、抗がん剤の効き目を回復させることを北海道大学の研究グループが発見した> と報じている。

 膀胱がん細胞の中に <抗がん剤の効果を失わせる酵素> が増加していることに着目し、これに対抗し、抑制する <風邪薬の成分の一種 フルフェナミン酸> を発見した、という。

 <......国内では毎年2万人が発症し、8000人が死亡している膀胱がんは、何度も再発を繰り返すのが特徴だが、がんが筋肉の深い部分に到達する場合は、肺など他の臓器に転移しやすく、治療しても抗がん剤に対する耐性がつくのが問題となっている。  北大大学院の田中伸哉教授と篠原信雄教授のグループは、ヒトの膀胱がん細胞をマウスに移植したところ、移植から45日後に肺や肝臓、骨などにがんの転移を確認。転移先の臓器や骨からがん細胞を取り出して調べたところ、抗がん剤の効果を失わせる酵素の数が、3〜25倍に増えていることがわかった。  研究グループによると、抗がん剤治療を行うと、がんの周りに炎症が起こり、炎症性物質が放出されるが、この炎症物質の影響で、がん細胞のなかの酵素の数が増えて、薬剤耐性を持ち、抗がん剤が効きにくくなるという。  そこで、炎症を抑える非ステロイド性の抗炎症薬であるフルフェナミン酸を抗がん剤と同時に使うと、酵素の働きが阻害され、抗がん剤の効き目が良くなることが確認された。
 フルフェナミン酸は、一般的な風邪薬の成分の一種で、安価に入手することができることから、研究グループは今後、臨床研究を進めることで膀胱がん患者の治療後が改善され、将来的には完治につながる可能性があると期待を寄せている。  なおこの研究成果は、英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」電子版に掲載された。
> とある。

 "免疫の反乱" とさえ表現される "自己免疫疾患" の "関節リウマチ" で苦しむ、決して少なくない患者さんたちは今、"新薬の登場" に直面している。

 ◆ 参照 当誌過去の "関節リウマチ" 関連記事

  <ヒトの "免疫(免疫応答)" 機能は、さまざまな細菌/ウイルスに対する自然の "防御機構" として働いている。 この自前の "免疫システム" が無ければ、外部の細菌/ウイルスから身を守ることが不可能となる。  だが、同時に、種々の "アレルギー疾患" をはじめとし、"間接リウマチ" のような "自己免疫疾患" を発症させ、人々を苦悩に陥れているのも事実だ。  そして、その "自己免疫疾患" 発症のメカニズムは、現状、多くの未解明な点を残し続けている。......> ( "自己免疫疾患:リウマチ"を引き起こす免疫細胞に必須の酵素PKD発見!新薬開発に期待!/当誌 2016.10.02


 今回注目する下記引用サイト記事関節リウマチ、新薬が続々 薬価は高額/朝日新聞 - apital/2016.08.24 - 06:00 は、  <関節リウマチの治療で生物学的製剤と呼ばれる新薬を使う人が増えている。従来の薬と一緒に使うことで、関節の破壊を抑え、生活の質(QOL)の改善効果が期待できるが、薬代が高額で、経済的負担が大きくなるのが患者の悩みだ。「期間限定」で利用したり、後発薬を使ったりする方法があるが、医師とよく相談することが重要だ> と報じている。

 <......■ 炎症抑える「生物学的製剤」が浸透  東京都内に住む泉谷忠之さん(49)はある夜、肩の激しい痛みに襲われた。翌日、病院で痛み止めを処方されたが、おさまらず、手の指や首も痛くなった。専門医を受診、リウマチと診断され、抗リウマチ薬による治療が始まったが、改善しない。全身の関節が痛く、シャツのボタンをとめることも、字を書くこともままならなくなったそこで、生物学的製剤を加えて使うようになると、次第にはれや痛みがおさまった。泉谷さんは「劇的に改善し、普通の生活ができるようになった」と話す。  リウマチの原因は不明だが、本来は外敵から自分の体を守るはずの免疫細胞が、関節で骨と軟骨を包む「滑膜」に集まって攻撃し、炎症を起こす。これが続くと滑膜が増殖、次第に骨や軟骨が破壊され、激しい痛みやはれが出る。進行すると関節が変形し、人工関節が必要な場合もある。  痛みなどの症状だけを抑える非ステロイド系抗炎症薬や副腎皮質ステロイドもあるが、関節を破壊から防ぐのが抗リウマチ薬生物学的製剤だ。  東邦大の川合真一教授(内科)によると、世界的に治療の中心は抗リウマチ薬のメトトレキサートだ。細胞増殖に必要な物質の合成を防ぎ、免疫細胞や滑膜の増殖を抑える飲み薬だ。それでも効果が十分でなく、病気の勢いが強い人で、ほかの合併症がないなどの場合に、生物学的製剤の追加が検討される。  生物学的製剤免疫細胞から出てくる炎症を起こすたんぱく質などをピンポイントの標的にして抑える。2003年にインフリキシマブがまず承認され、現在は8種類まで増えた。点滴や皮下注射で投与する。  ただ、生物学的製剤は、免疫を抑えるため、副作用として、肺炎や結核などの感染症にかかりやすい。重い感染症やがんの人は利用できないメトトレキサートも、口内炎や胃腸・肝機能障害、肺炎などを起こすことがあり、定期的な検査が必要だ。

高い薬代 「期間限定」使用も  生物学的製剤は複雑な遺伝子組み換え技術などを使うため、従来の薬に比べて価格が高い毎月の医療費の自己負担は、検査代なども合わせ保険適用(3割負担)で5万円前後患者団体「日本リウマチ友の会」の10年の調査では、回答者9046人中3142人が使い、うち36%は「医療費負担が大きく、生活を切り詰めている」と答えた。  経済的な負担を減らすため、所得に応じた自己負担の限度額を超えた分の払い戻しが受けられる「高額療養費制度」を利用する人もいるが、「限度額でも負担が重く、薬の使用をあきらめている人がいる」と長谷川三枝子会長は指摘する。  生物学的製剤基本的には使い続ける薬だが、「期間限定」にできる可能性もある冒頭に登場した泉谷さんは1年使って症状がなくなったので中止し、抗リウマチ薬だけにした。「その後も自分が患者であることを忘れるくらい、よい状態を保っている」と話す。  ただ、中止して再び症状がひどくなる人もおり、東京女子医大膠原病(こうげんびょう)リウマチ痛風センターの田中栄一講師は「中止後も慎重に状態を見ていく必要がある」と言う。どういう患者がどの生物学的製剤を使えば効果があり、どういう条件なら中止できるかといった研究も進められている。  薬代を少し下げられる場合もある特許が切れた生物学的製剤とほぼ同じ成分の後発薬「バイオシミラー」は、先行薬より3割ほど安い関節リウマチでは一つしかなく、田中さんは「今後、こうした薬がもっと開発されることに期待する」と話す。 (瀬川茂子)

関節リウマチ治療に使われる生物学的製剤 (カッコ内は商品名)  インフリキシマブ(レミケード) ▽ エタネルセプト(エンブレル) ▽ アダリムマブ(ヒュミラ) ▽ ゴリムマブ(シンポニー) ▽ セルトリズマブペゴル(シムジア) ▽ トシリズマブ(アクテムラ) ▽ アバタセプト(オレンシア) ▽ インフリキシマブのバイオシミラー(NK)> とある。

 早期では自覚症状が少なく、多くが手術不可能な進行がんの状態で発見される、治療が困難ながん!> とされている "膵臓がん" も、アプローチ次第では "成果が上がる" との朗報!

 ◆ 参照 当誌過去の "膵臓がん" 関連記事

  <早期では自覚症状が少なく、多くが手術不可能な進行がんの状態で発見される、治療が困難ながん! と言われ続けてきた "膵臓がん" の実態が、統計的数字で裏付けられることになった......> ( "膵臓がん"、4割は"転移後(4期)"発見!治療の難しさ浮き彫り!(国立がん研究セ 集計)/当誌 2014.09.28


 今回注目する下記引用サイト記事膵臓がんを早期発見する「尾道方式」...5年生存率、全国推計の3倍/yomiDr. ヨミドクター/2016.10.07 は、  <発見時には進行しているケースが多く、5年生存率が低い膵臓がん」を、早期発見する取り組みが、広島県尾道市で成果を上げている。  地域の中核病院「JA尾道総合病院」と診療所の医師約30人が連携し、糖尿病や肥満などリスクの高い患者について、膵臓の検診をいち早く受けてもらう仕組5年生存率は全国推計の約3倍で、「尾道方式」として各地に広がりつつある> と報じている。

 <......膵臓がんは、早期では自覚症状がなく、胃や十二指腸に囲まれた場所にあるため検査でも見つけにくい。国立がん研究センターの分析では、がんが周囲の臓器に広がっている状態の「4期」で見つかるケースが43%を占め、5年生存率は7・7%と、胃がん(64・6%)、肝臓がん(32・6%)、大腸がん(71・1%)など、他のがんと比べ最も低い。  尾道方式は、JA尾道総合病院の花田敬士診療部長(消化器内科)が、尾道市医師会(宮野良隆会長)と連携し、2007年から始めた。  花田さんらが、市内の開業医に、膵臓がんのリスクが高まる危険因子として、「糖尿病」「肥満」「喫煙」「家族に膵臓がん患者がいる」などがあることを情報提供開業医は、こうした情報に該当する患者がいた場合、腹部に超音波を当てる検査で膵臓の画像を見て、がんの疑いがある場合はすぐにJA尾道総合病院を紹介する――という診断の基準を作った。同病院では、体内に内視鏡を入れるなどして、より精密な画像でがんの有無を調べた。  尾道市の人口は約14万5000人で、15年までの約8年半で市民ら約8400人を調べ、約430人で膵臓がんと確定診断した。  このうち5年生存率が約80%とされる大きさ1センチ以下のがんの「1期」が36人、超早期の「0期」が18人いた。同病院の膵臓がんの5年生存率は、以前はほぼゼロだったが、09年に診断を受けた人のうち、手術などの治療で20%にまで改善この成果は学会などで注目され、大阪市北区や熊本市、鹿児島市などで同様の取り組みが始まっている。  花田さんは「膵臓がん早期発見が勝負。熱意のある医師が協力すれば、亡くなる人はきっと減らすことができる」と話す> とある。

 男性のがん、"前立腺がん" が急増しているそうだ。 "食の欧米化" などによって、罹患状況も欧米の比率に急接近しているとか。 従来から指摘されて来た "PSA(前立腺特異抗原)検査" への評価が分かれたりしていることもあり、悩ましい状況となっている。

 ◆ 参照 当誌過去の "前立腺がん" 関連記事

  <......イギリスのオックスフォード大学などの研究グループは、1999年から10年間に初期の前立腺がんと診断された50代から60代の男性1600人余りを3つのグループに分け、手術を受けた場合放射線治療を受けた場合、それに、積極的な治療を控えた場合とで経過の違いを追跡調査しました。 その結果、3つのグループの10年後の生存率はいずれも99%前後とほぼ差がありませんでした。 研究グループは、初期の前立腺がんで手術や治療を受けると、がんの転移や病気の進行は抑えられる一方、一定の割合で排尿や性的機能などの障害が出るため、初期の段階では副作用などを考慮して治療するかしないか考えるべきだとしています。 前立腺がんをめぐっては、早期発見のための検査が必要のない治療につながっているという批判もあり、今回の結果を受けて検査や治療の在り方について議論となるものと見られます......> ( "初期の前立腺がん"、手術/放射線治療/積極的治療無しの各場合で生存率にほぼ差なし!/当誌 2016.09.18

 今回注目する下記引用サイト記事男性のがん罹患者数 胃がん、肺がんを抜き1位は前立腺がんに/ガジェット通信/2016.10.06 - 16:00 は、  <...... 実は、男性しか罹らないがんが、ものすごいスピードで増えているのである。それが、"前立腺がん"だ。実際、「前立腺がんに罹った」人間は数多く、天皇陛下をはじめ、東京五輪問題で何かと話題の森喜朗元首相から日本初のノーベル賞学者・湯川秀樹氏、フランス元大統領ミッテラン氏まで枚挙に暇がない。今年になっても、芸人の西川きよし、元ローリングストーンズのビル・ワイマンが公表して話題となった。前立腺がんはすでに、極めて身近な存在なのだ。  さらに、ここに衝撃のデータがある。2000年から2004年の前立腺がんの罹患者数は、実測値で年平均3万420人だったが、2015年に「国立がん研究センターがん対策情報センター」から発表されたがん罹患率の短期予想では、10年前の3倍、9万8400人もの男性が前立腺がんになるというのだ。それも胃がんや肺がんを抑えての1位である。さらに、今年2016年に発表された最新の罹患率予測でも、前立腺がん2年連続1位となった。まさに、私たちが知らないうちに、"前立腺がんの時代"に突入していたのである> と報じている。

 <......いったい前立腺がんになるとどうなるのか。『前立腺がんは怖くない――最先端治療の現場から』(小学館新書)を上梓したばかりの、この分野の世界的第一人者である東京慈恵会医科大学泌尿器科主任教授兼診療部長・頴川晋(えがわ・しん)氏は、「前立腺がんが転移するとたいへんなことになる」と警鐘を鳴らす。  「前立腺がんの場合、最も恐ろしいのは骨への転移です。通常のがんは『溶骨』といって骨を溶かしますが、前立腺がんの骨への転移は『造骨』といって骨を増やします。造骨の痛みは筆舌につくしがたいもので、患者さんの中には、この痛みを『内側からハンマーで叩かれるような痛み』とおっしゃった方もいます。そしてこの痛みは、長く続くのです」  手遅れにならないためには、どうしたらいいのか。頴川教授は、早めに「PSA(前立腺特異抗原)検査」を受け、前立腺がんの早期発見に努めることが大事だという。  「前立腺がんの治療は、日々進歩しています。早期発見さえできれば、前立腺がんは怖くありません。前立腺は男性に必ずある臓器です。男性は、前立腺がん、前立腺肥大症......と前立腺の病気からは逃れられません。だからこそ男性は、女性が乳がんを意識するのと同じように、日常からご自身の前立腺に関心を持ち、上手につき合うことが必要なのです」> とある。

 "保険適用" の "高額ながん治療薬オプジーボ" が、国の医療費を異様に増大させ、財政に負担をかけるとの点から、"価格引き下げ" すべしとの声が各方面から上がっていた。 なお、厚労省は <緊急的に最大で25%引き下げる方向で調整に入った> との情報もある。 が、海外の動向を視野に入れると......。

 ◆ 参照 当誌過去の "オプジーボ" 関連記事

  高額な肺がんなどの"がん治療薬オプジーボ"!財務省、臨時に価格引き下げ求める方針!/当誌 2016.10.03


 今回注目する下記引用サイト記事高額新薬、欧米は半値以下 がん治療の「オプジーボ」/共同通信/2016.10.06 - 18:21 は、  <塩崎恭久厚生労働相は6日の参院予算委員会で、優れた効果はあるものの、極めて価格の高い新型がん治療薬「オプジーボ」について、欧米での販売価格日本の半値以下であることを明らかにした。共産党の小池晃氏への答弁> と報じている。

 <......オプジーボは当初、一部の皮膚がんを対象に保険適用され、想定患者数が470人と少ないことから、薬価は100ミリグラム1瓶約73万円と高額の設定になった。その後肺がんへの効能追加で急速に対象患者が拡大したため、厚労省は2017年度から価格の引き下げを検討している> とある。

 医療技術の飛躍により、一命を取り留めるケースが増加している分、重要度を増すことになっているのが "リハビリ" である。 とくに "脳卒中" の場合は、機能回復の効果にとって、何よりも 「早期のリハビリ」 が決定的な意味を持つ、と再確認されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "リハビリ" 関連記事

 (1) "脳卒中で後遺症を抱えた人" 半数余りが、病院退院後の"リハビリ環境"に不満を抱く!/当誌 2016.06.10

 (2) <......「リハビリの結果、神経回路が再編されることを示した意義は大きい。人への応用が今後の課題だが、症状に合ったリハビリ方法が可能になるよう期待したい」......> ( 脳障害などに対する"リハビリ効果"が、初めて"科学的に"解明! (生理学研と名市大)/当誌 2016.01.19

 (3) <......脳出血後の集中的なリハビリによって脳の特定部位で神経回路が増強され、運動機能の回復につながることを、自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)と名古屋市立大の研究グループがラットを使った実験で確認した。......> ( "リハビリ効果の仕組み"解明!脳出血後、集中的なリハビリによって代替神経が増強!/当誌 2016.01.17

 (4) <......脳卒中などで脳の一部が損傷して失われた運動機能がリハビリで回復するのは、損傷した部分が果たしていた役割を別の部分が肩代わりするからだと、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)などの研究チームが7日、米科学誌電子版に発表した。......> ( 脳卒中などの脳損傷の回復は、脳の別の部分が肩代わり! 効果的なリハビリ開発に道!/当誌 2015.01.08


 今回注目する下記引用サイト記事Q&A 専門の医師がお答えします 「脳卒中リハビリ(急性期)」 早期に行い廃用症候群を防ぐ/京都新聞/2016.09.00 は、  <―― けがや病気などによって低下した機能が回復するように働きかけるリハビリテーションは、手術後の安静が基本だった以前に比べて、治療直後から取り組むことが常識になっています。 ――  京都リハビリテーション病院 理事長 清水 鴻一郎 氏   急性期のリハビリについて。   一般的に脳卒中のリハビリテーションは、回復の段階に応じて、急性期、回復期、慢性期に分けられます。中でも発症してから2週間以内くらいまでの期間を急性期と呼び、早期にリハビリを行うことで機能回復の効果があるといわれています。まずはベッド上で手足の運動や話す、食べる練習はもちろん、介助下での座位練習や下肢装具、免荷装置などを用いて、早期から立位、歩行練習へ進みます。   脳卒中の対象疾患は。   脳内出血、くも膜下出血、脳梗塞などを含めた脳血管障害が対象で、術後の経過や重症度にもよりますが、発症から1週間以内にはベッド上で体を動かしたり、手足を動かすリハビリが行われます高齢者の場合、寝たきりの状態が続けば、日常生活に復帰するのにその期間の何倍もの時間がかかるといわれています。場合によっては何らかの障害が残ってしまう可能性が高まりますそうならないために、急性期からのリハビリテーションは非常に重要です。   早期リハの重要性について。   以前は、脳卒中で倒れた直後は絶対安静と考えられていましたが、最近では、早い段階からリハビリを行うことで、寝たきりなどの筋力低下や起き上がれなくなる廃用症候群を防ぎます。また医師や看護師をはじめ、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などさまざまな分野の専門スタッフが連携することで機能障害を理解し、症状やリスクを把握します。回復期リハビリへの方向性や目標を設定して、少しでも早く社会復帰ができるようにサポートします。また、最近では地域包括ケアシステムを活用することで在宅でリハビリを受けることも可能です。> と解説している。

 がん治療 に関する "医療事故" と、そして "訴訟" というケースは最近しばしば目にするようになった。 ただ、"抗がん剤" の "効き目/副作用" に関しては、明確な "医療事故" を伴うケース以外は、訴訟に馴染みにくいと考えられている。 ―― "抗がん剤" は、一般医薬品に適用される「医薬品副作用救済制度」 (いわゆる "薬害" 訴訟) から外されている! ――

 ◆ 参照 当誌過去の "損害賠償" 関連記事

 (1) <藤田保健衛生大病院(愛知県豊明市)で食道がんの手術を受けた際、医師が適切にビタミンB1を投与せず、運動障害などの後遺症が残ったとして、同県知多市の男性(60)が病院を運営する藤田学園らに約1億6600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が15日、名古屋地裁であり、朝日貴浩裁判長は約1億2000万円の支払いを命じる判決を言い渡した> ( 「治療ミスで後遺症」(食道がん手術) 1億2000万円賠償!病院側に支払い命令、地裁!/当誌 2016.07.22

 (2) <国内で起きた医療事故情報を収集する公益財団法人・日本医療機能評価機構(東京都)は28日、抗がん剤に関する事故が6年3カ月間で228件に上ったとの調査結果を公表した。平均すると1カ月に3件程度になる。患者の死亡例は20件、障害の残る可能性の高い例は26件で、全体の2割が重大な事故だった。抗がん剤はがんの有効な治療法だが、使い方を誤った時のリスクは高い> ( "抗がん剤"事故 228件!血管外漏れや過剰投与! 2010年以降/日本医療機能評価機構調査/当誌 2016.07.02


 今回注目する下記引用サイト記事がん治療の副作用で死亡 遺族が弘前大提訴/河北新報 ONLINE NEWS/2016.10.04 は、  <弘前大医学部付属病院(青森県弘前市)でがん治療を受けていた女性=当時(63)=が死亡したのは、医師が腎機能障害について注意義務を怠ったためだとして、青森市の遺族らが3日までに、弘前大に慰謝料など約5890万円の損害賠償を求める訴えを青森地裁に起こした> と報じている。

 <......訴状によると、女性は2009年7月から、放射線や抗がん剤治療のために同病院を受診。12年8月ごろから、副作用による両脚のむくみについて、痛みを訴えていた同年12月中旬の検査で、がんはなくなったとされたが、同27日に自宅で容体が急変し、13年1月に死亡した。腎機能に関する検査は12年8月に実施されて以降、亡くなる直前までなかった
 原告側は「腎障害を悪化させる恐れがある薬を服用して容体が急変し、急性腎不全が原因で死亡したことは明らか。腎機能について綿密に検査し、配慮するべきだった」と主張。病院側は「対応を協議中のため、コメントは控えたい」と話している
> とある。

 現在、がん、脳神経系疾病に向けた治療法開発では、それらの疾病に関連する "細胞・遺伝子・タンパク質" といった基礎レベルでの研究がクローズアップされている。 それと言うのも、がん発症のメカニズム、パーキンソン病などの脳神経変異のメカニズムなどの解明と新治療は、臨床現場で待ったなしの切実さで待望されているからだ

 ◆ 参照 当誌過去の "オートファジー" 関連記事

 (1) <......"オートファジー"( 細胞の中で異常なたんぱく質を分解する機能 )という用語がある......> ( "膵臓がん"の強さ、ほかのがんとの違いは?! その悪性度と"オートファジー"を焦点に!/当誌 2015.08.26

 (2) <......グループは、細胞の中で異常なたんぱく質を分解する「オートファジー」と呼ばれる機能に注目し、アルツハイマー病のマウスの脳の内部を特殊な顕微鏡で観察しました。  その結果、脳の細胞が栄養不足になるとアルツハイマー病によって蓄積する異常なたんぱく質が細胞の中に過剰に取り込まれて分解しきれないまま残り、細胞が死んでしまう現象が確認できたということです......> ( "脳細胞の栄養不足"でもアルツハイマー病は悪化する!過度のカロリー摂取だけでなく!/当誌 2015.08.21

 今回注目する下記引用サイト記事ノーベル医学・生理学賞 東工大 大隅良典栄誉教授/新聞社/2016.10.03 - 18:35 は、  <ことしのノーベル医学・生理学賞の受賞者に、細胞が不要になったたんぱく質などを分解する、「オートファジー」と呼ばれる仕組みを解明した東京工業大学栄誉教授の大隅良典さん(71歳)が選ばれました。日本人のノーベル賞受賞は3年連続、アメリカ国籍を取得した人を含めて25人目で、医学・生理学賞の受賞は去年の大村智さんに続き4人目です> と報じている。

 <......大隅さんは、福岡市の出身で71歳。昭和42年に東京大学教養学部を卒業したあとアメリカのロックフェラー大学に留学し、愛知県岡崎市にある基礎生物学研究所の教授などを経て、現在は、東京工業大学の栄誉教授を務めています。大隅さんが取り組んだ研究は、細胞が不要なたんぱく質などを分解する「オートファジー」と呼ばれる仕組みの解明です。  この仕組みは、細胞に核のあるすべての生物が持つもので、細胞の中で正しく機能しなくなったたんぱく質などを、異常を起こす前に取り除く役割や、栄養が足りないときにたんぱく質を分解して新しいたんぱく質やエネルギーを作り出す役割を果たしています。  大隅さんは、酵母の細胞を使って、「オートファジー」の仕組みの解明に取り組み、平成5年にこの仕組みを制御している遺伝子を世界で初めて発見しました。  その後も同様の遺伝子を次々と発見してそれぞれが果たしている機能を分析するなど、「オートファジー」の仕組みの全体像を解き明かしてきました。  パーキンソン病などの神経の病気の一部ではオートファジーの遺伝子が、正常に機能していないことが分かっていて、予防法や治療法の開発につながるのではないかと期待されています。  大隅さんは、こうした業績が認められて平成18年には日本学士院賞をまた平成24年には京都賞を受賞したほか去年、カナダの世界的な医学賞、「ガードナー国際賞」を受賞しました。  日本人のノーベル賞受賞は3年連続、アメリカ国籍を取得した人を含めて25人目で、医学・生理学賞の受賞は去年の大村智さんに続き4人目です> とある。

 がん組織への攻撃については、さまざまな方法が試みられている。 そのひとつとして注目されるものに、"がん組織周辺の血管" のあり様に着目するアプローチがある。 がん組織は、自らの増殖を目的としつつ、自身に都合の良い血管を作り出す( "血管新生" )のだそうである。

 ◆ 参照 当誌過去の "血管新生" 関連記事

 (1) "がん転移"に関するメカニズム! 血管からの分泌タンパク質が影響! 北大チーム解明!/当誌 2016.07.17

 (2) がん細胞周辺の血管の壁に特有の"裂け目"!この裂け目利用で、抗がん剤注入の可能性!/当誌 2016.02.17

 (3) <......新たな血管の形成に関わる特定の酵素を働かなくして、がんの転移を抑制することに近畿大の杉浦麗子教授(ゲノム創薬)のチームがマウスの実験で成功し、英科学誌電子版に8日発表した。血管を通じたがん細胞への栄養供給が減少したためとみられる。  チームによると、酵素は「PKN3」と呼ばれ、人の体内にもあり、がん細胞の内部に多く存在するという。杉浦教授は「酵素の働きを弱め、がん転移を抑える薬剤の開発につなげたい」と話している......> ( "新たな血管の形成"に関わる"特定の酵素"を働かなくして、"がんの転移"抑制!(近畿大)/当誌 2016.01.10


 今回注目する下記引用サイト記事世界初、がん幹細胞による腫瘍内血管の形成を証明 岡山大学/大学ジャーナル ONLINE/2016.10.02 は、  <岡山大学の妹尾昌治教授らの研究グループは、がん幹細胞が血管の細胞へ分化して腫瘍内で血管系を形成することを世界で初めて証明した。効果的な制がん剤開発につながると期待される> と報じている。

 <......研究グループは2012年にマウスiPS 細胞からがん幹細胞(がん細胞を作り出す元となる細胞)を世界で初めて作り出した。その後、多種多様ながん幹細胞を調製し、がん患者の組織内に存在する細胞との関連性の研究を進めてきた。  腫瘍血管の新生を促すことが知られているが、単に宿主の血管が腫瘍に向かって成長するだけでなく、その血管ネットワークの実態は複雑とされる。最近では、腫瘍由来の細胞が作り出す血管構造が存在し、なかでも腫瘍細胞の血管内皮細胞への分化や疑似血管の構成にがん幹細胞が関与していると推察されているが、これらの関連性については不明であった。  今回、研究グループは、すでにマウスiPS細胞から樹立しているがん幹細胞株 miPSLLCcm細胞を用いて、腫瘍血管の解析を実施した。その結果、miPS-LLCcm細胞は、 血管を新たに作り出す原因である血管内皮細胞成長因子VEGF-Aと塩基性線維芽細胞成長因子FGF-2を産生して、宿主由来の血管内皮細胞を巻き込みながら、自らも血管内皮細胞や疑似血管を構成していく様子を観察することに成功した。  今回の成果は、がん幹細胞が腫瘍周囲の血管の内皮細胞の成長を促すだけでなく、腫瘍内の血管ネットワークを構成する細胞までも生み出していることを示すという。これは世界的にも新しい発見であり、従来の腫瘍血管新生の概念を進化させたものとしている。今後、腫瘍血管を標的とする新たな制がん剤の開発が進めば、効果的な制がん剤開発につながることが期待される> とある。

 高額度が過ぎる医薬品・療養費は、患者の負担増に加えて、逼迫している国の財政状況(医療費40兆円オーバー!)をさらに圧迫させるため、財務省が緊急対策に打って出る模様......。

 ◆ 参照 当誌過去の "オプジーボ" 関連記事

 (1) "高額"がん治療薬、"効く患者"解明(?)へ大規模研究を開始!(日赤や国立がんセンター)/当誌 2016.08.12

 (2) がんの治療薬「オプジーボ」など "費用対効果"検証(総医療費の抑制が目的)!(厚労省)/当誌 2016.04.30


 今回注目する下記引用サイト記事オプジーボ 臨時に価格引き下げ求める方針/NHK NEWS WEB/2016.10.01 - 06:39 は、  <財務省は、国の財政を圧迫している医療費の伸びを抑えるため、高額な肺がんなどの治療薬「オプジーボ」の価格を、再来年4月の薬の価格の改定を待たずに臨時に引き下げる措置を実施するよう厚生労働省に求める方針を固めました> と報じている。

 <......薬の価格は2年ごとに実勢価格を踏まえて国が見直していますが、高齢化の進展に加えて、高額な薬が次々と開発されていて、見直しが追いつかず医療費の増大につながっているという指摘が出ています。

特に患者1人当たり年間およそ3500万円の費用がかかるといわれる肺がんなどの治療薬「オプジーボ」は、当初、想定されていた30倍以上の患者に使われるようになり、薬の売り上げは今年度、1260億円以上に達する見込みになっています。

高額な療養費については、患者の負担が重くなりすぎないように上限を設けて国が費用の一部を負担しているため、財務省では、財政の圧迫につながるとして、オプジーボ」の価格について、再来年4月の薬の価格の改定を待たずに臨時に引き下げる措置を実施するよう厚生労働省に求める方針を固めました。財務省は、臨時に価格を引き下げなければ、40兆円を超える医療費のさらなる増大につながり、財政への負担が重くなりすぎるとしており、来週開かれる財政制度等審議会でも提案することにしています> とある。

 ヒトの "免疫(免疫応答)" 機能は、さまざまな細菌/ウイルスに対する自然の "防御機構" として働いている。 この自前の "免疫システム" が無ければ、外部の細菌/ウイルスから身を守ることが不可能となる。  だが、同時に、種々の "アレルギー疾患" をはじめとし、"間接リウマチ" のような "自己免疫疾患" を発症させ、人々を苦悩に陥れているのも事実だ。  そして、その "自己免疫疾患" 発症のメカニズムは、現状、多くの未解明な点を残し続けている。

 ◆ 参照 当誌過去の "自己免疫疾患" 関連記事

 (1) <......関節に強い痛みや腫れが生じる関節リウマチの発症に深くかかわるたんぱく質を特定したと、京都大再生医科学研究所の伊藤能永(よしなが)助教の研究チームが発表した。  関節リウマチの患者は全国に70万~80万人いるとされ、新たな治療法や予防法につながる可能性があるという。17日の米科学誌サイエンスに論文が掲載された。/  我々の体は、体内に侵入してきた病原体を"外敵"と見なし、排除する免疫細胞によって守られている。  関節リウマチは、免疫細胞が、正常な関節組織を病原体と見誤って攻撃することで起きる。免疫細胞は、病原体ごとに異なるたんぱく質を攻撃の標的にするが、関節リウマチでは、標的となるたんぱく質がわかっていなかった......> ( "関節リウマチ"の発症に深く関わる"たんぱく質"特定(京大助教)!治療薬開発への期待!?/当誌 2014.10.19

 (2) <......大阪大学 免疫学フロンティア研究センター/微生物病研究所の荒瀬 尚 教授らの研究グループは、自己免疫疾患で産生される自己抗体が、異常な分子複合体(変性蛋白質と主要組織適合抗原との分子複合体)を認識することを発見し、それが自己免疫疾患の発症に関与していることを突き止めました......> ( 関節リウマチなどの"自己免疫疾患"でなぜ自己抗体が産生されてしまるのかの謎、解明!/当誌 2014.02.27


 今回注目する下記引用サイト記事リウマチ引き起こす免疫細胞、必須酵素を発見...新薬開発に期待/yomiDr. ヨミドクター/2016.09.29 は、  <九州大などの研究グループは、細菌などから体を守る免疫細胞のひとつ「ヘルパーT細胞」が作られるのに、プロテインキナーゼD(PKD)という酵素が必須であることを発見した、と発表した。  ヘルパーT細胞は本来異物を排除する役割を果たすが、異常に働いて正常な細胞を攻撃すると関節リウマチなどの自己免疫疾患を引き起こすプロテインキナーゼDの働きを阻害することでヘルパーT細胞の異常な免疫反応を抑えられれば、新たな治療につながる可能性がある。英科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」(電子版)に27日掲載された> と報じている。

 <......研究グループは、プロテインキナーゼDを持たないマウスをつくることに成功。このマウスでは、将来ヘルパーT細胞になる細胞が著しく少ないことを発見した。  山崎晶・九大生体防御医学研究所教授(免疫学)は「今回の研究成果が、自己免疫疾患全般に効果を発揮する新薬の開発につながることを期待したい」としている> とある。

 高齢社会の到来で "心不全" の患者は増加しているにもかかわらず、<心不全を発症させる仕組み> の解明については、いまだ "道半ば" だと見られている。

 ◆ 参照 当誌過去の "心不全" 関連記事

 (1) <心筋梗塞の発症後に心臓内で作られる特定のタンパク質が、心筋の細胞死を促すことで心不全を発症させる仕組みの一端を、大阪大のチームが解明し、7日付の米医学誌電子版に発表した。  このタンパク質の働きを弱めることで、心筋梗塞になったラットの心不全発症を抑えることにも成功......> ( "心不全"の仕組み一端解明!心臓内で作られる"特定タンパク質"が心筋に作用!(大阪大)/当誌 2015.12.09

 (2) <岡山大大学院医歯薬学総合研究科の片野坂友紀助教、成瀬恵治教授(システム生理学)らのグループは、血圧の変化などに応じて心臓のポンプ機能を一定に保つ上で、心筋細胞にある特定のタンパク質が関わっていることを突き止め、英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版に29日発表した。片野坂助教は「心不全や心肥大が発症する仕組みの解明につながる可能性がある」としている......> ( 心不全/心肥大が発症する仕組み解明に繋がる可能性!心筋細胞のタンパク質"TRPV2"!/当誌 2014.05.31


 今回注目する下記引用サイト記事心不全発症、一端を解明 根本治療開発に期待/共同通信/2016.09.28 - 19:26 は、  <心臓のポンプ機能が低下して体に十分な血液を送り出せなくなる心不全は、老化したり、高血圧でストレスを受けたりした心筋細胞から過剰に分泌されるタンパク質が原因の一つであることを熊本大などの研究グループが解明した。英科学誌電子版に28日発表した。分泌は遺伝子治療で抑えられるとみており、3~5年以内の臨床試験開始を目指している> と報じている。

 <......高齢社会の到来で心不全患者は世界的に増えているが、重度の患者は治療後の経過が悪い。グループの尾池雄一・熊本大大学院教授は「これまで投薬などの対症療法が主だったが、根本的な治療法の開発につながる」と期待している> とある。

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