科学一般: 2015年11月 アーカイブ

 "高齢化社会と認知症の増加" という時代環境の縮図が表れたような難しい問題かもしれない。  "高齢ドライバー増加!" と "運転免許返納" という "悩ましい問題" のことだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "免許返納" 関連記事

  運転免許証を自主的に返納する高齢ドライバー増加!「運転経歴証明書」の利点が認知!/当誌 2015.01.16


 今回注目する下記引用サイト記事事故を懸念した認知症高齢者の運転免許返納 裏目にでることも/NEWSポストセブン/2015.11.28 - 07:00 は、  <高齢者が引き起こす交通事故が近年大きな問題となっている> がゆえに施行され始めた "運転免許証の自主返納" 制度だが、一方で、必ずしも浸透していない実情がり、また、そこに "悩ましい問題" が潜んでいる、と指摘しつつ、解説している。

 <......このように高齢者が引き起こす交通事故が近年大きな問題となっている。  相次いだ事故を受けて、国が高齢者に勧めるのは、運転免許証の自主返納だ。...... 自主的に返納する高齢者も増えてはいるが、なかなか浸透していない。2014年の自主返納者は20万人弱にとどまる。  増大する高齢者の運転リスクに、いっそのこと「一定の年齢に達したら免許を取り上げるべき」との意見も一部からは聞かれるが、それで解決するほど事は簡単ではない。  まず、地方を中心に自宅近所にスーパーや病院がない地域で車は生活必需品だ。現在は老老介護も増えており、車なしでは生活が成り立たない人も多く、免許返納には高いハードルがある。  また、現在の高齢者はモータリゼーションの真っ只中を生きてきた世代で車の運転が大好きという人が多い。こうした人から免許を取り上げることは思わぬ悪影響を及ぼす。  「近所に80代のおじいさんが住んでいますが、離れて暮らす息子さんが運転を心配するあまり、昨年の正月におじいさんの車を勝手に売却して免許も返納させたんです。すると活発だったおじいさんの元気が急になくなり、1年も経たないうちに寝たきりになりました。ある年代の人には免許を持っていることがステイタスのようで、おじいさんは病床で免許を返納したことでもらった運転経歴証明書を名残惜しそうに眺めているそうです。息子さんの心配もわかりますが、年寄りに無理強いするのはよくないですね」  高齢者にとっての車は単なる移動手段ではないと山梨大学工学部の伊藤安海准教授は指摘する。  「車を運転できなくなると同時に"自分は一人前の人間ではない"と落ち込むかたもいます。ひどい場合はうつ状態になることもある。高齢で仕事をリタイアして社会における役割が減るなか、車の運転は自分が社会人として世間から認められる数少ない証です。ゆえに免許を返納すると、"自分は誰かに頼らないと何もできない人間だ"と自信を喪失してしまうんです」  認知症を患っている場合、免許返納が完全に裏目に出ることもある。  「軽度認知障害(MCI:認知症の前段階)の段階で免許を取り上げると、認知機能が急速に低下し、重篤な認知症になるリスクが高い。運転しなくなると活動が低下し、脳も使わなくなるので、症状が悪化すると考えられます。早めの免許返納にはそうしたリスクもあります」(伊藤准教授)  ※女性セブン2015年12月10日号> とある。




















 誰しも、"優秀な病院" で診てもらいたいと望むが、さて "優秀な病院" を探すとなると、一般庶民にとっては判断材料もなければ、判断力も乏しい......。 "群馬大病院" のように、後に "リスキーな事実" が明らかになったとしても取り返しがつかないわけだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "群馬大病院" 関連記事

  倫理審査もなしに保険適用外の高難度腹腔鏡手術の事実、全国の他病院でも同様と判明!/当誌 2015.03.26


 今回注目する下記引用サイト記事肝臓がん手術などで認定の2機関 死亡率4倍/NHK NEWS WEB/2015.11.28 - 05:00 は、一般庶民からは到底、推測がつかない "病院の事情・実態" に関して、"専門医師の学会(日本肝胆膵外科学会)" が内部調査に基づき、"推薦し、付与していた認定" を "取り消す" というケースが二件! あったことを報じている。

 <肝臓がんすい臓がんの難しい手術を安全に行えるとして専門の学会から認定を受けていた大学病院など2つの医療機関が、実際には死亡率が平均の4倍にのぼり、手術の技量などが十分ではなかったとして日本肝胆膵外科学会から認定を取り消されていたことが分かりました。  肝臓がんやすい臓がんなどが専門の医師でつくる日本肝胆膵外科学会は、難易度の高い手術を安全に行える施設として、全国210余りの医療機関を認定していて、専門外の医師らが、患者をどこに紹介すべきか判断する際の重要な材料となっています。ところが、認定施設だった群馬大学附属病院と千葉県がんセンターで手術直後に患者が死亡するケースが相次ぎ、手術の技量不足が指摘されるなど大きな問題となりました。  このため学会が改めて調査したところ関東地方の大学病院と東海地方の市民病院>過去3年間の手術の死亡率が8%以上と認定施設の平均の4倍にのぼり、手術中の出血量が多いなど技量も十分ではなかったなどとして認定を取り消していたことが分かりました。学会は、これらの医療機関の名前を明らかにしていませんが、このほかにも死亡率が5%以上と平均の2倍以上になっている医療機関が6つあり手術に問題がなかったか、認定の取り消しも含めて検討を進めています。  日本肝胆膵外科学会の宮崎勝理事長は「認定施設は患者が病院を選ぶ基準にもなるために、厳しく調査した。肝臓やすい臓の手術は難しいものが多いため、質の担保につとめたい」と話しています。> とある。

 "エクソソーム" という、細胞が放出する "粒状の物質" の、その種々の機能については、この間にも注目してきたところだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "エクソソーム" 関連記事

 (1) "抗がん剤"を"エクソソーム"で大量にがん細胞へ送り込み"狙い撃ち"効果!(大阪府立大)/当誌 2015.11.25

 (2) がん細胞が"転移する仕組み"の一部を解明!がん新薬/分子標的薬開発への期待!(富大)/当誌 2015.07.10


 今回注目する下記引用サイト記事がんの転移、予測可能に 足場の粒先行させ定着/【共同通信】/2015.11.26 - 17:22 は、  <がん細胞転移する臓器を決めている仕組みをマウスの実験で明らかにした......血液検査で転移先が予測できる> という興味深い研究成果について報じている。

 <【ワシントン共同】 がん細胞転移する臓器を決めている仕組みをマウスの実験で明らかにしたと、米コーネル大の星野歩子博士(がん生物学)らのチームが26日までに英科学誌ネイチャーに発表した。血液検査で転移先が予測できるという。  チームによると転移ではまず、がん細胞から放出される「エクソソーム」という袋状の粒が、血液やリンパ液の流れに乗って別の臓器に移動し付着それを足場としてがん細胞が集まることが分かった。エクソソームの表面には特定の臓器にだけ取り付く小さな突起が出ており、どの臓器に転移するかは、この突起の種類によって決まっているという。> とある。

 あっと言う間の "接近!" に驚かされるのは、"がん" とともに "認知症" の蔓延だと言えそうである。
 もはや、誰もが "ひと(他人)事" では済まされなくなっており、どこにでもその片鱗の窺えるのが実情なのだ......。


 ◆ 参照 当誌過去の主な "認知症" 関連記事

 (1) "認知症初期支援"わずか 17% にとどまる現状!核となる専門医不足でチーム設置遅れ!/当誌 2015.11.02

 (2) 増えてきた"アルツハイマー病の治療薬"!気をつけておくべき"要注意事項"がありそう!/当誌 2014.05.01

 (3) "アルツハイマー型認知症"予防策の一つ!"有酸素運動"で"酵素:ネプリライシン"強化!/当誌 2014.04.01

 (4) アルツハイマー型認知症の進行を既存薬(脳梗塞予防薬「シロスタゾール」)内服で抑制!/当誌 2014.02.28


 今回注目する下記引用サイト記事おじいちゃんが豹変!「急に怒りっぽくなった人」に潜む認知症リスク/マイナビニュース/2015.10.07 は、 "記憶喪失や徘徊" にばかり目を向けていたかもしれない "認知症" に関して、その "初期" には、"急に怒りっぽくなる"(=易怒性 [いどせい] )という "はた目でも分かる" 症状のあること、について報じている。
 "認知症" もまた、"早期発見、早期対応・治療" が必須! とされているだけに、この "易怒性" という兆候は、見逃されるべきではなさそうだ。


 <【ママからのご相談】  40代。パート勤務しながら中学生と小学生の子を育てている主婦です。同居している80歳のおじいちゃん(夫の実父)はとても優しい人格者だったのに、ここ数か月で急に怒りっぽくなってしまい、驚いています。例えば、以前は、「今日の夕飯は子どもたちが大好きな焼肉でもいいですか?」と聞けば、 「ああ。わたしは肉はあんまり食べられないけど、どうぞ、どうぞ」とニコニコしながら答えてくれたのに、最近は、「わたしに断わりもなくそんなこと決めたのか」などと怒って言うのです。まるで人が変わってしまったようで、何かの病気ではないかと心配です。子どもたちは怖がるし、どうしたらいいでしょうか?  ● A. 認知症の初期症状の一つである"易怒性(いどせい)"かもしれません。早急に専門医の診察を受けましょう。  こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。ご相談ありがとうございます。  "年を取って怒りっぽくなる"こと自体は、別にこれといった病気などがなくても加齢にともなって自己抑制力が衰えることにより、その時々の感情がそのまま表れてしまいがちになるという意味においては、珍しいことではありません。  ただし、ご相談者様のお義父様のように、「元々は穏和な人格者だった」とか、「いつも優しく温厚で気品があった」と評されるような方が、突然人が変わったように怒りっぽくなったというような場合には、認知症の初期症状の一つである"易怒性"を疑ってかかる必要もありますので、早急に専門医の診察を受けることをおすすめします。  都内の大学病院神経内科で認知症患者さんの診察に携わる医師の見解をうかがいながら、お話を進めてまいりましょう。  "易怒性"が特に顕著なのは、"ピック病"という認知症だが、アルツハイマー病初期にも易怒性は出現する  『"易怒性"とは、ささいなことにイライラする、不機嫌になる、怒りだすといったように、"それまでとは人が変わったように怒りっぽくなる"認知症に特徴的な初期症状の一つです。易怒性が特に激しく現れるのは、"ピック病(前頭側頭葉変性症)"という若年性認知症ですが、より一般的な認知症である"アルツハイマー病"の初期や"MCI(認知症に至っていない軽度認知障害』"の時点から、易怒性は出現します』(50代男性/都内大学病院神経内科医師)  ......  ● 高齢者の易怒性に気づいたら、一日も早く認知症専門医のところへ連れていってあげてください  私事で大変恐縮ではありますが、筆者の父親は高度のアルツハイマー型認知症に起因する多臓器の衰弱により87歳でこの世を去りました。私が初めて父親に関して、「ひょっとして認知症ではないか」との疑念を持ったのは、父親の"もの忘れ"からではなく、父親が"ありえないくらい怒りっぽくなった"からでした。  父が亡くなって何年かが経とうとしている今、私は、「あの怒りっぽさに気づいたとき、すぐに病院に連れていけばよかったのかな」と思うことが時々あります。  『現代医学では、コリンエステラーゼ阻害剤を使用することによってアルツハイマー病の進行をある程度まで遅らせられることがわかっています。ドネぺジルという治療薬がそれに該当し、易怒性をはじめとして不眠や幻覚・妄想などの症状にも有効といわれています。ところがこの治療薬は、"アルツハイマー病の初期において有効"となっているため、現時点の認知症治療においては早期発見が絶対的に必要とされているのです』(50代男性/前出・神経内科医師)  ......  お義父様のちょっとした変化に気づかれたのは家庭の要として家族の一人ひとりと向き合われてきたご相談者様の大功績です。ぜひ、一日も早くお義父様を認知症専門医のところへ連れていってさしあげてください。  今の段階で対処されておけば、仮にお義父様がアルツハイマー型認知症であったとしても、急激な進行を食い止められる可能性が高いです。"善は急げ"です。早速、行動に移られてください。  ● ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)> とある。

 話を、"幸福とは何か?" にまで遡らせるならば、哲学論議となってしまい収拾がつかない。 だが、<心理学分野で確立されている幸福度の測定テスト> のアプローチに足掛かりを定めるならば、"幸福感" を "科学的に追及すること" も可能となるようだ。


 今回注目する下記引用サイト記事幸福感、右脳の構造で強弱...京大グループが解明/yomiDr. ヨミドク/2015.11.24 は、  <幸福を強く感じる人ほど、右脳の後部内側にある「楔前部(けつぜんぶ)」と呼ばれる領域が大きいこと> が解明された、と報じている。

 <幸福を強く感じる人ほど、右脳の後部内側にある「楔前部(けつぜんぶ)」と呼ばれる領域が大きいことを、京都大の佐藤弥(わたる)特定准教授(脳科学)らの研究グループが解明した。  これまで快感や不快感を感じた際に、楔前部が活動することは知られていたが、幸福感と大きさに関係があることが分かったのは初めて。論文は20日、英科学誌「サイエンティフィックリポーツ」(電子版)に掲載された。  研究グループは、10歳代~30歳代の男女51人に対し、楔前部の体積を磁気共鳴画像(MRI)で測定。一方で、心理学分野で確立されている幸福度の測定テストを実施した。テストは、他人に褒められた際の快感の強さや、自分の存在意義の大きさなどを1~7の数字で答えると、幸福の強さを数値で表すことができる。  研究グループが、楔前部の体積とテスト結果を分析したところ、幸福感が強い人ほど楔前部が大きく、弱い人ほど小さいという比例関係が明らかになった。楔前部の詳しい機能は明らかになっていないが、大きさは環境によって変化するといい、佐藤准教授は「楔前部の大きさの変化で治療の効果を確認できれば、うつ病など精神・神経疾患の有効な治療法の開発に役立つ可能性がある」と話す。幸福増進プログラムの開発や、異なる国や民族間での幸福度の比較研究への応用も期待できるという。  (2015年11月24日 読売新聞)> とある。

  "細胞(正常細胞/がん細胞)が分泌する微粒子" である "エクソソーム" という存在が、種々の視点で注目されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "エクソソーム" 関連記事

  < 「エクソソーム」という、細胞が分泌する微粒子の働きが、いろいろな観点で重視され始めている。......がん細胞が出す「エクソソーム」という特殊な物質が脳の血管を破壊することで、がん細胞が脳に転移することが明らかになった> ( 脳へのがん転移!がん細胞が出す特殊な物質(エクソソーム)が脳血管を破壊して発生!/当誌 2015.04.03


 今回注目する下記引用サイト記事 :  は、"抗がん剤の副作用(正常細胞への悪影響)" 抑止の観点から、"がん細胞" だけを "狙い撃ちする" という目的で、冒頭の "エクソソーム" いう存在を、"抗がん剤の運び屋" として利用する、という実験について報じている。

 <体内で細胞間のタンパク質輸送などを担う情報伝達物質「エクソソーム」抗がん剤を入れ、がん細胞に大量に送り込んで効果的に死滅させることに、大阪府立大や武庫川女子大(兵庫県西宮市)のチームが24日までに体外での実験で成功した。  チームの中瀬生彦大阪府立大特別講師(生物物理化学)は「がん細胞だけに届くよう工夫し、治療法の開発につなげたい」と話しており、近く動物実験を実施する計画という。  成果は英科学誌電子版に掲載された。> とある。

 "投薬" に関して、"副作用" と "個人差" があることの問題は、今や、ほぼ常識化している。 そして、この点は、増加の一途をたどる "認知症" と "抗認知症薬" についても当てはまる。

 今回注目する下記引用サイト記事認知症薬、審査に地域差 9県で少量投与認めず/【共同通信】/2015.11.21 - 18:30 は、既に、その "処方規定" が問題視されている "抗認知症薬の処方規定"(下記の感連記事参照)に関連して、  <認知症の進行を遅らせる抗認知症薬規定の有効量を下回って少量投与した場合、過去3年間で全国の国民健康保険団体連合会(国保連)のうち9県が医療機関からの診療報酬支払い請求を認めない査定をしたことが、共同通信の調査で21日、分かった。......個々の患者に適した認知症医療に向けた審査の在り方が課題> と報じている。

 <認知症の進行を遅らせる抗認知症薬規定の有効量を下回って少量投与した場合、過去3年間で全国の国民健康保険団体連合会(国保連)のうち9県が医療機関からの診療報酬支払い請求を認めない査定をしたことが、共同通信の調査で21日、分かった。26都県では、認めない査定はなかったとし、12県が少量投与を認めるべきだとするなど、抗認知症薬の扱いに地域差があった。  興奮などの副作用を避けるため少量投与した医師側が不利益を受けたとの指摘がある。個々の患者に適した認知症医療に向けた審査の在り方が課題となりそうだ> とある。

 こんなに即効的なものか! と恐れ入った覚えのあるのが、"神経ブロック" 注射。 繰り返す激痛の正体は "脊椎管狭窄症" であったが、もう10年も前の話。 ただ、つい最近も、わたしのこの経緯を知った知人が、同じ治療を受け、長年続いていた痛みを払拭させている。
 今回の注目記事は、"帯状疱疹" なのであるが、"神経ブロック療法" にも強い関心が向かう。


 ◆ 参照 当誌過去の "帯状疱疹" 関連記事

  <つい先ごろ、高齢の母親がどうも "その症状" が疑われたため、急遽、病院へと付き添ったところ、"まさに発症したばかり"、という診断がなされ、すぐさま "抗ウイルス薬" を処方して貰うという経緯があった。> ( "帯状疱疹"いち早い(72時間以内)治療が! 痛み長引く恐れや"神経痛"に移行の恐れも!/当誌 2015.09.05

 ◆ 参照 当誌過去の "神経ブロック" 関連記事

  <幸い、かつて治療してもらった "神経ブロック注射" は、あの悪夢のような "脊椎管狭窄症" の激痛をいとも簡単に抑えてくれていた。神経系との相性が良かったのであろう。> ( 再び、強い味方である "神経ブロック注射" の世話に ....../当誌 2009.07.04


 今回注目する下記引用サイト記事消えない帯状疱疹の痛み 神経ブロックで悪循環絶つ/日本経済新聞-日経ヘルス&メディカル/2015.11.22 - 06:00 は、いわゆる「帯状疱疹後神経痛」を、<神経ブロック療法などの治療を始めると、激痛を減らすことができる。痛みの緩和によって睡眠や食欲なども改善し、回復が促される> と解説しているが、自身の経験に照らし合わせると "なるほど感!" が伴う。

 <痛い! 赤い発疹も出てきた...。疲労やストレスで免疫力が低下した体を容赦なく襲う病気、それが「帯状疱疹」(たいじょうほうしん)だ。女性に多く、3人に1人がかかるといわれている。つらい痛みから解放され、跡を残さず治すには、素早い治療が鉄則だ。帯状疱疹の症状や治療について、3回に分けて解説する。最終回は、皮膚症状は消えたのに痛みが残るケースの治療について見ていこう。  皮膚の症状は治ったのに、痛みが消えない──。そんな症状が3カ月以上続くのが、「帯状疱疹後神経痛」だ。うずくような痛みや焼けつくような痛みが残り、日常生活にも支障が出る。年単位で続くことも珍しくない。  「発症初期から痛みがひどかった人や免疫力の低下した高齢者などは、神経のダメージが大きく、後遺症として神経痛が残りやすい」とNTT東日本関東病院ペインクリニック科の安部洋一郎部長は話す。  50代以下ではまず大丈夫だが、それでも皮膚症状が治った後に「関連痛」を引きずるケースがある。「この段階で神経ブロック療法などの治療を始めると、激痛を減らすことができる。痛みの緩和によって睡眠や食欲なども改善し、回復が促される」(安部部長)。  ■神経ブロック注射が効果的  神経ブロックは、痛みを感じる場所に局所麻酔薬を注射して、神経の興奮を一時的に遮断する治療法だ。痛みがあると交感神経が興奮して血流が悪くなり、痛み物質が滞ってますます痛みがひどくなる。痛みへの不安感も悪化要因になる。神経ブロックで一時的に痛みを取り除くと、この悪循環に歯止めがかかる。  「薬自体の作用時間は1時間程度だが、悪循環が絶たれることで数日~数週間にわたり効果が続く」と安部部長。このほか、鎮痛薬や抗うつ薬、漢方の桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)なども痛みの緩和に効果がある。  痛みが多少残っていても、極力体を動かすことが大事だという。「血流がよくなり、痛み物質も早く流される。自然治癒力が働いて神経も修復され、痛みが治まってくる」と安部部長は説明する。 ―― 以下略 ―― > とある。

 "がんの恐さ" を改めて知らしめるような出来事! 往年には、「憎らしいほど強い」と称された "北の湖" 理事長(62歳)であっただけに、驚きと同時に、"がんの無差別的な猛威(?!)" に意を留めざるを得ない......

 ◆ 参照 当誌過去の "直腸がん" 関連記事

 (1) "人工肛門"回避の可能性拡大!"直腸がん"に究極の手術"ISR"!肛門括約筋を一部温存!/当誌 2014.10.21

 (2) 直腸がん:"人工肛門"避け、手術しても"肛門機能"を残す新手法登場!高くない再発率!/当誌 2013.11.04


 今回注目する下記引用サイト記事北の湖理事長急死 20日朝に入院、夕方に容体急変/スポニチ/2015.11.21 は、横綱現役時代には、「憎らしいほど強い」と称された "北の湖" 理事長(62歳)が、  <20日午後6時55分、直腸がんによる多臓器不全のため、福岡市内の病院で死去した> と報じている。

 <大相撲の第55代横綱で日本相撲協会の北の湖敏満(きたのうみ・としみつ、本名・小畑敏満=おばた・としみつ)理事長が20日午後6時55分、直腸がんによる多臓器不全のため、福岡市内の病院で死去した。62歳。葬儀の日程、喪主などは未定。福岡国際センターで開催中の大相撲九州場所で同市内に滞在しており、20日朝、体調不良で病院に救急搬送されていた。  角界に衝撃が走った。北の湖理事長が急死した。20日夜、福岡市内の病院で報道陣に対応した玉ノ井広報部副部長(元大関・栃東)によると、死因は「直腸がん。多臓器不全」だった。同副部長は「容体が急変しました。きのう(19日)も元気に公務をこなしていた。いきなり、こういうことになって残念。何とも言えない」と言葉を詰まらせ、涙を浮かべて絞り出した。  協会関係者によると、同理事長は19日夜に持病の貧血の症状を訴え、20日朝に救急車で福岡市内の病院に運ばれて入院。血圧も低下したものの、点滴治療などで容体は安定したという。北の湖部屋の関係者は「意識はしっかりしている。血圧が低くて病院に行った」と話し、玉ノ井広報部副部長は「後半戦に入って疲れが出たのだろう」と説明。昼すぎまでは病室で今後の業務について思案していたという。だが、夕方になって容体が急変。病院に駆けつけた山響親方(元幕内・巌雄)によれば、最期に言葉を発することもなく息を引き取った。遺体は福岡県内の葬儀場に安置された後、21日に東京に向けて搬送される。  北の湖理事長は13年に大腸ポリープの手術を受け、今年7月には腎臓に尿がたまる両側水腎症で名古屋場所を途中休場。10月は腎臓がすぐれず都内の病院に入院した。今場所は初日のあいさつを腰痛を理由に休むなど、体調に不安を抱えていた。顔も含めた上半身は痩せ、立ったり座ったりなどは常に付け人の手を借りていた。それでも連日会場に姿を見せ、取材対応などをこなしていた。  ......> とある。

 抗がん剤=殺全身細胞薬は、がん完治の薬ではない!だから"やめどき"が必ずや訪れる! というのが、"抗がん剤" 治療を受ける患者の基本姿勢! と考えるのが妥当であるようだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "抗がん剤 やめどき" 関連記事

 (1) 結果的に「余命宣告」が、"抗がん剤の拒否"と"最期まで舞台に立とうという決意"とを!/当誌 2015.09.28

 (2) "抗がん剤副作用が原因"で死亡!遺族、病院など提訴!投与の見直しあれば...... (市川市)/当誌 2015.09.14

 (3) がん患者の苦悩10年前より減少、ただし"抗がん剤の副作用"など「身体の苦痛」は増加!/当誌 2015.09.10

 (4) "家に帰れるのは死ぬ数日前!"という切な過ぎる現状!緩和医療・在宅医療はいつ実現?!/当誌 2015.08.27

 (5) "抗がん剤のやめどき"!概して副作用が目立ち始める抗がん剤"開始から2週間後"辺り!/当誌 2015.05.21


 今回注目する下記引用サイト記事【あの有名人から学ぶ!がん治療】今井雅之さん「抗がん剤のやめどき」分からなく... /zakzak/2015.11.19 は、比較的若くして亡くなられた "今井雅之さん(大腸がん 享年54歳)" の "短い闘病期間" を振り返りつつ、 <今秋の舞台に立つという目標のために歯を食いしばって抗がん剤を続けられ、......「抗がん剤でがんを治す」と信じていたように思える> そんな今井さんが、<少なくとも亡くなる1ケ月以内まで抗がん剤治療を続けていたこと> そして、<激しいがんの痛みと抗がん剤の副作用の両方に耐えに耐え、限界を感じていた> ことを見つめ、 <そこまでして抗がん剤治療を続けるべきなのか? という大きな疑問> を踏まえながら、<抗がん剤治療には「やめどき」があり、自己決定を基に信頼する主治医と何度も話し合い、悔いのない選択をすること> という点に思いを寄せるレポートを伝えている。

 <■ 若さゆえに「抗がん剤のやめどき」がわからなくなった  今井さんは2014年7月に手術で大腸切除を受けた後、残ったがんに対して抗がん剤治療を受けられました。しかし食欲不振、不眠という副作用に悩まされて一時は寝たきり状態、外出は車椅子になったそうです。同年12月には、抗がん剤治療を休止し、免疫療法と食事療法に切り替えました。  しかし、翌年3月25日に抗がん剤治療を再開しています。あの記者会見の直前の出来事です。今井さんはこの時の抗がん剤治療について、「船酔いに42、43度のインフルエンザがきた感じ。苦しいのは食べれない、眠れない。ねえちゃん(女性と遊ぶこと)はどうでもよくなりました」と副作用の苦しみを話しています。  ......  あの記者会見を見て、今井さんは「抗がん剤でがんを治す」と信じていたように思いました。役者として再び舞台に立つことだけを考えて病院を転々とされたようです。4月30日の舞台降板を告げる会見時は、まだ入院中で抗がん剤治療中でした。テレビの映像を見たとき、「抗がん剤のやめどきだなあ」、と思いました。私は、治療前から体重が15パーセント以上落ちたときは、「やめどき」であると考えています。  ■ 「安楽死してもいい...」今井さんの言葉が投げかけた波紋  今井さんは、会見の中で「モルヒネで安楽死してもいいという表現をされました。激しいがんの痛みと抗がん剤の副作用の両方に耐えに耐え、限界を感じていたのかもしれません。どのような緩和医療を受けていたのかは知りませんが、そんな言葉を言わせるほど痛がっているということが、とても気になりました。  がん専門医の中には、「一昔前と今の抗がん剤治療はまったく違うので、昔の副作用のイメージは捨ててください」と言う人もおられるようですが、やはり、辛い副作用に苦しんでいる人は多く存在している、というのが現場にいる私の実感です。今井さんの会見を見て、そこまでして抗がん剤治療を続けるべきなのか? と大きな疑問も過りました。  ......  今井さんはあの会見のちょうど1ケ月後に旅立たれました。ということは、少なくとも亡くなる1ケ月以内まで抗がん剤治療を続けていたことになります。専門医の中には、亡くなる3ケ月前までに抗がん剤治療を中止すべきであると提唱している人もいるのですが、何をもって、「亡くなる3ケ月前」と判断できるのか? 実に曖昧な定義です。  現実には今井さんのように死の直前まで抗がん剤治療を行う場合が少なくありません。主治医の考えだけでなく、患者さんの強い希望でそうなることもあります。抗がん剤のやめどきに関しては、明らかな基準は無く、今後の医療の大きな課題です。  今井さんは今秋の舞台に立つという目標のために歯を食いしばって抗がん剤を続けられたのでしょう。大切なことは、本人と家族が後悔しないことです。今井さんは、結局、がんと診断され手術を受けたわずか10ケ月後の旅立ちとなりました。その間、少なくとも6軒の病院を転々とされたそうですが、普段より、私のような"かかりつけ医"はいなかったのだろうかと考えさされました。  今井さんの大腸がんの闘病から我々が学ぶべき点は、いくつもあります。  1)便潜血検査という簡便な方法により大腸がんの早期発見が可能であること。  2)がん患者さんはモルヒネなどで充分な緩和医療を受ける権利があること  3)抗がん剤治療には「やめどき」があり、自己決定を基に信頼する主治医と何度も話し合い、悔いのない選択をすること、などです。  今井さんの壮絶な闘いの軌跡は、テレビを通して我々に大きな教訓を与えてくれました。心よりご冥福をお祈りします。> とある。

  「見つけにくく、有効な薬も少なく、治癒は困難なことが多い」という意味において "難治" だと称される "胆管がん" の恐さについては、これまでに何度も注意を向けてきた。

 ◆ 参照 当誌過去の "胆管がん" 関連記事

 (1) 肝機能異常の放置は禁物!意外に多い「胆管がん」!"難治の胆管がん"の早期発見は?!/当誌 2015.09.06

 (2) 難治の"胆道がん(胆管がん、胆のうがん)"!"遺伝子異常"を特定! (国立がんセンター)/当誌 2015.08.13

 (3) 働き盛りの命奪う「胆管がん」の厳しい現実!難しい早期発見!有効薬少、治癒は困難!/当誌 2015.07.16

 (4) 印刷会社従業員などが相次いで発症の"胆管がん問題"で、初の研究拠点!(大阪市立大)/当誌 2015.03.09


 今回注目する下記引用サイト記事肝内胆管癌でも、この条件に合えば手術で5年生存率100% 756人の経過から/MEDLEY/2015.11.18 は、そうした "難治" の "肝内胆管がん" であっても、  <がんの大きさが2cm以内で、周りのリンパ節に転移がなく、周りの血管や胆管にがんが広がっていないとき、5年生存率は100%でした。> という "限定条件付きの治癒率" について報じている。

 <肝内胆管がん注.1)はがんの中でも死亡につながりやすいとされますが、その程度は発見されたときにどれほど進行しているかによって違います。東京大学などの研究班が、治療を受けた患者のデータの解析から、進行の度合いを分類する基準を検討しました。  (注.1) 肝臓の内部の胆管(肝内胆管)に出来たがん。肝臓の外部の胆管(肝外胆管)に出来たがんとは区別される(胆管がん)。  ◆ 手術後の患者756人のデータを解析  この研究は、肝内胆管細胞がん治療後の経過を予測する分類基準を作るため肝内胆管細胞がんを取り除く手術を受けた患者756人の情報から、診断時の特徴と、その後の経過の関係を調べました。  ◆ 5年生存率は100%  次の結果が得られました。  全生存率のデータは、患者の生存を予測する最小P値アプローチで、2cmをカットオフ値としたときに最もよく層別化された。最大径2cm以内肝内胆管細胞がんがあり、リンパ節転移がなく脈管浸潤がない患者15人の5年生存率は100%であり、このコホートがT1と定義された。リンパ節転移がなく遠隔転移がない(N0M0)患者267人の予後因子の多変量解析から、腫瘍の数、動脈浸潤があること、主要胆管浸潤があることが有意で独立した予後因子とされた。  がんの大きさが2cm以内で、周りのリンパ節に転移がなく、周りの血管や胆管にがんが広がっていないとき、5年生存率は100%でした。  手術のあとの経過を予測することは、手術以外の治療法と比べてどちらを選ぶかを決めるためにきわめて重要です。より正確に予測できる基準が作られることで、治療の結果をよくすることにつながるかもしれません。> とある。

 "iPS細胞" 技術の進展は、"iPS細胞" の "培養" 方法の開発を促すことで、"培養" の "効率化" を推進させている。 "再生医療" への応用の際には、短時間に膨大な量の "iPS細胞" が要請される実情が控えているからなのであろう。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞 培養" 関連記事

 (1) "iPS細胞"で作った細胞集団から"特定の細胞"だけを正確に選別成功!(京都大iPS細胞研)/当誌 2015.05.23

 (2) iPS細胞移植手術、"他人の細胞からのiPS細胞作製"でコスト大幅減!手術待ち期間短縮!/当誌 2015.03.23

 (3) "iPS細胞"作製時における"組み込み遺伝子"の作用解明!"iPS細胞を作る新方法"の開発?!/当誌 2014.08.06

 (4) iPS細胞 低コスト(従来の1/10!)培養液を開発(慶大)!再生医療では大量の細胞が必要!/当誌 2014.05.07

 (5) iPS細胞を、シャーレ使わず大量生産する技術開発(京大)!"iPS細胞応用再生医療"加速!/当誌 2014.04.27


 今回注目する下記引用サイト記事iPS自動培養装置を開発 熟練の技で、京大チーム/【共同通信】/2015.11.17 - 19:32 は、<京都大の岩田博夫名誉教授らのチーム> が、<人工多能性幹細胞(iPS細胞)を培養する熟練研究者と同じような動作のできる自動培養装置> を開発した、と報じている。

 <人工多能性幹細胞(iPS細胞)を培養する熟練研究者と同じような動作のできる自動培養装置を京都大の岩田博夫名誉教授らのチームが開発し、17日付の英科学誌電子版に発表した。  iPS細胞は体のさまざまな組織や細胞になる能力があり、岩田名誉教授は「高品質なiPS細胞を安定供給し、創薬や再生医療の研究に貢献できる」と説明している。  チームによると、iPS細胞は環境の影響を受けやすい繊細な細胞で、培地の交換などで高度な技術が必要。装置の開発に当たっては、熟練研究者の作業の様子を動画で撮って解析し、動作を再現できるようにした> とある。

 がんに関する "早期発見" は、"膵臓(すいぞう)がん、胆管がん" のように必須! だと見なされているもの以外でも、概ね、その種類を問わず重要視されている。


 今回注目する下記引用サイト記事男女ともに注意が必要なのは「胃ガン」 - 早期発見のため年に1回検診を/マイナビニュース/2015.11.16 は、<男女ともに注意が必要なのは「胃ガン」> だと、改めて「胃ガン」に対して注意を喚起し、<早期発見のために年に1回は検査を受けること> を推奨している。

 <メットライフ生命はこのほど、同社Webサイト内の「MetLife Online」にて、「男女ともに注意が必要なのは胃ガン」と題したコンテンツを公開した。同コンテンツでは、胃ガンの罹患(りかん)率の高さや早期発見の大切さなどを説いている。  まずは、がん研究振興財団「がんの統計'14」より「部位別予測がん罹患数(2014)」の結果を紹介。それによると、男性の部位別予測ガン罹患数は「1位: 胃ガン、2位: 肺ガン、3位: 前立腺ガン」、女性は「1位: 乳ガン、2位: 大腸ガン、3位: 胃ガン」となっている。このことから同社は、「いずれも性別に特有のガンが上位に来ているが、性別や年齢を問わず、罹患率が高いのは"胃ガン"といえそうだ」と警告している。  早期発見の大切さに関しては、ガンと診断されてから5年後に生存している人の割合を「5年生存率」と呼び、ガンの進行を一般的にステージI~IVと表現していることを踏まえて、胃ガンの5年生存率をステージ別に見たデータを紹介している。それによると、早期の胃ガンであるステージIほど5年生存率が高いことが確認できる。同社は、「胃ガンを早期のうちに発見し治療を開始できれば、約97.8%の人は完治すると言い換えることもできる」とコメントしている。  また、「もし治療していく中で手術が必要になった場合でも、早期発見だった場合とそうでなかった場合で、手術方法にも違いがでてくる」と解説。早期発見の場合は、体への負担が軽い内視鏡での手術で済む場合が多いが、早期発見ではなかった場合は、体に負担のかかる腹腔(ふくくう)鏡や開腹手術などが必要になってくるという。  そこで、早期発見する方法のひとつとして、バリウムを飲んで写真を撮るエックス線検査や胃カメラ(内視鏡)を使用する「胃ガン検診」を紹介。バリウムを飲むことに抵抗がある人も多いようだが、近年の医療機関では、飲む量が少なくなり、ネバネバしたものからサラサラしたものへ変化した高濃度低粘性バリウムが採用されており、飲みやすく進化しているそうだ。これまで苦手意識を持っていた人も安心でき、胃粘膜表面の描出力が良くなるなど性能面でも格段に進歩してきていると評し、早期発見のために年に1回は検査を受けることをすすめている。> とある。

 不幸にして、"原発事故" が発生しないとは言い切れないのが現状。 そして、その際に懸念される一つが、"被ばく" であり、"甲状腺がん" であると考えられている。

 ◆ 参照 当誌過去の "原発 甲状腺がん" 関連記事

 (1) "原発作業員"の"がん死亡リスク" 増加! 低線量被ばく(100ミリシーベルト以下)でも!/当誌 2015.10.24
 (2) 「被ばくで発症」と主張する分析結果!福島原発事故後見つかっている"甲状腺がん"!/当誌 2014.10.08
 (3) 福島で"甲状腺がん"増加か!? 子ども4人 放射線影響か確認 チェルノブイリの前例も!/当誌 2014.12.25


 今回注目する下記引用サイト記事川内原発 再稼働後初のヨウ素剤配布/NHK NEWS WEB/2015.11.15 - 13:00 は、そうした "被ばく" と、それに伴う "甲状腺がん" 発症可能性へのリスク対応策として、再稼働原発の周辺住民に "ヨウ素剤の配布!" が行われている、と報じている。

 <国内の原発で唯一稼働している、九州電力川内原子力発電所の地元の鹿児島県薩摩川内市で15日、再稼働後初めて、周辺の住民を対象に原発事故の際に甲状腺の被ばくを防ぐためのヨウ素剤の配布が行われました。  ヨウ素剤は、原発事故の際に服用すると甲状腺の被ばくを防ぐ効果があり、国の指針では原発からおおむね5キロ圏内の住民にはあらかじめ配布することになっています。しかし、九州電力川内原子力発電所の周辺地域では、対象の住民のおよそ3割に当たる1300人近くがヨウ素剤を受け取っていませんでした。  再稼働後では初めてとなるヨウ素剤の配布は、鹿児島県と薩摩川内市が行ったもので、15日は周辺の住民およそ100人が訪れ、県の担当者からヨウ素剤の服用や管理について注意点の説明を聞いたあと、医師の問診を受けたうえで受け取っていました。  ヨウ素剤の配布を巡っては、鹿児島県や薩摩川内市に対し「使い方や効果がよく分からない」という声が寄せられ、市はことし8月から受け取っていない住民を対象に戸別訪問をして、受け取りを呼びかけてきました。15日の配布を終えても、まだ受け取っていない住民もいて、県と市は引き続き呼びかけたうえで、来年4月以降にも再び配布を行うことにしています。> とある。

 "がん発症" と "遺伝子異常" との関係が、実際上のケースでも次々と確認されるようになり、"がん治療" に向けた "遺伝子異常" 検査が注目を浴びている。

 ◆ 参照 当誌過去の "国立がん研究センター 遺伝子異常" 関連記事

  <国立がん研究センターのグループは、胆管がんと胆のうがんの遺伝子解析を大規模に実施し、がんの原因となる遺伝子異常を32個見つけた。2008年に始まった国際がんゲノムコンソーシアムの一環として、日本が解析を担当した。有効な治療法が確立していない難治がんの治療法開発につながると期待される。......米国では、がん患者ごとに遺伝子異常を詳しく調べて対応する薬を使う大規模な臨床試験が始まっている......> ( 難治の"胆道がん(胆管がん、胆のうがん)"!"遺伝子異常"を特定! (国立がんセンター)/当誌 2015.08.13


 今回注目する下記引用サイト記事100種類の遺伝子異常検査=国立がん研、患者に応じ治療へ-来年1月から臨床研究/時事ドットコム/2015.11.13 - 19:19 は、 上記の "両者の密接な関係" を焦点に、<日本人のがん患者に多い約100種類の遺伝子異常2週間で検査し、それぞれの患者の適切な治療法選択に役立てる臨床研究> を、国立がん研究センターが国内で初めて行う>、と報じている。

 <  国立がん研究センターは13日、日本人のがん患者に多い約100種類の遺伝子異常2週間で検査し、それぞれの患者の適切な治療法選択に役立てる臨床研究を国内で初めて行うと発表した。来年1月から中央病院(東京都中央区)と東病院(千葉県柏市)の患者を対象に始め、検査は信頼性を確保するため内部で行う。  近年、乳がんや肺がんなどを引き起こす強力な遺伝子異常が相次いで発見され、特効薬が開発されて劇的な治療効果を上げるケースが出始めている。個別の遺伝子検査も行われるようになったが、時間と費用がかかるため、同センター研究所が2013年、さまざまながんを引き起こす約100種類の遺伝子異常をまとめて検査する方法を開発した。  同センターは臨床検査機器会社シスメックス(神戸市)と共同で、中央病院に専用検査室を開設した。担当医が遺伝子検査が有効と判断した場合、患者に説明した上でがん組織を採取し、最新装置で解析。結果を専門家チームで話し合い、患者に最も適した薬や治療法を選択する。1年目は約200人を想定する
 同センターは13年7月から昨年10月まで、患者約130人を対象に有効性を検証した。その中には、卵巣がんが肺に転移し、既存の抗がん剤が効かない患者で原因の遺伝子異常が分かり、製薬会社の新薬治験に参加してがんが大幅縮小したケースがあった。  中央病院の藤原康弘副院長は記者会見で「がん診療は臓器別に対応してきたが、これからは個別化医療の時代になる」と話した。
(2015/11/13-19:19)> とある。

 ヒトの "iPS細胞" から "神経細胞" を作り出し、治療や研究に応用する多くのアプローチが実施されている。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞 神経細胞" 関連記事

 (1) 脳に"iPS神経細胞"移植へ!"パーキンソン病"治療めざす臨床研究!(京大iPS細胞研究所)/当誌 2015.05.20
 (2) 人の皮膚細胞から神経細胞作製!化合物加え!拒絶反応が起こりにくい!(京都府立医大)/当誌 2015.05.04
 (3) iPS細胞を培養し"軸索"(視覚情報を脳へ伝える)を持った視神経細胞作製!(国立成医研)/当誌 2015.02.12
 (4) "iPS細胞"経由の"神経細胞"移植でパーキンソン病を治療! 4年後に治験の計画(京大)!/当誌 2014.08.23
 (5) "iPS細胞"の応用で、神経の難病:"筋萎縮性側索硬化症(ALS)"の進行を遅らせる(京大)!/当誌 2014.06.28


 今回注目する下記引用サイト記事iPS 大脳皮質や脊髄を簡単に作り分ける/NHK NEWS WEB/2015.11.14 - 06:58 は、上記のような動向に弾みをつけるであろう、<ヒトのiPS細胞から脳の大脳皮質脊髄など体のさまざまな部位の神経細胞を簡単に作り分ける方法> が開発された、と報じている。

 <ヒトのiPS細胞から脳の大脳皮質脊髄など体のさまざまな部位の神経細胞を簡単に作り分ける方法を慶応大学などのグループが開発しました。  この研究を行ったのは、慶応大学医学部の岡野栄之教授らのグループです。グループでは、iPS細胞を神経細胞に変化させる際、4種類の薬剤を使って特定のたんぱく質の働きをコントロールすると、作りだされる神経細胞の種類を変えることができることを発見しました。そして、薬剤の濃度を変える事で大脳皮質や中脳、脊髄など6種類の神経細胞を作り出すことができたということです。  アルツハイマー病の患者では、脳の大脳皮質の細胞に異常が起きて死ぬ一方、脊髄などの神経細胞には異常が起きないことが分かっていて、研究グループでは、特定の患者のiPS細胞から大脳皮質や脊髄などを作りだし、遺伝子の働きを比較すれば、より詳しい病気のメカニズムの解明につながるとしています。  岡野教授は「アルツハイマー病で大脳皮質の神経細胞だけがなぜ死にやすいのか、研究が進められれば、病気の進行を抑える薬の開発につながるのではないか。また統合失調症など、どの細胞に異常が出るのかよく分かっていない病気の治療法の開発にもつながる」と話しています。> とある。

 "がんの早期発見/早期治療" という考え方をさらに推し進めるなら、"がん(細胞)化" 直前、または "初期のがん細胞" の段階での予防対策をどうするかということになる。 現に、そうした研究も始められている。

 ◆ 参照 当誌過去の "正常細胞 がん細胞" 関連記事

  <北大遺伝子病制御研究所の研究チームは26日、初期段階のがんの治療や予防に役立つ低分子化合物を見つけることに成功したと発表した。この低分子化合物を、初期のがん細胞の周辺にある正常な細胞に加えることで、がん細胞を排除する能力が高まるという。......人間の身体には少数の変異を持つ「がん前段階」の細胞が存在するが、それを予防的に排除する治療法は見つかっておらず、今回の発見で、薬によるがんの予防を実用化できる可能性が出てきた。  研究チームによると、今回はスクリーニング(ふるい分け)という手法で、正常細胞が持っている変異細胞を攻撃する能力を促進させる低分子化合物を見つけた。この低分子化合物を実際にマウスや哺乳類の培養細胞に加えてみると、正常細胞の攻撃力が増すことを確認できた。> ( 正常細胞による"がん攻撃力"強化!北大チームが"低分子化合物"発見!がん予防薬に道!/当誌 2015.10.29


 今回注目する下記引用サイト記事前がん細胞の排除高める物質発見 北大、予防薬の開発に期待/【共同通信】/2015.11.12 - 16:20 は、 上記の関連記事と同一、または続報かと思われるが、 <体内でがん細胞に変化し得る「前がん細胞」を周囲の正常細胞が攻撃、排除する機能を高めてくれる化学物質を北海道大などの研究グループがイヌなどの細胞を使った実験で初めて発見した。がん予防薬の開発につながる可能性がある> と報じている。

 <体内でがん細胞に変化し得る「前がん細胞」を周囲の正常細胞が攻撃、排除する機能を高めてくれる化学物質を北海道大などの研究グループがイヌなどの細胞を使った実験で初めて発見した。がん予防薬の開発につながる可能性がある。12日までに英科学誌電子版に発表した。  北大遺伝子病制御研究所の藤田恭之教授によると、イヌの培養細胞を人為的に前がん細胞に変化させ、その周囲にある正常細胞に約1万種の抗生物質などを投与し、それぞれ効果を調べていった。  この結果、抗生物質を改造した化学物質「VC1―8」が正常細胞への副作用が少なく、前がん細胞への攻撃力を高める効果が大きかった> とある。

 "免疫(細胞)機能" を、がん治療に役立てようとする "がん免疫療法" のアプローチに "注目される新たな研究成果" が加わっている。

 ◆ 参照 当誌過去の "iPS細胞 免疫細胞" 関連記事

 (1) "免疫"活用"がん細胞"攻撃!慶大や京大が種々のアプローチで、"がん免疫治療法"研究!/当誌 2015.10.06

 (2) <東京大の中内啓光教授らはiPS細胞から作った免疫細胞でがんを小さくする実験にマウスで成功した。体内でうまく働かなくなった免疫細胞の能力をよみがえらせて、がんを攻撃する。......実験ではウイルスに感染してがん化したヒトの細胞をマウスの体内に移植し、このがん細胞を攻撃する免疫細胞をiPS細胞から作り出して体内に入れた。免疫細胞が盛んに働き、がんは20分の1ほどに縮小した。免疫細胞を入れないマウスでは、がんは10倍の大きさになった。......研究チームは、攻撃能力の落ちた免疫細胞を取り出してiPS細胞に変えて育てると、免疫細胞が若返り攻撃能力が回復することを実証した。この仕組みを応用したがん免疫療法の実用化を目指す。> ( 攻撃能力の落ちた"免疫細胞をiPS細胞に変えて増殖"!免疫細胞が若返り攻撃能力回復!/当誌 2015.08.31


 今回注目する下記引用サイト記事iPSで作った免疫細胞でがんの縮小に成功/NHK NEWS WEB/2015.11.11 - 14:40 は、 上記の関連記事 (2) の "続報" になろうかと思われるが、 <iPS細胞を使って体内の異物を攻撃する免疫細胞「キラーT細胞」を作り出し、マウスに投与することでがんを10分の1以下に縮小させることに東京大学などのグループが成功し、がんの新たな治療法の開発につながると期待されます> と報じている。

 <iPS細胞を使って体内の異物を攻撃する免疫細胞「キラーT細胞」を作り出し、マウスに投与することでがんを10分の1以下に縮小させることに東京大学などのグループが成功し、がんの新たな治療法の開発につながると期待されます。
この研究を行ったのは東京大学の中内啓光教授らのグループです。  グループでは、ヒトのiPS細胞から、体内の異物を攻撃するキラーT細胞と呼ばれる免疫系の細胞を作り出しました。そして、このキラーT細胞をがんのマウスに投与したところ、がんの大きさが10分の1以下になり半年後の生存率も60%と3倍に高まったということです。  免疫を担うキラーT細胞は、通常老化が早く増殖力がすぐに弱まってしまいますが、iPS細胞から作り出すと若返ったかのように増殖力を再び取り戻し、がん細胞を殺す効果も持続したということです。  中内教授は「今回、世界で初めてiPS技術で若返らせた細胞を使い、体内で腫瘍を小さくできることを示せた。数年以内に実際にヒトに投与して安全性や効果を確かめる臨床研究を始めたい」と話しています。
> とある。

  "遺伝子治療/操作" のアプローチが、"がんや難病" の有力な治療法として採用され始めている。 すでに、<寝たきり難病"芳香族アミノ酸脱炭酸酵素(AADC)欠損症"> に対する "国内初" の "遺伝子治療(自治医大)" については、この7月に注目した。

 ◆ 参照 当誌過去の "AADC欠損症" 関連記事

  <自治医科大の山形崇倫教授らのチームは1日、全身の筋肉がうまく動かず、寝たきりになってしまう小児の神経難病に対する遺伝子治療を、国内で初めて実施したことを明らかにした。  この難病は「芳香族アミノ酸脱炭酸酵素(AADC)欠損症」と呼ばれ、神経の間で信号を伝える物質が、生まれつき作れない。  チームは、厚生労働省の承認を得た上で、6月29日、AADCを作る遺伝子を組み込んだウイルスを、15歳の男性に投与した。同様の治療は台湾で16例行われ、一部は介助付きで歩けるようになったという。> ( 寝たきり難病"芳香族アミノ酸脱炭酸酵素(AADC)欠損症"の15歳に遺伝子治療(自治医大)!/当誌 2015.07.04


 今回注目する下記引用サイト記事遺伝子治療で難病改善 AADC欠損症の子ども/【共同通信】/2015.11.10 - 18:27 は、 上記関連記事の続報に位置するもので、 <自治医大は10日、遺伝子の異常で脳内の神経伝達物質が作れず寝たきりになる子どもの難病「芳香族Lアミノ酸脱炭酸酵素(AADC)欠損症」の患者2人に遺伝子治療を実施し、効果があったと発表した。ほかの神経難病の治療法開発にもつながる> と報じている。

 <自治医大は10日、遺伝子の異常で脳内の神経伝達物質が作れず寝たきりになる子どもの難病「芳香族Lアミノ酸脱炭酸酵素(AADC)欠損症」の患者2人に遺伝子治療を実施し、効果があったと発表した。ほかの神経難病の治療法開発にもつながるという。  AADC欠損症は、国内では6人が診断されているまれな病気。神経伝達物質ドーパミンの合成に必要な酵素が生まれつきなく、生後1カ月以内に発症する。全身硬直などの発作を繰り返し、首が据わらないまま寝たきりになり、有効な治療法はなかった。  同大は、AADCが減る病気のパーキンソン病でも遺伝子治療による臨床研究を進めている> とある。

 "膵臓がん" は早期では自覚症状が少なく、約6割が手術不可能な進行がんの状態で発見される、"治療が困難ながん!" である。 そのため、"予防と早期発見!" とが、他のいかなる悪性腫瘍に増して重要となってくる、とされている。

 ◆ 参照 当誌過去の "膵臓がん" 関連記事

 (1) <"膵臓がん" は、悪性腫瘍の中で最も死亡率が高いものの一つ(5年生存率は5%にも満たない)とされている。 と言うのも、"膵臓がん" は早期では自覚症状が少なく、約6割が手術不可能な進行がんの状態で発見される、"治療が困難ながん!" だからだそうである。 そのため、"予防と早期発見!" とが、他のいかなる悪性腫瘍に増して重要となってくるようだ。......> ( 味の素 "血液検査"で膵臓がんリスク判定 早期発見!人間ドックのオプション検査開始!/当誌 2015.06.15
 (2) 早期発見が困難、治療が困難な"すい臓がん"に対する"開発中ワクチン投与"の治験開始!/当誌 2014.10.20
 (3) すい臓がんを"血液検査"で早期発見(味の素)!早期では"自覚症状"が少ないすい臓がん!/当誌 2014.10.09


 今回注目する下記引用サイト記事早期膵臓がんの目印特定 検診実用化へ、神戸大検証/ 【共同通信】/2015.11.09 - 20:38 は、その "早期発見が難しい膵臓がん" に関して、<手術が可能な比較的早期の膵臓がんの目印となる血液中の物質を特定した> と報じている。

 <手術が可能な比較的早期の膵臓がんの目印となる血液中の物質を特定したと、国立がん研究センター研究所(東京都)の本田一文ユニット長らのチームが9日付の英オンライン科学誌に発表した。検診としての実用化が可能か、神戸大とともに近く検証を始める。  チームは米国立がん研究所との研究で、コレステロールの形成に関与するタンパク質「ApoA2」の一種が、ステージ(進行度)1や2の膵臓がん患者の血液では健康な人の6割程度まで減少していることを確認した。日本人の血液検体でさらに調べると、早期のがんのほか、慢性膵炎など、がんにつながる危険性がある病気も識別できたという。> とある。

 "がんの宣告" を受けた患者ご当人の、"驚きと辛さ" は察して余りある。
 ところが、そのご当人にお子さんがいる場合、そのお子さんが、"何かにつけて影響を受けざるを得ない!" という事実の重みは、意外と甚大であるに違いない......。


 今回注目する下記引用サイト記事親ががんと診断される子ども、年間8万7千人/yomiDr. ヨミドク/2015.11.09 は、 <親ががんと診断される子どもは、年間8万7017人に上る> という推計を報じ、 <がんの宣告子どもにも大きな影響を与える同様の境遇の子どもたちをつなぐ病院内の仕組み作りや、経済的な支援策などが必要になる> と、注意を喚起している。

 <がんと診断された時、18歳未満の子どもがいる患者は、年間5万6143人に上るとの推計値を、国立がん研究センター(東京都中央区)が初めて算出した。親ががんと診断される子どもは、年間8万7017人に上ると推計している。  同センター中央病院の5年間の入院患者データから発生割合を計算し、主な自治体が行った2010年の地域がん登録や、主要な病院が行った11年の院内がん登録のデータに当てはめて、推計値を導き出した。  親が患うがんの種類では、父親胃がん(15・6%)と肺がん(13・2%)母親乳がん(40・1%)と子宮がん(10・4%)が多かった。診断時の平均年齢は、父親が46・6歳、母親は43・7歳。  同センターがん政策科学研究部の井上泉研究員は「がんの宣告子どもにも大きな影響を与える同様の境遇の子どもたちをつなぐ病院内の仕組み作りや、経済的な支援策などが必要になる」としている。  (2015年11月9日 読売新聞)> とある。

 何らかのかたちで "遺伝子操作" を実施して "がん治療" に役立てようとするアプローチは、もはや、めずらしいものではなくなっている。

 ◆ 参照 当誌過去の "遺伝子操作" 関連記事

 (1) "がん免疫療法"新動向:"改変リンパ球"でがん攻撃!2年以内メド医師主導治験(山口大)/当誌 2015.10.01
 (2) 寝たきり難病"芳香族アミノ酸脱炭酸酵素(AADC)欠損症"の15歳に遺伝子治療(自治医大)!/当誌 2015.07.04
 (3) "遺伝子"(GJB2)注射で遺伝性難聴改善 マウスで成功、根本的治療法開発へ!(順天堂大)/当誌 2015.04.08
 (4) 難病/進行性骨化性線維異形成症(FOP)患者の"iPS細胞" 遺伝子操作で修復!(京大チーム)/当誌 2015.03.14
 (5) 病気などの"原因遺伝子"が次々明らかに! "遺伝子操作"が治療の決め手となる趨勢か?!/当誌 2013.09.12


 今回注目する下記引用サイト記事遺伝子操作細胞で英1歳女児の白血病を治療、世界初/AFP BB NEWS/2015.11.06 - 16:41 は、  <英ロンドン(London)のグレート・オーモンド・ストリート病院(GOSH)は5日、白血病を患う1歳女児に対し遺伝子操作した細胞を使ったがん治療を世界で初めて行い、成功した> と報じている。

 <【11月6日 AFP】英ロンドン(London)のグレート・オーモンド・ストリート病院(GOSH)は5日、白血病を患う1歳女児に対し遺伝子操作した細胞を使ったがん治療を世界で初めて行い、成功したと発表した。  この女児レイラ・リチャーズ(Layla Richards)ちゃんは、生後わずか14週間で小児がんに多い急性リンパ性白血病と診断された。抗がん剤治療や骨髄移植が試みられたが、再発してしまい、レイラちゃんの両親は医師から終末期医療も考慮するようにと告げられていた。  そこへGOSHから新しい治療法の臨床試験を受けないかとの打診があった。  この治療法では、健康なドナーから提供された白血球とT細胞を操作し、薬剤耐性のある白血病細胞を攻撃・死滅させるよう改変遺伝子操作された細胞「UCART19」をレイラちゃんに少量注入した。数週間後、効果があったことが両親に報告されたという。  医師団は、この実験的治療はまだ1回しか実施しておらず今後も成果の積み重ねが必要だとしつつ、極めて有効な治療法となる可能性があると指摘。GOSH顧問を務める免疫学者で、ロンドン大学(UCL)小児保健研究所(Institute of Child Health)の細胞・遺伝子治療の専門家、ワシーム・カシム(Waseem Qasim)教授は「再現できれば、白血病をはじめとするがん治療にとって非常に大きな前進だ」と述べている。(c)AFP> とある。

 乳がんは世界的に増加傾向にあり、特に日本で乳がんの死亡率が上昇している。早期発見、早期治療が極めて重要>( 下記記事 ) であるため、否が応でも "乳がん検診" のあり方に関心が集まる。

 今回注目する下記引用サイト記事超音波併用で発見率1.5倍に 乳がん検診全国大規模調査で判明 は、  <全国の乳がん検診で推奨されているマンモグラフィー乳房エックス線検査)に超音波検査を併用した場合、40代女性の早期がんの発見率が約1.5倍になった> との調査結果について報じている。

 <全国の乳がん検診で推奨されているマンモグラフィー乳房エックス線検査)に超音波検査を併用した場合、40代女性の早期がんの発見率が約1.5倍になった、との調査結果を東北大学大学院医学系研究科の大内 憲明(おおうち のりあき)教授らの研究グループがまとめ、5日発表した。国内の約7万6千人を対象にした結果で、研究グループは「乳がん検診で二つの検査の併用が有効である可能性を大規模調査で示したのは世界でも初めて。死亡率の低下につながるか調査研究を続ける」としている。研究成果は、英医学誌ランセットに掲載された。研究は日本医療研究開発機構(AMED)の支援により行われた。  研究グループは、2007年から11年の間に検診を受けた全国約7万6千人の40代女性を対象に同意を得た上で調べた。検査の際の「マンモグラフィー単独群」と「マンモグラフィー超音波併用群」とに分け、検診結果と精密検査を経てがんと確定した症例数などを比較、分析した。  その結果、単独群の発見率は0.32%、併用群は0.50%となり、発見率は約1.5倍高かった。また、早期がんの段階で見つかった割合は、単独群では発見されたがん全体の68%併用群では78%で、併用群の方が早期発見できる割合も高かった。  乳がんは世界的に増加傾向にあり、特に日本で乳がんの死亡率が上昇している。早期発見、早期治療が極めて重要で、マンモグラフィーは乳がん死亡率を下げる効果が証明され、40代以上の検診として推奨されている。しかし、若年の女性は乳腺組織の密度が高いことなどから検査精度が落ちる、との指摘があった。このため40代の女性での超音波検査の併用効果が注目されていた。  今回の結果は、今後全国の検診内容に影響する可能性がある一方、費用や検査時の身体的負担などの問題もある。併用検査実施の最終的可否判断のためには今後も研究が必要だ。> とある。

 "がん細胞" と "免疫細胞" との関係では、"がん細胞" が "免疫の働きを抑える機構" ( "制御性T細胞" ) を持つため、この "機構" を、逆に抑制することで "免疫細胞" に "がん細胞" を攻撃させる...... 、という治療アプローチが注目されたりもしている。

 ◆ 参照 当誌過去の "制御性T細胞" 関連記事

  <さまざまな免疫の仕組みを活用し、がん細胞を攻撃する治療法の研究が進んでいる。 慶応義塾大学などはがん細胞が免疫の働きを抑える機構を解除する技術を開発し、腫瘍をたたく効果を動物実験で確認した。......> ( "免疫"活用"がん細胞"攻撃!慶大や京大が種々のアプローチで、"がん免疫治療法"研究!/当誌 2015.10.06

 今回注目する下記引用サイト記事抗がん剤効かない患者、免疫細胞活性化薬が効果/yomiDr. ヨミドク/2015.11.06 は、  <従来の抗がん剤効かない患者に、がんを攻撃する免疫細胞を活性化する薬を投与する小規模な臨床試験(治験)で、一定の効果が確認された> と報じている。 <一部のがんでは、「制御性T細胞」(Tレグ)と呼ばれる細胞が過剰に働き、がんを攻撃する免疫細胞の機能を低下させることが知られている。そこで、チームは、Tレグを減らして免疫細胞を活性化し、がんをたたく作戦を試した> というのである。

 <従来の抗がん剤効かない患者に、がんを攻撃する免疫細胞を活性化する薬を投与する小規模な臨床試験(治験)で、一定の効果が確認されたと、愛知医科大と国立がん研究センターなどの研究チームが、米医学誌に発表した。  チームは治験規模を拡大して効果を詳しく調べ、早期の実用化を目指す。  一部のがんでは、「制御性T細胞」(Tレグ)と呼ばれる細胞が過剰に働き、がんを攻撃する免疫細胞の機能を低下させることが知られている。そこで、チームは、Tレグを減らして免疫細胞を活性化し、がんをたたく作戦を試した。  白血病の治療薬「ポテリジオ」に、Tレグを減らす作用があるとの研究報告が出たことが、治験検討のきっかけとなった。  チームは2013年から、国立がん研究センターなど4か所で、肺がんや食道がんの患者10人にポテリジオを投与した。最長で約9か月間、経過を見たところ、全員、Tレグが減り、このうち、4人は、がんが一時、縮小したという。一部の患者で皮膚に発疹が出たが、重い副作用はなく、治療の安全性は確認できたとしている。  Tレグの発見者は坂口志文・大阪大教授(免疫学)で、ポテリジオを開発したのは協和発酵キリン(本社・東京)だ。医療関係者の間では、日本発の研究成果と薬剤の組み合わせによる新しいがん治療法に発展する可能性を期待する声も出ている。  近年、免疫の研究が進み、従来、効果が不十分とされていた「がん免疫療法」も見直されている。今回と異なる仕組みで、免疫細胞のブレーキを外す新薬も登場している。  チーム代表の上田龍三・愛知医科大教授は「まだ安全性を確認した段階。ポテリジオ単独では治療効果が限られるので、他の薬剤と効果的な併用を検討していく」と話している。  (2015年11月6日 読売新聞)> とある。

 "赤ちゃん、幼児" の "能力の発達" については、まだまだ未知数が多く、そこにわれわれの興味尽きない関心も注がれる。 その "発達過程" から、人間の本質(知性獲得)が垣間見えてくるからであろうか......。

 ◆ 参照 当誌過去の "赤ちゃん" 関連記事

  <「私たちの一生で、もっとも脳の潜在能力が高いのは、いつの頃か?」―――この問いに最新科学が明らかにした答えは驚くべきものだ。じつは生後8か月頃から1歳前後だというのだ。脳のなかで神経細胞同士の情報伝達を担うシナプスはその時期ピークに達したのち、早くも減少に転じてしまうのである。生まれた直後の赤ちゃんの知覚能力がきわめて高いこともはっきりしてきた。たとえば、赤ちゃんは世界中の言語の微妙な発音の違いも区別できる。つまり私たちは、いったんできたことが成長とともにできなくなるという不思議な道のりをたどっているのである。いったい、なぜそんな遠回りと思える道のりがあるのか?> ( "新生児の大脳皮質"における"神経回路の成長"を"直接"観察することに成功!(遺伝研)/当誌 2014.03.30


 今回注目する下記引用サイト記事表情読む力は3歳から、京大解明 赤ちゃんと差異/47NEWS/2015.11.05 - 05:17 は、 "赤ちゃん、幼児" の "能力発達" に関して、<人は3歳ごろになると、相手の表情から心の状態を読み取ろうとするようになるとみられること> および、<赤ちゃんも人の顔をよく見るが、明和教授は、関心を引き生存の可能性を高めようとするためで、目的が違う> という興味津々の事実を伝えている。

 <人は3歳ごろになると、相手の表情から心の状態を読み取ろうとするようになるとみられることを京都大の明和政子教授(発達科学)のチームが実験で明らかにし、4日付の米オンライン科学誌プロスワンに発表した。  赤ちゃんも人の顔をよく見るが、明和教授は、関心を引き生存の可能性を高めようとするためで、目的が違うと推測。「表情を読む力が育つには時間がかかることが分かった。人の知性がどのように獲得されるのかを解明するのに重要な成果」と説明した。  チームは、人がジュースをテーブルのコップに注ぐ動画と、テーブルにわざとこぼす動画を用意した。> とある。

 がん検診での "胃カメラ検査"、"大腸内視鏡検査" は、もはやめずらしくはなくなった。 ただ、どちらも "抵抗感、負担感" が否めないのが実情だろう。

 ◆ 参照 当誌過去の "内視鏡" 関連記事
  <大腸内視鏡検査が普及し、ポリープが見つかることが増えた。......> ( "大腸ポリープ"、がんへの恐れから新手法で"全て切除"の方向!がん予防効果を検証中!/当誌 2015.09.06


 今回注目する下記引用サイト記事カプセル内視鏡 のんで撮影 病変探る 大腸がん検査 負担軽く/日本経済新聞/2015.11.01付 は、 何かと "抵抗感、負担感" のある "内視鏡検査" に替わって、新しく普及し始めた負担が軽い "カプセル内視鏡" という検査について解説している。

 <超小型の「カプセル内視鏡」を採用する医療機関が増えている。口からのみ込むと消化管内を移動しながら写真を撮影する仕組みで、ミリ単位の病変まで高精細に観察できるようになった。心理的、身体的な負担が小さいのが特長だ。課題は残るが、大腸がんなど患者が受診をためらう場合もある検査で、一翼を担うことが期待されている。  受検者は下剤で腸管内を十分に洗浄検査当日は腹部にセンサーを取り付け、カプセルを水でのみ込む小腸用は直径11ミリ、長さ26ミリ。ここに小型カメラやバッテリーなどを内蔵する。  カプセルは小腸の蠕動(ぜんどう)運動で移動しながら、1秒間に2枚、あるいは6枚を撮影画像は無線でセンサーから腰などに取り付けた「データホルダ」に送られ、蓄積される。  その間、必ずしも病院にいる必要はない。カプセルは使い捨てで、平均5~6時間で体外へ排せつされる。ホルダを提出し、医師が読影ソフトで画像にただれや潰瘍などがないかを見極める。  東大病院(東京・文京)は2007年に採用。どの消化管からの出血か不明で、胃カメラや大腸検査で異常が見つからない患者が主な対象で、約800例の実績がある。その約半分で病変が見つかったという。  長さ6~7メートルに及ぶ小腸は口や肛門から比較的遠い位置にあり、通常の内視鏡検査は難しい。このためカプセル開発は小腸用が先行した。  バッテリーの駆動時間は当初の2倍の16時間に延び、くまなく観察できるように。画質の改良も進み、「絨毛(じゅうもう)の1本1本がくっきり見えるほど」(ある内視鏡科医)。利用する医療機関は現在、約300施設に上るという。  大腸検査用も普及しつつある。09年には「第2世代」が登場。カメラの視野角が180度近くに広がり、体内を動く速度に合わせ撮影頻度も自動調節できるように。約5割だった6ミリ以上のポリープの発見率は、9割まで向上したという。  ―― 以下略――(編集委員 木村彰、山崎純)> とある。

 医療用画像装置の発展によって、画像データを診断に活かす手法がいろいろと開発されている。 "陽電子放射断層撮影装置(PET)" の活用もそのひとつだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "PET" 関連記事

  <午前中にまず先端装置を使った画像検査、......陽電子放射断層撮影装置(PET)とコンピューター断層撮影装置(CT)を組み合わせた「PET―CT」の画像が役立つこともある......> ( "認知症"の心配と"脳ドック"の利用!"脳ドック"にあまり期待し過ぎないで上手に利用?!/当誌 2014.01.22


 今回注目する下記引用サイト記事抗がん剤の効き目をPETで予測 卵巣がんなど、阪大
/日本経済新聞/2015.11.01 - 23:30 は、この "PET" による画像観察を活用した "抗がん剤の効き目予測" について報じている。

 < 大阪大学の田中佑典医員と上田豊助教は、陽電子放射断層撮影装置(PET)で、卵巣がんなどに対する抗がん剤の効き目を予測できることをつきとめた。患者に合った抗がん剤を選択でき、患者の負担が軽減されるとみられる。数年以内の実用化をめざす。  子宮頸(けい)がん、子宮体がんなど婦人科がんの患者31人に抗がん剤を1回投与した後、がんの組織が栄養となる糖を取り込む様子をPETで観察した。投与後も糖の取り込みが活発なら薬は効かず、取り込みが衰えれば薬が効くと予測した。抗がん剤を計3回投与した後にコンピューター断層撮影装置(CT)でがんの大きさを調べたところ、31人中29人で予測が的中した。  現在は抗がん剤を2~3回投与した後、CTでがんの大きさを見て効果を判定している。1回の投与で効果を予測できれば、効かないときにほかの薬剤に早期に切り替えられる> とある。

 がん治療のあり方への疑問は様々に渦巻いており、特に "抗がん剤の副作用" の問題は最たるものだと言える。 そして、この問題に早くから警鐘を鳴らし続けてきたのが "近藤誠 医師" であることはよく知られている。

 ◆ 参照 当誌過去の "近藤誠" 関連記事
  『医者に殺されない47の心得 医療と薬を遠ざけて 元気に 長生きする方法』はお薦め!/当誌 2014.02.22


 今回注目する下記引用サイト記事近藤誠医師 がん手術が転移・再発を引き起こす可能性を指摘/NEWS ポストセブン/2015.10.31 - 07:00 は、 "抗がん剤の副作用" 問題のみならず、幅広く、がん治療法の諸問題を指摘し続けている "近藤誠 医師" が、 <手術はがんの標準治療のひとつだ。しかしその手術によって、がんの転移が早められている可能性がある手術が転移を促進するとする説 = 転移促進説)> と改めて指摘していることを伝えている。

 < 手術はがんの標準治療のひとつだ。しかしその手術によって、がんの転移が早められている可能性があるという。  先月、胆管がんで亡くなった川島なお美さん(享年54)は、2014年の1月に手術を行った。そのわずか半年後の7月に再発。それから1年足らずで亡くなってしまった。同じく先月、胃がんで亡くなったアナウンサーの黒木奈々さん(享年32)は、昨年9月に胃の全摘出手術を受け、今年の7月に再発し、やはり手術から1年後に亡くなった。もうひとり今年の有名人でいうと、俳優の今井雅之さん(享年54)は昨年11月に大腸がんの手術を受けて、5月に死去している。  3人とも手術後いったんは「経過良好」と伝えられた。しかしそれから1年も経たないうちに再発しているのである。がん治療に詳しく、現在はセカンドオピニオン外来で患者相談を続ける近藤誠医師(元慶應大学病院放射線科)は、手術と転移の関係についてこう話す。  「手術すると転移しやすくなることは、昔から医学の世界では指摘されていることです。大まかに2通りの考え方があります。ひとつは初発巣(初めにがんができた部位)のがん細胞から、転移先のがん細胞の増大を抑える物質が分泌されているという説。だから初発巣のがんを手術で取ってしまうと、転移先のがんの増大スピードが上がり、転移が発見されるのも早まります。  もうひとつは手術で切除した初発巣があった部位に再発するケースです。よく手術後の記者会見で『がんは全部取りました』などと発表されますね。ところが数か月後に同じところに再発が見つかる。理由は、転移性のがんでは、血液中にがん細胞が浮遊しているからだと考えられます。  メスが入って血管が破れると、血液とともにがん細胞が流れ出て、傷ついた組織に着床します。他方で、メスで傷ついた箇所は、白血球などから正常組織の修復を盛んにする物質が分泌され、がんも成長させてしまうのです」  手術が転移を促進するとする説は新説でもなんでもない。1950年には世界的な医学誌『ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディスン』に、転移促進説を支持するケースレポートが掲載されている。その後もこの説を裏づける論文は時折、医学雑誌に発表されている。しかし医者からこんな話は聞いたことがない。なぜ日本の医者は手術の転移促進説を知らないのかと、近藤医師にたずねると、こう答えた。  「知らなくはないでしょう。メスを入れた外科医は経験的に、手術をすると再発や死期が早まることを知っています。『空気に触れたからがんが暴れた』なんて酒飲み話みたいに話していますよ。医療界にとって転移促進説は世界的にタブーがん患者が手術を嫌がり、外科医の仕事が減ってしまいますからね」  今のところ、がん細胞から分泌されるという「がん細胞増大を抑える物質」が何かは明らかではない。メスを入れた同じ箇所に再発しやすくなるという説も、原因が裏づけられたわけではない。とはいえ、手術をするという選択がベストかどうか、一考する必要がありそうだ  近藤誠(こんどう・まこと):1948年生まれ。慶應義塾大学医学部放射線科講師を2014年3月に定年退職。「乳房温存療法」のパイオニアとして知られ、安易な手術、抗がん剤治療を批判。現在「近藤誠がん研究所・セカンドオピニオン外来」を運営。著書に『がんより怖いがん治療』、近著に倉田真由美氏との共著『先生、医者代減らすと寿命が延びるって本当ですか?』など。> とある。

 つい先日報じられた "宮崎暴走7人死傷" 事故の "運転男性" が、<数年前から認知症で治療を受けていた> ( 宮崎暴走7人死傷、運転男性は認知症で治療...数年前から/読売新聞/2015.10.30 )とされる事実は、世間に不安を広げている。 "問題状況はますます深刻化!" するとしか考えられない今後が懸念される......。

 今回注目する下記引用サイト記事認知症初期支援わずか17% 専門医不足でチーム設置遅れ/【共同通信】/2015.10.31 - 17:16 は、そんな状況にあって、さらに "不安材料" としかならないような "遅れた現状" ―― <認知症の人を早期に診断し、適切な治療や介護が受けられるようにする「認知症初期集中支援チーム」......全国の自治体の17・6%にとどまること> ――について報じている。

 < 認知症の人を早期に診断し、適切な治療や介護が受けられるようにする「認知症初期集中支援チーム」を2015年度中に設置予定としたのは306市区町村で、全国の自治体の17・6%にとどまることが31日、厚生労働省の調査で分かった。  政府は18年4月までに全自治体に支援チームを設置する方針だが、核となる専門医が不足し、普及は進んでいない。認知症対策の国家戦略で柱とする早期診断・対応に向けた体制づくりの難しさが浮き彫りになった。  チームの設置状況には都道府県間でばらつきがあり、厚労省は専門医の要件を緩和するなど、運用の見直しを始めた。> とある。

 "脳梗塞" などで "脳神経細胞" がダメージを受けた場合の治療では、"脳神経細胞" の "損傷部分" を他の健在部分が "肩代り" することを目的とした "リハビリ治療" が中心となる。 だが、漸く、"損傷部分" 自体の "修復、再生" という、挑戦的な課題が視野に入ってきたようだ。

 ◆ 参照 当誌過去の "神経再生" 関連記事

 (1) "神経再生"促すタンパク質特定!"脊髄損傷"の治療に期待!移植ではなく自己再生促す!/当誌 2015.02.13
 (2) リハビリ治療しかなかった"脳梗塞後遺症"に治療薬!"神経再生"の再生医療用細胞製剤!/当誌 2013.03.11


 今回注目する下記引用サイト記事脳神経細胞再生、たんぱく質発見...新薬に期待も/yomiDr. ヨミドク/2015.10.30 は、  <脳の神経再生は、脳梗塞やアルツハイマー病などの治療法として有望視されているが、十分な効果を得られる治療法はまだ確立されていない> という現状にあって、<富山大大学院医学薬学研究部の山本誠士助教らは、脳の神経細胞再生に関わる複数のたんぱく質を発見。  脳梗塞患者などに有効な神経再生治療で応用でき、新薬開発につながる可能性がある> という新たな動向について報じている。

 < 富山大大学院医学薬学研究部の山本誠士助教らは、脳の神経細胞再生に関わる複数のたんぱく質を発見したと発表した。  山本助教は「脳梗塞患者などに有効な神経再生治療で応用でき、新薬開発につながる可能性がある」と話している。論文は、近く米科学誌ステム・セルズ電子版に掲載される。  脳の神経再生は、脳梗塞やアルツハイマー病などの治療法として有望視されているが、十分な効果を得られる治療法はまだ確立されていない。  今回の山本助教らの研究では、脳梗塞となったマウスを使って、神経細胞にあるたんぱく質「PDGFR―β」が、脳神経の再生に及ぼす影響を解析脳梗塞部に向かって、神経細胞に変化していく細胞が移動する過程を調べ、神経再生にたんぱく質の「インテグリンα3」と「CXCL12」が重要な役割を果たしていることを発見した。  また、梗塞部の血管周辺の細胞で、PDGFR―βが活性化することで、脳神経の再生が促進される可能性があることがわかった。  こうした脳の神経細胞再生にかかわる仕組みを今後、さらに詳しく解明することで、脳梗塞などの治療に役立つ新薬の開発につながる可能性があるとしている。  この研究は、山本助教のほか、同大の笹原正清教授、元同大大学院生の佐藤光氏が行った。  (2015年10月30日 読売新聞)> とある。

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